JPH0623163B2 - メチロ−ル尿素液の製造方法 - Google Patents

メチロ−ル尿素液の製造方法

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JPH0623163B2
JPH0623163B2 JP60261880A JP26188085A JPH0623163B2 JP H0623163 B2 JPH0623163 B2 JP H0623163B2 JP 60261880 A JP60261880 A JP 60261880A JP 26188085 A JP26188085 A JP 26188085A JP H0623163 B2 JPH0623163 B2 JP H0623163B2
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05CNITROGENOUS FERTILISERS
    • C05C9/00Fertilisers containing urea or urea compounds
    • C05C9/02Fertilisers containing urea or urea compounds containing urea-formaldehyde condensates

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はメチロール尿素液の製造方法に関するものであ
る。詳しくは、反応中及び反応後の貯蔵時に於けるメチ
レン化物の経時的増加を抑制するように改良されたメチ
ロール尿素液の製造方法に関する。
〔従来技術〕
尿素とホルムアルデヒド水溶液との付加縮合反応生成物
である縮合体(主としてメチレン化物)は、緩効性窒素
肥料や尿素樹脂成形材料等の各種用途に供されている
が、メチロール尿素液は、該付加縮合反応時の中間生成
物である。
通常、尿素とホルムアルデヒド水溶液の反応は以下のよ
うに行なわれる。
即ち、ホルムアルデヒドに対する尿素のモル比を、緩効
性窒素肥料の製造では1:1〜3,尿素樹脂では1:0.
4〜0.7とし、反応系にアルカリ剤を添加して反応開始時
のpHを7〜10として30〜90℃で数十分から数時間
メチロール化反応を行なう。得られるモノメチロール尿
素、ジメチロール尿素を主体としたメチロール尿素液
は、その後、酸を加えて溶液を酸性に調整し縮合反応を
行ない、メチレン化物を主体とする縮合体を得る。
上述したように、メチロール化反応をアルカリ性下で行
なうと縮合反応はほとんど起こらずメチロール尿素の生
成率が高くなるので、緩効性窒素肥料の製造においては
その後の縮合反応の制御が容易になり、また、尿素樹脂
成形材料の製造においてはその可塑性が良好となる。
従来、かかるメチロール化におけるpH調整のアルカリ剤
としては、通常、苛性ソーダ・アンモニア・リン酸三ソ
ーダ等が用いられている。
しかしながら、これらのアルカリ剤を用いると、メチロ
ール化反応中および反応終了後(例えば貯蔵中)でも経
時時にpHの降下が認められる。それは、メチロール尿素
より放出された活性ホルムアルデヒドが参加されて蟻酸
になることや、カニツツアロ反応が起きていることに起
因すると理解されているが、pHが降下し酸性になると縮
合反応が始まることによりメチロール尿素液は変質し、
反応が進行するとメチレン化物が沈澱して取り扱い上極
めて好ましくない事態が生じる。
pHの降下によるメチロール尿素液の変質を防ぐために、
pHの降下に伴つて随時アルカリ剤を添加する方法や、あ
らかじめ多量のアルカリ剤を添加する方法が考えられ
る。しかし、前者の方法では操作が煩雑である。また、
後者の方法では反応初期のpHが高くなることは避けられ
ず、特にpHが11以上になるとジメチロール尿素の生成
率が高く、ジメチロール尿素の沈澱が析出しやすくな
り、取扱い上好ましくなく、又、高pHであることによ
り、縮合反応においてメチロール尿素液を酸性にする際
に多量の酸が必要となり、かつpHの調整がより困難とな
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記欠点を解決し、従来のメチロール尿素液
の製造方法に比較して、反応中および反応後の貯蔵時に
於けるpHの変動が小さく、メチレン化物の経時的増加を
抑制した、安定なメチロール尿素液の製造方法を提供す
るものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の要旨は、尿素とホルムアルデヒド水溶液とをア
ルカリの存在下反応させてメチロール尿素液を製造する
方法において、アルカリとして縮合リン酸塩を使用する
ことを特徴とするメチロール尿素液の製造方法に存す
る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に於ては尿素とホルムアルデヒド水溶液とを反応
させてメチロール尿素液を製造する。ホルムアルデヒド
水溶液としては任意の濃度のものが使用可能である。尿
素としては通常固体尿素を用いるが、水及びメタノール
等のアルコール類を溶媒とする高濃度の尿素溶液も使用
可能である。ホルムアルデヒドに対する尿素のモル比は
得られるメチロール尿素液の用途に応じて、適宜選定さ
れるが、通常1:0.4〜3程度である。
本発明は、このような尿素とホルムアルデヒド水溶液と
の反応を縮合リン酸塩の存在下で行なう。
縮合リン酸塩としては、各種縮合度のリン酸塩が使用で
きるが、一般にはピロリン酸、トリポリリン酸等のアル
カリ金属塩が用いられる。具体的にはトリポリリン酸ソ
ーダ、ピロリン酸ソーダ、トリポリリン酸カリウム等が
挙げられる。縮合リン酸塩は結晶状のものをそのまま用
いてもよいし、あらかじめ水等の溶剤に溶解してから使
用してもかまわない。縮合リン酸塩の使用量は、反応系
内のpHを7〜10に制御し得る量であり、一般的には、
ホルムアルデヒドに対して0.5重量%以上7重量%以下
の範囲から適宜選択される。添加方法は特に制約はない
が、たとえば原料ホルムアルデヒド水溶液に縮合リン酸
塩を添加して溶解させた後、これに尿素を混合溶解させ
る方法が一般的に行なわれる。反応温度は室温〜80℃
程度、好ましくは40〜60℃であり、反応時間は通常
15分以上、好ましくは30〜60分程度である。
〔実施例〕
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は以下の実施例により何等限定されるものではな
い。
実施例1 50℃湯浴中で加温した37%ホルマリン200gにア
ルカリ剤としてトリポリリン酸ソーダ(Na5P3O10)1.4
gを添加溶解しpHを約8.6とした。該溶液に結晶尿素2
22g(ホルムアルデヒドに対する尿素のモル比が1.5
に相当)を添加溶解してメチロール化反応を行なつたと
ころ反応開始後15分で95%、30分で98%以上の
ホルムアルデヒドが反応してメチロール尿素液を生成し
た。該反応中に於ける反応系内のpHの経時変化を図1に
示した(実線C)。反応系内のpHは尿素添加後約8分で
最高約9.7に上昇した後降下したが、pH降下速度は小さ
く、60分後で9.0であつた。その後のpH降下速度も小
さく、360分後でも7.5であつた。更に室温で1週間
放置後もpHの実質的変動は認められなかつた。
比較例1 実施例1に於て、アルカリ剤として10重量%苛性ソー
ダ溶液0.44gを使用して、反応開始前のpHを約8.6と
した以外は同様に反応を行ない、反応系内のpHの経時変
化を調べた。(図1,点線a)。この場合、反応系内の
pHは尿素添加後約6分で最高約9.9に上昇した後降下し
たが、pH降下速度は大きく15分後で8.8、30分後で
6.5であつた。その後35℃に1日保持したところ、pH
の変動は実質的に認められなかつた。
比較例2 実施例1に於てアルカリ剤としてリン酸三ソーダ(Na3P
O4・12H2O)0.25gを使用して、反応開始前のpHを約8.
6とした以外は同様に反応を行ない、反応系内のpHの経
時変化を調べた。(図1,一点鎖線b)。この場合、反
応系内のpHは尿素添加後約6分で最高約9.5に上昇した
後降下し、15分後で8.3、30分で7.7、60分で7以
下であつた。その後、35℃に1日保持したところ、わ
ずかにpHの低下が認められた。
実施例2及び3 実施例1に於てアルカリ剤としてピロリン酸ソーダ(Na
4P2O7・10H2O)またはトリポリリン酸カリウムを1.4g使
用した以外は同様に行なつた。
アルカリ剤としてピロリン酸ソーダを使用した場合、ア
ルカリ溶解後の溶液のpHは8.7で尿素添加後、最高9.9ま
で上昇したが、その後のpH降下速度は小さく60分後で
9.1であつた。
一方、アルカリ剤としてトリポリリン酸カリウムを使用
した場合、アルカリ溶解後の溶液のpHは8.0で尿素添加
後最高9.3まで上昇したが、その後のpH降下速度は小さ
く、60分後で8.3であつた。
尚、いずれの場合も60分経過後室温で1日放置したが
pH降下速度は極めて小さかつた。
実施例4及び5 アルカリ剤としてトリポリリン酸ソーダを用い、ホルム
アルデヒドに対する尿素のモル比を2.5または0.50に変
えた以外は実施例1と同様に実施した。モル比2.5の場
合のpHは尿素添加後30分で9.7、60分で9.3となつ
た。一方、モル比0.50の場合では30分で8.8、60分
で8.7となり、その後室温にて1日放置したが、pH降下
速度は両モル比の場合とも極めて小さかつた。
〔効果〕
本発明のメチロール尿素液製造法によれば、反応系内に
縮合リン酸塩を存在せしめることにより、反応中及び反
応後も反応系内のpHの変動を抑制することが可能であ
り、メチロール化反応中のみならず貯蔵中に於ても、縮
合物の生成を抑制し、メチロール尿素液組成の安定化を
図ることが可能である。従つて、本発明方法により得ら
れるメチロール尿素液は、緩効性窒素肥料又は成形材料
を目的とした場合のように極めて広範囲の用途に好適に
使用される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1、比較例1及び2におけるメチロー
ル尿素液のpHの経時変化を示すグラフである。 図中、点線aはアルカリ剤として苛性ソーダを使用した
場合、図中、一点鎖線bはリン酸三ソーダを使用した場
合、図中、実線cは本発明のトリポリリン酸ソーダを使
用した場合のpHの経時変化を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】尿素とホルムアルデヒド水溶液とをアルカ
    リの存在下反応させてメチロール尿素液を製造する方法
    において、アルカリとして縮合リン酸塩を使用すること
    を特徴とするメチロール尿素液の製造方法。
JP60261880A 1985-11-21 1985-11-21 メチロ−ル尿素液の製造方法 Expired - Lifetime JPH0623163B2 (ja)

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