JPH06231560A

JPH06231560A - 記録媒体郵送用包装具

Info

Publication number: JPH06231560A
Application number: JP4073493A
Authority: JP
Inventors: Shuichi Kikuchi; 修一菊地
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1993-02-05
Filing date: 1993-02-05
Publication date: 1994-08-19

Abstract

(57)【要約】【目的】ディスクカセット等の郵送を安全、かつ、容
易に行えるようにすること。【構成】発泡材で形成された基体１２に収納穴１５を
形成し、ディスクカセット２を収納穴１５内に嵌合保持
させて、基体１２に接着したフィルム１３で覆うことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば３．５インチの
フロッピーディスクや磁気テープ等の記録媒体を収納し
たディスクカセットやテープカセット等のの郵送に最適
な記録媒体郵送用包装具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、図９に示すように、記録媒体
である３．５インチのフロッピーディスク１を収納した
ディスクカセット２やコンパクトディスク、テープカセ
ット等に使用される単体収納ケース３がある。この単体
収納ケース３は、ＡＳ（アクリルスチロール）やＧＰス
チロール等の材質で射出成形した身４と蓋５をヒンジ６
によって回転自在に結合したものであり、ディスクカセ
ット２等を身４内に収納して、蓋５を閉じる形式であ
る。

【０００３】しかし、この単体収納ケース３はディスク
カセット２等への塵埃等の侵入防止を目的とした保護ケ
ースとして開発されたものであり、衝撃や荷重等に対す
る安全性に欠けることから、郵送等に対する信頼性は低
い。

【０００４】そして、従来は、ディスクカセット２等を
安全に郵送する際には、例えば、小さな空気層（通称エ
アキャップと称される）を有するエアキャップシートで
ディスクカセット２等をくみ、それをダンボール箱等で
包装したり、エアキャップシートを内包した特殊な緩衝
効果を持つ袋等でディスクカセット２等を包装するのが
一般的であった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなデ
ィスクカセット２等の包装方法は、包装作業が非常に面
倒である上に、包装体積が大きくなったり、総重量が重
くなる等の問題があった。

【０００６】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、記録媒体の郵送を安全、かつ、容
易に行える記録媒体郵送用包装具を提供することを目的
としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の記録媒体郵送用包装具は、記録媒体が収納
される収納穴を有する基体と、上記基体に接着されて上
記収納穴を覆うフィルムとからなるものである。この
際、上記基体を弾力性を有する材質で形成し、上記記録
媒体を上記弾力性を利用して上記収納穴内に嵌合保持さ
せること、上記収納穴に対応された磁気シールド板を設
けること、上記基体の表面又は裏面に郵便番号、宛名等
の記入欄を形成すること、上記基体を発泡材で形成する
ことが好ましい。

【０００８】

【作用】上記のように構成された本発明の記録媒体郵送
用包装具は、基体に形成された収納穴内に記録媒体を収
納して、基体に接着したフィルムで覆うだけであり、記
録媒体の包装が簡単であり、かつ、安全に包装できる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明を適用した記録媒体郵送用包装
具の実施例を図１〜図８を参照して説明する。なおこの
実施例では、３．５インチのフロッピーディスクを収納
した記録媒体であるディスクカセット２を包装するもの
を示している。

【００１０】まず、図１〜図４に示すように、この記録
媒体郵送用包装具は、扁平で長方形状の基体１２と、フ
ィルム１３と、台紙１４とによって構成されており、基
体１２の一端寄りにはディスクカセット２を水平に収納
するほぼ正方形状の収納穴１５が形成されている。な
お、収納穴１５の一部には指挿入用の凹み１６が形成さ
れている。

【００１１】そして、基体１２としては発泡ポリエチレ
ン、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレン等の発泡材や
ダンボール等を重ねて接着したもの等の弾力性を有する
材質を使用するのが好ましいが、ここでは比重が０．０
３３の発泡ポリエチレンを使用している。また、フィル
ム１３には各種の合成樹脂シートを使用できるが、ここ
では、厚さが５０μｍ程度のＰＥＴ（ポリエチレンテレ
フタレート）からなる強固なフィルムを使用しており、
基体１２、フィルム１３及び台紙１４の総重量は約３．
５ｇと非常に軽い。

【００１２】そして、基体１の下面１２ａ全体に台紙１
４が接着剤１８によって接着されて、収納穴１５の下面
が密封されている。また、フィルム１３の一端側１３ａ
が基体１２の上面１２ｂの一端側に接着剤１９によって
接着されている。また、基体１２の上面１２ｂで収納穴
１５の周囲には、粘着剤２０と剥離紙２１とが粘着され
ている。

【００１３】そして、収納穴１５の上下に対応された上
下一対の磁気シールド板２２、２３がフィルム１３と台
紙１４の内側に接着されている。これらの磁気シールド
板２２、２３には、例えば厚さが０．１ｍｍ程度の鉄板
やアルミ箔等が使用されるが、上下一対の磁気シールド
板２２、２３を用いても、全体の重量を約５０ｇ以下に
抑えることができる。

【００１４】そして、この記録媒体１１は、定形郵送物
として取扱易い寸法が好ましく、従って、巾Ｗが９〜１
４ｃｍ、長さＬが１２〜２３．５ｃｍ、厚さＴが１ｃｍ
以下に形成されている。

【００１５】また、基体１の上面１２ｂには郵便番号、
宛名や送り主等の記入欄２４が形成されている。

【００１６】そして、基体１２の収納穴１５の下端の内
周には、ディスクカセット２の外周２ａの下面を受ける
リブ２５が一体成形されており、このリブ２５の幅Ｗ₁
は９ｍｍ程度である。また、収納穴１５の上端の内周に
は、ディスクカセット２の外周２ａの上面を保持する膨
出部２６が一体成形されている。そして、これらリブ２
５と膨出部２６との間が嵌合用凹部２７に形成されてい
る。なお、これらのリブ２５及び膨出部２６は収納穴２
５の内周に沿って連続的に形成されるものや非連続的に
形成されるもの等の何れであっても良い。また、ディス
クカセット２の外径Ａに対する嵌合用凹部２７の内径Ｂ
は、Ａ≦Ｂが好ましい。

【００１７】また、収納穴１５のリブ２５や膨出部２６
の厚さＴ₁ は３ｍｍ程度に形成され、嵌合用凹部２７の
厚さＴ₂ は３．５ｍｍ程度に形成されていて、約５００
ガウスの防磁効果を得ることができるが、上下一対の磁
気シールド板２２、２３を使用すると、約７００ガウス
の防磁効果を得ることができる。

【００１８】この記録媒体郵送用包装具は、以上のよう
に構成されていて、記入欄２４に宛名や送り主等の所定
の記入をした後、図１の（Ｂ）及び図３に示すように、
ディスクカセット１を基体１２の収納穴１５内の嵌合用
凹部２７に上方から水平に押し込んで嵌合保持させる。
この際、発泡ポリエチレン等の弾力性を利用して、ディ
スクカセット２を嵌合用凹部２７内に容易に押し込むこ
とができる。そして、嵌合用凹部２７内でディスクカセ
ット２の外周２ａがリブ２５と膨出部２６及び収納穴１
５の内周面１５ａとによって上下及び全周が弾性的に保
持される。

【００１９】次に、図１の（Ｂ）及び図３に示すよう
に、剥離紙２１を剥して、フィルム１３の他端側１３ｂ
を基体１２の上面１２ｂで収納穴１５の外周に粘着剤２
０によって貼り付ければ、収納穴１５がフィルム１３に
よって密封されて、包装が完了する。従って、ディスク
カセット２の包装が極めて簡単である。

【００２０】後は、図３に示すように記入欄２４に切手
２８を貼着すれば、そのまま郵送することができる。そ
の際、総重量が約５０ｇ以下と非常に軽量であるので、
郵送費の節約につながる。

【００２１】この際、ＰＥＴ等の強度なフィルム１３を
基体１２に貼り付けたことで、基体１２に高強度の剛性
が働き、図３に示すように、基体１２に矢印で示すよう
な外力が加えられても、ディスクカセット２が破壊され
ることがない。特に、図１の（Ｂ）に示すように、ディ
スクカセット２の最も強度の高い外周２ａ部分を基体１
２が弾性的に保持しているので、ディスクカセット２内
のフロッピーディスク１に衝撃等が加えられることがな
い。

【００２２】また、上記のように包装されたフロッピー
ディスク１は、上下一対の磁気シールド板２２、２３等
によって確実に磁気シールドされるので、郵送中の外部
磁界によるデータ消去等の危険が少ない。

【００２３】なお、基体１２が表面強度の弱い発泡ポリ
エチレン等の発泡材で形成されているので、一度封緘
（貼り付けること）されたフィルム１３を無理に剥す
と、基体１２の表皮が剥れ、再度の封緘ができなくなる
と共に、開封されたことが一目瞭然となるので、郵送の
高い機密性を確保できる。

【００２４】そして、開封時には、フィルム１３を剥し
て収納穴１５内のディスクカセット２を取り出すが、基
体１２に指挿入用の凹み１６が形成されているので、こ
の凹み１６からディスクカセット２の外周に指を掛け
て、ディスクカセット２を容易に取り出すことができ
る。

【００２５】なお、図４に示すように、宛名等の記入欄
２４は基体１２の上面１２ｂに形成しても良いが、図５
に示すように台紙１４の下面に形成しても良い。何れに
しても、この記入欄２４には筆記具による筆記が容易な
ような表面処理を施すのが好ましい。

【００２６】なお、図２及び図３に示すように、フィル
ム１３を透明にして、収納穴１５内のディスクカセット
２が透けて見えるようにしても良いが、図６に示すよう
に、フィルム１３の収納穴１５の閉塞部分１３ｃを不透
明にしたり、フィルム１３全体を不透明にして、収納穴
１５内のディスクカセット２が見えないようにしても良
い。

【００２７】また、図１〜図５では、粘着剤２０及び剥
離紙２１を基体１２側に形成したが、図７に示すよう
に、粘着剤２０及び剥離紙２１をフィルム１３側に形成
しても良い。

【００２８】また、１つの基体１２に１つのディスクカ
セット２を収納する構成でも良いが、図８に示すよう
に、１つの基体１２に複数の収納穴１５を形成して、複
数のディスクカセット２を同時に収納するように構成し
ても良い。また、図１に示した基体１２の収納穴１５の
下端側を基体１２自体で閉塞すれば、台紙１４を省略で
きる。

【００２９】以上、本発明の実施例に付き述べたが、本
発明は上記の実施例に限定されることなく、本発明の技
術的思想に基づいて各種の変更が可能である。また、本
発明はディスクカセットの郵送用包装具に限定されるこ
となく、コンパクトディスクやテープカセット等の各種
の記録媒体の郵送用包装具に適用可能である。

【００３０】

【発明の効果】以上のように構成された記録媒体郵送用
包装具は次のような効果を奏する。

【００３１】請求項１は、基体に形成された収納穴内に
記録媒体を収納してフィルムで覆うだけで、記録媒体を
簡単に、かつ、安全に包装できるので、記録媒体の郵送
を安全、かつ、容易に行える。

【００３２】請求項２は、上記基体を弾力性を有する材
質で形成し、上記記録媒体を上記弾力性を利用して上記
収納穴内に嵌合保持させるようにしたので、収納穴に対
する記録媒体の収納及び取り出し操作を容易に行える上
に、郵送中等における衝撃等から記録媒体を安全に保護
できるので、記録媒体の郵送を安全に行える。

【００３３】請求項３は、上記収納穴に対応された磁気
シールド板を設けたので、郵送中等における防磁効果が
高く、記録媒体の郵送を安全に行える。

【００３４】請求項４は、上記基体の表面又は裏面に郵
便番号、宛名等の記入欄を形成したので、記録媒体の郵
送を容易に行える。

【００３５】請求項５は、上記基体を発泡材で形成した
ので、全体が非常に軽量で、郵送費を節約できる上に、
一度貼り付けたフィルムを剥すと、基体の表皮が剥れ
て、フィルムの再度の接着が困難となると共に、開封さ
れたかどうかを容易に確認できるので、郵送の機密性が
高く、記録媒体を安全に郵送できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例である記録媒体郵送用包装具を
説明する包装前及び包装後の断面図である。

【図２】包装前の斜視図である。

【図３】包装完了後の斜視図である。

【図４】全体の分解斜視図である。

【図５】第１の変形例を示す斜視図である。

【図６】第２の変形例を示す斜視図である。

【図７】第３の変形例を示す斜視図である。

【図８】第４の変形例を示す斜視図である。

【図９】従来のディスクカセットの単体収納ケースを示
す斜視図である。

【符号の説明】

２ディスクカセット（記録媒体）１１記録媒体郵送用包装具１２基体１３フィルム１５収納穴１９接着剤２０粘着剤２１剥離紙２２、２３磁気シールド板２４宛名等の記入欄２７嵌合用凹部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記録媒体が収納される収納穴を有する基体
と、上記基体に接着されて上記収納穴を覆うフィルムとから
なる記録媒体郵送用包装具。
【請求項２】上記基体を弾力性を有する材質で形成し、
上記記録媒体を上記弾力性を利用して上記収納穴内に嵌
合保持させることを特徴とする請求項１記載の記録媒体
郵送用包装具。
【請求項３】上記収納穴に対応された磁気シールド板を
設けたことを特徴とする請求項１又は２記載の記録媒体
郵送用包装具。
【請求項４】上記基体の表面又は裏面に郵便番号、宛名
等の記入欄を形成したことを特徴とする請求項１又は２
又は３記載の記録媒体郵送用包装具。
【請求項５】上記基体を発泡材で形成したことを特徴と
する請求項１又は２又は３又は４記載の記録媒体郵送用
包装具。