JP3000488B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

Info

Publication number
JP3000488B2
JP3000488B2 JP3065344A JP6534491A JP3000488B2 JP 3000488 B2 JP3000488 B2 JP 3000488B2 JP 3065344 A JP3065344 A JP 3065344A JP 6534491 A JP6534491 A JP 6534491A JP 3000488 B2 JP3000488 B2 JP 3000488B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
protease
acid
copolymer
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3065344A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06157267A (ja
Inventor
佳津良 足立
久美 亀山
卓司 増永
広子 薗頭
みどり 廣部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Original Assignee
Kose Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp filed Critical Kose Corp
Priority to JP3065344A priority Critical patent/JP3000488B2/ja
Publication of JPH06157267A publication Critical patent/JPH06157267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3000488B2 publication Critical patent/JP3000488B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子の共重合体で修
飾された安定なプロテアーゼを含有した化粧料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、化粧料にプロテアーゼを配合
することは行われている。プロテアーゼは乾燥状態では
保存安定性が良いが、化粧料に単に配合すると自己消化
作用によりすぐに活性が無くなるため、マイクロカプセ
ル化により使用直前までプロテアーゼを乾燥状態に置く
か、あるいは高分子化合物による固定化などの方法が提
案されており、具体的に安定性を向上させる方法として
固定化酵素と多価アルコール等を添加する方法が特開昭
61-238710 号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マイクロカプ
セル化による方法は、プロテアーゼと化粧料基剤との接
触を使用する直前まで断つことによる安定化であり、本
質的な問題の解決ではなく、化粧料に配合した際に経時
安定性を持たせることはできなかった。また、固定化酵
素と多価アルコールを添加する方法は化粧料の物性に影
響を及ぼすため、種類や量が制限されるし、安定性にも
問題があった。
【0004】本発明は長時間活性を持続することがで
き、適用範囲の広い修飾プロテアーゼを配合した化粧料
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは同一分子中
に酸無水物基とポリオキシアルキレン基を合わせもつ重
合体を化学的に結合させたプロテアーゼが、化粧料中で
も長時間活性を持続することを見出し、本発明に到達し
た。すなわち、本発明は式(1)で示されるアルケニル
エーテルと無水マレイン酸と他の単量体とのモル比が5
〜60:20〜90:0〜30である共重合体を化学結合した修
飾プロテアーゼを含有したことを特徴とする化粧料であ
る。
【0006】
【化2】
【0007】(Zは2〜8個の水酸基を持つ化合物の残
基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基の1種ま
たは2種以上の混合物で、2種以上のときはブロック状
に付加していてもランダム状に付加してしてもよく、R
1 は炭素数2〜5のアルケニル基、R2 は炭素数1〜24
の炭化水素基またはアシル基、aとbとcはオキシアル
キレン基の平均付加モル数でそれぞれ0〜600 、mは1
〜7の整数、nは0〜6の整数、m+n=1〜7、n/
(1+m+n)≦1/2、かつa+bm+cn=1〜10
00である。) 本発明において用いられる式(1)のアルケニルエーテ
ルにおいて、Zを残基とする2〜8個の水酸基を持つ化
合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ス
チレングリコール、炭素数8〜18のアルキレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール等のグリコール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン;トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタン
トリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、
ソルバイド、ソルビトールとグリセリンの縮合物、アド
ニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール
等の多価アルコール、あるいはそれらの部分エーテル化
物またはエステル化物;キシロース、アラビノース、リ
ボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラ
クトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マ
ルトース、イソマルトース、トレハロース、シュークロ
ース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等
の糖、あるいはそれらの部分エーテル化物またはエステ
ル化物;カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、
フロログルシン等のフェノール類が挙げられる。
【0008】AOで示されるオキシアルキレン基として
は、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブ
チレン基、オキシテトラメチレン基、オキシスチレン
基、オキシドデシレン基、オキシテトラデシレン基、オ
キシヘキサデシレン基、オキシオクタデシレン基等が挙
げられ、これらは1種だけ付加してもよく、2種以上が
同時に付加していてもよい。また、2種以上が同時に付
加しているときは、ブロック状付加でもランダム状付加
でもよい。
【0009】オキシアルキレン基は共重合体とプロテア
ーゼとの親和性を高めるため、かつプロテアーゼの自己
消化作用を防ぐために必要であるが、あまり多いと共重
合体中の無水マレイン酸単位の重量割合が低くなって、
プロテアーゼ中のアミノ基との反応がおこりにくくなる
ので、a+bm+cnは1000を超えないことが必要であ
る。
【0010】R1 で示される炭素数2〜5のアルケニル
基としてはビニル基、アリル基、メタリル基、1,1−
ジメチル−2−プロペニル基、3−メチル−3−ブテニ
ル基等がある。R2 で示される炭素数1〜24のアルキル
基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、ペン
チル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘプチル
基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソノニル
基、デシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、イソセチル基、オクタデシ
ル基、イソステアリル基、オレイル基、オクチルドデシ
ル基、ドコシル基、デシルテトラデシル基、ベンジル
基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ドデシル
フェニル基、ジオクチルフェニル基、ジノニルフェニル
基、スチレン化フェニル基等があり、アシル基として
は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプリル
酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキ
ン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、エルカ酸、安息香酸、ヒドロキシ
安息香酸、桂皮酸、没食子酸等に由来するアシル基があ
る。
【0011】式(1)で示されるアルケニルエーテルと
無水マレイン酸との共重合体がプロテアーゼと充分に結
合するためには、酸無水物構造が必要であり、遊離の水
酸基が多いアルケニルエーテルを用いると重合の際に酸
無水物単位とエステル結合をするために、プロテアーゼ
との反応性が低下したり、共重合体の溶媒への溶解性を
低下したりするので、n/(1+m+n)≦1/2であ
ることが必要である。
【0012】本発明で用いられる共重合体は式(1)で
示されるアルケニルエーテルと無水マレイン酸とをラジ
カル重合触媒を用いて共重合させることによって容易に
得ることができる。その際、さらに他の単量体を加えて
共重合させても良い。他の単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸などの不飽
和カルボン酸、スチレン、メチルスチレンなどの芳香族
ビニル化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロ
ゲン化ビニル化合物、イソブチレン、ジイソブチレンな
どのオレフィン、そのほか酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、アクリルアミドなどがある。これらは共重合体に粘
着性を持たせるなどの物性改良を行う際に加えることが
できるが、その割合があまり多くなると、プロテアーゼ
の修飾に必要なオキシアルキレン基あるいは酸無水物基
の含有量が低下し、修飾がうまくできなくなるので、他
の単量体の割合が全単量体中の30モル%以下である必要
がある。
【0013】本発明で用いられる共重合体は、重合開始
剤の種類あるいは式(1)のアルケニルエーテルの構造
を変化させることにより、種々の重合度の共重合体を得
ることができ、その重量平均分子量は1000〜200 万、好
ましくは3000〜10万である。また、オキシアルキレン基
のうちでオキシエチレン基が多く付加したものを用いる
と親水性の大きい共重合体を得ることができる。
【0014】また本発明に用いられる修飾プロテアーゼ
を得る方法は、プロテアーゼ中のアミノ基を利用する方
法であり、対象となるプロテアーゼとしては、スブチリ
シン、パパイン、ペプシン、トリプシン、キモトリプシ
ン、サーモリシンなど種々のものが使用できる。本発明
に用いられる修飾プロテアーゼは、共重合体とプロテア
ーゼとを反応させることにより得ることができる。
【0015】共重合体とプロテアーゼとを反応させると
きの比率は、プロテアーゼ中のアミノ基あるいは共重合
体中の酸無水物基の含有量により異なるため一概に特定
することはできないが、アミノ基の量に比べて共重合体
の量が少な過ぎると修飾率が低下するために目的とする
経時安定性が不充分となり、共重合体の量が多過ぎると
修飾プロテアーゼの初期活性が著しく低下するため、好
ましい範囲は、プロテアーゼ100 重量部に対して、共重
合体50〜400 重量部である。
【0016】両者の反応は共重合体が水溶性の場合は、
プロテアーゼの水溶液に共重合体を直接添加する方法が
よく、共重合体が水に溶解しにくい場合、あるいは水に
不溶の場合は共重合体を予め水と相溶性のあるアセトン
等の溶剤に溶解したのち、プロテアーゼ水溶液に添加す
る方法が容易であり、かつ好ましい方法である。また、
反応の際のpHは6〜10、好ましくは8〜9である。これ
は、pHが酸性側であるとプロテアーゼ中の遊離アミノ基
の量が少なくなるので修飾率が低下するためである。
【0017】また反応温度は、高過ぎると修飾工程での
プロテアーゼの活性低下がおこり、また、酸無水物基の
加水分解反応がプロテアーゼのアミノ基と酸無水物基と
の反応より起こりやすくなって修飾率が低下するため、
0〜10℃が好ましい範囲である。本発明の化粧料として
は、クリーム、乳液等の顔、手足用の基礎化粧料;整髪
料、ヘアトリートメント等の頭髪化粧料;ファンデーシ
ョン、白粉、ほほ紅、アイシャドウ、口紅等のメーキャ
ップ化粧料が挙げられるが、本発明で用いられる修飾プ
ロテアーゼが配合可能なものであれば何でもよい。
【0018】本発明の化粧料中における修飾プロテアー
ゼの配合量は0.001 〜10重量%、特に好ましくは0.1 〜
1.0 重量%であり、当該修飾プロテアーゼの他に、製品
種または化粧目的に応じて通常使用される化粧料成分を
配合することができる。このような化粧料成分として
は、例えば油脂、ロウ、炭化水素、脂肪酸、アルコー
ル、エステル、ラノリン、シリコーン油等の油剤原料、
白色顔料、着色顔料、体質顔料等の粉体原料、金属石ケ
ン、界面活性剤、多価アルコール、水溶性高分子、水、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、タール系色素、美
容成分、香料等が挙げられる。
【0019】
【発明の効果】本発明はポリオキシアルキレン基をもつ
アルケニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体とプ
ロテアーゼとの反応生成物である新規な修飾プロテアー
ゼを配合した化粧料であり、プロテアーゼの自己消化作
用がないために化粧料中でもプロテアーゼの活性を永く
持続することができる。また化粧効果として、使用後の
肌のしっとり感やなめらかさなどの使用感に優れてい
る。
【0020】
【実施例】本発明を修飾プロテアーゼの製造例および実
施例により説明する。 製造例1 下記の化合物を1リットルのトルエンに溶解し、窒素雰
囲気下に80±2℃で7時間の重合反応を行った。
【0021】 CH2=CHCH20(C2H4O)33CH3 1524g (1モ
ル) 無水マレイン酸 103g (1.05モ
ル) 過酸化ベンゾイル 4.8g (0.02モ
ル) 次いでトルエンおよび未反応の無水マレイン酸を10〜30
mmHgの減圧下に100 ±10℃で留去し、1450g の共重合体
No.1を得た。得られた共重合体No.1は淡黄色のワックス
状の固体で、融点は45℃、ケン化価は68.5であった。
【0022】スブチリシン〔ナガセ生化学工業(株)
製、商品名ビオプラーゼ原末(94U660/mg)〕5gをpH
8.6 の硼酸系緩衝液(注1)100gに溶解させ、系の温度
を3℃に保持した。これに共重合体No.1の5gを微粉末
の状態で系に加えて3±1℃で30分間攪拌した後、さら
に5gを加えて同温度で30分間攪拌を続けた。反応終了
後、0.1N−水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.0 に調整し
た後、逆浸透膜を用いて無機塩を除去し、減圧下35℃で
乾燥して、修飾プロテアーゼである修飾スブチリシン9.
8gを得た。
【0023】得られた修飾プロテアーゼの活性をカゼイ
ン水解活性測定法(注2)で測定した結果は、22U660/
mgであり、純分換算によると原料であるスブチリシンの
修飾による活性残存率は72%であった。 (注1)硼酸系緩衝液(pH8.6) 0.2M−水酸化ナトリウム水溶液 12.00ml 0.2M−硼酸・塩化カリウム水溶液 50.00ml 上記水溶液を混合し、精製水を加えて全量を200ml にし
たもの。
【0024】なお、0.2M−硼酸・塩化カリウム水溶液
は、溶液1リットル中に硼酸12.4g と塩化カリウム14.9
g を含む水溶液である。 (注2)カゼイン水解活性測定法 カゼイン溶液(注3)3.0ml を試験管にとり、予め37℃
に保温しておき、酵素試料溶液(注4)0.6ml を加えて
37℃で20分間加温した後、蛋白質沈澱試薬(注5)3.0m
l を加えて酵素反応を停止させ、濾過した。濾液0.8ml
を試験管にとり、0.55M 炭酸ナトリウム水溶液2.0ml と
フォリン(Folin)試薬(注6)0.4ml を加えて37℃で30
分間加温して発色させ、660nm における吸光度を測定し
た。酵素活性は上記測定条件で660nm における吸光度を
1分間に1増加させる酵素料を1U660 として表示し
た。 (注3)カゼイン溶液 カゼイン(Hammarsten 社製) 1.2gに50mMリン酸水素二ナ
トリウム水溶液160mlを加え、加熱して完全に溶解さ
せ、希塩酸でpHを7.5 に調整した後、精製水を加えて20
0ml にしたもの。 (注4)酵素試料溶液 供試プロテアーゼを0.2 〜1.0 U660/mlになるように、
希釈液で希釈したもの。なお、希釈液はリン酸二水素ナ
トリウム0.57g を80mlの精製水に溶解し、希塩酸でpHを
7.5 に調整した後、精製水を加えて100ml にしたもので
ある。 (注5)蛋白質沈澱試薬 トリクロロ酢酸 18.0g 酢酸ナトリウム 18.0g 酢酸 19.0ml 上記化合物を精製水に溶解して1リットルにしたもの。 (注6)フォリン試薬 市販のフォリン試薬(Merck社製) を精製水で3倍に希釈
したもの。修飾プロテアーゼおよび原料のスブチリシン
の赤外線吸収スペクトル図をそれぞれ図1及び図2に示
す。
【0025】また、これらのゲルパーミュエーションク
ロマトグラムを、共重合体No.1とともに図3に示すが、
修飾プロテアーゼの分子量が高分子量化していることが
わかる。なお、ゲルパーミュエーションクロマトグラフ
ィーの条件は次の通りである。 カラム :東ソー(株)TSK Gel G 4000PW×L (内径 7.8mm×長さ30cm) 同 TSK Guardcolumn PWH (内径 7.5mm×長さ7.5cm) 上記2本を連結したもの。
【0026】 試料濃度 :スブチリシン0.5mg/ml 修飾プロテアーゼ1.0mg/ml 試料注入量:100μl 溶媒 :0.1Mリン酸系緩衝液(pH7.0) 流速 :0.5ml/分 検出器 :昭和電工(株)RI示差屈計SE−61 製造例2 t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート6.
5g(0.03モル)を1リットルのベンゼンに溶解
し、窒素雰囲気下に撹拌しながら70℃に昇温したの
ち、下記組成の混合液を滴下して70±2℃で重合反応
を行った。
【0027】 CH2=CHCH20(C3H6O)5(C2H4O)15CH3 1022g (1モ
ル) 無水マレイン酸 98g(1モ
ル) ベンゼン 3 リットル 全量滴下後、同じ温度で3時間保持したのち、ベンゼン
および未反応の無水マレイン酸を10〜30mmHgの減圧下に
120 ±10℃で留去し、1028g の共重合体No.3を得た。共
重合体No.3は粘稠な液体であり、ケン化価101.5 であっ
た。
【0028】スブチリシン(94U660/mg)5g
をpH8.0の燐酸系緩衝液(注7)100gに溶解さ
せ、温度を3℃に保持した。これに共重合体No.3の
2.5g(20%アセトン溶液)を加えて3±1℃で3
0分間撹拌し、さらに2.5g(20%アセトン溶液)
を加えて同温度で30分間撹拌した。次に、減圧下に3
5℃で水分を留去し、修飾プロテアーゼを11.5g得
た。得られた修飾プロテアーゼの活性は25.4U
660/mgであり、純分換算による原料のスブチリシ
ンに対する修飾による活性残存率は64%であった。 (注7)リン酸系緩衝液(pH8.0) 0.2M−水酸化ナトリウム水溶液 46.85ml 0.2M−燐酸二水素カリウム水溶液 50.00ml 上記水溶液を混合し、精製水を加えて全量を200ml
にしたもの。製造例3〜 以下、同様の方法で表1〜3に示す共重合体No.2お
よびNo.4〜No.8を製造し、これらの共重合体を
用いて表4に示す修飾プロテアーゼを得、これらの経時
安定性を表4に併記した。
【0029】
【表1】
【0030】注){ }内はランダム状付加物を示
す。
【0031】
【表2】
【0032】 注1)BPO :ベンゾイルペルオキシド、 LPO :ラウロイルペルオキシド tBEH :t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート、 AIBN :アゾビスイソブチロニトリル、
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】 表中、1)単位:U660/mg 2)スブチリシンの活性(94.0U660/mg) に対する修飾
プロテアーゼの活性率(%)。 3)活性率は、修飾プロテアーゼの初期活性に対する経
時安定性テスト終了後の活性率(%)。
【0036】注)スブチリシン水溶液にグリセリンを5
%添加したもの 経時安定性試験 各製造例で得られた修飾プロテアーゼについて、以下の
方法で経時安定性を検討した。修飾プロテアーゼ0.1gを
pH7.0 のリン酸系緩衝液(注8)100ml(防腐剤として4
−ヒドロキシ安息酸メチルを0.1 %含む)に溶解し、40
℃に所定時間保持し、カゼイン水解活性測定法により修
飾プロテアーゼの活性を調べた。
【0037】比較として、スブチリシン0.005gを
pH7.0のリン酸系緩衝液100ml(防腐剤として
4−ヒドロキシ安息香酸メチル0.1%含有)に溶解し
たもの(比較例1)と、これにグリセリンを5%添加し
たもの(比較例2)についても経時安定性試験を行っ
た。表4より、本発明で用いられる修飾プロテアーゼが
水溶液において優れた経時安定性をもっていることがわ
かる。 (注8)リン酸系緩衝液(pH7.0) 10mM燐酸水素2ナトリウム水溶液と10mM燐酸水
素1ナトリウム水溶液を混合 してpHを7.0に調整
したもの。 実施例15および比較例 製造例1で得られた修飾プロテアーゼを用い、表5に示
す配合比で化粧水を調製した。また、比較例には修飾プ
ロテアーゼの代わりに、原料のスブチリシンを用いた。
【0038】化粧水は、まずプロテアーゼ以外の成分を
混合して溶解したのち、修飾プロテアーゼまたは原料の
スブチリシンを加えて溶解して調製した。スブチリシン
の使用量が修飾プロテアーゼに比較して少ないのは、単
位重量当りの活性が高いのと、自己消化をおこすためで
ある。
【0039】
【表5】
【0040】経時安定性試験 表5の各化粧水を40度に保存し、1週間毎に前述のカゼ
イン水解活性法により修飾プロテアーゼの活性を求め、
化粧水調製直後の活性を100 としたときの値を表6に示
す。なお、100 を超える場合があるのは測定誤差のため
である。
【0041】
【表6】
【0042】表6より、本発明品の化粧水は修飾プロテ
アーゼが経時的に安定であることがわかる。 官能試験 表5の各化粧水の調製2週間後のものについて専門パネ
ル10名により官能試験を行った。下記の評価基準で評
価し、10名の平均点による下記の判定基準で判定した
結果を表7に示すが、本発明の化粧水が肌をしっとりさ
せ、また肌になめらかさを与えることに優れていること
がわかる。 〔評価基準〕 5点:非常にしっとり感がある(非常になめらかさがあ
る) 4点:ややしっとり感がある(ややなめらかさがある) 3点:どちらとも言えない 2点:ややしっとり感がない(ややなめらかさがない) 1点:非常にしっとり感がない(非常になめらかさがな
い) 〔判定基準〕 4.0点以上 ○ 2.1〜3.9点以 △ 2.0点以下 ×
【0043】
【表7】
【0044】実施例16 下記の組成でクリームを調製した。すなわち、成分2〜
8と成分9〜12をそれぞれ混合して70℃に加熱して
溶解したのちに両者を混合し、撹拌しながら冷却しつ
つ、20℃で成分1を添加し、十分に混合した。このク
リームは肌をしっとりさせ、調製して2ヶ月を経過した
のちでも効果を保持していた。
【0045】組成(重量%) 成分1:製造例1の修飾プロテアーゼ 0.5 〃2:ステアリン酸 1.0 〃3:ステアリルアルコール 4.0 〃4:グリセリルモノステアレート 3.0 〃5:硬化油 7.0 〃6:流動パラフィン 10.0 〃7:ソルビタンセスキオレエート 1.0 〃B:香料 適量 〃9:水酸化ナトリウム 0.05 〃10:カルボキシビニルポリマー 0.1 〃11:4−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.1 〃12:精製水 残量 実施例17 下記成分を混合して粉末状洗顔料を調製した。この粉末
状洗顔料は調製して2ヶ月経過後も洗浄力に優れてお
り、肌もなめらかになり、洗顔料として優れた効果を示
した。
【0046】 成分 重量% 1:N−ステアロイル−L−グルタミン酸 20 モノナトリウム 2:N−ミリストイル−L−グルタミン酸 10 モノカリウム 3:ラウリン酸 5 4:コーンスターチ 10 5:ポリペプタイド 2 6:結晶性セルロース 1 7:製造例2で得られた修飾プロテアーゼ 52
【図面の簡単な説明】
【図1】 共重合体No.1で修飾されたスブチリシン(修
飾プロテアーゼ)の赤外線吸収スペクトル図である。
【図2】 スブチリシンの赤外線吸収スペクトル図であ
る。
【図3】 スブチリシン、共重合体No.1および修飾プロ
テアーゼのゲルパーミュエーションクロマトグラムであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 薗頭 広子 東京都北区栄町48番18号 株式会社小林 コーセー研究所内 (72)発明者 廣部 みどり 東京都北区栄町48番18号 株式会社小林 コーセー研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/48 A61K 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示されるアルケニルエーテル
    と無水マレイン酸と他の単量体とのモル比が、5〜60:
    20〜90:0〜30である共重合体で修飾されたプロテアー
    ゼを含有したことを特徴とする化粧料。 【化1】 (Zは2〜8個の水酸基を持つ化合物の残基、AOは炭
    素数2〜18のオキシアルキレン基の1種または2種以上
    の混合物で、2種以上のときはブロック状に付加してい
    てもランダム状に付加してしてもよく、R1 は炭素数2
    〜5のアルケニル基、R2 は炭素数1〜24の炭化水素基
    またはアシル基、aとbとcはオキシアルキレン基の平
    均付加モル数でそれぞれ0〜600 、mは1〜7の整数、
    nは0〜6の整数、m+n=1〜7、n/(1+m+
    n)≦1/2、かつa+bm+cn=1〜1000であ
    る。)
JP3065344A 1991-03-07 1991-03-07 化粧料 Expired - Fee Related JP3000488B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3065344A JP3000488B2 (ja) 1991-03-07 1991-03-07 化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3065344A JP3000488B2 (ja) 1991-03-07 1991-03-07 化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06157267A JPH06157267A (ja) 1994-06-03
JP3000488B2 true JP3000488B2 (ja) 2000-01-17

Family

ID=13284243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3065344A Expired - Fee Related JP3000488B2 (ja) 1991-03-07 1991-03-07 化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3000488B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100338327B1 (ko) * 2000-05-16 2002-08-07 주식회사 태평양 피부 외용제 내의 활성성분의 피부 흡수를 증진시킬 수있는 조성물
CN102834435B (zh) * 2010-03-30 2015-04-22 斯帕果图像有限公司 支化的紧凑型聚乙二醇衍生物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06157267A (ja) 1994-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2611412B1 (en) Crosslinked acrylic copolymers
EP2624812B1 (en) Acrylate copolymer thickeners
EP1355989B1 (fr) Emulsions et compositions moussantes contenant un polymere comprenant des unites hydrosolubles et des unites lcst, notamment pour des applications cosmetiques
JP2011522826A (ja) パーソナルケア製品における使用のためのエステル化合物
JPH08506583A (ja) 化粧品組成物
JP2013541604A (ja) サッカリドシロキサンコポリマー乳化剤を含有するエマルション、並びに、これらの調製及び使用方法
JP3000488B2 (ja) 化粧料
JP3057459B2 (ja) 化粧料
JP3236970B2 (ja) 化粧料
WO1996016545A1 (en) Skin care compositions
US20220023183A1 (en) Composition comprising a polysaccharide, a polyol and a specific ester
JP2023536047A (ja) ケラチン物質をケアするためのスフィンゴモナス(Sphingomonas)発酵物抽出物を含む組成物
JP3035675B2 (ja) 修飾スーパーオキシドディスムターゼ
JP3106265B2 (ja) 修飾リゾチーム
JPH05284967A (ja) 修飾リパーゼ及びこれを含有した化粧料
WO1995028913A1 (en) Cosmetic compositions
JP3271265B2 (ja) 修飾プロテアーゼ
TW201828913A (zh) 含有乳膠粒子及uv吸收劑之組合物
JP2006137753A (ja) 尿素化合物を含有する化粧品および/または皮膚科学用組成物
CN111329788A (zh) 共聚物
JPH0696500B2 (ja) 毛髪化粧料
US5879689A (en) Cosmetic compositions
JP2508148B2 (ja) 化粧料
JP2803265B2 (ja) 変性ポリペプチドおよびその用途
JP7471098B2 (ja) 皮膚外用剤

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees