JPH0622861B2 - 2軸延伸ブロ−成形壜体 - Google Patents
2軸延伸ブロ−成形壜体Info
- Publication number
- JPH0622861B2 JPH0622861B2 JP17011785A JP17011785A JPH0622861B2 JP H0622861 B2 JPH0622861 B2 JP H0622861B2 JP 17011785 A JP17011785 A JP 17011785A JP 17011785 A JP17011785 A JP 17011785A JP H0622861 B2 JPH0622861 B2 JP H0622861B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bottle
- blow
- heat
- biaxially stretched
- molded product
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,ポリエチレンテレフタレート樹脂製の2軸延
伸ブロー成形壜体に関するもので,さらに詳言すれば,
高い透明性を維持したまま熱収縮に対する耐熱性が高い
ポリエチレンテレフタレート樹脂製の2軸延伸ブロー成
形壜体に関するものである。
伸ブロー成形壜体に関するもので,さらに詳言すれば,
高い透明性を維持したまま熱収縮に対する耐熱性が高い
ポリエチレンテレフタレート樹脂製の2軸延伸ブロー成
形壜体に関するものである。
ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下,単にPETと
記す)は,安定した物性,無公害性,優れた透明性,そ
して高い機械的強度等により2軸延伸ブロー成形壜体と
して各方面で多量に使用さており,特に食品用の壜体と
して極めて有用なものとなっている。
記す)は,安定した物性,無公害性,優れた透明性,そ
して高い機械的強度等により2軸延伸ブロー成形壜体と
して各方面で多量に使用さており,特に食品用の壜体と
して極めて有用なものとなっている。
このようにPET製壜体は,優れた多数の特性を効果的
に発揮するものなのであるが,熱処理を施していないP
ET製の2軸延伸ブロー成形壜体は,熱に対して弱く,
70℃以上の高温下では著しく収縮変形する。
に発揮するものなのであるが,熱処理を施していないP
ET製の2軸延伸ブロー成形壜体は,熱に対して弱く,
70℃以上の高温下では著しく収縮変形する。
このため,120 ℃の条件下で30分間放置して熱処理する
レトルト食品とか,加熱処理した内容液を加熱した状態
のまま注入充填する食品の収納容器として利用すること
ができず,熱収縮に対する耐熱性の高いPET製壜体の
出現が強く望まれているのが現状である。
レトルト食品とか,加熱処理した内容液を加熱した状態
のまま注入充填する食品の収納容器として利用すること
ができず,熱収縮に対する耐熱性の高いPET製壜体の
出現が強く望まれているのが現状である。
この要望を満たすべく,2軸延伸成形金型の型温を高い
温度に設定することによって達成するヒートセットの施
された壜体があるが,このヒートセットを施した壜体
は,その熱収縮に対する耐熱程度がせいぜい70〜80℃で
あるために,前記したレトルト食品とか,熱殺菌処理を
必要とする飲料液とかの収納壜体としては使用不可能で
あった。
温度に設定することによって達成するヒートセットの施
された壜体があるが,このヒートセットを施した壜体
は,その熱収縮に対する耐熱程度がせいぜい70〜80℃で
あるために,前記したレトルト食品とか,熱殺菌処理を
必要とする飲料液とかの収納壜体としては使用不可能で
あった。
同様に,壜体の底部の熱収縮に対する耐熱性を高めるた
めに,底部の構造を多数の襞状の凹凸を整形した構造と
し,この多数の凹凸によって底部の延伸量を大きくさせ
たものがあるが,このものは確かにその熱収縮に対する
耐熱性が向上するのであるが,前記したヒートセットの
場合と同様にその熱収縮に対する耐熱性はせいぜい90℃
程度が限度であった。
めに,底部の構造を多数の襞状の凹凸を整形した構造と
し,この多数の凹凸によって底部の延伸量を大きくさせ
たものがあるが,このものは確かにその熱収縮に対する
耐熱性が向上するのであるが,前記したヒートセットの
場合と同様にその熱収縮に対する耐熱性はせいぜい90℃
程度が限度であった。
本発明は,上記した従来例における問題点および不都合
を解消すべく創案されたもので,高い透明性を維持した
まま熱収縮に対する耐熱性を有する2軸延伸ブロー成形
壜体を提供することを目的とするものである。
を解消すべく創案されたもので,高い透明性を維持した
まま熱収縮に対する耐熱性を有する2軸延伸ブロー成形
壜体を提供することを目的とするものである。
以下,本発明の2軸延伸ブロー成形壜体を,本発明の一
実施例を示す図面を参照しながら説明する。
実施例を示す図面を参照しながら説明する。
本発明による2軸延伸ブロー成形壜体1は,ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂(以下,PETと記す)製の2軸
延伸ブロー成形壜体であって,口筒2を除いた底壁4と
胴筒3とから成る本体部の内の胴部3は透明であるが底
壁4がほぼ透明であり、本体部内に単純に湾曲陥没した
形状となっているこの底壁4の周端部を除いた残部の密
度が約1.360 〔g/cm3〕以上であり,さらに約120 ℃
までの使用雰囲気温度範囲内での内部容積の収縮減少率
が最大で1.0 %以下となっている。
ンテレフタレート樹脂(以下,PETと記す)製の2軸
延伸ブロー成形壜体であって,口筒2を除いた底壁4と
胴筒3とから成る本体部の内の胴部3は透明であるが底
壁4がほぼ透明であり、本体部内に単純に湾曲陥没した
形状となっているこの底壁4の周端部を除いた残部の密
度が約1.360 〔g/cm3〕以上であり,さらに約120 ℃
までの使用雰囲気温度範囲内での内部容積の収縮減少率
が最大で1.0 %以下となっている。
本体部の胴筒3は,通常のこの種の壜体の胴筒と同程度
の透明性を発揮するが,底壁4の周端部を除いた残部,
すなわち中央部分は,壜体1の成形操作時における加熱
操作によっては,成形金型に接触する外側部分の一部に
わずかな熱結晶化が発生することがあり,このため場合
によっては胴筒3と同程度の透明性を得ることができな
いことがある。
の透明性を発揮するが,底壁4の周端部を除いた残部,
すなわち中央部分は,壜体1の成形操作時における加熱
操作によっては,成形金型に接触する外側部分の一部に
わずかな熱結晶化が発生することがあり,このため場合
によっては胴筒3と同程度の透明性を得ることができな
いことがある。
底壁4は,本体部内に単純に湾曲陥没したほぼ球弧構造
となっていて,従来例の如く,襞状の凹凸を設けて延伸
量を増大させる構造とはなっておらず,特別な金型を必
要とすることなく成形されたものとなっている。
となっていて,従来例の如く,襞状の凹凸を設けて延伸
量を増大させる構造とはなっておらず,特別な金型を必
要とすることなく成形されたものとなっている。
この底壁4は,この種の2軸延伸ブロー成形壜体におい
ては延伸を受け難い部分であるので,この底壁4の周端
部を除いた残部の密度に対して他の本体部部分の密度は
高い値になっていることは云うまでもない。
ては延伸を受け難い部分であるので,この底壁4の周端
部を除いた残部の密度に対して他の本体部部分の密度は
高い値になっていることは云うまでもない。
また,本発明による壜体1は,レトルト食品収納容器お
よび加熱充填用容器として使用されるのであり,レトル
ト食品収納容器として使用される場合には,約120 ℃ま
で加熱されることになり,また加熱充填用容器として使
用される場合には,約100 ℃程度まで加熱されて使用さ
れることになる。
よび加熱充填用容器として使用されるのであり,レトル
ト食品収納容器として使用される場合には,約120 ℃ま
で加熱されることになり,また加熱充填用容器として使
用される場合には,約100 ℃程度まで加熱されて使用さ
れることになる。
それゆえ,使用雰囲気温度の差により壜体1の内部容積
の収縮減少率は一定しないのであるが,この内部容積の
収縮減少が発生したとしても,その収縮減少率は1.0 %
を越えることはなく,必ず1.0 %以下の,例えば0.5 %
程度にとどまるものとなっている。
の収縮減少率は一定しないのであるが,この内部容積の
収縮減少が発生したとしても,その収縮減少率は1.0 %
を越えることはなく,必ず1.0 %以下の,例えば0.5 %
程度にとどまるものとなっている。
本発明の壜体1は,上記の如く,底壁4の周端部を除く
残部の密度が高い値となっているので,他の充分な延伸
を受けて成形される本体部部分の密度は充分に高い値に
なっており,これによって本体部に極めて強靭で高い機
械的強度,例えば高い減圧強度を得ることができること
になる。
残部の密度が高い値となっているので,他の充分な延伸
を受けて成形される本体部部分の密度は充分に高い値に
なっており,これによって本体部に極めて強靭で高い機
械的強度,例えば高い減圧強度を得ることができること
になる。
また,120 ℃の使用雰囲気温度でも内部容積の収縮減少
率が1.0 %以内であるので,レトルト食品収納用容器と
して充分に使用することが可能である。
率が1.0 %以内であるので,レトルト食品収納用容器と
して充分に使用することが可能である。
そして,通常の加熱充填飲料は,ほぼ100 ℃に加熱処理
した内容液を,そのまま壜体内に注入充填するのである
が,この場合に対しても充分に使用が可能であり,PE
T製壜体の使用可能な温度範囲を大幅に広げることがで
きる。
した内容液を,そのまま壜体内に注入充填するのである
が,この場合に対しても充分に使用が可能であり,PE
T製壜体の使用可能な温度範囲を大幅に広げることがで
きる。
さらに,壜体1の底壁4構造が単純なほぼ球弧状である
ので,通常の壜容器と相違のない壜体外観を得ることが
できると共に,従来からの壜体成形用の金型装置をその
まま利用して成形することができることになる。
ので,通常の壜容器と相違のない壜体外観を得ることが
できると共に,従来からの壜体成形用の金型装置をその
まま利用して成形することができることになる。
本発明の壜体1は,上記の如き構成および作用を有する
ものであるが,この壜体1の成形手段の一例を以下に説
明する。
ものであるが,この壜体1の成形手段の一例を以下に説
明する。
第2図に実線図示した皿形状に射出成形されたPET製
プリフォーム5の2軸延伸ブロー成形される本体部を,
PETの熱結晶化寸前の温度を含み延伸効果の出現でき
るブロー成形可能な温度範囲である90〜130 ℃に加熱す
ると共に,一次ブロー金型の型温を110 〜230 ℃に加熱
した状態で一次中間成形品6に一次2軸延伸ブロー成形
し,この一次中間成形品6を一次ブロー金型の型温より
も20〜60℃高い温度である170 〜255 ℃に加熱して二次
中間成形品7に熱収縮成形すると共に,二次ブロー金型
の型温を成形された壜体1の使用雰囲気最高温度,例え
ばレトルト殺菌処理温度よりも数度高い温度である120
〜150 ℃に加熱した状態で壜体1にブロー成形するので
ある。
プリフォーム5の2軸延伸ブロー成形される本体部を,
PETの熱結晶化寸前の温度を含み延伸効果の出現でき
るブロー成形可能な温度範囲である90〜130 ℃に加熱す
ると共に,一次ブロー金型の型温を110 〜230 ℃に加熱
した状態で一次中間成形品6に一次2軸延伸ブロー成形
し,この一次中間成形品6を一次ブロー金型の型温より
も20〜60℃高い温度である170 〜255 ℃に加熱して二次
中間成形品7に熱収縮成形すると共に,二次ブロー金型
の型温を成形された壜体1の使用雰囲気最高温度,例え
ばレトルト殺菌処理温度よりも数度高い温度である120
〜150 ℃に加熱した状態で壜体1にブロー成形するので
ある。
壜体1に2軸延伸ブロー成形される際に延伸変形される
ことのないプリフォーム5の口筒2は,上記したブロー
成形操作に先立って熱変形しないように熱処理により熱
結晶化しておく。
ことのないプリフォーム5の口筒2は,上記したブロー
成形操作に先立って熱変形しないように熱処理により熱
結晶化しておく。
また,このプリフォーム5の口筒2と本体部との接続部
分および本体部の中央部分は,本体部の他の部分よりも
延伸作用を受け難く,白化し易い部分であるので,これ
らの部分は他の部分よりもその肉厚を比較的薄くした延
伸し易いように構成するのが良い。
分および本体部の中央部分は,本体部の他の部分よりも
延伸作用を受け難く,白化し易い部分であるので,これ
らの部分は他の部分よりもその肉厚を比較的薄くした延
伸し易いように構成するのが良い。
プリフォーム5を一次中間成形品6に延伸成形する際の
延伸倍率は,面積倍率でほぼ5〜13倍程度であるが,こ
のように本体部の延伸倍率を設定するのは,熱結晶化し
ない状態で延伸成形ができるようにするためで,この倍
率での延伸によって延伸ブロー成形された部分が配向結
晶することは当然のこととして,密度が約1.350 〔g/
cm3〕以上となるようにするためであり,この面積倍率
の範囲を限定したのは,面積倍率が5倍以下であると一
次中間成形品6に対する加熱時に白化が発生するためで
あり,反対に面積倍率が13倍以上であると一次中間成形
品5にボイドが発生して延伸成形はできるが白濁して賦
形性が悪くなるからである。
延伸倍率は,面積倍率でほぼ5〜13倍程度であるが,こ
のように本体部の延伸倍率を設定するのは,熱結晶化し
ない状態で延伸成形ができるようにするためで,この倍
率での延伸によって延伸ブロー成形された部分が配向結
晶することは当然のこととして,密度が約1.350 〔g/
cm3〕以上となるようにするためであり,この面積倍率
の範囲を限定したのは,面積倍率が5倍以下であると一
次中間成形品6に対する加熱時に白化が発生するためで
あり,反対に面積倍率が13倍以上であると一次中間成形
品5にボイドが発生して延伸成形はできるが白濁して賦
形性が悪くなるからである。
一次中間成形品6を加熱して二次中間成形品7に収縮成
形するのは,延伸成形品内に発生した内部残留応力を強
制的に消滅させるためである。
形するのは,延伸成形品内に発生した内部残留応力を強
制的に消滅させるためである。
二次中間成形品7から壜体1への二次2軸延伸ブロー成
形は,延伸倍率をできる限り小さい値に設定するのが良
く,この延伸倍率が小さいほど壜体1内の内部残留応力
が小さくなる。
形は,延伸倍率をできる限り小さい値に設定するのが良
く,この延伸倍率が小さいほど壜体1内の内部残留応力
が小さくなる。
また,この二次中間成形品7から壜体1への二次2軸延
伸ブロー成形時における二次ブロー金型の型温を高い値
に設定したのは,成形される壜体1を熱固定するためで
ある。
伸ブロー成形時における二次ブロー金型の型温を高い値
に設定したのは,成形される壜体1を熱固定するためで
ある。
次に,本発明による壜体1の具体例を以下に説明する。
プリフォーム5の加熱温度115 ℃,一次ブロー金型の型
温180 ℃,ブロー圧25kg/cm2,そしてブロー時間1.4
秒で,プリフォーム5から一次中間成形品6への一次2
軸延伸ブロー成形を行い,次いで一次中間成形品6に対
する加熱温度225 ℃,二次ブロー金型の型温140 ℃,ブ
ロー圧30kg/cm2そしてブロー時間4.4 秒で,一次中間
成形品6から二次中間成形品7への熱収縮成形を行った
後,この二次中間成形品7を壜体1に成形した。
温180 ℃,ブロー圧25kg/cm2,そしてブロー時間1.4
秒で,プリフォーム5から一次中間成形品6への一次2
軸延伸ブロー成形を行い,次いで一次中間成形品6に対
する加熱温度225 ℃,二次ブロー金型の型温140 ℃,ブ
ロー圧30kg/cm2そしてブロー時間4.4 秒で,一次中間
成形品6から二次中間成形品7への熱収縮成形を行った
後,この二次中間成形品7を壜体1に成形した。
こうして成形された壜体1を,収納槽内の120 ℃に加熱
したグリセリン内に,キャップなしの状態で30分間浸漬
入位置させて加熱してから取り出して水冷して加熱前と
の変化を求めたところ,この壜体1の内部容積の収縮減
少率は0.33%となって,このことから熱収縮の極めて少
ないPETボトルであることが明らかとなった。
したグリセリン内に,キャップなしの状態で30分間浸漬
入位置させて加熱してから取り出して水冷して加熱前と
の変化を求めたところ,この壜体1の内部容積の収縮減
少率は0.33%となって,このことから熱収縮の極めて少
ないPETボトルであることが明らかとなった。
この壜体1を,80℃の内容液を充填してキャッピング
し,レトルト殺菌処理した場合,レトルト殺菌処理温度
120 ℃,F値6〜10で変形がなく,内部容積の収縮減少
率は0.5 %と云う極めて優れた熱収縮に対する耐熱性を
発揮した。
し,レトルト殺菌処理した場合,レトルト殺菌処理温度
120 ℃,F値6〜10で変形がなく,内部容積の収縮減少
率は0.5 %と云う極めて優れた熱収縮に対する耐熱性を
発揮した。
この壜体1の熱収縮が発生する温度を測定したところ,
108 ℃と高い温度であった。この熱収縮発生温度は,従
来の通常の壜体の場合,57〜64℃であり,従来の耐熱壜
体と称される壜体の場合,70〜80℃で,最高で83℃であ
る。
108 ℃と高い温度であった。この熱収縮発生温度は,従
来の通常の壜体の場合,57〜64℃であり,従来の耐熱壜
体と称される壜体の場合,70〜80℃で,最高で83℃であ
る。
また,前記した如く,本発明による壜体1は,内部残留
応力が殆どなく,また充分に高い密度を有するものとな
るので,減圧変形測定器を用いて−300 mmHgから−10mm
Hg毎に壜体1の胴部を押して,壜体1の胴部の”へこ
み”が押圧力を除いた時に元に戻るかどうかを確かめな
がらの減圧強度テストを行ったところ,従来の壜体の場
合は最も減圧強度の高いもので−420 mmHgであるのに対
して,本発明の壜体1はそのいずれも−500 mmHg以上
(減圧変形測定器の測定能力が−500 mmHgまでであるた
め)となり,極めて高い減圧強度を有することが明らか
となった。
応力が殆どなく,また充分に高い密度を有するものとな
るので,減圧変形測定器を用いて−300 mmHgから−10mm
Hg毎に壜体1の胴部を押して,壜体1の胴部の”へこ
み”が押圧力を除いた時に元に戻るかどうかを確かめな
がらの減圧強度テストを行ったところ,従来の壜体の場
合は最も減圧強度の高いもので−420 mmHgであるのに対
して,本発明の壜体1はそのいずれも−500 mmHg以上
(減圧変形測定器の測定能力が−500 mmHgまでであるた
め)となり,極めて高い減圧強度を有することが明らか
となった。
また,ほぼ半球殻形状をしたプリフォーム5を使用し
て,プリフォーム5の加熱温度116 ℃,一次ブロー金型
の型温155 ℃,ブロー圧25kg/cm2,そしてブロー時間
2.0 秒で,プリフォーム5から一次中間成形品6への一
次2軸延伸ブロー成形を行い,次いで一次中間成形品6
に対する加熱温度225 ℃,二次ブロー金型の型温を140
℃,ブロー圧30kg/cm2,そしてブロー時間7.0 秒で,
一次中間成形品6から二次中間成形品7への熱収縮成形
を行ってから,この二次中間成形品7を壜体1に成形し
た。
て,プリフォーム5の加熱温度116 ℃,一次ブロー金型
の型温155 ℃,ブロー圧25kg/cm2,そしてブロー時間
2.0 秒で,プリフォーム5から一次中間成形品6への一
次2軸延伸ブロー成形を行い,次いで一次中間成形品6
に対する加熱温度225 ℃,二次ブロー金型の型温を140
℃,ブロー圧30kg/cm2,そしてブロー時間7.0 秒で,
一次中間成形品6から二次中間成形品7への熱収縮成形
を行ってから,この二次中間成形品7を壜体1に成形し
た。
こうして成形された壜体1を,空壜の状態で加熱温度11
5 ℃で加熱したところ,内部容積の収縮減少率は0.72%
であり,この壜体1内に80℃の湯を充填して外部からも
115 ℃でレトルト殺菌,30分加熱したところ,その内部
容積の収縮減少率は0.46%であり,この場合も充分に熱
収縮に対する耐熱性の高い壜体であることが証明され
た。
5 ℃で加熱したところ,内部容積の収縮減少率は0.72%
であり,この壜体1内に80℃の湯を充填して外部からも
115 ℃でレトルト殺菌,30分加熱したところ,その内部
容積の収縮減少率は0.46%であり,この場合も充分に熱
収縮に対する耐熱性の高い壜体であることが証明され
た。
上記した二つの具体例において,壜体1の加熱時の内部
容積き収縮減少率が1.0 %まで上昇しなかったのは,こ
の壜体1を成形した二次金型の型温が充分に高い値であ
ったからで,この二次金型の型温を低くすると壜体1の
内部容積の収縮減少率は1.0 %近くまで上昇することに
なるが,このような各壜体1の耐熱特性は,その壜体1
に要求される耐熱性に対応して設定すれば良いことであ
る。
容積き収縮減少率が1.0 %まで上昇しなかったのは,こ
の壜体1を成形した二次金型の型温が充分に高い値であ
ったからで,この二次金型の型温を低くすると壜体1の
内部容積の収縮減少率は1.0 %近くまで上昇することに
なるが,このような各壜体1の耐熱特性は,その壜体1
に要求される耐熱性に対応して設定すれば良いことであ
る。
以上の説明から明らかなように,本発明による壜体は,
内部残留応力が極めて小さいのでほとんど熱収縮変形を
引き起こすことがなく,これがため内容液の加熱充填時
に不正な熱変形を起こさず良好な壜体外観を維持するこ
とができ,また高い熱収縮に対する耐熱性を有している
にもかかわらずPETの持つ高い透明性を維持すること
ができるので清涼感の優れた容器を提供できる等多くの
優れた効果を発揮するものである。
内部残留応力が極めて小さいのでほとんど熱収縮変形を
引き起こすことがなく,これがため内容液の加熱充填時
に不正な熱変形を起こさず良好な壜体外観を維持するこ
とができ,また高い熱収縮に対する耐熱性を有している
にもかかわらずPETの持つ高い透明性を維持すること
ができるので清涼感の優れた容器を提供できる等多くの
優れた効果を発揮するものである。
第1図は,本発明の壜体の一実施例を示す縦断面図であ
る。 第2図は,本発明による壜体の成形行程の一例を示す縦
断面図である。 符号の説明 1;壜体,2;口筒,3;胴筒,4;底壁,5;プリフ
ォーム,6;一次中間成形品,7;二次中間成形品。
る。 第2図は,本発明による壜体の成形行程の一例を示す縦
断面図である。 符号の説明 1;壜体,2;口筒,3;胴筒,4;底壁,5;プリフ
ォーム,6;一次中間成形品,7;二次中間成形品。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 22:00 4F
Claims (1)
- 【請求項1】ポリエチレンテレフタレート樹脂製の2軸
延伸ブロー成形壜体であって,口筒を除いた底壁と胴筒
とから成る本体部の内の前記胴部は透明であるが前記本
体部内に単純に湾曲陥没した形状となっている前記底壁
がほぼ透明であり,前記底壁の周端部を除いた残部の密
度が約1.360 〔g/cm3〕以上であり,さらに約120 ℃
までの使用雰囲気温度範囲内での内部容積の収縮減少率
が最大で1.0 %以下である2軸延伸ブロー成形壜体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17011785A JPH0622861B2 (ja) | 1985-08-01 | 1985-08-01 | 2軸延伸ブロ−成形壜体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17011785A JPH0622861B2 (ja) | 1985-08-01 | 1985-08-01 | 2軸延伸ブロ−成形壜体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6230018A JPS6230018A (ja) | 1987-02-09 |
JPH0622861B2 true JPH0622861B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=15898954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17011785A Expired - Lifetime JPH0622861B2 (ja) | 1985-08-01 | 1985-08-01 | 2軸延伸ブロ−成形壜体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0622861B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0272040A (ja) * | 1988-09-06 | 1990-03-12 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 耐熱ブローボトル |
SK1595A3 (en) | 1992-07-07 | 1995-09-13 | Continental Pet Technologies | Method of forming container with high-crystallinity sidewall and low-crystallinity base |
US5281387A (en) * | 1992-07-07 | 1994-01-25 | Continental Pet Technologies, Inc. | Method of forming a container having a low crystallinity |
US5419866A (en) * | 1992-11-06 | 1995-05-30 | Pepsico Inc. | Process for heat treating thermoplastic containers |
CN1299953C (zh) * | 1999-11-30 | 2007-02-14 | 株式会社吉野工业所 | 聚酯树脂层压容器的成形方法 |
EP2366528A4 (en) | 2008-12-17 | 2016-06-08 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | METHOD FOR PRODUCING AN ART RESIN CONTAINER |
US11472091B2 (en) | 2015-10-29 | 2022-10-18 | Nissei Asb Machine Co., Ltd. | Two step blow molding unit, apparatus and method |
-
1985
- 1985-08-01 JP JP17011785A patent/JPH0622861B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6230018A (ja) | 1987-02-09 |
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Legal Events
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EXPY | Cancellation because of completion of term |