JPH0622576B2 - セラミツク被覆インプラント - Google Patents

セラミツク被覆インプラント

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JPH0622576B2
JPH0622576B2 JP61307849A JP30784986A JPH0622576B2 JP H0622576 B2 JPH0622576 B2 JP H0622576B2 JP 61307849 A JP61307849 A JP 61307849A JP 30784986 A JP30784986 A JP 30784986A JP H0622576 B2 JPH0622576 B2 JP H0622576B2
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ceramic
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和夫 近藤
昌晃 服部
信二 西尾
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、歯科、整形外科の分野において使用される
医療用のインプラントに関する。
(従来の技術) 近年、Co−Cr合金、Ti合金、ステンレス製のイン
プラントが多数医療分野で使用されているが、長期間こ
のインプラントを体内に埋設されることで、体内の組織
液や体液により、又体内での組織体との摩擦によってイ
ンプラントが腐食されてしまい、インプラント基体の成
分イオンが溶出してしまい、マクロフアージを損傷した
り、細胞内に侵入することにより炎症性細胞や巨大細胞
発生の原因となるものである。そのためインプラント基
材の表面にコーテイング等の表面処理を施し、インプラ
ント基材の成分イオンの溶出を防止するものが多く提案
されている(特公昭49−24429号,特開昭59−
82849号,特開昭61−176354号)。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記従来のものにおいても未だ耐腐食
性、耐久性、生体親和性が不十分なものであり、特にイ
ンプラント基体のコーテイング材としてよく用いられる
燐酸カルシウム材料は、長期にわたり体内に埋入すると
骨に転化するため、骨と生体金属とが直接に接触するこ
ととなり、生体金属の腐食による為害性を現すこととな
り、長期間使用する整形外科用としては不適当なものと
なる。そこで、この発明は上記従来のもののもつ欠点を
改善するものであり、インプラントの耐蝕性、耐久性、
生体親和性を十分に向上させ、インプラントの長期間使
用に対して十分に安全を確保しようとするものである。
(問題点を解決するための手段) ステンレス,Co−Cr合金,Ti合金等の生体金属よ
りなるインプラント基体の表面に生体為害性の少い金属
を被覆した第1被覆層を設け、次にこの第1被覆層の上
に、生体為害性の少ない金属を被覆したセラミツク粉末
を溶着して形成する第2被覆層を設け、この被覆層上
に、セラミツク粉末と連なるセラミツク材よりなる第3
被覆層を設けその上にアパタイト又はリン酸カルシウム
より形成する第4被覆層を積層してなるセラミツク被覆
インプラントを提供することにより解決するもので、第
1、第2被覆層の生体為害性の少い金属としては、W,
Mo及び/又はGeが適している。
(作用) 以上の構成を具えるので、第1被覆層のMo,W,Ge
等の生体為害性の少ない金属層によつてインプラント基
体面を被覆するのでその表面の腐食、その表面より溶出
する金属イオンを阻止すると共に、Mo,Wo,Geと
基体となる生体金属との結合を金属同士の金属結合によ
つて強固に結合する。
次に、第2被覆層セラミツクを露出させることにより、
セラミツク材を有する第2被覆層と第3被覆層がセラミ
ツク結合により強固に接合する。これにより基体金属か
らセラミツクの第3被覆層迄連続した強固な結合を有す
ると共に金属とセラミツクの熱膨脹差による内部応力も
緩和する。このように自然に且つ、強固に結合すること
ができるので、第2被覆層の剥離を防ぎ、しかも、第3
被覆層のセラミツクがアパタイト又はリン酸カルシウム
による第4被覆層とセラミツク相立の結合により強固に
結合でき、更にまた第4被覆層は骨と結合して、骨転化
をするものであり、生体に害を与えることなしに、強固
なインプラントとして使用できるものである。
(実施例) この発明を図に示す実施例により更に説明する。第1図
においては(1)は、整形外科用に用いられるインプラン
トであり、このセラミツク被覆インプラント(1)は、骨
頭部(7)とステム(13)からなり、このステム(13)は、ス
テンレス(SuS316),Co−Cr合金(Co−3
0Cr−7Mo鋳造用、Co−21Cr−16W−11
Ni加工用)、Ti合金(Ti−6Al−4V)等の生
体金属材料であり、高強度金属であるインプラント基体
(2)上に、まず生体為害性の少ないW,Mo,Geの金
属薄膜(3)を無電解メツキ法により被覆し、これを第1
被覆層(3)とし、この第1被覆層の上に上記生体為害性
の少いW,Mo,Geの金属被覆(15)を設けた、(被覆
層の厚さ0.5〜8μ)燐酸カルシウムに親和性のある
セラミツク粉(14)を溶着して第2被覆層(4)を形成す
る、このセラミツク粉は望ましくは粒度10μ〜200
μであつて、アパタイト、リン酸カルシウム、アルミ
ナ、ZrO,Si,SiC,TiNあるいは、
TCP(3CaCOであることが望ましい。
W,Mo,Ge等の金属は、タングステン酸アンモン又
はモリブデン酸アンモンの30%水溶液に漬して、乾燥
を繰返した後、H中で還元焼結し、形成したものであ
り、この金属により被覆されるセラミツクは前記のよう
にArガスを用いたプラズマ(第3図矢印)にて基体
(3)上に溶射して、第2被覆層(4)を形成するものであ
る。(第3図左方に示す)さらに、セラミツク(14)表面
を露出させるために、ダイヤモンド砥石で表面を研磨
し、上面の金属被覆層(15)を除き平滑な第2被覆層(4)
を形成する(第3図右方に示す。) この第2被覆層は上記のような金属セラミツクにこだわ
らずセラミツクと金属との混合粉末でも形成することが
できる。
上記第2被覆層の表面(4)の上に、第2被覆層(4)の露出
したセラミツク(14)と結合するように、セラミツク材で
被覆して第3被覆層(5)を設ける。
このセラミツク材料は基本的に述べれば第2被覆層に用
いた材料で良い。その場合第2被覆層と同物質であれば
その間の接着力は最も確実なものであるがこの発明はこ
れにこだわることなく異物質でも可能である、何れの場
合もセラミツク−セラミツクの結合親和性は良好である
ため強い化学結合力が得られるものである。この第3被
覆層(5)の表面、すなわち、外方には、生体親和性の高
いアパタイト又はリン酸カルシウムよりなる第4被覆層
(6)を積層してなるものである。この工程の最も具体的
な例を述べれば、市販の試薬1級のCaCOとP
をCa/Pの原子比が1.5になるように配合し、1
200℃に焼成して後、冷却後粉砕してトリカルシウム
フオスフエートの微粉末を得てから、これを1%の有機
質結合剤と共に50%の水に入れ撹拌して燐酸カルシウ
ム塩のスリツプとし、前記第3被覆層の上に付着し、乾
燥后大気中1000℃にて焼きつけテストピースとし
た。このようにして製作した3mmφ×20mmの円柱状
テストピースを成兎の大腿骨に埋入したところ、約1カ
月で第4被覆層は骨に転化した。又20mm×20mm×5
mmの直方体に製作したテストピースの主表面にゴム板を
接着し10kgの力で引張ることを40回繰り返したが、
剥離することはなかつた。併し比較のため第2被覆層を
Geのみとして製作したテストピースは10回の引張り
テストで剥離した。
なお、この実施例では一例として上記トリカルシウムフ
オスフエートについて述べたが、この発明はこれにこだ
わることなく特開昭55−56062号「高強度リン酸
カルシウム焼結体の製造方法」に述べられた「カルシウ
ム/リン原子比1.4〜1.75のカルシウムのリン酸
塩を主体とする粉末に、焼成後のリン酸カルシウム成分
に対し、0.5〜15重量%のカルシウム/リン原子比
0.2〜0.75を有するカルシウム・リン酸系フリツ
トを添加混合したもの、又は特開昭55−140756
号「高強度リン酸カルシウム焼結体」に述べられたカル
シウム/リン原子比1.4〜1.75のカルシウムのリ
ン酸塩を主体とする粉末に、焼成后のリン酸カルシウム
焼結体に対し、0.5〜15重量%のアルカリ金属、亜
鉛及び/又はアルカリ土類金属の酸化物−リン酸系フリ
ツトを含有せしめたものを用いてもよい。
こゝでこの発明の一実施形態として第2被覆層のセラミ
ツク材料、第3被覆層のセラミツク材料、第4被覆層セ
ラミツク材料何れもアパタイト、燐酸カルシウムの何れ
かであることがあり得るが、この場合は骨は第2被覆層
の内部迄侵入し、骨との接合力の最も強いセラミツク被
覆インプラントとなる。併し青年者用等極めて長期間生
体に埋設される場合は骨とW,Mo又はGeが直接接触
することとなるが、第2被覆層又は第3被覆層に燐酸カ
ルシウムを用いる場合はこの燐酸カルシウムではないセ
ラミツク層が骨と金属とのバリヤー層として働き、極め
て安全なものとなる。
この発明を義歯装着用歯科インプラントに用いたものの
形状を第2図に示す。図中(8)は、歯科用に用いられる
セラミツク被覆インプラントであり、顎骨(10)に埋設さ
れたセラミツク被覆インプラント(8)の脚部(12)も上記
同様に、インプラント基体(2)の上に第1被覆層(3)、第
2被覆層(4)及び第3被覆層(5)、第4被覆層(6)を積層
しているものである。特に、脚部(12)が骨(10)中に埋設
されるとき、第4被覆層(6)がアパタイトあるいはリン
酸カルシウムにより構成されるため、骨転化により一体
となり、耐久性と同時に強度も高くなるものであり、第
1被覆層を金属で被覆し、第2被覆層を金属及びセラミ
ツクとするため、第3被覆層のセラミツク材と強固に接
合でき、第3被覆層と第4被覆層はどちらもセラミツク
であるため親和性が高く、又第4被覆層は骨と親和性が
高く、生体内で骨に転化するので、結局、基体金属から
骨迄が強固に結合でき、且つ生体為害性もないものであ
る。
(発明の効果) 以上のとおり、この発明はインプラント基体に用いられ
る生体金属から有害イオンの溶出を阻止し、生体親和性
に著しく富んだセラミツクとの結合をより強固なものと
し、長期間使用できる生体用インプラントが得られると
いう優れた効果をもつものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、整形外科等に用いられるセラミツク被覆イン
プラントの断面図であり、第2図は歯科用に用いられる
セラミツク被覆インプラントの取付状態を示す断面図で
ある。第3図はインプラントの積層状態を示す断面図で
ある。 1,8……セラミツク被覆インプラント、2……インプ
ラント基体、3……第1被覆層、4……第2被覆層、5
……第3被覆層、6……第4被覆層、7……骨頭部、9
……歯肉、10……顎骨、12……脚部、13……ステ
ム、14……セラミツク粉、15……金属被覆層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス、Co−Cr合金,Ti合金等
    の生体金属よりなるインプラント基体の表面に生体為害
    性の少ない金属を被覆した第1被覆層を設け、次にこの
    第1被覆層の上に、生体為害性の少ない金属を被覆した
    セラミツク粉末を溶着して形成する第2被覆層を設け、
    この第2被覆層上に、セラミツク粉末と連なるセラミツ
    ク材よりなる第3被覆層を設けその上にアパタイト又は
    リン酸カルシウムより形成する第4被覆層を積層してな
    るセラミツク被覆インプラント。
  2. 【請求項2】第1被覆層及び第2被覆層の金属をMo,
    W,Geよりなるものとした特許請求の範囲第1項記載
    のセラミツク被覆インプラント。
  3. 【請求項3】第2被覆層のセラミツク材をアルミナ,S
    ,ZrO,SiC,TiWよりなるものとし
    た特許請求の範囲第1項と第2項に記載のセラミツク被
    覆インプラント。
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