JPH06226048A - 揮発性有機ハロゲン化合物の処理方法 - Google Patents

揮発性有機ハロゲン化合物の処理方法

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JPH06226048A
JPH06226048A JP5039382A JP3938293A JPH06226048A JP H06226048 A JPH06226048 A JP H06226048A JP 5039382 A JP5039382 A JP 5039382A JP 3938293 A JP3938293 A JP 3938293A JP H06226048 A JPH06226048 A JP H06226048A
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JP
Japan
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gas
volatile organic
organic halogen
halogen compound
reducing agent
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Pending
Application number
JP5039382A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Miyabe
寛志 宮部
Haruyoshi Tsurumaru
陽佳 鶴丸
Makoto Iwasaki
誠 岩崎
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Publication date
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  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】金属担持触媒充填層を多段に設け、揮発性有機
ハロゲン化合物を順次前記充填層を通過させるととも
に、各充填層の前において還元剤を添加する揮発性有機
ハロゲン化合物の処理方法である。 【効果】処理対象物中の酸素による妨害を抑制して、揮
発性有機ハロゲン化合物の還元分解処理を効率よく行う
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は揮発性有機ハロゲン化合
物の処理方法の改良に関するものである。さらに詳しく
いえば、本発明は、処理対象物中の酸素による妨害を抑
制して、該揮発性有機ハロゲン化合物の還元分解処理を
効率よく行う方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】揮発性有機ハロゲン化合物は地下水、土
壌、大気などの環境汚染物質の一つであって、該化合物
を除去処理することが必要であり、これまで揮発性有機
ハロゲン化合物を含む用水や排水、地下水、あるいは土
壌抽気ガスや排ガスの処理方法が種々検討されてきた。
この処理方法としては、例えば(1)揮散(曝気)処
理、(2)吸着処理、(3)酸化分解処理、(4)生物
処理、(5)熱分解処理などが知られている。しかしな
がら、これらの方法はいずれもなんらかの問題を有し、
必ずしも満足しうるものではない。例えば、(1)の方
法は地下水や土壌中に混入されている揮発性有機ハロゲ
ン化合物を単に大気中に移行させるだけである。また、
(2)の方法は、揮発性有機ハロゲン化合物を吸着・回
収する方法であって、前記(1)の方法と組み合わせて
利用されることが多いが、この場合、吸着剤の再生が必
要であり、再生時には高濃度の該化合物を含む再生排液
や排ガスが排出される。これらの方法は、汚染物質がそ
のまま残留するため、環境問題の根本的な解決策とはな
りえず、該化合物を無害化できる分解処理技術が必要で
ある。揮発性有機ハロゲン化合物を分解処理する方法と
しては前記(3)〜(5)の方法が検討されている。し
かしながら、(3)や(5)の方法は紫外線、オゾン、
過酸化水素などを利用する方法であるが、紫外線照射や
オゾンの発生、あるいは加熱や過酸化水素などの酸化剤
添加に要するエネルギー費や費用が大きく、コスト高に
なるのを免れない。また、(4)の処理方法も検討され
ているが、まだ実用化されていない。このように、揮発
性有機ハロゲン化合物を効率よく無害化処理できる実用
的な方法は、まだ見い出されていないのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、揮発性有機ハロゲン化合物を効率よく無
害化処理できる実用的な方法を提供することを目的とし
てなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、処理すべき揮
発性有機ハロゲン化合物中に酸素が含まれている場合、
該化合物を還元剤で分解処理する際に、該化合物と酸素
との競争反応となり、酸素との反応によって還元剤が消
費されるほど、還元分解処理性能が低下して、多量の還
元剤の添加が必要になることに着目し、揮発性有機ハロ
ゲン化合物を、多段に設けた金属担持触媒充填層を通過
させるとともに、各充填層の前に還元剤を添加すること
により、共存する酸素の影響を抑制し、該揮発性有機ハ
ロゲン化合物を効率よく還元分解処理できることを見い
出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したもので
ある。すなわち、本発明は、金属担持触媒充填層を多段
に設け、揮発性有機ハロゲン化合物を順次前記充填層を
通過させるとともに、各充填層の前において還元剤を添
加することを特徴とする揮発性有機ハロゲン化合物の処
理方法を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明方
法は、被処理対象が揮発性有機ハロゲン化合物含有ガス
及び揮発性有機ハロゲン化合物含有水のいずれにも適用
できるが、揮発性有機ハロゲン化合物含有ガスに適用す
るのが好適である。したがって、揮発性有機ハロゲン化
合物を含むガスを処理対象とする場合は、そのまま水素
ガスなどの還元剤と混合し、この混合ガスを金属担持触
媒充填層を通して該化合物を還元分解処理してもよい
が、揮発性有機ハロゲン化合物を含む用水や、排水、地
下水などを処理対象とする場合は、予め放散させてガス
体とし、この放散ガスを還元分解処理するのがよい。ま
た、揮発性有機ハロゲン化合物を含む土壌を処理対象と
する場合も、予め抽気してガス状にし、これを還元分解
処理するのが有利である。このような処理の際には、被
処理ガス中に通常酸素が含まれており、この酸素が還元
剤と反応し、還元分解処理に悪影響を及ぼす。すなわ
ち、揮発性有機ハロゲン化合物を気相系で還元分解処理
する場合には、該化合物と酸素との競争反応となり、酸
素との反応によって、還元剤が消費されるほど、還元処
理性能が低下し、多量の還元剤の添加が必要となる。こ
のため、揮発性有機ハロゲン化合物を気相系で効率よく
還元分解処理を行うには、共存する酸素の影響を抑制す
る対策が必要である。
【0006】本発明においては、その対策として多段還
元処理を検討した。例えば還元剤として水素ガスを使用
する場合、気相系における該揮発性有機ハロゲン化合物
の除去率と水素添加量との関係を調べると、水素量が少
ない領域では、水素添加量の増加とともに除去率は上昇
するが、水素量が多い場合には、水素添加量増加に伴う
除去率の増加の割合が小さく、効率が良くない。この傾
向は被処理ガス中の揮発性有機ハロゲン化合物の濃度に
よらず同様であった。このため、被処理ガス中に多量の
水素などの還元剤を添加して一段で処理するよりも、同
量の還元剤を使用したとしても、多段にする方が効率が
良い。また、これによって、一段処理と同等の性能を得
る際の還元剤の必要量を低減できる。したがって、本発
明においては、金属担持触媒充填層を多段に設け、該揮
発性有機ハロゲン化合物を順次前記充填層を通過させる
とともに、各充填層の前において還元剤を添加する。
【0007】還元分解処理に用いられる金属担持触媒に
おける金属としては、例えば白金、パラジウム、ルテニ
ウム、ロジウム、鉄、銅、イリジウム、ニッケルなどが
挙げられるが、これらの中でパラジウム、白金、ルテニ
ウム、ロジウムなどの貴金属が好ましく、特にパラジウ
ムと白金が好適である。これらの貴金属は金属、酸化
物、水酸化物などの形で用いられる。また、担体として
は、例えばアルミナ、シリカ、シリカアルミナ、チタニ
ア、活性炭、ジルコニア、ゼオライト、ガラス、プラス
チックペレット、イオン交換樹脂などが挙げられるが、
これらの中でアルミナ、ジルコニア及びイオン交換樹脂
が好適である。イオン交換樹脂としては、スチレン−ジ
ビニルベンゼン共重合体を母体にした弱塩基性アニオン
交換樹脂が好ましい。前記金属の担持量は、担体に対し
て通常0.1〜10重量%程度である。該触媒の形状に
ついては特に制限はなく、球状、ペレット状、粉末状、
粒状など、いずれの形状のものも用いることができる
が、球状、ペレット状、粒状のものはカラムなどに充填
し、連続的に被処理流体を通すとよい。粉末状のもので
もカラムに充填して流動床状態にして運転することがで
きる。
【0008】還元剤としては、水素ガスが好ましく用い
られ、その供給形態としては電気分解ガス、ボンベ、水
素吸蔵合金などがある。還元剤は揮発性有機ハロゲン化
合物が充填塔に入る前に予め還元剤を十分混合させた方
が好ましいが、場合によっては揮発性有機ハロゲン化合
物と別々に、直接充填塔に還元剤を添加してもよい。 また、本発明方法が適用できる揮発性有機ハロゲン化合
物は通常沸点が150℃以下、好ましくは80℃以下の
揮発性のものであり、このようなものとしては、例えば
トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トランス
−1,2−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエ
チレン、四塩化炭素、クロロエタン、メチレンクロリ
ド、クロロホルム、塩化ビニル、1,1−ジクロロエタ
ン、1,2−ジクロロプロパン、ジクロロブロモエチレ
ン、1,1,1−トリクロロエタン、ブロモジクロロメタ
ン、クロロジブロモメタン、ブロモホルム、各種フロン
などが挙げられる。
【0009】次に、本発明方法の好適な実施態様の1例
を添付図面に従って説明すると、図1は本発明方法を実
施するための装置の1例の該略図であって、直列に接続
された各段において、触媒層Bの前に気体混合槽Aが設
置されている。この図においては、段数が4段である
が、段数については2以上であればよく、特に制限はな
い。また、気体混合槽Aは、ライン注入で被処理ガスと
水素とが十分に混合されれば特に設置する必要がない。
被処理ガスは、第1段の気体混合槽Aに供給され、次い
で、第1段の触媒層B、第2段の気体混合槽A、触媒層
B、第3段の気体混合槽A、触媒層B、第4段の気体混
合槽A、触媒層Bを順次通過し、一方、水素ガスは、各
段の気体混合層Aにそれぞれ供給され、各段における触
媒層Bにおいて、揮発性有機ハロゲン化合物は還元分解
処理される。
【0010】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。 実施例1 トリクロロエチレン約100volppmを含む土壌抽気ガス
(空気雰囲気)に水素ガスを濃度が約2%(v/v)となる
ように混合した。この混合ガスを0.5wt%Pd/γ−
Al23触媒を約1リットル充填した触媒層(内径80
mm、高さ200mm)にSV=6,000hr-1で通気し、
1段で処理した。その結果、トリクロロエチレンの除去
率は約70%であった。次に同じ被処理ガスを図1の装
置により多段処理した(4段処理)。各段ではガス中の
水素濃度が約0.5%(v/v)となるように水素ガスを添
加し、同じ触媒を各カラムに約250ミリリットル充填
した。各段での被処理ガスの空間速度は約24,000h
r-1でありこの条件で4段処理を行った。全体としての
触媒量及び水素使用量は先の場合と同一であるが、処理
ガス中にはトリクロロエチレンや反応中間体は検出され
なかった。
【0011】
【発明の効果】本発明によると、揮発性有機ハロゲン化
合物の還元分解処理において、共存酸素の妨害を抑制す
ることにより、還元剤の必要量を低減できるとともに、
同量の還元剤を用いた場合には、より高濃度の揮発性有
機ハロゲン化合物含有処理対象物を処理できる。また、
各段での還元剤濃度を低減できるため、反応熱による極
端な温度上昇を抑制でき、さらに還元剤として水素ガス
を使用する場合には使用量が減少するので安全性が向上
する。このように、本発明によると揮発性有機ハロゲン
化合物は効率よく無害化され、エタンと塩化水素に分解
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明方法を実施するための装置の1例
の該略図である。
【符号の説明】
A 気体混合層 B 触媒層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属担持触媒充填層を多段に設け、揮発性
    有機ハロゲン化合物を順次前記充填層を通過させるとと
    もに、各充填層の前において還元剤を添加することを特
    徴とする揮発性有機ハロゲン化合物の処理方法。
JP5039382A 1993-02-03 1993-02-03 揮発性有機ハロゲン化合物の処理方法 Pending JPH06226048A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110053946A (ko) * 2008-07-28 2011-05-24 쿠리타 고교 가부시키가이샤 유기물 함유수의 처리 방법 및 장치
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