JP3057459B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP3057459B2
JP3057459B2 JP3232473A JP23247391A JP3057459B2 JP 3057459 B2 JP3057459 B2 JP 3057459B2 JP 3232473 A JP3232473 A JP 3232473A JP 23247391 A JP23247391 A JP 23247391A JP 3057459 B2 JP3057459 B2 JP 3057459B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子の共重合体で修
飾された安定なスーパーオキシドディスムターゼを含有
した化粧料に関し、更に詳しくは水系中で長時間活性を
持続することができ、適用範囲の広い修飾スーパーオキ
シドディスムターゼを配合した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、皮脂の過酸化脂質化の抑制、
肌や毛髪のケラチン蛋白構造の変性劣化の防止、更には
シミ、しわ等の老化現象予防の手段として、スーパーオ
キシドディスムターゼが検討されている。スーパーオキ
シドディスムターゼとは動物、植物、微生物等の生体内
に広く分布する酵素であり、下記の反応によりスーパー
オキシドアニオンの不均化を起こさせるものであること
が知られている。
【0003】
【化2】
【0004】スーパーオキシドディスムターゼは、活性
中心に銅、亜鉛、鉄、又はマンガンを含んでおり、最近
では、遺伝子工学的技術によっても多量に産生されるよ
うになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スーパ
ーオキシドディスムターゼを直接水系中に配合すると、
酵素活性が低下したり、皮膚に対して刺激やアレルギー
を与えやすい等の問題がある。スーパーオキシドディス
ムターゼの応用にあたっては、使用直前まで乾燥状態に
おき、使用時に水溶液と混合して用いる方法や、リポソ
ーム化、マイクロカプセル化、更には高分子化合物によ
る固定化など、色々な試みがなされているが、マイクロ
カプセル化による方法は、スーパーオキシドディスムタ
ーゼと水溶液等の基剤との接触を使用する直前まで断つ
ことによる安定化であり、本質的な問題の解決ではな
い。また、プロテアーゼ等の他の酵素の安定化として有
効である多価アルコールを添加する方法は、スーパーオ
キシドディスムターゼに対してはほとんど効果がなかっ
た。その他の方法でも充分満足のいく安定化の効果が得
られていない。
【0006】本発明は水系中で長時間活性を持続するこ
とができ、適用範囲の広い修飾スーパーオキシドディス
ムターゼを配合した化粧料を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは同一分子中
に酸無水物基とポリオキシアルキレン基を合わせもつ重
合体を化学的に結合させたスーパーオキシドディスムタ
ーゼが、化粧料中でも長時間活性を持続することを見出
し、本発明に到達した。すなわち、本発明は式(1)で
示されるアルケニルエーテルと無水マレイン酸と他の単
量体とのモル比が5〜60:20〜90:0〜30である共重合
体を化学結合した修飾スーパーオキシドディスムターゼ
を含有したことを特徴とする化粧料である。
【0008】
【化3】
【0009】(Zは2〜8個の水酸基を持つ化合物の残
基、AOは炭素数2〜18のオキシアルキレン基の1種ま
たは2種以上の混合物で、2種以上のときはブロック状
に付加していてもランダム状に付加していてもよく、R
1 は炭素数2〜5のアルケニル基、R2 は炭素数1〜24
の炭化水素基またはアシル基、aとbとcはオキシアル
キレン基の平均付加モル数でそれぞれ0〜600 、mは1
〜7の整数、nは0〜6の整数、m+n=1〜7、n/
(1+m+n)≦1/2、かつa+bm+cn=1〜10
00である。) 本発明において用いられる式(1)のアルケニルエーテ
ルにおいて、Zを残基とする2〜8個の水酸基を持つ化
合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ス
チレングリコール、炭素数8〜18のアルキレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール等のグリコール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ポリグリセリン;トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、1,3,5−ペンタン
トリオール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、
ソルバイド、ソルビトールとグリセリンの縮合物、アド
ニトール、アラビトール、キシリトール、マンニトール
等の多価アルコール、あるいはそれらの部分エーテル化
物またはエステル化物;キシロース、アラビノース、リ
ボース、ラムノース、グルコース、フルクトース、ガラ
クトース、マンノース、ソルボース、セロビオース、マ
ルトース、イソマルトース、トレハロース、シュークロ
ース、ラフィノース、ゲンチアノース、メレジトース等
の糖、あるいはそれらの部分エーテル化物またはエステ
ル化物;カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、
フロログルシン等のフェノール類が挙げられる。
【0010】AOで示されるオキシアルキレン基として
は、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブ
チレン基、オキシテトラメチレン基、オキシスチレン
基、オキシドデシレン基、オキシテトラデシレン基、オ
キシヘキサデシレン基、オキシオクタデシレン基等が挙
げられ、これらは1種だけ付加してもよく、2種以上が
同時に付加していてもよい。また、2種以上が同時に付
加しているときは、ブロック状付加でもランダム状付加
でもよい。
【0011】オキシアルキレン基は共重合体とスーパー
オキシドディスムターゼとの親和性を高めるため、かつ
スーパーオキシドディスムターゼの安定性を向上させる
ために必要であるが、あまり多いと共重合体中の無水マ
レイン酸単位の重量割合が低くなって、スーパーオキシ
ドディスムターゼ中のアミノ基との反応がおこりにくく
なるので、a+bm+cnは1000を超えないことが必要
である。
【0012】R1 で示される炭素数2〜5のアルケニル
基としてはビニル基、アリル基、メタリル基、1,1−
ジメチル−2−プロペニル基、3−メチル−3−ブテニ
ル基等がある。R2 で示される炭素数1〜24のアルキル
基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、イソブチル基、第三ブチル基、ペン
チル基、イソペンチル基、ヘキシル基、イソヘプチル
基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソノニル
基、デシル基、ドデシル基、イソトリデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、イソセチル基、オクタデシ
ル基、イソステアリル基、オレイル基、オクチルドデシ
ル基、ドコシル基、デシルテトラデシル基、ベンジル
基、クレジル基、ブチルフェニル基、ジブチルフェニル
基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、ドデシル
フェニル基、ジオクチルフェニル基、ジノニルフェニル
基、スチレン化フェニル基等があり、アシル基として
は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、カプリル
酸、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソパ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、アラキ
ン酸、ベヘン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、エルカ酸、安息香酸、ヒドロキシ
安息香酸、桂皮酸、没食子酸等に由来するアシル基があ
る。
【0013】式(1)で示されるアルケニルエーテルと
無水マレイン酸との共重合体がスーパーオキシドディス
ムターゼと充分に結合するためには、酸無水物構造が必
要であり、遊離の水酸基が多いアルケニルエーテルを用
いると重合の際に酸無水物単位とエステル結合をするた
めに、スーパーオキシドディスムターゼとの反応性が低
下したり、共重合体の溶媒への溶解性を低下したりする
ので、n/(1+m+n)≦1/2であることが必要で
ある。
【0014】本発明で用いられる共重合体は式(1)で
示されるアルケニルエーテルと無水マレイン酸とをラジ
カル重合触媒を用いて共重合させることによって容易に
得ることができる。その際、さらに他の単量体を加えて
共重合させても良い。他の単量体としては、アクリル
酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸などの不飽
和カルボン酸、スチレン、メチルスチレンなどの芳香族
ビニル化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどのハロ
ゲン化ビニル化合物、イソブチレン、ジイソブチレンな
どのオレフィン、そのほか酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、アクリルアミドなどがある。これらは共重合体に粘
着性を持たせるなどの物性改良を行う際に加えることが
できるが、その割合があまり多くなると、スーパーオキ
シドディスムターゼの修飾に必要なオキシアルキレン基
あるいは酸無水物基の含有量が低下し、修飾がうまくで
きなくなるので、他の単量体の割合が全単量体中の30モ
ル%以下である必要がある。
【0015】本発明で用いられる共重合体は、重合開始
剤の種類あるいは式(1)のアルケニルエーテルの構造
を変化させることにより、種々の重合度の共重合体を得
ることができ、その重量平均分子量は1000〜200 万、好
ましくは3000〜10万である。また、オキシアルキレン基
のうちでオキシエチレン基が多く付加したものを用いる
と親水性の大きい共重合体を得ることができる。
【0016】また本発明に用いられる修飾スーパーオキ
シドディスムターゼを得る方法は、スーパーオキシドデ
ィスムターゼ中のアミノ基を利用する方法であり、対象
となるスーパーオキシドディスムターゼとしては、牛赤
血球から得られた銅・亜鉛型スーパーオキシドディスム
ターゼ、微生物由来のマンガン型スーパーオキシドディ
スムターゼ、ヒト赤血球由来の銅・亜鉛型スーパーオキ
シドディスムターゼ、遺伝子組換えによるヒトの銅・亜
鉛型スーパーオキシドディスムターゼなど、種々のもの
が使用でき、特にこれらに限定されるものではない。
【0017】本発明に用いられる修飾スーパーオキシド
ディスムターゼは、共重合体とスーパーオキシドディス
ムターゼとを反応させることにより得ることができる。
共重合体とスーパーオキシドディスムターゼとを反応さ
せるときの比率は、スーパーオキシドディスムターゼ中
のアミノ基あるいは共重合体中の酸無水物基の含有量に
より異なるため一概に特定することはできないが、アミ
ノ基の量に比べて共重合体の量が少な過ぎると修飾率が
低下するために目的とする経時安定性が不充分となり、
共重合体の量が多過ぎると修飾スーパーオキシドディス
ムターゼの初期活性が著しく低下するため、好ましい範
囲は、スーパーオキシドディスムターゼ100 重量部に対
して、共重合体50〜400重量部である。
【0018】両者の反応は、共重合体が水溶性の場合
は、スーパーオキシドディスムターゼの水溶液に共重合
体を直接添加する方法がよく、共重合体が水に溶解しに
くい場合、あるいは水に不溶の場合は共重合体を予め水
と相溶性のあるアセトン等の溶剤に溶解したのち、スー
パーオキシドディスムターゼ水溶液に添加する方法が容
易であり、かつ好ましい方法である。
【0019】また、反応の際のpHは6〜10、好ましくは
8〜9である。これは、pHが酸性側であるとスーパーオ
キシドディスムターゼ中の遊離アミノ基の量が少なくな
るので修飾率が低下するためである。また反応温度は、
高過ぎると修飾工程でのスーパーオキシドディスムター
ゼの活性低下がおこり、また、酸無水物基の加水分解反
応がスーパーオキシドディスムターゼのアミノ基と酸無
水物基との反応より起こりやすくなって修飾率が低下す
るため、0〜10℃が好ましい範囲である。
【0020】本発明の化粧料としては、クリーム、乳液
等の顔、手足用の基礎化粧料;整髪料、ヘアトリートメ
ント等の頭髪化粧料;ファンデーション、白粉、ほほ
紅、アイシャドウ、口紅等のメーキャップ化粧料が挙げ
られるが、本発明で用いられる修飾スーパーオキシドデ
ィスムターゼが配合可能なものであれば何でもよい。本
発明の化粧料中における修飾スーパーオキシドディスム
ターゼの配合量は、0.0001〜10重量%、特に好ましくは
0.001〜1.0 重量%であり、当該修飾スーパーオキシド
ディスムターゼの他に、製品種または化粧目的に応じて
通常使用される化粧料成分を配合することができる。こ
のような化粧料成分としては、例えば油脂、ロウ、炭化
水素、脂肪酸、アルコール、エステル、ラノリン、シリ
コーン油等の油剤原料、白色顔料、着色顔料、体質顔料
等の粉体原料、金属石ケン、界面活性剤、多価アルコー
ル、水溶性高分子、水、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防
腐剤、タール系色素、美容成分、香料等が挙げられる。
【0021】
【発明の効果】本発明はポリオキシアルキレン基をもつ
アルケニルエーテルと無水マレイン酸との共重合体とス
ーパーオキシドディスムターゼとの反応生成物である新
規な修飾スーパーオキシドディスムターゼを配合した化
粧料であり、化粧料中でもスーパーオキシドディスムタ
ーゼの活性を永く持続することができ、且つ皮膚刺激性
が低く、化粧効果として、使用後の肌のしっとり感やな
めらかさなどの使用感に優れている。
【0022】
【実施例】本発明を修飾スーパーオキシドディスムター
ゼの製造例および実施例により説明する。 製造例1 下記の化合物を1リットルのトルエンに溶解し、窒素雰
囲気下に80±2℃で7時間の重合反応を行った。
【0023】 CH2=CHCH20(C2H4O)33CH3 1524g (1モル) 無水マレイン酸 103g (1.05モル) 過酸化ベンゾイル 4.8g (0.02モル) 次いでトルエンおよび未反応の無水マレイン酸を10〜
30mmHgの減圧下に100 ±10℃で留去し、1450g の共重合
体No.1を得た。得られた共重合体No.1は淡黄色のワック
ス状の固体で、融点は45℃、ケン化価は68.5であった。
【0024】スーパーオキシドディスムターゼ〔ウシ赤
血球由来、シグマ社製 3600 units/mg〕1gをpH8.6 の
硼酸系緩衝液(注1)20gに溶解させ、系の温度を3℃
に保持した。これに共重合体No.1の1gを微粉末の状態
で系に加えて3±1℃で30分間攪拌した後、さらに5g
を加えて同温度で30分間攪拌を続けた。反応終了後、0.
1N−水酸化ナトリウム水溶液でpHを7.0 に調整した後、
逆浸透膜を用いて無機塩を除去し、減圧下35℃で乾燥し
て、修飾スーパーオキシドディスムターゼ1.8gを得た。
【0025】得られた修飾スーパーオキシドディスムタ
ーゼの活性を、シトクロムC法(注2)で測定した結果
は、840 units/mgであり、スーパーオキシドディスムタ
ーゼの修飾による活性残存率は純分換算で70%であっ
た。 (注1)硼酸系緩衝液(pH8.6) 0.2M−水酸化ナトリウム水溶液 12.00ml 0.2M−硼酸・塩化カリウム水溶液 50.00ml 上記水溶液を混合し、精製水を加えて全量を200ml にし
たもの。
【0026】なお、0.2M−硼酸・塩化カリウム水溶液
は、溶液1リットル中に硼酸12.4g と塩化カリウム14.9
g を含む水溶液である。 (注2)シトクロムC法 試験管に300mM リン酸カリウム緩衝液 (pH7.8) (注3)
0.5ml 、0.3mM ヒポキサンチン0.5ml 、60μM シトクロ
ムC(シグマ社製、ウシ心臓タイプV)0.5ml、スーパ
ーオキシドディスムターゼ試料溶液0.3ml および水1ml
をとり、充分に混合した。これにキサンチン酸化酵素
(注4)0.2ml を加えて攪拌し、すばやく光学セル(1ml)
に移した。
【0027】日立分光光度計U−3210を用いてシトクロ
ムCの還元速度を550nm の吸光度増加の速度から求め
た。この条件下でスーパーオキシドディスムターゼを添
加しない時のシトクロムCの還元を50%阻害するスーパ
ーオキシドディスムターゼ酵素量を1酵素単位として1
mg蛋白当りの単位数を求めた。 (注3)300mM リン酸カリウム緩衝液 0.6mM のEDTA−2Naを含むもの。 (注4)キサンチン酸化酵素 スーパーオキシドディスムターゼを添加しない時、シト
クロムCの還元速度(550nm での1分間の変化率)が約
0.025 になるように添加濃度を決める。修飾スーパーオ
キシドディスムターゼおよび原料のスーパーオキシドデ
ィスムターゼの赤外線吸収スペクトル図をそれぞれ図1
及び図2に示す。
【0028】また、これらのゲルパーミュエーションク
ロマトグラムを、共重合体No.1とともに図3に示すが、
修飾スーパーオキシドディスムターゼの分子量が高分子
量化していることがわかる。なお、ゲルパーミュエーシ
ョンクロマトグラフィーの条件は次の通りである。 カラム :東ソー(株)TSK Gel G 4000PW×L (内径 7.8mm×長さ30cm) 同 TSK Guardcolumn PWH (内径 7.5mm×長さ7.5cm) 上記2本を連結したもの。
【0029】試料濃度 :スーパーオキシドディスムタ
ーゼ 0.5mg/ml 修飾スーパーオキシドディスムターゼ 1.0mg/ml 試料注入量: 100μl 溶媒 :0.1Mリン酸系緩衝液(pH7.0) 流速 :0.5ml/分 検出器 :昭和電工(株)RI示差屈計SE−61 製造例2 t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート6.5g
(0.03モル) を1リットルのベンゼンに溶解し、窒素雰
囲気下に攪拌しながら70℃に昇温したのち、下記組成の
混合液を滴下して70±2℃で重合反応を行った。
【0030】 CH2=CHCH20(C3H6O)5(C2H4O)15CH3 1022g (1モル) 無水マレイン酸 98g(1モル) ベンゼン 3 リットル 全量滴下後、同じ温度で3時間保持したのち、ベンゼン
および未反応の無水マレイン酸を10〜30mmHgの減圧下に
120 ±10℃で留去し、1028g の共重合体No.3を得た。共
重合体No.3は粘稠な液体であり、ケン化価101.5 であっ
た。
【0031】スーパーオキシドディスムターゼ(3600 u
nits/mg)1gをpH8.0 の燐酸系緩衝液(注5)20gに溶
解させ、温度を3℃に保持した。これに共重合体No.3の
0.5g(20%アセトン溶液)を加えて3±1℃で30分間攪
拌し、さらに0.5g(20%アセトン溶液)を加えて同温度
で30分間攪拌した。次に、減圧下に35℃で水分を留去
し、修飾スーパーオキシドディスムターゼを2.3g得た。
得られた修飾スーパーオキシドディスムターゼの活性は
972 units/mgであり、スーパーオキシドディスムターゼ
に対する修飾による活性残存率は純分換算で64%であっ
た。 (注5)燐酸系緩衝液(pH8.0) 0.2M−水酸化ナトリウム水溶液 46.85ml 0.2M−燐酸二水素カリウム水溶液 50.00ml 上記水溶液を混合し、精製水を加えて全量を200ml にし
たもの。 製造例3〜7 以下、同様の方法で表1〜3に示す共重合体No.2および
No.4〜No.8を製造し、これらの共重合体を用いて、表4
に示す修飾スーパーオキシドディスムターゼを得、これ
らの経時安定性を表4に併記した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】表中、注1)BPO :ベンゾイルペルオキ
シド、 LPO :ラウロイルペルオキシド tBEH :t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート、 AIBN :アゾビスイソブチロニトリル、
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】表中、SOD:スーパーオキシドディスム
ターゼ 注1)単位:units/mg 2)SODの活性(3600 units/mg)に対する修飾SOD
活性率(%) 3)修飾SODの初期活性に対する経時安定性テスト終
了後の活性率(%) 4)SODをリン酸系緩衝液(4−ヒドロキシ安息香酸
メチル含有)に溶解したもの 5)SOD水溶液に1,3−ブチレングリコールを20%
添加したもの。 経時安定性試験 各製造例で得られた修飾スーパーオキシドディスムター
ゼについて、以下の方法で経時安定性を検討した。
【0038】修飾スーパーオキシドディスムターゼ0.5g
をpH7.0 のリン酸系緩衝液(注6)100ml(防腐剤として
4−ヒドロキシ安息香酸メチル0.1 %含有)に溶解し、
40℃に所定時間保持し、シトクロムC法により修飾スー
パーオキシドディスムターゼの活性を測定して経時安定
性を調べた。比較液として、スーパーオキシドディスム
ターゼ0.5gをpH7.0 のリン酸系緩衝液100ml(防腐剤とし
て4−ヒドロキシ安息香酸メチル0.1 %含有)に溶解し
たもの(参考例1)と、これに1,3−ブチレングリコ
ールを20%添加したもの(参考例2)についても経時安
定性を調べた。
【0039】表4より、本発明で用いられる修飾スーパ
ーオキシドディスムターゼが水系中において優れた経時
安定性をもっていることがわかる。 (注6)リン酸系緩衝液(pH7.0) 10mM燐酸水素2ナトリウム水溶液と10mM燐酸水素1ナト
リウム水溶液を混合してpHを7.0 に調整したもの。 実施例1〜8および比較例1〜3 製造例1で得られた修飾スーパーオキシドディスムター
ゼを用い、表5に示す配合比で化粧水を調製した。ま
た、比較例には修飾スーパーオキシドディスムターゼの
代わりに、原料のスーパーオキシドディスムターゼを用
いた。
【0040】化粧水は、まずスーパーオキシドディスム
ターゼ以外の成分を混合して溶解したのち、修飾スーパ
ーオキシドディスムターゼまたは原料のスーパーオキシ
ドディスムターゼを加えて溶解して調製した。
【0041】
【表5】
【0042】表中、SOD:スーパーオキシドディスム
ターゼ 注1)リン酸系緩衝液(pH 7.0) 10mMリン酸二ナトリウム水溶液と10mMリン酸水素一ナト
リウム水溶液を混合してpH 7.0に調整したもの。 経時安定性試験 表5の各化粧水を40℃に保存し、1ヶ月毎に前述のシト
クロムC法により修飾スーパーオキシドディスムターゼ
の活性を求め、化粧水調製直後の活性を100 としたとき
の値を表6に示す。なお、100 を超える場合があるのは
測定誤差のためである。
【0043】
【表6】
【0044】表6より、本発明品の化粧水は修飾スーパ
ーオキシドディスムターゼが経時的に安定であることが
わかる。 官能試験 表5の各化粧水の調製3ヶ月後のものについて専門パネ
ル10名により官能試験を行った。下記の評価基準で評価
し、10名の平均点による下記の判定基準で判定した結果
を表7に示すが、本発明の化粧水が刺激が少なく、また
肌になめらかさを与えることに優れていることがわか
る。 〔評価基準〕 5点:非常に刺激がない(非常になめらかさがある) 4点:やや刺激がない(ややなめらかさがある) 3点:どちらとも言えない 2点:やや刺激がある(ややなめらかさがない) 1点:非常に刺激がある(非常になめらかさがない) 〔判定基準〕 4.0 点以上 ○ 2.1 〜3.9 点 △ 2.0 点以下 ×
【0045】
【表7】
【0046】実施例9 下記の組成でクリームを調製した。すなわち、成分2〜
8と成分9〜12をそれぞれ混合して70℃に加熱して溶解
したのちに両者を混合し、攪拌しながら冷却しつつ、25
℃で成分1を添加し、十分に混合した。このクリームは
肌をしっとりさせ、調製して4ヶ月を経過したのちでも
効果を保持していた。
【0047】 組成(重量%) 成分1:製造例1の修飾スーパーオキシドディスムターゼ 0.5 〃2:ステアリン酸 1.0 〃3:ステアリルアルコール 4.0 〃4:グリセリルモノステアレート 3.0 〃5:硬化油 7.0 〃6:流動パラフィン 10.0 〃7:ソルビタンセスキオレエート 1.0 〃8:香料 適量 〃9:水酸化ナトリウム 0.05 〃10:カルボキシビニルポリマー 0.1 〃11:4−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.1 〃12:精製水 残量 実施例10 下記の組成で乳液を調製した。すなわち、成分1〜5及
び成分7〜9を均一混合し70℃に加熱溶解した。一方、
成分10〜12を混合し70℃に加熱した後、両者を混合して
攪拌後、冷却し、25℃で成分6を添加し十分に混合し
た。この乳液は調製して4ヶ月経過後も肌がなめらかに
なり、低刺激性の優れた乳液であった。
【0048】 組成(重量%) 成分1:N−ステアロイル−L−グルタミン酸 0.2 〃2:ステアリルアルコール 0.5 〃3:グリセリルモノステアレート 0.5 〃4:流動パラフィン 8.0 〃5:トリオクタン酸グリセリル 2.5 〃6:製造例2の修飾スーパーオキシドディスムターゼ 1.0 〃7:4−ヒドロキシ安息香酸メチル 0.1 〃8:モノステアリン酸ソルビタン 0.2 〃9:香料 0.1 〃10:水酸化ナトリウム 0.05 〃11:カルボキシビニルポリマー 0.1 〃12:精製水 残量
【図面の簡単な説明】
【図1】 共重合体No.1で修飾されたスーパーオキシド
ディスムターゼの赤外線吸収スペクトル図である。
【図2】 スーパーオキシドディスムターゼの赤外線吸
収スペクトル図である。
【図3】 スーパーオキシドディスムターゼ、共重合体
No.1および修飾スーパーオキシドディスムターゼのゲル
パーミュエーションクロマトグラムである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示されるアルケニルエーテル
    と無水マレイン酸と他の単量体とのモル比が、5〜60:
    20〜90:0〜30である共重合体で修飾されたスーパーオ
    キシドディスムターゼを含有したことを特徴とする化粧
    料。 【化1】 (Zは2〜8個の水酸基を持つ化合物の残基、AOは炭
    素数2〜18のオキシアルキレン基の1種または2種以上
    の混合物で、2種以上のときはブロック状に付加してい
    てもランダム状に付加していてもよく、R1 は炭素数2
    〜5のアルケニル基、R2 は炭素数1〜24の炭化水素基
    またはアシル基、aとbとcはオキシアルキレン基の平
    均付加モル数でそれぞれ0〜600 、mは1〜7の整数、
    nは0〜6の整数、m+n=1〜7、n/(1+m+
    n)≦1/2、かつa+bm+cn=1〜1000であ
    る。)
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