JPH0568839A - 有害/悪臭ガス成分濃縮装置 - Google Patents

有害/悪臭ガス成分濃縮装置

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JPH0568839A
JPH0568839A JP3236588A JP23658891A JPH0568839A JP H0568839 A JPH0568839 A JP H0568839A JP 3236588 A JP3236588 A JP 3236588A JP 23658891 A JP23658891 A JP 23658891A JP H0568839 A JPH0568839 A JP H0568839A
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JP
Japan
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gas
adsorbent
harmful
regenerator
cooling
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JP3236588A
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English (en)
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Masakado Izumo
正矩 出雲
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンパクトな構造で、高濃縮された効率の良
い排ガス処理が低運転コストのもとで可能であって排ガ
ス処理の合理化を果たす有害/悪臭ガス成分濃縮装置を
提供する。 【構成】 粘着性粉塵、有害/悪臭ガス成分を含む被処
理ガスに粉体状吸着剤を混合し気流搬送しながら吸着を
行わせる吸着用気流搬送手段8と、この搬送手段8を経
た吸着剤を含む被処理ガスから吸着剤を分離する分離手
段11と、この分離手段11で分離された吸着剤と小流
量の再生用ガスとを混合し加熱して脱着処理する再生機
12と、この再生機12からの再生吸着剤を冷却しなが
ら吸着用気流搬送手段8に気流搬送し、かつ冷却作用で
高温となった気流を再生機12に再生用ガスとして供給
する冷却用気流搬送手段36とを含んでいて、再生機1
2から濃縮された有害/悪臭ガス成分を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粘着性粉塵と有害/悪臭
ガス成分とを含む低濃度の被処理ガスを脱臭処理するに
際し、有害/悪臭ガス成分を分離し、かつ濃縮して効率
的に処理するための有害/悪臭ガス成分濃縮装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】低濃度の有機溶剤等の有害/悪臭ガス成
分を含む排ガスから有害/悪臭ガス成分を分離するいわ
ゆる脱臭装置は、各種産業の製造工程において広く用い
られている。この種の脱臭装置の典型的な先行技術が図
6に自動車塗装排ガス処理装置として示される。
【0003】自動車車体の塗装ライン1においては、粒
径10μm以下の微細な塗料の残渣から成る粘着性粉塵
と、有機溶剤の有害/悪臭ガス成分とを含む排ガスが発
生するので、これを浄化することが、必要不可欠であっ
て、この排ガスを初めに湿式静電集塵器2に通して除塵
し、その際、電極に粉塵が粘着するのを防ぐために集塵
電極に水を散布することが行われる。除塵された排ガ
ス、すなわち被処理ガスは、調湿調温器3に送られて減
湿された後、ハニカム式濃縮装置4で有害/悪臭ガス成
分の濃縮、分離が行われ、清浄化された処理空気は調湿
調温器5を経、塗装ライン1に再送する一方、前記濃縮
装置4で濃縮された有害/悪臭ガス成分は分離された
後、触媒酸化装置6で酸化処理され無害化された排ガス
となって熱回収熱交換器7を経、室外に排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで排ガスを直接
処理する装置としては、直燃炉、触媒酸化装置、吸着式
回収装置、薬液清浄等があるが、低濃度になるにつれ
て、これらの装置は経済性が薄れる問題があるたにめ、
一旦濃縮処理し小風量にして、小型の処理装置と組合わ
せて処理する装置として脚光を浴びているのが、活性炭
等吸着剤をハニカム状に加工したロータを使用した前述
の濃縮装置4である。この装置は運転経済性に優れてい
る利点があるが、以下に述べる問題点を有する。
【0005】吸着剤をハニカム状ロータに加工している
ために、原料吸着剤に比較して装置コストが十数倍高く
つき、また、有機結合剤、副資材との混合の上、成型し
ているので吸着性能が劣化したときには賦活再生が困難
であり、さらに、再生用熱風による加熱方式であって間
接加熱ができなくてハニカムロータの加熱熱量の面から
濃縮度が10〜15倍と限定されるのと、吸着剤だけで
なく副資材等も同様に加熱しなければならなくて充分な
加熱量を必要とする問題がある。
【0006】特に、自動車塗装排ガスの処理の場合は、
粘着性粉塵を排ガス中に含んでいるので、ハニカム状ロ
ータの表面にこの粘着性粉塵が付着して閉塞する結果、
粘着性能が極度に低下することとなるので、高性能で高
価な湿式静電集塵器2と組合わせる必要が生じて、総合
的な設備コストが高くつくことが問題である。
【0007】本発明の目的は被処理ガス中の有害/悪臭
ガス成分の効率的な吸着と粘着性粉塵の除去を同時に気
流搬送中において可能とするとともに、小流量の再生用
ガスを利用して脱着を簡易、確実に行い得る構成とする
ことによって、コンパクトな構造でしかも高濃縮された
効率の良い排ガス処理が低運転コストのもとで行えて、
排ガス処理の合理化を果たすことが可能な有害/悪臭ガ
ス成分濃縮装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、粘着性粉塵と
有害/悪臭ガス成分とを含む被処理ガスに、粉体状吸着
剤を混合して気流搬送しながら吸着作用を成す吸着用気
流搬送手段と、上記吸着用気流搬送手段からの吸着剤を
含む被処理ガスから吸着剤を分離する分離手段と、上記
分離手段によって分離された粉体状吸着剤と小流量の再
生用ガスとを混合して加熱することにより有害/悪臭ガ
スを脱着処理する再生機と、上記再生機からの脱着され
た粉体状吸着剤を冷却用気流によって冷却しながら吸着
用気流搬送手段に気流搬送し、この冷却作用に伴って温
度上昇した気流を再生用ガスとして上記再生機に供給す
る冷却用気流搬送手段とを含み、再生機から濃縮された
有害/悪臭ガス成分を取出し可能としたことを特徴とす
る有害/悪臭ガス成分濃縮装置である。
【0009】
【作用】本発明に従えば、吸着用気流搬送手段による気
流搬送の過程で被処理ガスと粉体状の吸着剤とを混合し
て直接接触下での有害/悪臭ガスの吸着および粘着性粉
塵の付着が行われる。したがって気流搬送路の簡単な構
成で吸着処理が成され、ハニカム式濃縮装置などの複雑
な機構を省略できる。
【0010】吸着および付着した吸着剤は、バッグフィ
ルタ、サイクロン等の分離手段によって被処理ガスから
分離された後、たとえばリボン撹拌機、粉体状吸着剤の
浮遊を行って加熱する構成、移動層を利用して加熱する
構成などの再生機によって、小流量の再生用ガスの供給
下において脱着されて、吸着用気流搬送手段に戻す。こ
のように粉体状の吸着剤を利用することによって、気流
搬送過程においての吸着、脱着が可能であり、また、再
生過程において吸着剤だけの高温間接加熱処理も容易に
行うことができる。したがって小風量の再生ガスによる
効率的な脱着が可能である。また、本発明に従えば、冷
却用気流搬送手段によって、再生された吸着剤を冷却し
て被処理ガスに混合するために吸着効率が高く、さらに
この冷却に伴って温度上昇した気流を再生用ガスに利用
することによって、加熱のための装置を小形化し得る
し、省エネルギーにもなる。
【0011】さらに脱着後の濃縮ガスは、高濃度に濃縮
された状態であるので、この濃縮ガスを処理する場合、
小規模の燃焼ないしは回収装置によって無害化処理が可
能である。
【0012】粉体状吸着剤に付着分離された粘着性粉塵
は、別に設けられた加熱装置によって連続または定期的
に除去される。加熱装置によって発生する悪臭ガスは、
燃焼装置で処理することが望ましい。また、繰り返し加
熱処理することによって蓄積する粘着性粉塵の灰分は、
定期的に水槽中に吸着剤を入れることによって比重分離
することができる。精製された吸着剤は乾燥後、再使用
することができる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例の系統図であ
る。図1に示す装置は、ブロア9が途中に介設される管
路10で実現される吸着用気流搬送手段8と、バッグフ
ィルタ11で実現される分離手段と、リボン撹拌機12
で実現される再生機と、直燃式脱臭装置13と、サイク
ロン31、輸送管路54および管路55から成る冷却用
気流搬送手段36を備える。
【0014】管路10の入口側には、粘着性粉塵と有害
/悪臭ガス成分とを含む被処理ガス、たとえば自動車塗
装ラインの塗装排ガスを送り込む排ガス管路14および
リボン撹拌機12から送出されて冷却用気流搬送手段3
6により冷却されながら気流搬送される再生後の吸着剤
を供給する吸着剤供給管路15がそれぞれ接続され、一
方、管路10の出口側はバッグフィルタ11の下方室1
7の中間部に接続される。排ガス管路14を通過する塗
装排ガスと、吸着剤供給管路15を通過する再生後の粉
体状吸着剤とは管路10の入口側で混合されて、ブロア
9を経て、管路10内を流れて出口側からバッグフィル
タ11に達するが、粉体状の吸着剤は、冷却用気流搬送
手段36を経る間に、速やかにたとえば常温まで冷却さ
れ、したがって、管路10内を通過する間に塗装排ガス
中の有害/悪臭ガス成分は粉体状の吸着剤に効率的に吸
着される。また、塗装排ガス中の粘着性粉塵は粉体状の
吸着剤に付着分離する。その結果、塗装排ガスは、下方
室17に送り込まれる時点では、粘着性粉塵および有害
/悪臭ガス成分が除かれて清浄化されている。
【0015】バッグフィルタ11は複数個の袋状濾布か
ら成るフィルタ18によって、本体内が上方室16と下
方室17の2室に仕切られ、上方室16の頂壁には管路
19が接続されていて、この管路19がたとえば自動車
塗装ライン側まで延長しており、一方、下方室17の底
壁には、ロータリバルブ20を備える管路21が接続さ
れていて、この管路21は先端部がリボン撹拌機12の
入口側に接続される。
【0016】上記ロータリバルブ20は、羽根の先端が
ケースに密接して水平軸線まわりに回転し得るロータを
備え、粉体を重力により羽根間に受入れ、シールしなが
ら供給し得る構造のフィーダであって、これと同様の効
果を奏するロータリフィーダまたはロックホッパを代え
て使用することは可能である。
【0017】管路10から下方室17内に送込まれた混
合状態下の塗装排ガスと粉体状吸着剤とのうち、粘着性
粉塵が付着し、有害/悪臭ガス成分が吸着される吸着剤
はフィルタ18に補集された後、逆圧を加えるなどによ
って払落とされて底部に落下する一方、清浄化されてい
る塗装排ガスは、フィルタ18を通過して管路19を経
て、自動車塗装ライン側まで戻される。
【0018】底部に落下した粉体状吸着剤はロータリバ
ルブ20によって定量ずつリボン撹拌機12に送り込ま
れる。このように、バッグフィルタ11では、粘着性粉
塵が付着し、有害/悪臭ガス成分が吸着されている粉体
状吸着剤と、清浄化されているガスとの分離が連続して
行われる。
【0019】図2は、図1に示されるリボン撹拌機12
の略示斜視図である。このリボン撹拌機12は加熱用熱
媒を流通するためのジャケットが周壁部に形成される横
形の円筒槽22と、この円筒槽22内に収納されるらせ
ん状のリボン23と、円筒槽22内の筒中心に沿って設
けられ、図示しないモータにより回転駆動される水平回
転軸24とを備える。円筒槽22の一端側(たとえば図
1,2の右端)の上部には前記管路21の先端部が接続
され、この一端側が入口側となっている。円筒槽22の
他端側(図1,2の左端)の側壁には吸着剤取出孔25
が設けられていて、この排出孔25は、バルブ26が途
中に介設される吸着剤供給管路56によって、冷却用気
流搬送手段36の輸送管路54入口側に接続され、この
他端側が出口側となっている。円筒槽22の入口側にお
ける管路21接続個所の近傍には、給気口27が設けら
れ、この給気口27に対して、冷却用気流搬送手段36
の管路55の出口側端部が接続され、この管路55を通
して再生用ガスとしての加熱された空気が供給される。
【0020】このリボン撹拌機12では、水平回転軸2
4が回転すると、らせん状態リボン23が該回転軸24
を中心として回転して円筒槽22の内壁に沿いながら移
動する。このリボン23の撹拌作用によって、管路21
から送込まれる粉体状吸着剤は、円筒槽22の内壁に沿
って出口側に順次移動し、その間に給気口27から供給
される小流量の再生用ガスと接触し混合する。同時に前
記ジャケット内の熱媒によって100℃〜200℃に加
熱される。その結果、吸着剤は加熱下で再生用ガスに接
触して、脱着が行われ再生される。再生された粉状体の
吸着剤は、吸着剤供給管路56および前記輸送管路54
を経て冷却用気流搬送手段36に送られる。
【0021】脱着により分離した有害/悪臭ガス成分
は、円筒槽22の出口側に設けられる排気口28から再
生処理後の小流量の再生用ガスと混合して高濃縮された
状態で排出され、排気管29を経て、直燃式脱臭装置1
3に送られて、燃焼処理によって無害化される。
【0022】輸送管路54は入口側管端から冷却用ガス
としてのたとえば常温空気が適当量圧送入され、入口側
に近い個所に接続する吸着剤供給管路56から供給され
る粉体状の吸着剤を管内において気流搬送した後、出口
側管端に接続されるサイクロン31内に送り込まれる。
この気流搬送中に高温の吸着剤と常温空気とが混合し熱
交換して、吸着剤は冷却され、常温空気は温度上昇す
る。
【0023】サイクロン31は、円筒状の本体31Aの
中心部に排気用内筒32を同心に設けていて、輸送管路
54の管端部が本体13Aの円筒壁の上方部に接続され
て、該管路54内に流れる気流、すなわち粉体状吸着剤
が混合される空気は、本体31A内に円筒壁の接線方向
に流入して、円筒内壁に沿って旋回しながら下降し、こ
の間に粉体状吸着剤には遠心力が働き、該吸着剤は壁方
向に移動し、気流としての清浄化された高温空気から分
離されて、壁を伝って下方に落下する。一方、清浄化さ
れた高温空気は、排気用内筒32内に下端部から流込ん
で、上端部に接続される管路55内を経て、リボン撹拌
機12の前記給気口27に至り、加熱された再生用ガス
として円筒槽22内に供給される。下方に落下し集積す
る吸着剤は本体31Aの底部に設けられるロータリバル
ブ33によって定量ずつ送出されて管路10内に供給さ
れる。
【0024】このように、吸着用気流搬送手段8で吸着
作用を行った吸着剤はバッグフィルタ11で被処理ガス
と分離され、リボン撹拌機12で脱着処理されて冷却用
気流搬送手段36を経て、冷却処理されながら吸着用気
流搬送手段8に再送される。この場合、吸着剤が循環す
る過程において、冷却用気流搬送手段36では、吸着剤
を冷却することと、この冷却によって生じた加熱空気を
再生用ガスとしてリボン撹拌機12に供給することとが
行われる。
【0025】以上説明する実施例に用いられる粉体状の
吸着剤としては、不燃性吸着剤が好適であって、粉塵爆
発の危険性がないので特に安全面で有利である。その一
例として、粒径が300μm以下好ましくは100μm
以下を主成分とする疎水性ゼオライトが挙げられる。こ
の疎水性ゼオライトは、有機溶剤およびアンモニア、ア
ミン、メルカプタン等極性悪臭物質に対して、優れた吸
着物質であり、化学的にはアルミノシリケート金属塩の
結晶であり、吸着剤として悪臭成分を多く吸着補集する
特性を有している。
【0026】図3は、本発明の第2実施例の系統図であ
る。図示の装置において、図1の実施例に類似し、対応
する部分には同一の参照符を付す。この装置は、ブロア
9が途中に介設される管路10で実現される吸着用気流
搬送手段8と、分離手段としてのサイクロン38と、輸
送管路34、熱風発生手段35およびサイクロンまたは
バッグフィルタ57の組合わせで構成される再生機12
とを備える。
【0027】サイクロン38は、本体の円筒壁の上方部
に管路10の先端部が接続されて、該管路10内に流れ
る気流、すなわち粉体状吸着剤が混合される気流は、本
体内に円筒壁の接線方向に流入して、遠心力作用によっ
て吸着剤と気流とは分離し、気流は管路19を経て本体
外に排出され、吸着剤は落下して底部に設けられるロー
タリバルブ37によって定量ずつ送出される。
【0028】再生機12は、100℃以上の高温熱風を
発生して圧送する熱風発生手段35と、この熱風発生手
段35からの熱風と前記ロータリバルブ37から送出さ
れる吸着剤とさらに冷却用気流搬送手段36の前記管路
55から送出される温風とを混合して、吸着剤の気体搬
送を行わせる輸送管路34と、この輸送管路34の先端
部に接続される分離手段としてのサイクロンまたはバッ
グフィルタ57とを備える。
【0029】輸送管路34では、粘着性粉塵が付着し、
有害/悪臭ガスが吸着されている吸着剤と熱風とが混合
して流れて吸着剤の気体搬送が行われている間に、熱風
中を浮遊する吸着剤は脱着処理が成され、分離手段とし
てのサイクロンまたはバッグフィルタ57によって、再
生された吸着剤と脱着されたガスとの分離が成される。
サイクロン内で落下、集積した吸着剤はロータリバルブ
58によって定量ずつ送出されて、冷却用気流搬送手段
36を経て吸着用気流搬送手段8の管路10内に戻さ
れ、一方、分離された後の高濃縮された有害/悪臭ガス
成分は、触媒酸化装置30に送られて、熱交換器59で
排熱により加熱された後触媒層60で酸化処理により無
害化された後、熱交換器59を経て大気に放出される。
吸着用気流搬送手段8における気流搬送下での吸着操作
ならびに冷却用気流搬送手段36での吸着剤冷却、再生
用空気加熱の各作用については図1に示された実施例と
同様であるので、説明を省略する。
【0030】図4は本発明の第3実施例の系統図、図5
は図4における再生機の拡大断面図である。この装置
は、前記各気流搬送手段8,36と、分離手段であるサ
イクロン38と、移動層を利用した再生機39と、冷却
器40と、吸着式回収装置41とを備える。分離手段と
してのサイクロン38は、第2実施例におけるサイクロ
ン38と同じ構造である。
【0031】上記再生機39は、上下に延びる筒状の容
器42と、この容器42内の上部寄りに設けられる熱交
換器43と、同じく容器42内の熱交換器43の下方に
設けられる向流接触用筒体44とから構成される。容器
42は、頂壁部に吸着剤投入口45が開口されていて、
この投入口45をサイクロン38の出口にロータリバル
ブ37を介して接続する。容器42は、底壁部に吸着剤
取出口46が開口され、この取出口46はロータリバル
ブ47を介して冷却用気流搬送管路54の輸送管路54
の流入側に接続される。
【0032】熱交換器43は上下に延びる多数の通路を
備えて、粉体状吸着剤を通過させて下降させることがで
き、水蒸気、熱風ガスまたは降温油が熱媒として供給さ
れる。
【0033】向流接触用筒体44は、上下に延びる筒体
48が複数個並列されて設けられて、それらの筒体48
の外面と容器42の内面との間を仕切り床49によって
閉塞している構造を有する。前記仕切り床49の下方の
容器42側壁には給気口50が開口されていて、冷却用
気流搬送手段36の管路55から送出される高温の再生
用ガスが給気口50から容器42内に送入される。また
容器42は、熱交換器43の上方の側壁に排気ガス管路
51が接続される。
【0034】投入口45から容器42内に投入された粉
体状吸着剤は、熱交換器43の上方の器内で下方から上
昇する気流中に混合し、吸着剤が分散して移動する移動
層が熱交換器43の上方部および熱交換器43内通路に
形成される。
【0035】吸着剤は熱交換器43上方部の移動層で加
熱され、さらに、熱交換器43内の移動層を下降する間
に加熱されて、向流接触用筒体44の各筒体48内を下
降し、ここで各筒体48内を上昇して流れる再生用ガス
と向流関係で接触することによって、吸着している有害
/悪臭ガス成分の脱着が行われて再生される。再生され
た吸着剤はロータリバルブ47によって定量ずつ送出さ
れて冷却用気流搬送手段36に至り、冷却および再生用
加熱空気との分離が行われた後、吸着用気流搬送手段8
に送られて、管路10内を流れる排ガスに混合されて吸
着操作が再び行われる。
【0036】上記筒体44で脱着操作によって分離した
有害/悪臭ガス成分を多く含む高濃縮度ガスは、熱交換
器43を経て、器内上方部に至り、排気ガス管路51か
ら冷却器40に至る。
【0037】冷却器40は、冷水が流通される冷却管を
有する熱交換器に形成されていて、容器42から送出さ
れる高温の高濃縮度ガスを常温付近まで冷却する。この
冷却器40は、後段の吸着式回収装置41における回収
のための脱着操作を効率良く行わせるには、高温の前記
ガスを常温近くまで冷却しておく必要があるので、設け
られるものである。
【0038】吸着式回収装置41は、活性炭等の吸着材
53の層を器内に備えている2基のバッチ式の吸着塔5
2を並設して有していて、各入口を切換えバルブによっ
て冷却器40のガス出口側に交互に接続可能に設けられ
る。
【0039】冷却器40によって常温付近まで冷却され
た有害/悪臭ガス成分が多量に含まれる高濃縮ガスは、
吸着式回収装置41の吸着塔52内に送込まれて、有害
/悪臭ガス成分が吸着材53に吸着されることによって
清浄化されたガスとなり、大気中に放出され、有害/悪
臭ガスは回収される。
【0040】図4における装置で、吸着用、冷却用各気
流搬送手段8,36についての各作用は、図1の実施例
と同じであるので説明を省略する。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明に従えば、疎水
性ゼオライト等の粉体状吸着剤を気流搬送過程中におい
て、粘着性粉塵、有害/悪臭ガス成分を含む被処理ガス
と混合して、付着および吸着を行わせるようにしている
ので、吸着効率が高くてしかもハニカム式濃縮装置のご
とき特殊で大形の前処理用除塵装置を必要としなく、濃
縮システムが簡易化されて経済性に富んでいる。
【0042】また、吸着、付着が成されている吸着剤と
清浄化されたガスとに分離する工程は、吸着剤が粉体状
であるために遠心力利用方式、流体移動層利用方式など
の汎用手段によって可能となり、簡単にしかも確実に分
離することができる。
【0043】さらに本発明は、冷却用気流搬送手段によ
って脱着後の再生吸着剤を冷却すると同時に、冷却作用
で生じた高温気流を再生用ガスの一部または全部として
利用するようにしたから、気流搬送過程で吸着操作を行
わせる吸着剤は充分に冷却されているために吸着効率が
高く、一方、脱着のための再生用ガスとして冷却に関与
した高温気流を用いることによって排熱利用が可能であ
り、省エネルギー効果が高い。また、冷却過程で異臭が
発生し易いので、この排ガスを再生に利用すれば、排ガ
ス処理装置を省略し得る利点もある。
【0044】さらに本発明は、小流量の再生用ガスを流
した状態で間接加熱することによって、吸着剤の再生に
必要な再生ガスは小流量で良く、加熱温度を高めて再生
効率を向上を得るとともに、脱着操作によって得られる
有害/悪臭ガス成分は高濃縮度が維持される。このよう
に高濃縮された有害/悪臭ガス成分が得られるので、後
段の有害ガス無害化処理装置はコンパクトな構造のもの
で済み、したがって、本発明の実施によって、脱臭のシ
ステム全体は小形で簡易化されたものとなる。
【0045】本発明はまた、粘着性粉塵に対しては、粉
体状吸着剤に付着補集させるようにしているので、装置
壁面への粉塵付着が防止され、したがって高価な装置で
ある集塵機を省略し得る利点を有しており、さらに、粉
体状吸着剤からの粘着性粉塵の除去は、数百度に加熱処
理する付着粉塵処理装置によって確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の系統図である。
【図2】図1図示リボン撹拌機12の略示斜視図であ
る。
【図3】本発明の第2実施例の系統図である。
【図4】本発明の第3実施例の系統図である。
【図5】図4図示の再生機39の拡大断面図である。
【図6】先行技術である自動車塗装排ガス処理装置のシ
ステム図である。
【符号の説明】
8 吸着用気流搬送手段 9 ブロア 10 管路 11 分離手段 12 再生機 31 サイクロン 36 冷却用気流搬送手段 54 輸送管路 55 管路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着性粉塵と有害/悪臭ガス成分とを含
    む被処理ガスに、粉体状吸着剤を混合して気流搬送しな
    がら吸着作用を成す吸着用気流搬送手段と、 上記吸着用気流搬送手段からの吸着剤を含む被処理ガス
    から吸着剤を分離する分離手段と、 上記分離手段によって分離された粉体状吸着剤と小流量
    の再生用ガスとを混合して加熱することにより有害/悪
    臭ガスを脱着処理する再生機と、 上記再生機からの脱着された粉体状吸着剤を冷却用気流
    によって冷却しながら吸着用気流搬送手段に気流搬送
    し、この冷却作用に伴って温度上昇した気流を再生用ガ
    スとして上記再生機に供給する冷却用気流搬送手段とを
    含み、 再生機から濃縮された有害/悪臭ガス成分を取出し可能
    としたことを特徴とする有害/悪臭ガス成分濃縮装置。
JP3236588A 1991-09-17 1991-09-17 有害/悪臭ガス成分濃縮装置 Pending JPH0568839A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018066523A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 日立造船株式会社 薬剤投入装置および燃焼排ガスの処理設備
WO2022185878A1 (ja) * 2021-03-02 2022-09-09 昭和電工株式会社 フッ化水素ガス除去装置及びフッ化水素ガスの除去方法

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