JPH062265B2 - 家具に塗着された塗料の乾燥方法 - Google Patents
家具に塗着された塗料の乾燥方法Info
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- JPH062265B2 JPH062265B2 JP19635490A JP19635490A JPH062265B2 JP H062265 B2 JPH062265 B2 JP H062265B2 JP 19635490 A JP19635490 A JP 19635490A JP 19635490 A JP19635490 A JP 19635490A JP H062265 B2 JPH062265 B2 JP H062265B2
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Description
【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、家具に塗着された塗料の乾燥方法に関し、特
に、遠赤外線を利用した乾燥方法に関する。
に、遠赤外線を利用した乾燥方法に関する。
《従来の技術》 有機溶剤を使用した家具の材料塗装では、従来、強制加
熱乾燥した後、十分な冷却および自然乾燥を必要として
いた。
熱乾燥した後、十分な冷却および自然乾燥を必要として
いた。
その理由は、この種の家具用の加熱乾燥として、ガスや
石油などの燃焼熱を用いる方法や、赤外線ランプによる
加熱方法が一般的に採用されており、これらの強制加熱
方法では、木材の表面に塗着された塗膜の心部まで充分
に乾燥できないから、乾燥後に充分時間をかけなければ
ならなかった。
石油などの燃焼熱を用いる方法や、赤外線ランプによる
加熱方法が一般的に採用されており、これらの強制加熱
方法では、木材の表面に塗着された塗膜の心部まで充分
に乾燥できないから、乾燥後に充分時間をかけなければ
ならなかった。
ところが、このような従来の乾燥方法では、乾燥に非常
に時間がかかる上に、乾燥時間が長くなると塗膜に塵埃
が付着し易くなり、乾燥用の広い場所が必要になるな
ど、改善すべき問題が幾つか指摘されていた。
に時間がかかる上に、乾燥時間が長くなると塗膜に塵埃
が付着し易くなり、乾燥用の広い場所が必要になるな
ど、改善すべき問題が幾つか指摘されていた。
このような問題を解決するために、例えば、赤外線によ
る乾燥方法で、その加熱温度を高くすることも試された
が、高温での強制乾燥は塗膜にヒビわれが生じたり、あ
るいは木材部と塗料との乾燥の進行状況に大きな差が生
じ、家具の組立接合部などに狂いが発生するなどの不具
合があった。
る乾燥方法で、その加熱温度を高くすることも試された
が、高温での強制乾燥は塗膜にヒビわれが生じたり、あ
るいは木材部と塗料との乾燥の進行状況に大きな差が生
じ、家具の組立接合部などに狂いが発生するなどの不具
合があった。
そこで、例えば、特開昭57−108581号公報に開
示されているように、加熱乾燥方法として赤外線に代え
て遠赤外線を用いることが考えられ、遠赤外線による乾
燥では塗膜の内部から乾燥が進行するので、赤外線を用
いる場合のような問題はなくなる。
示されているように、加熱乾燥方法として赤外線に代え
て遠赤外線を用いることが考えられ、遠赤外線による乾
燥では塗膜の内部から乾燥が進行するので、赤外線を用
いる場合のような問題はなくなる。
しかしながら、単に加熱乾燥源を遠赤外線に代えただけ
では、特に、家具の塗料の乾燥装置としては以下のよう
な問題がある。
では、特に、家具の塗料の乾燥装置としては以下のよう
な問題がある。
《発明が解決しようとする課題》 すなわち、上記公報に開示されている遠赤外線による乾
燥装置は、被服などの比較的小さいものをその対象とし
ているバッチ式のものであり、家具のような大きな乾燥
対象物に、これをそのまま適用するとその全体が大きく
なり過ぎ、生産適性がなくなる。
燥装置は、被服などの比較的小さいものをその対象とし
ているバッチ式のものであり、家具のような大きな乾燥
対象物に、これをそのまま適用するとその全体が大きく
なり過ぎ、生産適性がなくなる。
この場合、従来から赤外線乾燥装置で採用されているコ
ンベアトンネル式のものに遠赤外線に用いることが考え
られる。
ンベアトンネル式のものに遠赤外線に用いることが考え
られる。
ところが、単に加熱乾燥源を遠赤外線に代えただけで
は、家具のようにその外形が大きなものは、これを空洞
部内に挿通させる際に、トンネル状の空洞部内で温度で
不均一になり、乾燥むらが生じやすい。
は、家具のようにその外形が大きなものは、これを空洞
部内に挿通させる際に、トンネル状の空洞部内で温度で
不均一になり、乾燥むらが生じやすい。
この発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされた
ものであり、乾燥むらが生じなく、かつ、低温で家具の
塗料を乾燥できる方法を提供することにある。
ものであり、乾燥むらが生じなく、かつ、低温で家具の
塗料を乾燥できる方法を提供することにある。
《課題を解決するための手段》 上記目的を達成するために、本発明は、対向する前後面
に家具の入口部と出口部とを有するトンネル状の空洞部
内に、前記家具を通過さることによりこれに塗着された
塗料を乾燥させる方法において、前記空洞部は、前記入
口側に設けられ、前記空洞部の横断面方向の内周面に沿
って周回する空気流を形成した遠赤外線の複数の乾燥工
程と、この乾燥工程と連続して前記出口側に設けられた
風冷却工程とを有し、前記家具に塗着された塗料が前記
乾燥工程で温度勾配を設けた状態で乾燥されることを特
徴とする。
に家具の入口部と出口部とを有するトンネル状の空洞部
内に、前記家具を通過さることによりこれに塗着された
塗料を乾燥させる方法において、前記空洞部は、前記入
口側に設けられ、前記空洞部の横断面方向の内周面に沿
って周回する空気流を形成した遠赤外線の複数の乾燥工
程と、この乾燥工程と連続して前記出口側に設けられた
風冷却工程とを有し、前記家具に塗着された塗料が前記
乾燥工程で温度勾配を設けた状態で乾燥されることを特
徴とする。
上記冷却工程にも温度勾配を設けても良い。
《発明の作用効果》 上記構成の家具に塗着された塗料の乾燥方法によれば、
塗料を乾燥させる複数の乾燥工程には、空洞部の横断面
方向の内周面に沿って周回する空気流が形成されている
ので、空洞部内の温度が均一化され、この状態で遠赤外
線で塗料が乾燥される。
塗料を乾燥させる複数の乾燥工程には、空洞部の横断面
方向の内周面に沿って周回する空気流が形成されている
ので、空洞部内の温度が均一化され、この状態で遠赤外
線で塗料が乾燥される。
従って、家具に塗着された塗料は、遠赤外線の輻射によ
りその内部から低温で均一に乾燥されると同時に、外部
の温度も均一に保たれているので、乾燥むらが生じるこ
とはない。
りその内部から低温で均一に乾燥されると同時に、外部
の温度も均一に保たれているので、乾燥むらが生じるこ
とはない。
また、乾燥工程には温度勾配が設けられているので、乾
燥装置に家具が進入する際の温度ショックも低減でき、
塗料に発生する割れも防止できる。
燥装置に家具が進入する際の温度ショックも低減でき、
塗料に発生する割れも防止できる。
請求項2の構成によれば、冷却工程にも温度勾配が設け
られているので、冷却時のヒートショックも低減でき、
塗料が収縮する際の割れやしわなども低減できる。
られているので、冷却時のヒートショックも低減でき、
塗料が収縮する際の割れやしわなども低減できる。
《実施例》 以下、この発明の好適な実施例について添付図面を参照
にして詳細に説明する。
にして詳細に説明する。
第1図は、この発明にかかる家具に塗着された塗料の乾
燥方法の一実施例を示している。
燥方法の一実施例を示している。
同図に示す乾燥方法では、後述する装置の具体的な説明
から明らかなように、対向する前後面に家具の入口部と
出口部とを有するトンネル状の空洞部内に、家具を通過
することにより家具に塗着された塗料を乾燥させる方法
であって、前記入口側に設けられ、かつ、入口側から順
に温度が高くなる温度勾配が設けられた3つの乾燥工程
(予備乾燥工程,中間乾燥工程,仕上乾燥工程)と冷却
工程とから構成されている。
から明らかなように、対向する前後面に家具の入口部と
出口部とを有するトンネル状の空洞部内に、家具を通過
することにより家具に塗着された塗料を乾燥させる方法
であって、前記入口側に設けられ、かつ、入口側から順
に温度が高くなる温度勾配が設けられた3つの乾燥工程
(予備乾燥工程,中間乾燥工程,仕上乾燥工程)と冷却
工程とから構成されている。
第2図から第4図は、上記予備乾燥工程〜冷却工程を実
現するための装置的な構成を示しており、この実施例で
は各工程はそれぞれ独立した予備乾燥ユニットA,中間
乾燥ユニットB,仕上乾燥ユニットC,風冷却ユニット
Dから構成され、各ユニットを連続状態で設置すること
により第1図に示した工程が形成されるようになってい
る。
現するための装置的な構成を示しており、この実施例で
は各工程はそれぞれ独立した予備乾燥ユニットA,中間
乾燥ユニットB,仕上乾燥ユニットC,風冷却ユニット
Dから構成され、各ユニットを連続状態で設置すること
により第1図に示した工程が形成されるようになってい
る。
同図に示す例では、予備,中間,仕上乾燥ユニットA,
B,Cは、同じ構成になっていて、空洞部10a〜cを
有する両端が開口した長方体状の乾燥装置本体部12a
〜cと、空洞部10a〜cの内周全面に設けられた赤外
線反射材14a〜cと、空洞部10a〜c内に設けられ
た遠赤外線ヒータ16a〜bと、空洞部10a〜c内の
横断面方向の内周面に沿って周回する空気流を形成する
ためのブロワー18a〜cと、空洞部10a〜c内に吊
下された温度センサー20a〜cと、本体部12a〜c
の外側面に取付けられた温度制御器22a〜cとを備え
ている。
B,Cは、同じ構成になっていて、空洞部10a〜cを
有する両端が開口した長方体状の乾燥装置本体部12a
〜cと、空洞部10a〜cの内周全面に設けられた赤外
線反射材14a〜cと、空洞部10a〜c内に設けられ
た遠赤外線ヒータ16a〜bと、空洞部10a〜c内の
横断面方向の内周面に沿って周回する空気流を形成する
ためのブロワー18a〜cと、空洞部10a〜c内に吊
下された温度センサー20a〜cと、本体部12a〜c
の外側面に取付けられた温度制御器22a〜cとを備え
ている。
上記空洞部10a〜cの断面形状は、この実施例では略
楕円状になっている。
楕円状になっている。
上記赤外線反射材14a〜cは、この実施例ではアルミ
ニウム板から構成されていて、4隅の部分で曲面状に屈
曲されている。
ニウム板から構成されていて、4隅の部分で曲面状に屈
曲されている。
上記赤外線ヒータ16a〜cは、この実施例では、第2
図に示すように、空洞部10a〜c内に3本配置されて
おり、2本が側面に所定の間隔をおいて鉛直方向に配置
され、他の1本が空洞部10a〜cの天井部に水平方向
に配置されている。
図に示すように、空洞部10a〜c内に3本配置されて
おり、2本が側面に所定の間隔をおいて鉛直方向に配置
され、他の1本が空洞部10a〜cの天井部に水平方向
に配置されている。
上記ブロワー18a〜cは、この実施例では、第3図に
示すように、空洞部10a〜cの一側面の上部側に軸方
向に間隔をおいて3個設置されており、水平面に対して
所定の角度θで上方に向けて傾斜して取付けられてい
る。
示すように、空洞部10a〜cの一側面の上部側に軸方
向に間隔をおいて3個設置されており、水平面に対して
所定の角度θで上方に向けて傾斜して取付けられてい
る。
上記温度センサー20a〜cは、例えば、半導体ダイオ
ードやサーミスタ等が用いられ、このセンサー20a〜
cで検出された温度に基づいて制御器22a〜cにより
空洞部10a〜c内の温度がコントロールされ、このと
きの設定温度は予備乾燥ユニットAから仕上乾燥ユニッ
トCの順に高くなるように設定される。
ードやサーミスタ等が用いられ、このセンサー20a〜
cで検出された温度に基づいて制御器22a〜cにより
空洞部10a〜c内の温度がコントロールされ、このと
きの設定温度は予備乾燥ユニットAから仕上乾燥ユニッ
トCの順に高くなるように設定される。
一方、上記風冷却ユニットDは、上記乾燥ユニットA,
B,Cの空洞部10a〜cと同じ断面形状の空洞部10
dを有する本体部14dと、空洞部10dの内面に取付
けられた複数の冷却用ブロワー18dから構成されてい
る。
B,Cの空洞部10a〜cと同じ断面形状の空洞部10
dを有する本体部14dと、空洞部10dの内面に取付
けられた複数の冷却用ブロワー18dから構成されてい
る。
上記冷却用ブロワー18dは、この実施例では、第3図
に示すように、空洞部10dの軸方向に間隔をおいて設
けられており、左側から同じ横断面上に1,2,3個と
順に数が増加していて冷却工程でも温度勾配が設けられ
るようになっている。
に示すように、空洞部10dの軸方向に間隔をおいて設
けられており、左側から同じ横断面上に1,2,3個と
順に数が増加していて冷却工程でも温度勾配が設けられ
るようになっている。
なお、第1図中に符号28で示すものは、各ユニット
A,B,C,Dに設けられた覗孔であり、また、同30
は冷却用ブロワー20dの制御スイッチであり、第3図
中に符号Lで示すものは照明ランプである。
A,B,C,Dに設けられた覗孔であり、また、同30
は冷却用ブロワー20dの制御スイッチであり、第3図
中に符号Lで示すものは照明ランプである。
以上のようのように構成された4つのユニットA,B,
C,Dは、予備乾燥,中間乾燥,仕上乾燥,冷却の順に
連続して並べられ、各ユニットの空洞部12a〜dを連
続させてトンネル状にされ、この空洞部12a〜dを貫
通するようにしてベルトコンベア26を設置すると、対
向する前後面に被乾燥物の入口部と出口部とが形成され
た乾燥装置となり、この装置の入口側からベルトコンベ
ア26に塗料が塗着された家具を載せれば、塗料は予備
乾燥ユニットAから仕上乾燥ユニットCへと移動する過
程で遠赤外線ヒータ16a〜cで温度勾配が設けられた
状態で乾燥されることになる。
C,Dは、予備乾燥,中間乾燥,仕上乾燥,冷却の順に
連続して並べられ、各ユニットの空洞部12a〜dを連
続させてトンネル状にされ、この空洞部12a〜dを貫
通するようにしてベルトコンベア26を設置すると、対
向する前後面に被乾燥物の入口部と出口部とが形成され
た乾燥装置となり、この装置の入口側からベルトコンベ
ア26に塗料が塗着された家具を載せれば、塗料は予備
乾燥ユニットAから仕上乾燥ユニットCへと移動する過
程で遠赤外線ヒータ16a〜cで温度勾配が設けられた
状態で乾燥されることになる。
このように構成された本発明の塗料の乾燥方法によれ
ば、塗料を乾燥させる複数の乾燥工程には、空洞部10
a〜cの横断面方向の内周面に沿って周回する空気流が
ブロワー18a〜cによって形成されているので、空洞
部10a〜c内の温度が均一化され、この状態で遠赤外
線で塗料が乾燥される。
ば、塗料を乾燥させる複数の乾燥工程には、空洞部10
a〜cの横断面方向の内周面に沿って周回する空気流が
ブロワー18a〜cによって形成されているので、空洞
部10a〜c内の温度が均一化され、この状態で遠赤外
線で塗料が乾燥される。
従って、家具に塗着された塗料は、遠赤外線の輻射によ
りその内部から低温で均一に乾燥されると同時に、外部
の温度も均一に保たれているので、塗料に乾燥むらが生
じることはない。
りその内部から低温で均一に乾燥されると同時に、外部
の温度も均一に保たれているので、塗料に乾燥むらが生
じることはない。
また、各乾燥工程には温度勾配が設けられているので、
乾燥装置に家具が進入する際の温度ショックも低減で
き、塗料に発生する割れも防止できる。
乾燥装置に家具が進入する際の温度ショックも低減で
き、塗料に発生する割れも防止できる。
また、上記実施例の乾燥方法では、冷却工程にも温度勾
配が設けられているので、冷却時のヒートショックも低
減でき、塗料が収縮する際の割れやしわなども低減でき
る。
配が設けられているので、冷却時のヒートショックも低
減でき、塗料が収縮する際の割れやしわなども低減でき
る。
以上の作用効果を確認するために本発明者らは以下に説
明する試作装置を作製し、以下に示す条件で確証実験を
行った。
明する試作装置を作製し、以下に示す条件で確証実験を
行った。
なお、家具の塗料では、一般的に、素地調整→目止工程
→下塗工程→中塗工程→上塗工程→仕上工程(フラット
工程を含む)の順に行われるが、この実験では、中塗お
よび仕上工程について行った。
→下塗工程→中塗工程→上塗工程→仕上工程(フラット
工程を含む)の順に行われるが、この実験では、中塗お
よび仕上工程について行った。
乾燥装置の大きさは、間口が高さ2400mm、幅180
0mmとし、ベルトコンベア26の高さは約300mmに設
定した。
0mmとし、ベルトコンベア26の高さは約300mmに設
定した。
また、各ユニットA,B,C,Dの長さはそれぞれ90
0mmとした。
0mmとした。
遠赤外線ヒータ18a〜cは、200V,550Wの棒
状で波長が2.5〜5.6μmのものを用いた。
状で波長が2.5〜5.6μmのものを用いた。
この試作装置で、まず、各ユニットA,B,C,D内の
温度分布を測定してみた。
温度分布を測定してみた。
この温度分布の測定では、温度センサーとして半導体ダ
イオードを使用し、その配置は第4図に示す寸法で上下
2段(以下、センサー群a,bと称する)に配置し、合
計40個のセンサーを使用した。
イオードを使用し、その配置は第4図に示す寸法で上下
2段(以下、センサー群a,bと称する)に配置し、合
計40個のセンサーを使用した。
また、このときの不備乾燥工程(ユニットA),中間乾
燥工程(ユニットB),仕上乾燥工程(ユニットC)内
の設定温度は、それぞれ25℃,27.5℃,30℃に設定
した。
燥工程(ユニットB),仕上乾燥工程(ユニットC)内
の設定温度は、それぞれ25℃,27.5℃,30℃に設定
した。
なお、この試験では風冷却工程には温度勾配を設定しな
かった。
かった。
得られた測定結果は、上段のセンサー群aでは、予備お
よび中間乾燥工程内でのバラツキが±2℃、仕上乾燥工
程内でのばらつきが±1℃、風冷却工程内で約27℃の
一定値であった。
よび中間乾燥工程内でのバラツキが±2℃、仕上乾燥工
程内でのばらつきが±1℃、風冷却工程内で約27℃の
一定値であった。
また、下段のセンサー群bでは、予備および中間乾燥工
程内でのバラツキが±1℃、仕上乾燥工程内でのバラツ
キが±2℃、風冷却工程内で約25℃の一定値であっ
た。
程内でのバラツキが±1℃、仕上乾燥工程内でのバラツ
キが±2℃、風冷却工程内で約25℃の一定値であっ
た。
この測定結果からも明らかなように、本実施例の乾燥方
法の予備から仕上乾燥工程までの温度のバラツキが極め
て少なく、均一な温度分布状態で乾燥が行われることが
確認された。
法の予備から仕上乾燥工程までの温度のバラツキが極め
て少なく、均一な温度分布状態で乾燥が行われることが
確認された。
次ぎに実際に製作された家具の塗料について以下の条件
で乾燥試験を行った。
で乾燥試験を行った。
ベルトコンベア26の速度は1800mm/分に設定し
て、ウレタン透明塗料およびポリエステル透明塗料が塗
着された家具を乾燥させた。
て、ウレタン透明塗料およびポリエステル透明塗料が塗
着された家具を乾燥させた。
本発明の乾燥方法では、ウレタン透明塗料の中塗工程の
場合には、1サイクル16分で完全な乾燥状態が得ら
れ、仕上工程では1サイクルの乾燥終了後に約1時間の
自然冷却が必要であった。
場合には、1サイクル16分で完全な乾燥状態が得ら
れ、仕上工程では1サイクルの乾燥終了後に約1時間の
自然冷却が必要であった。
また、ポリエステル透明塗料の中塗工程では、3サイク
ル48分で完全な乾燥状態で得られた。
ル48分で完全な乾燥状態で得られた。
一方、従来の乾燥方法として、赤外線ランプ(250
W;25個)、ホーン状遠赤外線ヒータ(250W;1
8個)を配列したトンネル状のものに家具の塗料などを
全く同じ条件とし、ベルトコンベアの速度も同じにして
乾燥させた。
W;25個)、ホーン状遠赤外線ヒータ(250W;1
8個)を配列したトンネル状のものに家具の塗料などを
全く同じ条件とし、ベルトコンベアの速度も同じにして
乾燥させた。
この従来の方法では、ウレタン透明塗料の中塗では、1
サイクル16分の乾燥後3〜15時間の自然乾燥が必要
であり、仕上工程では1サイクル16分の乾燥後15時
間以上の自然乾燥が必要であった。
サイクル16分の乾燥後3〜15時間の自然乾燥が必要
であり、仕上工程では1サイクル16分の乾燥後15時
間以上の自然乾燥が必要であった。
また、ポリエステル透明塗料では、1サイクル16分の
乾燥後に上記と同様に15時間以上の自然乾燥が必要で
あった。
乾燥後に上記と同様に15時間以上の自然乾燥が必要で
あった。
この試験結果からも明らかなように、本発明の乾燥方法
によれば、家具に塗着された塗料の低温乾燥が極めて短
時間に行われることが解る。
によれば、家具に塗着された塗料の低温乾燥が極めて短
時間に行われることが解る。
また、このときの使用電力量は、本発明の方法が2.5〜
2.7KWhであったのに対して、従来の方法では11K
Whであって、使用電力量も大幅に低減できた。
2.7KWhであったのに対して、従来の方法では11K
Whであって、使用電力量も大幅に低減できた。
なお、上記実施例では、乾燥方法を予備乾燥工程から風
冷却工程までの4つの工程により構成したものを例示し
たが、この発明の実施はこれに限定されることはなく、
例えば、乾燥工程を2つにすることや4以上で構成する
こともできる。
冷却工程までの4つの工程により構成したものを例示し
たが、この発明の実施はこれに限定されることはなく、
例えば、乾燥工程を2つにすることや4以上で構成する
こともできる。
また、風冷却工程で温度勾配を設ける方法とては、上述
したブロワー20dの数を代えるだけでなく、例えば、
同じ数であってもその風量を制御することによっても温
度勾配を付けることができる。
したブロワー20dの数を代えるだけでなく、例えば、
同じ数であってもその風量を制御することによっても温
度勾配を付けることができる。
第1図は本発明方法の一実施例を示す工程説明図、第2
図は同工程を得るための乾燥装置の一例を示す外観図、
第3図は第2図の乾燥装置の遠赤外線ヒータの配置説明
図、第4図は第2図の乾燥装置のブロワーの配置説明
図、第5図は確証試験でのセンサの配置説明図(側面図
および上面図)である。 A……予備乾燥ユニット(予備乾燥工程) B……中間乾燥ユニット(中間乾燥工程) C……仕上乾燥ユニット(仕上乾燥工程) D……冷却ユニット (風冷却工程) 10a〜d……空洞部 12a〜d……本体部 14a〜c……赤外線反射材 16a〜c……遠赤外線ヒータ 18a〜c……ブロワー 18d…………冷却用ブロワー 20a〜c……温度センサー 22a〜c……温度制御器
図は同工程を得るための乾燥装置の一例を示す外観図、
第3図は第2図の乾燥装置の遠赤外線ヒータの配置説明
図、第4図は第2図の乾燥装置のブロワーの配置説明
図、第5図は確証試験でのセンサの配置説明図(側面図
および上面図)である。 A……予備乾燥ユニット(予備乾燥工程) B……中間乾燥ユニット(中間乾燥工程) C……仕上乾燥ユニット(仕上乾燥工程) D……冷却ユニット (風冷却工程) 10a〜d……空洞部 12a〜d……本体部 14a〜c……赤外線反射材 16a〜c……遠赤外線ヒータ 18a〜c……ブロワー 18d…………冷却用ブロワー 20a〜c……温度センサー 22a〜c……温度制御器
フロントページの続き (72)発明者 川手 宏也 山梨県甲府市丸の内1丁目10番7号 東京 電力株式会社山梨支店内 (72)発明者 森下 佳夫 山梨県甲府市上石田4丁目16番2号 山星 電気株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】対向する前後面に家具の入口部と出口部と
を有するトンネル状の空洞部内に、前記家具を通過さる
ことによりこれに塗着された塗料を乾燥させる方法にお
いて、前記入口側に設けられ、前記空洞部の横断面方向
の内周面に沿って周回する空気流を形成した遠赤外線の
複数の乾燥工程と、この乾燥工程と連続して前記出口側
に設けられた風冷却工程とを有し、前記家具に塗着され
た塗料が前記乾燥工程で温度勾配を設けた状態で乾燥さ
れることを特徴とする家具に塗着された塗料の乾燥方
法。 - 【請求項2】上記冷却工程にも温度勾配が設けられてい
ることを特徴とする家具に塗着された塗料の乾燥方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19635490A JPH062265B2 (ja) | 1990-07-26 | 1990-07-26 | 家具に塗着された塗料の乾燥方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19635490A JPH062265B2 (ja) | 1990-07-26 | 1990-07-26 | 家具に塗着された塗料の乾燥方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0483558A JPH0483558A (ja) | 1992-03-17 |
JPH062265B2 true JPH062265B2 (ja) | 1994-01-12 |
Family
ID=16356446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19635490A Expired - Lifetime JPH062265B2 (ja) | 1990-07-26 | 1990-07-26 | 家具に塗着された塗料の乾燥方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH062265B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013093373A (ja) * | 2011-10-24 | 2013-05-16 | Tokyo Electron Ltd | 膜焼成装置及び膜焼成方法 |
CN111229563A (zh) * | 2020-01-15 | 2020-06-05 | 四川久享实业有限公司 | 一种家具烤漆固化用烘干装置 |
-
1990
- 1990-07-26 JP JP19635490A patent/JPH062265B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0483558A (ja) | 1992-03-17 |
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