JP2924582B2 - 耐熱性容器及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性容器及びその製造方法

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    • B29K2067/00Use of polyesters or derivatives thereof, as moulding material

Landscapes

  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内容物を高温充填する
ための飽和ポリエステル系ボトルとその製造方法に関す
るものである。より詳しくは、飽和ポリエステル系ボト
ルの首部に準耐熱性を持たせるものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸されたブロー容器は、ポリエチ
レンテレフタレートを中心として広く利用されているが
清酒用や洋酒、焼酎関係のブレンド飲料等にも用途が広
がりつつある状況で、例えば清酒用途の場合、殺菌を考
慮した充填温度が67℃±1℃で熱による変形等を考慮
すると一般の未延伸首部では、開封トルク等の品質確保
が難しくなると考えられ、また、洋酒や焼酎関係のブレ
ンド品の場合ブレンドした果汁やその他成分の殺菌も必
要となる為、少し高い70〜80℃程度の耐熱性が必要
で、首部への準耐熱性付与が不可欠になる。
【0003】従来から、首部に耐熱性を付与する場合下
記3種類の方法が用いられている。 イ)首部を完全に結晶化させて耐熱性を付与する。 ロ)首部を耐熱性樹脂との多層構造にする。 ハ)耐熱性の首部を挿入して一体化する。
【0004】イ)の場合、結晶化により耐熱性はかなり
向上するが結晶化収縮による内部応力が増大し、耐衝撃
性が低下する。また、ポリエチレンテレフタレートの場
合、上記に加えて球状結晶が主体となる為、配向結晶の
ものに比較して鎖状効果による強化が薄れてしまい、こ
れらの要因からも耐衝撃性が低下する。さらに、首部分
が白濁する為、商品のクリアーなイメージが損なわれる
という欠点も有る。
【0005】ロ)の場合、耐熱性の樹脂としてポリアリ
レート系樹脂やポリカーボネイト系樹脂を使用する為容
器が単一素材ではなくなり、リサイクル性に問題を生じ
る。また、首部分の多層構造はプリフォーム射出工程で
品質確保しなければならないが、安定した多層構造を確
保する為には射出工程、検査工程とも高度な技術を必要
とする。
【0006】ハ)の場合、ロ)と同様にリサイクルの問
題点があり、また首部分を挿入する為の付帯設備に費用
が掛かってしまう。
【0007】特公平4−79901号公報には、延伸さ
れていない口栓部を、該口栓部の下端の膨出部を除いて
結晶化により白化させ、平均結晶度が28〜36体積パ
ーセントである白化部分とするとともに、口栓部の下端
の延伸されていない膨出部を未白化部分としたポリエチ
レンテレフタレートボトルが開示されている。これは
イ)の場合に相当する。
【0008】また、特開平4−97820号公報には、
一方に開口部を有し、他方を閉塞したプリフォームを用
いて二軸延伸ブロー成形してなる飽和ポリエステル樹脂
製壜体において、該壜体の口頸部内周径が外周径に対し
て60〜80%であり、しかも口頸部の全光線透過率が
60%以上である飽和ポリエステル樹脂製壜体及びその
製造方法が開示されている。
【0009】これは、口頸部が厚肉であり、プリフォー
ムを製造する場合に胴部とのバランスが難しく、急に薄
肉にすると口頸部と胴部の間の強度が低下する。また、
製造方法は、あらかじめオーブン中でプリフォーム全体
をまたは壜体の口頸部に相当するプリフォーム部分を二
軸延伸ブロー成形して壜体とした時に、透明性を失わな
いように、あらかじめ温度60〜140℃、時間1〜6
0分間加熱処理して応力緩和してから二軸延伸ブロー成
形することが開示されている。実施例では、100℃,
40分の条件で加熱処理しているもので、このような条
件では、応力除去の効果は有るが、ヒートセット(ある
程度の内部応力を保持したまま固定化する処理)効果は
薄く、残留応力に従って、首部が変形しやすいと考えら
れる。また、処理時間が長い為、インラインでの処理は
難しく、プリフォームをオーブン中でセットする場合、
自重の影響やお互いの接触に関して慎重に処理する必要
性が生じ、実用的ではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、首部を完全
に結晶化させて白濁させず、首部を耐熱性樹脂との多層
構造とせず、耐熱性の首部を挿入して一体化することも
しないで、高温充填に適する耐熱性があり、開封トルク
が大きく、寸法変化の少ない耐熱性容器及びその製造方
法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、飽和ポリエス
テル系樹脂容器において、ジエチレングリコール成分を
2モル%以下含む飽和ポリエステル樹脂を用いて、フラ
ンジ部を含む未延伸容器首部全体の領域を、透明性を保
持させ、85〜120℃、5秒〜59秒の条件で加熱す
ることにより、収縮及びヒートセットさせたことを特徴
とする耐熱性容器である。
【0012】また、上記の耐熱性容器において、容器首
部の平均密度を加熱処理しないものに比較して0.02
%から3.0%の範囲で上昇させた、または、容器首部
の光線透過度の低下率が加熱処理しないものの60%以
下である耐熱性容器である。
【0013】本発明の製造方法は、飽和ポリエステル系
樹脂を用いて射出成形したプリフォームの首部を、赤外
線あるいはヒーター加熱等により、白化が起こらない程
度に85℃〜120℃,5秒〜59秒の条件で、該プリ
フォームを収縮及びヒートセットさせた後、ブロー成形
する耐熱性容器の製造方法、または、飽和ポリエステル
系樹脂を用いて成形した後の容器首部を、赤外線あるい
はヒーター加熱等により、白化が起こらない程度に85
℃〜120℃,5秒〜59秒の条件で、収縮及びヒート
セットする耐熱性容器の製造方法である。
【0014】(詳細な説明)本発明は、飽和ポリエステ
ル系ボトルの首部に加熱処理(結晶化させない)を施
し、内容物充填時の熱収縮や充填後の経時変化を抑え、
開封トルクや液漏れ性を中心とした首部の品質を確保し
ようとするものである。
【0015】加熱処理による効果は樹脂の種類により大
きく左右され、一般に耐熱グレードと呼ばれている収縮
安定性の高い(ヒ−トセットし易い)樹脂材料での効果
は大きく、例えばポリエチレンテレフタレートの場合、
効果の大きい材料はエチレングリコールやテレフタル酸
からなるホモに近い組成で形成されているのに対し、効
果の小さい材料の場合グリコール成分としてジエチレン
グリコール等の第三成分が比較的多く含まれている。
【0016】本発明に適応される樹脂材料は、飽和ポリ
エステル系材料に含まれるポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタ
レート等が挙げられ、開封トルク値よりジエチレングリ
コール成分が2モル%以下含むそれらの飽和ポリエステ
ル樹脂である。
【0017】容器首部を加熱し首部平均密度を0.02
%から3.0%の範囲で増加させることにより充填時及
び経時保存による開封トルク(首部寸法変化)の減少を
抑えることができる。加熱による平均密度上昇が0.0
2%以下の場合加熱による効果は殆ど見られず開封トル
クや首部の寸法変化は加熱処理を施さないものと比較し
て何等効果は見られなかった。また、加熱による平均密
度上昇が3.0%を越える場合結晶化が進んで耐衝撃性
が低下する。
【0018】樹脂成形品の未延伸部形状を変化させる要
因として内部応力が考えられる。今回の加熱処理では、
射出成形による残留応力や配向歪が緩和され内部応力の
少ない状態になっていると思われる。また結晶化挙動が
開始するレベルでの加熱を行わない為、結晶核生成によ
る内部歪増大等による弊害(経時変化)も起こりにくく
なる。
【0019】容器首部を加熱する場合、光線透過度の減
少率を60%以内に抑え、容器の透明性を保持する。光
線透過度が60%以上減少する場合、容器としての透明
感が完全に失われてしまう。
【0020】加熱適性温度は利用する材料により多少変
化するが、首部(表面)温度で85℃〜120℃、より
望ましくは98℃から108℃の範囲で5秒以上59秒
以下の加熱が望ましい。60秒以上だと結晶化(球晶)
の核が発生し始め、結晶化させずに透明感を保持すると
いう目的にそぐわなくなり、また処理時間が長くなり生
産効率は低下する。
【0021】本発明の加熱方法は、急速加熱を行なう
為、一般ヒーター、赤外線ヒーター、セラミックヒータ
ー等が利用でき、また、より均一な加熱を行なう為に首
部からの距離を一定にした金型を作成し、それをヒータ
ー等により加熱する事も考えられる。
【0022】首部肉厚が増大すればする程、加熱処理に
よる効果は大きく開封トルクの減少率は小さくなる、し
かし肉厚が増大すれば、加熱処理時間が長くなり生産効
率は低下する。
【0023】本発明の加熱時期については、プリフォー
ムの状態で首部を加熱しても良いし、ブロー成形後に、
ボトルの首部を加熱処理しても良い。
【0024】
【作用】本発明の飽和ポリエステル系ボトルは、ジエチ
レングリコール成分を2モル%以下含む飽和ポリエステ
ル樹脂を用いて、フランジ部を含む未延伸容器首部全体
の領域を、透明性を保持させ、加熱することにより、収
縮及びヒートセットさせるので、従来の問題点を解消
し、高温充填に適する耐熱性があり、開封トルクが大き
く、寸法変化が少ない。また、上記処理により、容器首
部の平均密度を加熱処理しないものに比較して0.02
%〜3.0%の範囲で上昇させ、または、容器首部の光
線透過度の低下率が加熱処理しないものの60%以下と
することを可能とする。
【0025】また、本発明の飽和ポリエステル系ボトル
の製造方法は、ブロー成形前の射出成形したプリフォー
ムの首部を、またはブロー成形した後の容器首部を、赤
外線あるいはヒーター加熱等により、白化が起こらない
程度に85℃〜120℃,5秒〜59秒の条件で、収縮
及びヒートセットするので、従来の問題点を解消し、高
温充填に適する耐熱性があり、開封トルクが大きく、寸
法変化が少ない飽和ポリエステル系ボトルを得ることが
できる。
【0026】
【実施例】図1はポリエチレンテレフタレート製1.5
L丸型容器の部分断面説明図である。該容器は容器首部
1と容器胴部2からなり、口部肉厚5と外径6を示す。
このような容器を利用して本発明の方法により容器首部
に準耐熱性を持たせるべくテストを行い評価した。容器
首部口径は直径28mm標準タイプを用い、比較的高い
射出圧力(保圧)でプリフォームの射出成形を行なっ
た。射出圧力を高くするのは首部の密度を上昇させ後収
縮をなるべく少なくするためである。
【0027】成形に用いた樹脂は、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂でRT543M(ユニペット(株)製)と
RT543C(ユニペット(株)製)の2種類で前者が
耐熱グレード、後者が一般グレードと称して使い分けさ
れている。両樹脂の成分的な違いは、前者がジエチレン
グリコール成分2モル%以下に抑えてあり、又成形性を
確保する為にIV(inherent viscosi
ty)を0.78にしてあるのに対し、後者はジエチレ
ングリコール成分を3モル%程度含み、IVを0.76
にしてある。本発明ではジエチレングリコール成分2モ
ル%以下の限定があるが、比較のためジエチレングリコ
ール成分3モル%のものを一緒に行った。
【0028】図2は容器首部白化装置の概念的部分説明
図である。作製した容器首部1をガイドボス7に装着
し、熱遮蔽板4を設けて、ヒーター3で加熱処理して、
ヒートセットとプレ収縮をさせた。ヒーター3は容量1
000W−220Vで高さ10mm−長さ200mmの
ものを容器首部2から10mmの位置に両側から2基設
置して、100Vに電圧調整した状態で、30rpmで
回転させながら、5秒、10秒、15秒、20秒、25
秒にて加熱処理を行った。
【0029】容器首部肉厚の影響と材料の影響を同時確
認する為、首部肉厚5を2.4mmと2.6mmのもの
を前記2種の材料で作成し、それぞれに上記5条件の加
熱処理を行ったもので評価した。評価の方法は、準耐熱
の基準となる75℃で充填し25秒間で15kgf−c
mのトルクにてキャッピングする、その後10分間放置
した後冷却漕にて順次冷却してゆく、冷却漕温度と時間
は、60℃−7分→45℃−7分→30℃−7分の順で
行なった。
【0030】上記冷却処理終了後、24時間横倒しにて
放置し液漏れ性を確認する、その後50℃の恒温室に4
8時間保存テストした後の開封トルク、容器首部の寸法
変化を調べた。
【0031】図3は、樹脂の成分的な差による、開封ト
ルクと準耐熱処理時間の関係を示すグラフである。図3
に示す様に、加熱処理で効果を発揮するのはあきらかに
RT543M(耐熱グレード)の方で、RT543C
(一般グレード)と最適条件での開封トルク値を比較す
ると約2倍の数値差を持っている事が判明した。
【0032】図4は、上記RT543Mの加熱処理時間
と開封トルクの関係と、密度変化を関連させて見易いよ
うに示したグラフである。グラフから明らかな様に、加
熱するにつれて密度は増加すし、結晶化が始まる(白濁
がはじまる)前にピーク(20秒加熱)を迎え、それ以
降は(白濁しながら)密度が減少する。25秒以降は表
示していないが、減少しながらある時間(40秒加熱)
を境にして再び密度が上昇し始める(結晶化が進行す
る)。
【0033】本発明の目的とするところは、図4のよう
に開封トルクがピークになる条件まで(この例では20
秒)熱処理することにより、充填,キャッピング以降に
発生する熱履歴に対し、首部分の収縮を抑え、高い開封
トルクを保持しようとするものである。
【0034】図5は、容器首部肉厚と準耐熱処理時間の
関係を示すグラフである。図5に示す様に、加熱時間に
関しては、肉厚の薄いものが処理時間の短い所で最適条
件が存在するのに対し逆に肉厚の厚いものは処理時間の
長い側で最適条件が存在する事が判明した。
【0035】ここで重要なのは、微結晶化した首部の開
封トルク値は、結晶化しない状態で最も入熱量が大きい
条件の開封トルク値より小さくなる事である。すなわ
ち、開封トルクが最大のところの処理時間を設定すれば
本発明のポリエステル系ボトルが得られるものである。
【0036】図6は、容器首部先端の外径6の収縮量と
開封トルクとの相関性を示すグラフである。図6に示す
ように、開封トルク値は、容器首部先端の外径6の収縮
量との相関性が高く、開封トルク値の高いものは収縮量
が低く抑えられている。ここで言う最適条件とは、開封
トルクの最も高い数値を維持している条件のことであ
る。以下の(表1)に図6に用いた測定データを示す。
【0037】
【表1】
【0038】微結晶化した首部は、充填時の熱量や保存
テスト時の熱量により球晶による結晶化が進行し、容器
首部変化(収縮/変形)による開封トルク減少が起こる
と考えられる。今回の処理ではこの弊害を除去する為、
球晶生成の元となる結晶核が発生する以前に加熱処理を
終了させることにある。
【0039】
【発明の効果】本発明は、ポリエステル系ボトルの首部
を完全に結晶化させて白濁させず、首部を耐熱性樹脂と
の多層構造とせず、そして耐熱性の首部を挿入して一体
化することもしないで、高温充填に適する耐熱性があ
り、開封トルクが大きく寸法変化の少ない耐熱性容器お
よびその製造方法を提供するものである。本発明は、ジ
エチレングリコール成分を2モル%以下含む飽和ポリエ
ステル樹脂を用いて、射出成形したプリフォームまたは
ブロー成形したボトル、の首部を赤外線あるいはヒータ
ー加熱とうにより、白化が起こらない程度に85℃〜1
20℃,5秒〜59秒の条件で、収縮及びヒートセット
するので、非常に効率よく高温充填に適した飽和ポリエ
ステル系耐熱性容器を得ることができる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリエチレンテレフタレート製1.5L丸型容
器の部分断面説明図である。
【図2】容器首部白化装置の概念的部分説明図である。
【図3】樹脂の成分的な差による、開封トルクと準耐熱
処理時間の関係を示すグラフである。
【図4】RT543Mの加熱処理時間と開封トルクの関
係と、密度変化を関連させて見易いように示したグラフ
である。
【図5】容器首部肉厚と準耐熱処理時間の関係を示すグ
ラフである。
【図6】容器首部先端の外径6の収縮量と開封トルクと
の相関性を示すグラフである。
【符号の説明】
1…容器首部 2…容器胴部 3…加熱ヒーター 4…
熱遮蔽板 5…口部肉厚 6…外径 7…ガイドボス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 圭子 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 審査官 菅谷 光雄 (56)参考文献 特開 昭58−173628(JP,A) 特開 平4−259529(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 49/00 - 49/80

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飽和ポリエステル系樹脂容器において、ジ
    エチレングリコール成分を2モル%以下含む飽和ポリエ
    ステル樹脂を用いて、フランジ部を含む未延伸容器首部
    全体の領域を、透明性を保持させ、85〜120℃、5
    秒〜59秒の条件で加熱することにより、収縮及びヒー
    トセットさせたことを特徴とする耐熱性容器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の耐熱性容器において、容器
    首部の平均密度を加熱処理しないものに比較して0.0
    2%から3.0%の範囲で上昇させたことを特徴とする
    耐熱性容器。
  3. 【請求項3】請求項1記載の耐熱性容器において、容器
    首部の光線透過度の低下率が加熱処理しないものの60
    %以下であることを特徴とする耐熱性容器。
  4. 【請求項4】飽和ポリエステル系樹脂を用いて射出成形
    したプリフォームの首部を、赤外線あるいはヒーター加
    熱等により、白化が起こらない程度に85℃〜120
    ℃,5秒〜59秒の条件で、該プリフォームを収縮及び
    ヒートセットさせた後、ブロー成形することを特徴とす
    る耐熱性容器の製造方法。
  5. 【請求項5】飽和ポリエステル系樹脂を用いて成形した
    後の容器首部を、赤外線あるいはヒーター加熱等によ
    り、白化が起こらない程度に85℃〜120℃,5秒〜
    59秒の条件で、収縮及びヒートセットすることを特徴
    とする耐熱性容器の製造方法。
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