JPH06229433A - ディスクブレーキ用摩擦パッドの製造方法 - Google Patents

ディスクブレーキ用摩擦パッドの製造方法

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JPH06229433A
JPH06229433A JP1332693A JP1332693A JPH06229433A JP H06229433 A JPH06229433 A JP H06229433A JP 1332693 A JP1332693 A JP 1332693A JP 1332693 A JP1332693 A JP 1332693A JP H06229433 A JPH06229433 A JP H06229433A
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弘樹 臼井
Mikio Gomi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性に優れたディスクブレーキ用摩擦パッ
ドを提供することを目的とする。 【構成】 摩擦パッド11を加熱成形する前に、裏金4
を予備加熱し、裏金4に予め予熱を持たせる。その裏金
4と、摩擦母材8とを加熱形成装置3に配置し、圧縮・
加熱をして、摩擦パッド11を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスクブレーキ用摩擦
パッドの製造方法に係るものであって、特にその加熱成
形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディスクブレーキ用の摩擦パッドは、一
般に、摩擦母材を裏金に密着させて、熱及び圧力を加え
て所定の摩擦材の形状に加熱成形し、裏金に固着させて
いる。例えば、特開昭59−176327号公報により
開示されているように、ディスクブレーキ用摩擦パッド
の摩擦材が高熱伝導性摩擦材料と低熱伝導性摩擦材料の
2層に分かれている。高熱伝導性摩擦材料はディスクロ
ータとの摺動面側に位置し、熱伝導性の良いメタリック
系材料等からなり、低熱伝導性摩擦材料は裏金との固着
面側に位置し、断熱性に優れたアスベスト系材料等から
なっている。
【0003】この製造方法は次のようなものである。ま
ず、所定形状の金型内に低熱伝導性摩擦材料と、低熱伝
導性摩擦材料が高熱伝導性摩擦材料と裏金とに挟まれる
ように積層させ、金型に配置する。さらに、プレスによ
り所定の形状・寸法に押し固めるとともに、熱成形する
ことで摩擦母材(この従来技術の場合、高熱伝導性摩擦
材料及び低熱伝導性摩擦材料)を硬化させ、裏金に固着
させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この熱成形は、高熱伝
導性摩擦材料の加熱面と、裏金の加熱面とを同じ温度で
加熱する。しかしながら、裏金は熱容量が大きく、加熱
に時間がかかるため、同時に同じ温度で加熱した場合、
低熱伝導性摩擦材料の裏金側の面よりも高熱伝導性摩擦
材料の加熱面側の方が先に高温になり、硬化し始める。
従って、最後に硬化する部分は裏金近傍部分となる。こ
の時、摩擦母材の硬化に伴って発生するガスは、摩擦母
材の未硬化の部分を通って外部へ抜けていくため、最後
に硬化する部分、即ち摩擦材の裏金近傍部分に比較的大
きな気孔が生じ易くなる。
【0005】ディスクブレーキの摩擦パッドは、ブレー
キ操作時にはディスクロータとの摩擦により加熱され、
ブレーキ解除時にはディスクロータから離間し冷却され
る。ここで、裏金と摩擦材との間には熱膨張量及び熱収
縮量の差があり、その熱膨張量及び熱収縮量は裏金の方
が大きいのが一般的である。従って、加熱時には裏金が
伸び、その端部をディスクロータ側へ近づけるように湾
曲するため、摩擦材の裏金近傍部分に引っ張り方向の力
が加わる。また、冷却時には裏金が縮み、その端部をデ
ィスクロータから離すように湾曲するため、摩擦材の裏
金近傍部分に圧縮方向の力が加わる。即ち、制動・非制
動に伴って、摩擦材の裏金近傍部分に圧縮・引っ張り方
向の力が繰り返し加えられることになる。また、制動時
摩擦材がディスクロータに押しつけられた際、ディスク
ロータとの摩擦により、摩擦材がディスクロータ回転方
向に引っ張られる。しかしながら、裏金が車体に固定さ
れたブラケットによりディスクロータ回転方向に移動不
可能に取り付けられているため、摩擦材に曲げモーメン
トが発生する。この曲げモーメントは、摩擦材のディス
クロータからの距離が大きい部分、即ち摩擦材の裏金近
傍部分で最も大きくなる。
【0006】従って、摩擦材の裏金近傍部分に先述のよ
うな気孔が生ずると、その部分において、制動に伴う摩
擦材の熱膨張・熱収縮による圧縮力・引張力及び制動時
の曲げモーメントに対する強度の弱い部分が発生するお
それがあった。
【0007】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、摩擦母材の硬化の最も遅い部分を裏金から
遠ざけることにより、強度の弱くなるおそれのある部分
を裏金から遠ざけ、制動に伴う摩擦パッドの熱膨張・熱
収縮による圧縮力・引張力及び制動時の曲げモーメント
に対する、摩擦材の裏板近傍部分の強度を上げ、耐久性
に優れたディスクブレーキ用摩擦パッドを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明におけるディスク
ブレーキ用摩擦パッドの製造方法は、摩擦母材を、裏金
に密着させて加熱成形することにより摩擦材とするとと
もに前記裏金に固着させて製造されるディスクブレーキ
用摩擦パッドの製造方法であって、前記裏金を予備加熱
することで、前記裏金に予め予熱を持たせた後、前記加
熱成形を行うことを特徴とする。
【0009】
【作用】上記手段によれば、裏金に予め予熱を持たせて
あるため、摩擦母材における裏金側の表面の硬化が反対
側の表面の硬化に対して遅れることなく進み、最後に硬
化する部分は摩擦母材の裏金近傍部分から離れる。従っ
て、摩擦母材が硬化し、摩擦材となるのにともなって発
生するガスにより比較的大きな気孔が生じたとしても、
摩擦材の裏金近傍部分から離れた部分に生ずることとな
る。
【0010】
【実施例】続いて、本発明の一実施例について図面に基
づいて詳細に説明する。図1は、本実施例に用いられる
加熱成形装置3の一部詳細図である。加熱成形装置3は
上型2、中型6及び下型10を有している。下型10は
摩擦材12(図2参照)の横断面形状と同じ断面形状で
あり、位置を固定されている。また、その内部には複数
本の加熱用のヒータ9が備えられている。中型6は筒状
を成し、その内周面の断面形状は下型10の断面形状と
同じである。また、中型6は下型10の外側に上下方向
移動可能に嵌合され、図示しない付勢手段により上方へ
付勢されており、図1は非成形時で、中型6が上昇端位
置にある状態の図である。さらに、中型6は下型10と
ともに空間7を形成し、中型6の上端内周部には裏金4
を支持する肩部5を有している。上型2は上下移動可能
に取り付けられており、図示しない昇降機構により昇降
させられる。図1は非成形時で、上型2が上昇端位置に
ある状態の図である。また、その内部には複数本の加熱
用のヒータ1が備えられている。
【0011】次に、図3に基づいて摩擦パッド11の製
造工程を説明する。まず、所定の形状に打ち抜きされ、
脱脂、防錆処理が施された裏金4の摩擦母材8との接着
面に接着剤を塗布し(S1)、その裏金4を図示しない
加熱炉等にて予備加熱する(S2)。この際は、接着剤
の硬化に悪影響のでない程度であって、できるだけ高い
温度で加熱することが望ましい。次に、予備加熱された
裏金4及び予備成形された摩擦母材8(S3)を、図1
のように摩擦母材8を下にして、中型6と下型10によ
り形成される空間7に配置する(S4)。この時、裏金
4の周縁部は中型6の肩部5により支持されている。ま
た、裏金4が予熱を持った状態で加熱成形を行う必要が
あるため、できるだけ短時間で配置することが望まし
い。
【0012】この状態で上型2が下降させられる。上型
2は下降の途中で中型6と系合し、中型6とともに下降
する。下型10が固定されているため、摩擦母材8は上
型2と下型10により圧縮させられる。上型2は所定の
圧力が得られるまで下降させられ、摩擦母材8が所定の
形状となるよう圧縮する(S5)。圧縮後、裏金4及び
摩擦母材8が上型2のヒータ1及び下型10のヒータ9
により加熱され(S6)、摩擦母材8が、摩擦母材8を
構成する熱硬化性樹脂の硬化によって摩擦材12となる
(図2参照)。
【0013】いま、裏金4は予め予備加熱されているの
で、予熱を持っており、その加熱は迅速に行われる。そ
のため、摩擦母材8の裏金4側部分の硬化がその反対側
の表面部分の硬化に遅れることなく進み、未硬化の部分
は摩擦母材8の裏金4近傍部分から離れていく。その硬
化に伴って生ずるガスは未硬化の部分を通って抜けてい
くので、摩擦母材8の裏金4近傍部分から離れたところ
から抜ける。従って、摩擦母材の硬化が終了し、摩擦材
12となった際、摩擦材12内に気泡が残り、比較的大
きな気孔が生じても、摩擦材12の裏金4近傍部分から
離れた部分に生ずることになる。
【0014】このように、摩擦材12を加熱成形する前
に、裏金4を予め予備加熱して予熱を持たせるようにし
た場合の摩擦パッド11のせん断強度の測定結果を図4
のグラフに示す。例1は、裏金4を摂氏100度の加熱
炉内で1分間加熱した後、30秒で加熱成形装置3に配
置し、上型2・下型10の表面温度を摂氏150度に設
定し、5分間加熱成形した場合であり、例2は、加熱成
形装置3の上型2の表面温度を摂氏180度、下型10
の表面温度を摂氏140度に設定たもので、他の構成は
例1と同様である。また、従来例は、裏金4を予備加熱
せず、室温状態のまま加熱成形装置3に配置したもの
で、他の構成は例1と同様である。せん断強度の測定に
は圧縮試験機を使用し、加圧速度10mm/minで試
験を行った。
【0015】図4のグラフから明らかなように、摩擦材
12を加熱成形する前に、裏金4を予備加熱して裏金4
に予め予熱を持たせるようにすると、摩擦母材8の硬化
の最も遅い部分を裏金4から遠ざけることができるた
め、強度の弱くなるおそれのある部分と、摩擦材12
の、制動に伴う摩擦パッド11の熱膨張・熱収縮による
圧縮力・引張力及び制動時の曲げモーメントによる力を
最も大きく受ける部分とを離すことができる。従って、
高いせん断強度が得られ、耐久性に優れた摩擦パッド1
1を得ることができる。
【0016】なお、裏金4の予熱温度は摂氏80度〜1
30度とすることが望ましい。摂氏80度以下では予熱
による効果が少なくなり、摂氏130度を越えて高くす
れば塗布した接着剤が短時間で硬化してしまうからであ
る。
【0017】また、上記実施例では、図示しない加熱炉
により裏金4を予備加熱することになっていたが、裏金
4及び摩擦母材8を室温状態のまま加熱装置に配置し、
所定時間裏金4側を予備加熱し、裏金4に予熱を持たせ
てから、摩擦母材8側を加熱し始める方法を取っても、
同様の効果が得られる。さらに、上記実施例において
は、摩擦母材8が予備成形されるようになっていたが、
種々の材料が混合・攪拌され、予備成形されていない混
合材料を空間7に投入して、加熱成形し、混合材料が摩
擦母材8を構成するようにしてもよい。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、摩擦材を加熱成形する
前に、裏金を予備加熱して裏金に予め予熱を持たせるよ
うにしたので、摩擦母材の硬化の最も遅い部分、即ち強
度の弱くなるおそれのある部分が摩擦母材の裏金近傍部
分から離れる。従って、制動に伴う摩擦パッドの熱膨張
・熱収縮による圧縮力・引張力及び制動時の曲げモーメ
ントに対する、摩擦材の強度を上げることができ、耐久
性に優れた摩擦パッドを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に用いられる加熱成形装
置の概略を示す正面断面図。
【図2】 図1の加熱成形装置により摩擦材が加熱成
形された状態を示す正面断面図。
【図3】 摩擦パッドの製造工程のフローチャートを
示す図。
【図4】 本発明の製造方法により製造された摩擦パ
ッドのせん断強度と従来の製造方法により製造した摩擦
パッドのものとの比較を表すグラフ図。
【符号の説明】
4 ・・・ 裏金 8 ・・・ 摩擦母材 11 ・・・ 摩擦パッド 12 ・・・ 摩擦材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦母材を、裏金に密着させて加熱成形
    することにより摩擦材とするとともに前記裏金に固着さ
    せて製造されるディスクブレーキ用摩擦パッドの製造方
    法であって、前記裏金を予備加熱することで、前記裏金
    に予め予熱を持たせた後、前記加熱成形を行うことを特
    徴とするディスクブレーキ用摩擦パッドの製造方法。
JP05013326A 1993-01-29 1993-01-29 ディスクブレーキ用摩擦パッドの製造方法 Expired - Lifetime JP3141598B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6139673A (en) * 1997-09-25 2000-10-31 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Process for producing friction material
US7972675B2 (en) 2002-12-09 2011-07-05 Aisin Kako Kabushiki Kaisha Friction material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6139673A (en) * 1997-09-25 2000-10-31 Akebono Brake Industry Co., Ltd. Process for producing friction material
US7972675B2 (en) 2002-12-09 2011-07-05 Aisin Kako Kabushiki Kaisha Friction material

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