JPH06233699A - リステリア検出のための方法および試薬 - Google Patents
リステリア検出のための方法および試薬Info
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- JPH06233699A JPH06233699A JP5140531A JP14053193A JPH06233699A JP H06233699 A JPH06233699 A JP H06233699A JP 5140531 A JP5140531 A JP 5140531A JP 14053193 A JP14053193 A JP 14053193A JP H06233699 A JPH06233699 A JP H06233699A
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Abstract
菌を検出するための試薬および方法を提供する 【構成】 検出試薬には、L. monocytogenesのiap遺
伝子から選択した配列を有するプライマーが含まれる。
さらに、本発明による試薬には、その配列がp60タン
パク質から選択されたものであってL. monocytogenesの
免疫学的検出のための特異的抗体の産生に適するペプチ
ドが含まれる。
Description
a)属の細菌、とくにリステリア・モノシトゲネス(L.
monocytogenes)、の検出のための試薬および方法に関
する。
菌で広範に分布している。この属には次の7菌種、L. m
onocytogenes、L. ivanovii、L. seeligeri、L. welshi
meri、L. innocua、L. murrayiおよびL. grayiがある。
このうち、L. monocytogenesのみがヒトに対して病原性
を有していて、とくに新生児、妊婦および高齢者、さら
に免疫抑制の対象となる患者を脅かす。L. monocytogen
es感染による死亡もしばしばみられる。
の低温においても増殖することができ、しばしばリステ
リア感染の原因となる。すなわち、種々のリステリアの
流行が汚染された食物、例えば生乳、チーズまたはコー
ルスローなどの摂取によって起きている。したがって、
リステリアの、とくに食物や臨床試料中におけるリステ
リアの迅速な検出法が危急に求められている。これらの
検出法は、加えてL. monocytogenesとヒトに対して非病
原性の他の菌種とを識別できるものでなくてはならな
い。さらに、ヒトに病原性示す菌種であるL. monocytog
enesの全ての変種株の検出が可能でなければならない。
最近の考察の結果、L. monocytogenesによる汚染の可能
性を調べるための指示菌としてL. innocuaを用いること
が提案された。したがって、L. innocuaの検出もまた、
きわめて有用である。
を基礎とする既知の方法を用いて行うことができる。In
t. J. Food Microbiol. 4、 249-256、 1987に記載の方法
は、2週間を要する。いくらか速い方法が国際酪農連盟
(International Dairy Foundation (IDF))によって推
奨されたが、それも少なくとも6〜8日かかる。両方法
とも時間がかかるために、迅速な同定法としては不適で
ある。加えて、単離コロニーを得るために栄養培地に繰
り返して接種しなくてはならないこと、続いて単離コロ
ニーを生化学的および血清学的な検査手法を用いて特徴
づけしなければならないことから、両方法はきわめて手
間がかかる。
3時間しか要しないが、リステリアの異なる菌種間の重
要な違いを区別することができない。これらの方法にお
いてもまた、増殖富化のための前培養に2日間を要す
る。
7、 1988に記載の方法では、合成オリゴデオキシリボヌ
クレオチドプローブを用いてL. monocytogenesが特異的
に検出される。しかし、用いられるプローブはヒトに対
して非病原性の菌種であるL.seeligeriとも反応するこ
とから、充分に特異的ではない。細菌の前増殖がこの場
合にも必要とされる。すなわち、食物試料、あるいはそ
れらの希釈物を寒天プレートに塗布して、次いでそれら
プレートをインキュベートしてから、放射性標識したD
NAプローブを用いるコロニーハイブリダイゼーション
手法によって調べる。検出はオートラジオグラフィーに
よって行われる。この方法も人手と時間がかかる。
ociated protein、侵入関連タンパク質)遺伝子のDN
A配列は、Infect. Immun. 58、 1943-1950、 1990に記載
されている。この遺伝子は、全リステリア菌種の変株に
みられるp60としても知られているタンパク質をコー
ドするものである。L. monocytogenesにおいて、このタ
ンパク質は動物細胞への侵入能に関係している。この遺
伝子からの構成配列を有するポリヌクレオチド(400
塩基)は、L. monocytogenesを他の菌種から識別するた
めのDNAプローブとして適している。
核酸のインビトロ複製がなされ、こ方法を用いる場合は
前培養は一般に不要である。反応を開始するために、短
い核酸断片(プライマー)が必要であって、プライマー
は複製されるゲノムの部分に包含される。通常、二つの
プライマーが要求され、そのそれぞれがひとつの核酸鎖
とハイブリダイズする。したがって、プライマーのひと
つは遺伝子の関連部分に対して相補的な配列を有する。
これらプライマーの選択によって、検出反応の特異性が
決定される。L. monocytogenesの検出のためのこのプロ
セスの使用は、Appl. Environmental Microbiology 57、
606-609、 1991、Letters Appl. Microbiol. 11、 158-1
62、 1990およびJ. Appl. Bact. 70、 372-379、 1991に記
述されている。これらプロセスの詳細についてのより広
範な情報は、これら文献にみられる。これらDNAプラ
イマーは、リステリア溶血素であるリステリオリシンの
遺伝子に結合する。これらプライマーの特異性は不確か
であり、J. Appl. Bact. 70中にはL. seeligeniはL. mo
nocytogenesから確実には識別できないという言及がみ
られる。このように、L. monocytogenesの確実な検出は
PCR法の使用では可能ではない。
ーナル抗体は、他の非病原性のリステリア菌種のp60
タンパク質とも反応する。したがってそのような抗体は
免疫学的方法でL. monocytogenesを特異的に検出するに
は適していない。明らかに、この性質の多価抗血清を阻
害抗体画分の特異的吸収によって精製することは原理的
に可能である。この目的のために、他の全リステリア菌
種からのp60タンパク質を担体に共有結合させる。不
要な抗体画分を特異的に吸収させることができ、このよ
うにして残った抗血清はL. monocytogenesからのp60
タンパク質とだけ反応しない。L. monocytogenes特異性
血清を得るためのこの方法は手がこんでいる。かなり多
量の多価抗血清が出発材料として要求され、さらに、種
々のリステリア菌種のp60iap遺伝子産物が必要で
ある。p60タンパク質に対するモノクローナル抗体の
獲得ではこのような大量の材料を必要としないだろう
が、特定のエピトープに対する抗体を生じさせることは
偶然による。まず第一に、大量の抗体産生細胞クローン
を調製することが必要であり、それから適当なクローン
を選択しなければならない。これまで、L. monocytogen
esに特異的なエピトープに対する抗体を目的の方法で得
ることは可能ではなかった。L. innocuaに特異的なエピ
トープに関しても同様である。
テリア属の細菌を識別するため、とくにL. monocytogen
es菌種の細菌を検出するための、改良された試薬および
方法を提供することにある。とくに、本発明によれば、
PCR法に適するプライマー配列、および菌種L.monocy
togenesとL. innocuaとの免疫学的な検出に適する特異
的抗体の目的生産のためのペプチドが提供される。
めの、例えばポリメラーゼ連鎖反応などの方法でiap
遺伝子から選択されたプライマーに関し、プライマーは
構成配列として一般式Ia〜Ihのひとつによる少なく
ともひとつの配列および/またはそれに対応する相補的
配列を含み、20個までのさらなるヌクレオチド部分を
この構成配列の前方および/または後方に結合すること
ができることを特徴とする。そのようなプライマーは、
リステリア属、とくにL. monocytogenes菌種を含む細菌
のPCR法による検出および識別のために適している。 AATATGAAAAAAGC Ia GCTTCGGTCGCGTA Ib ACAGCTGGGATTGC Ic ACTGCTAACACAGCT Id TAACAGCAATTCAAG Ie CTGAGGTAGCGAGC If AGCACTCCAGTTGTTA Ig GCAGTTTCTAAACCT Ih これに関連して、式IIa〜IIhの少なくともひとつ
による配列および/またはそれに対応する相補的配列を
含むプライマーがとくに好ましい。 ATGAATATGAAAAAAGCAAC IIa TTGGCTTCGGTCGCGTATAA IIb GCTACAGCTGGGATTGCGGT IIc CAAACTGCTAACACAGCTACT IId CAATAACAGCAATTCAAGTGC IIe TAACTGAGGTAGCGAGCGAA IIf ACTAGCACTCCAGTTGTTAAAC IIg CCAGCAGTTTCTAAACCTGCT IIh 本発明は、加えて、式IIIa〜IIIiのひとつによ
る少なくともひとつの配列を構成配列として含むペプチ
ドに関し、それぞれの場合、7個までのアミノ酸をペプ
チド結合によってこの構成配列の前方および/または後
方に結合させることが可能である。 ProValAlaProThrGln IIIa ThrGlnAlaThrThrProAla IIIb AlaIleLysGlnThrAlaAsnThrAla IIIc GlnGlnThrAlaProLysAlaProThr IIId ValAsnAsnGluValAlaAlaAlaGluLysThrGlu IIIe ThrProValValLysGlnGluValLys IIIf ValLysGlnProThrThrGlnGlnThrAlaPro IIIg IleLysGlnProThrLysThrValAlaPro IIIh GlnGlnThrThrThrLysAlaProThr IIIi これに関連して、第2a−i図および第6a−d図のひ
とつによる配列を有するペプチドがとくに好ましい。
とつによる構成配列を有する、該ペプチドのひとつの、
免疫原性抱合体の調製のための使用に関する。第2a−
iおよび第6a−dのひとつによる配列を有するペプチ
ドがこの目的のためにとくに好ましい。
関し、これは第3図によるポリペプチドから形成される
か式IIIa〜IIIiのひとつ、好ましくは第2a−
iおよび第6a−dによるペプチドを含む。
ドまたは第3図によるポリペプチドから選択される7〜
24個のアミノ酸を有するペプチドを含む免疫原性抱合
体を用いて実験動物を免疫することによって調製するこ
とができる抗体に関する。
て抗体を単離することによるリステリアからのp60タ
ンパク質に対する抗体の調製法であって、第3図による
ポリペプチドまたは第3図によるポリペプチドを含む免
疫原性抱合体を免疫原として用いることを特徴とする。
これに関連して、免疫原性抱合体は、第3図によるポリ
ペプチドから選択される7〜24個のアミノ酸を有する
ペプチドを含むか、式IVa〜IViのひとつによるペ
プチドを含むことが好ましい。
素、任意のアミノ酸または7個までのアミノ酸を含む任
意のオリゴペプチドである。 X3ProValAlaProThrGlnX4 IVa X3ThrGlnAlaThrThrProAlaX4 IVb X3AlaIleLysGlnThrAlaAsnThrAlaX4 IVc X3GlnGlnThrAlaProLysAlaProThrX4 IVd X3ValAsnAsnGluValAlaAlaAlaGluLysThrGluX4 IVe X3ThrProValValLysGlnGluValLysX4 IVf X3ValLysGlnProThrThrGlnGlnThrAlaProX4 IVg X3IleLysGlnProThrLysThrValAlaProX4 IVh X3GlnGlnThrThrThrLysAlaProThrX4 IVi 第2a−i図および第6a−d図のひとつによる配列を
有するペプチドがとくに好ましい。
による構成配列または好ましくは式IIa〜IIhのひ
とつによる配列または関連の相補的配列を含むプライマ
ーの、リステリア属細菌の検出のための使用に関する。
る構成配列または好ましくは式IIa〜IIhのひとつ
による配列または関連の相補的配列を含むプライマーを
用いることによる、リステリア属細菌を検出する方法に
関する。
ド配列からのエピトープに対する、または第2a−i図
または第6a−d図のひとつによるアミノ酸配列を有す
るエピトープのひとつに対する抗体の、リステリア属細
菌の検出のための使用に関する。
配列からのエピトープに対する、または第2a−i図ま
たは第6a−d図のひとつによるアミノ酸配列を有する
エピトープのひとつに対する抗体を用いることによる、
リステリア属細菌の検出法に関する。
による構成配列または好ましくは式IIa〜IIhのひ
とつによる配列または関連の相補的配列を含むプライマ
ーを含む、例えばポリメラーゼ連鎖反応による核酸の複
製による、リステリア属細菌、とくにL. monocytogenes
菌種の検出のための試験キットに関する。
ド配列からのエピトープ、または第2a−i図のひとつ
によるアミノ酸配列を有するエピトープのひとつに対す
る抗体を含むリステリア・モノシトゲネス菌種の細菌の
免疫学的検出のための試験キット、および第6a−d図
のひとつによるアミノ酸配列を有するエピトープに対す
る抗体を含むリステリア・イノキュア菌種の細菌の免疫
学的検出のための試験キットに関する。
れる。これに関連して、当業者に公知であって文献に詳
細が記述されているような生化学的、免疫学的および分
子生物学的方法の詳細については、一般にはここには記
述しない。これら方法において、自体公知の変法もまた
使用できるが、その詳細はここには記述しない。
て表される本発明によるオリゴヌクレオチドは、核酸複
製法のためのプライマーとして、したがって、リステリ
ア属細菌の特異的検出のために、適している。これらの
配列は、通常の方法、すなわち5′末端から3′末端の
方向に記述されている。いかなる場合も用いられる複製
システムの要求に応じて、本発明による配列を有するデ
オキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドが用い
られる。後者の場合、チミジン部分はそれぞれウリジン
によって置き換えられる。さらに、核酸配列中のひとつ
または2、3個の塩基が置き換えられても生物学的性質
に変化がないことがしばしばあることは当業者に公知で
ある。この理由のために、本発明によるヌクレオチド配
列もまた、配列Ia〜IhおよびIIa〜IIhからの
塩基置換に由来し、その生物学的効果はオリジナル配列
を有するそれぞれのプライマーと同様である、ヌクレオ
チド配列からなる。通常、ひとつのプライマーはそれぞ
れDNA鎖のひとつと反応することから、プライマーの
ひとつは相補的配列で用いられる。相補的配列は、塩基
対合のルールによって既知の方法で得られる。
クレオチドは、例えばホスホトリエステル法やホスホア
ミダイト法などの当業者に公知の方法によって合成する
ことができる。ホスホアミダイト法は、とくに機械化さ
れた合成機による方法が好ましく用いられる。この方法
は、Tetrahedron Lett、 22、 1859-1862、 1981に記述さ
れている。同様の合成法のさらなる詳細は、例えばWinn
acker、 E. L. (1985)、Gene und Klone [Genes and Clon
es]、 44-61 (VCH-Verlagsgesellschaft mbH、Weinheim)
に記述されている。
ラーゼ連鎖反応(PCR)を用いるDNA複製に適して
いる。この目的のために、DNAをまず最初に加熱によ
って1本鎖に解離する。二つのプライマーを用いてそれ
ぞれDNA鎖のひとつの上の相同的DNAセグメントと
それぞれハイブリダイズさせる。これら二つのプライマ
ーの間にあるゲノムセグメントが複製される。DNAに
付いたプライマーは、複製の開始点を表す。次いで、四
つのヌクレオチド三燐酸の存在下でポリメラーゼ、好ま
しくはtaqDNAポリメラーゼによって、オリジナル
DNAの配列に対応する第二の鎖が完成される。次い
で、生じた2本鎖を、再び加熱によって1本鎖に分離す
る。この複製サイクルは、何回も繰り返すことができ
る。充分な回数の複製サイクルの後に、複製された核酸
を既知の方法によって検出することができる。この目的
のために、DNAを電気泳動によって分離して、次いで
臭化エチジウムによって染色し、最後にUV励起を用い
る蛍光によって検出することができる。DNAハイブリ
ダイゼーションを用いる検出もまた、可能である。適当
な複製および検出法の詳細もまた、Innis et al. (ed
s.)、 PCR Protocols (Academic Press、 Inc.、 Harcourt
Brace Jovanovich、 Publishers)などの総説に記述され
ている。本発明によるプライマーを用いることができる
他の核酸複製法についてもまた、文献から知ることがで
きる。これらには、Bond、 S.らによって記述されている
リガーゼ連鎖反応が含まれる。
ーの選択によって、iap遺伝子上の開始点の位置が、
すなわち、検出反応の特異性が決まる。このように、i
ap遺伝子の配列から選択されたプライマーの組み合わ
せは非特異的であり、その結果、DNA複製によるリス
テリア検出には不適当であることが証明された(これに
関連して、例えば、表1のF欄を参照されたい)。しか
し、他の選択された組み合わせはリステリア属に、他の
ものはリステリア菌種グループに、他のものはまた個々
のリステリア菌種に、それぞれ特異的であることが証明
された。したがって、結論として、プライマーの選択と
構成が決定因子となる。二つのプライマーのひとつの選
択はとくに常に重要で、第二番目のプライマーは検出反
応の特異性を有意に変えることなくより容易に変更する
ことができる。したがって、本発明の教示によれば、こ
の第二のプライマーのために、式Ia〜IhまたはII
a〜IIhのひとつに対応しない配列を選択することも
可能である。
ひとつが式Ia〜Ihまたは好ましくは式IIa〜II
hから選択される。既に説明したように、第二のプライ
マーは第一のプライマーよりも複製反応の特異性への影
響が実質的に少ない。しかし、両プライマーが式Ia〜
IhまたはIIa〜IIhから選択される組み合わせが
好ましい。このような好ましい組み合わせの例は次のよ
うなものである(典型的な結果を表1に要約する)。
bによる相補的配列のプライマーとの組み合わせを用い
る場合、リステリアのDNAのみが複製されて他のタイ
プの細菌のDNAは複製されない(表1のD欄を参照さ
れたい)。
bによる相補的配列のプライマーとの組み合わせを用い
る場合、L. monocytogenesのDNAのみが複製されて他
のリステリアまたは他の細菌のDNAは複製されない
(表1のB欄を参照されたい)。
bによる相補的配列のプライマーとの組み合わせを用い
る場合、特定のリステリア菌種のDNAのみ、すなわ
ち、L.seelingeri、L. welshimiriおよびL. ivanoviiの
DNAが排他的に複製される。この結果、グループ−特
異的検出が可能になる(表1のE欄を参照されたい)。
d) グループ−特異的検出の他の例としては、式I
Ihによるプライマーと式IIbによる相補的配列のプ
ライマーとの組み合わせの使用によって、L. grayiおよ
びL. murrayiのDNAのみが複製される(表1のG欄を
参照されたい)。 e) 異なるリステリア菌種の複製
産生物は、種々の分子量を有することから、リステリア
属の細菌は、いくつかのプライマー(式IId、II
f、IIgおよびIIhによる)と式IIbの相補的配
列のプライマーとの組み合わせによって、単一のポリメ
ラーゼ反応を用いて区別することができる。ポリメラー
ゼ手法のこのさらなる展開の詳細は実施例8から明かで
ある(表1のH欄および第1図を参照されたい)。
ョンによって複製産生物を検出することもまた、可能で
ある。これを行うために、適当な核酸断片(核酸プロー
ブ)を反応混合物に複製後に加える。これら核酸プロー
ブは、複製された遺伝子セグメントと完全にまたは部分
的に相補的な塩基配列を有している。加えて、これらプ
ローブは、検出反応のために標識されている。すなわ
ち、これらは放射性同位元素を含むか、蛍光標識を有す
るか、または酵素で標識することができる。適当な標識
剤、核酸プローブへのそれらの導入法および検出方法
は、当業者に公知のものである。
詳細は上記a)に記述)、またはリステリア菌種のグル
ープ(より詳細は上記c)およびd)に記述)に特異的
にデザインすることができる。それぞれひとつの菌種に
特異的な核酸プローブを用いることによって、リステリ
アのこれら菌種の存在が反応混合物中に確認される。プ
ローブに異なる標識剤が含まれる場合には、異なる菌種
もまた並行して検出することができる。したがって、こ
の方法の変法によって、上記のe)に記述の方法と同様
にして異なるリステリア菌種が並行して検出できる。
菌種の複製産生物と反応する異なる核酸プローブの混合
物の使用によって、複製反応の特異性のチェックまたは
異なるリステリア菌種のための単一の検出試薬の調製が
可能になる。
図および第6a−d図による、本発明によるペプチドを
免疫原性抱合体に取り込むことができる。これら抱合体
を用いて、リステリア属の細菌を免疫学的手法を用いて
特異的に検出するための抗体を生産することができる。
タンパク質の全体の配列における本発明によるペプチド
の位置は、次のように記述される。
列の148位のプロリンで始まり(第4図)、第2a、
2eおよび2f図によるペプチドもまたこの領域に位置
している。
列の178位のスレオニンで始まり(第4図)、第2b
および2h図によるペプチドもまたこの領域に位置して
いる。 c) 式IIIcによる配列は、p60配列の
243位のアラニンで始まり(第4図)、第2cおよび
2i図によるペプチドもまたこの領域に位置している。
列の292位のグルタミンで始まり(第5図)、第2d
図によるペプチドもまたこの領域に位置している。
列の71位のバリンで始まり(第4図)、第2g図によ
るペプチドもまたこの領域に位置している。
チドの配列は、リステリア・イノクラからのタンパク質
p60の全配列に由来する。これは式IIIf−iおよ
び式IVf−iに示された部分配列についても同様であ
る。
酸の変化はその生物学的性質を変えないことがしばしば
あることは当業者に公知である。この理由によって、本
発明によるペプチドもまた、アミノ酸交換によって、第
2a−i図による、第6a−d図による、または第3図
による配列に由来し、オリジナル配列を有するそれぞれ
のペプチドと同様の効果を生物学的に示すものを含む。
要であることは明かである。例えば、L. monocytogenes
に特異的な遺伝子セグメントによってコードされる特定
のペプチドが抗体産生に選択されると、驚いたことに、
どの抗血清もp60タンパク質との反応を示さない。
方法によって、例えばtbocまたはfmoc(tert−ブ
チルオキシカルボニル、または9−フルオレニルメチル
オキシカルボニル)法によって、合成することができ
る。これらの方法の詳細は、例えば、J. Am. Chem. So
c. 85、 2149-2154、 1963およびSynthetic Polypeptides
as Antigens (Van Regenmortel et al (eds.) Elsevie
r 1988 (Laboratory Techniques in Biochemistry and
Molecular Biologyシリーズ第9巻)などに記述されて
いる。fmoc法、とくにその機械化された変法が好まし
い。方法の詳細および適当なアミノ酸保護基は当業者に
公知である。
い。しかし、ペプチドを高分子量の担体物質に結合させ
れば、免疫原性の抱合体が形成される。本発明によるペ
プチドは、既知の担体物質と抱合させることができる。
それらには、ポリエチレングリコール、血清アルブミ
ン、KLH(keyhole limpet ヘモシアニン)、卵白ア
ルブミン、バチルス・メガテリウムからのグルコースデ
ヒドロゲナーゼおよびPPD(ツベルクリンの精製タン
パク質誘導体)などがある。好ましい担体物質は、KL
Hおよびバチルス・メガテリウムからのグルコースデヒ
ドロゲナーゼである。
た、しばしば用いられる。これらは、少なくとも二つの
架橋できる官能基を有する低分子量有機化合物である。
適当な化合物は当業者に公知であるが、例えば、1、2
−ジアミノエタン、コハク酸、β−アラニン、1、6−
ジアミノヘキサン、6−アミノカプロン酸、アジピン酸
およびシステインなどがあげられる。システインはリン
カーとして好ましく用いられ、このアミノ酸残基はペプ
チド合成中に取り込まれる。アミノおよびカルボキシル
基の両方を含むリンカー(例えば、β−アラニン、6−
アミノカプロン酸またはシステイン)は、ペプチドのC
−末端またはN−末端のいずれにも結合することができ
る。m−マレイミド安息香酸N−ヒドロスクシンイミド
エステル(MBS)は、ペプチドと担体物質間の結合を
調製するために好ましく用いられる。
験動物における抗体の産生に用いられる。通常、この目
的のためにはヒツジ、ヤギ、ウサギおよびマウスなどの
哺乳動物が用いられる。ポリクローナル抗体の産生には
ウサギが好ましい。しかし、本発明による免疫原性抱合
体を用いてモノクローナル抗体を産生することもまた可
能である。
る。加えて、これらの方法を実施するための手順は、文
献に既述されており、その例を以下にあげる。 Antibodies、 H. Harlow and D. Lane、 Cold Spring Har
bor (1988) Woodard、 L.F. and Jasman、 R.L. (1985) Vaccine 3、 1
37-144 Woodard、 L.F. (1989) Laboratory Animal Sci 39、 222
-225 Handbook of Experimental Immunology (1986) Weir、
D.M. et al. eds.: Blackwell Scientific Publications、 Oxford、 GB. これらの方法には、例えば、抱合および免疫方法、さら
に抗体の調製および精製、また免疫学的検出法なども含
まれる。本発明による抗体を用い得る免疫学的検出法に
は、好ましくは凝集法、免疫度検出法、イムノブロット
法およびとくにサンドイッチELISA法などが含まれ
る。
グロブリンと抗血清の両方が包含される。さらに、単一
のエピトープに対する単一の抗体の代わりに特異性を異
にする種々の抗体の混合物がしばしば用いられること
は、当業者に公知である。これは、とくに検出感度に関
して有利な結果となる。これはとくにモノクローナル抗
体に適用されるが、また、それぞれひとつのエピトープ
に対する他の抗体についても適用される。したがって、
式IIIa〜IIIiによる、または第3図、第2a−
i図または第6a−d図のひとつによる異なるペプチド
構造に対する複数の抗体を、本発明による使用および/
または本発明による方法のために組み合わせることは有
利と考えられる。
製、さらにそれらの使用に関する詳細を次の実施例によ
って明らかにする。当業者はさらなる方法の詳細を引用
文献に見出だすことができる。実施例は本発明の内容を
説明するものであって、本発明を制限することを意図す
るものではない。 実施例1: 式IIaによるプライマーの調製 式IIaによるプライマーを、アプライド・バイオシス
テムズの380A型DNA合成機を用いてホスホアミダ
イト法によって調製する。この方法の要点はTetrahedro
n Lett 22、 1859-1862、 1981に記述されている。さらな
る詳細は、機器製造業者によって提供される文献に見出
される。
IIhによるプライマーを対応する方法によって調製す
る。式IIbおよびIIeによるプライマーを、それぞ
れの相補的配列(IIb:TTGGCTTCGGTCG
CGTAGAATTCATA;IIe:GCACTTG
AATTGCTGTTATTG)に調製する。 実施例2: L. monocytogenesの菌種特異的検出のため
のPCR反応の実施 細菌を含む試料を、約1μgのDNAとともに50μl
の緩衝液(10mMトリス−HCl(pH8.5)、1.5
mMMgCl2および50mMKCl)に懸濁させて、11
0℃で5分間加熱する。次いで、式IIdおよびIIe
によるプライマー(実施例1を参照、各0.4μg)お
よび2.5UのTaqポリメラーゼ(ファルマシア製)
を反応緩衝液(10mMトリス−HCl(pH8.5)、
1.5mMMgCl2および50mMKCl)に溶解して、そ
れぞれ200μmolのdGTP、dATP、dTTPお
よびdCTPを加える(反応総液量100μl)。最初
の変性段階を94℃で3分間続ける。次いで、反応混合
物を55℃の温度で30秒間(アニーリング期)、およ
び72℃の温度で1分間(伸長期)保持する。次いで、
変性段階(94℃)を45秒間続ける。30回の反応サ
イクルの後、5分間保持の終結伸長段階(72℃)を行
う。
含むトリス−ホウ酸塩(それぞれ50mM)の泳動緩衝液
中でポリアクリルアミドゲル(6%)上で分離する。次
いで、分離したPCR産生物を臭化エチジウム(0.1
mg/ml水中)を用いて染色して、UV光(260n
m)で照射して可視化する。
DNAまたは細胞が試料中に存在する場合にのみ観察さ
れる(表1のA欄を参照されたい)。 実施例3: L. monocytogenesの菌種特異的検出のため
のPCR反応の実施 式IIdおよびIIeによるプライマーの代わりに式I
IdおよびIIbによるプライマー(実施例1を参照)
を用いて、実施例2に記述の方法を繰り返す。この場合
もまた、PCR産生物は、L. monocytogenesからのDN
Aまたは細胞が試料中に存在する場合にのみ観察される
(表1のB欄を参照されたい)。 実施例4: リステリア属細菌の属特異的検出のための
PCR反応の実施 細菌を含む試料を、約1μgのDNAとともに50μl
の水に懸濁させて、110℃で5分間加熱する。次い
で、式IIcおよびIIbによるプライマー(実施例1
を参照、各0.4μg)および2.5UのTaqポリメラ
ーゼ(ファルマシア製)を反応緩衝液(10mMトリス−
HCl(pH8.5)、1.5mMMgCl2および50mM
KCl)に溶解して、それぞれ200μmolのdGT
P、dATP、dTTPおよびdCTPを加える(反応
総液量100μl)。最初の変性段階を94℃で3分間
続ける。次いで、反応混合物を56℃の温度で30秒間
(アニーリング期)、および72℃の温度で2分間(伸
長期)保持する。次いで、変性段階(94℃)をそれぞ
れ45秒間続ける。30回の反応サイクルの後、5分間
保持の終結伸長段階(72℃)を行う。
含むトリス−ホウ酸塩(それぞれ50mM)の溶出緩衝液
中でアガロースゲル(1%)上で分離する。次いで、分
離したPCR産生物を臭化エチジウム(0.1mg/m
l水中)を用いて染色して、UV光(260nm)で照射
して可視化する。
細菌からのDNAまたは細胞が試料中に存在する場合に
のみ観察される(表1のD欄を参照されたい)。 実施例5: リステリアのグループ特異的検出のための
PCR反応の実施 細菌を含む試料を、約1μgのDNAとともに50μl
の水に懸濁させて、110℃で5分間加熱する。次い
で、式IIfおよびIIbによるプライマー(実施例1
を参照、各0.4μg)および2.5UのTaqポリメラ
ーゼ(ファルマシア製)を反応緩衝液(10mMトリス−
HCl(pH8.5)、1.5mMMgCl2および50mM
KCl)に溶解して、それぞれ200μmolのdGT
P、dATP、dTTPおよびdCTPを加える(反応
総液量100μl)。最初の変性段階を94℃で3分間
続ける。次いで、反応混合物を58℃の温度で45秒間
(アニーリング期)、および72℃の温度で1分間(伸
長期)保持する。次いで、変性段階(94℃)を45秒
間続ける。30回の反応サイクルの後、5分間保持の終
結伸長段階(72℃)を行う。
含むトリス−ホウ酸塩(それぞれ50mM)の溶出緩衝液
中でアガロースゲル(1%)上で分離する。次いで、分
離したPCR産生物を臭化エチジウム(0.1mg/m
l水中)を用いて染色して、UV光(260nm)で照射
して可視化する。
i、L. seeligeriおよびL. welshimeri群からの細菌のD
NAまたは細胞が試料中に存在する場合にのみ観察され
る(表1のE欄を参照されたい)。 実施例6: L. innocuaの菌種特異的検出のためのPC
R反応の実施 細菌を含む試料を、約1μgのDNAとともに50μl
の緩衝液(10mMトリス−HCl(pH8.5)、1.5
mMMgCl2および50mMKCl)に懸濁させて、11
0℃で5分間加熱する。次いで、式IIgおよびIIb
によるプライマー(実施例1を参照、各0.4μg)お
よび2.5UのTaqポリメラーゼ(ファルマシア製)
を反応緩衝液(10mMトリス−HCl(pH8.5)、
1.5mMMgCl2および50mMKCl)に溶解して、そ
れぞれ200μmolのdGTP、dATP、dTTPお
よびdCTPを加える(反応総液量100μl)。最初
の変性段階を94℃で3分間続ける。次いで、反応混合
物を62℃の温度で60秒間(アニーリング期)、およ
び72℃の温度で45秒間(伸長期)保持する。次い
で、変性段階(94℃)を45秒間続ける。30回の反
応サイクルの後、5分間保持の終結伸長段階(72℃)
を行う。
含むトリス−ホウ酸塩の溶出緩衝液(それぞれ50mM)
中でアガロースゲル(1%)上で分離する。次いで、分
離したPCR産生物を臭化エチジウム(0.1mg/m
l水中)を用いて染色して、UV光(260nm)で照射
して可視化する。
は細胞が試料中に存在する場合にのみ観察される(表1
のC欄を参照されたい)。 実施例7: リステリアの群特異的検出のためのPCR
反応の実施 細菌を含む試料を、約1μgのDNAとともに50μl
の水に懸濁させて、110℃で5分間加熱する。次い
で、式IIhおよびIIbによるプライマー(実施例1
を参照、各0.4μg)および2.5UのTaqポリメラ
ーゼ(ファルマシア製)を反応緩衝液(10mMトリス−
HCl(pH8.5)、1.5mMMgCl2および50mM
KCl)に溶解して、それぞれ200μmolのdGT
P、dATP、dTTPおよびdCTPを加える(反応
総液量100μl)。最初の変性段階を94℃で3分間
続ける。次いで、反応混合物を56℃の温度で45秒間
(アニーリング期)、および72℃の温度で45秒間
(伸長期)保持する。次いで、変性段階(94℃)を4
5秒間続ける。30回の反応サイクルの後、5分間保持
の終結伸長段階(72℃)を行う。
含むトリス−ホウ酸塩の溶出緩衝液(それぞれ50mM)
中でアガロースゲル(1%)上で分離する。次いで、分
離したPCR産生物を臭化エチジウム(0.1mg/m
l水中)を用いて染色して、UV光(260nm)で照射
して可視化する。
びL. murrayi群からの細菌のDNAまたは細胞が試料中
に存在する場合にのみ観察される(表1のG欄を参照さ
れたい)。 実施例8: L. monocytogenesおよびL. innocuaの菌種
特異的検出のための、およびL. ivanovii/L. seelinger
i/L. welshimeri群およびL.grayi/L. murrayi群の群特
異的検出のための、組み合わせPCR反応の実施 細菌を含む試料を、約1μgのDNAとともに50μl
の緩衝液(10mMトリス−HCl(pH8.5)、1.5
mMMgCl2および50mMKCl)に懸濁させて、11
0℃で5分間加熱する。次いで、式IId、IIf、I
Ig、IIhおよびIIbによるプライマー混合物(実
施例1を参照、各0.4μg)および2.5UのTaqポ
リメラーゼ(ファルマシア製)を反応緩衝液(10mMト
リス−HCl(pH8.5)、1.5mMMgCl2および
50mMKCl)に溶解して、それぞれ200μmolのd
GTP、dATP、dTTPおよびdCTPを加える
(反応総液量100μl)。最初の変性段階を94℃で
3分間続ける。次いで、反応混合物を56℃の温度で4
5秒間(アニーリング期)、および72℃の温度で1分
間(伸長期)保持する。次いで、変性段階(94℃)を
45秒間続ける。30回の反応サイクルの後、5分間保
持の終結伸長段階(72℃)を行う。
含むトリス−ホウ酸塩(それぞれ50mM)の溶出緩衝液
中でポリアクリルアミドゲル(4%)上で分離する。加
えて、核酸混合物(例えば、SppIファージDNAの
制限エンドヌクレアーゼEcoRIによる切断からの産
物)を分子量標準物として含める。次いで、分離したP
CR産生物を臭化エチジウム(0.1mg/ml水中)
を用いて染色して、UV光(260nm)で照射して可視
化する。
菌種からの、L. ivanovii/L. seeligeri/L. welshimeri
群からのまたはL. grayi/L.murrayi群からの細菌のDN
Aまたは細胞の存在は、分子量の違いに基づいて識別で
きる(表1のH欄および第1図を参照されたい)。 実施例9: ペプチドCysGlnGlnGlnThr
AlaProLysAlaProThrGluの合成 fmoc法(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル保
護基)をペプチドCysGlnGlnGlnThrAl
aProLysAlaProThrGluの合成に用い
る。このペプチドは、N−末端にシステイン基をリンカ
ーとして追加した式IVdのペプチドに対応する。アプ
ライド・バイオシステムズのペプチド合成機を合成に用
いる。プロセスパラメーターは、機器資料のものを用い
る。
ノメチル)フェノキシ基を有する重合支持体を固相とし
て用いる。アミノ酸をα−N−fmoc誘導体として用い
る。アミノ酸に含まれる反応性側基を、トリフルオル酢
酸を用いて加水分解して除去することができる追加の保
護基でマスクする。ペプチド結合を、ジイソプロピルカ
ルボジイミドでカルボキシル基を活性化することによっ
て形成する。アミノ酸誘導体を挿入する順序は、所望さ
れる配列によって決定される。
固相上のアミノ基、すなわち支持体の4−(2′4′−
ジメトキシフェニルアミノメチル)フェノキシ残基のア
ミノ基は、α−N−fmoc誘導体として取り入れられ
た、適宜保護された側鎖を有する、ジイソプロピルカル
ボジイミドによって活性化された導入アミノ酸のカルボ
キシル基と反応し、これは以下に続くサイクルで導入ア
ミノ酸が付される最後のアミノ酸のα−アミノ基と同様
である。未反応のアミノ酸誘導体をジメチルホルムアミ
ドで洗浄除去する。次いで、fmoc基をジメチルフォル
ムアミド中の20%(v/v)ピペリジンで処理して除
去する。残りの保護基はこの反応の間は変化することな
く保持される。α−N−保護基の除去に続いて、次の反
応サイクルが開始される。目的の配列に対応する最後の
アミノ酸が付加された段階で、側鎖の保護基および支持
体樹脂との結合をトリフルオル酢酸を用いる酸加水分解
によって切断する。次いで、ペプチドを高圧液体クロマ
トグラフィーによって精製する。
もまた、上記の方法によって合成する。 実施例10: ペプチドCysGlnGlnGlnTh
rAlaProLysAlaProThrGluのグル
コースデヒドロゲナーゼとの抱合 a) グルコースデヒドロゲナーゼの誘導体化:30m
gのメルク社製のバチルス・メガテリウムからのグルコ
ースデヒドロゲナーゼ(製品番号No.13732)を
4mlの燐酸ナトリウム緩衝液(50mM、pH8.0)
に溶解する。6.78mgのN−γ−マレイミドブチリ
ルオキシスクシンイミド(カルバイオケム社製)を50
μlのジメチルスルホキシドに溶解して、2.4mlの
この溶液に添加して、混合物を室温で30分間放置す
る。次いで、過剰のN−γ−マレイミドブチリルオキシ
スクシンイミドをPD−10(ファルマシア社製)上の
ゲル濾過によるクロマトグラフィーで分離除去する。ク
ロマトグラフィーの後、3.5mlの活性化された担体
タンパク質の溶液が4.5mg/mlの濃度で得られ
る。 b) ペプチドとの結合:実施例9によって調製された
ペプチドの5.2mgを1mlの燐酸ナトリウム緩衝液
(50mM、pH7.0)に溶解して、1.1mlの上記の
ステップからの溶液に添加して、混合物を室温で3時間
放置する。次いで、結合しなかったペプチドをPD−1
0(ファルマシア製)上のゲル濾過によるクロマトグラ
フィーで分離除去する。クロマトグラフィーの後、3.
5mlの抱合体が2.3mg/mlの濃度で得られる。
また、上記の方法によって調製される。 実施例11: ペプチドCysGlnGlnGlnTh
rAlaProLysAlaProThrGluに対す
るポリクローナル抗体の製造 2羽のウサギに、0.18mlの実施例10からの抱合
体、0.07mlの燐酸塩緩衝生理的食塩水および0.2
5mlのオイルアジュバント(MISA50、仏国セピ
ック社製)からなる乳濁液をそれぞれ筋肉内注射する。
同量のブースター注射を、最初の注射の3、5および7
週間後に行う。最後の注射の1週間後に、動物を殺して
から放血する。血液が凝固した後、遠心分離によって抗
血清が得られ、これにアジ化ナトリウムを最終濃度が
0.02%になるように加える。抗血清は−20℃で凍
結保存する。 実施例12: ペプチドCysGlnGlnGlnTh
rAlaProLysAlaProThrGluに対す
るモノクローナル抗体の製造 2匹のマウスに、0.1mlの実施例10からの抱合体
および0.1mlのオイルアジュバント(MISA5
0、仏国セピック社製)からなる乳濁液をそれぞれ皮下
注射する。同量のブースター注射を、最初の注射の2、
4および6週間後に行う。最後の注射の3日後に、動物
を殺してから脾臓を分離する。脾臓からの細胞を通常の
方法で分離して、ネズミ固定細胞系と融合させる。ペプ
チドCysGlnGlnGlnThrAlaProLy
sAlaProThrGluに対する抗体を形成する細
胞系を融合産物から選択する。 実施例13:L. monocytogenesの免疫学的検出 a) 前培養および細菌の遠心分離: 10mlのCA
SOブロスにL. monocytogenesのいくつかのコロニーか
らの材料を接種して、30℃で一晩培養する。次いで、
1mlの培養物をそれぞれ取り出す。遠心分離(130
00rpm)によって細菌体を除去する。 b) 同定反応: 前ステップからの上清液のそれぞれ
300μlを、マイクロタイタープレートのウェルにピ
ペットで入れて、4℃で一晩インキュベートする。次い
で、それぞれ100μlの洗浄液(9g/リットルNa
Clおよび0.05%ツイーン20の水溶液)で各ウェ
ルを3回洗浄する。実施例11によって調製された抗血
清の100μlを、ここで各ウェルにピペットで入れ
て、プレートを室温で1時間インキュベートする。各ウ
ェルをそれぞれ100μlの洗浄液で3回再洗浄する。
アルカリホスファターゼ(シグマ社製、製品番号A80
25)で標識した抗ウサギ抗体溶液の100μlを次い
で各ウェルにピペットで入れて、プレートを室温で30
分間インキュベートする。それぞれのウェルを100μ
lの洗浄液で再度洗浄してから、次いで、結合した酵素
標識抗体を検出する。これを行うために、基質を含む2
00μlの緩衝溶液を各ウェルに加えて、プレートを室
温で30分間インキュベートする。100μlの2Nの
NaOH溶液(メルク社製、製品番号9136)を各ウ
ェルに添加することによって反応を停止して、反応生産
物を可視化する。黄橙色はL. monocytogenesの存在を示
す。 実施例14: イムノブロッティング法を用いるL. mon
ocytogenesの特異的検出 実施例13a)の記述のようにして細菌を前培養して、
細菌細胞を遠心分離する。遠心分離された細胞を集め
て、1mlの燐酸塩緩衝生理的食塩水に懸濁させる。こ
の懸濁液の2μlをニトロセルロース膜(ハイボンド
C、0.45μm、アメルシャム社製、製品番号RPN
283C)上にピペットで移す。溶液が乾いたら、膜を
室温で1時間ウシ血清アルブミン燐酸塩緩衝生理食塩水
溶液(10g/リットル)で処理する。実施例11で得
られた抗血清の希釈物(1:200)を、ウシ血清アル
ブミン(10g/リットル)およびツイーン20(0.
5g/リットル)の燐酸塩緩衝生理食塩水溶液を用いて
調製し(抗体溶液A)、同様に、同じ希釈液を用いてペ
ルオキシダーゼ標識抗ウサギ抗体(抗ウサギIgG、I
CNイムノバイオロジカルズ社製、製品番号68−39
7)のさらなる希釈物(1:500)を調製する(HR
P−抗体溶液)。抗体溶液Aとともに膜を室温で1時間
インキュベートして、次いで0.05%ツイーン20を
含む燐酸塩緩衝生理的食塩水で3回洗浄する。結合して
いる抗体を検出するために、次いで膜をHRP−抗体溶
液とともに室温で1時間インキュベートしてから、a)
ツイーン20(0.5g/リットル)燐酸塩緩衝生理的
食塩溶液、b)燐酸緩衝生理的食塩水およびc)トリス
緩衝液(50mM、pH7.4、200mMNaClを含
む)でそれぞれ3回洗浄する。呈色反応のために、4−
クロロ−1−ナフトール(3mg/mlメタノール溶
液)を5倍量のトリス緩衝液(50mM、pH7.4、2
00mMのNaClを含む)で希釈して、過酸化水素を加
える(最終濃度0.1g/リットル)。この基質溶液中
で膜をインキュベートする。青黒色呈色はL. monocytog
enesを示す。 表1: 式IIa〜IIhに対応する種々のプライマーを用いるポリメラーゼ連 鎖反応の特異性 組み合わせ: A B C D E F G H プライマー1: IId IId IIg IIc IIf IIa IIh M3) プライマー2:1) IIe IIb IIb IIb IIb IIb IIb IIb 観察された反応 細菌: L. monocytogenes serovar 1/2a EDG + + - + - + - + serovar 1/2a Mack.2) + + - + - + - + serovar 1/2b + + - + - + - + serovar 1/2c + + - + - + - + serovar 3a + + - + - + - + serovar 3b + + - + - + - + serovar 3c + + - + - + - + serovar 4a + + - + - + - + serovar 4ab + + - + - + - + serovar 4b + + - + - + - + serovar 4c + + - + - + - + serovar 4d + + - + - + - + serovar 4e + + - + - + - + serovar 7 + + - + - + - + L. ivanovii - - - + + + - + L. seeligeri - - - + + + - + L. innocua serovar 6a - - + + - + - + serovar 6b - - + + - + - + serovar 4ab - - + + - + - + L. welshimeri - - - + + + - + L. murrayi - - - + - + + + L. grayi - - - + - + + + Enterococcus faecalis - - - - - + - - Bacillus cereus - - - - - + - - Micrococcus flavus - - - - - + - - 注: + PCR産生物検出 − PCR産生物非検出 1)相補的配列 2)Mack.:Mackaness株 3)M: 式IId、IIf、IIgおよびIIhによ
るプライマーの混合物 複製産生物は分子量に基づいて識別することができる。
験の詳細は実施例8に示されている。
のp60タンパク質の配列から選択されたとくに好まし
い免疫原性ペプチドのアミノ酸配列を示す。
的検出のために適しているリステリア・モノシトゲネス
からのp60タンパク質の配列から選択されたポリペプ
チドのアミノ酸配列を示す。
ンパク質のアミノ酸配列の1位から256位までを比較
のために示したもので、この配列は図5に示す257位
に続く。
ンパク質のアミノ酸配列の257位から478位までを
比較のために示したもので、この配列は図4に示す25
6位から続く。
0タンパク質の配列から選択されたとくに好ましい免疫
原性ペプチドのアミノ酸配列を示す。
Claims (22)
- 【請求項1】 式Va〜Vhのひとつによる配列および
/またはそれに対応する相補的配列を特徴とする、ia
p(侵入関連タンパク質)遺伝子から選択された、核酸
複製のためのプライマー。[ただし、式中、X1および
X2は、それぞれ独立に水素、任意のヌクレオチドまた
は20個までのヌクレオチド部分を有する任意のオリゴ
ヌクレオチドである。] X1AATATGAAAAAAGCX2 Va X1GCTTCGGTCGCGTAX2 Vb X1ACAGCTGGGATTGCX2 Vc X1ACTGCTAACACAGCTX2 Vd X1TAACAGCAATTCAAGX2 Ve X1CTGAGGTAGCGAGCX2 Vf X1AGCACTCCAGTTGTTAX2 Vg X1GCAGTTTCTAAACCTX2 Vh - 【請求項2】 式IIa〜IIhのひとつによる配列を
特徴とするプライマー。 ATGAATATGAAAAAAGCAAC IIa TTGGCTTCGGTCGCGTATAA IIb GCTACAGCTGGGATTGCGGT IIc CAAACTGCTAACACAGCTACT IId CAATAACAGCAATTCAAGTGC IIe TAACTGAGGTAGCGAGCGAA IIf ACTAGCACTCCAGTTGTTAAAC IIg CCAGCAGTTTCTAAACCTGCT IIh - 【請求項3】 式IVa〜IViのひとつによる配列を
特徴とする、p60タンパク質から選択されるペプチ
ド。 X3ProValAlaProThrGlnX4 IVa X3ThrGlnAlaThrThrProAlaX4 IVb X3AlaIleLysGlnThrAlaAsnThrAlaX4 IVc X3GlnGlnThrAlaProLysAlaProThrX4 IVd X3ValAsnAsnGluValAlaAlaAlaGluLysThrGluX4 IVe X3ThrProValValLysGlnGluValLysX4 IVf X3ValLysGlnProThrThrGlnGlnThrAlaProX4 IVg X3IleLysGlnProThrLysThrValAlaProX4 IVh X3GlnGlnThrThrThrLysAlaProThrX4 IVi [ただし、式中X3およびX4は、それぞれ独立に水素、
任意のアミノ酸または7個までのアミノ酸を有する任意
のオリゴペプチドである。] - 【請求項4】 第2a−i図に示される配列のひとつで
あることを特徴とする請求項3に記載のペプチド。 - 【請求項5】 第6a−d図に示される配列のひとつで
あることを特徴とする請求項3に記載のペプチド。 - 【請求項6】 請求項3〜5のいずれか1項に記載のペ
プチドの、免疫原性抱合体の調製のための使用。 - 【請求項7】 第3図によるポリペプチドの配列からの
エピトープを結合することを特徴とする、リステリアか
らのp60タンパク質に対する抗体。 - 【請求項8】 第2a−i図に示される配列のひとつを
含むエピトープを結合することを特徴とする請求項7に
記載の抗体。 - 【請求項9】 第3図によるポリペプチドを用いて、ま
たは第3図によるポリペプチドから選択された7〜24
個のアミノ酸を有するペプチドを含む免疫原性抱合体を
用いて、実験動物を免疫することによって調製できる抗
体。 - 【請求項10】 第6a−d図に示される配列のひとつ
を含むエピトープを結合することを特徴とする、リステ
リアからのp60タンパク質に対する抗体。 - 【請求項11】 第6a−d図のひとつによるペプチド
を含む免疫原性抱合体を用いて実験動物を免疫すること
によって調製できる抗体。 - 【請求項12】 第3図によるポリペプチド、または第
3図によるポリペプチドを含む免疫原性抱合体を、免疫
原として用いることを特徴とする方法。 - 【請求項13】 実験動物を免疫原で免疫して抗体を単
離することによるリステリアからのp60タンパク質に
対する抗体の調製法であって、第3図によるポリペプチ
ドから選択される7〜24個のアミノ酸を有するペプチ
ドを含む免疫原性抱合体を免疫原として用いることを特
徴とする、請求項12に記載の調製法。 - 【請求項14】 実験動物を免疫原で免疫して抗体を単
離することによるリステリアからのp60タンパク質に
対する抗体の調製法であって、請求項3の式IVa〜I
Viのひとつによるペプチドを含む免疫原性抱合体を免
疫原として用いることを特徴とする方法。 - 【請求項15】 リステリア属細菌の検出のための、請
求項1または2に記載のプライマーの使用。 - 【請求項16】 請求項1または2に記載のプライマー
を用いることを特徴とする、遺伝子複製によるリステリ
ア属細菌の検出法。 - 【請求項17】 リステリア属細菌の検出のための、請
求項7〜11のいずれか1項に記載の抗体の使用。 - 【請求項18】 請求項7〜11のいずれか1項に記載
の抗体を用いることを特徴とする、免疫反応によるリス
テリア属細菌の検出法。 - 【請求項19】 請求項1または2に記載のプライマー
を含むことを特徴とする、ポリメラーゼ連鎖反応による
リステリア属細菌の検出のための試験キット。 - 【請求項20】 リステリア・モノシトゲネス菌種の細
菌の検出のための、請求項19に記載の試験キット。 - 【請求項21】 請求項7〜9のいずれか1項に記載の
抗体を含むことを特徴とする、リステリア・モノシトゲ
ネス菌種の細菌のイムノアッセイによる検出のための試
験キット。 - 【請求項22】 請求項10または11に記載の抗体を
含むことを特徴とする、リステリア・イノクア菌種の細
菌のイムノアッセイによる検出のための試験キット。
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