JPH0623370A - ボイラー水の酸素脱除剤としてのカルボヒドラゾン及びその使用方法 - Google Patents

ボイラー水の酸素脱除剤としてのカルボヒドラゾン及びその使用方法

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JPH0623370A
JPH0623370A JP5092998A JP9299893A JPH0623370A JP H0623370 A JPH0623370 A JP H0623370A JP 5092998 A JP5092998 A JP 5092998A JP 9299893 A JP9299893 A JP 9299893A JP H0623370 A JPH0623370 A JP H0623370A
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carbohydrazone
compound
oxygen
boiler
dissolved oxygen
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JP5092998A
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Douglas G Kelley
ジー.ケリー ダグラス
Deborah M Rogers
エム.ロジャース デボラ
Frederick J Swiecinski
ジェイ.スウィーチンスキ フレデリック
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Nalco Chemical Co
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    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F11/00Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent
    • C23F11/08Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids
    • C23F11/10Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids using organic inhibitors
    • C23F11/14Nitrogen-containing compounds
    • C23F11/148Nitrogen-containing compounds containing a nitrogen-to-nitrogen bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/20Treatment of water, waste water, or sewage by degassing, i.e. liberation of dissolved gases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
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    • C23F11/14Nitrogen-containing compounds
    • C23F11/149Heterocyclic compounds containing nitrogen as hetero atom

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボイラーの腐食を抑制するためにボイラー水
の溶存酸素を除去し、鋼の表面を不動態化させる毒性の
少ない水処理方法及び処理剤を提供する。 【構成】 次式のカルボヒドラゾン化合物: 【化1】 (R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8
水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換
アリール基のいずれか)の群より選択された少なくとも
1種のカルボヒドラゾン化合物を、酸素を脱除する量で
ボイラーに添加する。好ましくは、1モルの溶存酸素に
つき 0.5モルのカルボヒドラゾンを、脱気した後のボイ
ラー水に添加する。カルボヒドラゾンはアセトアルデヒ
ドカルボヒドラゾン、メチルテトラゾン等を含む。銅、
ヒドロキノン等の触媒を併用すると更に効果的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般にボイラー系の腐食
の抑制に関係し、より詳しくは溶存酸素を除去し、金属
表面を不動態化させるためのボイラー水の処理に関係す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ボイラ
ー、あるいはスチームが流れる他の装置を効率的に運転
するには、腐食を抑えるための供給水の化学的処理を必
要とする。一般に、このような系における腐食は、水供
給装置、プレボイラー系、ボイラー、凝縮水戻りライン
の鋼へ酸素が攻撃する結果として生じる。不幸なこと
に、鋼への酸素の攻撃はボイラー装置で経験される不可
避的な高温によって加速される。また酸性pHは腐食を
加速するため、殆どのボイラー系はアルカリ性pHで運
転される。
【0003】殆どの最新のボイラー系において、溶存酸
素は、最初に殆どの溶存酸素を機械的に除去し、次いで
残りを化学的に脱除することによって処理される。機械
的脱ガスは、酸素レベルを0.5 〜1.0mg/L 未満まで下げ
ることができる真空脱気装置で典型的に行われ、脱気ヒ
ーターを併用した場合、酸素濃度を0.005 〜0.010mg/L
の範囲まで下げることができる。
【0004】残りの溶存酸素の化学的脱除は、水をヒド
ラジンで処理することにより一般に行われる。例えば、
Kirk Othmer の "Encyclopedia of Chemical Technolog
y, Second Edition, Interscience, Publishers,2巻,
187 頁" を参照されたい。Kirk Othmer の説明のよう
に、ヒドラジンは酸素と反応し、水と窒素ガスを生成す
ることによって効率的に残存酸素を除去する。また、ヒ
ドラジンは鉄の表面上にマグネタイトの密着性保護層を
形成し保存するため、良好な金属不動態化剤である。
【0005】しかし残念ながら、ヒドラジンは極めて毒
性の高い化学物質であることが広く認識されている。こ
のため、この化合物と接触する作業者は政府の職業保健
衛生局による厳密な許容度の下に管理される必要があろ
う。従って、ヒドラジンを使用するには避けられない危
険が概して存在せず、典型的なボイラーの条件下で酸素
を効率的に脱除し、鋼の表面を不動態化するようなヒド
ラジンに代わるボイラー水処理用化学物質を提供するこ
とが望まれる。
【0006】米国特許第 4269717号は、上記の多くの問
題を解決する改良された酸素脱除剤組成物を課題として
おり、この特許はここで参照して含まれる。この特許は
カルボヒドラジド(CHz)が優れたボイラー水の酸素
脱除剤であることを教示している。最近、CosperとKowa
lski(I&EC Research,1990,29,1130)は、CHzによる酸
素の脱除が第二銅(cupric)イオンによって最も効率的に
触媒されると報告している。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明の一
つの面は、アルカリ性pHのボイラー水から溶存酸素を
除去する方法を提供する。この方法は、ボイラーに次の
式のカルボヒドラゾン(carbohydrazone)化合物の群から
選択された少なくとも一つのカルボヒドラゾン化合物
を、酸素を脱除する量で添加することを含む。
【0008】
【化3】
【0009】ここでR1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R
6 、R7 、R8 は水素、アルキル基、置換アルキル基、
アリール基、置換アリール基から選択された同じまたは
別のものである。好ましい態様にしたがうと、カルボヒ
ドラゾンを溶存酸素の1モルにつき少なくとも0.5 モル
のカルボヒドラゾンの量で添加する。好ましくは、溶存
酸素の量を下げるためにボイラー水を脱気し、脱気後の
ボイラー水にカルボヒドラゾンを添加して残りの溶存酸
素を除去する。また、カルボヒドラゾンを酸化還元触媒
と組み合わせて使用することができる。好ましいカルボ
ヒドラゾン化合物はアセトアルデヒドカルボヒドラゾン
(ACHz)、ジヒドロキシアセトンカルボヒドラゾン
(DHACHz)、メチルテトラゾン(MTz)、ジメ
チルテトラゾン(DMTz)、ヒドロキシメチルテトラ
ゾン(HMTz)、ジヒドロキシメチルテトラゾン(D
HMTz)である。
【0010】本発明のもう一つの面は、溶存酸素の1モ
ルにつき少なくとも0.5 モルのカルボヒドラゾン、及び
カルボヒドラゾンに対して0.2 〜約20重量%の酸化還元
反応をすることができる触媒をボイラー水に添加するこ
とを含んで、アルカリ性pHのボイラー水から溶存酸素
を除去し、ボイラー表面を不動態化する方法を提供す
る。本発明の好ましい触媒は銅、ヒドロキノン、コバル
ト、ジエチルヒドルキシルアミンである。
【0011】上記のカルボヒドラゾンは、カルボヒドラ
ジド(CHz)を、前記の式で限定したアルキル基また
は置換アルキル基の中に適当な数の炭素原子を有するア
ルデヒドまたはケトンのいずれかと反応させることによ
り容易に調製される。カルボヒドラジドと反応すること
ができる典型的なアルデヒドはアセトアルデヒド、ブチ
ルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ヒドロキシアセ
トアルデヒド等である。原料のケトンはアセトン、ブタ
ノン、ヒドロキシエチルケトン、ジヒドロキシアセトン
等である。特定の例においては二種以上の異なるアルデ
ヒドまたはケトンを使用して反応させることが可能であ
る。
【0012】0.1 〜2の範囲で任意なモル量のアルデヒ
ドまたはケトンと、カルボヒドラジドとの反応はカルボ
ヒドラジドそのものよりも活性で安定な生成物を産む。
アルデヒドまたはケトンはカルボヒドラジドと反応し、
対応するカルボヒドラゾンを生成する。ACHzの場
合、この化合物は13C−NMR、FTIR、元素分析に
よってキャラクタリゼーションされる。これらの化合物
はいずれも室温で安定である。
【0013】典型的なカルボヒドラゾンの反応で形成さ
れる生成物を、次に示すACHzの生成物によって例証
する。
【0014】
【化4】
【0015】ACHzまたはMTzは任意の箇所でボイ
ラー系に添加することができるが、ボイラー供給水、好
ましくは脱気体装置を出たときのボイラー供給水を処理
することが最も効率的である。スチーム形成までの滞留
時間は最大の腐食防止が得られるように最大限にすべき
である。ACHzまたはMTzは滞留時間が2〜3分間
の如く短くても腐食を抑制することができるが、15〜20
分間またはそれ以上の滞留時間が好ましい。
【0016】ボイラー水から効率的に酸素を脱除するに
必要なACHzまたはMTzの量は実際にボイラー水の
中に存在する酸素の量に依存する。一般に、酸素の1モ
ルにつき、少なくとも 0.5モルのACHzまたはMTz
を使用することが望ましい。これらの最小限の量のAC
HzまたはMTzは、金属表面を効率的に不動態化する
追加の効果を有するであろう。当然ながら、酸素の1モ
ルにつき 0.5モルよりもかなり過剰なACHzまたはM
Tzが、特に静的な貯蔵条件下のボイラー供給水を処理
するために必要なことがある。このような静的条件下で
は、例えば酸素の1モルにつき160 モルまたはそれ以上
のACHzまたはMTzの処理量が腐食の抑制に効果的
であることが証明されている。
【0017】ACHzとMTzは、ボイラー供給水に一
般に与えられる温度範囲の全体について有効な酸素脱除
剤であり有効な金属不動態化剤である。典型的には、こ
れらの温度は 120〜 350°F の範囲にあろう。ACHz
またはMTzのそれぞれの分子は加水分解されて2モル
のヒドラジンとなることは良く知られているが、典型的
なボイラーの条件下での加水分解の程度は極めて少な
い。下記の例の中で、ACHzとMTzが本来的に有効
な酸素脱除剤であり有効な金属不動態化剤であることを
更に示す事実が例証されている。
【0018】一つの重要な態様において、本発明は、水
溶性のアセトアルデヒドカルボヒドラゾン(ACHz)
またはメチルテトラゾン(MTz)のいずれかを酸素を
脱除する量でボイラー水に添加することによって、ボイ
ラー水から溶存酸素を除去する方法を提供する。ACH
zまたはMTzは、乾燥粉末または溶液のどちらでも使
用することができる。
【0019】ACHzまたはMTzは本発明においては
単独で使用することができるが、これらを触媒すること
が好ましい。この目的のためには酸化還元反応をする触
媒を使用することが望ましい。例えば、ヒドロキノンや
この他のキノン、及びジエチルヒドロキシルアミン(D
EHA)は酸化還元反応をすることができるため、AC
HzまたはMTzを触媒するために使用することができ
る。キノンまたはDEHA触媒が使用された場合、カル
ボヒドラゾンとの関係で添加されるキノンの量はカルボ
ヒドラゾンの0.2 〜20重量%の範囲にあるべきである。
【0020】この適用においてACHzまたはMTzと
併用して有益なもう一つの酸化還元触媒はコバルト、好
ましくは安定化された形態のコバルトである。カルボヒ
ドラゾンとの関係で使用されるコバルトの量はカルボヒ
ドラゾンの0.2 〜20重量%の範囲にあるべきである。典
型的な有用な安定化されたコバルト錯体は、米国特許第
4012195号、同第 4022711号、同第 4022712号、同第 4
026664号、同第 4095090号に記載されており、これらは
参照して含まれる。また、CHzの場合のように、第二
銅イオンはACHzとMTzによる酸素の脱除を効果的
に触媒する。
【0021】ACHzとMTzの調製法について述べる
と、水中における1モルのカルボヒドラジド(CHz=
(H2 NHN)2 C=O)と2モルのアセトアルデヒド
(CH3 CHO)との反応はアセトアルデヒドカルボヒ
ドラゾン(ACHz=(CH 3 CH=NHN)2 C=
O)を生成する。ACHzは13C−NMR、FTIR、
元素分析によってキャラクタリゼーションされており、
効果的に酸素を脱除するが、室温でヒドラジンに分解し
ないことが示されている。
【0022】水中における1モルのCHzと1モルのC
3 CHOとの反応はメチルテトラゾンの溶液を生成す
る。この溶液は実際に1部のモノACHzに対して約9
部のMTzを含むことが分かったが、簡便のためMTz
溶液と称することにする。次の実施例によって本発明を
より詳細に説明する。
【0023】
【実施例】例1 185 °F での酸素脱除効率において、ACHz溶液はC
Hzよりも優れることを示した。実験用ベンチトップ式
供給水シミュレーターを空気飽和条件(〜6ppmのO2)下
で使用し、供給水をpH9〜10に調節した。酸素脱除用
化学物質の溶液をシリンジポンプを使用して0.385mL/分
の速度で供給した。これらの流れの条件下において、こ
のステンレススチール装置の高温ゾーン(185°F)におけ
る供給水の滞留時間は約12分間であった。脱除剤:酸素
のモル比に2:1を用いた実験においては、表1に示す
ように触媒を併用しないACHzは、触媒を併用しない
CHzの2倍以上の酸素を供給水より除去した。反応時
間は12分間の滞留時間の直後を始めとし、反応が完了し
たときを終わりとした。ヒドロキシアセトアルデヒドカ
ルボヒドラゾン(HACHz=(HOCH2 CH=NH
N)2 C=O)はCHzと同等の反応性を示したが、ア
セトンカルボヒドラゾン(ACcHz=((CH3 2
C=NHN)2 C=O)は酸素脱除剤としての効果が少
なかった。ヒドラジンはこの温度では最も効果が少なか
った。触媒が存在しない場合、カルボヒドラゾン、カル
ボヒドラジド、ヒドラジンはいずれもこの温度で酸素を
完全には除去しなかった。
【0024】 表1.脱除剤:酸素のモル比が2:1における触媒を併用しない 酸素脱除剤の185 °F での比較 ─────────────────────── 溶液 酸素除去% 反応時間/分 ─────────────────────── ACHz 34 30 HACHz 11 30 AcCHz 6 30 CHz 15 30 N2 4 7 30 ───────────────────────
【0025】例2 ベンチトップ式供給水シミュレーターを使用し、例1と
同じ条件下で種々化合物の酸素脱除能力への触媒の効果
を調べた。脱除剤:酸素のモル比に2:1を用い、これ
らの結果を表2に示した。銅触媒が存在するとACHz
とCHzの両者は供給水から酸素を完全に除去したが、
ACHzではこの結果がCHzの2倍速く得られた。H
ACHzの反応性が触媒の存在によって向上したことが
注目されるが、AcCHzは最も低い活性を示した。
【0026】 表2.脱除剤:酸素のモル比が2:1における触媒を併用した 酸素脱除剤の185 °F での比較 (触媒=2ppm CuCl2 ) ─────────────────────── 溶液 酸素除去% 反応時間/分 ─────────────────────── ACHz 100 30 HACHz 85 30 AcCHz 34 70 CHz 100 70 N2 4 74 80 ───────────────────────
【0027】例3 供給水温度シミュレーターにより、実際のボイラー供給
水条件と同等な酸素濃度において脱除剤による酸素除去
効率を測定した。供給水温度シミュレーターを使用し、
ACHz溶液は 300°F での酸素脱除効率においてCH
zよりも優れることを示した。供給水は 70mL/分の流
量、9〜10のpH、〜100ppbの酸素ベースラインに調整
した。次いで酸素脱除剤の60mLの溶液を、シリンジポン
プを用いて0.028mL/分の流量で供給した。これらの流れ
条件下で、系の高温ゾーン(300°F)における供給水の滞
留時間は12.9分間であった。結果を表3に示す。脱除
剤:酸素のモル比に2:1を用い、触媒を併用しないA
CHz溶液は系の酸素の35%を除去したが、一方でCH
zは酸素の18%を除去した。4:1の比においては、初
期酸素濃度の63%が脱除された。従って、ベンチトップ
装置においては、ACHzは供給水温度シミュレーター
を使用した酸素脱除においてCHzの2倍の効率を示し
た。
【0028】このACHzの脱除効率は、これらの検討
では触媒を使用しておらず、また供給水温度シミュレー
ターがステンレススチール製であるため注目に値する。
軟鋼製ボイラー中の銅(II)不純物が酸素脱除の程度を向
上させ得ることは起こりそうである。 表3.触媒を併用しない酸素脱除剤の300 °F での比較 ──────────────────── 溶液 酸素除去% ──────────────────── 2:1 ACHz 35 4:1 ACHz 63 8:1 ACHz 81 2:1 EAa 40 2:1 CHz 18 ──────────────────── EAa =エリソルビン酸(erythorbic acid)
【0029】例4 腐食の検討から、ACHzは低温と高温の両方の条件下
で有効な金属不動態化剤であることが示された。実験に
おいて、2ppb未満のO2 を含む供給水を、温度が異なる
複数の一連の軟鋼管に3日間通した。この結果、管の表
面上に初期酸化物層が形成した。次の3日間に供給水を
ACHz溶液で処理した。線形分極(linear polarizati
on) によってこれらの管を分析した結果、各々の管に不
動態層が更に発達することを示す分極抵抗値(Rp)が
得られた。管の観察より、各々の管が密着性の黒いマグ
ネタイト面で覆われていることが分かった。これらの実
験結果を平均し、図1に示した。図1はACHzがCH
zと同等には有効でないが有効な金属不動態化剤である
ことを示す。ヒドラジンと比較すると、ACHzは低温
でははるかに良い不動態化剤であるが、高温では同等な
不動態化性を示す。
【0030】例5 安定性の検討から、溶液のACHzは室温で7ヶ月の期
間にわたってヒドラジンに分解しないことが示された。
第二銅イオン、第一鉄イオン、及び温度の、ACHz溶
液のヒドラジンを生成する分解への効果を測定するため
に実験を計画した。図2の曲線の値は、温度(x軸、°
F)と銅(y軸、ppm Cu2+) の種々の条件下でのヒドラ
ジン濃度を表す。図2に示すように、温度はヒドラジン
の蓄積に最も大きい効果を有することが分かるが、一
方、銅の濃度は穏やかな効果を有する。鉄の効果は少な
いが、測定可能な量のヒドラジンが鉄を含む溶液中に全
期間で検出される。図2より、ACHz溶液を80°F 、
0ppm のCu2+、2.5ppmの鉄イオンの条件下で2ヶ月間
貯蔵すると 10ppm未満のヒドラジン濃度となったことは
注目される。金属イオンが存在しなければ、ACHz溶
液は室温で7ヶ月後に4ppm 未満のヒドラジンの蓄積を
示した。
【0031】例6 カルボヒドラジド溶液(6.5重量%) を調製し、種々の量
のアセトアルデヒドを添加した。CHzとアセトアルデ
ヒドとの反応は、カルボヒドラジド溶液を強く攪拌しな
がら純粋なCH3 CHOをゆっくり添加して行った。こ
のようにして、1:0.25〜1:1.25(CHz:CH3
HO)のモル比の範囲の溶液を調製した。次いでこれら
の溶液をガラス容器中に室温で1ヶ月貯蔵した。その
後、溶液を残存ヒドラジンについて分析した。ヒドラジ
ン濃度(単位はppm)の結果は、表4に示すようにCH3
CHOが増すにつれて減少すると認められた。この結果
は、ヒドラジンへの分解に対してカルボヒドラジドより
も安定なMTzとACHzの形成と一貫しており、これ
により貯蔵中の溶液に高い安定性が付与される。
【0032】 表4.種々の量のアセトアルデヒドを含む 6.5重量%の CHz溶液のヒドラジンの分析 ──────────────────────── モル比 N2 4 /ppm (CHz:CH3 CHO) (室温にて30日後) ──────────────────────── 1:0 26 1:0.25 19 1:0.50 15 1:0.75 12 1:1 5 1:1.25 6 ────────────────────────
【図面の簡単な説明】
【図1】アセトアルデヒドカルボヒドラゾン、ヒドラジ
ン、カルボヒドラジトの不動態化への有効性を比較す
る。
【図2】アサトアルデヒドカルボヒドラゾンのヒドラジ
ンへの分解を説明する。
フロントページの続き (72)発明者 デボラ エム.ロジャース アメリカ合衆国,イリノイ 60540,ネイ パービル,サウス 551 ブライドルスパ ー ドライブ 6 (72)発明者 フレデリック ジェイ.スウィーチンスキ アメリカ合衆国,イリノイ 60102,アル ゴンクイン,サウス ビスタ ドライブ 802

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式のカルボヒドラゾン化合物: 【化1】 (R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8
    それぞれ独立して水素、アルキル基、置換アルキル基、
    アリール基、置換アリール基のいずれか)の群より選択
    された少なくとも1種のカルボヒドラゾン化合物を、酸
    素を脱除する量でボイラーに添加することを含む、アル
    カリ性pHのボイラー水から溶存酸素を除去する方法。
  2. 【請求項2】 1モルの溶存酸素につき少なくとも 0.5
    モルのカルボヒドラゾンの量でカルボヒドラゾンを添加
    する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 溶存酸素量を下げるためにボイラー水を
    脱気工程に供し、残存する溶存酸素を除去するためにカ
    ルボヒドラゾンを脱気後のボイラー水に添加する請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 カルボヒドラゾンを酸化還元触媒と組み
    合わせて使用する請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 カルボヒドラゾンがアセトアルデヒドカ
    ルボヒドラゾンである請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 カルボヒドラゾンがジヒドロキシアセト
    ンカルボヒドラゾンである請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 カルボヒドラゾンがメチルテトラゾンで
    ある請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 カルボヒドラゾンがジメチルテトラゾン
    である請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 カルボヒドラゾンがヒドロキシメチルテ
    トラゾンである請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 カルボヒドラゾンがジヒドロキシメチ
    ルテトラゾンである請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 1モルの溶存酸素につき少なくとも
    0.5モルのカルボヒドラゾンと、該カルボヒドラゾンの
    0.2〜約20重量%の酸化還元反応をすることができる触
    媒とを一緒にボイラー水に添加する過程を含む、アルカ
    リ性pHのボイラー水から溶存酸素を除去し、ボイラー
    表面を不動態化する方法。
  12. 【請求項12】 触媒が銅である請求項11記載の方
    法。
  13. 【請求項13】 触媒がヒドロキノンである請求項11
    記載の方法。
  14. 【請求項14】 触媒がコバルトである請求項11記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 触媒がジエチルヒドロキシルアミンで
    ある請求項11記載
  16. 【請求項16】 次式のカルボヒドラゾン化合物: 【化2】 (R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞれ独立して水素、ア
    ルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール
    基のいずれか)の群より選択されたアルカリ性pHのボ
    イラー水から溶存酸素を除去するための化合物。
  17. 【請求項17】 該化合物がメチルテトラゾンである請
    求項16記載の化合物。
  18. 【請求項18】 該化合物がジメチルテトラゾンである
    請求項16記載の化合物。
  19. 【請求項19】 該化合物がヒドロキシメチルテトラゾ
    ンである請求項16記載の化合物。
  20. 【請求項20】 該化合物がジヒドロキシメチルテトラ
    ゾンである請求項16記載の化合物。
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