JPH06226160A - 塗装方法および塗装装置 - Google Patents

塗装方法および塗装装置

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JPH06226160A
JPH06226160A JP3453593A JP3453593A JPH06226160A JP H06226160 A JPH06226160 A JP H06226160A JP 3453593 A JP3453593 A JP 3453593A JP 3453593 A JP3453593 A JP 3453593A JP H06226160 A JPH06226160 A JP H06226160A
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JP
Japan
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coating
coated
reciprocator
article
coating machine
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JP3453593A
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Seiki Hashimoto
清喜 橋本
Osamu Yoshida
治 吉田
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Ee B B Ransburg Kk
ABB Ransburg KK
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Ee B B Ransburg Kk
ABB Ransburg KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アウトサイド式塗装方法に、トラッキング式
塗装方法を効果的に取り入れ、塗装効率や塗装品質等を
向上する。 【構成】 レシプロケータ33によって上下動される支
持アーム36の先端側にスイングアーム40をスイング
動可能に設け、スイングアーム40を回転機構39によ
って被塗物3の走行方向に対して所定角度だけスイング
動させることにより、支持アーム36の上下動とスイン
グアーム40のスイング動との合成変位によって、塗装
機43を被塗物3の走行方向に変位させる構成とした。
これにより、レシプロケータ33の全体を移動させるこ
となく、スイングアーム40のスイング動と支持アーム
36の上下動との合成変位によって被塗物3を追跡しつ
つ、塗装機43によって塗装することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車等の被塗
物を塗装するのに用いて好適な塗装方法および塗装装置
に関し、特に、被塗物を追跡しつつ塗装を行なう塗装方
法および塗装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による塗装方法としては、塗装
機を上下動させつつ自動車、家電製品等の被塗物の走行
方向に変位させ、この変位によって該被塗物を追跡しつ
つ塗料を噴霧して塗装を行なわせるという、いわゆるト
ラッキング式塗装方法が知られている。
【0003】また、他の従来技術による塗装方法として
は、塗装ブースの外部にレシプロケータを配設し、該レ
シプロケータによって塗装機のみを塗装ブース内で上下
動させつつ塗装を行なわせるという、いわゆるアウトサ
イド式塗装方法も知られている。
【0004】そこで、図4および図5に従来技術による
塗装装置として、トラッキング式の塗装装置を例に挙げ
て示す。
【0005】図において、1は塗装作業が行なわれる塗
装ブースを示し、該塗装ブース1には、上側に位置して
内部に空気を送り込む送風ファン(図示せず)と、該送
風ファンによって送り込まれた空気を塗料粒子と共に下
側に通過させる簀の子板2等とが設けられ、該簀の子板
2の下側には洗浄水が流れている。そして、該塗装ブー
ス1は、送風ファンで発生させた空気流によって内部を
浮遊する塗料粒子を簀の子板2の下側に運び、この塗料
粒子を洗浄水によって排出することにより塗装環境を保
持している。
【0006】3はアースされた車体等の被塗物、4は塗
装ブース1内に設けられ、該被塗物3を走行方向たる図
5中の矢示A方向に搬送する搬送機をそれぞれ示し、該
搬送機4は例えばコンベア、台車等から構成されてい
る。
【0007】5は塗装ブース1内に設けられ、後述のト
ラッキング機構12によって摺動可能に支持されたレシ
プロケータを示し、該レシプロケータ5は昇降機構6
と、該昇降機構6によって上下動される支持アーム7と
を備え、前記昇降機構6はレシプロケータ5の上面側に
設けられた電動モータ6Aと、該電動モータ6Aによっ
て回転される駆動スプロケット6Bと、該駆動スプロケ
ット6Bと高さ方向に所定寸法離間して設けられた従動
スプロケット6Cと、該各スプロケット6B,6C間に
張設され、支持アーム7が取付けられたチェーン6Dと
から構成されている。そして、該レシプロケータ5は、
トラッキング機構12により被塗物3の走行に応じて走
行方向に移動されつつ、昇降機構6によって支持アーム
7を上下動させるものである。
【0008】8は支持アーム7に設けられ、電動モー
タ,ボールねじ(いずれも図示せず)等により該支持ア
ーム7の長さ方向に移動可能となったスライド板、9は
該スライド板8に設けられたチルト機構をそれぞれ示
し、前記スライド板8は後述の塗装機10を前後方向に
移動させて塗装距離を調整するものである。また、前記
チルト機構9は例えば電動モータによって塗装機10を
上下方向に所定角度回転させることにより該塗装機10
を被塗物3の表面に対してほぼ垂直にするものである。
【0009】10は支持アーム7の先端側に位置してチ
ルト機構9に取付けられた塗装機を示し、該塗装機10
は例えばエア霧化型の静電塗装機として構成され、塗料
ホース,電源ケーブル等からなるケーブル群11を介し
て色替弁装置,高電圧発生装置(いずれも図示せず)等
と接続されている。そして、該塗装機10は、被塗物3
が所定位置に達すると、色替弁装置等から供給された塗
料を霧化しつつ例えば−90kV程度に帯電させ、この
塗料をアースされた被塗物3に向けて飛行させることに
より、該被塗物3の塗装を行なうものである。
【0010】12は塗装ブース1内に設けられたトラッ
キング機構を示し、該トラッキング機構12は、図5に
も示す如く、被塗物3の走行方向に離間して設けられた
支柱13,13と、該各支柱13間に設けられた上側梁
部14と、該上側梁部14に設けられたトラッキングレ
ール15と、該トラッキングレール15に巻回されたチ
ェーン16と、該チェーン16を回転させる電動モータ
17と、前記チェーン16によって移動される摺動部材
18,18とから構成され、該各摺動部材18を介して
レシプロケータ5が取付けられている。そして、該トラ
ッキング機構12は、塗装面積等に基づき、被塗物3の
走行に応じてレシプロケータ5を該被塗物3と同方向
(追走)あるいは逆方向(逆走)に移動させるものであ
る。
【0011】19は上側梁部14の下側に位置して各支
柱13間に設けられた下側梁部、20は該下側梁部19
上に設けられたケーブル用レール、21は該ケーブル用
レール20上に設けられたケーブルベアをそれぞれ示
し、該ケーブルベア21は前記ケーブル群11等を保護
しつつレシプロケータ5の移動に応じて案内するもので
ある。
【0012】従来技術によるトラッキング式塗装装置は
上述の如き構成を有するもので、搬送機4によって矢示
A方向に被塗物3が搬送されてくると、レシプロケータ
5はトラッキング機構12によって例えば被塗物3と同
方向に移動され、これにより塗装機10と被塗物3との
相対速度が低下する。そして、該塗装機10が昇降機構
6によって上下動されつつ、色替弁装置から供給された
塗料を帯電霧化して噴霧すると、この塗料は被塗物3に
向けて静電界に沿って飛行し、該被塗物3の表面に付着
する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるトラッキング式塗装方法は、被塗物3を追
跡しつつ塗装機10によって塗装を行なうから、両者の
相対速度を低下させて塗料の吐出量等を低減することが
できる。しかし、かかるトラッキング式塗装方法では、
塗装ブース1内でレシプロケータ5の全体を移動させて
いるから、トラッキング時に塗装ブース1内の空気流に
大きな乱れが生じ易く、この乱流によって塗装ブース1
内を浮遊する塗料粒子が被塗物3やレシプロケータ5等
に付着し、塗装品質が低下したり、レシプロケータ5の
清掃時間や清掃コスト等が大幅に増大したりするという
問題がある。
【0014】また、塗装ブース1内にレシプロケータ
5,トラッキング機構12を収容する必要があるから、
これらトラッキング機構12等の分だけ塗装ブース1が
大型化し、塗装環境を保持するために、多量の空気を塗
装ブース1内に送り込まなければならず、該塗装ブース
1のランニングコストが増大するという問題がある。特
に、近年は、上述した乱流による汚れを防止すべく、レ
シプロケータ5を被塗物3から遠ざける傾向にあるか
ら、塗装ブース1の大型化が著しく、ランニングコスト
が増大する。
【0015】さらに、トラッキング機構12を塗装ブー
ス1内に設けるには、各支柱13の周囲を囲むようにし
て簀の子板2を加工する等の工事を必要とするため、設
置工事に手間がかかり、イニシャルコストも大幅に増大
するという問題がある。
【0016】一方、レシプロケータを塗装ブースの外部
に設置し、塗装機のみをスリットを介して塗装ブース内
に侵入させるアウトサイド式塗装方法では、レシプロケ
ータが外部に位置するから、塗装ブースを小型化でき、
空気流の乱れを防止することができる。しかし、かかる
アウトサイド式塗装方法は、塗装ブースに上下方向に伸
びるスリットを形成し、該スリット内に塗装機を挿入し
て上下動させるものだから、その構造上、被塗物の走行
に応じて塗装機を追従させるというトラッキング機能を
付加できないという問題がある。
【0017】即ち、この場合、被塗物の走行に応じて塗
装機を追従させるには、該スリットを、塗装機が上下に
移動するレシプロ幅を縦寸法とし、レシプロケータが走
行方向に移動するトラッキング距離を横寸法とする方形
状に形成しなくてはならず、開口面積が著しく増大する
から、スリットのシール性維持が困難で、事実上塗装ブ
ースとしての役割を果たさない。
【0018】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、アウトサイド式塗装方法に、トラッキン
グ式塗装方法を効果的に取り入れることができ、塗装効
率や塗装品質等を大幅に向上できるようにした塗装方法
および塗装装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の塗装方法が採用する構成は、塗装機を
上下動させつつ被塗物の走行方向に対してスイング動さ
せ、該塗装機が走行方向に対してスイング動することに
よって被塗物の走行方向に該塗装機を変位させ、該塗装
機の変位によって被塗物を追跡しつつ該塗装機から塗料
を噴霧して該被塗物の塗装を行なわせることにある。
【0020】また、本発明の塗装装置が採用する構成
は、支持アームを昇降させるレシプロケータと、該レシ
プロケータの支持アームに被塗物の走行方向に対してス
イング動可能に設けられ、その先端側を該被塗物の走行
方向に変位させるスイングアームと、該スイングアーム
の先端側に設けられ、被塗物に向けて塗料を噴霧する塗
装機とからなる。
【0021】さらに、前記レシプロケータは塗装ブース
の外部に設置し、該レシプロケータの支持アームをスリ
ットを介して塗装ブース内に伸長させるのが好ましい。
【0022】
【作用】上記構成からなる塗装方法では、塗装機を上下
動させつつスイング動させ、被塗物の走行方向に変位さ
せると、該塗装機と被塗物との相対速度が低下し、塗料
の吐出量が低減する。
【0023】また、上記構成からなる塗装装置では、塗
装機はスイングアームによってスイング動される一方、
支持アームを介してレシプロケータにより上下動される
から、被塗物の走行方向に変位しつつ塗料を噴霧して該
被塗物を塗装する。
【0024】さらに、レシプロケータを塗装ブースの外
部に設置し、該レシプロケータの支持アームをスリット
を介して塗装ブース内に伸長させると、塗装機は塗装ブ
ース内で被塗物の走行方向に変位しつつ塗料を噴霧す
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づいて説明する。なお、実施例では前述した図4および
図5に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0026】図中、31は従来技術で述べた塗装ブース
1に替えて本実施例に適用される塗装ブースを示し、該
塗装ブース31は従来技術で述べた塗装ブース1とほぼ
同様に、送風ファン(図示せず)と簀の子板32とを備
え、その側面には後述の支持アーム36が挿通されるス
リット31Aが上下方向に形成されている。
【0027】33は塗装ブース31の外部に位置して支
持台34上に設けられた本実施例によるレシプロケータ
を示し、該レシプロケータ33は、従来技術で述べたレ
シプロケータ5とほぼ同様に、電動モータ35A,駆動
スプロケット35B,従動スプロケット35C,チェー
ン35Dからなる昇降機構35と、該昇降機構35によ
って上下動され、スライド穴33Aを介して前部に突出
する支持アーム36とを備えている。しかし、本実施例
によるレシプロケータ33は後述の如く、塗装機43を
上下動およびスイング動させる点で従来技術のものと相
違する。
【0028】36は昇降機構35のチェーン35Dに取
付けられた支持アームを示し、該支持アーム36には、
軸受37,37によって軸支された回転軸38と、該回
転軸38を例えば被塗物3の前進方向および後進方向に
90度ずつ回転させる回転機構39とが設けられ、該回
転機構39は電動モータ39Aおよびかさ歯車39B等
から構成されている。
【0029】40は被塗物3の側面に対面して位置し、
支持アーム36の先端側に該被塗物3の走行方向に対し
てスイング動可能に設けられたスイングアームで、該ス
イングアーム40は、図2にも示す如く、その基端側が
回転軸38に取付けられ、その先端側は下向きに伸長し
ている。そして、該スイングアーム40は回転機構39
によって回転軸38が回転されると、被塗物3の走行方
向に対してスイング動するもので、このスイング動に伴
なう変位と支持アーム36による上下方向変位との合成
により、塗装機43を被塗物3の走行方向に追従させる
ものである。
【0030】41はスイングアーム40の先端側に設け
られたチルト機構、42は該チルト機構41の先端側に
設けられた伸縮機構をそれぞれ示し、該チルト機構41
および伸縮機構42は例えば電動モータ(図示せず)等
により構成されている。そして、該チルト機構41は塗
装機43を被塗物3の上下方向と、該被塗物3の側面に
垂直な方向とに回転させるものである。また、前記伸縮
機構42は塗装機43を前後方向に移動させることによ
り、該塗装機43と被塗物3との間の距離を微調整する
ものである。
【0031】43はスイングアーム40の先端側に設け
られた塗装機を示し、該塗装機43は従来技術で述べた
塗装機10とほぼ同様に、例えばエア霧化型の静電塗装
機として構成され、塗料ホース,電源ケーブル等からな
るケーブル群44を介して色替弁装置(図示せず)等と
接続されている。
【0032】本実施例による塗装装置は上述の如き構成
を有するもので、次に、その塗装方法について図3を参
照しつつ説明する。
【0033】まず、最初に、塗装機43は支持アーム3
6およびスイングアーム40によって所定の原点位置
(a)で待機している。そして、被塗物3が所定位置ま
で矢示A方向に搬送されてくると、スイングアーム40
の回動角度を保持したまま支持アーム36を原点位置
(a)と塗装位置(b)との間で上下に変位させ、塗装
機43から塗料を噴霧して塗装を開始する。
【0034】一方、例えば塗装面積の広いドア部分の塗
装時間を確保すべく、塗装面積の小さい部分で塗装機4
3を逆走させることがあるが、この逆走の場合は、スイ
ングアーム40を矢示A方向とは逆向きにスイング動さ
せつつ、このスイング動に伴なって上側に移動する塗装
機43の変位を相殺すべく、支持アーム36を下側に変
位させることにより、該塗装機43を原点位置(a)か
ら水平に距離Lだけ離間した塗装位置(c)に位置さ
せ、その後、スイングアーム40の回動角度を保持した
まま支持アーム36を塗装位置(c)と塗装位置(d)
との間で上下に変位させ、塗装を行なう。
【0035】さらに、例えば塗装面積の広いドア部分を
塗装する場合は、塗装機43を被塗物3に追走させる
が、この場合は、上述した逆走の場合とは逆に、スイン
グアーム40を被塗物3の走行する矢示A方向にスイン
グ動させつつ、支持アーム36を下側に変位させ、塗装
機43を被塗物の走行方向に変位させる。
【0036】従って、図2に示す如く、スイングアーム
40の回転中心から先端側までの距離をL1 とすれば、
全て追走により塗装する場合は、この距離L1 の2倍の
距離が追走可能なトラッキング距離とほぼ等しい。
【0037】かくして、本実施例によれば、塗装機43
を上下動させつつ被塗物3の走行方向に対してスイング
動させ、この上下動およびスイング動の合成変位によっ
て被塗物3の走行方向に塗装機43を変位させ、この塗
装機43の変位によって被塗物3を追跡しつつ該塗装機
43から塗料を噴霧して被塗物3の塗装を行なう構成と
したから、塗装機43と被塗物3との相対速度を低下さ
せて、塗料の吐出量を大幅に低減することができる。
【0038】また、レシプロケータ33によって上下動
される支持アーム36の先端側にスイングアーム40を
回転可能に設け、該スイングアーム40を回転機構39
によって被塗物3の走行方向および側面に対してスイン
グ動させることにより、スイングアーム40の先端側に
設けられた塗装機43を被塗物3の走行方向に変位させ
る構成としたから、従来技術で述べた如く、トラッキン
グ機構12によってレシプロケータ33の全体を移動さ
せることなく、スイングアーム40のスイング動と支持
アーム36の上下動との合成変位によって被塗物3を確
実に追跡することができる。
【0039】この結果、塗装ブース31内で空気流が乱
れるのを効果的に防止でき、塗装ブース31内の塗料粒
子が被塗物3やレシプロケータ33等に付着するのを防
止して、塗装品質を向上し、レシプロケータ33の清掃
時間を大幅に短縮することができる。また、スイングア
ーム40の回転中心から先端側までの距離L1 のほぼ2
倍だけトラッキング距離を確保できるから、全体寸法を
大幅に小型化することができる。
【0040】さらに、レシプロケータ33を塗装ブース
31の外部に配設し、支持アーム36を塗装ブース31
のスリット31Aを介して該塗装ブース31内に伸長さ
せる構成としたから、塗装ブース31内で支持アーム3
6とスイングアーム40のみを変位させて被塗物3を追
跡しつつ塗装を行なうことができる。この結果、塗装ブ
ース31の幅寸法を短くして、塗装環境維持のためのラ
ンニングコストを大幅に低減することができ、アウトサ
イド式塗装方法においてトラッキング式塗装方法を容易
に実現することができる。
【0041】なお、前記実施例では、スイングアーム4
0を被塗物3の前進方向に90度および後進方向に90
度の合計180度だけ、該被塗物3の側面に対してスイ
ング動させるものとして述べたが、本実施例はこれに限
らず、例えば前進,後進方向に90度未満あるいは90
度以上スイングさせる構成としてもよい。
【0042】また、前記実施例では、スイングアーム4
0の先端側に設けた伸縮機構42によって塗装機43と
被塗物3との距離を調整するものとして述べたが、これ
に替えて、例えばレシプロケータ33をレール上に設
け、該レシプロケータ33全体を前後に移動させる構成
としてもよい。
【0043】さらに、前記実施例では、車体等の被塗物
3を例示したが、本発明はこれに限らず、例えば冷蔵庫
等の家庭電気製品の塗装に用いてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の塗装方法に
よれば、塗装機を上下動させつつ被塗物の走行方向に対
してスイング動させ、該塗装機が走行方向に対してスイ
ング動することによって被塗物の走行方向に該塗装機を
変位させ、該塗装機の変位によって被塗物を追跡しつつ
該塗装機から塗料を噴霧して該被塗物の塗装を行なわせ
る構成としたから、被塗物と塗装機との相対速度を低減
して塗装を行なうことができ、塗料の吐出量を低減し
て、効率良く塗装を行なうことができる。
【0045】また、本発明の塗装装置によれば、塗装機
をスイングアームによってスイング動させつつ支持アー
ムによって上下動させることにより、被塗物の走行方向
に容易に変位させることができる。この結果、従来技術
で述べた如く、レシプロケータ全体を移動させずにトラ
ッキングを効果的に行なうことができ、塗装ブース内の
空気流が乱れるのを防止して塗装品質を向上し、清掃時
間を短縮できる。また、スイングアームの回転中心から
先端側までの距離のほぼ2倍の距離で被塗物を追跡でき
るから、全体寸法を小型化することができる。
【0046】さらに、前記レシプロケータを塗装ブース
の外部に設置し、該レシプロケータの支持アームをスリ
ットを介して塗装ブース内に伸長させる構成としたか
ら、レシプロケータが外部にある分だけ塗装ブースを小
型化でき、該塗装ブース内の塗装環境を維持するのに必
要なランニングコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による塗装装置を示す横断面図
である。
【図2】図1中のレシプロケータを塗装ブースを除いた
状態で示す正面図である。
【図3】本発明の実施例による塗装方法を示す説明図で
ある。
【図4】従来技術による塗装装置を示す横断面図であ
る。
【図5】図4中の矢示V−V方向縦断面図である。
【符号の説明】
31 塗装ブース 31A スリット 33 レシプロケータ 36 支持アーム 40 スイングアーム 43 塗装機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装機を上下動させつつ被塗物の走行方
    向に対してスイング動させ、該塗装機が走行方向に対し
    てスイング動することによって被塗物の走行方向に該塗
    装機を変位させ、該塗装機の変位によって被塗物を追跡
    しつつ該塗装機から塗料を噴霧して該被塗物の塗装を行
    なわせる塗装方法。
  2. 【請求項2】 支持アームを昇降させるレシプロケータ
    と、該レシプロケータの支持アームに被塗物の走行方向
    に対してスイング動可能に設けられ、その先端側を該被
    塗物の走行方向に変位させるスイングアームと、該スイ
    ングアームの先端側に設けられ、被塗物に向けて塗料を
    噴霧する塗装機とから構成してなる塗装装置。
  3. 【請求項3】 前記レシプロケータは塗装ブースの外部
    に設置し、該レシプロケータの支持アームをスリットを
    介して前記塗装ブース内に伸長させたことを特徴とする
    請求項2に記載の塗装装置。
JP3453593A 1993-01-29 1993-01-29 塗装方法および塗装装置 Pending JPH06226160A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107716171A (zh) * 2017-09-12 2018-02-23 芜湖博康新材料技术有限公司 一种汽车钣金件喷涂装置
JP2021522059A (ja) * 2018-05-03 2021-08-30 ファナック アメリカ コーポレイション ロボットを用いた静電塗装装置

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