JPH06231708A - 長尺電子ビーム発生装置 - Google Patents

長尺電子ビーム発生装置

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Publication number
JPH06231708A
JPH06231708A JP1732393A JP1732393A JPH06231708A JP H06231708 A JPH06231708 A JP H06231708A JP 1732393 A JP1732393 A JP 1732393A JP 1732393 A JP1732393 A JP 1732393A JP H06231708 A JPH06231708 A JP H06231708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cathode
electron beam
heater
heaters
graphite
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP1732393A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Wakamoto
郁夫 若元
Susumu Urano
晋 浦野
Shigeo Konno
茂生 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Jeol Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP1732393A priority Critical patent/JPH06231708A/ja
Publication of JPH06231708A publication Critical patent/JPH06231708A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇温速度を向上させ、運転開始の迅速,出力
の安定性向上,電子ビームの偏向防止及び更なる長尺化
を図った長尺電子ビーム発生装置を得る。 【構成】 セラミックス薄板31の表面に熱分解黒鉛3
2を被覆し、この黒鉛32をヒータ状とし、さらに絶縁
被覆層(BN)33を設けてなる三層構造のヒータ13
を2枚用い、カソード本体(LaB6 )12を挾持して
カソードを構成し、挾持したヒータ13,13に互いに
逆行する電流を流して、磁場を打ち消す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空中で金属蒸気等を
発生させる熱源である長尺電子ビーム発生装置に関し、
例えば蒸着装置や電子線照射装置に用いて好適なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば蒸着装置は、金属等を蒸気に変換
しこの蒸気を対象物表面に被着させる装置であり、金属
等を加熱、溶融、気化させるための手段として電子ビー
ムの照射が行なわれている。このため、電子ビーム発生
装置が必要となり、長尺なものが要求されている。
【0003】このような、電子銃である電子ビーム発生
装置にあって電子を発生するカソードとしては、一例と
して、図5に示す構造のものが存在する。
【0004】図5に示すように、六ホウ化ランタン(L
aB6 ),バリウム含浸タングステン(Ba−W)等の
電子放出材料01に対して加熱用タングステンヒータ0
2を有し、電源としてヒータ加熱電源03を設けてお
り、さらにこのヒータ02は熱分解黒鉛04で囲まれて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この図
5に示すカソードでは、次の問題が生じている。
【0006】(1)昇温速度が低く、運転開始に時間を
要するという問題がある。 (2)熱応答性が悪く、カソード温度制御による出力安
定性の確保が困難であるという問題がある。 (3)カソード温度の均一性の確保が困難であるという
問題がある。 (4)タングステンヒータを流れる電流により作られる
磁場により、電子ビームが偏向されるという問題があ
る。 (5)長尺化へのフレキシビリティが良くないという問
題がある。
【0007】本発明は、上記問題に鑑み、昇温速度を向
上させ、運転開始の短縮化、出力の安定性の向上、電子
ビーム偏向の防止及び更なる長尺化を図ることができる
長尺電子ビーム発生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明に係る第1の長尺電子ビーム発生装置の構成は、真空
中で金属等の蒸気を得るためこの金属等に照射する電子
ビームを発生させる熱伝導式のカソードを具備してなる
長尺電子ビーム発生装置において、上記カソードが、耐
熱絶縁性セラミックス薄板の表面に熱分解黒鉛を被覆し
てなると共に当該黒鉛をヒータ状としさらに耐熱絶縁被
覆層を設けてなる2枚のヒータを用いて、2000℃以
下で運転される長尺直方体状電子放出材料を挾持してな
り、該挾持したヒータには互いに逆行する電流を流すこ
とを特徴とする。
【0009】また、第2の長尺化電子ビーム発生装置の
構成は、上記構成の第1の長尺電子ビーム発生装置にお
いて、上記長尺直方体状電子放出材料がグラファイト層
を介して上記2枚のヒータで挾持されてなることを特徴
とする。
【0010】
【作用】前記構成において、長尺直方体状電子材料に加
熱するに際し、耐熱絶縁性セラミックス薄板を介して一
対のヒータの熱が伝熱され、当該電子放出材料に熱が短
時間で伝熱される。この際、一対のヒータに流す電流の
方向を互いに逆行するようにしているので、磁束が打消
され、電子ビームは偏向されることなく放出される。さ
らに、グラファイト層を介することで、熱伝導性が更に
安定し、均一化を図ることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る長尺電子ビーム発生装置
の好適な実施例を図面を参照して説明する。
【0012】図1は真空蒸着装置の全体構成の概略図を
示し、図2は本実施例に係るカソードの斜視概略図を示
す。
【0013】図1において、同図中、11はカソードケ
ース,12は長尺直方体状の例えば六ホウ化ランタン
(LaB6 )又はバリウム含浸タングステン(Ba−
W)等からなる電子放出材料としてのカソード本体,1
3はカソード本体の両側に設けカソード本体12を約1
000〜1600℃に加熱するヒータ,14はカソード
本体12を両側からヒータ13により挾んだ状態でこれ
らをカソードケース内に保持固定する締結用ネジ,15
はカソードケース内でカソード本体12及びヒータ1
3,13を支持する支持硝子であり、これら全体にて電
子を発生するカソードを構成する。
【0014】このカソードには、ヒータ13につながる
電流供給端子34(図1では図示せず。図2参照。)を
その軸方向の両端部に形成しており、直流のヒータ電源
16に接続されている。17はグリッドであり、グリッ
ド電源18によりカソード本体12に対して負の電圧を
印加して電子ビーム量やビーム集光性を制御する。19
は、アノードであり、加速電源20にてカソード本体1
2に対して正の電圧を印加することでカソードから熱電
子を引き出し加速して電子ビーム21を得る。22は均
一磁場を示しており、電子ビーム21は偏向されて27
0°偏向位置に備えられた水冷るつぼ23中のターゲッ
ト24に照射され、ターゲット24は加熱溶融気化され
金属等の蒸気25を得る。なお、るつぼ23にて26は
冷却水穴である。
【0015】かかる図1に示す全体構造にあって、一体
形カソードの詳細を製法と共に説明する。図2,図3に
あって、長尺直方体形状に形成された例えば六ホウ化ラ
ンタン(LaB6 )焼結体がカソード本体12としてま
ず形成される。このカソード本体12の両側面には、ヒ
ータ13,13が各々設けられており、当該カソード本
体12を挾持している。
【0016】上記カソード本体12の両側で挾持するヒ
ータ13,13は、図3に示すように、例えば熱分解チ
ッ化ボロン等の耐熱絶縁性のセラミックス薄板31の表
面に熱分解性黒鉛(C)32を被覆してなり、この黒鉛
32の被覆後に当該黒鉛の一側面を機械加工してヒータ
状に成形している。また、熱分解チッ化ボロン等の耐熱
絶縁性セラミックスの絶縁被覆層33を形成して被覆絶
縁し、三層構造のヒータを形成している。尚、図2にお
いては手前側の絶縁被覆層33は省略している。さら
に、図2に示すように、ヒータ13,13はカソード本
体12の長手方向に形成されていると共に、ヒータ両端
部には電流供給用の給電端子34が各々設けられてお
り、ヒータ電源16からの電流をケーブル35を介して
供給している。
【0017】また、一方図4に示すように、カソード本
体12とヒータ13との間にグラファイト層36を設け
て両者の熱伝導性を高め、温度均一性を向上するように
してもよい。この場合において、電子放出材料としての
カソード本体12に六ホウ化ランタン(LaB6 )を用
いた場合には、グラファイト以外の材料と反応し易い
為、当該グラファイト層36が防護層の作用をし、寿命
の向上につながる。
【0018】上記構成のカソードは、耐熱絶縁性セラミ
ックス薄板31を介してヒータの発熱が伝熱するため、
熱反応性が良く、運転開始時間の短縮,出力安定性の向
上を図ることができる。
【0019】また、ヒータ13に形成した電流給電端子
34を両端に設けたため、直列接続が可能で長尺可が容
易となる。
【0020】さらに、上述したように、ヒータ13に供
給された電流Iは電子放出材料であるカソード本体12
に対し、それぞれ逆方向に流すため、電子放出面では磁
場が打ち消され、電子ビームeの偏向が生じることがな
い。
【0021】すなわち、図5(A)に示すように、カソ
ード本体12の軸方向の両側において、互いに逆行する
電流Iを流すことにより、図5(B)のように中央部の
カソード本体12では、X方向の磁束が互いに打ち消さ
れ、電子ビームeは偏向させずにY方向に放出される。
尚、従来においては図6に示すように、電流Iを一方向
とした場合、磁束が一方向に流れ、電子ビームeがZ方
向に偏向されることとなっていた。
【0022】
【発明の効果】以上実施例と共に具体的に説明したよう
に、本発明の長尺電子ビーム発生装置によれば、以下の
効果が得られる。 (1)加熱速度が速くなり、運転開始が迅速となる。 (2)カソード速度の応答性が速くなり、出力安定性が
向上し、その結果蒸気膜厚等の品質の均一性が向上す
る。 (3)ヒータのユニット化により、長尺カソードが容易
に製作することができ、長尺化,大出力化に対応するこ
とができる。 (4)カソード本体を挾持するヒータに流すヒータ電流
の方向を互いに逆行するように流すことにより、磁場が
打ち消され、電子ビームの偏向が防止され、出力の均一
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】蒸着装置の全体構成概略図である。
【図2】カソードの斜視概略図である。
【図3】カソードの断面概略図である。
【図4】他のカソードの断面概略図である。
【図5】本実施例に係るカソード本体と磁束との関係を
表す図である。
【図6】従来技術に係るカソード本体と磁束との関係を
表す図である。
【図7】従来のカソードの斜視概略図である。
【符号の説明】
11 カソードケース 12 カソード本体 13 ヒータ 16 ヒータ電源 31 セラミックス薄板 32 熱分解性黒鉛 33 絶縁被覆層 34 給電端子 35 ケーブル 36 グラファイト層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今野 茂生 東京都昭島市武蔵野3丁目1番2号 日本 電子株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空中で金属等の蒸気を得るためこの金
    属等に照射する電子ビームを発生させる熱伝導式のカソ
    ードを具備してなる長尺電子ビーム発生装置において、 上記カソードが、耐熱絶縁性セラミックス薄板の表面に
    熱分解黒鉛を被覆してなると共に当該黒鉛をヒータ状と
    しさらに耐熱絶縁被覆層を設けてなる2枚のヒータを用
    いて、2000℃以下で運転される長尺直方体状電子放
    出材料を挾持してなり、該挾持したヒータには互いに逆
    行する電流を流すことを特徴とする長尺電子ビーム発生
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の長尺電子ビーム発生装置
    において、上記長尺直方体状電子放出材料がグラファイ
    ト層を介して上記2枚のヒータで挾持されてなることを
    特徴とする長尺電子ビーム発生装置。
JP1732393A 1993-02-04 1993-02-04 長尺電子ビーム発生装置 Withdrawn JPH06231708A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1732393A JPH06231708A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 長尺電子ビーム発生装置

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1732393A JPH06231708A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 長尺電子ビーム発生装置

Publications (1)

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JPH06231708A true JPH06231708A (ja) 1994-08-19

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ID=11940834

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1732393A Withdrawn JPH06231708A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 長尺電子ビーム発生装置

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JP (1) JPH06231708A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008166265A (ja) * 2006-12-04 2008-07-17 Denki Kagaku Kogyo Kk 電子放出源

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008166265A (ja) * 2006-12-04 2008-07-17 Denki Kagaku Kogyo Kk 電子放出源

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