JPH0623223A - 排ガス処理装置 - Google Patents

排ガス処理装置

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JPH0623223A
JPH0623223A JP4183431A JP18343192A JPH0623223A JP H0623223 A JPH0623223 A JP H0623223A JP 4183431 A JP4183431 A JP 4183431A JP 18343192 A JP18343192 A JP 18343192A JP H0623223 A JPH0623223 A JP H0623223A
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JP
Japan
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adsorbent
gas
treated
stage
powder
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JP4183431A
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Masakado Izumo
正矩 出雲
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有害/悪臭ガスの吸着を、平行流の気流搬送
下において粉体の吸着剤によって高効率に行うことがで
き、低運転コストで排ガス処理が可能となる排ガス処理
装置を提供する。 【構成】 第1集塵装置14Aと、この第1集塵装置1
4Aの被処理ガス8を導出するための出口ダクト9Bに
接続される第2集塵装置15Aと、それ等の粉体取出口
に接続されて両取出口から取出される粉体の吸着剤を再
生処理する再生装置3,4と、少し汚れている粉体の吸
着剤を気流搬送によって第1集塵装置14Aの入口ダク
ト9Aの途中に導入する第1段吸着剤供給手段10A
と、再生装置3,4で再生された吸着剤を気流搬送によ
って出口ダクト9Bの途中に導入する第2段吸着剤供給
手段5とから排ガス処理装置が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車塗装排ガスのよ
うに、粘着性粉塵と有害/悪臭ガスを含む低濃度の排ガ
スや、印刷工程、鋼管製造工程などで発生する可塑剤、
高級脂肪酸、油煙、ピッチ等の吸着剤を劣化させる高沸
点物質、ミストと有害/悪臭ガスを含む低濃度の排ガス
を処理するに際し、ミストや高沸点物質と有害/悪臭ガ
スとを同時に処理し、かつ有害/悪臭ガス成分を分離お
よび小風量に濃縮して効率的に処理するようにした排ガ
ス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の排ガスを処理する装置として
は、活性炭などの吸着剤を利用した溶剤回収装置やハニ
カム式濃縮装置、また、触媒酸化装置が従来から汎く使
用されるが、ミストおよび高沸点物質は、吸着剤や触媒
に付着してこれを劣化させるために高価な前処理装置が
必要であり、電気集塵機、吸着層などを前処理装置とし
て設け、除塵または高沸点物質の除去を行わせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電気集塵機や吸着層
は、付着量が多くなるごとに洗浄などの清掃処理を行わ
なければならなく、管理上問題があり、そのために同時
に処理する装置として直接燃焼炉を併用することが多い
が、これは膨大な燃焼費を必要として運転費が高くつく
問題が生じる。
【0004】上述する従来の排ガス処理装置は、低濃度
になるにつれて、経済性が薄れるのが難点であるため
に、一旦濃縮処理して小風量にして小型の処理装置と組
合わせて処理する装置として脚光を浴びているのが、活
性炭等の吸着剤をハニカム状に加工したロータを使用し
た濃縮装置である。この装置は、運転経済性に優れてい
る利点があるが、以下に述べる問題点を有する。
【0005】吸着剤をハニカム状ロータに加工している
ために、原料吸着剤に比較して装置コストが十数倍高く
つき、また、有機結合剤、副資材と混合して成型してい
るので、吸着性能が劣化したときには再生が困難であ
り、さらに、再生用熱風による加熱方式であるために間
接加熱ができなくてハニカムロータの加熱熱量の面から
濃縮度が10〜15倍と限定されるのと、吸着剤だけで
なく副資材等他の組合わせ部材も同時に加熱しなければ
ならなくて大きい加熱量を必要とすることが問題であ
る。
【0006】自動車塗装排ガスの処理の場合は、粘着性
粉塵を排ガス中に含んでいるために、ハニカム状ロータ
の表面にこの粘着性粉塵が付着して閉塞する結果、吸着
性能が極度に低下するので、高性能で高価な湿式静電集
塵器と組合わせる必要が生じて総合的な設備コストが高
くつくことが問題である。
【0007】一方、印刷排ガスの場合は、可塑剤、木製
タール分等の高沸点物質を含み、ハニカム状ロータの吸
着剤を劣化させるので、前処理として高価な設備の固定
床式吸着塔、静電集塵装置を組合わせる必要が生じて、
同様に設備コストが高くつく問題がある。
【0008】本発明の目的は、被処理ガス中での有害/
悪臭ガス成分の効率的な吸着による除去を気流搬送中に
おいて可能とするとともに、少量の吸着剤および小流量
の再生用ガスを利用して簡単、確実に脱着ができる構成
とすることによって、コンパクトな構造でしかも高濃縮
された効率の高い排ガス処理が低運転コストのもとで行
える排ガス処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、入口ダクトか
ら導入される被処理ガスに含まれる粉体を分離し集塵す
る第1集塵装置と、この第1集塵装置の被処理ガスを導
出する出口ダクトに接続される第2集塵装置と、この第
2集塵装置の粉体取出口および前記第1集塵装置の粉体
取出口に接続され、両取出口から取出される粉体の吸着
剤を再生処理する再生装置と、吸着を行って少し汚れて
いる粉体の吸着剤を、気流搬送によって前記入口ダクト
の途中に導入する第1段吸着剤供給手段と、前記再生装
置で再生された粉体の吸着剤を、気流搬送によって前記
出口ダクトの途中に導入する第2段吸着剤供給手段とを
含むことを特徴とする排ガス処理装置である。
【0010】また本発明は、第1段吸着剤供給手段が、
前記両粉体取出口のうち少なくとも第2集塵装置の前記
粉体取出口に関連して、第1集塵装置と第2集塵装置と
のうち少なくとも第2集塵装置で分離し集塵した粉体の
吸着剤の一部を気流搬送するように設けられる管路を備
える排ガス処理装置である。
【0011】なお、第1集塵装置は、第2集塵装置に対
して、集塵効率が同等またはそれ以下の性能を持つ装置
でよく、たとえばサイクロン、マルテロン等が適用され
る。以下、第1集塵装置をサイクロン、第2集塵装置を
単に集塵装置として説明する。
【0012】
【作用】本発明に従えば、被処理ガス中の有害/悪臭ガ
スを高効率で除去するため、被処理ガス中から粉体状の
吸着剤を分離する工程では、前段をサイクロン、後段を
バッグフィルタなどからなる集塵装置によって構成し、
サイクロンの前工程に、吸着によって少し汚れている吸
着剤を導入し、集塵装置の後工程で再生処理された粉体
状の吸着剤を、サイクロンと集塵装置とを接続する出口
ダクト間に導入するようにしている。
【0013】被処理ガスと粉体状の無機吸着剤とを吸着
のために接触するには、向流接触関係とすることが望ま
しいが、本発明装置のごとく気流搬送中において行わせ
るものは当然平行流となり、吸着の平行関係からして、
後述するように有害/悪臭ガスを数ppm以下に希薄す
る高度の浄化性能を発揮するには多量の吸着剤が必要で
ある。そこで本発明においては、被処理ガス8の成分濃
度が数百ppmと高濃度の状態では吸着が一部行われて
いる汚れた吸着剤と接触させて1次吸着を行わせ、次い
で成分濃度が数十ppmと低濃度の状態になって清浄な
再生吸着剤と接触させて2次吸着を行わせ、このように
2段階の吸着運転を行わせることによって、高濃度から
数ppm程度の極低濃度まで有害/悪臭ガスが除去され
た清浄処理気流を得ることが可能であり、しかも、吸着
剤の吸着性能を最大限に利用して使用量を可及的に少な
くするとともに、再生処理のための設備を小型なものと
して、経済的な排ガス処理運転が実現される。
【0014】そして、本発明に関して使用される吸着剤
としては無機吸着剤であるゼオライト、シリカゲル、セ
ピオライト等が挙げられるが、特に疎水性ゼオライトが
好適である。この疎水性ゼオライトは、粒径が300μ
m以下、好ましくは100μm以下の粉粒体であって、
有機溶剤やアンモニア、アミン、メルカプタン等極性臭
に対して優れた吸着物質であり、化学的にはアルミノシ
リケート金属塩の結晶であり、悪臭成分を多く吸着捕集
する特性を有している。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の実施例である排ガス処理装
置の系統図である。図1に示される装置は、吸着用気流
搬送手段1と、分離手段2と、低温加熱処理手段3およ
び高温加熱処理手段4で実現される再生装置と、第2段
吸着剤供給手段5と、第1処理手段6と、第2処理手段
7とを備える。
【0016】吸着用気流搬送手段1は、第1吸着剤用ノ
ズル13A、第2吸着剤用ノズル13Bが途中にそれぞ
れ介設されて、自動車用塗装排ガスなどの被処理ガス8
が流通される入口ダクト9A、出口ダクト9Bと、ブロ
ア11Aが設けられる管路12Aを要素部材に有する第
1段吸着剤供給手段10Aとを備える。この供給手段1
0Aに送り込まれる粉体状の吸着剤は、気流搬送されて
第1吸着剤用ノズル13Aから入口ダクト9A中に噴出
されて、被処理ガス8と混合して下流の出口ダクト9B
に流れ、第2吸着剤用ノズル13Bから噴出される吸着
剤とさらに混合して下流側に流れる。ミスト、高沸点物
質、有害/悪臭ガスを含む被処理ガス8は、吸着剤であ
る粉末状の疎水性ゼオライトと混合して、気流搬送する
間に、疎水性ゼオライトに対してミスト、高沸点物質は
付着され、有害/悪臭ガスは吸着される。
【0017】分離手段2は、第1サイクロン14Aと、
第1バックフィルタで実現される集塵装置15Aと、第
1レシーバ16Aと、2基のスクリューフィーダ17
A,17Bとを備える。
【0018】第1サイクロン14Aは、円筒状の本体の
中心部に前記出口ダクト9Bの前部が排気用内筒として
同心に配設されていて、本体の円筒壁の上部には前記入
口ダクト9Aの出口端部が接続され、本体の底壁にはロ
ータリバルブ20を有する出口が設けられる。第1バッ
クフィルタ15Aは、複数個の袋状濾布から成るフィル
タ18によって本体内が上方室と下方室との2室に仕切
られ、上方室の頂壁には排気口19が開口し、下方室の
側壁上部には出口ダクト9Bの出口端部が接続され、下
方室の底壁には、ロータリバルブ21Aを有する出口が
設けられる。
【0019】第1レシーバ16Aは、第1サイクロン1
4Aおよび第1バックフィルタ15Aの下方に配置さ
れ、本体容器の頂壁には、ロータリバルブ20,21A
からそれぞれ延びる管路が接続され、底壁には出口が設
けられる。スクリューフィーダ17A,17Bは、スク
リューが回転可能に収容される本体に供給口と吐出口と
が設けられて、各供給口が管路によってレシーバ16A
の前記出口に接続され、各吐出口が、ロータリバルブ2
2A,22Bをそれぞれ有する管路によって、前記管路
12Aの途中および後述する管路12Bの途中にそれぞ
れ分岐接続される。なお、スクリューフィーダ17A,
17Bは、振動フィーダ等粉体用の定量フィーダを替え
て使用することが可能である。
【0020】各ロータリバルブ20,21,22A,2
2Bは同じ構造であり、羽根の先端が本体ケースに密接
して水平軸線まわりに回転するロータを持ち、粉体を動
力により羽根間に受け入れ、シールしながら供給し得る
構造のフィーダであって、これと同様の効果を奏するロ
ータリーフィーダまたは二重ダンパを替えて使用するこ
とは可能である。
【0021】分離手段2における運転の態様は次のとお
りである。入口ダクト9A内に流れる気流、すなわち粉
体状の吸着剤が混合される被処理ガス8は、第1サイク
ロン14Aの本体内に円筒壁の接線方向に流入して、円
筒内壁に沿って旋回しながら下降し、この間に吸着、付
着が成されている吸着剤に遠心力が働き、該吸着剤は壁
方向に移動し、気流としての或る程度清浄化された被処
理ガス8から分離されて、壁を伝って下方に落下する。
一方、吸着剤と分離した被処理ガス8は出口ダクト9B
内に下端部から流れ込んで吸着剤用ノズル13Bから噴
出される再生吸着剤と混合した後、上端部から第1バッ
グフィルタ15Aの下方室に送り込まれる。
【0022】下方に落下した吸着剤は、吸着、付着の余
力を有している状態であって、ロータリバルブ20によ
って第1レシーバ16Aに送り込まれる。第1バッグフ
ィルタ15Aの下方室に送り込まれた気流、すなわち除
去しきれなかった吸着剤が混合される被処理ガス8は、
ミスト、高沸点物質が付着し、有害/悪臭ガス成分が吸
着されている吸着剤がフィルタ18によって捕集された
後、逆圧を加える等によって払い落とされて底部に落下
する一方、清浄化されている被処理ガス8は、フィルタ
18を通過して排気口19から大気中に放出され、ある
いは回収される。
【0023】底部に落下した粉体状吸着剤は、ロータリ
バルブ21Aによって第1レシーバ16Aに送り込まれ
て、ロータリバルブ20を介して送り込まれた吸着剤と
第1レシーバ16内で混和する。第1レシーバ16Aに
滞留している吸着剤はスクリューフィーダ17A,17
Bで振り分けられて、ロータリバルブ22A,22Bに
よって定量ずつ送り出された後、一方は、管路12A内
を流れる大気中に混合されて気流搬送され、他方は、後
述する管路12B内を流れる熱気流中に混合されて気流
搬送される。このようにして、分散手段2では、吸着用
気流搬送手段1からの混合状態下の吸着剤と被処理ガス
とを分離して、吸着剤のほとんどが次の低温加熱処理手
段3に送給され、一部が吸着・付着を行わせるために吸
着用気流搬送手段1に戻される。
【0024】低温加熱処理手段3は、ブロア11Bが途
中に介設される管路12Bを要素部材とする第2気流搬
送路10Bと、第2サイクロン14Bと、第2バッグフ
ィルタ15Bと第2レシーバ16Bとを備える。第2気
流搬送路10Bにおける管路12Bは、入口側端部が、
高温の熱風を流通させる管路24に接続され、ブロア1
1Bの吸込側に近い管路途中部が、常温気流を流通させ
る管路25に接続され、出口側端部が第2サイクロン1
4Bの本体の円筒壁上部に接続される。なお、管路25
には温度調節弁27が設けられる。
【0025】第2サイクロン14B、第2バッグフィル
タ15Bおよび第2レシーバ16Bに関しては、分離手
段2における第1サイクロン14A、第1バッグフィル
タ15Aおよび第1レシーバ16Bに対して、構造およ
び相互間の接続形態の点で同等であるので詳細な説明は
省略する。なお、第2レシーバ23Bの出口のロータリ
バルブ23Bは管路によって後述する高温熱風が流通す
る管路12Cの途中に接続される。
【0026】低温加熱処理手段3における運転の態様は
次のとおりである。スクリューコンベア17Bから定量
ずつ送り出される付着および吸着が十分成されている吸
着剤は、第2気流搬送路10Bの管路12B内を流量調
節弁27の流量調節作用によって一定温度に保持されて
流動する低温たとえば300℃の気流と混合して、20
0℃程度に温度低下した固・気混合状態下の気流となっ
て第2サイクロン14B内に流入する。管路12B内で
200℃程度に昇温した吸着剤は、吸着していた有害/
悪臭ガスが離脱(脱着)する。一方、付着しているミス
ト、高沸点物質は熱分解する温度(400〜500℃)
以下であるので付着したままである。この場合の脱着に
必要な管路12B内の気流は、ガス管路9A内を流動す
る被処理ガス8の流量、100m3/時に対して、3〜
5m3/時程度の小風量でよく、これによって脱着処理
後の排ガスは、高濃度に濃縮された状態となっているの
で、第2サイクロン14B、第2バッグフィルタ15B
を含む低温加熱処理手段3は小規模の設備によって行え
る。
【0027】第2サイクロン14B内で濃縮された排ガ
スから分離されて、下方に落下した吸着剤は、第2レシ
ーバ16Bに送り込まれる。一方、吸着剤と分離した高
濃縮排ガスは、第2バッグフィルタ15Bの下方室に送
り込まれて、残存している吸着剤と高濃縮排ガスとが分
離し、下方に落下した吸着剤は、ロータリバルブ21B
を経て第2レシーバ16B内に定量ずつ送り込まれ、フ
ィルタ18を通過した高濃縮排ガスは、上方室の頂壁に
設けられる排気口19から後述する第1処理手段6に送
られる。
【0028】第2レシーバ16B内に溜まっている吸着
剤は、ミスト、高沸点物質が付着した状態でロータリバ
ルブ23Bによって定量ずつ送り出され、後述する第3
気流搬送路10Cの管路12C内を流れる熱気流中に混
合されて気流搬送される。このようにして低温加熱処理
手段3では、分離手段2から送り込まれる吸着剤を12
0〜240℃の範囲の低温に加熱して有害/悪臭ガスを
脱着するとともに、脱着された有害/悪臭ガスと吸着剤
とを分離して、吸着剤を次の高温加熱処理手段4に送
り、有害/悪臭ガスは第1処理手段6に送る。
【0029】高温加熱処理手段4は、ブロア11Cが途
中に介設される管路12Cを要素部材とする第3気流搬
送路10Cと、第3サイクロン14Cと、第3バッグフ
ィルタ15Cと、第3レシーバ16Cとを備えている。
それら各構成要素は、低温加熱処理手段3における第2
気流搬送路10Bと、第2サイクロン13Cと、第2バ
ッグフィルタ15Bと、第2レシーバ16Bにそれぞれ
対応し、構造、接続形態の点で同等であるので、詳細な
説明は省略する。
【0030】この高温加熱処理手段4における運転の態
様を説明する。第2レシーバ16Bから送り出される吸
着剤は、ミスト、高沸点物質を付着していて、この吸着
剤は第3気流搬送路10Cの管路12C内を流動する高
温、たとえば600℃の気流と混合して350〜500
℃に加熱される。管路12C内の高温気流は、管路24
内に流れる800℃程度の高温気流に対して、温度調節
弁28によって温度が調節される管路26内の常温気流
を混合することによって、一定温度に保持される。吸着
剤が混合されて管路12C内を流れる固・気混合状態下
の気流は、第3サイクロン14Cに送り込まれるが、吸
着剤に付着しているミスト、高沸点物質は、管路12C
内および第3サイクロン14C内で高温度下において熱
分解されて吸着剤から離脱する。その結果、吸着剤が再
生される。再生された吸着剤はほとんどが第3サイクロ
ン14Cで分離されて底部から第3レシーバ23Cに送
り込まれる。一方、吸着剤と分離した排ガスは第3バッ
グフィルタ15Cの下方室に送り込まれて、除去しきれ
ずに残っている吸着剤と排ガスとが完全に分離し、下方
に落下した再生吸着剤はロータリバルブ21Cを経て、
第3レシーバ16C内に送り込まれる。このバッグフィ
ルタ15C内でフィルタ18を通過した排ガスは、上方
室の頂壁に設けられる排気口19から、後述する第2処
理手段7に送られる。
【0031】第3レシーバ16C内に溜まっている吸着
剤は、完全に再生された状態となっていて、ロータリバ
ルブ23Cによって送り出され、後述する第2段吸着剤
供給手段5における第4気流搬送路10Dの管路12D
内を流れる大気に混合されて気流搬送される。このよう
にして高温加熱処理手段4では、低温加熱処理手段3か
ら送り込まれる吸着剤を350〜600℃の範囲の高温
に加熱して、付着しているミストや高沸点物質を熱分解
して離脱させ、再生された吸着剤を次の第2段吸着剤供
給手段5に送り、熱分解によって生じた排ガスは、第2
処理手段7に送る。
【0032】第2段吸着剤供給手段5は、ブロア11D
が設けられる管路12Dを要素部材とする第4気流搬送
路10Dと、第4サイクロン14Dと、第4バッグフィ
ルタ15Dと、第4レシーバ16Dと、ブロア11Eが
設けられる管路12Eを要素部材とする第5気流搬送路
10Eとを備える。第4気流搬送路10Dと、第4サイ
クロン14Dと、第4バッグフィルタ15Dと、第4レ
シーバ16Dとは、低温加熱処理手段3における第2気
流搬送路10Bと、第2サイクロン14Bと、第2バッ
グフィルタ15Bと、第2レシーバ16Bにそれぞれ対
応し、搬送気流が大気である点を除いて構造および接続
形態の点で同等であるので、詳細な説明は省略する。第
4・5両気流搬送路10D,10Eは、ブロア11D,
11Eによって送給する常温の大気を搬送用気流として
いて、第5気流搬送路10Eにおける管路12Eの出口
側端部は、前記ガス管路9B内に設けられる吸着剤用ノ
ズル13Bに接続される。
【0033】この第2段吸着剤供給手段5における運転
の態様を説明する。第3レシーバ16Cからロータリバ
ルブ23Cを経て定量ずつ送り出される高温状態の再生
吸着剤は、管路12D内を流動する常温の空気と混合し
て冷却され、固・気混合状態の気流となって、第4サイ
クロン14D内に流入する。このサイクロン14Dで
は、冷却されてさらに温度低下した再生吸着剤と空気と
が分離されて、空気は第4バッグフィルタ15Dの下方
室に送り込まれ、一方、再生吸着剤は、下方に落下して
第4レシーバ16D内に溜まる。前記下方室内に流入し
た空気は、第4サイクロン14Dにおいて分離しきれな
かった微細な再生吸着剤を含有しているが、第4バッグ
フィルタ15D内で、この再生吸着剤と空気とが完全に
分離し、分離した空気は排気口19から大気中に放出さ
れ、再生吸着剤は下方に落下して、ロータリバルブ21
Dを経て、定量ずつ第4レシーバ16D内に送り込まれ
る。この第4レシーバ16D内に溜まっている再生吸着
剤は、常温近くまで冷却されていて、ロータリバルブ2
4Dによって定量ずつ管路12E内に送り込まれ、該管
路12E内を流動する常温の空気と混合した後、前記吸
着剤用ノズル13Bに送られ、該ノズル13Bから出口
ダクト9B内に噴出される。このようにして、第2段吸
着剤供給手段5では、高温加熱処理手段4によって再生
が行われた高温状態の吸着剤は、第4気流搬送路10
D、第4サイクロン14Dおよび第4バッグフィルタ1
5Dによって、冷却しながら空気と分離され、再生吸着
剤は、第5気流搬送路10Eによって吸着用気流搬送手
段1に戻され、排ガスの吸着のために再使用することが
できる。
【0034】第1処理手段6は、冷却器29と溶剤回収
装置30とを備える。冷却器29は、たとえば気体対液
体形の熱交換器を要素部材に有していて、気体側流通路
の入口側端部は、管路31によって第2バッグフィルタ
15Bの排気口19に接続され、液体側流通路には冷却
水が循環流通される。溶剤回収装置30は、たとえば活
性炭を吸着材とする吸着式溶剤回収装置が使用されて、
入口側端部は管路31によって冷却器29の気体側流通
路の出口側端部に接続される。
【0035】第2バッグフィルタ15Bの排気口19か
ら排出される濃縮された有害/悪臭ガスは、冷却器29
によって冷却されて液化した後、吸着式溶剤回収装置3
0に送り込まれ、活性炭に吸着される。このようにして
第1処理手段6では有害/悪臭ガスの吸着による回収が
行われる。
【0036】第2処理手段7は、酸化分解装置33を備
える。この酸化分解装置33は、たとえば炉内に燃焼バ
ーナ34が設けられる直接燃焼炉が使用され、炉のガス
取入口は、管路32によって、第3バッグフィルタ15
Cの排気口19に接続され、炉の排気口には煙突および
管路24の流入側端部が接続される。
【0037】第3バッグフィルタ15Cの排気口19か
ら排出される排ガスは、管路32によって直接燃焼炉3
3に送り込まれ、ここで燃焼して無害化された排気ガス
となって煙突から大気中に放出され、一部の排気ガスは
管路24によって取り込まれて、前述するように、低温
加熱処理手段4の第2気流搬送路10Bおよび高温加熱
処理手段4の第3気流搬送路10Cにおける搬送熱気流
として利用される。このようにして第2処理手段7で
は、高温加熱処理手段4で熱分解され、分離された排ガ
スを無害化処理するとともに、この無害化処理に際して
生じた高温ガスを低温加熱処理手段3の低温度域ガスと
高温加熱処理手段4の高温度域ガスとに利用させる働き
をなす。なお、酸化分解装置33は、直接燃焼炉のほか
に触媒酸化装置を使用することもできる。
【0038】この実施例では排ガスの無害化処理に際し
て、第1処理手段6および第2処理手段7の2系統の処
理手段によって行わせているが、第1処理手段7を省略
して、管路32をさらに第2バッグフィルタ15Bの排
気口19に接続することによって、低温加熱処理手段3
と高温加熱処理手段4とでそれぞれ分離される排ガス
を、第2処理手段7において同時に無害化処理するよう
にしてもよい。
【0039】図2は、本発明における吸着剤の特性を説
明するための等温吸着線図である。この図を参照して被
処理ガス8の入口ダクト9A入口端部での濃度が200
ppm、有害/悪臭ガス量Qkg/Hrとすると、吸着
能力が最大である再生された吸着剤Aを投入したとして
10ppmと1ppmに浄化する場合を考えると、夫々
に必要な吸着剤量Wは、
【0040】
【数1】
【0041】となり、図2より明らかなように、数pp
m以下の値に浄化するために1個所で再生吸着剤を供給
する場合は、非常に大量の吸着剤が必要となることが理
解される。
【0042】この点で本発明は200ppmから10〜
20ppmに浄化するまでは、サイクロン14Aと第1
バッグフィルタ15Aまたは第1バッグフィルタ15A
のみで分離した汚れている吸着剤Bを還流して吸着処理
を行わせて、図2においてB→Eにする。この間で有害
/悪臭ガスの約90%を除去することができる。その後
で再生された吸着剤によって吸着を行わせD→Cにして
浄化する。この段階では、有害/悪臭ガス量は、約10
%程度であるので、有効吸着量がq2−q1と小さくて
も、少量の吸着剤で十分対応できることになる。
【0043】ここで重要なことは、図2においてB→E
にした第1段吸着処理の吸着剤をD→Cの工程の前で分
離し、D→Cの工程で供給する再生された吸着剤への混
入を避けた方が好ましい。
【0044】何となれば、初期の第1段吸着処理の場合
に投入した吸着剤はq3 まで有害/悪臭ガスを吸着して
いるために、D→C工程に混入したとすると、吸着して
いる有害/悪臭ガスの一部を逆に放出して浄化性能が確
保しがたくなるからである。したがって、本発明におけ
るごとき2段階の浄化方式を採用することによって、再
生吸着剤の供給量を最少限度に抑えて効率の高い浄化運
転が可能となる。
【0045】なお、本発明は、高濃度の有害/悪臭ガス
を浄化するに際して、集塵装置15Aで分離した吸着剤
か、あるいはサイクロン14Aおよび集塵装置15Aで
分離した後、混合した吸着剤を用いればよい。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、粉体状の
吸着剤を気流搬送の過程で有害/悪臭ガスを含む被処理
ガスと接触させて吸着させる場合に、第1段階で少し汚
れている吸着剤を高濃度状態の被処理ガスと接触させ、
第2段階で再生された吸着剤を低濃度状態の被処理ガス
と接触させるようにしたことにより、効率の高い吸着運
転を必要最少限度量の吸着剤で確実かつ安定して行わせ
ることができる。
【0047】また、本発明によれば、吸着した吸着剤を
再生処理する再生装置を小規模のコンパクトな設備にす
ることができて低コストの排ガス処理装置を提供し得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の系統図である。
【図2】本発明の実施例における吸着剤の特性を説明す
るための等温吸着線図である。
【符号の説明】
3,4 再生装置 5 第2段吸着剤供給手段 8 被処理ガス 9A 入口ダクト 9B 出口ダクト 10A 第1段吸着剤供給手段 12A 管路 14A 第1集塵装置 15A 第2集塵装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口ダクトから導入される被処理ガスに
    含まれる粉体を分離し集塵する第1集塵装置と、この第
    1集塵装置の被処理ガスを導出する出口ダクトに接続さ
    れる第2集塵装置と、この第2集塵装置の粉体取出口お
    よび前記第1集塵装置の粉体取出口に接続され、両取出
    口から取出される粉体の吸着剤を再生処理する再生装置
    と、吸着を行って少し汚れている粉体の吸着剤を、気流
    搬送によって前記入口ダクトの途中に導入する第1段吸
    着剤供給手段と、前記再生装置で再生された粉体の吸着
    剤を、気流搬送によって前記出口ダクトの途中に導入す
    る第2段吸着剤供給手段とを含むことを特徴とする排ガ
    ス処理装置。
  2. 【請求項2】 第1段吸着剤供給手段が、前記両粉体取
    出口のうち少なくとも第2集塵装置の前記粉体取出口に
    関連して、第1集塵装置と第2集塵装置とのうち少なく
    とも第2集塵装置で分離し集塵した粉体の吸着剤の一部
    を気流搬送するように設けられる管路を備える請求項1
    記載の排ガス処理装置。
JP4183431A 1992-07-10 1992-07-10 排ガス処理装置 Pending JPH0623223A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011036801A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Ryuki Engineering:Kk ガス処理装置
KR101050431B1 (ko) * 2011-03-08 2011-07-19 (주)대우건설 필터백 기반의 분말촉매를 이용한 복합 악취 저감 장치 및 방법

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JP2011036801A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Ryuki Engineering:Kk ガス処理装置
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