JPH06227965A - リポソーム組成物 - Google Patents

リポソーム組成物

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JPH06227965A
JPH06227965A JP19945692A JP19945692A JPH06227965A JP H06227965 A JPH06227965 A JP H06227965A JP 19945692 A JP19945692 A JP 19945692A JP 19945692 A JP19945692 A JP 19945692A JP H06227965 A JPH06227965 A JP H06227965A
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JP
Japan
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liposome
liposome composition
group
cellulose ether
modified cellulose
Prior art date
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Pending
Application number
JP19945692A
Other languages
English (en)
Inventor
Sakae Ohara
栄 尾原
Yasuaki Muto
泰明 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期に亘って安定なリポソーム組成物を提供
する。 【構成】 リポソームおよび炭素数8〜24のアルキル
基を有する疎水的改質セルロースエーテルを含むリポソ
ーム組成物とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、近年、薬物の運搬体と
して注目されているリポソームを含むリポソーム組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】医学、薬学の分野において、ドラッグキ
ャリアとしてリポソームが有望視されており、多数の研
究がなされている。リポソームをドラッグキャリアとし
て用いる手段は、例えば、特開昭52―151718号
等において公知である。また、リポソームを外用剤や化
粧品に用いる例も見られ、例えば、特開昭60―152
410号には、皮膚に塗布するリポソーム組成物が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、調製したリポ
ソームは、一般的にその安定性に乏しく、保存中に脂質
が凝集して沈澱してしまったり、リポソーム内に取り込
まれた活性物質が漏出するといった安定性上の問題があ
る。こうした、保存上の欠点を改良し、長期保存に耐え
るようにするための検討がなされて来た。例えば、リポ
ソームを構成するリン脂質にイオン性物質を配合し、イ
オンによる反発を利用して安定性を高めたり、コレステ
ロールを配合して膜の強度を高めたりする方法が知られ
ている。しかしながら、これらはいずれも完全なもので
はなかった。また、特開昭58―49311号には、リ
ポソーム膜の表面をデキストラン,アミロペクチン等の
多糖類の脂肪酸エステルで被覆することにより、血中成
分からの攻撃から保護する方法が示されているが、保存
中に脂肪酸エステルが加水分解されてしまうされてしま
うので、長期保存の点において万全なものではなかっ
た。
【0004】したがって、本発明の目的は、長期に亘っ
て安定なリポソーム組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、検討を行
った結果、リポソームを調製する際に疎水的改質セルロ
ースエステルを配合することによりリポソームの保存安
定性が著しく増大することを見出し、本発明に想到し
た。
【0006】上記目的達成のため、請求項1の本発明に
かかるリポソーム組成物は、リポソームおよび炭素数8
〜24のアルキル基を有する疎水的改質セルロースエー
テルを含むことを特徴とする。
【0007】上記目的達成のため、請求項2の発明は、
疎水的改質セルロースエーテルが、炭素数8〜24のア
ルキル基を有するアルキルエポキシドまたはアルキルグ
リシジルエーテルで改質されていることを特徴とする。
【0008】上記目的達成のため、請求項3の発明は、
疎水的改質セルロースエーテルが、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを原料
としていることを特徴とする。
【0009】上記目的達成のため、請求項4の発明は、
炭素数8〜24のアルキル基が、オクタデシル基,セチ
ル基またはデシル基であることを特徴とする。
【0010】本発明にかかるリポソームの構成成分とし
ては、脂質とりわけリン脂質が主成分である。具体的に
は、卵黄レシチン,大豆レシチン,ホスファチジルエタ
ノールアミン,ホスファチジルコリン,ジパルミトイル
レシチン,ジミリストイルレシチン等を挙げることがで
き、これらを一種または二種以上の混合物として用いる
こともできる。また、これらのリン脂質の他に、コレス
テロール,エルゴステロール等のステロール類やホスフ
ァチジン酸あるいはジセチルホスフェート等の安定剤を
配合しても良い。
【0011】リポソームの製造法は既に公知の多くの方
法を適用することができる。一般的には、ナス型フラス
コにリン脂質の有機溶剤溶液を入れて、溶剤を除去し、
ガラス底面に形成されたリン脂質のフィルムに保持物質
を加えたバッファーを加えて浸透する方法がある。な
お、上記有機溶剤としては、クロロホルム,エーテル,
低級アルコール,エステル類等を使用することができ
る。また、バッファーとしては、例えばpH7.4の等
張リン酸バッファー等を使用することができる。
【0012】リポソームに保持される保持物質(活性物
質)は水溶性あるいは脂溶性を問わず種々の薬物等があ
り、特に限定されない。具体的には、抗炎症剤,紫外線
吸収剤等の皮膚用外用剤等あるいは抗生物質,鎮痛剤,
ビタミン類等を挙げることができる。
【0013】本発明にかかるリポソーム組成物で使用さ
れる疎水的改質セルロースエーテルとは、長鎖アルキル
基で改質した水溶性セルロースエーテルをいう。このよ
うな疎水的改質セルロースエーテルとしては、特公平1
―28041号,特公平1―28042号,特開平1―
144401号,特開平3―12401号に記載された
ものがある。
【0014】具体的には、ヒドロキシエチルセルロー
ス,ヒドロキシエチルメチルセルロース,ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースあるいはヒドロキシプロピルセ
ルロース等のヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアル
キルアルキルセルロース等の水溶性セルロースエーテル
を炭素数8〜24の長鎖アルキル基でさらに置換したも
のを使用することができる。
【0015】上記炭素数8〜24のアルキル基としては
直鎖あるいは分岐型のいずれのものも使用することがで
き、具体的には、2−エチルヘキシル基のオクタデシル
基,セチル基またはデシル基等を挙げることができる。
【0016】上記長鎖アルキル基を導入するための改質
剤としては、炭素数8〜24のアルキル基を有するアル
キルエポキシド,アルキルグリシジルエーテル,アルキ
ルハライドあるいはアルキルイソシアネート等を挙げる
ことができる。このうち、アルキルエポキシドおよびア
ルキルグリシジルエーテルが取扱いの面で優れている。
具体的には、ステアリルエポキシド,ステアリルグリシ
ジルエーテル,デシルグリシジルエーテルを挙げること
ができる。
【0017】なお、疎水的改質セルロースエーテルの長
鎖アルキル基による置換度はアンヒドログルコースユニ
ット当たり0.001〜0.5程度が好ましい。
【0018】本発明にかかるリポソーム組成物の調製
は、公知の方法によりリポソームを調製した後、これに
疎水的改質セルロースエーテルの水溶液を添加して均一
に混合するだけでよい。
【0019】なお、このとき、疎水的改質セルロースエ
ーテルの水溶液の濃度は0.1〜2.0%好ましくは
0.2〜1.0%である。
【0020】
【実施例】以下に実施例1〜3に本発明にかかるリポソ
ーム組成物の実施例を挙げ、比較例1〜2を本発明にか
かるリポソーム組成物の特性を明示するために挙げる。
【0021】(1) リポソームの調製 ホスファチジルコリン150mg,コレステロール30
mgをナスフラスコ中でクロロホルム5mgに溶解し、
溶剤を減圧除去して脂質薄膜を形成させた。これに水5
mlを添加し、浸振してリポソームを調製した。
【0022】(2) リポソーム―疎水的改質セルロー
スエーテル組成物の調製 表1に示す疎水的改質セルロースエーテルの0.5%水
溶液を調製し、5mlを先に調製したリポソーム液に添
加し、攪拌して均一にした。
【0023】(3) 安定性試験 調製した液を試験管に移し、4℃で1ケ月間保存し、リ
ポソーム液の状態を観察した。
【0024】
【表1】
【0025】表1に示す通り、疎水的改質セルロースエ
ーテルを添加したリポソーム液は1ケ月経過後も安定で
あり、添加しない比較例ではリポソーム液は安定しなか
った。
【0026】
【発明の効果】上記したところから明かなように本発明
によれば、長期に亘って安定なリポソーム組成物が提供
される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】リポソームの製造法は既に公知の多くの方
法を適用することができる。一般的には、ナス型フラス
コにリン脂質の有機溶剤溶液を入れて、溶剤を除去し、
ガラス底面に形成されたリン脂質のフィルムに保持物質
を加えたバッファーを加えて振とうする方法がある。な
お、上記有機溶剤としては、クロロホルム,エーテル,
低級アルコール,エステル類等を使用することができ
る。また、バッファーとしては、例えばpH7.4の等
張リン酸バッファー等を使用することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】上記炭素数8〜24のアルキル基としては
直鎖あるいは分岐型のいずれのものも使用することがで
き、具体的には、2−エチルヘキシル基,オクタデシル
基,セチル基またはデシル基等を挙げることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】(1) リポソームの調製 ホスファチジルコリン150mg,コレステロール30
mgをナスフラスコ中でクロロホルム5mgに溶解し、
溶剤を減圧除去して脂質薄膜を形成させた。これに水5
mlを添加し、振とうしてリポソームを調製した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リポソームおよび炭素数8〜24のアル
    キル基を有する疎水的改質セルロースエーテルを含むリ
    ポソーム組成物。
  2. 【請求項2】 疎水的改質セルロースエーテルが、炭素
    数8〜24のアルキル基を有するアルキルエポキシドま
    たはアルキルグリシジルエーテルで改質されていること
    を特徴とする請求項1のリポソーム組成物。
  3. 【請求項3】 疎水的改質セルロースエーテルが、ヒド
    ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
    ルロースを原料としていることを特徴とする請求項1も
    しくは2のリポソーム組成物。
  4. 【請求項4】 炭素数8〜24のアルキル基が、オクタ
    デシル基,セチル基またはデシル基であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか一のリポソーム組成物。
JP19945692A 1992-07-27 1992-07-27 リポソーム組成物 Pending JPH06227965A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998042755A1 (en) * 1997-03-25 1998-10-01 University Of Strathclyde Particulate drug carriers
WO2000029026A1 (fr) * 1998-11-17 2000-05-25 Taisho Pharmaceutical Co., Ltd. Suppositoires
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