JPH06232765A - 可変長符号化方法 - Google Patents

可変長符号化方法

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JPH06232765A
JPH06232765A JP1869093A JP1869093A JPH06232765A JP H06232765 A JPH06232765 A JP H06232765A JP 1869093 A JP1869093 A JP 1869093A JP 1869093 A JP1869093 A JP 1869093A JP H06232765 A JPH06232765 A JP H06232765A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 種々の条件下で常に効率的な可変長符号化を
行う。 【構成】 run−levelパタン変換部9で連続し
て発生する量子化レベルが0の個数run、とそれに続
く0以外の値levelとを1セットとした(run,
level)と、最後に、残りの量子化レベルが全て0
であることを示す情報(EOB)とに変換し、各ブロッ
クごとにカウンタ12で発生パタンの総数が、カウンタ
13で(EOB)の数が計数され、それぞれメモリ1
4,15に記憶される。符号テーブル決定部16で符号
化対象ブロックの近傍の既に符号化された複数のブロッ
クの総パタン発生回数nに対する、(EOB)発生回数
mの比率e=m/nを算出し、その値に応じ、予め決め
られた選択規則に従ってパタン発生確率分布から作成し
た符号テーブル1〜8の何れかを選択する。可変長符号
化部10は選択された符号テーブルを用いて、パタン変
換部9よりのパタンを可変長符号化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、画像信号を効率よく
符号化し伝送、蓄積するために用いられ、画像情報の冗
長性を削減することによって得られるデータに対して、
連続して発生する0の個数と、それに続く0以外の値と
をセットして符号を割当てる可変長符号化方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】画像情報の冗長性を削減することによっ
て得られるデータの値は、一般に0となる確率が高い。
例えば画像のフレーム間差分値や、画像を離散コサイン
変換(Discrete Cosine Transf
orm:DCT)した後の係数値では、0が連続して発
生し易い。そこで、そのように冗長性が削減された画像
情報のデータを、連続する0の個数と、その直後のデー
タ値(≠0)とを組み合わせたパタン(セット)に対し
て、可変長符号を割当てることにより、伝送・蓄積に必
要な符号量を削減できる。この場合、頻繁に発生するパ
タンには短い符号、ほとんど発生しないパタンには長い
符号を割当て、そのパタンと符号との関係を符号テーブ
ルとして用意してある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のパタンの生起確率は、画像の種類や符号化レート、量
子化ステップサイズなどが変わることによって、大きく
変化する。例えば、ある条件ではパタン1がパタン2よ
り発生確率が高く、他の条件ではその逆となる場合があ
る。この場合、従来の技術では1種類の符号テーブルの
みを用いているため、少なくともどちらか一方の条件に
対しては効率が悪化する。
【0004】この発明は、上記の点をかんがみて、様々
な条件の下で常に効率的な可変長符号化が行える可変長
符号化方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明では予め複数種類の符号テーブルを用意し
ておき、既に符号化が行われた画像領域での特定符号の
発生確率を算出し、その発生確率に基づいて、最も符号
長が短くなると推定される符号テーブルを選択する。前
記発生確率は受信側においても算出可能であるため、選
択した符号テーブルを示す情報を付加する必要はない。
【0006】
【実施例】以下、この発明をフレーム間予測変換符号化
方法に適用した一実施例を説明する。図1はこの発明を
適用したフレーム間予測変換符号化装置を示し、映像信
号入力端子1から入力された映像信号は、予測値生成部
8から出力される予測値が、減算部2において減算さ
れ、その減算出力信号が離散コサイン変換部3で8画素
×8画素毎に離散コサイン変換され、その変換係数は量
子化部4で量子化される。量子化部4から出力される量
子化レベル値は、逆量子化部5、逆離散コサイン変換部
6をとおり、加算部7で予測値に加算されて、新たな予
測値を算出するために予測値生成部8に入力される。ま
た、量子化部4から出力される量子化レベル値はrun
−levelパタン変換部9にも入力される。
【0007】図2にrun−levelパタン変換部9
に入力される量子化レベル値の一例を示す。run−l
evelパタン変換部9には、1ブロック当り8×8個
の量子化レベル値を図2の矢印の沿った順に入力する。
即ち正方形の画像小ブロックの各画素の量子化レベル値
を、ブロックをその1つの角の画素から斜めに、各画素
位置を往復しながら走査してその順に各画素位置の量子
化レベル値を入力する。これらの値を、連続する0の個
数(run)とそれに続く0以外の量子化レベル値(l
evel)を1セットとして(run,level)と
いう情報で出力する。そして最後に、残りの量子化レベ
ル値全てが0であることを意味する情報(EOB)が出
力する。最終点の画素位置の量子化レベル値が0となる
ことが多いが、そうでない場合は(run,leve
l)が出力される。図2の例では、順次出力される(r
un,level)は(0,3),(3,2),(2,
1),(1,1),(5,1),(23,1),(EO
B)という7パタンとなり、これがrun−level
変換部9から出力され、可変長符号化部10に入力され
る。
【0008】またrun−level変換部9で出力す
る1ブロック当りの総パタン発生回数(図2の例では
7)がカウンタ12で計数されると共に(EOB)の発
生回数(図2の例では1)がカウンタ13で計数され、
これらの各計数値はそれぞれメモリ14、メモリ15に
記憶される。カウンタ13の計数値は1ブロック当り1
か0でありカウンタ13ではなく(EOB)の有無が一
時記憶されるレジスタでよい。符号テーブル決定部16
では、メモリ14及びメモリ15に各々記憶されている
ブロック毎の総パタン発生回数および(EOB)の発生
回数の中から、現在符号化対象となっているブロックの
近傍に位置し既に符号化が終了した1つ以上のブロック
についての総パタン発生回数と(EOB)発生回数とを
算出する。
【0009】そのブロック位置関係を図3に示す。画像
中の8×8のブロック配列においてブロックB0は現在
符号化対象となっているブロックであり、このブロック
よりも左側及び上側のブロックは既に符号化が終了して
おり、そのうち、ブロックB0の右側の3個と、上側の
3個と、その上側3個の各ブロックの左側、及び左側の
各3個のブロック、つまり網点で表わされている24個
のブロックは符号テーブル決定のための近傍ブロックと
して符号テーブル決定部16では、これら24個のブロ
ックでの総パタン発生回数nと(EOB)発生回数mと
を、メモリ14および15に記憶されている値から求め
る。そして、総パタン発生回数nに対する(EOB)発
生回数mの比率e=m/n×100(%)を算出し、そ
の値によって図4に示す規則によりブロックB0の符号
化に用いる符号テーブルを決定し、その情報を可変長符
号化部10に送出する。
【0010】符号テーブルセット11には予め8種類の
符号テーブル0〜符号テーブル7が用意されている。可
変長符号化部10では符号テーブル決定部16からの情
報によって、符号テーブルセット11の中から1つの符
号テーブルを選択し、その選択した符号テーブルにした
がって、run−level変換部9から入力する各r
un−levelパタンに対して符号をそれぞれ割当
て、符号出力端子17より送出する。
【0011】図4に示した例は、実画像データ“Mob
ile & Calendar”のMC予測誤差信号に
対して離散コサイン変換及び量子化を行い、その(ru
n−level)パタンに基づいた可変長符号を行うた
めに、量子化ステップサイズQSを変更することにより
8通りのパタン発生の確率分布を算出し、それぞれに対
してHuffman符号化して符号テーブル0〜符号テ
ーブル7とした。符号テーブル0は0レベルの頻度が比
較的高い場合に効果的であり、符号テーブル7に近ずく
ほど0レベルの頻度が低い場合に効果的な符号である。
図4のしきい値Th0 〜Th6 は、それぞれ符号テーブ
ル0〜符号テーブル6を作る際に用いたそれぞれの(E
OB)の生起確率を平均した値である。このように、こ
の発明では画像の小領域単位に、その時の信号の性質に
適していると推測される符号テーブルを用いて符号を割
り当てるため、発生する符号量が少なく、効率的な符号
化が出来る。
【0012】以上、この発明を実施例に基づき具体的に
説明したが、この発明は上記実施例に限定されることな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能で
あることは言うまでもない。たとえば、前記実施例はフ
レーム間予測離散コサイン変換符号化に適用した場合で
あるが、フレーム間予測を用いなくても良いし、予測に
動き補償が含まれていても構わない。また、離散コサイ
ン変換の代わりに他の変換でもよい。符号テーブル決定
部16では総パタン発生回数nに対する(EOB)発生
回数mの比率eを用いて図4により符号テーブルを決定
したが、(EOB)発生回数でなく他の特定パタンの発
生回数の比を用いても良いし、選択規則におけるしきい
値は図4に限定されたものではない。また、その選択単
位を8×8としたが、ブロックの大きさ自体これに限ら
れるものではなく、またいくつかのブロックをまとめて
符号テーブル選択の単位としても構わない。また、符号
テーブルセットとして8種類の符号テーブルではなく、
更に多くても少なくても、もちろん構わない。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、画像の小領域単位に、その時の信号の性質に適して
いると推測される符号テーブルを用いて符号を割り当て
るため、発生する符号量が少なく、効率的な符号化が出
来る。4:2:2フォーマット画像“Mobile &
Calendar”及び“Diva”について図4に
ついて述べた手法での符号化の特性をシミュレーション
した。その結果は図5に示すようになった。比較のため
符号テーブル1のみ、符号テーブル5のみ、符号テーブ
ル7のみで符号化した場合の結果及び現在MPEG2で
用いられている2次元可変長符号による結果も示す。横
軸は量子化ステップサイズQSであり、縦軸は画素当り
のビット数である。この図から、この発明によれば単一
の符号テーブルを用いる場合よりも低ビットレートから
高ビットレートまで広い範囲で効率が向上していること
がわかる。MPEGの2次元可変長符号を用いた場合と
比較すると、高ビットレート(QS=4)で17〜27
%、低ビットレート(QS=64)で5〜7%、それぞ
れ符号化ビット数が削減されている。
【0014】しかもこの発明では復号側でも符号テーブ
ルを選択するための情報を算出できるから、符号テーブ
ル選択情報を付加する必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用した符号化装置の構成を示すブ
ロック図。
【図2】量子化レベルをrun−levelのパタンに
変換するための例を示す図。
【図3】符号テーブルを選択するために利用されるブロ
ックの位置を示す図。
【図4】符号テーブルを選択するための選択規則を示す
図。
【図5】この発明の効果を示すための、符号化特性の計
算機シミュレーションを示す図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報の冗長性を削減することによっ
    て得られるデータに対して、連続して発生する0の個数
    と、それに続く0以外の値とをセットにしてそのセット
    のパタンに応じて符号を割当てる可変長符号化方法であ
    って、 パタンと符号との関係を示す符号テーブルを予め複数種
    類用意しておき、 既に符号化が行われた画像領域での特定符号の発生確率
    を求め、 その求めた発生確率の値からその時点で用いる符号テー
    ブルを上記複数の符号テーブルから選択することを特徴
    とする可変長符号化方法。
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