JPH06226964A - 複数のペンを装着したインクジェットプリントヘッドキャリッジのペン位置合わせ方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクシ゛ェットフ゜リントヘット゛キャリッシ゛内の交換可能な単
色ヘ゜ン及び３色ヘ゜ンの間の位置合わせ誤差をユーサ゛対話式に
半自動的に補償すること 【構成】 例示的にフ゜リントされた多数のオフ゜ション中から最
良の位置合わせを選択するためのヘ゜ン自動位置合わせ用フ
ァームウェアとのユーサ゛対話を含む。そのアルコ゛リス゛ムは一般に新た
なヘ゜ンのフ゜リンタキャリッシ゛への装着時にフ゜リンタの制御ハ゜ネルのキー
押下で呼び出される。フ゜リンタは既記憶の水平及び垂直位
置合わせテストハ゜ターンをフ゜リントする。そのハ゜ターンは隔置線分か
らなる挿入ハ゜ターンと漸進的にオフセットされた隔置線分とを含
み、印刷標識により示される位置合わせオフ゜ションの範囲を
示す。フ゜リンタはそのキーハ゜ット゛のキーの図をフ゜リントする。ユーサ゛
はフ゜リント出力を検討し所望の位置合わせを選択してキーを
押す。水平位置合わせはノス゛ルの噴射間のタイミンク゛のシフトに
より、垂直位置合わせは画素シフト即ち噴射用に異なるノス゛
ルを選択することにより、ファームウェア内で行われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は一般に、インクジェット
プリンタ用の複数のペンの位置合わせ方法に関し、特
に、インクジェットプリントヘッドキャリッジ内の現場
交換可能な単色ペン（例えば黒）及び３色ペン（例えば
マゼンタ、シアン、イエロー）の間の位置合わせ誤差を
ユーザ対話式に半自動的に補償する低コストの２つのペ
ンの位置合わせ策を提供する方法及び装置に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
複数のインクジェットペンの位置合わせに関する問題
は、ペンと、そのペンを保持するキャリッジと、そのキ
ャリッジを往復させる駆動システムとのツーリング及び
製造に関する公差を極めて厳密に維持することにより、
解決されてきた。当然の結果として、そのような解決方
法は、投下資本が高く、アセンブリが重くなり、強力な
モータを必要とし、インクジェットプリンタの複雑さ及
びコストを増大させるものとなる。またその代替策とし
て、高価な光学式インク滴検出器を複数ペン式のインク
ジェットプリンタに追加して、インク滴がプリントヘッ
ドから噴射される際にそのインク滴を検出し、キャリッ
ジ内でペンを自動的に移動させて、ペンの位置合わせ状
態を改善するものもあった。このような解決方法は、イ
ンク滴検出器をキャリッジ上とキャリッジ外部とのいず
れに配置しようと、大型で重いハードウェアが必要とな
り、インクジェットプリンタのコストが大幅に増大する
ことになる。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明の複数ペンの位置
合わせ方法は、例示的にプリントされた多数のオプショ
ンの中から最良の位置合わせを選択するためのペン自動
位置合わせ用ファームウェアとのユーザ対話を含むもの
である。その位置合わせのアルゴリズムは、一般に新た
なペンをプリンタのキャリッジに装着する際にインクジ
ェットプリンタの制御パネルのキー押下によって呼び出
される。プリンタは、最適となる可能性のあるオプショ
ンを含む位置合わせオプションの範囲を示す、予め記憶
されている水平及び垂直の位置合わせテストパターンを
プリントする。プリンタは、更に、選択された位置合わ
せを実行させるために押下することのできるプリンタの
制御パネルのキーの予め記憶されている図をプリントす
る。ユーザは、単にプリントアウトされたものを検討
し、所望の位置合わせを選択して、パネル上に指示され
ているキーを押すだけでよい。水平位置合わせは、300d
piの増分でノズルの噴射間のタイミングをシフトさせる
ことによりファームウェア内で行われる。また、垂直位
置合わせは、画素画像をシフトさせることにより、即ち
これも300dpiの解像度で噴射用に異なるノズルを選択す
ることにより、ファームウェア内で行われる。このプリ
ンタは、不揮発性メモリに記憶されている、選択された
位置合わせを示す１頁の位置合わせパターンをプリント
する。

【０００４】本発明の上述その他の目的と利点は、好適
実施例に関する図面及びその説明を考察することにより
一層容易に理解されよう。

【０００５】

【実施例】図１は、本発明の複数ペンの位置合わせ方法
の一部として、インクジェットプリンタ内のコントロー
ラによってプリントされる重複された第１及び第２の水
平位置合わせパターンの複数の例を示すものである。与
えられた白黒の作図制約内で、そのパターンは、例えば
黒用ペン等の第１のペンを使用して１頁上の所定位置に
プリントされる第１の記憶された位置合わせパターンの
複数の例を示すものであり、その符号Kを付した第１パ
ターンには、隔置された線分からなる共直線集合(colin
ear set)が含まれる。図示のように、それらの複数の例
自体は、横方向に等間隔を置いていることが好ましい。
第２の記憶された位置合わせパターンの対応する複数の
例は、第２のペン、例えばマゼンタ用ペンを使用してプ
リントされ、その符号Mを付した第２パターンには、全
体的にまたはほぼ第１パターンの隔置された線分と位置
合わせされ即ち共直線であって、その線分が間に挿入さ
れた、隔置された線分からなる共直線集合が含まれる。
重複された第１及び第２パターンの複数の例の各々は、
１つ以上のパターン識別子またはプリントされた標識を
含み、その標識により識別される。この標識とは、例え
ば、指定された重複されたパターンに隣接してプリント
された番号1〜7等のことである。図２を参照すれば分か
るように、そのような標識は、インクジェットプリンタ
の制御パネルの一部であるキーパッド上のユーザ選択可
能なキーに対応している。

【０００６】図１は、第１パターンの例に対して所定位
置の範囲内にプリントされた第２の位置合わせパターン
Mの複数の例を示すものであり、この場合、連続する例
の間にはパターンMの所定のオフセット、即ち水平シフ
トが存在する。例えば、第２パターンは、例１では第１
パターンKの左から始まり、漸次右方向にシフトし、例
７では第１パターンKの右側で終端する。この連続的な
シフトは、第２位置合わせパターンMの共直線の複数線
分により規定される軸を横切り、好適にはその軸に直交
することが理解されよう。所定の相対位置は、ほぼ第１
パターンの位置の少なくとも一つを含むことが理解され
よう。例えば、図１の符号4を付した重複されたパター
ンは、ほぼ位置合わせ状態にある。重複された第１及び
第２パターンK,Mは、例えば新しいペンをプリンタのプ
リントヘッドキャリッジに装着した後に、ユーザが所望
の位置合わせ状態を選択する上で有用な多くのペン相互
間の位置合わせオプションを規定するものであることが
理解されよう。

【０００７】作図が白黒であるという制約により、ま
た、本発明の方法及び装置の説明を明解にするために、
図１のオフセット（並びに図示のように図３のオフセッ
ト）は、より識別し易く、理解し易いように、大幅に誇
張してあることが理解されよう。実際には、水平オフセ
ット（並びに垂直オフセット）は、好適には約300dpi±
3ドットの範囲となる。更に、同様の理由から、図１の
中央の水平位置合わせパターン（並びにそれに対応する
図３の垂直位置合わせパターン及び図４の確認位置合わ
せパターン）は、一般には意図的に誇張されたオフセッ
トを示すものではなく、第１及び第２の重複されたパタ
ーン間の完璧なまたはほぼ完璧な位置合わせを示すもの
であり、これにより、本発明の方法及び装置の目的が達
成されることが理解されよう。

【０００８】ここで図２を参照する。同図には、プリン
タの制御卓のキーパッドの画像表現が示されている。こ
のような画像表現は、本発明の位置合わせ処理が呼び出
される際に、好適には重複された位置合わせパターンK,
Mの複数の例と共に、最も好適にはそのパターンの例と
同じ頁に、プリントされる。キーパッドの表現には、ペ
ン間の位置合わせオプションを表す複数の重複された位
置合わせパターンの例を識別するために、図１のプリン
トされ重複されたパターンの近傍の識別用標識によって
識別され、その標識との関連性を視覚的に促進する、キ
ーパッドにおける選択されたキーが含まれる。従って、
ここで例示する本発明の好適方法では、プリントされた
キー標識は、対応するキーを矢印で表す円内の数字1〜7
である。実際のキーパッドは図示しないが、図２の画像
表現はプリンタのオペレータ卓の上の実際の物理的なキ
ーパッドをほぼ正確に再現するようにレイアウトされて
おり、従って、物理的なキーパッドのうちのどのキーに
よりどの位置合わせパターンの選択を行うかはユーザに
とって充分明確であることが理解されよう。

【０００９】対応するプリントされた記号を有する関連
付け可能な識別子が画像表現中に存在する限り、プリン
トされた記号はパターン識別子として利用できることが
理解されよう。例えば、数字の代わりに文字を使用する
こともでき、また、英数字記号の代わりに図形記号を使
用することもできる。また、プリントされた記号は、ユ
ーザにとって、どのキーを選択するとどの位置合わせが
選択されるかを認識できるものであるため、画像表現の
対応するキー内にパターン例をプリントしてもよい。制
御卓のカラーのキーカップに画像表現のキーをカラー表
示し、または位置合わせパターン自体をカラー表示して
（例えば種々の原色の組み合せを用いて第２の位置合わ
せパターンをプリントする）、キーパッドの画像表現を
明確にすることも、本発明の思想及び範囲に含まれる。

【００１０】好適には最も望ましいと思われる位置合わ
せのオプションの選択を行うようにユーザへの適当なプ
リントされた指示（図示せず）と共に、図１の重複され
た第１及び第２の位置合わせパターン1〜7からなる複数
の例と、図２のキーパッドの画像表現とが、プリント用
紙の１頁上に印刷されると、ユーザは、任意の適当な手
動による所望の位置合わせ選択手段によって、例えば所
望の位置合わせに対応するプリンタのキーパッド上のキ
ーを押すことによって、選択されたキーをキーパッドか
ら入力する。従って、手動の選択手段は、複数のパター
ン識別子に関連付け可能な複数の選択識別子を含む。プ
リンタのコントローラは、ユーザによるキー入力を読み
取り、図２に示すキーの位置情報を図１に示す位置合わ
せパターンの位置情報と相関させる。ユーザによるキー
選択に応答して、コントローラは、好適には不揮発性の
記憶場所に、選択された位置合わせ基準、即ちユーザが
入力したキーに対応する所定のオフセットに関する情報
を記憶する。例えば、ユーザがキー4を選択した場合、
コントローラはメモリ内に図１の例4のプリントされた
第２位置合わせパターンに対応する所定のオフセット情
報を記憶する。その後、即ち位置合わせ手順が完了した
後、プリンタのコントローラは、第２のペンに予定され
た全てのプリントについて、その第２のペンに対応する
前記の記憶された所定のオフセットを用いる。

【００１１】その結果として、ユーザがペン間の位置合
わせ即ち整合を選択することが可能な半自動的なユーザ
対話式のペン間の位置合わせが提供される。既に装着さ
れている黒用ペンから僅かに横方向にオフセットさせ
て、即ち黒のペンから近過ぎも遠過ぎもしないように、
プリンタのキャリッジに３色ペンを装着した場合であっ
ても、インクジェット印刷時にはほぼ完璧なペン間の位
置合わせが達成される。これは、コントローラが、ユー
ザの援助により、極めて近接した位置合わせ即ち整合が
プリント出力において保持されるように黒用ペンと３色
ペンと間の水平方向のインクジェット噴射順序のタイミ
ングを調整するからである。水平位置合わせだけを図１
及び図２に図示したが、好適には垂直位置合わせもまた
提供されることが理解されよう。

【００１２】図３は、図１に示した重複された第１及び
第２の位置合わせパターンの変形例を示すものであり、
これにより、水平方向のみならず垂直方向におけるペン
間の位置合わせも容易化される。図３は、ペン間の位置
合わせ方法によるプリント出力の第２頁を示すものであ
る。同図では、第１のペン、例えば黒用ペンを使用して
第１の記憶された位置合わせパターンの複数の例がプリ
ントされており、この場合も第１パターンは隔置された
線分からなる共直線集合を含む。また第２のペンを使用
して第２の記憶された位置合わせパターンの複数の例が
プリントされており、この場合、第２パターンは、第１
パターンの隔置された線分とほぼ共直線であり、その第
１パターンの線分が間に挿入された、共直線の隔置され
た線分の集合を含み、またその第２パターンは、第１パ
ターンの連続的な例の間で第１パターンに対して所定の
オフセットを有している。この場合も、そのオフセット
は、第２パターンの共直線の線分により規定される平行
軸を横切る方向となる。第１パターン（符号Kで示す）
と第２パターン（符号Mで示す）とを含む複数の重複さ
れたパターンが生成される。この場合も、各々の重複さ
れたパターン例は、番号1〜7等の１つ以上のプリントさ
れた標識によって識別される。

【００１３】この垂直位置合わせ段階において、重複さ
れた共直線の線分は（水平位置合わせ段階中にプリント
される軸と直交する）水平軸に沿って、即ちプリントヘ
ッドの走査軸と平行に延びることが理解されよう。従っ
て、重複されたパターンは、所定範囲の垂直位置合わせ
オプションを表している。この場合も、図３に示す重複
された位置合わせパターンのプリント後に、図２のキー
ボード表現が、好適には垂直位置合わせパターンと同じ
頁上にプリントされる。ユーザは、以前と同様に、プリ
ンタのオペレータ卓のキーパッド上の対応する番号を付
したキーを押すことで所望の位置合わせパターン例を選
択するように指示される。選択が行われてプリンタのコ
ントローラにより入力された場合、その選択されたパタ
ーン例に対応する所定のオフセットに関する情報が、好
適には不揮発性メモリに記憶され、その後、第２のペ
ン、例えばマゼンタの線分をプリントする３色ペン（図
３の符号Mを参照）によるプリント用に利用される。本
発明の好適方法による垂直位置合わせは、プリントに先
立ち、プリント予定の画像の画素またはオリフィスのシ
フトによって達成されることが理解されよう。これにつ
いては図５を参照して後述することとする。

【００１４】図１及び図３に包括的に図示した第１及び
第２の位置合わせパターンは、垂直及び水平の線分の双
方を含み、これにより、ペン間の水平及び垂直の位置合
わせオプションをそれぞれ規定し、その各々により水平
及び垂直の位置合わせユーザオプションが提供されるこ
とが理解されよう。コントローラにより不揮発性メモリ
に所望の位置合わせ情報を記憶させることによって、本
発明の方法及び装置は、プリンタの電源がオフにされ、
もしくは他の理由で電源が遮断された場合であっても、
所望の位置合わせ基準の記憶内容を保存する。従って、
ユーザは、１つ以上のペンを装着または交換した際、ま
たはその場合に限って、対話的にペンの位置合わせを行
えばよい。

【００１５】ここで図４を参照する。同図には、好適な
位置合わせ方法の更なるステップが示されている。同図
は、ユーザが所望の水平及び垂直の位置合わせ選択を行
った後にプリンタのコントローラによりプリントされる
頁を示すものである。好適な方法に従ってボックス及び
十字がプリントされ、この場合も、第１のペンにより共
直線の隔置された線分がプリントされ、また第２のペン
により、重複され一層精密に位置合わせされた共直線の
隔置された線分がプリントされる。この場合も例示目的
のため、単色ペンでプリントされた線分には（黒用に）
符号Kを付し、３色ペンでプリントされる線分には（マ
ゼンタ用に）符号Mを付すこととする。従って、ユーザ
選択から導出されたコントローラによる情報の記憶後、
及び、その記憶のコントローラによる利用前に、コント
ローラは、好適には、ユーザの選択を確認するものとし
て前記情報に基づき位置合わせパターンをプリントす
る。勿論、その位置合わせパターンが所望の水平及び垂
直の位置合わせを表していない場合には、ユーザは単
に、確認用のプリントによって所望の位置合わせが達成
されたことが示されるまで上記の位置合わせ手順を繰り
返すだけでよい。

【００１６】当業者であれば、図１及び図３にそれぞれ
示した連続的な所定の水平及び垂直のオフセットは、プ
リンタの製造公差の分析により決定されたプリントヘッ
ドキャリッジ内の可能なペン間の位置合わせ範囲に対応
するように予め定められたオフセット範囲を規定するも
のであることが理解されよう。重要な点は、本発明のペ
ン間の位置合わせ方法により、そのような製造公差がよ
り大きくてもよく、ひいてはインクジェットプリンタの
コストを下げることができる点にある。更に、好適方法
が、ユーザ対話式で半自動式のものであり、またプリン
タの既存のコントローラにより実行されるファームウェ
アで実施されるので、この方法を導入してもプリンタの
購入者及びユーザが負担する付加的なコストは極めて僅
かである。インクジェットプリンタのユーザがペン間の
位置合わせ手順に関与することを切望し、しかもその手
順は頻繁に必要なものではなく、また、その手順の実施
は高印字品質に関するユーザの信頼を構築するものであ
ると確信する。

【００１７】図５は（明解にするためにオリフィス間の
間隔を大幅に誇張した）各ペン毎のノズル即ちオリフィ
スのレイアウトを含む２ペン式のインクジェットプリン
タのプリントヘッド構造を示すものである。図１及び図
３に示すようなオフセット即ち位置を以て連続的な水平
及び垂直の第２の位置合わせパターンがプリントされる
範囲は、互いに相手に対して固定的に位置決めされるプ
リントヘッドペン及びキャリッジの幾何学形状によって
その大部分が規定されることが理解されよう。プリンタ
のキャリッジ内でのペンの交換に適応させ、ひいてはプ
リンタの寿命を大幅に延ばすために、ペンはプリントヘ
ッドキャリッジ内に一時的にしか固定的に装着されては
ならない。このような必要性によって、個々のペンの
「ホーム」位置のオリフィスの名目上の分離の横方向の
分離の差異として最もよく説明される、ペン間の限定さ
れた所定範囲に亘る位置合わせ誤差即ち位置決め誤差が
発生する可能性が生ずる。

【００１８】図示のようなペンは、プリンタのキャリッ
ジ内に並置され、水平及び垂直軸に対する名目上固定さ
れた絶対位置及び相対位置に設けられる。キャリッジ内
でのこれらのペンの固定位置は、交換を可能にするため
に製造公差が比較的高く設定されることに起因して名目
的にしか決定できないので、ペンは、所定の垂直及び水
平範囲内で相互に位置決めされているものと説明でき
る。この範囲が確定すれば、ペンの位置合わせ範囲また
は位置決め可能範囲と関連させるように、図１及び図３
で出力が符号Mで示された３色ペンと関連する相対的に
シフトされた第２の位置合わせパターンの連続的な複数
の例によって表されるオフセットの範囲を定めることは
容易である。

【００１９】図５の右側の３色ペンは、ペンを“用紙の
側”からみた図を示していることが理解されよう。２つ
のペンのホームオリフィスは、公称的には約34mmだけ心
間間隔を隔ててある。この３色ペンは、同一であるが異
なる位置に配設された３組の２列オリフィスを有してお
り、その各々にマゼンタ、シアン及びイエローのインク
溜が収納されている。黒用ペンは図５によれば単一の楕
円形のオリフィス集合を有しているように見えるが、実
際には、このペンも、３色ペンに関して前述したような
２列のオリフィスを有している（閉じた楕円形のオリフ
ィスは非プリントオリフィスである）。重要なのは、ペ
ンを収納するプリントヘッドキャリッジが、図５の右か
ら左へ、即ち柱状の２列オリフィス集合の長軸と直交し
て通過することを想起することである。オリフィス間の
間隔は0.169mm(150^-1inch)であるが、パターンの両側の
オリフィスはそれらの心間距離の1/2だけ互いに垂直方
向にオフセットされる。その結果、有効に2×150=300dp
iの垂直解像度が得られる。

【００２０】図３の第２の位置合わせパターンの隣接す
る隔置された例の間の最小の連続的な垂直オフセットを
決定するのが、上記の垂直解像度及びペンのオリフィス
配置である。オフセットは、単にプリント前に±３画素
分だけプリント予定の画像をビットシフト即ち画素シフ
トすることにより得られる。位置合わせパターンは、所
望のユーザにより選択されたオフセットが垂直位置合わ
せ中に入力された後に通常の画像がプリントされる場合
と同様に生成される。上記のような画素シフトは、水平
軸に沿って行うことはできない。これは、オリフィス間
の距離が、水平位置合わせ用に必要な水平解像度を提供
するには大き過ぎるからである。このことが、時間シフ
トによって、即ちインクジェットの噴射を早めたり遅ら
せたりすることによって水平位置合わせを行う理由であ
る。このような時間シフトは、コントローラ内のリード
オンリーメモリ（ＲＯＭ）に常駐するファームウェアを
実行してコントローラにより容易に行われる。

【００２１】産業上の利用性 本発明の複数ペンの位置合わせ方法は、従来までは複雑
で高コストの方法で解決されてきたペン位置合わせ問題
に広範に適用可能であることが理解されよう。この方法
を半自動的なものとし、ユーザが好適な位置合わせパタ
ーンを選択する役割を果たすことにより、完全自動式方
法の場合に必要となるコストを大幅に削減し、ユーザが
最小限の努力をすることで、インクジェットプリンタの
ツーリング、製造、較正、試験及び現場サービスに関す
るコストを節約することができる。この方法を機械式に
ではなく論理的（即ち仮想的に）に実施することによ
り、ユーザが選択する視覚的に最適化された水平及び垂
直方向の複数のペンのプリント用の位置合わせを達成す
るためにノズルの噴射のタイミングを直接的にシフトし
ノズルを選択する位置合わせテストパターン及び位置合
わせアルゴリズムの妥当なファームウェアの開発におい
て一度しかコストは発生しない。

【００２２】本発明を上述の動作原理及び好適実施例に
沿って図示及び説明してきたが、当業者であれば、特許
請求の範囲に記載の本発明の思想及び範囲から逸脱する
ことなく、その形態及び細部を他に変更可能であること
が理解されよう。

【００２３】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、イ
ンクジェットプリントヘッドキャリッジ内の交換可能な
単色ペン及び３色ペンの間の位置合わせ誤差をユーザ対
話式に半自動的に補償することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】複数のペン位置合わせに関する本発明の好適方
法に従ってプリントされた水平位置合わせテストパター
ンを示す平面図である。

【図２】本発明の方法に従ってプリントされたキーパッ
ドの画像的表現を示す平面図である。

【図３】本発明の好適方法に従ってプリントされた垂直
位置合わせテストパターンを示す平面図である。

【図４】本発明の好適方法に従ってプリントされた確認
用位置合わせパターンを示す平面図である。

【図５】単色及び３色インクジェットペンのオリフィス
の物理的レイアウトを示す底面図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェイムズ・オー・ビーラー アメリカ合衆国ワシントン州98606ブラッ シュ・プレーリー，ノースイースト・ワン ハンドレッドエイティーンス・サークル・ 22110 (72)発明者 ケヴィン・ビー・ハドソン アメリカ合衆国ワシントン州98684ヴァン クーヴァー，ノースイースト・エイティー ンス・ストリート・18902

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数ペン式インクジェットプリンタ用のユ
   ーザ対話型のペンの位置合わせ方法であって、この方法
   が、 第１のペンを用いて第１の記憶されている位置合わせパ
   ターンの複数の例を印刷し、その第１のパターンが隔置
   された線分からなる共直線の集合を含み、 第２のペンを用いて第２の記憶されている位置合わせパ
   ターンの複数の例を印刷し、その第２のパターンが隔置
   された線分からなる共直線の集合を含み、その第２のパ
   ターンの線分が前記第１のパターンの隔置された線分と
   ほぼ共直線であると共にその第１のパターンの隔置され
   た線分が間に挿入されたものであり、連続する例の間で
   前記第２のパターンが所定のオフセットを有し、そのオ
   フセットが前記第２のパターンの共直線の線分により規
   定される軸を横切るものであり、これにより複数の重複
   されたパターンを生成し、 前記の重複されたパターンの各々を、プリンタのキーパ
   ッド上の１つ以上のユーザ選択可能キーと対応する１つ
   以上の印刷された指標で識別し、 ユーザにより選択されたキーをキーパッドから入力し、 ユーザにより入力されたキーにより識別された前記第２
   のパターンに対応する所定のオフセットに関する情報を
   記憶し、 その後に前記第２のペンで印刷を行うためにその第２の
   ペンに対応する所定のオフセットを用いる、というステ
   ップを備えることを特徴とする、複数ペン式インクジェ
   ットプリンタ用のユーザ対話型のペンの位置合わせ方
   法。