JP5533885B2 - 動画像符号化装置および動画像復号装置 - Google Patents

動画像符号化装置および動画像復号装置 Download PDF

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Description

本発明は、動画像を符号化する装置、方法、プログラム、および符号化された動画像を復号する装置、方法、プログラムに係わる。
動画像データは、一般にデータ量が多いので、送信装置から受信装置へ伝送される際、あるいは記憶装置に格納される際などには、高能率符号化が行われる。「高能率符号化」とは、あるデータ列を他のデータ列に変換する符号化処理であって、そのデータ量を圧縮する処理をいう。
動画像データの高能率符号化方法として、ピクチャ内予測(イントラ予測)符号化方法が知られている。この符号化方法は、動画像データが空間方向に相関性が高いことを利用する。すなわち、この符号化方法は、他のピクチャを利用することなく、ピクチャ内の情報のみを利用して画像を復元できる。また、他の高能率符号化方法として、ピクチャ間予測(インター予測)符号化方法が知られている。この符号化方法は、動画像データが時間方向に相関性が高いことを利用する。動画像データは、一般に、あるタイミングのピクチャデータと次のタイミングのピクチャデータとの類似度が高い。そして、インター予測符号化は、この性質を利用して画像を符号化する。
ピクチャ間予測符号化では、一般に、原画像が複数のブロックに分割される。符号化装置は、ブロック毎に、符号化済みフレームの復号画像から、原画像ブロックと類似している領域を選択し、この類似領域と原画像ブロックとの差分を計算することで、時間的な冗長性を取り除く。そして、類似領域を指し示す動きベクトル情報および冗長性の取り除かれた差分情報を符号化することにより、高い圧縮率が実現される。
例えば、インター予測符号化を用いたデータ伝送システムでは、送信装置は、前ピクチャから対象ピクチャへの「動き」を表す動きベクトルデータ、および符号化対象ピクチャの予測画像と符号化対象ピクチャの実際の画像との差分データを生成し、生成した動きベクトルデータおよび差分データを受信装置に送出する。ここで、予測画像は、前ピクチャおよび動きベクトルデータを用いて作成される。一方、受信装置は、受信した動きベクトルデータおよび差分データから符号化対象ピクチャを再生する。代表的な動画像符号化方式として、ISO/IEC MPEG−2/MPEG−4(以下、MPEG−2、MPEG−4)が挙げられる。
MPEG−2では、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャが規定されている。Iピクチャは、ピクチャ内の情報のみを符号化することにより得られる。Pピクチャは、過去のピクチャから順方向のピクチャ間予測を行い、予測誤差を符号化することにより得られる。Bピクチャは、過去のピクチャおよび未来のピクチャから双方向のピクチャ間予測を行い、予測誤差を符号化することにより得られる。
動画像の符号化/復号化においては、効率の良い(すなわち、圧縮率が高い)方式が好ましい。そして、符号化/復号化の効率を高める方法として、下記の第1〜第3のステップを有する信号符号化方法が提案されている。第1のステップは、符号化対象信号と相関のある信号を参照信号として取得する。第2のステップは、変換規則の基礎となる変換基底をその取得された参照信号の特性に基づいて導出する。第3のステップは、導出された変換基底に基づいた変換規則に従って上記符号化対象信号を変換して符号化する。(例えば、特許文献1)
また、関連する技術として、特許文献2に記載の予測復号装置が提案されている。
特開2002−314428号公報 特開2000−59785号公報
上述のように、動画像の符号化/復号化においては、効率の良い方式が好ましい。そして、符号化/復号化の効率を高めるための様々な方法が提案されている。しかし、従来技術には改善の余地がある。
例えば、画像情報を符号化する際には、一般に、直交変換などによりその画像情報を表す係数列が生成される。そして、この係数列は、予め用意されているパターンでスキャンされた後に、エントロピー符号化が行われる。ところが、従来技術においては、各ブロックについてエントロピー符号化を行うときに、同一ピクチャ内の隣接するブロックの状態に従って可変長符号が選択される。このため、画像の性質によっては、適切な符号が選択されず、符号化の圧縮率が低下することがある。
本発明の課題は、動画像の符号化/復号化の更なる効率化を図ることである。
本発明の1つの態様に係る動画像符号化装置は、符号化対象画像を表す符号化対象信号および複数の参照画像に基づいて、複数の動き補償画像信号を生成する動き補償画像信号生成部と、前記複数の動き補償画像信号を利用して前記符号化対象信号の予測値を表す予測信号を生成する予測信号生成部と、前記符号化対象信号と前記予測信号との差分を表す予測誤差信号を生成する予測誤差信号生成部と、前記予測誤差信号を符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則の中から、前記複数の動き補償画像信号に基づいて、前記予測誤差信号が符号化されたときの情報量が最も小さくなることが期待されるエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記予測誤差信号から符号化情報を生成するエントロピー符号化部、を有する。
本発明の1つの態様に係る動画像復号装置は、動画像符号化装置により生成された符号化情報を復号する構成であって、複数の参照画像に基づいて複数の動き補償画像信号を生成する動き補償画像信号生成部と、前記複数の動き補償画像信号を利用して復号画像の予測値を表す予測信号を生成する予測信号生成部と、復号対象信号から予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則の中から、前記複数の動き補償画像信号に基づいて決まるエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生するエントロピー復号部と、前記予測誤差信号および前記予測信号から復号画像を生成する復号画像生成部、を有する。
本発明の他の態様に係る動画像符号化装置は、輝度信号および色差信号を含む符号化対象信号の符号化を行う構成であって、輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成する輝度予測信号生成部と、前記符号化対象信号の輝度信号と前記輝度予測信号との差分を表す輝度予測誤差信号を生成する輝度予測誤差信号生成部と、色差信号の予測値を表す色差予測信号を生成する色差予測信号生成部と、前記符号化対象信号の色差信号と前記色差予測信号との差分を表す色差予測誤差信号を生成する色差予測誤差信号生成部と、前記輝度予測誤差信号を符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則の中から、前記色差予測誤差信号に基づいて、前記輝度予測誤差信号が符号化されたときの情報量が最も小さくなることが期待されるエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度予測誤差信号から輝度符号化情報を生成するエントロピー符号化部、を有する。
本発明の他の態様に係る動画像復号装置は、動画像符号化装置により生成された輝度信号および色差信号を含む符号化情報を復号する構成であって、輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成する輝度予測信号生成部と、前記符号化情報に含まれている色差符号化情報から色差再生予測誤差信号を生成する色差再生予測誤差信号生成部と、前記符号化情報に含まれている輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則の中から、前記色差再生予測誤差信号に基づいて決まるエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生するエントロピー復号部と、前記輝度再生予測誤差信号および前記輝度予測信号から輝度復号画像を生成する輝度復号画像生成部、を有する。
開示の装置または方法によれば、動画像の符号化/復号化の効率化が向上する。
実施形態の動画像符号化装置の構成を示す図である。 実施形態の動画像復号装置の構成を示す図である。 双方向予測について説明する図である。 予測誤差信号と動き補償信号間差分信号との相関について説明する図である。 実施形態の符号化方法の概要を説明する図である。 エントロピー符号テーブルの一例を示す図(その1)である。 エントロピー符号テーブルの一例を示す図(その2)である。 エントロピー符号テーブルの一例を示す図(その3)である。 エントロピー符号テーブルの一例を示す図(その4)である。 実施形態の復号方法の概要を説明する図である。 第1の実施形態の符号化装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の符号化方法を示すフローチャートである。 動き補償信号間差分信号の例を示す図である。 予測誤差信号の例を示す図である。 第1の実施形態の復号装置の構成を示す図である。 第1の実施形態の復号方法を示すフローチャートである。 隣接ブロックについて説明する図である。 第3の実施形態の符号化装置の構成を示す図である。 第3の実施形態の復号装置の構成を示す図である。 符号化装置または復号装置のハードウェア構成を示す図である。
図1は、実施形態の動画像符号化装置の構成を示す図である。図1に示す動画像符号化装置1は、予測誤差信号生成部11、直交変換部12、量子化部13、エントロピー符号化部14、逆量子化部15、逆直交変換部16、復号画像生成部17、復号画像記憶部18、動き補償画像信号生成部19、予測信号生成部20を備える。なお、動画像符号化装置1は、動画像の各ピクチャを複数のブロックに分割し、各ブロックについて符号化を行う。ブロックのサイズは、固定されていてもよいし、可変サイズであってもよい。
予測誤差信号生成部11には、現ピクチャ(符号化対象ピクチャ)を分割することにより得られる各ブロックの画像を表すブロックデータが順番に入力される。ブロックのサイズは、例えば、16×16画素のブロック(マクロブロック)である。そして、予測誤差信号生成部11は、符号化対象ブロックデータと、予測信号生成部20から供給される予測画像ピクチャのブロックデータ(予測信号)との差分を計算することにより、予測誤差信号を生成する。
直交変換部12は、予測誤差信号に対して直交変換処理を行う。この直交変換により、水平方向および垂直方向の周波数成分に分離された周波数領域信号が生成される。直交変換は、例えば、離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)である。量子化部13は、直交変換部12の出力信号を量子化する。量子化により、変換された予測誤差信号の符号量が削減される。量子化部13の出力信号は、エントロピー符号化14および逆量子化部15に供給される。
エントロピー符号化部14は、予め決められたまたは選択されたスキャンパターンで量子化部13の出力信号(複数の係数)をスキャンし、ランレベル情報を生成する。ランレベル情報は、ゼロでない係数の値を表す情報、およびゼロが連続する長さを表す情報などを含む。さらに、エントロピー符号化部14は、生成したランレベル情報をエントロピー符号化(可変長符号化)する。エントロピー符号においては、シンボルの出現頻度に応じて可変長の符号が割り当てられる。
逆量子化部15は、量子化部13の出力信号を逆量子化する。逆直交変換部16は、逆量子化部15の出力信号を逆直交変換する。逆量子化部15および逆直交変換部16の処理は、それぞれ、量子化部13および直交変換部12の処理に対応する。すなわち、逆量子化部15および逆直交変換部16を用いて復号処理を行うことにより、予測誤差信号と類似する信号(以下、再生予測誤差信号)が得られる。
復号画像生成部17は、予測信号生成部20により生成される予測画像のブロックデータに、逆直交変換部16から出力される再生予測誤差信号を加算する。これにより、局部復号画像が生成される。復号画像記憶部18は、復号画像生成部17により生成されたブロックデータを、参照ピクチャのデータとして記憶する。
動き補償画像信号生成部19は、現ピクチャの符号化対象ブロックのブロックデータ、および復号画像記憶部18に格納されている参照ピクチャのブロックデータを用いて、符号化対象ブロックの動きベクトルを計算する。動きベクトルは、現ピクチャと参照ピクチャとの間での空間的なずれを表す値であり、例えば、参照ピクチャにおいて現ピクチャの符号化対象ブロックに最も類似しているブロックの位置を探索するブロックマッチング技術により実現される。そして、動き補償画像信号生成部19は、動きベクトルで動き補償を行うことにより、動き補償された参照ピクチャのブロックデータを生成する。
予測信号生成部20は、動き補償画像信号生成部19によって得られた参照ピクチャのブロックデータを基に符号化対象信号の予測信号を生成する。この予測信号は、上述したように、予測誤差信号生成部11に供給される。
図2は、実施形態の動画像復号装置の構成を示す図である。図2に示す動画像復号装置2は、エントロピー復号部31、逆量子化部32、逆直交変換部33、動き補償画像信号生成部34、予測信号生成部35、復号画像生成部36、復号画像記憶部37を備える。そして、動画像復号装置2は、図1に示す動画像符号化装置1で生成された符号化情報を復号して画像を再生する。
エントロピー復号部31、逆量子化部32、逆直交変換部33は、それぞれ、図1に示すエントロピー符号化部14、量子化部13、直交変換部12に対応する処理を実行する。これにより、受信データストリームから予測誤差信号が再生される。
動き補償画像信号生成部34は、復号画像記憶部37に格納されている参照ピクチャおよび符号化装置から通知される動きベクトルを利用して動き補償画像信号を生成する。予測信号生成部35は、動き補償画像信号に基づいて、復号画像の予測値を表す予測信号を生成する。動き補償画像信号生成部34および予測信号生成部35は、基本的に、図1に示す動き補償画像信号生成部19および予測信号生成部20と同じ方法で予測信号を生成する。
復号画像生成部36は、予測信号生成部35により生成される予測信号に、逆直交変換部33の出力信号(すなわち、再生予測誤差信号)を加算することにより、復号画像を生成する。生成された復号画像は、以降の復号処理において利用される参照ピクチャとして復号画像記憶部37に格納される。
<実施形態に係る符号化/復号化方法の説明>
図3は、双方向予測について説明する図である。双方向予測(Bidirectional prediction / Bipredictive)においては、前方向参照画像および後方向参照画像が使用される。前方向参照画像(前方向動き補償画像)は、符号化対象画像よりも先に表示される複数の参照画像の中から選択される。同様に、後方向参照画像(後方向動き補償画像)は、符号化対象画像よりも後に表示される複数の参照画像の中から選択される。
前方向予測ブロックは、前方向参照画像において、符号化対象ブロックと最も類似している画像ブロックである。また、前方向動きベクトルは、符号化対象ブロックと前方向予測ブロックとの間の「動き」を表す。そして、前方向予測ブロックの画像を表す前方向動き補償画像信号が生成される。同様に、後方向予測ブロックは、後方向参照画像において、符号化対象ブロックと最も類似している画像ブロックである。また、後方向動きベクトルは、符号化対象ブロックと後方向予測ブロックとの間の「動き」を表す。そして、後方向予測ブロックの画像を表す後方向動き補償画像信号が生成される。なお、以下の説明では、前方向動き補償画像信号により表される画像を「予測画像0」と呼び、後方向動き補償画像信号により表される画像を「予測画像1」と呼ぶことがある。
符号化対象信号の予測信号は、前方向動き補償画像信号および後方向動き補償画像信号の平均を計算することで生成される。すなわち、画素ごとに予測画像0、1の画素値の平均を計算することにより予測信号が生成される。そして、符号化対象信号と予測信号との差分を表す予測誤差信号、前方向動きベクトル情報、後方向動きベクトル情報が符号化される。なお、図3においては、予測画像0、1を加算する加算器が描かれているが、実際には、その加算値が「2」で除算される。また、H.264では、任意の複数の参照ピクチャから2枚の動き補償画像像が生成され、それらを重み付けして加算した値が、Bピクチャ予測画像として使用される。
図4は、予測誤差信号と動き補償信号間差分信号との相関について説明する図である。図4に示す例では、正方形の物体Xが時計方向に回転している。ここでは、時刻tの符号化対象画像が、時刻t−1の前方向参照画像および時刻t+1の後方向参照画像を用いて符号化されるものとする。なお、この例では、前方向動きベクトルおよび後方向動きベクトルは、いずれもゼロである。また、物体Xが存在する領域の画素値は100、背景領域の画素値はゼロであるものとする。画素値は、特に限定されるものではないが、例えば、輝度レベルである。
前方向動き補償ブロックとしては、符号化対象ブロックと最も差分が小さい領域が選択される。しかし、物体Xが回転しているので、前方向参照画像において、符号化対象ブロックと全く同じ画像は検出されない。すなわち、前方向参照画像において、符号化対象ブロックから少しだけ差異のある画像ブロックが抽出される。同様に、後方向参照画像においても、符号化対象ブロックから少しだけ差異のある画像ブロックが抽出される。
予測信号は、図3を参照しながら説明したように、画素ごとに予測画像0、1の画素値の平均を計算することにより生成される。この場合、予測信号のブロックの各画素の画素値は、予測画像0、1双方において物体Xが存在する領域では「100」、予測画像0、1の一方のみに物体Xが存在する領域では「50」、予測画像0、1双方において背景である領域では「0」となる。
そして、画素毎に符号化対象信号から予測信号が減算され、予測誤差信号のブロックが生成される。この予測誤差信号は、図4に示すように、符号化対象画像上における物体Xと背景との境界部分に、画素値50の画素および画素値−50の画素を有する。
ここで、予測画像0、1間の差について考える。予測画像0、1間の差分を表す動き補償信号間差分信号(すなわち、前方向動き補償画像信号と後方向動き補償画像信号との差分)は、画素毎に、予測画像0、1間で差分絶対値を算出することにより得られる。そうすると、動き補償信号間差分信号は、図4に示すように、符号化対象画像上における物体Xと背景との境界部分に、画素値100の画素を有する。
予測誤差信号と動き補償信号間差分信号とを比較すると、画素値が0でない領域の形状は互いにほぼ一致している。すなわち、予測画像0、1間で画素値が異なる領域において、予測誤差が発生している。したがって、動き補償信号間差分信号の画素値の分布と、予測誤差信号の画素値の分布との間の相関は高い。
ところで、図1に示す符号化装置において、予測誤差信号は、直交変換された後、ジグザグスキャンを利用してランレベル情報に変換される。ランレベル情報は、エントロピー符号化部14により符号化される。ここで、エントロピー符号化部14は、複数のエントロピー符号テーブルを備える。そして、ランレベル情報は、複数のエントロピー符号テーブルの中の1つを利用して符号化される。このとき、エントロピー符号化部14において適切なテーブルが選択されれば、符号化情報の情報量が小さくなる。なお、適切なテーブルは、符号化されるランレベル情報の状態(例えば、非ゼロ係数の個数)に応じて選択される。
他方、予測誤差信号と動き補償信号間差分信号との間には、上述したように、強い相関が存在する。このため、予測誤差信号のランレベル情報の状態と、動き補償信号間差分信号のランレベル情報の状態との間にも相関が存在する。
実施形態の符号化方法は、上記相関を利用して、符号化情報の情報量を削減する。すなわち、動き補償信号間差分信号のランレベル情報の状態に基づいて、エントロピー符号化部14が使用するエントロピー符号テーブルが選択される。そして、選択されたエントロピー符号テーブルを利用して、予測誤差信号が符号化される。
図5は、実施形態の符号化方法の概要を説明する図である。ここでは、動き補償画像信号生成部19において、双方向予測により1組の動き補償画像信号である予測画像0および予測画像1が選択されたものとする。予測画像0および予測画像1は、それぞれ、例えば、前方向参照画像および後方向参照画像である。
予測信号生成部20は、特に限定されるものではないが、例えば、予測画像0、1の平均を計算することにより予測信号を生成する。この場合、各画素の画素値について「(予測画像0+予測画像1)/2」が計算される。また、予測誤差信号生成部11は、符号化対象信号と予測信号との差分を表す予測誤差信号を生成する。この場合、画素ごとに「符号化対象信号−予測信号」が計算される。
動き補償信号間差分信号生成部101は、予測画像0と予測画像1との差分を表す動き補償信号間差分信号を生成する。このとき、動き補償信号間差分信号生成部101は、各画素の画素値について、例えば「予測画像0−予測画像1」を計算することにより、動き補償信号間差分信号を生成する。
選択部102は、予測誤差信号から符号化情報を生成するために用意されている複数のエントロピー符号割当て規則の中から、動き補償信号間差分信号の特徴量に基づいて、予測誤差信号が符号化されたときの情報量が最も小さくなることが期待されるエントロピー符号割当て規則を選択する。ここで、予測誤差信号と動き補償信号間差分信号との間には、図4を参照しながら説明したように、強い相関がある。このため、選択部102は、予測誤差信号を直接的に参照しなくても、動き補償信号間差分信号を参照することにより、予測誤差信号の特徴を検出することができる。したがって、選択部102は、動き補償信号間差分信号を参照することにより、予測誤差信号の性質に対して最適なエントロピー符号割当て規則を選択することができる。
エントロピー符号化部103は、予測誤差信号を符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則を提供する。各エントロピー符号割当て規則は、この例では、それぞれ、入力情報と符号語との対応関係を定義するエントロピー符号テーブルにより実現される。図5に示す例では、エントロピー符号化部103は、複数のエントロピー符号割当て規則を提供するために、テーブル#0〜#nを備えている。
図6A〜図6Dは、エントロピー符号テーブルの一例を示す図である。この例では、エントロピー符号化部103は、テーブル#0〜#5備えている。但し、テーブル#4〜#5は、色差信号のDC値を符号化するために使用されるテーブルであり、実施形態の符号化方法に直接的には係わりはない。なお、図6A〜図6Dに示すエントロピー符号テーブルは、H.264のCAVLC(Context-based Adaptive Variable Length Coding)において規定されている。また、エントロピー符号テーブルは、VLC(Variable Length Coding)テーブルとも呼ばれる。
ここで、予測誤差信号のエントロピー符号化において、その予測誤差信号の性質に応じてエントロピー符号テーブルを適切に選択すれば、符号化情報の情報量は効率的に削減される。例えば、予測誤差信号を表す複数の直交変換係数に含まれる非ゼロ係数の個数に応じてエントロピー符号テーブルを選択すれば、符号化情報の情報量が効率的に削減される。ところが、復号装置においては、エントロピー復号によって予測誤差信号が再生されるので、予測誤差信号の性質に応じてエントロピー復号のためのテーブルを選択することはできない。すなわち、この方式では、符号化装置および復号装置において互いに対応するエントロピー符号を使用することはできない。
なお、例えば、符号化対象ブロックの隣接ブロックの画像からその符号化対象ブロックの予測誤差信号を推定し、その推定された予測誤差信号に基づいてエントロピー符号テーブルを選択する方式を採用すれば、符号化装置および復号装置において互いに対応するエントロピー符号を使用することができる。しかし、この方式では、符号化対象ブロックと隣接ブロックとの間で画像の差異が大きい場合(例えば、細かいテクスチャが存在する領域)には、適切なエントロピー符号テーブルが選択されず、符号化情報の情報量が大きくなってしまう。
そこで、実施形態の符号化方法においては、選択部102は、動き補償信号間差分信号に基づいてテーブル#0〜#nの中の1つを選択する。このとき、選択部102は、動き補償信号間差分信号に基づいて、予測誤差信号が符号化されたときの情報量(すなわち、エントロピー符号化部103の出力データの情報量)が最も小さくなることが期待されるエントロピー符号テーブルを適応的に選択する。そうすると、エントロピー符号化部103は、選択されたエントロピー符号テーブルを利用して予測誤差信号を符号化する。例えば、図6A〜図6Dに示すエントロピー符号テーブルにおいて、選択部102によりテーブル#1が選択されたものとする。また、符号化される予測誤差信号を表すランレベル情報において「TrailingOnes=0」「TotalCoeff=1」であるものとする。この場合、エントロピー符号化部103は、予測誤差信号に対応する符号化情報として、テーブル#1から「001011」を抽出して出力する。なお、「TrailingOnes」「TotalCoeff」については後で詳しく説明する。
ここで、予測誤差信号と動き補償信号間差分信号との間の相関は高い。すなわち、動き補償信号間差分信号を符号化したときの情報量が小さくなるエントロピー符号テーブルを使用すれば、予測誤差信号の符号化情報の情報量も小さくなる。したがって、上記方法で選択されたエントロピー符号テーブルを使用すれば、予測誤差信号の符号化情報の情報量は小さい。また、実施形態の符号化方法においては、符号化対象ブロックについて生成される動き補償信号間差分信号に基づいてエントロピー符号テーブルが選択されるので、符号化対象ブロックと隣接ブロックとの間で画像の差異が大きい場合であっても、予測誤差信号の符号化情報の情報量は小さい。
図7は、実施形態の復号方法の概要を説明する図である。ここでは、動き補償画像信号生成部34において、双方向予測により1組の動き補償画像信号である予測画像0および予測画像1が選択されたものとする。予測画像0および予測画像1は、先に復号された参照画像に基づいて生成される。ここで、この参照画像は、図5に示す符号化装置で使用される参照画像と実質的に同じである。したがって、復号装置は、符号化装置と同じ予測画像0、1を生成することができる。
予測信号生成部35は、図5に示す符号化装置が備える予測信号生成部20と同様に、予測画像0、1の平均を計算することにより予測信号を生成する。この予測信号は、復号画像生成部36に送られる。
動き補償信号間差分信号生成部201は、予測画像0と予測画像1との差分を表す動き補償信号間差分信号を生成する。また、選択部202は、動き補償信号間差分信号の特徴量に基づいて、予測誤差信号が符号化されたときの情報量が最も小さくなることが期待されるエントロピー符号テーブルを選択する。このとき、選択部202は、エントロピー復号部203が備える複数のエントロピー符号テーブル#0〜#nの中の1つを選択する。
動き補償信号間差分信号生成部201および選択部202は、それぞれ、図5に示す符号化装置が備える動き補償信号間差分信号生成部101および選択部102と同じ動作を行う。したがって、選択部202は、符号化装置で選択されたエントロピー符号テーブルと同じテーブルを選択できる。
エントロピー復号部203は、選択部202により選択されたエントロピー符号テーブルを用いて復号対象情報を復号し、予測誤差信号を再生する。ここで、復号対象情報は、図5に示す符号化装置により生成される。また、エントロピー復号部203による復号処理は、符号化装置においてエントロピー符号化部103により実行される符号化処理の逆処理により実現される。
そして、復号画像生成部36は、予測信号生成部35により生成される予測信号に、エントロピー復号部203から出力される予測誤差信号を加算する。これにより、復号画像が生成される。
このように、復号装置は、符号化装置と同様に、2枚の予測画像の差分に基づいてエントロピー符号テーブルを選択する。ここで、符号化装置および復号装置において予測画像を生成するために参照される画像は、実質的に同じである。すなわち、符号化装置および復号装置は、互いに独立に、同じ動き補償信号間差分信号を生成できる。したがって、実施形態の符号化/復号方法によれば、符号化装置から復号装置へエントロピー符号テーブル(または、エントロピー符号語)を識別する情報を送ることなしに、符号化装置および復号装置は、互いに同じエントロピー符号語を選択することができる。
なお、符号化装置から復号装置へエントロピー符号テーブルを識別する情報を送信するようにしてもよい。この場合、復号装置において、エントロピー符号テーブルを選択するための処理が不用になる。しかしながら、この場合、符号化装置から復号装置へ送信されるデータの情報量が増加するので、必ずしも全体として符号化/復号の効率が向上するわけではない。
このように、実施形態の動画像符号化/復号方法は、複数の動き補償画像信号間の差分値の分布と、予測誤差信号の分布との間に相関があることを利用する。すなわち、動き補償画像信号間の差分値の分布に基づいて、予測誤差信号を符号化する際のエントロピー符号テーブルが適切に選択される。したがって、実施形態の符号化/復号方法によれば、従来の方法(例えば、同一ピクチャ内の隣接ブロックの画像を利用する方法)と比較して、符号化情報の情報量が小さくなる。特に、実施形態の方法によれば、符号化対象ブロックと隣接ブロックとの間で画像の差異が大きい場合であっても、予測誤差信号の符号化情報の情報量は小さい。
<第1の実施形態>
図8は、第1の実施形態の符号化装置の構成を示す図である。第1の実施形態の符号化装置は、予測誤差信号生成部11、直交変換部12、量子化部13、逆量子化部15、逆直交変換部16、復号画像生成部17、復号画像記憶部18、動き補償画像信号生成部19、予測信号生成部20、動き補償信号間差分信号生成部111、選択部112、エントロピー符号化部113を備える。ここで、予測誤差信号生成部11、直交変換部12、量子化部13、逆量子化部15、逆直交変換部16、復号画像生成部17、復号画像記憶部18、動き補償画像信号生成部19、予測信号生成部20は、図1を参照しながら説明した通りである。また、動き補償信号間差分信号生成部111、選択部112、エントロピー符号化部113は、それぞれ、図5に示す動き補償信号間差分信号生成部101、選択部102、エントロピー符号化部103に対応する。
まず、エントロピー符号テーブルを決定する手順について説明する。以下の説明では、動き補償画像信号生成部19により、2つの動きベクトルが算出され、2つの動き補償画像(図5に示す予測画像0、1)が選択されるものとする。
動き補償信号間差分信号生成部111は、動き補償画像信号生成部19により生成された動き補償画像信号間の差分を表す動き補償信号間差分信号を生成する。この動き補償信号間差分信号は、直交変換部12に入力される。直交変換部12は、動き補償信号間差分信号に対して直交変換処理を行う。この直交変換処理により、水平方向および垂直方向の周波数成分に分離された動き補償信号間差分信号が生成される。そして、量子化部13は、直交変換部12の出力信号を量子化する。なお、量子化部13から出力される動き補償信号間差分信号は、複数の直交変換係数により表わされる。例えば、符号化対象ブロックが4×4画素である場合、動き補償信号間差分信号は、16個の直交変換係数により表わされる。
選択部112は、量子化部13から出力される動き補償信号間差分信号(すなわち、複数の直交変換係数)から、ゼロでない値を有する直交変換係数の個数を検出する。なお、以下の説明では、「ゼロでない値を有する直交変換係数」のことを「非ゼロ係数」と呼ぶことがある。また、動き補償信号間差分信号から検出された非ゼロ係数の個数を「nP」と呼ぶことがある。そして、選択部112は、図6A〜図6Dに示すエントロピー符号テーブル#0〜#3から、個数nPに対応するテーブルを選択する。「0≦nP<2」であればテーブル#0が選択される。同様に、「2≦nP<4」であればテーブル#1が選択され、「4≦nP<8」であればテーブル#2が選択され、「8≦nP」であればテーブル#3が選択される。そして、選択部112は、エントロピー符号化部113に対して選択結果を通知する。
次に、符号化対象信号を符号化する手順について説明する。まず、予測誤差信号生成部11は、符号化対象信号と予測信号との差分を表す予測誤差信号を生成する。符号化対象信号は、入力画像データの現ピクチャを分割することにより得られるブロックデータを表す。ブロックサイズは、特に限定されるものではないが、例えば、16×16画素のマクロブロックである。また、予測信号は、予測画像ピクチャのブロックデータを表し、双方向予測においては、前方向動き補償ブロックおよび後方向動き補償ブロックから生成される。
直交変換部12は、予測誤差信号に対して直交変換処理を行う。この直交変換処理により、水平方向および垂直方向の周波数成分に分離された予測誤差信号が生成される。続いて、量子化部13は、直交変換部12の出力信号を量子化する。そして、量子化部13の出力信号は、エントロピー符号化部113および逆量子化部15に供給される。
エントロピー符号化部113は、予測誤差信号に対してジグザグスキャンを実行し、ランレベル情報を生成する。ここで、エントロピー符号化部113には、上述の手順に従って選択部112により選択されたエントロピー符号テーブルが通知されている。そして、エントロピー符号化部113は、選択部112により選択されたエントロピー符号テーブルを利用して、予測誤差信号のランレベル情報を符号化する。エントロピー符号においては、シンボルの出現頻度に応じて可変長の符号が割り当てられる。なお、エントロピー符号化部113は、他の情報(例えば、動きベクトル情報など)も合わせて符号化する。
逆量子化部15は、量子化部13の出力信号に対して逆量子化を行う。また、逆直交変換部16は、逆量子化部15の出力信号に対して逆直交変換を行う。逆量子化部15および逆直交変換部16は、それぞれ、量子化部13および直交変換部12に対応する処理を実行する。したがって、逆量子化部15および逆直交変換部16により、予測誤差信号が再生される。ただし、再生された予測誤差信号は、予測誤差信号生成部11から出力される予測誤差信号と完全に一致するわけではない。
復号画像生成部17は、予測信号生成部20により生成される予測信号に、再生された予測誤差信号を加算することにより、現画像ピクチャのブロックデータを再生する。復号画像記憶部18は、復号画像生成部17により生成されるブロックデータを、参照ピクチャデータとして記憶する。
動き補償画像信号生成部19は、現画像ピクチャのブロックデータと、復号画像記憶部18に格納されている参照ピクチャのブロックデータを用いて、動きベクトルを求める。動きベクトルは、例えば、参照ピクチャにおいて現ピクチャの符号化対象ブロックに最も類似しているブロックの位置を探索するブロックマッチング技術を用いて計算される。予測信号生成部20は、算出された動きベクトルで動き補償を行うことにより、動き補償された参照ピクチャのブロックデータを生成する。そして、このブロックデータが予測誤差信号生成部11に供給される。
このように、第1の実施形態の符号化装置においては、動き補償信号間差分信号を表す複数の直交変換係数の中の非ゼロ係数の個数に応じて、符号化情報の情報量が最小になるエントロピー符号テーブルが選択される。そして、エントロピー符号化部は、このエントロピー符号テーブルを利用して予測誤差信号を符号化する。ここで、動き補償信号間差分信号と予測誤差信号との間には強い相関が存在する。すなわち、動き補償信号間差分信号の符号化情報の情報量を小さくするエントロピー符号語は、予測誤差信号の符号化情報の情報量も小さくする。したがって、上記方法で選択されたエントロピー符号テーブルで予測誤差信号を符号化すると、符号化された予測誤差信号の情報量も小さくなる。
次に、第1の実施形態の符号化方法について詳しく説明する。なお、以下の説明では、符号化方法としてH.264のCAVLCが採用されているものとする。
CAVLCにおいては、DCT等の直交変換および量子化により生成される複数の直交変換係数は、ジグザグスキャンにより、一次元ベクトル(すなわち、一次元係数列または一次元配列)に変換される。そして、この係数列は、下記の情報を含むランレベル情報に変換される。
TotalCoeffは、非ゼロ係数の個数を表す
TrailingOnesは、係数列の最後に連続する絶対値が「1」である係数の個数を表す
Trailing_ones_sign_flagは、係数列の最後に連続する絶対値が「1」である係数の符号(+または−)を表す
levelは、量子化された直交変換係数の値を表す
total_zerosは、最後の非ゼロ係数よりも前に存在するゼロ係数の個数を表す
run_beforeは、非ゼロ係数の前に連続するゼロの個数を表す
図9は、第1の実施形態の符号化方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、符号化対象ブロックごとに実行される。
ステップS1において、動き補償画像信号生成部19は、符号化対象信号と復号画像記憶部18に格納されている参照画像との間でブロックマッチングを行う。ブロックマッチングは、例えば(1)式に示すように、符号化対象信号CurrentPicと参照画像RefPicとの間で、ブロック内の座標(x,y)に対する画素値の差分絶対値和SADが最小となる動きベクトルを選択する。
Figure 0005533885
CurrentPic_Pixelは符号化対象信号を構成する画素を表し、RefPic_Pixelは参照画像を構成する画素を表す。なお、実施形態の符号化方法では、双方向の動きベクトル探索が必要である。よって、ステップS1では、2枚の参照画像Ref0、Ref1を用いて、2つの動きベクトルMV0、MV1が選択される。
ステップS2において、動き補償画像信号生成部19は、動きベクトルMV0、MV1によりそれぞれ指し示される予測画像(動き補償画像)Pred0、Pred1を取得する。また、動き補償信号間差分信号生成部111は、(2)式により動き補償信号間の差分PredDiff_Pixelを計算する。すなわち、予測画像の座標(x,y)における画素値の差分が計算される。
PredDiff_Pixel(x,y)=Pred0_Pixel(x,y)−Pred1_Pixel(x,y) ・・・(2)
なお、Pred0_Pixelは、予測画像Pred0を構成する画素を表す。Pred1_Pixelは、予測画像Pred1を構成する画素を表す。
ステップS3において、直交変換部12は、動き補償信号間差分信号PredDiff_Pixelに対して直交変換を実行する。直交変換は、例えばMPEG−2においては2次元DCTであり、H.264においては整数DCTである。また、簡易的な変換として、アダマール変換等を用いても良い。DCTの計算例を(3)式に示す。なお、u、vは、周波数領域の座標を表す。
Figure 0005533885
ステップS4において、量子化部13は、量子化ステップサイズQを用いて、直交変換後の動き補償信号間差分信号PredDiffを量子化する。これにより「PredDiff/Q」が生成される。量子化部13から出力される動き補償信号間差分信号は、量子化された複数の直交変換係数で表わされる。例えば、符号化対象ブロックが4×4画素であるときは、量子化分13の出力は、16個の直交変換係数で表わされる。
ステップS5において、選択部112は、動き補償信号間差分信号を表す複数の直交変換係数において非ゼロ係数の個数nPを検出する。一例として、図10に示す動き補償信号間差分信号が量子化部13から出力されるものとする。この例では、動き補償信号間差分信号は、6個の非ゼロ係数「120」「−10」「10」「20」「−1」「2」を含んでいる。したがって、「nP=6」が検出される。
ステップS6において、選択部112は、検出した非ゼロ係数nPに基づいてエントロピー符号テーブルを選択する。この例では、エントロピー符号化部113は、図6A〜図6Dに示すH.264で規定されているテーブル#0〜#3を備えているものとする。そうすると、選択部112は、テーブル#0〜#3の中から、「nP=6」に基づいてテーブル#2を選択する。そして、選択されたエントロピー符号テーブルは、エントロピー符号化部113に設定される。なお、エントロピー符号化部113は、H.264で使用されるテーブルの代わりに、他のエントロピー符号割当て規則を定義するテーブルを有していてもよい。
ステップS7において、予測信号生成部20は、双方向予測を行う。双方向予測の予測信号BiPredPicは、通常、予測画像Pred0、Pred1の各画素の画素値の平均によって表される。すなわち「(Pred0 + Pred1)/2」が計算される。さらに、予測誤差信号生成部11は、(4)式に示すように、符号化対象信号CurrentPicと予測信号BiPredPicとの間で、座標(x,y)にある画素の差分を表す予測誤差信号CurrDiff_Pixelを全て計算する。
CurrDiff_Pixel(x,y)=CurrPic_Pixel(x,y)−BiPredPic_Pixel(x,y) ・・・(4)
CurrPic_Pixelは、符号化対象信号を構成する画素を表す。BiPredPic_Pixelは、双方向予測信号を構成する画素を表す。
ステップS8において、直交変換部12は、予測誤差信号CurrDiff_Pixelに対して直交変換を実行し、直交変換済み信号CurrDiffを得る。また、ステップS9において、量子化部13は、量子化ステップサイズQを用いて、信号CurrDiffを量子化する。これにより「CurrDiff/Q」が生成される。
ステップS10において、エントロピー符号化部113は、量子化部13から出力される予測誤差信号を符号化する。一例として、図11(a)に示す予測誤差信号が量子化部13から出力されるものとする。ここで、量子化部13から出力される予測誤差信号は、量子化された複数の直交変換係数で表わされる。例えば、符号化対象ブロックが4×4画素であるときは、量子化分13の出力は、16個の直交変換係数で表わされる。なお、上述したように、予測誤差信号と動き補償信号間差分信号との間には相関がある。したがって、予測誤差信号の係数の分布は、図10に示す動き補償信号間差分信号の係数の分布と類似している。
エントロピー符号化部113は、まず、予測誤差信号に対してジグザグスキャンを行うことで、一次元の係数列を生成する。ジグザグスキャンは、特に限定されるものではないが、この例では、図11(b)に示すパターンが採用されるものとする。そうすると、図11(c)に示す係数列が得られる。
続いて、エントロピー符号化部113は、ジグザグスキャンにより得られた係数列からランレベル情報を生成する。図11に示す例においては、下記のランレベル情報が生成される。
TotalCoeff:6
TrailingOnes:2
Trailing_ones_sign_flag:−,+
level:100,−20,10,5
total_zeros:6
run_before:2,3,1
エントロピー符号化部113は、選択部112により選択されたエントロピー符号テーブルを利用してランレベル情報を符号化する。この例では、選択部112により図6A〜図6Dに示すテーブル#2が選択されている。また、予測誤差信号を表すランレベル情報として「TrailingOnes=2」「TotalCoeff=6」が得られている。したがって、エントロピー符号テーブル#2から「TrailingOnes=2」および「TotalCoeff=6」の組合せに対応する符号語「001101」が抽出される。そして、エントロピー符号化部113は、予測誤差信号のTrailingOnesおよびTotalCoeffを表す情報として、上述にようにして抽出した符号語を出力する。なお、エントロピー符号化部113は、上記符号語と共に、他の情報も符号化して出力する。
なお、図9に示す各ステップの実行順序は、1つの例であり、この実行順序に限定されるものではない。すなわち、例えば、ステップS7〜S9は、動き補償信号間差分信号の非ゼロ係数を検出する前に実行されてもよいし、ステップS2〜S6と並列に実行されてもよい。
図12は、第1の実施形態の復号装置の構成を示す図である。第1の実施形態の復号装置は、逆量子化部32、逆直交変換部33、動き補償画像信号生成部34、予測信号生成部35、復号画像生成部36、復号画像記憶部37、動き補償信号間差分信号生成部211、直交変換部212、量子化部213、選択部214、エントロピー復号部215を備える。ここで、逆量子化部32、逆直交変換部33、動き補償画像信号生成部34、予測信号生成部35、復号画像生成部36、復号画像記憶部37は、図2を参照しながら説明した通りである。また、動き補償信号間差分信号生成部211およびエントロピー復号部215は、それぞれ、図7に示す動き補償信号間差分信号生成部201およびエントロピー復号部203に相当する。さらに、直交変換部212、量子化部213、選択部214は、図7に示す選択部202に相当する。
動き補償信号間差分信号生成部211、直交変換部212、量子化部213、選択部214は、基本的に、図8に示す符号化装置が備える動き補償信号間差分信号生成部111、直交変換部12、量子化部13、選択部112と同じ動作を行う。すなわち、復号装置においても、動き補償信号間差分信号に基づいてエントロピー符号テーブルが選択される。そして、エントロピー復号部215は、選択されたエントロピー符号テーブルを利用して、復号対象信号を復号して予測誤差信号を再生する。なお、予測信号および再生された予測誤差信号から復号画像を生成する方法は、図2を参照しながら説明した通りである。
図13は、第1の実施形態の復号方法を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、復号対象ブロックごとに実行される。
ステップS21〜S23において、双方向予測のマクロブロックタイプ情報、量子化ステップサイズ情報、動きベクトル情報が復号される。ステップS24において、動き補償画像信号生成部35は、ステップS21〜S23で得られた情報を利用して予測画像(動き補償画像信号)を生成する。
ステップS25〜S29は、符号化方法において実行されるステップS2〜S6と同じである。すなわち、動き補償信号間差分信号の非ゼロ係数の個数nPに基づいて、符号化情報の情報量が最小となることが期待されるエントロピー符号テーブルが選択される。
ステップS30において、エントロピー復号部215は、選択部214により選択されたエントロピー符号テーブルを利用して、復号対象情報を復号する。このとき、エントロピー復号部215は、符号化装置が備えるエントロピー符号化部113の符号化処理の逆処理を実行する。すなわち、復号対象情報からランレベル情報が再生され、ランレベル情報から係数列が再生され、さらに逆ジグザグスキャンにより予測誤差信号を表す複数の直交変換係数が再生される。
ステップS31において、逆量子化部32は、エントロピー復号部215の出力信号を逆量子化する。ステップS32において、逆直交変換部33は、逆量子化部32の出力信号に対して逆直交変換を行うことにより予測誤差信号を再生する。ステップS33において、予測信号生成部35は、動き補償画像信号生成部34により得られる予測画像を利用して予測信号を生成する。そして、ステップS34において、復号画像生成部36は、ステップS33で得られる予測信号にステップS32で得られる予測誤差信号を加算することで復号画像を生成する。
なお、図13に示す各ステップの実行順序は、1つの例であり、この実行順序に限定されるものではない。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、動き補償信号間差分信号の非ゼロ係数に基づいてエントロピー符号テーブルが選択される。これに対して、第2の実施形態では、動き補償信号間差分信号だけでなく、符号化対象ブロックに隣接するブロックの画像も参照して、エントロピー符号テーブルが選択される。
図14は、隣接ブロックについて説明する図である。第2の実施形態では、エントロピー符号テーブルを選択するために、2つの隣接ブロックの画像A、Bが参照される。隣接ブロックAは、符号化対象ブロックCの左側に隣接する。また、隣接ブロックBは、符号化対象ブロックCの上側に隣接する。なお、ブロックA、Bは、いずれも符号化対象ブロックCよりも先に符号化/復号が行われる。
第2の実施形態の符号化方法においては、選択部102は、符号化対象ブロックCについて、動き補償信号間差分信号の非ゼロ係数の個数nPを検出する。nPを検出する方法は第1の実施形態と同じである。また、選択部102は、隣接ブロックA、Bの予測誤差信号の非ゼロ係数の個数nA、nBをそれぞれ検出する。このとき、隣接ブロックA、Bの予測誤差信号は、それぞれ直交変換および量子化により、複数の直交変換係数で表わされている。
選択部102は、nA、nB、nPの中間値を計算する。また、選択部102は、この中間値に基づいて、図6A〜図6Dに示すエントロピー符号テーブル#0〜#3の中から対応するテーブルを選択する。そして、エントロピー符号化部103は、第1の実施形態と同様に、選択されたエントロピー符号テーブルを利用して予測誤差信号のランレベル情報を符号化する。なお、選択部102は、nA、nB、nPの中間値の代わりに、nA、nB、nPの平均値に基づいてエントロピー符号テーブルを選択してもよい。
復号方法においては、選択部202は、符号化装置が備える選択部102と同じ方法でエントロピー符号テーブルを選択する。そして、エントロピー復号部203は、選択部202により選択されたエントロピー符号テーブルを利用して、復号対象情報を復号して予測誤差信号を再生する。さらに、予測信号および再生された予測誤差信号から復号画像を生成する。
このように、第2の実施形態においては、動き補償信号を利用する時間予測と、隣接ブロックの画像を利用する空間予測とを組み合わせてエントロピー符号テーブルが選択される。よって、第2の実施形態の符号化/復号方法によれば、第1の実施形態と比較して、符号化情報の情報量を小さくするための最適な符号語が選択される確率が高くなる。
<第3の実施形態>
本特許出願の出願人は、符号化対象情報に含まれる輝度情報および色差情報を符号化する際に、輝度情報の予測誤差が大きい画素は、色差情報の予測誤差も大きいことを見出した。すなわち、輝度情報の予測誤差が発生する画素位置と、色差情報の予測誤差が発生する画素位置との間には相関がある。ここで、この相関は、予測信号生成方法がインター予測、双方向フレーム間予測、イントラ予測のいずれの場合であっても存在する。また、上記相関は、RGB信号のR成分、G成分、B成分間でも存在する。
上記相関を利用すれば、色差情報の予測誤差の分布から、輝度情報の予測誤差の分布を推定できる。そこで、第3の実施形態では、色差情報の予測誤差の分布に応じて、輝度情報の符号化において使用されるエントロピー符号テーブルを適応的に選択することにより、輝度情報の符号化効率の向上を図る。ここで、輝度情報の情報量は、色差情報の数倍またはそれ以上である。よって、輝度情報の符号化効率の向上は、画像全体の符号化効率の向上に大きく寄与する。
なお、第1または第2の実施形態では、複数の動き補償画像信号の差分の分布に基づいてエントロピー符号テーブルが選択される。これに対して、第3の実施形態では、色差情報の予測誤差の分布に基づいて輝度情報の符号化のためのエントロピー符号テーブルが選択される。すなわち、第1〜第3の実施形態は、エントロピー符号テーブルを選択するための判断基準が互いに異なっているが、選択されたエントロピー符号テーブルを利用して予測誤差信号を符号化する構成および動作は、互いに同じであってもよい。
図15は、第3の実施形態の符号化装置の構成を示す図である。第3の実施形態においても、動画像の各ピクチャはそれぞれ複数のブロックに分割され、符号化装置は、ブロック毎に画像データを符号化する。なお、図15に示す構成では、符号化装置に、符号化対象画像の輝度成分および色差成分が入力される。
この例では、原画像ブロックは、Y/Cb/Cr信号で表される。なお、Y/Cb/Cr信号の画像フォーマットは、特に限定されるものではなく、例えば、4:2:0フォーマット、4:2:2フォーマット、4:4:4フォーマットのいずれであってもよい。
色差予測信号生成部301は、符号化対象画像の色差情報の予測値を表す色差予測信号を生成する。色差予測信号生成部301は、例えば、MPEG−1、MPEG−2、H.264等で採用されているインター予測、双方向フレーム間予測、または、H.264等で採用されているIntra予測などにより実現される。また、各ブロックの予測方法は、所定の予測モード決定アルゴリズムで決定される。
色差予測誤差信号生成部302は、符号化対象画像の色差情報と色差予測信号との差分を計算することにより色差予測誤差信号を生成する。色差符号化情報生成部303は、色差予測誤差信号の空間方向の冗長性を削減し、色差符号化情報を生成する。色差符号化情報生成部303は、例えば、MPEG−1、MPEG−2、H.264等で用いられる直交変換および量子化の組合せにより実現される。この場合、色差符号化情報は、直交変換された係数を量子化した結果である。また、色差符号化情報生成部303は、JPEG−2000等で採用されているWavelet変換やDPCM、ベクトル量子化等で実現されてもよい。
色差再生予測誤差信号生成部304は、色差符号化情報から色差再生予測誤差信号を生成する。色差再生予測誤差信号生成部304は、例えば、MPEG−1、MPEG−2、H.264で採用されている逆量子化および逆直交変換の組合せにより実現される。あるいは、色差再生予測誤差信号生成部304は、DPCM、ベクトル量子化の復号処理などによって実現されてもよい。
色差復号画像生成部305は、色差予測信号に色差再生予測誤差信号を加算することで色差復号画像を生成する。この復号画像は、以降の符号化処理において使用される参照画像として保存される。
輝度情報を符号化するための構成は、基本的に、上述した色差情報を符号化するための構成と同じである。すなわち、輝度予測信号生成部311は、輝度予測信号を生成する。輝度予測誤差信号生成部312は、符号化対象信号の輝度成分と輝度予測信号との差分を表す輝度予測誤差信号を生成する。輝度符号化情報生成部313は、例えば直交変換および量子化により、輝度予測誤差信号の符号化情報を生成する。輝度再生予測誤差信号生成部314は、例えば逆量子化処理および逆直交変換により、輝度予測誤差信号を再生する。そして、輝度復号画像生成部315は、輝度予測信号および再生された輝度予測誤差信号から復号画像を生成する。復号画像は、以降の符号化処理において参照画像として使用される。
選択部321は、色差予測誤差の分布に基づいて、輝度予測誤差信号を符号化する際に使用するエントロピー符号テーブルを選択する。ここで、選択部321は、色差再生予測誤差信号生成部304により生成される色差再生予測誤差信号を利用して色差予測誤差の分布を検出する。ただし、選択部321は、色差予測誤差信号生成部302により生成される色差予測誤差信号を利用して色差予測誤差の分布を検出してもよい。
選択部321は、第1または第2の実施形態に係わる方法でエントロピー符号テーブルを選択することができる。この場合、選択部321は、色差再生予測誤差信号の非ゼロ係数の個数に基づいて、符号化情報の符号長が最も短くなるエントロピー符号テーブルを選択する。
エントロピー符号化部322は、色差符号化情報を符号化すると共に、選択部321により選択されたエントロピー符号テーブルを利用して輝度符号化情報を符号化する。色差符号化情報を符号化するためのエントロピー符号テーブルは、特に限定されるものではないが、公知の技術で選択される。
図16は、第3の実施形態の復号装置の構成を示す図である。第3の実施形態の復号装置は、図15に示す符号化装置によって生成される符号化データストリーム(エントロピー符号化情報)を復号する。なお、復号装置は、基本的には、符号化装置による符号化処理の逆処理を行う。また、復号装置は、ブロック毎に復号処理を行う。
復号装置に入力される符号化情報(復号対象情報)は、色差符号化情報および輝度符号化情報に分離され、それぞれ色差エントロピー復号部361および輝度エントロピー復号部371に与えられる。なお、動きベクトル情報は、不図示の復号処理部により復号される。
色差エントロピー復号部361は、色差符号化情報を復号し、さらに逆ジグザグスキャンを行うことにより、色差予測誤差信号を表す係数列を生成する。色差再生予測誤差信号生成部362は、色差エントロピー復号部361の出力信号から色差予測誤差信号を再生する。色差予測信号生成部363は、色差予測誤差信号を生成する。そして、色差復号画像生成部364は、色差予測信号および再生された色差予測誤差信号から色差復号画像を生成する。
選択部351は、色差再生予測誤差信号生成部362により再生される色差予測誤差信号に基づいてエントロピー符号テーブルを選択する。エントロピー符号テーブルを選択する方法は、図15に示す符号化装置が備える選択部321と同様である。
輝度符号化情報から輝度復号画像を生成する方法は、基本的に、色差復号画像を生成する方法と同じである。すなわち、輝度エントロピー復号部371は、輝度符号化情報を復号する。輝度再生予測誤差信号生成部372は、輝度エントロピー復号部371の出力信号から輝度予測誤差信号を再生する。輝度予測信号生成部373は、輝度予測誤差信号を生成する。そして、輝度復号画像生成部374は、輝度予測信号および再生された輝度予測誤差信号から輝度復号画像を生成する。このとき、輝度エントロピー復号部371は、選択部351により選択されたエントロピー符号テーブルを利用して輝度符号化情報を復号する。
<バリエーション>
上述の説明では、動き補償信号間差分信号の非ゼロ係数の個数に基づいて、予測誤差信号を符号化するためのエントロピー符号テーブルが選択されるが、実施形態の符号化/復号方法はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、動き補償信号間差分信号に基づいてエントロピー符号語を決定するようにしてもよい。この場合、まず、図6A〜図6Dに示すエントロピー符号テーブル#0〜#3から、動き補償信号間差分信号の非ゼロ係数に対応するテーブルが選択される。続いて、選択したエントロピー符号テーブルから、動き補償信号間差分信号のランレベル情報のTrailingOnesおよびTotalCoeffに対応する符号語が抽出される。そして、予測誤差信号のTrailingOnesおよびTotalCoeffとして、上記エントロピー符号テーブルから抽出した符号語が出力される。
また、実施形態の符号化/復号方法は、動き補償信号間差分信号を表す直交変換係数の分布パターンに基づいてエントロピー符号テーブルを選択してもよい。
さらに、上述の説明では、直交変換および量子化された後の動き補償信号間差分信号の非ゼロ係数の個数に基づいてエントロピー符号テーブルが選択されるが、実施形態の方法はこれに限定されるものではない。例えば、符号化装置/復号装置において、直交変換係数の量子化/逆量子化は必須の要素ではない。
<ハードウェア構成>
図17は、各実施形態の符号化装置または復号装置(あるいは、符号化/復号方法を実行するコンピュータまたはプロセッサシステム)のハードウェア構成を示す図である。図17において、CPU1001は、メモリ1003を利用して符号化プログラムまたは復号プログラムを実行する。記憶装置1002は、符号化プログラムまたは復号プログラムを格納する。なお、記憶装置1002は、外部記憶装置であってもよい。メモリ1003は、例えば半導体メモリであり、RAM領域およびROM領域を含んで構成される。
読み取り装置1004は、CPU1001の指示に従って可搬型記録媒体1005にアクセスする。可搬型記録媒体1005は、例えば、半導体デバイス、磁気的作用により情報が入出力される媒体、光学的作用により情報が入出力される媒体を含むものとする。通信インタフェース1006は、CPU1001の指示に従って、ネットワークを介してデータを送受信する。入出力装置1007は、この実施例では、表示装置、ユーザからの指示を受け付けるデバイス等に相当する。
実施形態に係わる符号化プログラムまたは復号プログラムは、例えば、下記の形態で提供される。
(1)記憶装置1002に予めインストールされている。
(2)可搬型記録媒体1005により提供される。
(3)プログラムサーバ1010からダウンロードする。
そして、上記構成のコンピュータで符号化プログラムまたは復号プログラムを実行することにより、実施形態に係わる符号化装置または復号装置が実現される。

Claims (23)

  1. 符号化対象画像を表す符号化対象信号および複数の参照画像に基づいて、複数の動き補償画像信号を生成する動き補償画像信号生成部と、
    前記複数の動き補償画像信号を利用して前記符号化対象信号の予測値を表す予測信号を生成する予測信号生成部と、
    前記符号化対象信号と前記予測信号との差分を表す予測誤差信号を生成する予測誤差信号生成部と、
    前記予測誤差信号をエントロピー符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記複数の動き補償画像信号間の差分値の分布に基づいて、前記予測誤差信号をエントロピー符号化する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、
    前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記予測誤差信号から符号化情報を生成するエントロピー符号化部、
    を有する動画像符号化装置。
  2. 請求項1に記載の動画像符号化装置であって、
    前記動き補償画像信号生成部は、前方向動き補償のための参照画像から第1の動き補償画像信号を生成すると共に、後方向動き補償のための参照画像から第2の動き補償画像信号を生成し、
    前記選択部は、前記第1および第2の動き補償画像信号の差分を表す動き補償信号間差分信号に基づいて、前記エントロピー符号化部が符号化情報を生成するためのエントロピー符号割当て規則を選択する
    ことを特徴とする動画像符号化装置。
  3. 請求項2に記載の動画像符号化装置であって、
    入力信号を直交変換して複数の直交変換係数を生成する直交変換部をさらに備え、
    前記直交変換部は、前記動き補償信号間差分信号を表す第1の複数の直交変換係数を生成すると共に、前記予測誤差信号を表す第2の複数の直交変換係数を生成し、
    前記選択部は、前記第1の複数の直交変換係数に基づいて、前記エントロピー符号化部が符号化情報を生成するためのエントロピー符号割当て規則を選択し、
    前記エントロピー符号化部は、前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記第2の複数の直交変換係数を符号化する
    ことを特徴とする動画像符号化装置。
  4. 請求項3に記載の動画像符号化装置であって、
    前記選択部は、前記第1の複数の直交変換係数の中の非ゼロ係数の個数に応じて、前記エントロピー符号化部が符号化情報を生成するためのエントロピー符号割当て規則を選択する
    ことを特徴とする動画像符号化装置。
  5. 請求項2に記載の動画像符号化装置であって、
    前記エントロピー符号化部は、前記複数のエントロピー符号割当て規則を表す情報をそれぞれ格納する複数のエントロピー符号テーブルを備え、
    前記選択部は、前記複数のエントロピー符号テーブルの中から前記動き補償信号間差分信号に基づいて決まるエントロピー符号テーブルを選択し、
    前記エントロピー符号化部は、前記選択部により選択されたエントロピー符号テーブルを利用して前記予測誤差信号から符号化情報を生成する
    ことを特徴とする動画像符号化装置。
  6. 請求項2に記載の動画像符号化装置であって、
    前記選択部は、前記動き補償信号間差分信号、および前記符号化対象画像に隣接するブロックの画像に基づいて、前記エントロピー符号化部が符号化情報を生成するためのエントロピー符号割当て規則を選択する
    ことを特徴とする動画像符号化装置。
  7. 動画像符号化装置により生成された符号化情報を復号する動画像復号装置であって、
    複数の参照画像に基づいて複数の動き補償画像信号を生成する動き補償画像信号生成部と、
    前記複数の動き補償画像信号を利用して復号画像の予測値を表す予測信号を生成する予測信号生成部と、
    復号対象信号から予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記複数の動き補償画像信号間の差分値の分布に基づいて、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、
    前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生するエントロピー復号部と、
    前記予測誤差信号および前記予測信号から復号画像を生成する復号画像生成部、
    を有する動画像復号装置。
  8. 請求項7に記載の動画像復号装置であって、
    前記動き補償画像信号生成部は、前方向動き補償のための参照画像から第1の動き補償画像信号を生成すると共に、後方向動き補償のための参照画像から第2の動き補償画像信号を生成し、
    前記選択部は、前記第1および第2の動き補償画像信号の差分を表す動き補償信号間差分信号に基づいて、前記エントロピー復号部が予測誤差信号を再生するためのエントロピー符号割当て規則を選択する
    ことを特徴とする動画像復号装置。
  9. 請求項8に記載の動画像復号装置であって、
    前記動き補償信号間差分信号を直交変換して複数の直交変換係数を生成する直交変換部をさらに備え、
    前記選択部は、前記複数の直交変換係数に基づいて、前記エントロピー復号部が予測誤差信号を再生するためのエントロピー符号割当て規則を選択し、
    前記エントロピー復号部は、前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生する
    ことを特徴とする動画像復号装置。
  10. 請求項9に記載の動画像復号装置であって、
    前記選択部は、前記複数の直交変換係数の中の非ゼロ係数の個数に応じて、前記エントロピー復号部が予測誤差信号を再生するためのエントロピー符号割当て規則を選択する
    ことを特徴とする動画像復号装置。
  11. 請求項8に記載の動画像復号装置であって、
    前記エントロピー復号部は、前記複数のエントロピー符号割当て規則を表す情報をそれぞれ格納する複数のエントロピー符号テーブルを備え、
    前記選択部は、前記複数のエントロピー符号テーブルの中から前記動き補償信号間差分信号に基づいて決まるエントロピー符号テーブルを選択し、
    前記エントロピー復号部は、前記選択部により選択されたエントロピー符号テーブルを利用して前記復号対象信号から予測誤差信号を再生する
    ことを特徴とする動画像復号装置。
  12. 請求項8に記載の動画像復号装置であって、
    前記選択部は、前記動き補償信号間差分信号、および復号対象画像に隣接するブロックの画像に基づいて、前記エントロピー復号部が予測誤差信号を再生するためのエントロピー符号割当て規則を選択する
    ことを特徴とする動画像復号装置。
  13. 符号化対象画像を表す符号化対象信号および複数の参照画像に基づいて、複数の動き補償画像信号を生成し、
    前記複数の動き補償画像信号を利用して前記符号化対象信号の予測値を表す予測信号を生成し、
    前記符号化対象信号と前記予測信号との差分を表す予測誤差信号を生成し、
    前記予測誤差信号をエントロピー符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記複数の動き補償画像信号間の差分値の分布に基づいて、前記予測誤差信号をエントロピー符号化する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択し、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記予測誤差信号から符号化情報を生成する、
    ことを特徴とする動画像符号化方法。
  14. 動画像符号化装置により生成された符号化情報を復号する動画像復号方法であって、
    複数の参照画像に基づいて複数の動き補償画像信号を生成し、
    前記複数の動き補償画像信号を利用して復号画像の予測値を表す予測信号を生成し、
    復号対象信号から予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記複数の動き補償画像信号間の差分値の分布に基づいて、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択し、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生し、
    前記予測誤差信号および前記予測信号から復号画像を生成する、
    ことを特徴とする動画像復号方法。
  15. コンピュータに、
    符号化対象画像を表す符号化対象信号および複数の参照画像に基づいて、複数の動き補償画像信号を生成するステップ、
    前記複数の動き補償画像信号を利用して前記符号化対象信号の予測値を表す予測信号を生成するステップ、
    前記符号化対象信号と前記予測信号との差分を表す予測誤差信号を生成するステップ、
    前記予測誤差信号をエントロピー符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記複数の動き補償画像信号間の差分値の分布に基づいて、前記予測誤差信号をエントロピー符号化する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択するステップ、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記予測誤差信号から符号化情報を生成するステップ、
    を実行させるための動画像符号化プログラム。
  16. 動画像符号化装置により生成された符号化情報を復号するコンピュータに、
    複数の参照画像に基づいて複数の動き補償画像信号を生成するステップ、
    前記複数の動き補償画像信号を利用して復号画像の予測値を表す予測信号を生成するステップ、
    復号対象信号から予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記複数の動き補償画像信号間の差分値の分布に基づいて、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択するステップ、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記復号対象信号から予測誤差信号を再生するステップ、
    前記予測誤差信号および前記予測信号から復号画像を生成するステップ、
    を実行させるための動画像復号プログラム。
  17. 輝度信号および色差信号を含む符号化対象信号の符号化を行う動画像符号化装置であって、
    輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成する輝度予測信号生成部と、
    前記符号化対象信号の輝度信号と前記輝度予測信号との差分を表す輝度予測誤差信号を生成する輝度予測誤差信号生成部と、
    色差信号の予測値を表す色差予測信号を生成する色差予測信号生成部と、
    前記符号化対象信号の色差信号と前記色差予測信号との差分を表す色差予測誤差信号を生成する色差予測誤差信号生成部と、
    前記輝度予測誤差信号をエントロピー符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記色差予測誤差信号により表される前記差分の分布に基づいて、前記輝度予測誤差信号をエントロピー符号化する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、
    前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度予測誤差信号から輝度符号化情報を生成するエントロピー符号化部、
    を有する動画像符号化装置。
  18. 請求項17に記載の動画像符号化装置であって、
    前記色差予測誤差信号から色差符号化情報を生成する色差符号化情報生成部と、
    前記色差符号化情報から色差の予測誤差の再生値を表す色差再生予測誤差信号を生成する色差再生予測誤差信号生成部、をさらに備え、
    前記選択部は、前記色差再生予測誤差信号により表される色差の予測誤差の再生値の分布に基づいて、前記エントロピー符号化部が輝度符号化情報を生成するためのエントロピー符号割当て規則を選択する
    ことを特徴とする動画像符号化装置。
  19. 動画像符号化装置により生成された輝度信号および色差信号を含む符号化情報を復号する動画像復号装置であって、
    輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成する輝度予測信号生成部と、
    前記符号化情報に含まれている色差符号化情報から色差再生予測誤差信号を生成する色差再生予測誤差信号生成部と、
    前記符号化情報に含まれている輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記色差再生予測誤差信号により表される予測誤差の分布に基づいて、前記符号化情報に含まれている輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択する選択部と、
    前記選択部により選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生するエントロピー復号部と、
    前記輝度再生予測誤差信号および前記輝度予測信号から輝度復号画像を生成する輝度復号画像生成部、
    を有する動画像復号装置。
  20. 輝度信号および色差信号を含む符号化対象信号の符号化を行う動画像符号化方法であって、
    輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成し、
    前記符号化対象信号の輝度信号と前記輝度予測信号との差分を表す輝度予測誤差信号を生成し、
    色差信号の予測値を表す色差予測信号を生成し、
    前記符号化対象信号の色差信号と前記色差予測信号との差分を表す色差予測誤差信号を生成し、
    前記輝度予測誤差信号をエントロピー符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記色差予測誤差信号により表される前記差分の分布に基づいて、前記輝度予測誤差信号をエントロピー符号化する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択し、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度予測誤差信号から輝度符号化情報を生成する、
    ことを特徴とする動画像符号化方法。
  21. 動画像符号化装置により生成された輝度信号および色差信号を含む符号化情報を復号する動画像復号方法であって、
    輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成し、
    前記符号化情報に含まれている色差符号化情報から色差再生予測誤差信号を生成し、
    前記符号化情報に含まれている輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記色差再生予測誤差信号により表される予測誤差の分布に基づいて、前記符号化情報に含まれている輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択し、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生し、
    前記輝度再生予測誤差信号および前記輝度予測信号から輝度復号画像を生成する、
    ことを特徴とする動画像復号方法。
  22. 輝度信号および色差信号を含む符号化対象信号の符号化を行うコンピュータに、
    輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成するステップ、
    前記符号化対象信号の輝度信号と前記輝度予測信号との差分を表す輝度予測誤差信号を生成するステップ、
    色差信号の予測値を表す色差予測信号を生成するステップ、
    前記符号化対象信号の色差信号と前記色差予測信号との差分を表す色差予測誤差信号を生成するステップ、
    前記輝度予測誤差信号をエントロピー符号化するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記色差予測誤差信号により表される前記差分の分布に基づいて、前記輝度予測誤差信号をエントロピー符号化する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択するステップ、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度予測誤差信号から輝度符号化情報を生成するステップ、
    を実行させるための動画像符号化プログラム。
  23. 動画像符号化装置により生成された輝度信号および色差信号を含む符号化情報を復号するコンピュータに、
    輝度信号の予測値を表す輝度予測信号を生成するステップ、
    前記符号化情報に含まれている色差符号化情報から色差再生予測誤差信号を生成するステップ、
    前記符号化情報に含まれている輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生するための複数のエントロピー符号割当て規則のうち、前記色差再生予測誤差信号により表される予測誤差の分布に基づいて、前記符号化情報に含まれている輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生する際に適切なエントロピー符号割当て規則を選択するステップ、
    前記選択されたエントロピー符号割当て規則に従って、前記輝度符号化情報から輝度予測誤差信号を再生するステップ、
    前記輝度再生予測誤差信号および前記輝度予測信号から輝度復号画像を生成するステップ、
    を実行させるための動画像復号プログラム。
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