JPH06233679A - 修飾スーパーオキシドディスムターゼ - Google Patents

修飾スーパーオキシドディスムターゼ

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JPH06233679A
JPH06233679A JP3232472A JP23247291A JPH06233679A JP H06233679 A JPH06233679 A JP H06233679A JP 3232472 A JP3232472 A JP 3232472A JP 23247291 A JP23247291 A JP 23247291A JP H06233679 A JPH06233679 A JP H06233679A
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acid
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Katsuyoshi Adachi
佳津良 足立
Hisami Kameyama
久美 亀山
Toru Yasukochi
徹 安河内
Akinori Suginaka
昭典 杉中
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Kose Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】式(1)で示されるアルケニルエーテルと無水
マレイン酸と他の単量体とのモル比が、5〜60:20〜9
0:0〜30である共重合体で修飾されたスーパーオキシ
ドディスムターゼ。 【化1】 (Zは2〜8個の水酸基を持つ化合物の残基、AOは炭
素数2〜18のオキシアルキレン基の1種または2種以上
の混合物で、2種以上のときはブロック状に付加してい
てもランダム状に付加していてもよく、R1 は炭素数2
〜5のアルケニル基、R2 は炭素数1〜24の炭化水素基
またはアシル基、aとbとcはオキシアルキレン基の平
均付加モル数でそれぞれ0〜600 、mは1〜7の整数、
nは0〜6の整数、m+n=1〜7、n/(1+m+
n)≦1/2、かつa+bm+cn=1〜1000であ
る。) 【効果】水系中でも活性を永く持続することができ、且
つ皮膚刺激性が低く適用範囲の広いスーパーオキシドデ
ィスムターゼが提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子の共重合体で修
飾された安定なスーパーオキシドディスムターゼに関
し、更に詳しくは、水系中で長時間活性を持続すること
ができ、適用範囲の広い修飾スーパーオキシドディスム
ターゼに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、皮脂の過酸化脂質化の抑制、
肌や毛髪のケラチン蛋白構造の変性劣化の防止、更には
シミ、しわ等の老化現象予防の手段として、スーパーオ
キシドディスムターゼが検討されている。スーパーオキ
シドディスムターゼとは動物、植物、微生物等の生体内
に広く分布する酵素であり、下記の反応によりスーパー
オキシドアニオンの不均化を起こさせるものであること
が知られている。
【0003】
【化2】
【0004】スーパーオキシドディスムターゼは、活性
中心に銅、亜鉛、鉄、又はマンガンを含んでおり、最近
では、遺伝子工学的技術によっても多量に産生されるよ
うになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スーパ
ーオキシドディスムターゼを直接水系中に配合すると、
酵素活性が低下したり、皮膚に対して刺激やアレルギー
を与えやすい等の問題がある。スーパーオキシドディス
ムターゼの応用にあたっては、使用直前まで乾燥状態に
おき、使用時に水溶液と混合して用いる方法や、リポソ
ーム化、マイクロカプセル化、更には、高分子化合物に
よる固定化など色々な試みがなされているが、マイクロ
カプセル化による方法は、スーパーオキシドディスムタ
ーゼと水溶液等の基剤との接触を使用する直前まで断つ
ことによる安定化であり、本質的な問題の解決ではな
い。また、プロテアーゼ等の他の酵素の安定化として有
効である多価アルコールを添加する方法は、スーパーオ
キシドディスムターゼに対してはほとんど効果がなかっ
た。その他の方法でも充分満足のいく安定化の効果が得
られていない。
【0006】本発明は、水系中で長時間活性を持続する
ことができ、適用範囲の広い修飾スーパーオキシドディ
スムターゼを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは同一分子中
に酸無水物基とポリオキシアルキレン基を合わせもつ重
合体を化学的に結合させたスーパーオキシドディスムタ
ーゼが、水系中でも長時間活性を持続することを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明は式(1)で
示されるアルケニルエーテルと無水マレイン酸と他の単
量体とのモル比が5〜60:20〜90:0〜30である共重合
体を化学結合した修飾スーパーオキシドディスムターゼ
である。
【0008】
【化3】
【0009】(Zは2〜8個の水酸基を持つ化合物の残
基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基の1種ま
たは2種以上の混合物で、2種以上のときはブロック状
に付加していてもランダム状に付加していてもよく、R
1 は炭素数2〜5のアルケニル基、R2 は炭素数1〜24
の炭化水素基またはアシル基、aとbとcはオキシアル
キレン基の平均付加モル数でそれぞれ0〜600 、mは1
〜7の整数、nは0〜6の整数、m+n=1〜7、n/
(1+m+n)≦1/2、かつa+bm+cn=1〜10
00である。)
【0010】式(1)において、Zを残基とする2〜8
個の水酸基を持つ化合物としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキ
シレングリコール、スチレングリコール、炭素数8〜18
のアルキレングリコール、ネオペンチルグリコール等の
グリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
1,3,5−ペンタントリオール、エリスリトール、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビ
トール、ソルビタン、ソルバイド、ソルビトールとグリ
セリンの縮合物、アドニトール、アラビトール、キシリ
トール、マンニトール等の多価アルコール、あるいはそ
れらの部分エーテル化物またはエステル化物;キシロー
ス、アラビノース、リボース、ラムノース、グルコー
ス、フルクトース、ガラクトース、マンノース、ソルボ
ース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、ト
レハロース、シュークロース、ラフィノース、ゲンチア
ノース、メレジトース等の糖、あるいはそれらの部分エ
ーテル化物またはエステル化物;カテコール、レゾルシ
ノール、ヒドロキノン、フロログルシン等のフェノール
類が挙げられる。
【0011】AOで示されるオキシアルキレン基として
は、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブ
チレン基、オキシテトラメチレン基、オキシスチレン
基、オキシドデシレン基、オキシテトラデシレン基、オ
キシヘキサデシレン基、オキシオクタデシレン基等が挙
げられ、これらは1種だけ付加してもよく、2種以上が
同時に付加していてもよい。また、2種以上が同時に付
加しているときは、ブロック状付加でもランダム状付加
でもよい。
【0012】オキシアルキレン基は共重合体とスーパー
オキシドディスムターゼとの親和性を高めるため、か
つ、スーパーオキシドディスムターゼの安定性を向上さ
せるために必要であるが、あまり多いと共重合体中の無
水マレイン酸単位の重量割合が低くなって、スーパーオ
キシドディスムターゼ中のアミノ基との反応がおこりに
くくなるので、a+bm+cnは1000を超えないことが
必要である。
【0013】R1 で示される炭素数2〜5のアルケニル
基としてはビニル基、アリル基、メタリル基、1,1−
ジメチル−2−プロペニル基、3−メチル−3−ブテニ
ル基等がある。R2 で示される炭素数1〜24のアルキル
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、ペ
ンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘプチル
基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソノニル
基、デシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、イソセチル基、オクタデシ
ル基、イソステアリル基、オレイル基、オクチルドデシ
ル基、ドコシル基、デシルテトラデシル基、ベンジル
基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ドデシル
フェニル基、ジオクチルフェニル基、ジノニルフェニル
基、スチレン化フェニル基等があり、アシル基として
は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプリル
酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキ
ン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、エルカ酸、安息香酸、ヒドロキシ
安息香酸、桂皮酸、没食子酸等に由来するアシル基があ
る。
【0014】式(1)のアルケニルエーテルと無水マレ
イン酸との共重合体がスーパーオキシドディスムターゼ
と充分に結合するためには、酸無水物構造が必要であ
り、遊離の水酸基が多いアルケニルエーテルを用いると
重合の際に酸無水物単位とエステル結合をするために、
スーパーオキシドディスムターゼとの反応性が低下した
り、共重合体の溶媒への溶解性を低下したりするので、
n/(1+m+n)≦1/2であることが必要である。
【0015】本発明で用いる共重合体は式(1)で示さ
れるアルケニルエーテルと無水マレイン酸とをラジカル
重合触媒を用いて共重合させることによって、容易に得
ることができる。その際、更に他の単量体を加えて共重
合させても良い。他の単量体としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸などの不飽和カル
ボン酸、スチレン、メチルスチレンなどの芳香族ビニル
化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロゲン化
ビニル化合物、イソブチレン、ジイソブチレンなどのオ
レフィン、そのほか酢酸ビニル、アクリロニトリル、ア
クリルアミドなどがある。これらは共重合体に粘着性を
持たせるなどの物性改良を行う際に加えることができる
が、その割合があまり多くなると、スーパーオキシドデ
ィスムターゼの修飾に必要なオキシアルキレン基あるい
は酸無水物基の含有量が低下し修飾がうまくできなくな
るので、他の単量体の割合が全単量体中の30モル%以下
である必要がある。
【0016】本発明で用いる共重合体は、重合開始剤の
種類あるいは式(1)のアルケニルエーテルの構造を変
化させることにより、種々の重合度の共重合体を得るこ
とができ、その重量平均分子量は1000〜200 万、好まし
くは3000〜10万である。またオキシアルキレン基のうち
でオキシエチレン基が多く付加したものを用いると親水
性の大きい共重合体を得ることができる。
【0017】また本発明の修飾スーパーオキシドディス
ムターゼを得る方法は、スーパーオキシドディスムター
ゼ中のアミノ基を利用する方法であり、対象となるスー
パーオキシドディスムターゼとしては、牛赤血球から得
られた銅・亜鉛型スーパーオキシドディスムターゼ、微
生物由来のマンガン型スーパーオキシドディスムター
ゼ、ヒト赤血球由来の銅・亜鉛型スーパーオキシドディ
スムターゼ、遺伝子組換えによるヒトの銅・亜鉛型スー
パーオキシドディスムターゼなど、種々のものが使用で
き、特にこれらに限定されるものではない。
【0018】本発明の修飾スーパーオキシドディスムタ
ーゼは、共重合体とスーパーオキシドディスムターゼと
を反応させることにより得ることができる。共重合体と
スーパーオキシドディスムターゼとを反応させるときの
比率は、スーパーオキシドディスムターゼ中のアミノ基
あるいは共重合体中の酸無水物基の含有量により異なる
ため一概に特定することはできないが、アミノ基の量に
比べて共重合体の量が少な過ぎると修飾率が低下するた
めに目的とする経時安定性が不充分となり、共重合体の
量が多過ぎると修飾スーパーオキシドディスムターゼの
初期活性が著しく低下するため、好ましい範囲は、スー
パーオキシドディスムターゼ100 重量部に対して、共重
合体50〜400 重量部である。
【0019】両者の反応は、共重合体が水溶性の場合
は、スーパーオキシドディスムターゼの水溶液に共重合
体を直接添加する方法がよく、共重合体が水に溶解しに
くい場合、あるいは水に不溶の場合は、共重合体を予め
水と相溶性のあるアセトン等の溶剤に溶解したのち、ス
ーパーオキシドディスムターゼ水溶液に添加する方法が
容易であり、かつ好ましい方法である。
【0020】また、反応の際のpHは6〜10、好ましくは
8〜9である。これは、pHが酸性側であるとスーパーオ
キシドディスムターゼ中の遊離アミノ基の量が少なくな
るので修飾率が低下するためである。また反応温度は、
高過ぎると修飾工程でのスーパーオキシドディスムター
ゼの活性低下がおこり、また、酸無水物基の加水分解反
応がスーパーオキシドディスムターゼのアミノ基と酸無
水物基との反応より起こりやすくなって修飾率が低下す
るため、0〜10℃が好ましい範囲である。
【0021】
【発明の効果】本発明はポリオキシアルキレン基をもつ
アルケニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体とス
ーパーオキシドディスムターゼとの反応生成物である新
規な修飾スーパーオキシドディスムターゼであり、水系
中でも活性を永く持続することができ、且つ皮膚刺激性
が低く適用範囲の広いスーパーオキシドディスムターゼ
が提供できる。
【0022】
【実施例】本発明を製造例および実施例により説明す
る。 製造例1 下記の化合物を1リットルのトルエンに溶解し、窒素雰
囲気下に80±2℃で7時間の重合反応を行った。
【0023】 CH2=CHCH20(C2H4O)33CH3 1524g (1モル) 無水マレイン酸 103g (1.05モル) 過酸化ベンゾイル 4.8g (0.02モル) 次いでトルエンおよび未反応の無水マレイン酸を10〜30
mmHgの減圧下に100 ±10℃で留去し、1450g の共重合体
No.1を得た。得られた共重合体No.1は淡黄色のワックス
状の固体で、融点は45℃、ケン化価は68.5であった。 製造例2 過酸化ラウロイル19.9g(0.05モル) を1リットルのベン
ゼンに溶解し、窒素雰囲気下に攪拌しながら70℃に昇温
したのち、下記組成の混合液を滴下して70±2℃で重合
反応を行った。
【0024】 CH2=CHCH20(C2H4O)20C4H9 497g (0.5 モル)
【0025】
【化4】
【0026】 無水マレイン酸 103g(1.05モル) ベンゼン 3 リットル 全量滴下後、同じ温度で3時間保持したのち、ベンゼン
および未反応の無水マレイン酸を10〜30mmHgの減圧下に
120 ±10℃で留去し、1293g の共重合体No.2を得た。共
重合体No.2は粘稠な液体であり、ケン化価81.5であっ
た。
【0027】以下同様の方法により共重合体No.3〜No.8
を表1〜2に示す反応のモル比及び反応条件で調製し
た。分析値および溶解性を表3に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】実施例 スーパーオキシドディスムターゼとして牛赤血球から得
られた銅・亜鉛型スーパーオキシドディスムターゼ(シ
グマ社製、3600 units/mg)を用い、表1の共重合体によ
る修飾を試みた。修飾スーパーオキシドディスムターゼ
の活性はシトクロムC法により測定した。
【0032】シトクロムC法 試験管に300mM リン酸カリウム緩衝液 (pH7.8) (注1)
0.5ml 、0.3mM ヒポキサンチン0.5ml 、60μM シトクロ
ムC(シグマ社製、ウシ心臓タイプV)0.5ml、スーパ
ーオキシドディスムターゼ試料溶液0.3ml および水1ml
をとり、充分に混合した。これにキサンチン酸化酵素
(注2)0.2ml を加えて攪拌し、すばやく光学セル(1ml)
に移した。
【0033】日立分光光度計U−3210を用いてシトクロ
ムCの還元速度を550nm の吸光度増加の速度から求め
た。この条件下でスーパーオキシドディスムターゼを添
加しない時のシトクロムCの還元を50%阻害するスーパ
ーオキシドディスムターゼ酵素量を1酵素単位として1
mg蛋白当りの単位数を求めた。 (注1)300mM リン酸カリウム緩衝液 0.6mM のEDTA−2Naを含むもの。 (注2)キサンチン酸化酵素 スーパーオキシドディスムターゼを添加しない時、シト
クロムCの還元速度(550nm での1分間の変化率)が約
0.025 になるように添加濃度を決める。 実施例1 スーパーオキシドディスムターゼ (3600 units/mg)1g
をpH8.6 の硼酸系緩衝液(注3)20gに溶解させ、系の
温度を3℃に保持した。これに共重合体No.1の1gを微
粉末の状態で系に加えて3±1℃で30分間攪拌したの
ち、さらに1g加えて同温度で30分間攪拌を続けた。反
応終了後、0.1N−水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.0 に
調整した後、逆浸透膜を用いて無機塩を除去し、減圧下
35℃で乾燥して修飾スーパーオキシドディスムターゼ1.
8gを得た。
【0034】得られた修飾スーパーオキシドディスムタ
ーゼの活性をシトクロムC法で測定した結果は840 unit
s/mgであり、スーパーオキシドディスムターゼの修飾に
よる活性残存率は純分換算で70%であった。 (注3)硼酸系緩衝液(pH8.6) 0.2M−水酸化ナトリウム水溶液 12.00ml 0.2M−硼酸・塩化カリウム水溶液 50.00ml 上記水溶液を混合し、精製水を加えて全量を200ml にし
たもの。
【0035】なお、0.2M−硼酸・塩化カリウム水溶液
は、溶液1リットル中に硼酸12.4g と塩化カリウム14.9
g を含む水溶液である。修飾スーパーオキシドディスム
ターゼおよび原料のスーパーオキシドディスムターゼの
赤外線吸収スペクトル図をそれぞれ図1及び図2に示
す。
【0036】また、これらのゲルパーミュエーションク
ロマトグラムを、共重合体No.1とともに図3に示すが、
修飾スーパーオキシドディスムターゼの分子量が高分子
量化していることがわかる。なお、ゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフィーの条件は次の通りである。 上記2本を連結したもの。
【0037】試料濃度 :スーパーオキシドディスムタ
ーゼ 0.5mg/ml 修飾スーパーオキシドディスムターゼ 1.0mg/ml 試料注入量: 100μl 溶媒 :0.1Mリン酸系緩衝液(pH7.0) 流速 :0.5ml/分 検出器 :昭和電工(株)RI示差屈計SE−61 実施例2 スーパーオキシドディスムターゼ (3600 units/mg)1g
をpH8.0 の燐酸系緩衝液(注4)20gに溶解させ、温度
を3℃に保持した。これに共重合体No.3の0.5g(20%ア
セトン溶液)を加えて3±1℃で30分間攪拌し、さらに
0.5g(20%アセトン溶液)を加えて同温度で30分間攪拌
した。
【0038】次に、減圧下に35℃で水分を留去し、修飾
スーパーオキシドディスムターゼを2.3g得た。得られた
修飾スーパーオキシドディスムターゼの活性は972 unit
s/mgであり、修飾による活性残存率は純分換算で64%で
あった。 (注4)燐酸系緩衝液(pH8.0) 0.2M−水酸化ナトリウム水溶液 46.85ml 0.2M−燐酸二水素カリウム水溶液 50.00ml 上記水溶液を混合し、精製水を加えて全量を200ml にし
たもの。 実施例3〜7および比較例1〜2 以下、同様の方法で表4に示す修飾スーパーオキシドデ
ィスムターゼを得た。なお、実施例5は実施例1と同様
に逆浸透膜を用いて無機塩を除去した。これらの修飾ス
ーパーオキシドディスムターゼの活性および経時安定性
テストの結果を表4に示す。
【0039】経時安定性テスト 修飾スーパーオキシドディスムターゼ0.5gをpH7.0 のリ
ン酸系緩衝液(注5)100ml(防腐剤として4−ヒドロキ
シ安息香酸メチル0.1 %含有)に溶解し、40℃に所定時
間保持し、シトクロムC法により修飾スーパーオキシド
ディスムターゼの活性を測定して経時安定性を調べた。
【0040】比較液として、スーパーオキシドディスム
ターゼ0.5gをpH7.0 のリン酸系緩衝液100ml(防腐剤とし
て4−ヒドロキシ安息香酸メチル0.1 %含有)に溶解し
たもの(比較例1)と、これに1,3−ブチレングリコ
ールを20%添加したもの(比較例2)についても経時安
定性を調べた。表4より、本発明の修飾スーパーオキシ
ドディスムターゼが水系中において優れた経時安定性を
もっていることがわかる。 (注5)リン酸系緩衝液(pH7.0) 10mM燐酸水素2ナトリウム水溶液と10mM燐酸水素1ナト
リウム水溶液を混合してpHを7.0 に調整したもの。
【0041】
【表4】
【0042】表中、SOD:スーパーオキシドディスム
ターゼ 注1)単位:units/mg 2)SODの活性(3600 units/mg)に対する修飾SOD
活性率(%) 3)修飾SODの初期活性に対する経時安定性テスト終
了後の活性率(%) 4)SODをリン酸系緩衝液(4−ヒドロキシ安息香酸
メチル含有)に溶解したもの 5)SOD水溶液に1,3−ブチレングリコールを20%
添加したもの。
【図面の簡単な説明】
【図1】共重合体No.1で修飾されたスーパーオキシドデ
ィスムターゼの赤外線吸収スペクトル図である。
【図2】スーパーオキシドディスムターゼの赤外線吸収
スペクトル図である。
【図3】スーパーオキシドディスムターゼ、共重合体N
o.1および修飾スーパーオキシドディスムターゼのゲル
パーミュエーションクロマトグラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/48 9051−4C // A61K 37/50 ADA 8314−4C (72)発明者 安河内 徹 神奈川県川崎市川崎区藤崎2−3−10− 404 (72)発明者 杉中 昭典 神奈川県茅ヶ崎市室田2−4−10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示されるアルケニルエーテル
    と無水マレイン酸と他の単量体とのモル比が、5〜60:
    20〜90:0〜30である共重合体で修飾されたスーパーオ
    キシドディスムターゼ。 【化1】 (Zは2〜8個の水酸基を持つ化合物の残基、AOは炭
    素数2〜18のオキシアルキレン基の1種または2種以上
    の混合物で、2種以上のときはブロック状に付加してい
    てもランダム状に付加していてもよく、R1 は炭素数2
    〜5のアルケニル基、R2 は炭素数1〜24の炭化水素基
    またはアシル基、aとbとcはオキシアルキレン基の平
    均付加モル数でそれぞれ0〜600 、mは1〜7の整数、
    nは0〜6の整数、m+n=1〜7、n/(1+m+
    n)≦1/2、かつa+bm+cn=1〜1000であ
    る。)
JP3232472A 1991-08-21 1991-08-21 修飾スーパーオキシドディスムターゼ Expired - Lifetime JP3035675B2 (ja)

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