JPH0623224A - 排ガス処理方法および装置 - Google Patents

排ガス処理方法および装置

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JPH0623224A
JPH0623224A JP18343292A JP18343292A JPH0623224A JP H0623224 A JPH0623224 A JP H0623224A JP 18343292 A JP18343292 A JP 18343292A JP 18343292 A JP18343292 A JP 18343292A JP H0623224 A JPH0623224 A JP H0623224A
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JP
Japan
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adsorbent
gas
air flow
harmful
mist
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Application number
JP18343292A
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English (en)
Inventor
Masakado Izumo
正矩 出雲
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Electrostatic Separation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電した粉体状の吸着剤によって、ミスト、
高沸点物質の静電付着と、有害/悪臭ガスの吸着とを行
わせ、高濃縮された効率の高い排ガス処理が低運転コス
トの下で成される排ガス処理方法および装置を提供す
る。 【構成】 粉体状の吸着剤を帯電用気流搬送手段10A
で搬送しながら帯電させ、吸着用気流搬送手段1に送っ
て被処理ガス8に混合して付着、吸着を行わせ、次に分
離手段2によって吸着剤と被処理ガス8とを分離し、分
離された吸着剤を吸着剤再生手段3,4によって加熱処
理し、有害/悪臭ガス成分は脱着させ、ミスト、高沸点
物質は熱分解させて吸着剤を再生処理する。再生された
吸着剤を吸着剤供給手段5によって吸着用気流搬送手段
1に戻し、被処理ガス8に混合させ、一方、吸着剤から
分離されたガス成分は無害化処理手段6,7に送って無
害化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車塗装排ガスのよ
うに、粘着性粉塵と有害/悪臭ガスを含む低濃度の排ガ
スや、印刷工程、鋼管製造工程などで発生する可塑剤、
高級脂肪酸、油煙、ピッチ等の吸着剤を劣化させる高沸
点物質、ミストと有害/悪臭ガスを含む低濃度の排ガス
を処理するに際し、ミストや高沸点物質と有害/悪臭ガ
スとを同時に処理し、かつ有害/悪臭ガス成分を分離お
よび小風量に濃縮して効率的に処理するようにした排ガ
ス処理方法および該方法の実施に好適な排ガス処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の排ガスを処理する装置として
は、活性炭などの吸着剤を利用した溶剤回収装置やハニ
カム式濃縮装置、また、触媒酸化装置が従来から汎く使
用されるが、ミストおよび高沸点物質は、吸着剤や触媒
に付着してこれを劣化させるために、高価な前処理装置
が必要であり、電気集塵機、吸着層などを前処理装置と
して設け、除塵または高沸点物質の除去を行わせてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電気集塵機や吸着層
は、付着量が多くなる毎に洗浄などの清掃処理を行わな
ければならなく、管理上問題があり、そのために同時に
処理する装置として直接燃焼炉を併用することが多い
が、これは膨大な燃料費を必要として運転費が高くつく
問題が生じる。
【0004】上述する従来の排ガス処理装置は、低濃度
になるにつれて、経済性が薄れるのが難点であるため
に、一旦濃縮処理して小風量にして、小型の処理装置と
組合わせて処理する装置として脚光を浴びているのが、
活性炭等の吸着剤をハニカム状に加工したロータを使用
した濃縮装置である。この装置は、運転経済性に優れて
いる利点があるが、以下に述べる問題点を有する。
【0005】吸着剤をハニカム状ロータに加工している
ために、原料吸着剤に比較して装置コストが十数倍高く
つき、また、有機結合剤、副資材と混合して成型してい
るので、吸着性能が劣化したときには再生が困難であ
り、さらに、再生用熱風による加熱方式であるために間
接加熱ができなくてハニカムロータの加熱熱量の面から
濃縮度が10〜15倍と限定されるのと、吸着剤だけで
なく副資材等他の組合せ部材も同時に加熱しなければな
らなくて大きい加熱量を必要とすることが問題である。
【0006】自動車塗装排ガスの処理の場合は、粘着性
粉塵を排ガス中に含んでいるために、ハニカム状ロータ
の表面にこの粘着性粉塵が付着して閉塞する結果、吸着
性能が極度に低下するので、高性能で高価な湿式静電集
塵器と組合わせる必要が生じて総合的な設備コストが高
くつくことが問題である。
【0007】一方、印刷排ガスの場合は、可塑剤、木製
タール分等の高沸点物質を含み、ハニカム状ロータの吸
着剤を劣化させるので、前処理として高価な設備の固定
床式吸着塔、静電集塵装置を組合わせる必要が生じて、
同様に設備コストが高くつく問題がある。
【0008】本発明の目的は、被処理ガス中の有害/悪
臭ガス成分の効率的な吸着による除去と、ミストや高沸
点物質の熱分解による除去とを気流搬送中において可能
とするとともに、小流量の再生用ガスを利用して簡単、
確実に脱着ができる構成とすることによって、コンパク
トな構造でしかも高濃縮された効率の高い排ガス処理が
低運転コストのもとで行える排ガス処理方法および装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、粉体状の吸着
剤を帯電させて、ミスト、高沸点物質、有害/悪臭ガス
を含む被処理ガスに混合することにより、帯電している
吸着剤に有害/悪臭ガスを吸着させ、かつミスト、高沸
点物質を静電付着させた後、この吸着剤を加熱処理する
ことにより有害/悪臭ガスを脱着させ、かつミスト、高
沸点物質を熱分解させて、脱着および熱分解によって吸
着剤から分離したガス成分は、回収または無害化処理
し、再生された粉体状の吸着剤は戻して、前記被処理ガ
スに混合させることを特徴とする排ガス処理方法であ
る。
【0010】また本発明は、粉体状の吸着剤を気流搬送
しながら帯電させる帯電用気流搬送手段と、ミスト、高
沸点物質、有害/悪臭ガスを含む被処理ガスに前記帯電
用気流搬送手段からの帯電している吸着剤を混合して、
気流搬送しながら付着、吸着作用を成す吸着用気流搬送
手段と、吸着用気流搬送手段からの吸着剤を含む被処理
ガスから吸着剤を分離する分離手段と、分離手段によっ
て分離された吸着剤を加熱されたガスと混合して有害/
悪臭ガスを脱着させ、ミスト、高沸点物質を熱分解させ
るとともに、脱着および熱分解によって生じるガス成分
と吸着剤とを分離させる吸着剤再生手段と、吸着剤再生
手段によって分離された再生吸着剤を冷却して、前記吸
着用気流搬送手段に供給する吸着剤供給手段と、吸着剤
再生手段によって分離されたガス成分を無害化処理する
無害化処理手段とを含むことを特徴とする排ガス処理装
置である。
【0011】
【作用】本発明に従えば、気流搬送の過程で被処理ガス
と粉体状の吸着剤とを混合して直接接触関係のもとでの
有害/悪臭ガスの吸着およびミスト、高沸点物質の付着
が行われる。そのために、気流搬送路の簡単な構成で吸
着処理が成され、ハニカム式濃縮装置などの複雑な機構
の装置を省略できる。
【0012】吸着および付着が成された吸着剤は、サイ
クロンセパレータ、バッグフィルタ等の分離手段によっ
て被処理ガスから分離された後、脱着、熱分解にそれぞ
れ適した高温度の熱気流と接触されて脱着および除去が
成される。そして、再生された吸着剤は、戻して再び排
ガス処理に利用される。
【0013】このように粉体状の吸着剤を利用すること
によって、気流搬送過程での吸着、付着、脱着が可能で
あり、また、再生過程において吸着剤だけの高温加熱処
理も容易に行うことができる。したがって、小風量の再
生ガスによる効率的な脱着が可能となる。
【0014】さらに、脱着後の濃縮ガスは、高濃度に濃
縮された状態であるので、この濃縮ガスを処理する場
合、小規模の無害化処理装置によって充分対応し得る。
【0015】また、加熱分解によって吸着剤から分離さ
れたミストや高沸点物質は、燃焼装置などによって簡単
に無害化処理することができる。
【0016】ところで、ミスト、高沸点物質、有害/悪
臭ガスを同時的に除去する場合、夫々の物質の除去作用
が異なることを充分理解しておかなければならない。
【0017】粘着性を有するミスト、たとえば塗装粉塵
は、粒径が10μm以上の場合は、吸着剤との衝突、接
触によって比較的容易に付着作用で除去できるが、10
μm以下、サブミクロンの粒子は除去しにくくなる。高
沸点物質は、多くの場合、発生源として乾燥機等から蒸
気状態で排出されるが、処理装置に入る過程で冷却さ
れ、一部が凝縮して煙霧体となる。これらの煙霧体は、
0.3μm程度の小粒径であり、付着作用では除去する
ことが容易でない。一方、ガス状の高沸点物質および有
害/悪臭ガスは、吸着作用で比較的容易に除去すること
ができる。
【0018】微少粒径の粘着性粉塵および高沸点物質
は、粉体状無機粉体を吸着用気流搬送に供給する際、静
電気を付加すると、粉塵および高沸点微粒子は、誘電、
吸引され、容易に粉体状無機吸着剤に付着捕集される。
この粉体状無機吸着剤への静電気をチャージングする方
法として、気流搬送の運動エネルギを利用して経済的に
チャージングすることができる。すなわち、空気輸送管
として、アースまたは電圧源とに接続したリード線を施
した金属等導電性材料で被覆した樹脂等、非導電性管を
使用し、吸着剤が空気輸送中に管壁等の衝突によって静
電気がチャージングされる。配管は、粉体状吸着剤が衝
突しやすいように曲管が多くある構造にした方が好まし
い。また、イオン化した空気と混入することによっても
静電気をチャージングすることができる。
【0019】高温加熱処理後の吸着剤は、冷却して初め
の工程の前記吸着用気流搬送手段に戻されるが、被処理
ガス中の物質の種類によっては分解の過程で生じた悪臭
成分が残留し、この悪臭成分によって吸着用搬送気流に
用いられる浄化ガスが汚染されることがある。そこで冷
却手段として大気を搬送気流とする気流搬送手段と、サ
イクロンセパレータとバッグフィルタとから成る冷却装
置を用いて、吸着剤と冷却用空気とを分離する方式にす
ると、吸着剤が冷却されると同時に、吸着剤に同伴流す
る悪臭成分が冷却用空気から除かれる利点がある。この
冷却手段は、同一冷却用空気量で比較すると、多段方式
を採用した方がより冷却と悪臭成分の除去がとが効率的
に行われて好ましいことである。
【0020】
【実施例】図1は、本発明の実施例である排ガス処理装
置の系統図である。図1に示される装置は、第1気流搬
送路10Aで実現される帯電用気流搬送手段と、吸着用
気流搬送手段1と、分離手段2と、低温加熱処理手段3
および高温加熱処理手段4で実現される吸着剤再生手段
と、吸着剤供給手段5と、第1処理手段6および第2処
理手段7で実現される無害化処理手段とを備える。
【0021】帯電用気流搬送手段としての第1気流搬送
路10Aは、ブロア11Aと管路12Aとを要素部材に
有していて、管路12Aは、気流流入側端部にブロア1
1Aの吐出口が接続され、気流流出側端部に第1吸着剤
用ノズル13Aが接続され、さらに、ブロア11A寄り
の途中部分に、後述するがロータリバルブ22Aを有す
る吸着剤用管路が分岐接続される。
【0022】図2は、図1に示される管路12Aの要部
断面図である。管路12Aは、管全部または過半部が、
セラミック、プラスチックなどの非導電体によって形成
されて、その外周面部に金属網などの導電性材料35が
被覆されて成る構造を有する。そして、導電性材料35
は、地絡させて零電位にしている。この管路12Aは、
粉体の吸着剤、たとえば疎水性ゼオライトが管路内で空
気搬送されていると、この吸着剤が管内壁に勢いよく衝
突し、同時に気流が摺接することによって、摩擦による
静電気が管壁に発生し、これによって管内を流動する吸
着剤を帯電させることができる。
【0023】なお、管路12Aは、吸着剤が管壁に衝突
し易くなるように屈曲部が多い曲管を用いることが好ま
しい。
【0024】この第1気流搬送路10Aは、管路12A
内を流動する搬送気流中に吸着剤が送り込まれると、こ
れを気流搬送し、同時に帯電させて、第1吸着剤利用ノ
ズル13Aから帯電された粉体の吸着剤を噴出させる。
【0025】次に、吸着用気流搬送手段1は、塗装排ガ
スなどの被処理ガス8が送り込まれるガス管路9A,9
Bと、ガス管路9A途中に設けられる第1吸着剤用ノズ
ル13Aと、ガス管路9B途中に設けられる第2吸着剤
用ノズル13Bとを備える。この吸着用気流搬送手段1
において、ガス管路9A,9B内を流れる被処理ガス8
に、両ノズル13A,13Bから吸着剤が吹込まれて、
被処理ガス8中のミスト、高沸点物質は帯電中の吸着剤
に静電的に効率よく付着され、有害/悪臭ガスは前記吸
着剤に吸着される。
【0026】分離手段2は、第1サイクロン14Aと、
第1バッグフィルタ15Aと、第1レシーバ16Aと、
2基のスクリューフィーダ17A,17Bとを備える。
【0027】第1サイクロン14Aは、円筒状の本体の
中心部に前記ガス管路9Bが排気用内筒として同心に配
設されていて、本体の円筒壁の上部には前記ガス管路9
Aの出口端部が接続され、本体の底壁にはロータリバル
ブ20を有する出口が設けられる。第1バッグフィルタ
15Aは、複数個の袋状■布から成るフィルタ18によ
って本体内が上方室と下方室との2室に仕切られ、上方
室の頂壁には排気口19が開口し、下方室の側壁上部に
はガス管路9Bの出口端部が接続され、下方室の底壁に
は、ロータリバルブ21Aを有する出口が設けられる。
【0028】第1レシーバ16Aは、第1サイクロン1
4Aおよび第1バッグフィルタ15Aの下方に配置さ
れ、本体容器の頂壁には、ロータリバルブ20,21A
からそれぞれ延びる管路が接続され、底壁には出口が設
けられる。スクリューフィーダ17A,17Bは、スク
リューが回転可能に収容される本体に供給口と吐出口と
が設けられて、各供給口が管路によってレシーバ16A
の前記出口に接続され、各吐出口が、ロータリバルブ2
2A,22Bをそれぞれ有する管路によって、前記管路
12Aの途中および後述する管路12Bの途中にそれぞ
れ分岐接続される。
【0029】各ロータリバルブ20,21A,22A,
Bは同じ構造であり、羽根の先端が本体ケースに密接し
て水平軸線まわりに回転するロータを持ち、粉体を重力
により羽根間に受け入れ、シールしながら供給し得る構
造のフィーダであって、これと同様の効果を奏するロー
タリフィーダまたはロックホッパを替えて使用すること
は可能である。
【0030】分離手段2における運転の態様は次のとお
りである。ガス管路9A内に流れる気流、すなわち粉体
状の吸着剤が混合される被処理ガス8は、第1サイクロ
ン14Aの本体内に円筒壁の接線方向に流入して、円筒
内壁に沿って旋回しながら下降し、この間に吸着、付着
が成されている吸着剤に遠心力が働き、該吸着剤は壁方
向に移動し、気流としての或る程度清浄化された被処理
ガス8から分離されて、壁を伝って下方に落下する。一
方、吸着剤と分離した被処理ガス8は、ガス管路9B内
に下端部から流れ込んで、吸着剤用ノズル13Bから噴
出される再生吸着剤と混合した後、上端部から第1バッ
グフィルタ15Aの下方室に送り込まれる。下方に落下
した吸着剤は、吸着、付着の余力を有している状態であ
って、ロータリバルブ20によって、供給量が調節され
ながら、第1レシーバ16Aに送り込まれる。第1バッ
グフィルタ15Aの下方室に送り込まれた気流、すなわ
ち除去し切れなかった吸着剤が混合される被処理ガス8
は、ミスト、高沸点物質が付着し、有害/悪臭ガス成分
が、吸着されている吸着剤がフィルタ18によって捕集
された後、逆圧を加える等によって払い落とされて底部
に落下する一方、清浄化されている被処理ガス8は、フ
ィルタ18を通過して排気口19から大気中に放出さ
れ、あるいは回収される。
【0031】底部に落下した粉体状吸着剤は、ロータリ
バルブ21Aによって第1レシーバ16Aに送り込まれ
て、ロータリバルブ20を介して送り込まれた吸着剤と
第1レシーバ16内で混和する。第1レシーバ16A内
に滞留している吸着剤は、スクリューフィーダ17A,
17Bで振り分けられて、ロータリバルブ22A,22
Bによって送り出された後、一方は、管路12A内を流
れる大気中に混合されて気流搬送され、他方は、後述す
る管路12B内を流れる熱気流中に混合されて気流搬送
される。このようにして分離手段2では、吸着用気流搬
送手段1からの混合状態下の吸着剤と被処理ガスとを分
離して、吸着剤の殆どが次の低温加熱処理手段3に送給
され、一部が吸着・付着を行わせるために吸着用気流搬
送手段1に戻される。
【0032】低温加熱処理手段3は、ブロア11Bが途
中に介設される管路12Bを要素部材とする第2気流搬
送路10Bと、第2サイクロン14Bと、第2バッグフ
ィルタ15Bと第2レシーバ16Bとを備える。第2気
流搬送路10Bにおける管路12Bは、入口側端部が、
高温の熱風を流通させる管路24に接続され、ブロア1
1Bの吸込側に近い管路途中部が、常温気流を流通させ
る管路25に接続され、出口側端部が第2サイクロン1
4Bの本体の円筒壁上部に接続される。なお、管路25
には流量調節弁27が設けられる。第2サイクロン14
B、第2バッグフィルタ15Bおよび第2レシーバ16
Bに関しては、分離手段2における第1サイクロン14
A、第1バッグフィルタ15Aおよび第1レシーバ16
Bに対して、構造および相互間の接続形態の点で同等で
あるので詳細な説明は省略する。なお、第2レシーバ1
6Bの出口のロータリバルブ23Bは管路によって、後
述する高温熱風が流通する管路12Cの途中に接続され
る。
【0033】低温加熱処理手段3における運転の態様は
次のとおりである。スクリューコンベア17Bから定量
ずつ送り出される付着および吸着が充分成されている吸
着剤は、第2気流搬送路10Bの管路12B内を温度調
節弁27の温度調節作用によって一定温度に保持されて
流動する低温たとえば300℃の気流と混合して、20
0℃に温度低下した固・気混合状態下の気流となって第
2サイクロン14B内に流入する。管路12B内で20
0℃程度に昇温した吸着剤は、吸着していた有害/悪臭
ガスが離脱(脱着)する。一方、付着しているミスト、
高沸点物質は熱分解する温度(400〜500℃)以下
であるので付着したままである。この場合の脱着に必要
な管路12B内の気流は、ガス管路9A内を流動する被
処理ガス8の流量、100m3/時に対して、3〜5m3
/時程度の小風量でよく、これによって脱着処理手段3
は高濃度に濃縮された状態となっているので、第2バッ
グフィルタ15Bを含む低温過熱処理手段13は小規模
の設備によって行える。
【0034】第2サイクロン14B内で濃縮された排ガ
スから分離されて、下方に落下した吸着剤は、第2レシ
ーバ16Bに送り込まれる。一方、吸着剤と分離した高
濃縮排ガスは、第2バッグフィルタ15Bの下方室に送
り込まれて、残存している吸着剤と高濃縮排ガスとが分
離し、下方に落下した吸着剤はロータリバルブ21Bを
経て第2レシーバ16B内に定量ずつ送り込まれ、フィ
ルタ18を通過した高濃縮排ガスは、上方室の頂壁に設
けられる排気口19から、後述する第1処理手段6に送
られる。
【0035】第2レシーバ16B内に溜まっている吸着
剤は、ミスト、高沸点物質が付着した状態でロータリバ
ルブ23Bによって送り出され、後述する第3気流搬送
路10Cの管路12C内を流れる熱気流中に混合されて
気流搬送される。このようにして低温加熱処理手段3で
は、分離手段2から送り込まれる吸着剤を120〜24
0℃の範囲の低温に加熱して有害/悪臭ガスを脱着する
とともに、脱着された有害/悪臭ガスと吸着剤とを分離
して、吸着剤を次の高温加熱処理手段4に送り、有害/
悪臭ガスは第1処理手段6に送る。
【0036】高温加熱処理手段4は、ブロア11Cが途
中に介設される管路12Cを要素部材とする第3気流搬
送路10Cと、第3サイクロン14Cと、第3バッグフ
ィルタ15Cと、第3レシーバ16Cとを備えていて、
それらは、低温過熱処理手段3における第2気流搬送路
10Bと、第2サイクロン13Cと、第2バッグフィル
タ15Bと、第2レシーバ16Bにそれぞれ対応し、構
造、接続形態の点で同等であるので、詳細な説明は省略
する。
【0037】この高温加熱処理手段4における運転の態
様を説明する。第2レシーバ16Bから定量ずつ送り出
される吸着剤は、ミスト、高沸点物質を付着していて、
この吸着剤は第3気流搬送路10Cの管路12C内を流
動する高温、たとえば600℃の気流と混合して350
〜600℃に加熱される。管路12C内の高温気流は、
管路24内を流れる800℃程度の高温気流に対して、
温度調節弁28によって温度が調節される管路26内の
常温気流を混合することによって、定温度に保持され
る。吸着剤が混合されて管路12C内を流れる固・気混
合状態下の気流は、第3サイクロン14Cに送り込まれ
るが、吸着剤に付着している。ミスト、高沸点物質は、
管路12C内および第3サイクロン14C内で高温度下
において熱分解されて、吸着剤から離脱することによっ
て吸着剤が再生される。再生された吸着剤は殆どが第3
サイクロン14Cで分離されて底部から第3レシーバ2
3Cに送り込まれる。一方、吸着剤と分離した排ガスは
第3バッグフィルタ15Cの下方室に送り込まれて、除
去し切れずに残っている吸着剤と排ガスとが完全に分離
し、下方に落下した再生吸着剤はロータリバルブ21C
を経て、第3レシーバ16C内に送り込まれる。このバ
ッグフィルタ15C内でフィルタ18を通過した排ガス
は、上方室の頂壁に設けられる排気口19から、後述す
る第2処理手段7に送られる。
【0038】第3レシーバ16C内に溜まっている吸着
剤は、完全に再生された状態となっていて、ロータリバ
ルブ23Cによって定量ずつ送り出され、後述する吸着
剤供給手段5における第4気流搬送路10Dの管路12
D内に流れる大気に混合されて気流搬送される。このよ
うにして高温加熱処理手段4では、低温加熱処理手段3
から送り込まれる吸着剤を350〜600℃の範囲の高
温に加熱して、付着しているミストや高沸点物質を熱分
解して離脱させ、再生された吸着剤を次の吸着剤供給手
段5に送り、熱分解によって生じた排ガスは、第2処理
手段7に送る。
【0039】吸着剤供給手段5は、ブロア11Dが設け
られる管路12Dを要素部材とする第4気流搬送路10
Dと、第4サイクロン14Dと、第4バッグフィルタ1
5Dと、第4レシーバ16Dと、ブロア11Eが設けら
れる管路12Eを要素部材とする第5気流搬送路10E
とを備える。第4気流搬送路10Dと、第4サイクロン
14Dと、第4バッグフィルタ15Dと、第4レシーバ
16Dとは、低温加熱処理手段3における第2気流搬送
路10Bと、第2サイクロン14Bと、第2バッグフィ
ルタ15Bと、第2レシーバ16Bにそれぞれ対応し、
搬送気流が大気である点を除いて構造および接続形態の
点で同等であるので、詳細な説明は省略する。第4・5
両気流搬送路10D,10Eは、ブロア11D,11E
によって送給する常温の大気を搬送用気流としていて、
第5気流搬送路10Eにおける管路12Eの出口側端部
は、前記ガス管路9B内に設けられる吸着剤用ノズル1
3Bに接続される。
【0040】この吸着剤供給手段5における運転の態様
を説明する。第3レシーバ16Cからロータリバルブ2
3Cを経て定量ずつ送り出される高温状態の再生吸着剤
は、管路12D内を流動する常温の空気と混合して冷却
され、固・気混合状態の気流となって、第4サイクロン
14D内に流入する。このサイクロン14Dでは、冷却
されてさらに温度低下した再生吸着剤と空気とが分離さ
れて、空気は第4バッグフィルタ15Dの下方室に送り
込まれ、一方、再生吸着剤は、下方に落下して第4レシ
ーバ16D内に溜まる。前記下方室内に流入した空気
は、第4サイクロン14Dにおいて分離し切れなかった
微細な再生吸着剤を含有しているが、第4バッグフィル
タ15D内でこの再生吸着剤と空気とが完全に分離し、
分離した空気は排気口19から大気中に放出され、再生
吸着剤は下方に落下して、ロータリバルブ21Dを経
て、定量ずつ第4レシーバ16D内に送り込まれる。こ
の第4レシーバ16D内に溜まっている再生吸着剤は、
常温近くまで冷却されていて、ロータリバルブ24Dに
よって定量ずつ管路12E内に送り込まれ、該管路12
E内を流動する常温の空気と混合した後、前記吸着剤用
ノズル13Bに送られ、該ノズル13Bからガス管路9
B内に噴出される。このようにして、吸着剤供給手段5
では、高温加熱処理手段4によって再生が行われた高温
状態の吸着剤は、第4気流搬送路10D、第4サイクロ
ン14Dおよび第4バッグフィルタ15Dによって、冷
却しながら空気と分離され、再生吸着剤は、第5気流搬
送路10Eによって吸着用気流搬送手段1に戻され、排
ガスの吸着のために再使用することができる。
【0041】第1処理手段6は、冷却器29と溶剤回収
装置30とを備える。冷却器29は、たとえば気体対液
体形の熱交換器を要素部材に有していて、気体側流通路
の入口側端部は、管路31によって第2バッグフィルタ
15Bの排気口19に接続され、液体側流通路には冷却
水が循環流通される。溶剤回収装置30は、たとえば活
性炭を吸着剤とする吸着式溶剤回収装置が使用されて、
入口側端部は管路31によって冷却器29の気体側通路
の出口側端部に接続される。
【0042】第2バッグフィルタ15Bの排気口19か
ら排出される濃縮された有害/悪臭ガスは、冷却器29
によって冷却されて、吸着式溶剤回収装置30に送り込
まれ、活性炭に吸着される。このようにして第1処理手
段6では有害/悪臭ガスの吸着による回収が行われる。
【0043】第2処理手段7は、酸化分解装置33を備
える。この酸化分解装置33はたとえば、炉内に燃焼バ
ーナ34が設けられる直接燃焼炉が使用され、炉のガス
取入口は、管路32によって、第3バッグフィルタ15
Cの排気口19に接続され、炉の排気口には煙突および
管路24の流入側端部が接続される。
【0044】第3バッグフィルタ15Cの排気口19か
ら排出される排ガスは、管路32によって直接燃焼炉3
3に送り込まれここで燃焼して無害化された排気ガスと
なって、煙突から大気中に放出され、一部の排気ガスは
管路24によって取り込まれて、前述するように、低温
加熱処理手段4の第2気流搬送路10Bおよび高温加熱
処理手段5の第3気流搬送路10Cにおける搬送熱気流
として利用される。このようにして第2処理手段7で
は、高温加熱処理手段4で熱分解され、分離された排ガ
スを無害化処理するとともに、この無害化処理に際して
生じた高温ガスを低温加熱処理手段3の低温度域ガスと
高温加熱処理手段4の高温度域ガスとに利用させる働き
を成す。なお、酸化分解装置33は、直接燃焼炉の他に
触媒酸化装置を使用することもできる。
【0045】上記実施例では、吸着剤の気流搬送時にお
ける運動エネルギーを利用して静電気をチャージングし
た例が示されるが、吸着剤にイオン化した空気を混入し
直接チャージングすることもできる。この場合、設備費
が高額になるので吸着用気流搬送部に供給する吸着剤の
一部をチャージングし、吸着用気流搬送部、好ましくは
サイクロン14A内に供給するようにしてもよい。
【0046】この実施例では排ガスの無害化処理に際し
て、第1処理手段6および第2処理手段7の2系統の処
理手段によって行わせているが、、第1処理手段7を省
略して、管路32をさらに第2バッグフィルタ15Bの
排気口19に接続することによって、低温加熱処理手段
3と高温加熱処理手段4とでそれぞれ分離される排ガス
を、第2処理手段7において同時に無害化処理するよう
にしてもよい。
【0047】また、この実施例において使用される吸着
剤は、不燃性材料であることが好ましく、ゼオライトや
シリカゲル、セピオライト等が適用可能であるが、疎水
性ゼオライトが吸湿性が少ないこと、有害/悪臭ガスの
吸着量が多く、かつ、耐水性が良好であることから好適
な吸着剤である。その一例として、粒径が300μm以
下、好ましくは100μm以下を主成分とする疎水性ゼ
オライトが挙げられる。この疎水性ゼオライトは、有機
溶剤やアンモニア、アミン、メルカプタン等極性臭に対
して、優れた吸着物質であり、化学的にはアルミノシリ
ケート金属塩の結晶であり、吸着剤としては悪臭成分を
多く吸着捕集する特性を有している。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被処理ガ
スに混合する粉体状の吸着剤を予め静電気を帯電させる
ようにすることによって、ミストや高沸点物質の微粒子
を誘電吸引作用で吸着剤に効率よく、かつ容易に付着さ
せることができて捕集性能を著しく改善することが可能
である。
【0049】また本発明によれば、吸着、付着作用を行
った吸着剤を被処理ガスから分離した後、加熱処理によ
って脱着、除去を行わせて吸着剤を再生するようにして
いるので、濃縮による高濃度下での排ガス処理が行え、
小形の装置を用いて経済的に有利な排ガス処理が可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である排ガス処理装置の系統図
である。
【図2】図1に示される帯電用気流搬送手段の管路12
Aの要部断面図である。
【符号の説明】
1 吸着用気流搬送手段 2 分離手段 3,4 吸着剤再生手段 5 吸着剤供給手段 6,7 無害化処理手段 8 被処理ガス 10A 帯電用気流搬送手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体状の吸着剤を帯電させて、ミスト、
    高沸点物質、有害/悪臭ガスを含む被処理ガスに混合す
    ることにより、帯電している吸着剤に有害/悪臭ガスを
    吸着させ、かつミスト、高沸点物質を静電付着させた
    後、この吸着剤を加熱処理することにより有害/悪臭ガ
    スを脱着させ、かつミスト、高沸点物質を熱分解させ
    て、脱着および熱分解によって吸着剤から分離したガス
    成分は、回収または無害化処理し、再生された粉体状の
    吸着剤は戻して、前記被処理ガスに混合させることを特
    徴とする排ガス処理方法。
  2. 【請求項2】 粉体状の吸着剤を気流搬送しながら帯電
    させる帯電用気流搬送手段と、 ミスト、高沸点物質、有害/悪臭ガスを含む被処理ガス
    に前記帯電用気流搬送手段からの帯電している吸着剤を
    混合して、気流搬送しながら付着、吸着作用を成す吸着
    用気流搬送手段と、 吸着用気流搬送手段からの吸着剤を含む被処理ガスから
    吸着剤を分離する分離手段と、 分離手段によって分離された吸着剤を加熱されたガスと
    混合して有害/悪臭ガスを脱着させ、ミスト、高沸点物
    質を熱分解させるとともに、脱着および熱分解によって
    生じるガス成分と吸着剤とを分離させる吸着剤再生手段
    と、 吸着剤再生手段によって分離された再生吸着剤を冷却し
    て、前記吸着用気流搬送手段に供給する吸着剤供給手段
    と、 吸着剤再生手段によって分離されたガス成分を無害化処
    理する無害化処理手段とを含むことを特徴とする排ガス
    処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005138034A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Mitsubishi Electric Corp 空気清浄装置、空気清浄装置付き空気調和機
JP2011036801A (ja) * 2009-08-11 2011-02-24 Ryuki Engineering:Kk ガス処理装置

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JP2005138034A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Mitsubishi Electric Corp 空気清浄装置、空気清浄装置付き空気調和機
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