JPH0623012U - 光学素子の取付機構 - Google Patents

光学素子の取付機構

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JPH0623012U
JPH0623012U JP6422292U JP6422292U JPH0623012U JP H0623012 U JPH0623012 U JP H0623012U JP 6422292 U JP6422292 U JP 6422292U JP 6422292 U JP6422292 U JP 6422292U JP H0623012 U JPH0623012 U JP H0623012U
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郁夫 春日
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Abstract

(57)【要約】 【目的】光学素子固定位置精度向上、光学素子の光軸の
傾き防止、部品点数と組立工程の簡素化を図り、保持体
の光学素子保持部とフレームへの取付部とを分けて加圧
力による光学素子の経時変化を防止することができる光
学素子の取付機構を得る。 【構成】光学素子16を一体に保持する筒状の保持体1
0をフレームに取付けるための光学素子の取付機構。保
持体10は、光学素子16への入射光の光軸方向に伸び
るフレームへの取付部12と、光軸方向に関し取付部1
2とは逆側に設けられた光学素子保持部14と、取付部
12を半径方向に弾性変形させるために取付部12に半
径方向に切り込まれかつ光軸方向に伸びた溝18とを有
し、取付部12の弾性力で保持体10をフレームに取付
ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、レンズや回折格子などの光学素子を位置調整可能に取付けることが できるようにした光学素子の取付機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、光ピックアップ装置、光走査装置、その他各種光学装置では、レンズ や回折格子その他の各種光学素子を所定の位置に精度よく取付ける必要がある。 そこで従来は、図7(a)に示すように、光学素子のフレーム30に対し、レン ズ、回折格子などの光学素子を保持した保持体32を板ばね34によって加圧す ることにより、光学素子をフレーム30に光軸方向に位置調整可能に取付けてい た。実公昭63−30801号公報記載のものもこれに類するものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記従来の光学素子の取付機構によれば、板ばね34の寸法ずれ、位置ずれ、 弾力のばらつきなどによって均一な加圧ができず、光学素子の固定位置精度が悪 いという難点があった。また、図7(b)に示すように、光学素子の保持体32 を光軸方向に位置調整しようとするとき保持体32が傾いてフレーム30と保持 体32の一端部との間に隙間36を生じやすく、光学素子の光軸が傾きやすいと いう難点があった。そのほか、独立の部品として板ばね34を必要とするため、 部品点数が増えるし組立工程も多くなるという難点があり、保持体32が樹脂製 の場合は、板ばね34の加圧力が経時変化することにより保持体32がクリープ 変形するという難点もある。
【0004】 本考案は、このような従来技術の問題点を解消するためになされたもので、光 学素子の保持体をフレームに対し光軸に関して対称に加圧することにより、光学 素子の固定位置精度を向上させるとともに光学素子の光軸の傾きをなくし、また 、部品点数と組立工程の簡素化を図ることができ、さらに、保持体の光学素子保 持部と加圧部分であるフレームへの取付部とを分けることにより光学素子の経時 変化を防止することができる光学素子の取付機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、光学素子を一体に保持する筒状の保持体が、光学素子への入射光の 光軸方向に伸びるフレームへの取付部と、光軸方向に関し取付部とは逆側に設け られた光学素子保持部と、取付部を半径方向に弾性変形させるために取付部に半 径方向に切り込まれかつ光軸方向に伸びた溝とを有していて、取付部の弾性力で 保持体がフレームに取付けられることを特徴とする。光学素子の例としては、レ ンズ又は回折格子がある。光学素子保持部の先端の外径は、取付部の外径よりも 小さく形成してもよい。
【0006】
【作用】
保持体は、フレームへの取付部に光軸方向に溝が設けられることにより弾性変 形可能であり、保持体をフレームに嵌め込んだとき、取付部がフレームで加圧さ れ弾性変形した形で保持体がフレームに取付けられる。取付部の弾性力はフレー ムに対し光学素子の光軸に関し対称に作用する。保持体は、これをフレームに取 付けた状態で光軸方向の位置調整可能であり、また、光軸の回りの回転位置調整 可能である。保持体のフレームへの取付部と光学素子保持部とは光軸方向に区分 されて形成されており、取付部の弾性力が光学素子保持部に加わることはない。
【0007】
【実施例】
以下、図面を参照しながら本考案にかかる光学素子の取付機構の実施例につい て説明する。 図1ないし図4において、全体としてほぼ円筒状の保持体10は、光ピックア ップ装置、光走査装置その他各種光学装置のフレームへの取付部12と、光学素 子保持部14とを有してなる。光学素子保持部14はレンズ又は回折格子その他 各種光学素子16を保持する部分で、図示の例では光学素子16は回折格子にな っている。光学素子保持部14には適宜数の突起22が形成され、これらの突起 22で囲まれた空間に光学素子16が位置決めされて固定されている。上記取付 部12は上記回折格子16への入射光の光軸方向に伸びている。光学素子保持部 14は、上記光軸方向に関し上記取付部12とは逆側に設けられている。光学素 子保持部14と取付部12との間には上記入射光を通すための孔20が形成され ている。
【0008】 保持体10は、一体成形した樹脂、あるいは弾性のある金属等で作られていて 、取付部12には、この取付部12を半径方向に弾性変形させるために、半径方 向に切り込まれかつ上記光軸方向に伸びた複数の溝18が形成されている。溝1 8は図示の例では3個であり、周方向に等間隔に設けられている。取付部12と 光学素子保持部14との間の外径部分には段差が形成されていて、光学素子保持 部14の外径は、取付部12の外径よりも小さく形成されている。
【0009】 図5は、上記のように構成された保持体10を光学装置のフレーム24に取付 けた例を示す。保持体10のフレーム24への取付部12は、上記のように半径 方向に切り込まれかつ入射光の光軸方向に伸びた複数の溝18が形成されること により、半径方向に弾性変形することができる。しかも、上記溝18は周方向に 等間隔に形成されることにより、取付部12は光軸に関し対称に弾性変形するこ とができる。従って、保持体10をフレーム24の取付孔に挿入すると、取付部 12がフレーム24の取付孔の内周面で加圧され、取付部12が多少弾性変形し た形で保持体10がフレーム24に取付けられる。取付部12と光学素子保持部 14は光軸方向に区分して形成され、かつ、光学素子保持部14の外径は取付部 12の外径よりも小さく形成されているため、フレーム24による取付部12の 加圧力が光学素子保持部12およびこの光学素子保持部12に保持されている光 学素子16に及ぶことはない。
【0010】 図5に示すように保持体10を光学装置のフレーム24に取付けた状態で、フ レーム24に対して保持体10を光軸方向に摺動させることができるため、光学 素子16の光軸方向の位置調整を行うことができる。上記のように、取付部12 は光軸に関し対称に弾性変形するため、保持体10及びこれと一体の光学素子1 6が片寄ることはないし、位置調整の際に保持体10が傾いて光学素子16の光 軸が傾くこともない。また、上記のように、取付部12は光軸に関し対称に弾性 変形するため、保持体10を光軸の回りに回転させても保持体10が片寄ったり 傾いたりすることはなく、よって、光学素子16を光軸を中心とした回転方向の 位置を調整することもできる。このように光学素子16の回転方向の位置調整が 可能であるということは、光学素子16が図示の実施例のように回折格子である 場合などに有効である。
【0011】 以上説明した実施例では、光学素子16は回折格子になっていたが、回折格子 に限らず、レンズ、その他各種光学部品であってもよい。また、光学素子保持部 の先端の外径が取付部の外径よりも小さく形成されていればよく、必ずしも図示 の実施例のように光学素子保持部14と取付部12との間に段差が設けられてい る必要はない。従って、少なくとも光学素子保持部から取付部にかけてテーパー が形成されていてもよい。このようにテーパーを形成すれば、保持体をフレーム の取付部に挿入しやすくなるという利点がある。保持体は筒状に形成されていれ ばよく、図示の実施例のような円筒状に限られるものではなく、四角筒状、多角 筒状などでもよい。
【0012】 光学素子がレンズなどの場合、保持体と一体にレンズを成形してもよい。すな わち、レンズと同一素材で保持体とともにレンズを一体成形すればよい。また、 図6に示すように、保持体10とともに回折格子25を一体成形してもよい。回 折格子25の格子面26は、格子の方向が所定の方向となるように一体成形する 。
【0013】
【考案の効果】
本考案によれば、光学素子を一体に保持する筒状の保持体に、光軸方向に伸び るフレームへの取付部と、光軸方向に関し取付部とは逆側に設けられた光学素子 保持部とを区分して設けるとともに、上記取付部を半径方向に弾性変形させるた めに光軸方向に伸びた溝を設けたため、保持体を光軸に関して対称に加圧するこ とができ、保持体をフレームに取付けたとき、光学素子の固定位置精度を向上さ せるとともに光学素子の光軸の傾きをなくすことができる。また、保持体を加圧 するための部品を別部品として用意する必要がないため、部品点数と組立工程の 簡素化を図ることができる。さらに、保持体の光学素子保持部と加圧部分である フレームへの取付部とが光軸方向に分けられているため、加圧力が光学部品に及 ぶことがなく、光学素子の経時変化を防止することができる。そのほか、保持体 を光軸方向に位置調整しても、また、光軸の回りの回転位置を調整しても、保持 体が安定に保持されるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる光学素子の取付機構の実施例を
示す平面図。
【図2】同上縦断面図。
【図3】同上正面図。
【図4】同上底面図。
【図5】上記実施例の使用態様を示す一部断面正面図。
【図6】本考案にかかる光学素子の取付機構の別の実施
例を示す縦断面図。
【図7】従来の光学素子の取付機構の例を概略的に示す
正面図。
【符号の説明】
10 保持体 12 取付部 14 光学素子保持部 16 光学素子 18 溝 24 フレーム

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学素子を一体に保持する筒状の保持体
    をフレームに取付けるための光学素子の取付機構であっ
    て、 上記保持体は、上記光学素子への入射光の光軸方向に伸
    びる上記フレームへの取付部と、上記光軸方向に関し上
    記取付部とは逆側に設けられた光学素子保持部と、上記
    取付部を半径方向に弾性変形させるために上記取付部に
    半径方向に切り込まれかつ上記光軸方向に伸びた溝とを
    有し、 上記取付部の弾性力で上記保持体を上記フレームに取付
    けることを特徴とする光学素子の取付機構。
  2. 【請求項2】 光学素子は、レンズ又は回折格子である
    請求項1記載の光学素子の取付機構。
  3. 【請求項3】 光学素子保持部の先端の外径は、取付部
    の外径よりも小さく形成されてなる請求項1記載の光学
    素子の取付機構。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5779810U (ja) * 1980-10-31 1982-05-17
JPS62105111A (ja) * 1985-10-31 1987-05-15 Sharp Corp 光学部品調整装置

Patent Citations (2)

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