JPH06230236A - 光回路 - Google Patents
光回路Info
- Publication number
- JPH06230236A JPH06230236A JP1551993A JP1551993A JPH06230236A JP H06230236 A JPH06230236 A JP H06230236A JP 1551993 A JP1551993 A JP 1551993A JP 1551993 A JP1551993 A JP 1551993A JP H06230236 A JPH06230236 A JP H06230236A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- optical waveguide
- semiconductor element
- core
- glass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
- Led Device Packages (AREA)
- Led Devices (AREA)
- Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ガラス光導波路と光半導体素子との高さ方向
の位置合せを容易且つ高精度に行うことができる光回路
を提供する。 【構成】 ガラス光導波路11の端面13を、Si基板
14に対して該端面13が上向きとなるように傾けて形
成し、ガラス光導波路11のコア12と光半導体素子4
のコア5との高さの差異が前記端面13における光信号
の屈折により打ち消される距離zだけ、ガラス光導波路
11から離れた位置に光半導体素子4を配置することに
より、コア同士の高さ方向の差異を水平方向の距離に変
換し、調整し易い水平方向の移動で光軸調整を行うこと
を可能とした。
の位置合せを容易且つ高精度に行うことができる光回路
を提供する。 【構成】 ガラス光導波路11の端面13を、Si基板
14に対して該端面13が上向きとなるように傾けて形
成し、ガラス光導波路11のコア12と光半導体素子4
のコア5との高さの差異が前記端面13における光信号
の屈折により打ち消される距離zだけ、ガラス光導波路
11から離れた位置に光半導体素子4を配置することに
より、コア同士の高さ方向の差異を水平方向の距離に変
換し、調整し易い水平方向の移動で光軸調整を行うこと
を可能とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス光導波路と光半
導体素子とを一体化したハイブリッド型光集積回路を実
現する光回路に関するものである。
導体素子とを一体化したハイブリッド型光集積回路を実
現する光回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は従来のこの種の光回路の一例を示
すもので、同図(a) は平面図、同図(b) は側面図、同図
(c) は断面図である。図中、1はガラス光導波路、2は
ガラス光導波路1のコア、3はガラス光導波路1の端
面、4はレーザダイオードアレイ等の光半導体素子、5
は光半導体素子4のコア、6はSi基板、7は光半導体
素子4のハンダ固定部、8はサブマウント、9はスタン
ド、10は光信号の経路である。
すもので、同図(a) は平面図、同図(b) は側面図、同図
(c) は断面図である。図中、1はガラス光導波路、2は
ガラス光導波路1のコア、3はガラス光導波路1の端
面、4はレーザダイオードアレイ等の光半導体素子、5
は光半導体素子4のコア、6はSi基板、7は光半導体
素子4のハンダ固定部、8はサブマウント、9はスタン
ド、10は光信号の経路である。
【0003】これを組立てる場合は、まず、ガラス光導
波路1の端面3をドライエッチング等の技術によりコア
2の光軸及びSi基板6に対して垂直に加工する。一
方、光半導体素子4を予めジャンクションアップでサブ
マウント8にダイボンディングしておく。次に、Si基
板6に所定の厚みのスタンド9をハンダ等で固定する。
最後に、サブマウント8をひっくり返して光軸調整しな
がらスタンド9に固定する、という手順で行っていた。
波路1の端面3をドライエッチング等の技術によりコア
2の光軸及びSi基板6に対して垂直に加工する。一
方、光半導体素子4を予めジャンクションアップでサブ
マウント8にダイボンディングしておく。次に、Si基
板6に所定の厚みのスタンド9をハンダ等で固定する。
最後に、サブマウント8をひっくり返して光軸調整しな
がらスタンド9に固定する、という手順で行っていた。
【0004】ところで、一般に、光半導体素子ではコア
から基板までの高さがジャンクションアップの場合は8
0〜100μm、ジャンクションダウンの場合は2〜5
μmであるのに対し、ガラス光導波路ではコアから基板
までの高さがおよそ20〜40μmと微妙に異なるた
め、この種の光回路では前記高さの差異をどう調整する
かが実装上の問題であり、前述した従来例の場合、ガラ
ス光導波路1と光半導体素子4との高さの差異をスタン
ド9の厚みで吸収するようになしていた。
から基板までの高さがジャンクションアップの場合は8
0〜100μm、ジャンクションダウンの場合は2〜5
μmであるのに対し、ガラス光導波路ではコアから基板
までの高さがおよそ20〜40μmと微妙に異なるた
め、この種の光回路では前記高さの差異をどう調整する
かが実装上の問題であり、前述した従来例の場合、ガラ
ス光導波路1と光半導体素子4との高さの差異をスタン
ド9の厚みで吸収するようになしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光半導
体素子のトレランスは通常、1μm程度と非常に厳し
く、部品精度だけではスタンド9の厚みを規定できない
ため、前記光回路では、事前にガラス光導波路や光半導
体素子の形状を実測してスタンド9の厚みを調整・選別
しなければならず、作業に非常に手間がかかり、しかも
部品の無駄を生じさせるという問題があった。また、こ
のようにしてスタンド9の厚みを合せたとしても、光半
導体素子4とサブマウント8との間、並びにサブマウン
ト8とスタンド9との間の接合時のハンダや接着剤の厚
みが誤差として含まれるため、高精度な高さの調整は困
難であった。
体素子のトレランスは通常、1μm程度と非常に厳し
く、部品精度だけではスタンド9の厚みを規定できない
ため、前記光回路では、事前にガラス光導波路や光半導
体素子の形状を実測してスタンド9の厚みを調整・選別
しなければならず、作業に非常に手間がかかり、しかも
部品の無駄を生じさせるという問題があった。また、こ
のようにしてスタンド9の厚みを合せたとしても、光半
導体素子4とサブマウント8との間、並びにサブマウン
ト8とスタンド9との間の接合時のハンダや接着剤の厚
みが誤差として含まれるため、高精度な高さの調整は困
難であった。
【0006】さらにまた、前記光回路では、ガラス光導
波路1の端面3がコア2の光軸に対して垂直であるた
め、ガラス光導波路1から光半導体素子4へ伝搬される
光信号のうちで該端面3により反射されてガラス光導波
路1に戻る光信号、並びに光半導体素子4からガラス光
導波路1へ伝搬される光信号のうちで該端面3により反
射されて光半導体素子4に戻る光信号(反射戻り光:反
射光のうちで信号光路に再結合する成分)が多く発生
し、光半導体素子4や本光回路に接続される外部の回路
の動作を不安定にするという問題があった。
波路1の端面3がコア2の光軸に対して垂直であるた
め、ガラス光導波路1から光半導体素子4へ伝搬される
光信号のうちで該端面3により反射されてガラス光導波
路1に戻る光信号、並びに光半導体素子4からガラス光
導波路1へ伝搬される光信号のうちで該端面3により反
射されて光半導体素子4に戻る光信号(反射戻り光:反
射光のうちで信号光路に再結合する成分)が多く発生
し、光半導体素子4や本光回路に接続される外部の回路
の動作を不安定にするという問題があった。
【0007】本発明は前記従来の問題点に鑑み、ガラス
光導波路と光半導体素子との高さ方向の位置合せを容易
且つ高精度に行うことができ、しかもガラス光導波路の
端面における反射戻り光を減少させ得る光回路を提供す
ることを目的とする。
光導波路と光半導体素子との高さ方向の位置合せを容易
且つ高精度に行うことができ、しかもガラス光導波路の
端面における反射戻り光を減少させ得る光回路を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では前記目的を達
成するため、少なくとも1つのコアを有するガラス光導
波路と、前記ガラス光導波路のコアに光学的に結合され
る少なくとも1つのコアを有する光半導体素子とを同一
基板上に設けてなる光回路において、ガラス光導波路の
端面を、基板に対して該端面が上向き又は下向きとなる
ように傾けて形成し、ガラス光導波路のコアと光半導体
素子のコアとの高さの差異が前記端面における光信号の
屈折により打ち消される距離だけ、ガラス光導波路から
離れた位置に光半導体素子を配置した光回路を提案す
る。
成するため、少なくとも1つのコアを有するガラス光導
波路と、前記ガラス光導波路のコアに光学的に結合され
る少なくとも1つのコアを有する光半導体素子とを同一
基板上に設けてなる光回路において、ガラス光導波路の
端面を、基板に対して該端面が上向き又は下向きとなる
ように傾けて形成し、ガラス光導波路のコアと光半導体
素子のコアとの高さの差異が前記端面における光信号の
屈折により打ち消される距離だけ、ガラス光導波路から
離れた位置に光半導体素子を配置した光回路を提案す
る。
【0009】
【作用】本発明によれば、ガラス光導波路から光半導体
素子へ伝搬される光信号のうちでガラス光導波路の端面
より出射される光信号は、該端面が上向き又は下向きに
傾いているため、その方向が下向き又は上向きに曲げら
れ、該屈折によりコア同士の高さの差異が打ち消される
距離だけ離れた位置に配置された光半導体素子のコアに
結合されて入射される。また、光半導体素子からガラス
光導波路へ伝搬される光信号のうちでガラス光導波路の
端面に入射される光信号も、その方向が前記同様に曲げ
られるため、ガラス光導波路のコアへ結合されて入射さ
れる。
素子へ伝搬される光信号のうちでガラス光導波路の端面
より出射される光信号は、該端面が上向き又は下向きに
傾いているため、その方向が下向き又は上向きに曲げら
れ、該屈折によりコア同士の高さの差異が打ち消される
距離だけ離れた位置に配置された光半導体素子のコアに
結合されて入射される。また、光半導体素子からガラス
光導波路へ伝搬される光信号のうちでガラス光導波路の
端面に入射される光信号も、その方向が前記同様に曲げ
られるため、ガラス光導波路のコアへ結合されて入射さ
れる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の光回路の第1の実施例を示す
もので、同図(a) は平面図、同図(b) は断面図である。
図中、図2と同一構成部分は同一符号をもって表し、4
はアレイ状の光半導体素子、5は光半導体素子4のコ
ア、11はガラス光導波路、12はガラス光導波路11
のコア、13はガラス光導波路11の端面、14はSi
基板、15は光半導体素子4のハンダ固定部、16はロ
ッドレンズ、17はロッドレンズ固定用のV溝、18は
光信号の経路である。
もので、同図(a) は平面図、同図(b) は断面図である。
図中、図2と同一構成部分は同一符号をもって表し、4
はアレイ状の光半導体素子、5は光半導体素子4のコ
ア、11はガラス光導波路、12はガラス光導波路11
のコア、13はガラス光導波路11の端面、14はSi
基板、15は光半導体素子4のハンダ固定部、16はロ
ッドレンズ、17はロッドレンズ固定用のV溝、18は
光信号の経路である。
【0011】ガラス光導波路11は石英ガラス系で製造
されており、その端面13はSi基板14に対して上向
きに8°傾けて形成されている。
されており、その端面13はSi基板14に対して上向
きに8°傾けて形成されている。
【0012】これを組立てる場合は、まず、通常のプロ
セスでSi基板14上にガラス光導波路11を作製した
後、Si基板14を傾けてドライエッチング又は精密な
ブレードソーで端面13をSi基板14に対して上向き
に8°傾けて形成し、ついで、選択エッチング法により
Si基板14上にロッドレンズ固定用のV溝17を作
る。なお、プロセス手順次第では、予めV溝17を形成
したSi基板14にガラス光導波路11を形成するよう
になしても良い。また、V溝17も精密な機械加工で形
成しても良い。
セスでSi基板14上にガラス光導波路11を作製した
後、Si基板14を傾けてドライエッチング又は精密な
ブレードソーで端面13をSi基板14に対して上向き
に8°傾けて形成し、ついで、選択エッチング法により
Si基板14上にロッドレンズ固定用のV溝17を作
る。なお、プロセス手順次第では、予めV溝17を形成
したSi基板14にガラス光導波路11を形成するよう
になしても良い。また、V溝17も精密な機械加工で形
成しても良い。
【0013】次に、ロッドレンズ16をV溝17に低融
点ガラスやハンダ等で固定する。最後に、光半導体素子
4をガラス光導波路11の端面13から後述する所定の
距離だけ離した所にボンディングする。この際、光半導
体素子4をパルス発光させ、ガラス光導波路11からの
出力パワーをモニタしながらボンディングする位置を調
整することにより、光軸合せの微調整ができる。
点ガラスやハンダ等で固定する。最後に、光半導体素子
4をガラス光導波路11の端面13から後述する所定の
距離だけ離した所にボンディングする。この際、光半導
体素子4をパルス発光させ、ガラス光導波路11からの
出力パワーをモニタしながらボンディングする位置を調
整することにより、光軸合せの微調整ができる。
【0014】前記構成において、ガラス光導波路11か
ら光半導体素子4へ伝搬される光信号のうちで端面13
より出射される光信号は、該端面13がSi基板14に
対して、いいかえればコア12の光軸に直交する方向に
対して傾いているため、その方向が周知の「スネルの法
則」に基づいて曲げられる。
ら光半導体素子4へ伝搬される光信号のうちで端面13
より出射される光信号は、該端面13がSi基板14に
対して、いいかえればコア12の光軸に直交する方向に
対して傾いているため、その方向が周知の「スネルの法
則」に基づいて曲げられる。
【0015】即ち、図3に示すように、光信号が屈折率
n1 の媒質から屈折率n2 の媒質へ入射する場合、その
入射角φ1 と出射角φ2 (単位はラジアン)との間に
は、偏波の影響を無視すると、 sinφ2 / sinφ1 =n1 /n2 ……(1) の関係が成り立つ。本実施例ではφ1 (=θ)=8°、
n1 =1.45(石英ガラス)、n2 =1(空気)であるか
ら、前記(1) 式より、φ2 ≒12°となり、光信号の振
れ角ψ(≡φ2 −φ1 )は4°となる。
n1 の媒質から屈折率n2 の媒質へ入射する場合、その
入射角φ1 と出射角φ2 (単位はラジアン)との間に
は、偏波の影響を無視すると、 sinφ2 / sinφ1 =n1 /n2 ……(1) の関係が成り立つ。本実施例ではφ1 (=θ)=8°、
n1 =1.45(石英ガラス)、n2 =1(空気)であるか
ら、前記(1) 式より、φ2 ≒12°となり、光信号の振
れ角ψ(≡φ2 −φ1 )は4°となる。
【0016】ここで、ガラス光導波路11のコア12の
Si基板14からの高さを30μm、光半導体素子4の
コア5からSi基板14までの高さを3μmとすると、
ガラス光導波路11と光半導体素子4との間隔(z)を
約390 μmにすることにより、コア12及びコア5間の
高さのずれが吸収され、ガラス光導波路11のコア12
より出射される光信号は光半導体素子4のコア5へ結合
されて入射される。また、光半導体素子4からガラス光
導波路11へ伝搬される光信号のうちで端面13に入射
される光信号も、その方向が前記同様に曲げられるた
め、ガラス光導波路11のコア12へ結合されて入射さ
れる。
Si基板14からの高さを30μm、光半導体素子4の
コア5からSi基板14までの高さを3μmとすると、
ガラス光導波路11と光半導体素子4との間隔(z)を
約390 μmにすることにより、コア12及びコア5間の
高さのずれが吸収され、ガラス光導波路11のコア12
より出射される光信号は光半導体素子4のコア5へ結合
されて入射される。また、光半導体素子4からガラス光
導波路11へ伝搬される光信号のうちで端面13に入射
される光信号も、その方向が前記同様に曲げられるた
め、ガラス光導波路11のコア12へ結合されて入射さ
れる。
【0017】ガラス光導波路とレーザダイオードアレイ
との結合では、通常、レンズ系の像倍率m=3〜4にす
ると結合効率が最も高くなるが、例えば直径0.12mm、
屈折率1.8 のロッドレンズを使えば、f1 =90μm、
f2 =300 μmで、m=3.5、z=390 μmとなって、
これらの条件を満たすことができる。
との結合では、通常、レンズ系の像倍率m=3〜4にす
ると結合効率が最も高くなるが、例えば直径0.12mm、
屈折率1.8 のロッドレンズを使えば、f1 =90μm、
f2 =300 μmで、m=3.5、z=390 μmとなって、
これらの条件を満たすことができる。
【0018】なお、ハンダ固定部15の厚み誤差や、ガ
ラス光導波路や光半導体素子の製造ばらつきによるコア
の高さ方向の誤差も光半導体素子の位置を水平方向に調
整することによって吸収できる。また、本実施例ではロ
ッドレンズを用いているので、光半導体素子として、垂
直方向の放射角の大きい短波長帯のレーザダイオードア
レイに適用すれば結合効率の面では有利となる。
ラス光導波路や光半導体素子の製造ばらつきによるコア
の高さ方向の誤差も光半導体素子の位置を水平方向に調
整することによって吸収できる。また、本実施例ではロ
ッドレンズを用いているので、光半導体素子として、垂
直方向の放射角の大きい短波長帯のレーザダイオードア
レイに適用すれば結合効率の面では有利となる。
【0019】一方、ガラス光導波路11から光半導体素
子4へ伝搬される光信号のうちで端面13により反射さ
れる光信号は、該端面13がコア12の光軸に直交する
方向に対して傾いているため、コア12に再結合しな
い。また、同様に、光半導体素子4からガラス光導波路
11へ伝搬される光信号のうちで端面13により反射さ
れる光信号もコア5に再結合しない。従って、ガラス光
導波路11の端面13による反射戻り光は大幅に減少す
る。
子4へ伝搬される光信号のうちで端面13により反射さ
れる光信号は、該端面13がコア12の光軸に直交する
方向に対して傾いているため、コア12に再結合しな
い。また、同様に、光半導体素子4からガラス光導波路
11へ伝搬される光信号のうちで端面13により反射さ
れる光信号もコア5に再結合しない。従って、ガラス光
導波路11の端面13による反射戻り光は大幅に減少す
る。
【0020】前述したコアの光軸に直交する方向に対す
る端面の傾き(以下、端面の角度と称す。)と反射戻り
光との関係は、単一モード導波路の場合、ガウシアンビ
ーム近似により簡単に評価できる。
る端面の傾き(以下、端面の角度と称す。)と反射戻り
光との関係は、単一モード導波路の場合、ガウシアンビ
ーム近似により簡単に評価できる。
【0021】図4(a) 及び(b) は端面の角度を変化させ
た場合の透過率及び反射減衰量を計算したものである。
本計算は、石英ガラス(n=1.45)からなるガラス光導
波路より空気(n=1)中に光信号を出射する場合を想
定しており、光信号の波長(λ)は1.3 μm、ガラス光
導波路のスポットサイズ(ω)は5μm,3μmの2つ
のケースについて計算した。なお、透過率については平
面波近似で計算したのでスポットサイズに依存しない。
た場合の透過率及び反射減衰量を計算したものである。
本計算は、石英ガラス(n=1.45)からなるガラス光導
波路より空気(n=1)中に光信号を出射する場合を想
定しており、光信号の波長(λ)は1.3 μm、ガラス光
導波路のスポットサイズ(ω)は5μm,3μmの2つ
のケースについて計算した。なお、透過率については平
面波近似で計算したのでスポットサイズに依存しない。
【0022】図4(a) では端面の角度に対する偏波方向
(TM/TEモード)別の透過率(%)を示しており、
端面の角度が増すと光の偏波方向によって反射率に差が
出てくることがわかる。一般に、光信号の偏波は規定さ
れていないので、光部品が偏波依存性を持つことは好ま
しくない。従って、端面の角度を極端に大きくすること
はできない。
(TM/TEモード)別の透過率(%)を示しており、
端面の角度が増すと光の偏波方向によって反射率に差が
出てくることがわかる。一般に、光信号の偏波は規定さ
れていないので、光部品が偏波依存性を持つことは好ま
しくない。従って、端面の角度を極端に大きくすること
はできない。
【0023】また、図4(b) ではガウシアンビーム近似
によって求めた反射減衰量(dB)を示している。反射
減衰量はスポットサイズに反比例するので、同じ端面の
角度に対してはω=3μmのケースの方が反射減衰量は
小さくなる。このグラフより40dB以上の反射減衰量
を得ようとすれば、端面の角度はω=5μmで6°以
上、ω=3μmで10°以上が必要であることがわか
る。
によって求めた反射減衰量(dB)を示している。反射
減衰量はスポットサイズに反比例するので、同じ端面の
角度に対してはω=3μmのケースの方が反射減衰量は
小さくなる。このグラフより40dB以上の反射減衰量
を得ようとすれば、端面の角度はω=5μmで6°以
上、ω=3μmで10°以上が必要であることがわか
る。
【0024】本実施例において、光信号の波長を1.31μ
m、ガラス光導波路のスポットサイズを一般的な単一モ
ードファイバと同一の5μmとした場合、端面の角度を
4°とすれば反射減衰量は26dBとなり、また、6°
とすれば41dBとなり、さらにまた、8°とすれば6
3dBとなる。実際に、端面の角度を8°として測定し
たところ、測定限界である40dB以上の高い反射減衰
量が得られた。なお、スポットサイズが大きめのガラス
光導波路を用い、反射減衰量が30dB程度で良いシス
テムであれば、端面の角度は4°ぐらいでも使用できる
可能性がある。
m、ガラス光導波路のスポットサイズを一般的な単一モ
ードファイバと同一の5μmとした場合、端面の角度を
4°とすれば反射減衰量は26dBとなり、また、6°
とすれば41dBとなり、さらにまた、8°とすれば6
3dBとなる。実際に、端面の角度を8°として測定し
たところ、測定限界である40dB以上の高い反射減衰
量が得られた。なお、スポットサイズが大きめのガラス
光導波路を用い、反射減衰量が30dB程度で良いシス
テムであれば、端面の角度は4°ぐらいでも使用できる
可能性がある。
【0025】なお、光半導体素子4のコア5に対して光
信号が斜めに結合することによる結合損失増が生ずる
が、角度による損失増はスポットサイズに反比例するた
め、スポットサイズの小さい光半導体素子側では影響は
少ない。即ち、ガウシアンビーム近似の計算によれば、
スポットサイズ1.5 μm、信号波長1.31μm、入射角4
°の場合の損失増は約0.27dBであり、一般的なレーザ
ダイオードとガラス光導波路との間の結合損失が約3〜
5dBであることを考慮すれば、無視できる程度であ
る。
信号が斜めに結合することによる結合損失増が生ずる
が、角度による損失増はスポットサイズに反比例するた
め、スポットサイズの小さい光半導体素子側では影響は
少ない。即ち、ガウシアンビーム近似の計算によれば、
スポットサイズ1.5 μm、信号波長1.31μm、入射角4
°の場合の損失増は約0.27dBであり、一般的なレーザ
ダイオードとガラス光導波路との間の結合損失が約3〜
5dBであることを考慮すれば、無視できる程度であ
る。
【0026】図5は本発明の光回路の第2の実施例を示
すもので、同図(a) は平面図、同図(b) は断面図であ
る。図中、図1と同一構成部分は同一符号をもって表
し、4はアレイ状の光半導体素子、5は光半導体素子4
のコア、11はガラス光導波路、12はガラス光導波路
11のコア、13はガラス光導波路11の端面、15は
光半導体素子4のハンダ固定部、21はSi基板、22
はサブマウント、23はセラミック基板、24は球レン
ズ、25は球レンズ固定用の四角錐状の穴、26は光信
号の経路である。
すもので、同図(a) は平面図、同図(b) は断面図であ
る。図中、図1と同一構成部分は同一符号をもって表
し、4はアレイ状の光半導体素子、5は光半導体素子4
のコア、11はガラス光導波路、12はガラス光導波路
11のコア、13はガラス光導波路11の端面、15は
光半導体素子4のハンダ固定部、21はSi基板、22
はサブマウント、23はセラミック基板、24は球レン
ズ、25は球レンズ固定用の四角錐状の穴、26は光信
号の経路である。
【0027】本実施例では光半導体素子4と球レンズ2
4とをサブマウント22に搭載し、これをガラス光導波
路11に対して位置合せして、セラミック基板23に固
定している。
4とをサブマウント22に搭載し、これをガラス光導波
路11に対して位置合せして、セラミック基板23に固
定している。
【0028】これを組立てる場合は、まず、通常のプロ
セスでSi基板21上にガラス光導波路11を作製した
後、Si基板21を傾けてドライエッチング又は精密な
ブレードソーで端面13をSi基板21に対して上向き
に8°傾けて、該Si基板21とともにカットして形成
する。一方、Si基板21と同じ厚みのSi基板でサブ
マウント22を作り、そこに球レンズ固定用の四角錐状
の穴25を選択エッチング法により形成し、該穴25に
球レンズ24を低融点ガラスや接着剤等で固定する。
セスでSi基板21上にガラス光導波路11を作製した
後、Si基板21を傾けてドライエッチング又は精密な
ブレードソーで端面13をSi基板21に対して上向き
に8°傾けて、該Si基板21とともにカットして形成
する。一方、Si基板21と同じ厚みのSi基板でサブ
マウント22を作り、そこに球レンズ固定用の四角錐状
の穴25を選択エッチング法により形成し、該穴25に
球レンズ24を低融点ガラスや接着剤等で固定する。
【0029】次に、光半導体素子4を球レンズ24から
所定の距離だけ離した所にボンディングする。最後に、
Si基板21とサブマウント22とをセラミック基板2
3の上で、光半導体素子4をパルスで発光させ、ガラス
光導波路11からの出力パワーをモニタしながら最適位
置に調整し、両基板をハンダ固定する。なお、光学系の
設計はほぼ第1の実施例に準じ、反射戻り光の抑制効果
についても同等である。
所定の距離だけ離した所にボンディングする。最後に、
Si基板21とサブマウント22とをセラミック基板2
3の上で、光半導体素子4をパルスで発光させ、ガラス
光導波路11からの出力パワーをモニタしながら最適位
置に調整し、両基板をハンダ固定する。なお、光学系の
設計はほぼ第1の実施例に準じ、反射戻り光の抑制効果
についても同等である。
【0030】本実施例では球レンズを用いているので、
光半導体素子4として、特に放射角が水平方向及び垂直
方向ともほぼ等しい長波長帯のレーザダイオードに適用
すれば、第1の実施例の場合より結合効率が高く取れる
ので有利となる。但し、球レンズでは端面に平行な方向
の光軸調整が必要になるので、本実施例では光半導体素
子と球レンズとをサブマウント上に一体化し、サブマウ
ントごと光軸合せを行うようになした。この場合、軸合
せトレランスはスポットサイズの大きいガラス光導波路
に従うので、比較的緩い精度で位置合せができる。ま
た、本実施例ではサブマウント段階でチェックができる
ので歩留まり改善に効果がある。
光半導体素子4として、特に放射角が水平方向及び垂直
方向ともほぼ等しい長波長帯のレーザダイオードに適用
すれば、第1の実施例の場合より結合効率が高く取れる
ので有利となる。但し、球レンズでは端面に平行な方向
の光軸調整が必要になるので、本実施例では光半導体素
子と球レンズとをサブマウント上に一体化し、サブマウ
ントごと光軸合せを行うようになした。この場合、軸合
せトレランスはスポットサイズの大きいガラス光導波路
に従うので、比較的緩い精度で位置合せができる。ま
た、本実施例ではサブマウント段階でチェックができる
ので歩留まり改善に効果がある。
【0031】なお、これまで説明した実施例ではアレイ
状の光半導体素子の場合について説明したが、単体の光
半導体素子の場合及び光半導体素子の代りにリチウムナ
イオベイト等の光機能素子を用いた場合にも適用できる
ことは言うまでもない。
状の光半導体素子の場合について説明したが、単体の光
半導体素子の場合及び光半導体素子の代りにリチウムナ
イオベイト等の光機能素子を用いた場合にも適用できる
ことは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少
なくとも1つのコアを有するガラス光導波路と、前記ガ
ラス光導波路のコアに光学的に結合される少なくとも1
つのコアを有する光半導体素子とを同一基板上に設けて
なる光回路において、ガラス光導波路の端面を、基板に
対して該端面が上向き又は下向きとなるように傾けて形
成し、ガラス光導波路のコアと光半導体素子のコアとの
高さの差異が前記端面における光信号の屈折により打ち
消される距離だけ、ガラス光導波路から離れた位置に光
半導体素子を配置したため、コア同士の高さ方向の光軸
調整を調整し易い水平方向の移動で行うことができ、よ
り容易且つ高精度に行うことができ、また、ガラス光導
波路の端面による反射戻り光を大幅に減少することがで
きる。
なくとも1つのコアを有するガラス光導波路と、前記ガ
ラス光導波路のコアに光学的に結合される少なくとも1
つのコアを有する光半導体素子とを同一基板上に設けて
なる光回路において、ガラス光導波路の端面を、基板に
対して該端面が上向き又は下向きとなるように傾けて形
成し、ガラス光導波路のコアと光半導体素子のコアとの
高さの差異が前記端面における光信号の屈折により打ち
消される距離だけ、ガラス光導波路から離れた位置に光
半導体素子を配置したため、コア同士の高さ方向の光軸
調整を調整し易い水平方向の移動で行うことができ、よ
り容易且つ高精度に行うことができ、また、ガラス光導
波路の端面による反射戻り光を大幅に減少することがで
きる。
【図1】本発明の光回路の第1の実施例を示す構成図
【図2】従来の光回路の一例を示す構成図
【図3】光の屈折のようすを示す説明図
【図4】端面の角度に対する透過率及び反射減衰量を示
すグラフ
すグラフ
【図5】本発明の光回路の第2の実施例を示す構成図
4…光半導体素子、5…光半導体素子のコア、11…ガ
ラス光導波路、12…ガラス光導波路のコア、13…ガ
ラス光導波路の端面、14,21…Si基板、16…ロ
ッドレンズ、17…ロッドレンズ固定用のV溝、18,
26…光信号の経路、22…サブマウント、23…セラ
ミック基板、24…球レンズ、25…球レンズ固定用の
四角錐状の穴。
ラス光導波路、12…ガラス光導波路のコア、13…ガ
ラス光導波路の端面、14,21…Si基板、16…ロ
ッドレンズ、17…ロッドレンズ固定用のV溝、18,
26…光信号の経路、22…サブマウント、23…セラ
ミック基板、24…球レンズ、25…球レンズ固定用の
四角錐状の穴。
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも1つのコアを有するガラス光
導波路と、前記ガラス光導波路のコアに光学的に結合さ
れる少なくとも1つのコアを有する光半導体素子とを同
一基板上に設けてなる光回路において、 ガラス光導波路の端面を、基板に対して該端面が上向き
又は下向きとなるように傾けて形成し、 ガラス光導波路のコアと光半導体素子のコアとの高さの
差異が前記端面における光信号の屈折により打ち消され
る距離だけ、ガラス光導波路から離れた位置に光半導体
素子を配置したことを特徴とする光回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1551993A JPH06230236A (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | 光回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1551993A JPH06230236A (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | 光回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06230236A true JPH06230236A (ja) | 1994-08-19 |
Family
ID=11891068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1551993A Pending JPH06230236A (ja) | 1993-02-02 | 1993-02-02 | 光回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06230236A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003344719A (ja) * | 2002-05-27 | 2003-12-03 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | レーザ集光機用保持具、及びレーザ集光機 |
JP2007156143A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Oki Electric Ind Co Ltd | 多モード光干渉デバイスとその製造方法 |
JP2009522608A (ja) * | 2006-10-02 | 2009-06-11 | ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド | 集積化されたdwdm伝送器のための方法とシステム |
JP2022009261A (ja) * | 2018-03-20 | 2022-01-14 | 日亜化学工業株式会社 | 光モジュール |
-
1993
- 1993-02-02 JP JP1551993A patent/JPH06230236A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003344719A (ja) * | 2002-05-27 | 2003-12-03 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | レーザ集光機用保持具、及びレーザ集光機 |
JP2007156143A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Oki Electric Ind Co Ltd | 多モード光干渉デバイスとその製造方法 |
JP4560479B2 (ja) * | 2005-12-06 | 2010-10-13 | Okiセミコンダクタ株式会社 | 多モード光干渉デバイスの製造方法 |
JP2009522608A (ja) * | 2006-10-02 | 2009-06-11 | ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド | 集積化されたdwdm伝送器のための方法とシステム |
JP4938027B2 (ja) * | 2006-10-02 | 2012-05-23 | ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド | 集積化されたdwdm伝送器のための方法とシステム |
JP2022009261A (ja) * | 2018-03-20 | 2022-01-14 | 日亜化学工業株式会社 | 光モジュール |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5909523A (en) | Optical module and method of fabricating optical module | |
JP3059171B1 (ja) | 光ファイバ出力半導体装置 | |
GB2293248A (en) | Optical waveguide component coupling using mating substrates | |
JPH1090580A (ja) | フォトニクス装置の製造方法 | |
JPH10282364A (ja) | 光学デバイスの組立体 | |
JP3731754B2 (ja) | 構成要素に導波管を結合するための方法および装置 | |
JP3168297B2 (ja) | 光学素子取り付け方法 | |
JP2002357748A (ja) | 光路変換反射体及びその実装構造並びに光モジュール | |
US7111993B2 (en) | Optical monitor module | |
JP3147564B2 (ja) | 光回路 | |
US5297218A (en) | Optical semiconductor laser and optical waveguide alignment device | |
JP3042453B2 (ja) | 受光モジュール | |
JPH1082932A (ja) | 光学素子および光学素子の製造方法 | |
EP0846966A2 (en) | Optical waveguide | |
JPH06230236A (ja) | 光回路 | |
JP2004233687A (ja) | 光導波路基板および光モジュール | |
JPS6360413A (ja) | 発光素子と光フアイバの結合方法および光導波型結合装置 | |
JPH0990159A (ja) | 光モジュール及びその組立方法 | |
JP2001194623A (ja) | ファイバスタブ型光デバイス及びそれを用いた光モジュール | |
JP2012098756A (ja) | 光路変換体及びその実装構造並びに光モジュール | |
JP3032376B2 (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JP2000028870A (ja) | 光結合装置 | |
JP2004361434A (ja) | 光モジュール、光モジュールの製造方法、光送受信システム | |
KR100351561B1 (ko) | 수직공동 표면방출 레이저 장치 및 이를 이용한 광송신수단 | |
JP2000275480A (ja) | 光モジュール |