JPH06230216A - 着色パターン形成方法 - Google Patents

着色パターン形成方法

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Publication number
JPH06230216A
JPH06230216A JP1867393A JP1867393A JPH06230216A JP H06230216 A JPH06230216 A JP H06230216A JP 1867393 A JP1867393 A JP 1867393A JP 1867393 A JP1867393 A JP 1867393A JP H06230216 A JPH06230216 A JP H06230216A
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JP
Japan
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film
semiconductor film
optical semiconductor
substrate
pattern
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Application number
JP1867393A
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English (en)
Inventor
Masanobu Yomogihara
正伸 蓬原
Yutaka Ishida
裕 石田
Akira Fujishima
昭 藤嶋
Kazuhito Hashimoto
和仁 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パターン形成工程を簡略化し、任意な形状の
微細パターンを形成する着色パターン形成方法を提供す
る。 【構成】 基板上に、透明導電性膜を必要に応じて形成
し、更に光半導体膜を形成し、マスクを用いて光半導体
膜をパターン状に溶解し、該基板を電着塗装する。RG
Bパターンを形成するには、パターン形成をずらして溶
解、電着塗装を繰り返すことにより得られる。 【効果】 フォトレジストを使用する必要がなく、工程
が簡略化、任意の形状の微細パターンを得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光照射により所望のパ
ターンを形成する着色パターン形成方法、特に本発明は
光半導体膜に光照射を行い、その後光照射部を反応溶液
にて除去することによりパターンを形成し、一色以上の
着色パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、着色パターンの形成方法としては
染色法、分散法があったが、いずれも工程数が多く、パ
ターン精度が悪いという欠点があった。
【0003】そこで、これらの欠点を解決すべく、近年
着色パターン形成方法として、特開昭60−33507
号公報及び特開昭64−82092号公報等が提案され
ている。なお、この特開昭60−33507号公報の
「色フィルタの製造方法」及び特開昭64−82092
号公報の「表面着色体の製造方法」は、主に撮影管等の
カラーフィルタの製造方法として利用されている。
【0004】まず、特開昭60−33507号公報に
は、基板上に形成したITO(酸化インジウム・酸化ス
ズ)等の透明導電膜のにフォトレジストを形成し、所定
のフォトマスクを用いて露光、現像してレジストパター
ンを形成し、レジストパターンの開口部に電着塗装する
方法が開示されている。
【0005】すなわち、図5に示すように、まず所定の
ガラス基板10に蒸着法あるいは塗布法によってITO
膜62を形成し(ステップ1)、このITO膜62上全
面にフォトレジスト64を塗布する(ステップ2)。そ
して、所定のフォトマスク16を用いて露光し(ステッ
プ3)、現像してレジストパターンを形成する(ステッ
プ4)。その後、レジストパターンの開口部に電着塗料
66を電着塗装により析出凝固させる(ステップ5)。
次に、先に形成したレジストパターンを除去し(ステッ
プ6)、再度フォトレジスト64を全面に塗布して(ス
テップ7)、前述同様にレジストパターンを形成し、露
光工程、現像工程、電着塗装工程を行い第2色目を電着
塗装する。この方法によれば、ステップ7からステップ
3、4、5、6を1ルーチンとして複数回繰り返すこと
によって、複数色を着色することができる。
【0006】また、特開昭64−82092号公報に
は、基板上に形成したITO等の透明導電膜のにフォト
レジストを形成し、所定のフォトマスクを用いて露光、
現像してレジストパターンを形成する。そして、レジス
トパターンをマスクとしてエッチング処理によりITO
膜パターンを形成し、その後レジストを剥離させ、IT
O膜上に電着塗装する方法が開示されている。
【0007】すなわち、図6に示すように、ガラス基板
10にITO膜62を形成し、ITO膜62上全面にフ
ォトレジスト64を塗布して、所定のフォトマスク16
を用いて露光、現像してレジストパターンを形成する
(ステップ1〜ステップ4)。次に、エッチング液によ
りITO膜62をエッチングし、ITO膜パターンを形
成する(ステップ5)。そして、ITO膜62上のフォ
トレジスト64を剥離液により剥離し(ステップ6)、
ITO膜パターン以外の残留物及びITO膜62をエッ
チングした際に生成する不溶性塩基類等を除去するため
に浸漬洗浄を行う(ステップ7)。その後、ITO膜パ
ターン62′を陽極として第1色目を電着塗装し、次に
幅がaの導電性ゴムをガラス基板10上に接触させるこ
とにより、ITO膜パターン62″のみに通電させ、第
2色目を電着塗装した(ステップ8)。また、幅がbの
導電性ゴムをガラス基板10上に接触させ、ITO膜パ
ターン62″′のみに通電させて、第2色目を電着塗装
することができる。上記方法により、RGBパターンが
形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
特開昭60−33507号公報の方法では、例えばRG
Bパターンを形成する場合、フォトレジストを各着色ご
とに3回塗布し、その都度パターンニングを行い、フォ
トレジストを剥離する必要があった。従って、工程数が
多く、作業が煩雑であった。
【0009】また、上述の特開昭64−82092号公
報の方法においては、フォトレジストの塗布は1回であ
る。しかし、ITO膜のエッチング処理工程があるため
に、不溶性塩基類等を除去するために浸漬洗浄を行う必
要があった。更に、例えばRGBパターンを形成する場
合、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)用の
ITO膜パターンを全て形成した後、個別に電着塗装を
行っていた。このため、各塗料に対応するITO膜パタ
ーンが夫々導通しないように、一定の間隔を開けてしか
ITO膜パターンを形成することができず、モザイク形
状等の複雑な形状のパターンを形成することはできない
という問題があった。
【0010】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、パターン形成工程を簡略化
し、任意な形状の微細パターンを形成する着色パターン
形成方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、(1)導電性を有する基板
上に光半導体膜を形成する光半導体膜形成工程と、
(2)前記基板と光源との光路にマスクを配設するマス
ク配設工程と、(3)前記光半導体膜に光を照射し、前
記光半導体膜に光照射部を形成する光照射工程と、
(4)前記光照射工程によって形成された光照射部を反
応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導体膜パターンを
形成するパターン形成工程と、(5)前記パターン形成
工程によって形成された前記光半導体膜パターンの開口
部分の前記基板上に電着塗装を行う電着塗装工程と、を
含むことを特徴とする。
【0012】また、請求項2記載の発明は、(1)導電
性を有する基板上に光半導体膜を形成する光半導体膜形
成工程と、(2)前記基板と光源との光路にマスクを配
設するマスク配設工程と、(3)前記光半導体膜に光を
照射し、前記光半導体膜に光照射部を形成する光照射工
程と、(4)前記光照射工程によって形成された光照射
部を反応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導体膜パタ
ーンを形成するパターン形成工程と、(5)前記パター
ン形成工程によって形成された前記光半導体膜パターン
の開口部分の前記基板上に電着塗装を行う電着塗装工程
と、を含み、2色以上の電着塗装を前記基板上に形成す
る場合は、前記(2)のマスク配設工程において、前記
基板に対するマスクの位置をずらし、前記(3)の光照
射工程において、上記工程における未溶解部分に光照射
し、前記(4)のパターン形成工程を経て、前記(5)
の電着塗装工程において、先と異なる色を電着塗装する
一連の工程を複数回行うことを特徴とする。
【0013】また、請求項3記載の発明は、(1)基板
上に透明導電性膜を形成する透明導電性膜形成工程と、
(2)前記透明導電性膜上に光半導体膜を形成する光半
導体膜形成工程と、(3)前記基板と光源との光路にマ
スクを配設するマスク配設工程と、(4)前記光半導体
膜に光を照射し、前記光半導体膜に光照射部を形成する
光照射工程と、(5)前記光照射工程によって形成され
た光照射部を反応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導
体膜パターンを形成するパターン形成工程と、(6)前
記パターン形成工程によって形成された前記光半導体膜
パターンの開口部分の前記基板上に電着塗装を行う電着
塗装工程と、を含むことを特徴とする。
【0014】また、請求項4記載の発明は、(1)基板
上に透明導電性膜を形成する透明導電性膜形成工程と、
(2)前記透明導電性膜上に光半導体膜を形成する光半
導体膜形成工程と、(3)前記基板と光源との光路にマ
スクを配設するマスク配設工程と、(4)前記光半導体
膜に光を照射し、前記光半導体膜に光照射部を形成する
光照射工程と、(5)前記光照射工程によって形成され
た光照射部を反応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導
体膜パターンを形成するパターン形成工程と、(6)前
記パターン形成工程によって形成された前記光半導体膜
パターンの開口部分の前記基板上に電着塗装を行う電着
塗装工程と、を含み、2色以上の電着塗装を前記基板上
に形成する場合は、前記(3)のマスク配設工程におい
て、前記基板に対するマスクの位置をずらし、前記
(4)の光照射工程において、上記工程における未溶解
部分に光照射し、前記(5)のパターン形成工程を経
て、前記(6)の電着塗装工程において、先と異なる色
を電着塗装する一連の工程を複数回行うことを特徴とす
る。
【0015】
【作用】本発明に係る着色パターン形成方法において、
基板に形成された光半導体膜は、光照射された部分が反
応溶液で選択的に溶解するので、導電性を有する基板上
又は透明導電膜上に光半導体膜パターンを容易に形成す
ることができる。
【0016】また、電着塗装工程において、光半導体膜
上には、塗料の樹脂が析出しないので、光半導体膜の開
口部のみに所望の電着塗装を行うことができる。
【0017】更に、上記請求項2及び4記載の構成であ
れば、一度基板に形成した光半導体膜を用いてマスクの
位置をずらすのみで、所望の位置に複数色の電着塗装を
行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0019】図1には、本発明に係る着色パターン形成
方法の工程を説明した図が示されている。以下、図面に
基づいてカラーフィルタに用いるRGBパターンの形成
工程について説明する。
【0020】まず、ガラス基板10の上全面に透明導電
膜である例えばTO(Tin Oxide )膜12を形成し(ス
テップ1)、TO膜12上全面に光半導体膜であるZn
O膜14を形成する(ステップ2)。次に、マスク16
を所定の位置に配設して、光を照射し、反応溶液中でZ
nO膜14の光照射部分を選択的に溶解する(ステップ
3)。なお、このパターンニング工程については後述す
る。ZnO膜14の選択的に溶解された開口部のTO膜
12上に、赤色(Red )の塗料18を電着塗装する(ス
テップ4)。その後、マスク16の配設位置を所定量ず
らして、光を照射し反応溶液中でZnO膜14の光照射
部分を選択的に溶解して、ZnO膜14′のパターンを
形成する(ステップ5)。そして、ZnO膜14′又は
塗料18が形成されていないTO膜12上に、緑色(Gr
een )の塗料20を電着塗装する(ステップ6)。先と
同様に、マスク16の配設位置を所定量ずらして、光を
照射し反応溶液中でZnO膜14′を選択的に溶解し
て、ZnO膜を除去する(ステップ7)。そして、塗料
18と塗料20とが形成されていないTO膜12上に、
青色(Blue)の塗料22を電着塗装する(ステップ
8)。
【0021】最終着色形成工程(上記実施例では青色着
色)においては、その1つ前の着色形成工程(上記実施
例では緑色着色)後、(a) ZnO膜を酸で除去後、青色
電着塗装を行なう又は、(b) 青色電着塗装を光電着塗装
によっても可能である。
【0022】図2には、光半導体膜であるZnO膜14
へのパターンニング工程の電解槽の断面図が示されてい
る。まず、電解槽30内には、塩化ナトリウム(NaC
l)及び水酸化ナトリウム(NaOH)を含む水溶液か
らなる電解溶液が入れられており、電解槽30の側壁に
は、ガラス基板10がZnO膜14を電解溶液に接する
ように配設されている。そして、このガラス基板10の
背面にマスク16が配置され、光はガラス基板10に向
けて照射される。光は、ガラス基板10及びTO膜12
を通過し、ZnO膜14に達する。ここで、その光エネ
ルギーがZnOのエネルギー障壁(バンドギャップ:E
g)以上の場合、光照射されたZnO膜14部分の電子
(e- )が、価電子帯から伝導帯に励起される。なお、
本実施例の場合は、Egが約3.2eVであるから、本
実施例の場合、光エネルギー(hν)は、約3.2eV
以上であればよい。
【0023】従って、ZnO膜14において電子が励起
した部分の価電子帯には、ホールが生成する。これによ
り、ZnO膜14の表面にスペース・チャージ層(spac
e cherge layer)が形成される。
【0024】このホールの形成によりZnO膜14の表
面は、電解溶液と接しているので、以下の反応式(1)
のような反応が起こる。そして、選択的に光が照射され
た部分のZnO膜14のみが溶け出して、選択的にエッ
チングされる。
【0025】そこで、電解槽30内に電圧を印加する
と、TO膜12上のZnO膜14からホールが生成され
キャリアが移動し、反応式(1)のような反応が促進さ
れ、選択的に光が照射された部分のZnO膜14のみが
溶解し、エッチングされる。
【0026】
【化1】 次に、光半導体膜、特にZnO膜のパターン形成の条件
について説明する。
【0027】電解溶液のpHに対する光半導体膜の溶解
性について(その1) 上記光半導体膜であるZnO膜へのパターンニング工程
において、ZnO膜の溶解性は、表1に示すように電解
溶液のpHに依存する。なお、ここでVlightは、Zn
O膜光照射部分の電解溶液への溶解速度を示し、Vdark
は、ZnO膜光未照射部分の電解溶液への溶解速度を示
めす。また、本実施例の場合は、回路に電圧を印加しな
い。
【0028】
【表1】 表1より、ZnO膜パターン形成可能な電解溶液のpH
は、3〜7である。電解溶液のpHが3未満の場合、光
未照射部分も溶解してしまい、エッチング精度が劣化す
る。一方、電解溶液のpHが7を越える場合、光照射部
分も溶解しなくなるので、所望のエッチングができな
い。
【0029】照度と光半導体膜の溶解速度について
【表2】 光半導体膜であるZnO膜の溶解速度は、表2より明ら
かなように、照度が大きい速くなる。なお、照度は40
mW/cm2 以上が好ましい。
【0030】電解溶液のpHに対する光半導体膜の溶解
性について(その2) 図2の回路に電圧を印加した場合における電解溶液のp
Hと光半導体膜であるZnO膜の溶解性について以下の
表3に示す。
【0031】
【表3】 表3より、電圧を印加した場合には、ZnO膜パターン
形成可能な電解溶液のpHは、3〜12である。そし
て、電解溶液のpHは12が最も好ましい。電解溶液の
pHが3未満の場合、光未照射部分も溶解してしまい、
エッチング精度が劣化する。一方、電解溶液のpHが1
2を越える場合、光照射部分も溶解しなくなるので、所
望のエッチングができない。これは、ZnOがZnO−
OHとなり水に溶解しなくなるからである。また、表3
より明らかなように、電圧を印加するとZnO膜表面で
アノード反応が起こるので(反応式(2))、溶解反応
が促進される。
【0032】なお、SEM(Scanning Electron Micros
copy:走査型電子顕微鏡)にてパターン形状が所望の形
状になっていることを確認した。
【0033】
【化2】 電圧印加と光半導体膜の溶解性について
【表4】 表4より、電圧は1Vが最適であった。なお、ZnO膜
パターン形成可能な電圧としては、3V以下が好まし
い。
【0034】次に、電着塗装工程について説明する。図
3には、透明導電膜上への電着塗装の概要を説明する図
が示されている。図3に示すように、電着塗料36を入
れた電着槽34に基板10等を浸漬させ、TO膜12と
陰極の間に直流電界を印加して、ZnO膜14の開口部
のTO膜12に電着塗料を析出凝固させる。ここで、用
いた電着塗料36は、アニオンタイプのアクリル樹脂と
赤色顔料(Disperse RED HG 130 :ヘキスト社製)とか
らなり、固形分(NV)が10%、P/V(顔料:Pi
gment/Vehicle)が30/70のアニオン
電着塗料である。これによって、ZnO膜14に塗料が
付着することなくガラス基板10表面に赤色フィルタと
なる着色パターンを形成することができる。なお、開口
部200μmのパターンに赤色塗料を電着するに際し、
本実施例の場合は、電圧3V、120秒の条件で電着塗
装を行った。
【0035】また、RGBパターンを形成する場合に
は、緑色顔料としてフタロシアニングリーン、青色顔料
としてフタロシアニンブルーを用いる。そして、先述し
た工程により着色していく。なお、塗料(特に、塗料中
の樹脂)が付着したTO膜12は絶縁性になるために、
他の色が電着されることはない。
【0036】なお、アニオン電着法に限られるのもでは
なく、カチオン電着法を用いてもよい。電着塗装の条件
は、電圧が1〜10V、電着槽の液温が10〜40℃、
通電時間30秒〜5分が好ましい。
【0037】以上、着色パターン形成方法について述べ
てきたが、本発明に用いる部材について説明する。
【0038】本実施例において、基板はガラス基板に限
るものではなく、透明または非透明基板でもよく、絶縁
性または非絶縁性基板であってもよい。
【0039】また、上記ガラス基板10上に形成される
透明導電膜の材料はTOであったが、これに限定される
ものではなく、ITO(Indium Tin Oxide)、F/TO
(F/Tin Oxide )、Sb/TO(Sb/Tin Oxide)でもよ
い。透明導電膜の作製は、スパッタリング法、真空蒸着
法、CVD(Chmical Vapor Deposition:化学蒸着)
法、スプレーパイロリシス法のいずれの方法を用いても
よい。また、スパッタリング法を用いてITO膜を形成
する場合、原料はSn/In2 3 燒結体であり、スパ
ッタリング法を用いてTO膜を形成する場合、原料はS
nO2 燒結体である。真空蒸着法、CVD法を用いる場
合の原料は、それぞれの金属または有機金属であり、ス
プレーパイロリシス法を用いる場合の原料は、それぞれ
の金属塩アルコール溶液である。また、透明導電膜は、
可視光領域で透明であり、透過率が80%、導電性が1
-4Ωcm程度、膜厚が300nmであることが好まし
い。
【0040】また、上記光半導体膜の材料は、ZnOに
限るものではなく、Al/ZnO、In/ZnO、Ga
/ZnO、Si/ZnO、B/ZnO、F/ZnOでも
よい。更にこれらに限定されることなく、光に励起され
て溶けるものであればよい。例えば、CdSのような硫
化物を用いることができる。光半導体膜の作製は、スパ
ッタリング法、真空蒸着法、CVD法、スプレーパイロ
リシス法、ゾルゲル法のいずれの方法を用いてもよい。
スパッタリング法を用いる場合の原料は、Zn金属又は
ZnO燒結体である。真空蒸着法を用いる場合の原料
は、ZnCl2 又はZn金属であり、CVD法を用いる
場合の原料は、ジエチル亜鉛又はZnCl2 である。ス
プレーパイロリシス法を用いる場合の原料は、それぞれ
の有機金属のアルコール溶液である。また、光半導体膜
は、好ましくは可視光領域で透明であり、エネルギー障
壁(Eg)が約3.0eVより大きく、光励起により一
部導体となり電解溶液と通電することにより溶解する特
性を有し、膜厚が100〜200nmであることが好ま
しい。
【0041】上記の透明導電膜又は光半導体膜は、スプ
レーパイロシス法によって、基板上等に形成される。図
4には、スプレーパイロシス法の装置の模式図が示され
ている。装置40は、反応溶液44が入っている溶液槽
44と、窒素ガスを送り込む管48と、反応溶液を流入
させる管46と、窒素ガスによって反応溶液44をスプ
レー状に噴射させるノズル50と、基板が上面に置かれ
るホットプレート52とを有している。
【0042】まず、透明導電膜であるTO膜を基板上に
形成する場合について説明する。反応溶液、形成条件は
下記表5の通りである。
【0043】
【表5】 上記表5の反応溶液及び形成条件により、TO膜の膜厚
が200〜300nm、抵抗値が5×10-4ΩcmのT
O膜を得ることができた。
【0044】また、光半導体膜であるZnO膜をTO膜
上に形成する場合について説明する。反応溶液、形成条
件は下記表6の通りである。
【0045】
【表6】 上記表6の反応溶液及び形成条件により、ZnO膜の膜
厚が0.1μm、抵抗値が100Ωcm以上のZnO膜
を得ることができた。
【0046】また、上記マスクは、光照射部分と光未照
射部分を設けることができるものであれば、材料は限定
しない。そして、パターンでデザインは、任意な形状が
可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る着色
パターン形成方法は、光半導体膜を基板に形成したの
で、この光半導体膜に対して選択的に光照射し、その部
分を反応溶液で溶解することによって、透明導電膜上に
光半導体膜パターンを容易に形成することができる。従
って、任意の形状の微細パターンを得ることができる。
【0048】また、電着塗装工程において、光半導体膜
上には、塗料の樹脂が析出しないので、光半導体膜の開
口部のみに所望の電着塗装を行いことができる。
【0049】更に、上記請求項2及び4記載の構成であ
れば、一度基板に形成した光半導体膜を用いてマスクの
位置をずらすのみで、所望の位置に複数色の電着塗装を
行いことができる。従って、フォトレジストを使用する
方法に比べ、工程数を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る着色パターン形成方法の工程の説
明図である。
【図2】光半導体膜へのパターンニング工程の電解槽の
断面図である。
【図3】透明導電膜上への電着塗装の概要を説明する図
である。
【図4】スプレーパイロシス法の装置の模式図である。
【図5】従来の着色パターン形成方法の工程の説明図で
ある。
【図6】従来の他の着色パターン形成方法の工程の説明
図である。
【符号の説明】
10 ガラス基板 12 TO膜 14 ZnO膜 16 マスク 18,20,22 塗料 30 電解槽 32 電極 32´ 参照電極(Ag/AgCl)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 和仁 神奈川県横浜市栄区小菅ヶ谷町2000番地の 10 南小菅ヶ谷住宅2棟506号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)導電性を有する基板上に光半導体
    膜を形成する光半導体膜形成工程と、 (2)前記基板と光源との光路にマスクを配設するマス
    ク配設工程と、 (3)前記光半導体膜に光を照射し、前記光半導体膜に
    光照射部を形成する光照射工程と、 (4)前記光照射工程によって形成された光照射部を反
    応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導体膜パターンを
    形成するパターン形成工程と、 (5)前記パターン形成工程によって形成された前記光
    半導体膜パターンの開口部分の前記基板上に電着塗装を
    行う電着塗装工程と、 を含むことを特徴とする着色パターン形成方法。
  2. 【請求項2】 (1)導電性を有する基板上に光半導体
    膜を形成する光半導体膜形成工程と、 (2)前記基板と光源との光路にマスクを配設するマス
    ク配設工程と、 (3)前記光半導体膜に光を照射し、前記光半導体膜に
    光照射部を形成する光照射工程と、 (4)前記光照射工程によって形成された光照射部を反
    応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導体膜パターンを
    形成するパターン形成工程と、 (5)前記パターン形成工程によって形成された前記光
    半導体膜パターンの開口部分の前記基板上に電着塗装を
    行う電着塗装工程と、を含み、 2色以上の電着塗装を前記基板上に形成する場合は、前
    記(2)のマスク配設工程において、前記基板に対する
    マスクの位置をずらし、前記(3)の光照射工程におい
    て、上記工程における未溶解部分に光照射し、前記
    (4)のパターン形成工程を経て、前記(5)の電着塗
    装工程において、先と異なる色を電着塗装する一連の工
    程を複数回行うことを特徴とする着色パターン形成方
    法。
  3. 【請求項3】 (1)基板上に透明導電性膜を形成する
    透明導電性膜形成工程と、 (2)前記透明導電性膜上に光半導体膜を形成する光半
    導体膜形成工程と、 (3)前記基板と光源との光路にマスクを配設するマス
    ク配設工程と、 (4)前記光半導体膜に光を照射し、前記光半導体膜に
    光照射部を形成する光照射工程と、 (5)前記光照射工程によって形成された光照射部を反
    応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導体膜パターンを
    形成するパターン形成工程と、 (6)前記パターン形成工程によって形成された前記光
    半導体膜パターンの開口部分の前記基板上に電着塗装を
    行う電着塗装工程と、 を含むことを特徴とする着色パターン形成方法。
  4. 【請求項4】 (1)基板上に透明導電性膜を形成する
    透明導電性膜形成工程と、 (2)前記透明導電性膜上に光半導体膜を形成する光半
    導体膜形成工程と、 (3)前記基板と光源との光路にマスクを配設するマス
    ク配設工程と、 (4)前記光半導体膜に光を照射し、前記光半導体膜に
    光照射部を形成する光照射工程と、 (5)前記光照射工程によって形成された光照射部を反
    応溶液中で溶解し、前記基板上に光半導体膜パターンを
    形成するパターン形成工程と、 (6)前記パターン形成工程によって形成された前記光
    半導体膜パターンの開口部分の前記基板上に電着塗装を
    行う電着塗装工程と、 を含み、 2色以上の電着塗装を前記基板上に形成する場合は、前
    記(3)のマスク配設工程において、前記基板に対する
    マスクの位置をずらし、前記(4)の光照射工程におい
    て、上記工程における未溶解部分に光照射し、前記
    (5)のパターン形成工程を経て、前記(6)の電着塗
    装工程において、先と異なる色を電着塗装する一連の工
    程を複数回行うことを特徴とする着色パターン形成方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6309782B1 (en) * 1997-10-29 2001-10-30 Fuji Xerox Co., Ltd. Color filter and method for manufacturing the same
JP2009167038A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ZnOシード層、ZnOウィスカーパターン及びそれらの作製方法
US9022559B2 (en) 2010-03-10 2015-05-05 Hoya Lens Manufacturing Philippines Inc. Progressive-power lens designing method, progressive power lens designing system, and progressive-power lens
JP2015222815A (ja) * 2009-05-14 2015-12-10 ユニヴェルシテ ドゥ テクノロジー ドゥ トロワイUniversite De Technologie De Troyes 金属酸化物タイプまたは半導体タイプの物質からなる膜またはウエハをナノ構造化する方法

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