JPH06233666A - 水出し飲料・湯出し飲料およびその製造方法 - Google Patents

水出し飲料・湯出し飲料およびその製造方法

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JPH06233666A
JPH06233666A JP4359119A JP35911992A JPH06233666A JP H06233666 A JPH06233666 A JP H06233666A JP 4359119 A JP4359119 A JP 4359119A JP 35911992 A JP35911992 A JP 35911992A JP H06233666 A JPH06233666 A JP H06233666A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原料となる植物体のエキス成分を水または湯
により抽出できるようにした飲料およびその製法を提供
する。 【構成】 原料となる植物体より得られたエキス成分
を、水または湯により前記エキス成分が溶出するよう、
前記植物体に付着,吸着および混在させる3種の状態の
うちから選択された1種または2種以上の状態を形成し
たものであり、原料となる植物体からエキス成分をえる
エキス成分調製工程と、原料となる植物体の組織を軟化
させる軟化処理工程と、前記軟化処理工程を経た軟化植
物と、前記エキス成分調製工程で得られたエキス成分と
を混合する混合処理工程と、前記混合処理工程を経た処
理済の植物体を乾燥させる乾燥工程とを一連に実施して
水出し飲料・湯出し飲料を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、植物体のエキス成分
が水または湯により容易に溶出できるようにした水出し
飲料および湯出し飲料(以下「水・湯出し飲料」とい
う)およびその製造方法に関するものであって、特に、
そのエキス成分が水又は湯で簡単には抽出され難い植物
体の水・湯出し飲料およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、植物体からのエキス成分を含
む飲料およびその製法としては、原料となる植物体に所
定の水を加え、常圧のもとで長時間沸騰させてその植物
体からのエキス成分を抽出して植物体エキス成分を含む
飲料を得ていた。しかし、この従来の製法によれば飲料
を得るまでの時間がかかるうえ、従来の製法で得られた
飲料のエキス成分のうち長時間の加熱によって有用な栄
養素の成分が破壊されてしまうという欠点があった。そ
こで、水または湯によって原料となる植物体のエキス成
分が溶出するような種々の水・湯出し飲料が生産・販売
されるようになった。
【0003】従来の水・湯出し飲料としては、お茶(緑
茶)、紅茶、麦茶、ウーロン茶、ルーイボッシュ茶(Ro
oibosh Tea)などがある。その内、従来熱湯を注いで得
られる湯出し飲料としては、お茶(緑茶)、紅茶、麦
茶、ウーロン茶、ルーイボッシュ茶があるけれども緑
茶、紅茶以外には比較的満足できる製品はない。
【0004】一方、特に水出し飲料としては、お茶(緑
茶),麦茶,ウーロン茶、ルーイボッシュ茶いずれにお
いてすら満足できる製品がない。すなわち、お茶(緑
茶)の場合、お茶の葉に抹茶などの緑茶の粉末を混合・
付着させて成り、水出しに際してはその混合・付着され
た緑茶の粉末が溶出するにすぎない。麦茶の場合、焙煎
した麦茶にカラメルを付着させて成り、茶色の色がつい
た麦茶(水出し麦茶)を提供するだけのものであって、
麦茶からエキス成分(香味成分)は溶出されない。ウー
ロン茶の場合、その茶葉にウーロン茶葉のエキス成分を
付着させたのち乾燥させて成り、水出しに際しては茶葉
に付着させたウーロン茶のエキス成分のみが溶出される
だけであり、ウーロン茶葉由来の特有の芳香成分が含ま
れておらず風味に劣る飲料しか得られない。因みに、ウ
ーロン茶から水により風味成分を抽出するには3時間ウ
ーロン茶葉を水に浸析させた後においても、僅かに約5
〜8%程度しか溶出されない。
【0005】ルーイボッシュ茶の場合、その原料となる
ルーイボッシュの植物は南アフリカの原産のマメ科( L
eguminosae )の植物でアスパラサス リネアリス〔Aspa
lathus linearis( BURM. fil.) R. DAHGAR 〕の自生
または栽培して得た植物体(若葉および枝)を発酵して
ルーイボッシュ茶を生産し、このルーイボッシュ茶に水
を加えて煮沸し、有効成分を溶出させて温かい飲料を、
又はこれを冷やして冷飲料として古くから親しまれてい
る。
【0006】このルーイボッシュ茶には、生体成分とし
ても生理作用の調節の上にも重要な各種無機質(鉄,カ
ルシュム,カリウム,マグネシュム,銅,等々)の他、
正常な代謝課程を維持するうえに欠くことができない各
種ビタミン類〔ビタミンB1,ビタミンA(カロチ
ン),その他のビタミン等々〕、食物等から摂取しなけ
ればならない栄養素がバランスよくかつ豊富に含んでお
り、栄養面においても有益である。
【0007】しかし、前記ルーイボッシュ茶の温かい飲
料および冷飲料は、ルーイボッシュ茶葉を約20〜30
分間煮沸してはじめて前記ルーイボッシュ茶の有効エキ
ス成分が抽出されるものであり、前記ビタミンB1 は単
なる加熱により,ビタミンAは空気存在中の加熱により
完全に破壊されるという問題があり、反面、従来には水
出しルーイボッシュ茶の製品はなかった。
【0008】さらにまた、前記水・湯出し飲料の他に生
薬・漢方薬(朝鮮人参など)の水・湯出し飲料の実現が
要請されていた。特に、生薬・漢方薬等から水または湯
により有効エキス成分を抽出されるには、従来では長時
間の加熱抽出処理が必要となるなど種々の問題があり、
かかる観点より、生薬・漢方薬の有効なエキス成分が水
または湯により容易に水または湯により溶出される「生
薬・漢方薬の水出し飲料または湯出し飲料」の実現が要
請されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、特に原料
となる植物体からエキス成分の抽出が容易にできない場
合、その原料となる植物体より抽出されたエキス成分
を、水または湯により前記エキス成分が溶出するように
処理された水・湯出し飲料およびその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の水・湯出し飲
料は、前記問題点を解消し、前記目的を達成するための
ものであって、原料となる植物体より得られたエキス成
分を、水または湯により前記エキス成分が溶出するよ
う、前記植物体に付着,吸着および混在させる3種の状
態のうちから選択された1種または2種以上の状態を形
成して成る。
【0011】また請求項4にかかる発明は、その水・湯
出し飲料の製造方法であって、原料となる植物体からエ
キス成分を得るエキス成分調製工程と、原料となる植物
体の組織を軟化させる軟化処理工程と、前記軟化工程を
経た軟化植物体と、前記エキス成分調製工程で得られた
エキス成分とを混合する混合処理工程と、前記混合処理
工程を経た処理済の植物体を乾燥させる乾燥工程とを一
連に実施することを特徴とする。
【0012】つぎに上記したこの発明を、詳細かつ具体
的に説明する。この発明において適用される原料となる
植物の種類は、特に限定されることがなく、水・湯出し
飲料の原料として利用できる植物体は全て利用すること
ができる。そして、原料の植物体としては、自生種,栽
培種はもとより改良品種等についても何等制限を受ける
ことなく利用できるのは言うまでもない。
【0013】原料の植物体は、植物の各部分のうち葉,
茎(地下茎を含む),枝,根,花〔花弁,オシベ(花粉
を含む),子房,花蜜などの花の構成物のうちから選択
された1種または2種以上からなるもの〕,果実(種子
および果肉のうち1種または2種からなるもの)等々、
植物体の各種構成物群の内から選択された1種類または
2種類以上(その植物全体を含む)を利用することがで
きる。
【0014】また、原料とする植物体の状態は特に限定
されない。つまり原料となる植物体は、生の状態のもの
(つまり収穫後何の処理を施していないもの=生体
物)、乾燥・発酵などの各種前処理を施したもの(加工
処理物)などの生物植物体・処理植物体が利用すること
ができるのは言うまでもない。これらの原料の植物の利
用態様は、目的とする水・湯出し飲料の目的に応じて決
定されることとなる。
【0015】ちなみに、この発明に利用できる原料とな
る植物体と、この発明にかかる水・湯出し飲料との関係
とを具体的に例示する。なお、この発明が適用される植
物体の範囲がつぎに例示する植物体に制限されるもので
はない。 原料となる植物体が葉・茎・枝などの場合、日本茶
(緑茶),紅茶,ルーイボッシュ茶,ウーロン茶(これ
らはいずれも必要に応じて前処理あり)。 原料となる植物体が根の場合、朝鮮人参飲料(薬用
飲料)(利用される朝鮮人参:生物および乾燥物のうち
の何れか一方またはその両方)など。 原料となる植物体が果肉の場合、ウメ飲料(清涼飲
料),カリン飲料(咳止め用飲料),キンカン飲料(咳
止め用飲料)など。 原料となる植物体が種子の場合、麦茶,クコ茶な
ど。なお、クコ茶の場合種子および葉の両者を原料とす
るときがある。 原料となる植物体が花弁の場合、ローズ茶,ジャス
ミン茶,シャクナゲ茶などの嗜好飲料。 原料となる植物体が前記〜およびその他の場
合、各種生薬(薬用飲料)などを原料とした水・湯出し
飲料。
【0016】この発明にかかる水・湯出し飲料の製造方
法について詳細に分説する。なお、ここにいう比率,%
などの単位は、特にことわりのない限り何れも重量比お
よび重量%を示す。
【0017】(1) エキス成分調整工程 このエキス成分調製工程は、原料となる植物体からエキ
ス成分を得るための工程であって、大別して(A)原料
となる植物体から直接エキス成分を搾汁することなどの
機械的処理によりエキス成分を得る方法と、(B)原料
となる植物体に水,エタノール,エタノール水溶液,糖
質類,食塩類などを加えて処理することにより前記植物
体からエキス成分を抽出する抽出方法群とがあり、前記
(A)および(B)のいずれか一方の抽出方法群または
両方の抽出方法群のうちから選択された1種または2種
以上の方法によりエキス成分を調製することができる。
【0018】それぞれのエキス成分調製工程の具体例に
ついて分説する。 (A) 原料となる植物体から直接エキス成分を搾汁す
ることによりエキス成分を得る方法について。このエキ
ス成分調製工程は、主として生の植物体(生物)を利用
するときに用いられる方法である。特に、原料としての
植物体が果肉,茎(地下茎を含む),根,葉など植物体
自体に水分を含んでいるときに利用することができる。
原料としての植物体からエキス成分を得るには、公知の
機械的な搾汁技術によりその植物体のエキス成分を得た
後、必要に応じて公知の方法により減圧濃縮(水分濃度
約40〜60%好ましくは水分濃度約48〜52%にま
でして濃縮エキス成分を得るか、または前記エキス成分
液を超高速遠心乾燥機を用いて、加熱したタンク内にエ
キス成分を含む抽出液を噴霧して、約220〜90℃好
ましくは約200〜100℃の条件下で、粉末エキス成
分とすることもできる。または前記エキス成分液を凍結
乾燥して粉末エキス成分とすることにもできる。
【0019】(B) 原料となる植物体に水,エタノー
ル,エタノール水溶液,糖質類,食塩を加えて、各種条
件下つまり各種温度条件下(常温,加温,冷却)および
各種気圧条件下(常圧,減圧,加圧)で処理することに
より前記植物体からエキス成分を抽出する方法につい
て。この抽出工程により原料となる植物体のエキス成分
を得る場合には、それぞれの目的に応じた溶剤・方法を
採用することが肝要である。
【0020】(B−1)抽出溶剤として、水を利用する
場合。この方法は、原料となる植物体が生のもの(生
物)および乾燥物の両方に対して適用できる。一般的に
は、原料となる植物体に約0.5〜20倍量(好ましく
は約1〜10倍量)の水を加え、常圧のもと約30分〜
3時間(好ましくは約1〜2時間)加温抽出する。加温
抽出後、公知の方法で固液分離をおこない、残渣と液体
とに分離し、前記液体部をエキス成分区分とする。必要
ならば前記残渣からこの加温抽出の処理をさらに1〜3
回おこない、すべてのエキス成分区分を一つに集める。
加温条件はエキス成分の耐熱性に関する物性により決定
されるので、一概に論ずることができない。原則的に
は、植物体からのエキス成分が破壊されない温度範囲で
あれば良いことになる。
【0021】植物体のエキス成分が熱に安定な場合には
加圧加温してエキス成分を抽出することができる。エキ
ス成分を加圧加温して抽出する場合には抽出時間の迅速
化が図れる。さらにまた、植物体から抽出されるエキス
成分が空気中の酸素等の活性のある気体により破壊・変
質され易い場合には、エキス成分の抽出処理工程中の操
作を窒素ガス,炭酸ガスなどの不活性ガス気流中でおこ
なうことが肝要である。
【0022】その後、前記エキス成分を含む抽出液を公
知の方法により常圧濃縮または減圧濃縮(約40〜10
0mmHg, 約20〜60℃、好ましくは約60〜70mmH
g, 約30〜40℃の条件下で減圧濃縮)し、濃縮エキ
ス(水分約20〜60%好ましくは水分約40〜50%
の濃縮エキス)を得る。また、前記抽出液を超高速遠心
乾燥機を用いて、加熱したタンク内にエキス成分を含む
抽出液を噴霧して、約220〜90℃好ましくは約20
0〜100℃の条件下で、粉末エキス成分とすることも
できるし、凍結乾燥して粉末エキス成分を得ることもで
きる。
【0023】(B−2)抽出溶剤にエタノールまたはエ
タノール水溶液を利用する場合について。この方法は、
原料となる植物体が生のもの(生物/生体)である場
合,および乾燥物(発酵処理後の乾燥物を含む)である
場合の両方に対して適用できる。抽出溶剤にエタノール
を利用した場合には水溶性でないエキス成分も抽出され
てくることがあるけれども、エキス成分には前記(B−
1)の抽出溶剤に水を利用した場合と殆ど影響はない。
また、エタノールまたはエタノール水溶液を利用する場
合の抽出処理工程自体は前記(B−1)の水を抽出溶剤
とした場合と同様に各種温度条件,各種圧力条件の下で
抽出処理および濃縮処理をすることにより目的とするエ
キス成分(粉末エキス成分および濃縮エキス成分のいず
れか一方または両方)を得ることができる。
【0024】(B−3)抽出溶剤に糖質類または食塩を
使用する場合について。この方法は、原料となる植物体
が生のもの(生物)である場合に適用できる。この方法
は、糖質類および食塩が有する浸透圧を利用するもので
あって、エキス成分抽出中における微生物の生育・繁殖
に基づく変敗・腐敗を防止するために、原料となる植物
体からの抽出処理工程中の品温を常温以上(25〜60
℃好ましくは30〜45℃)、又は品温を微生物の生育
・繁殖し難い低温(約4℃以下)に保つことが好まし
い。この方法で利用できる糖質類には、ブドウ糖(グル
コース),果糖(フラクトース),マンノース,ラクト
ース(乳糖),シュクロース(蔗糖/砂糖),麦芽糖
(マルトース)等の単糖類および少糖類の他、水飴,麦
芽飴,ハチミツなどの各種糖質類が利用できる。
【0025】なお、この方法により得られるエキス成分
(粉末エキス成分および濃縮エキス成分のいずれか一方
または両方)には、抽出に使用した糖質類や食塩が混在
することとなるので、最終製品の目的物に応じた食塩・
糖質類の種類およびその使用量を選定することが肝要で
あり、最終製品の態様は或る程度制限される場合があ
る。
【0026】(2) 軟化処理工程 この軟化処理工程は、原料となる植物体の組織を軟化さ
せるための工程である。その目的は、原料となる植物体
のエキス成分を付着・吸着させるための担体を得るため
であって、特に水・湯出し飲料においてその風味が損な
われることなくエキス成分が溶出されるようにする点に
ある。
【0027】原料となる植物体組織を軟化する軟化処理
工程についての方法としては、大別して(A)物理的処
理方法および(B)化学的処理方法により達成すること
ができる。そして、この発明における原料となる植物体
の植物組織を軟化させる具体的な方法は、後に記載する
各種物理的処理方法群および化学的処理方法群のうちの
何れか一方の方法群または両方の方法群から選択された
1種類の方法または2種類以上の方法の組合せにより達
成できる。つぎに、原料となる植物体組織を軟化する具
体的な軟化処理方法の例について説明する。
【0028】(A) 原料となる植物体組織の軟化処理
工程における物理的処理方法の例について説明する。原
料となる植物体組織を軟化する軟化処理工程における物
理的処理方法の具体的な方法としては、植物体の前記
エキス成分調製工程で生じた副産物である抽出・搾汁残
渣がそのまま利用することができ、又は植物体の前記
エキス成分の調製に使用した植物体であって、新たに準
備したその植物体を(a)機械的に組織を破壊するなど
により処理する方法、(b)水蒸気で蒸す方法、(c)
熱湯で煮沸する方法、(d)水蒸気および熱湯で蒸煮す
る方法、(e)水,エタノール,エタノール水溶液中で
超音波処理する方法等々、各種物理的方法のうちより選
択された1種類の方法または2種類以上の方法の組合せ
により達成できる。
【0029】前記(a)〜(e)の各処理方法は公知の
方法がそのまま利用でき、また各処理時間はその原料と
なる植物体の部分(たとえば、根,葉,茎,花,果実な
どの植物体の部分)や原料の植物体の状態つまり前処理
(発酵処理,乾燥処理など)の有無によって異なり、適
宜選定される。原則として、生の植物体の部分別による
処理時間の相違は、根>種子>茎>葉>果肉>花の順序
で長くなり、植物体の状態による処理時間の相違は、乾
燥物>生物の順序で長くなる。この軟化処理時間は、通
常約10分〜3時間好ましくは約30分〜1時間処理さ
れる。たとえば、ルーイボッシュ茶などのように、発酵
処理された植物体(ルーイボッシュ茶)の葉の場合には
水蒸気による「抜け掛け法」で約1時間位の処理が最適
である。
【0030】(B) 原料となる植物体組織の軟化処理
工程における化学的処理方法の例について説明する。原
料となる植物体組織を軟化する軟化処理工程における化
学的処理方法の具体的な方法としては、酸またはアルカ
リによる処理が例示できる。利用できる酸としては、食
品として使用できる酸であって,希塩酸水溶液,炭酸水
溶液などの各種無機酸の他,酢酸水溶液,乳酸水溶液な
どの各種有機酸の水溶液が利用できる。一方、アルカリ
としては、同様に食品添加物として使用できるアルカリ
性物質であって,希水酸化ナトリウム水溶液,炭酸水素
ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液などが利用でき
る。
【0031】通常、原料となる植物体を前記各種酸又は
アルカリ水溶液に浸し、必要に応じて加温することもで
きる。そして、この酸・アルカリ処理した後は、その処
理液を必ず中和し、よく水洗することが必要である。な
お、軟化処理工程において化学的処理方法を採用する場
合には、酸・アルカリ処理およびその中和により生ずる
化学物質が食品添加物としての適否を考慮することが肝
要である。
【0032】(3) 混合処理工程 この混合処理工程は、前記軟化処理工程を経た軟化植物
体と、前記エキス成分調製工程で得られたエキス成分と
を混合するための工程である。前記(2) 軟化処理工程を
経た植物体に前記(1) 植物体のエキス成分調製工程で得
られたエキス成分の粉末および/または濃縮エキス成分
を軟化植物体に対して約3〜40%好ましくは約10〜
20%の割合で混合し、直ちに攪拌機を用いて約10〜
30分間好ましくは15〜20分間撹拌し、その後約1
0〜20℃好ましくは約13〜17℃に保った室にいれ
て約12〜36時間好ましくは約20〜24時間かけて
ゆっくりとエキス成分を軟化処理した植物体に付着およ
び吸着させる。この軟化植物体とエキス成分との混合処
理工程により、軟化植物体にエキス成分が均一に付着・
吸着・混在することができる。
【0033】(4) 乾燥工程 この乾燥工程は、前記混合処理工程を経た処理済の植物
体を乾燥させるためのものである。この乾燥工程の目的
は、製品の品質劣化・微生物による変敗・腐敗の防止を
図り、もって品質の安定化をはかる点にある。この乾燥
工程における乾燥条件は、製品の種類によって異なる
が、原則として約10〜80℃,約0.5〜3時間好まし
くは約30〜50℃,約1〜2時間かけて乾燥すること
ができる。乾燥には公知の装置、たとえば遠赤外線およ
び/または赤外線が、利用できるのは言うまでもない。
【0034】
【作用】この発明にかかる水・湯出し飲料は、原料とな
る植物体が特にエキス成分の調製困難な場合であって
も、予め原料の植物体からその植物体の風味を損なうこ
となくエキス成分を採取し、さらにこのエキス成分をそ
の植物体の表面に付着・吸着・混在のうちから選択され
た1種または2種以上の状態にさせて製造したから、水
または湯によりエキス成分が容易に溶出する飲料が提供
できる。一方、この発明にかかる水・湯出し飲料の製法
は、予め原料の植物体からその植物体の風味を損なうこ
となくエキス成分を採取し、さらに原料の植物体の植物
組織を軟化させた後、この軟化植物体に前記エキス成分
を時間をかけて付着・吸着さらにエキス成分そのものを
混在させ、その後完全に乾燥させて製造されたから、も
との原料となる植物体の栄養素および風味を損なうこと
なく水または湯で容易に溶出することができ、しかも最
終製品は良く乾燥された状態にあるから黴・細菌等によ
り変敗・腐敗されることもない。ことに、この発明の特
筆すべき特徴は、原料となる植物体を軟化処理すること
により、原料の植物体のもとの風味に富んだ飲料を水・
湯出し飲料として提供できる点にある。
【0035】
【実施例】つぎに、この発明を具体的な実施例に基づい
て詳細に説明するが、この発明は以下に記載する実施例
によってなんら制限されるものではない。実施例におけ
る比率または%はいずれも重量比率または重量%を示し
ている。
【0036】(1) 水出し又は湯出し「ルーイボッシュ
茶」およびその製造方法。栽培種または自生種の植物
「ルーイボッシュ〔アスパラサス リネアリス{Asparl
athus linearis (BURM. fil.) R. DAHGAR. /マメ科
( Leguminosae )}〕」の若葉と枝とを公知の方法で発
酵して生産された「ルーイボッシュ茶」を原料の植物体
として使用した。
【0037】まず、前記ルーイボッシュ茶葉からエキス
成分を抽出するにあたり、ステンレス釜中にルーイボッ
シュ茶葉1に対して水10をいれ、常圧加温約40℃で
約5時間,エキス成分の抽出をおこない、原料となる植
物体からのエキス成分調製工程を終わった。こうして得
られたルーイボッシュ茶抽出処理物を145メッシュの
網で濾過して固液分離した。液体区分をエキス成分区分
とし、これを減圧濃縮(約60〜70mmHg, 約30〜4
0℃の条件下)でおこない、エキス成分が約50%,水
分が約50%の濃縮エキスを得た。濃縮エキス成分の収
量は、原料のルーイボッシュ茶葉および水の合計重量の
約25%であった。
【0038】一方、ルーイボッシュ茶の粉末エキス成分
を得る場合、ルーイボッシュ茶抽出処理物の固液分離
後のエキス成分区分(液体区分)を超高速遠心流動乾燥
機を用いて、約200〜100℃の条件下で粉末エキス
成分を得るか、または前記エキス成分区分(液体区
分)を凍結乾燥処理して粉末エキス成分を得た。このル
ーイボッシュ茶の粉末エキス成分の収量は、原料のルー
イボッシュ茶葉および水の合計重量の約10%であっ
た。
【0039】つぎに、原料としての植物体であるルーイ
ボッシュ茶の軟化処理の工程について説明する。ルーイ
ボッシュ茶葉を蒸し器に入れて、ボイラーから蒸気を供
給して「抜け掛け法」により約1時間蒸して、ルーイボ
ッシュ茶葉の繊維組織全体を軟化処理した。
【0040】その後、この軟化されたルーイボッシュ茶
葉を直ちに攪拌機に入れ、この軟化処理後のルーイボッ
シュ茶葉に、前記エキス成分調製工程で得られたエキス
成分を軟化処理ルーイボッシュ茶葉の約10〜20%の
割合で投入・混合し、約10〜30分間(好ましくは約
20分間)撹拌した後、約10〜20℃(好ましくは約
15℃)に保たれた条件下で約20〜24時間かけてゆ
っくりと前記エキス成分を軟化植物体に付着・吸着させ
るとともに、エキス成分そのものを混在させた。軟化処
理した植物体にエキス成分を付着・吸着・混在させたル
ーイボッシュ茶葉は、遠赤外線または赤外線で乾燥させ
て水・湯出しルーイボッシュ茶を得た。
【0041】かくして得られた水・湯出しルーイボッシ
ュ茶は、これに水を注いだ後冷蔵庫に保管する時間経過
に応じて、植物体に付着・吸着されたエキス成分のみな
らず、軟化処理されたルーイボッシュ茶葉からのエキス
成分の溶出率は約20〜30%にもなり、ルーイボッシ
ュ茶が本来有している風味自体がそのまま水・湯出し飲
料中に溶出された。
【0042】この発明にかかる「水・湯出しルーイボッ
シュ茶」の成分分析結果(日本食品分析センターによ
る)は表1に示すとおりである。
【0043】
【表1】
【0044】また、このようにして得られたこの発明に
かかる「水・湯出しルーイボッシュ茶」についての官能
試験を行った結果はつぎのとおりであった。 〔供試料:A〕 この発明にかかるルーイボッシュ茶5
gに水1リットルを加え、冷蔵庫中(約5℃)に保管
後、3時間経過したものを供試料Aとした。 〔供試料:B〕 従来のルーイボッシュ茶、つまり、も
とのルーイボッシュ茶葉そのもの5gに1リットルの水
を加え、冷蔵庫中(約5℃)に保管後、3時間経過した
ものを供試料Bとした。 〔官能試験方法および結果〕 熟練パネラー15名が前
記供試料Aおよび供試料Bを試飲し、官能試験をおこな
った。熟練パネラー15名全員が「供試料Aはその香
り, 味において供試料Bより格段に優れている」と判定
した。一方、熟練パネラー15全員が、「供試料Bは香
りがなく、味も極めて薄い」と判定した。
【0045】
【発明の効果】この発明は、その原料となる植物体から
エキス成分が抽出され難い植物体であっても、原料とな
る植物体から予め調製されたエキス成分を、植物体に付
着・吸着・混在させることにより、水または湯により前
記エキス成分が溶出できる水出し飲料・湯出し飲料が提
供でき、しかも、前記植物体のエキス成分を軟化処理し
た植物体に付着・吸着処理したのち乾燥処理するから、
植物体のもとの風味を損なうことなく、植物体特有の優
れた香り・味・成分を有する水出し飲料・湯出し飲料の
提供およびその製造方法を提供する等々、発明の目的を
達成する顕著な効果を奏する。しかも、この発明にかか
る水出し飲料・湯出し飲料は、お茶などの嗜好品のみな
らず、水出し医薬飲料・湯出し医薬飲料の製造方法にも
適用できるという効果がある。
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料となる植物体より得られたエキス成
    分を、水または湯により前記エキス成分が溶出するよ
    う、前記植物体に付着,吸着および混在させる3種の状
    態のうちから選択された1種または2種以上の状態を形
    成して成る水出し飲料・湯出し飲料。
  2. 【請求項2】 前記原料は、ルーイボッシュ茶の原料と
    なるマメ科(Leguminosae)の植物の葉および枝のうちの
    いずれか一方または両方である請求項1に記載された水
    出し飲料・湯出し飲料。
  3. 【請求項3】 前記マメ科の植物はアスパラサス リネ
    アリス〔Aspalathuslinearis (BURM. fil.) R. DAHGA
    R 〕である請求項1および請求項2に記載された水出し
    飲料・湯出し飲料。
  4. 【請求項4】 原料となる植物体からエキス成分を得る
    エキス成分調製工程と、 原料となる植物体の組織を軟化させる軟化処理工程と、 前記軟化処理工程を経た軟化植物体と、前記エキス成分
    調製工程で得られたエキス成分とを混合する混合処理工
    程と、 前記混合処理工程を経た処理済の植物体を乾燥させる乾
    燥工程とを一連に実施することを特徴とする水出し飲料
    ・湯出し飲料の製造方法。
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