JPH0622550A - 直流高圧電源装置 - Google Patents

直流高圧電源装置

Info

Publication number
JPH0622550A
JPH0622550A JP3137076A JP13707691A JPH0622550A JP H0622550 A JPH0622550 A JP H0622550A JP 3137076 A JP3137076 A JP 3137076A JP 13707691 A JP13707691 A JP 13707691A JP H0622550 A JPH0622550 A JP H0622550A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
transformer
circuit
power supply
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3137076A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Ando
利明 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP3137076A priority Critical patent/JPH0622550A/ja
Publication of JPH0622550A publication Critical patent/JPH0622550A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 動作が安定で変換効率がよく、出力電圧の制
御範囲を広くすることが可能でしかも構成の簡単な直流
高圧電源装置を提供することを目的とする。 【構成】 昇圧トランスと、前記昇圧トランスの低圧巻
線側に直列に接続されたスイッチング素子と、前記昇圧
トランスの高圧巻線側に接続されたコンデンサインプッ
ト型の整流回路と、前記スイッチング素子の動作を制御
する制御回路とを有する直流高圧電源装置において、前
記昇圧トランスの低圧巻線側にインダクタを直列に接続
するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真複写機やプ
リンタ等の電子写真応用装置に使用される放電器などに
直流の高電圧を印加するための直流高圧電源装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】最近、上記電子写真複写機等には、高画
質化に加えてカラー化・高速化・小型化が強く要求され
てきているとともに、記録用紙として普通紙以外にもO
HPシート(オーバーヘッドプロジェクタ用の透明な合
成樹脂製シート)等に複写可能な機種が求められてい
る。これらの要求に答え得るカラー電子写真複写機とし
ては、感光体ドラムの近傍に転写ドラムを配設し、感光
体ドラム上に形成されたトナー像を、転写ドラムの周囲
に保持された記録用紙上に順次転写して、記録用紙上に
4色のトナー像を重ねた後、これらのトナー像を記録用
紙上に定着することによってカラー画像の複写を行うよ
うに構成したものがある。
【0003】このカラー電子写真複写機は、感光体ドラ
ムの一側にロータリー式の4色の現像器を配設し、これ
らの現像器を回転させることによって、感光体ドラム上
に順次形成される静電潜像をシアン・マゼンタ・イエロ
ー・ブラック等の4色のトナー像により順次現像する。
また、上記転写ドラムは、その外周面を合成樹脂製のフ
ィルムによって形成することにより、この転写ドラムの
外周面に記録用紙を静電的に保持するようになってい
る。さらに、上記転写ドラムの内部には、感光体ドラム
上に形成されたトナー像を、転写ドラムの周囲に保持さ
れた記録用紙上に静電的に転写するための転写コロトロ
ンを配設するように構成されている。
【0004】従来、この種のカラー電子写真複写機等に
使用される転写コロトロンなどに直流の高電圧を印加す
るための直流高圧電源装置としては、図5及び図6に示
すように種々のものがある。
【0005】図5に示すリンギングチョークコンバータ
方式の装置は、構成が簡単な点が特徴であり、昇圧トラ
ンスTの一次側巻線N1に印加される直流電圧を主スイ
ッチング素子Qによってオンオフし、主スイッチング素
子Qがオン状態の期間に昇圧トランスTにエネルギーを
蓄積して、主スイッチング素子Qがオフの期間にそのエ
ネルギーをダイオードDを介して放出し、コンデンサC
の充電により平滑化して直流の高電圧を出力するように
構成されている。
【0006】また、図6に示す装置は、昇圧トランスT
の一次側巻線N1に印加される直流電圧を主スイッチン
グ素子Qによってオンオフし、昇圧トランスTの二次側
巻線N2に高電圧を発生させるとともに、この昇圧トラ
ンスTの二次側巻線N2に発生した高電圧を、コックク
ロフトウオルトン型等の多倍圧整流回路RECTによっ
て整流し、直流の高電圧を出力するように構成されてい
る。
【0007】この図6に示す直流高圧電源装置の動作を
さらに説明すると、次の通りである。図7は上記直流高
圧電源装置の等価回路を示すものである。
【0008】図において、L0は昇圧トランスTの励磁
インダクタンスを、Csは二次側巻線N2に生ずる分布
容量を、Lsは一次側巻線N1及び二次側巻線N2の結
合のリーケージインダクタンスをそれぞれ示している。
【0009】上記直流高圧電源装置では、まず、主スイ
ッチング素子Qがオン状態になると、図8に示すよう
に、昇圧トランスTの一次側巻線N1に電流が流れ、昇
圧トランスTの二次側巻線N2に高電圧が誘起される。
そして、この昇圧トランスTの二次側巻線に誘起された
高電圧によって、図7に示すように、整流回路のダイオ
ードD1を介してコンデンサC1が充電されるフォワー
ドモード動作が行われる。
【0010】次に、主スイッチング素子Qがオフ状態に
なると、図7に示すように、主スイッチング素子Qのオ
ン期間中に昇圧トランスTの励磁インダクタンスL0に
蓄えられた励磁エネルギが、ダイオードD2を介してコ
ンデンサC2を充電するフライバックモード動作が行わ
れる。
【0011】その後、上記の如き主スイッチング素子Q
のオフ時における励磁エネルギの伝達が完了した後、次
のサイクルにおいて主スイッチング素子Qが再オン状態
となるまで、主スイッチング素子Qのオフ状態を維持
し、昇圧トランスTの励磁インダクタンスL0に蓄えら
れた励磁エネルギをリセットする再オン動作が行われる
ように動作する。
【0012】また、上記カラー電子写真複写機等に使用
される直流高圧電源装置としては、図5に示す装置を更
に実用的に改良したものとして、特開昭56−6046
0号公報に示すようなものが提案されている。この高電
圧発生回路は、発振トランジスタおよび一次側を低圧、
二次側を高圧とする変成器を含むDC−ACインバータ
ーと、前記変成器の二次側に発生する高圧放電パルスを
検知する高圧放電パルス検知手段と、該検知手段の出力
に応じて充電を行う第1の時定数回路と、該第1の時定
数回路による充電電荷を放電する第2の時定数回路と、
前記第1および第2の時定数回路による総充電量が所定
量に達したとき前記インバーター回路の発振を停止する
制御回路とを有するように構成したものである。
【0013】この高電圧発生回路の動作は、基本的に図
6に示す装置と変わらないが、2次側回路に高圧放電パ
ルスが異常に発生した場合でも、回路素子の保護を図れ
るようにしたものである。
【0014】さらに、図6に示す装置を更に実用的に改
良したものとしては、特公昭55−49739号公報に
示すようなものも既に提案されている。この直流高圧電
源装置は、直流電源に接続され、高電圧コロナ放電電圧
を発生する携帯用コロナ電源供給装置において、第1振
動を発生する発振回路と、第2振動の各サイクルの第1
半部に応じ1つの極性を有する第1電圧パルスを形成
し、かつ該第2振動の各サイクルの第2半部に応じ、逆
極性の第2電圧パルスを形成するパルス整形回路で、前
記第2振動の各サイクルの前記第1半部の間において、
ほぼすべての動作電流を導出し、かつ前記第2振動の各
サイクルの第2半部の間には、ほぼ動作電流を導出しな
いように動作するパルス整形回路と、前記パルス整形回
路に接続され、供給される第1、第2電圧のみに応じて
コロナ出力電圧を生ずる電圧逓倍回路と、前記発振回路
に接続され、所定レベル以下のコロナ出力電圧を表示す
るコロナ信号と前記第1振動に応じて、前記第2振動を
発生するよう動作する制御回路と、前記電圧逓倍回路よ
り前記コロナ信号を前記制御回路に結合する回路とを有
するように構成したものである。
【0015】この高電圧発生回路の動作は、基本的に図
6に示す装置と変わらないが、2次側に電圧逓倍回路が
接続されており、効率良く高電圧を発生させることがで
きるようになっているとともに、電力消費が最小となる
ようにしたものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記カラー電子写真複写機においては、感光体ドラ
ム上に形成されたトナー像を、転写ドラムの内部に設け
られた転写コロトロンによって、転写ドラムの周囲に保
持された記録用紙上に順次転写するように構成されてい
る。ところで、上記転写ドラムは、その外周面が合成樹
脂製のフィルムによって形成されているため、転写ドラ
ムの周囲に保持された記録用紙上に1色目、2色目とい
うようにトナー像を順次転写する際に、転写ドラムの内
周面が転写コロトロンの放電によって徐々に帯電して電
荷が残留してしまう。そのため、上記転写コロトロンに
よって各色のトナー像に対して同一の放電を繰り返す
と、転写ドラムの内周面の帯電電位が次第に高くなって
しまうため、4色のトナー像を転写ドラムの周囲に保持
された記録用紙上に順次転写する際に、転写コロトロン
の放電電圧を各色のトナー像毎に変化させる必要があ
る。従って、上記転写コロトロンに直流の高電圧を供給
する直流高圧電源装置は、高電圧を広い範囲にわたって
制御する必要がある。
【0017】ところが、前記図5に示すような直流高圧
電源装置の場合には、パルス幅を制御することにより出
力する高電圧の制御範囲を広くしようとしても、昇圧ト
ランスTの分布容量の影響が大きく出力電圧の制御幅を
広くすることができないとともに、高電圧の制御は行え
ないという問題点を有している。
【0018】また、前記図6に示すような直流高圧電源
装置の場合には、フォワードモードの制御性が悪く、電
圧制御範囲を広くすることができないという問題点を有
している。
【0019】すなわち、図6に示すような装置において
は、主スイッチング素子Qをオンオフするパルス幅を制
御することによって、供給する高電圧の制御範囲を広く
しようとしても、フォワードモードの出力電圧(C1の
電圧)は、昇圧トランスTの漏れインダクタンスが小さ
いので、昇圧トランスTの昇圧比のみで決まるため、主
スイッチング素子QのPWM制御でほとんど制御でき
ず、フォワードモードの出力電圧(C1の電圧)は、V
c1=E×(昇圧トランスTの昇圧比)となる。したが
って、出力電圧の制御幅は、図9に示すように、フライ
バックモードで得られる出力電圧(C2の電圧)とな
る。ところで、このフライバックモードで得られる出力
電圧(C2の電圧)は、主スイッチング素子Qの電圧利
用率、分布容量Csの影響、コンデンサC1,C2の耐
圧の共通化、二次巻線の耐圧等の条件を最適に使用する
ことを前提とすると、出力電圧の可変範囲は、Vc2m
ax=Vc1とするのが最も実用的であり、出力電圧の
制御幅を広くしようとしてVc2maxを大きくしよう
とすると、上記の条件が悪化してしまうため、結果的に
出力電圧の制御幅を広くすることができないという問題
点があった。
【0020】そこで、これらの問題点を解決するために
は、図5及び図6の装置において、その昇圧トランスT
の一次側にシリーズドロッパ回路を挿入し、このドロッ
パ回路によって出力電圧を制御することにより、出力電
圧の制御範囲を広くすることも考えられる。なお、この
場合、主スイッチング素子Qは、フリーランニングによ
り動作させることも可能である。
【0021】しかし、この場合には、昇圧トランスTの
一次側に接続されるシリーズドロッパ回路による電力損
失は不可避であるため、変換効率が低下するとともに、
シリーズドロッパ回路を新たに設ける分だけ、装置構成
の複雑化及びコスト高を招くという問題点を新たに生じ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
記従来技術の問題点を解決するためになされたもので、
その目的とするところは、動作が安定で変換効率がよ
く、出力電圧の制御範囲を広くすることが可能でしかも
構成の簡単な直流高圧電源装置を提供することにある。
【0023】すなわち、この発明は、昇圧トランスと、
前記昇圧トランスの低圧巻線側に直列に接続されたスイ
ッチング素子と、前記昇圧トランスの高圧巻線側に接続
されたコンデンサインプット型の整流回路と、前記スイ
ッチング素子の動作を制御する制御回路とを有する直流
高圧電源装置において、前記昇圧トランスの低圧巻線側
にインダクタを直列に接続するように構成されている。
【0024】上記インダクタには、例えば、フリーホイ
ールダイオードが並列に接続される。
【0025】なお、上記昇圧トランスの高圧巻線への出
力制御は、例えば、主スイッチング素子のオン時間制御
を主とし、動作周期においては、上記再オン動作への移
行時間が回路の動作状態で変化するような自励または自
他励動作によって行なうことができる。
【0026】
【作用】この発明においては、昇圧トランスと、前記昇
圧トランスの低圧巻線側に直列に接続されたスイッチン
グ素子と、前記昇圧トランスの高圧巻線側に接続された
コンデンサインプット型の整流回路と、前記スイッチン
グ素子の動作を制御する制御回路とを有する直流高圧電
源装置において、前記昇圧トランスの低圧巻線側にイン
ダクタを直列に接続するように構成されているので、ス
イッチング素子をオン状態とし、コンデンサインプット
型整流回路のコンデンサを充電するフォワードモードに
おいて、昇圧トランスの低圧巻線側には、インダクタを
介して電流が流れる。そのため、スイッチング素子のオ
ン時間を変化させることにより、整流回路のコンデンサ
の充電電流を大幅に変化させることができ、フォワード
モードの出力電圧を可変とすることによって高電圧の出
力幅を大きく制御することができる。しかも、昇圧トラ
ンスの低圧巻線側にインダクタを直列に接続するだけで
よいため、変換効率の低下はなく、又装置構成も簡略化
することができる。また、上記インダクタは、昇圧トラ
ンスの低圧巻線側に接続されるため、低圧用のインダク
タを使用することができ、インダクタは、小型且つ低コ
ストのものでよい。
【0027】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0028】図1はこの発明に係る直流高圧電源装置の
一実施例を示すものである。
【0029】図において、Tは昇圧トランスを示すもの
であり、この昇圧トランスTの一次側巻線N1には、所
定の直流電圧Eが印加されている。また、上記昇圧トラ
ンスTの一次側巻線N1には、当該一次側巻線N1に印
加される直流電圧Eをオンオフするため、主スイッチン
グ素子としての主トランジスタQが接続されているとと
もに、この主トランジスタQのベースには、当該主トラ
ンジスタQをオンオフ動作させるためのPWM制御回路
1が接続されている。なお、上記主スイッチング素子と
しては、トランジスタ以外にFET等のスイッチング素
子を用いても良いことは勿論である。
【0030】そして、上記直流高圧電源装置は、昇圧ト
ランスTの一次側巻線N1に印加される電圧Eを、主ト
ランジスタQによってオンオフすることにより、昇圧ト
ランスTの二次側巻線N2に高電圧を発生させるととも
に、この昇圧トランスTの二次側巻線N2に発生した高
電圧を、コンデンサインプット型の多倍圧整流回路RE
CTによって整流し、制限抵抗R1を介して直流高電圧
を出力するように構成されたDC−DCコンバータ型の
直流高圧電源装置を構成している。なお、図中、Zは昇
圧トランスTの一次側巻線N1に並列に接続されたサー
ジ吸収回路を示している。
【0031】また、上記昇圧トランスTの二次側巻線N
2に接続されるコンデンサインプット型の多倍圧整流回
路RECTは、ダイオードD1、D2及びコンデンサC
1、C2からなり、この多倍圧整流回路RECTには、
制限抵抗R1を介して出力端子2が設けられている。こ
の出力端子2には、例えば、図示しないカラー電子写真
複写機やプリンタ等の電子写真応用装置に使用される転
写コロトロン等が接続される。
【0032】さらに、上記出力端子2には、抵抗R2を
介して出力電圧を検出するための出力電圧検出回路3が
接続されているとともに、多倍圧整流回路RECTに
は、出力電流を検出するための出力電流検出回路4が接
続されている。これらの出力電圧検出回路3及び出力電
流検出回路4は、PWM制御回路1に接続されており、
このPWM制御回路1によって主トランジスタQのオン
オフタイミングを制御することによって、定電圧及び定
電流制御を行っている。
【0033】また、上記PWM制御回路1には、電源起
動時に主トランジスタQのオン時間を徐々に長くするこ
とにより、主トランジスタQのピーク電流を抑えながら
定常動作に移行するためのソフトスタート回路5が接続
されている。このソフトスタート回路5は、起動信号が
入力することによって主トランジスタQのオン時間を徐
々に長くするように、主トランジスタQを起動させる。
【0034】ところで、この実施例では、上記昇圧トラ
ンスの低圧巻線側にインダクタを直列に接続するように
構成されている。
【0035】すなわち、上記昇圧トランスTの一次側巻
線N1には、そのプラス側の端子に鉄芯を有するインダ
クタINDが直列に接続されているとともに、このイン
ダクタINDには、フリーホイールダイオードCRが並
列に接続されている。
【0036】図2はこの実施例に係る直流高圧電源装置
の等価回路を示すものである。
【0037】図において、Lは昇圧トランスTの一次側
巻線N1に接続されたインダクタINDのインダクタン
スを、L0は昇圧トランスTの励磁インダクタンスを、
Csは二次側巻線N2に生ずる分布容量を、Lsは一次
側巻線N1及び二次側巻線N2の結合のリーケージイン
ダクタンスをそれぞれ示している。
【0038】以上の構成において、この実施例に係る直
流高圧電源装置では、次のようにして出力電圧を制御す
るようになっている。すなわち、上記直流高圧電源装置
においては、図1に示すように、電源起動時にソフトス
タート回路5に起動信号が入力されると、ソフトスター
ト回路5は、PWM制御回路1に信号を送り、主トラン
ジスタQのオン時間を徐々に長くすることによりソフト
スタートを行う。こうすることによって、主トランジス
タQのピーク電流を抑えながら定常動作に移行すること
ができる。
【0039】次に、定常動作に移行した状態において
は、主トランジスタQがオン状態になると、昇圧トラン
スTの一次側巻線N1に電流I(Q)が流れ、昇圧トラ
ンスTの二次側巻線N2に高電圧が誘起される。そし
て、この昇圧トランスTの二次側巻線に誘起された高電
圧によって、整流回路のダイオードD1を介してコンデ
ンサC1に図3(b)に示すような充電電流Iが流れ、
コンデンサC1が充電されるフォワードモード動作が行
われる。
【0040】その際、上記昇圧トランスTの一次側巻線
N1には、図1及び図2に示すように、インダクタンス
Lが直列に接続されているため、フォワードモード電流
I(Q)の増加dI(Q)/dtは、インダクタIND
のインダクタンスLによって抑制される。そのため、主
トランジスタQのオン時間を変化させることにより、昇
圧トランスTの二次側巻線N2に高電圧が誘起され、整
流回路のダイオードD1を介してコンデンサC1に充電
電流Iが流れ、コンデンサC1に充電される電圧すなわ
ち出力電圧成分V1が、図3に破線で示すように、主ト
ランジスタQのオン時間に応じて大きく変化させること
ができる。
【0041】すなわち、上記主トランジスタQのオン時
間Tを制御すると、コンデンサC1の充電電流Iが図3
に示すように大幅に変化させることができ、この充電電
流Iによって充電されるコンデンサC1の両端間電圧で
ある出力電圧の成分V1は、大幅に変化させることがで
きる。
【0042】したがって、主トランジスタQのオン時間
を制御することによって、出力電圧の制御範囲を広くす
ることができる。また、昇圧トランスTの一次側巻線N
1にシリーズドロッパ回路を接続する必要がなく、単に
インダクタINDを直列に接続するだけでよいため、動
作が安定で変換効率がよく、しかも構成が簡単なもので
済むという効果を有している。
【0043】次に、主トランジスタQがオフ状態になる
と、図3に示すように、主トランジスタQのオン期間中
に昇圧トランスTの励磁インダクタンスL0に蓄えられ
た励磁エネルギが、ダイオードD2を介してコンデンサ
C2を充電するフライバックモード動作が行われる。そ
の際、上記昇圧トランスTの一次側巻線N1に接続され
たインダクタINDにフォワードモードにおいて蓄えら
れた励磁エネルギは、フリーホイールダイオードCRを
介して流れ、一部消費される。
【0044】その後、上記の如き主トランジスタQのオ
フ時における励磁エネルギの伝達が完了した後、次のサ
イクルにおいて主トランジスタQが再オン状態となるま
で、主トランジスタQのオフ状態を維持し、昇圧トラン
スTの励磁インダクタンスL0に蓄えられた励磁エネル
ギをリセットする再オン動作が行われる。
【0045】このように、昇圧トランスTの一次側巻線
N1にインダクタINDを直列に接続するように構成さ
れているので、主トランジスタQをオン状態とし、コン
デンサインプット型整流回路のコンデンサC1を充電す
るフォワードモードにおいて、昇圧トランスの低圧巻線
側には、インダクタを介して電流が流れる。そのため、
スイッチング素子のオン時間を変化させることにより、
整流回路のコンデンサC1の電圧を大幅に変化させるこ
とができ、フォワードモードの出力電圧を可変とするこ
とによって高電圧の出力幅を大きく制御することができ
る。また、昇圧トランスの一次側巻線N1にシリーズド
ロッパ回路を接続する必要がなく、単にインダクタIN
Dを直列に接続するだけでよいため、動作が安定で変換
効率がよく、しかも構成が簡単なもので済むという効果
を有している。
【0046】また、前記実施例では、昇圧トランスTの
一次側巻線N1にインダクタINDを直列に接続するこ
とにより、電源起動時や負荷異常時における主トランジ
スタQのオン電流の急激な立ち上がりを抑えることがで
きるため、サージ吸収回路Zのロス低減や主トランジス
タQの保護回路の簡略化が可能となるという二次的な効
果を有している。
【0047】第二実施例 図4はこの発明の第二実施例を示すものであり、前記実
施例と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、
この実施例では、昇圧トランスの低圧巻線側に直列に接
続されるインダクタが、インダクタに補助巻線を設けた
トランス体によって構成されている。
【0048】すなわち、この実施例では、昇圧トランス
Tの一次側巻線N1には、そのプラス側の端子に鉄芯を
有するインダクタINDが直列に接続されているととも
に、このインダクタINDには、補助巻線N3が設けら
れている。そして、この補助巻線N3の一端は、直流電
源Eのプラス側に直接接続されているとともに、補助巻
線N3の他端は、フリーホイールダイオードCRを介し
て直流電源Eのマイナス側に接続されている。
【0049】こうすることによって、上記インダクタI
NDにフォワードモードにおいて蓄えられた励磁エネル
ギは、フライバックモードにおいて、フリーホイールダ
イオードCRを介して直流電源E側に回生されるように
なっており、図1のフリーホイールダイオードCR内で
のロスを防止することができ、より一層の効率化が可能
となっている。
【0050】その他の構成及び作用は前記第一の実施例
と同一であるので、その説明を省略する。
【0051】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、昇圧トランスの低圧巻線側にインダクタを直
列に接続するように構成されているので、動作が安定で
変換効率がよく、出力電圧の制御範囲を広くすることが
可能でしかも構成の簡単な直流高圧電源装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る直流高電圧電源装置の
一実施例を示す回路図である。
【図2】 図2は図1に示す直流高電圧電源装置の等価
回路図である。
【図3】 図3(a)〜(c)は図1の直流高電圧電源
装置の動作をそれぞれ示すグラフである。
【図4】 図4はこの発明に係る直流高電圧電源装置の
他の実施例を示す回路図である。
【図5】 図5は従来の直流高電圧電源装置を示す回路
図である。
【図6】 図6は従来の他の直流高電圧電源装置を示す
回路図である。
【図7】 図7は図6に示す直流高電圧電源装置の等価
回路図である。
【図8】 図8(a)(b)は図7の直流高電圧電源装
置の動作をそれぞれ示すグラフである。
【図9】 図9は従来の直流高電圧電源装置の動作を示
すグラフである。
【符号の説明】
T 昇圧トランス、RECT 多倍圧整流回路、Q ス
イッチング素子、IND インダクタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇圧トランスと、前記昇圧トランスの低
    圧巻線側に直列に接続されたスイッチング素子と、前記
    昇圧トランスの高圧巻線側に接続されたコンデンサイン
    プット型の整流回路と、前記スイッチング素子の動作を
    制御する制御回路とを有する直流高圧電源装置におい
    て、前記昇圧トランスの低圧巻線側にインダクタを直列
    に接続したことを特徴とする直流高圧電源装置。
JP3137076A 1991-05-14 1991-05-14 直流高圧電源装置 Pending JPH0622550A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3137076A JPH0622550A (ja) 1991-05-14 1991-05-14 直流高圧電源装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3137076A JPH0622550A (ja) 1991-05-14 1991-05-14 直流高圧電源装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0622550A true JPH0622550A (ja) 1994-01-28

Family

ID=15190342

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3137076A Pending JPH0622550A (ja) 1991-05-14 1991-05-14 直流高圧電源装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0622550A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542189A (ja) * 2006-06-26 2009-11-26 バテル メモリアル インスティチュート 高圧電源
US10260453B2 (en) 2014-08-29 2019-04-16 Koki Holdings Co., Ltd. Two-cycle engine and engine work machine
WO2020026601A1 (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 浜松ホトニクス株式会社 直流電源回路

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009542189A (ja) * 2006-06-26 2009-11-26 バテル メモリアル インスティチュート 高圧電源
US10260453B2 (en) 2014-08-29 2019-04-16 Koki Holdings Co., Ltd. Two-cycle engine and engine work machine
WO2020026601A1 (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 浜松ホトニクス株式会社 直流電源回路
US11329566B2 (en) 2018-07-30 2022-05-10 Hamamatsu Photonics K.K. DC power supply circuit that enhances stability of output voltage

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10432084B2 (en) Power supply apparatus and image forming apparatus controlling switching elements based on detection of a malfunction
JP5974952B2 (ja) 電源システム、同電源システムを備えた画像形成装置
JP2017112798A (ja) 電源装置及び画像形成装置
US10389259B2 (en) Power supply apparatus and image forming apparatus switching a capacitance value of a resonance capacitor at a time of a continuous operation and an intermittent operation
US10148167B2 (en) Power supply device and control method
EP2390996B1 (en) Current resonance power supply
JP6444090B2 (ja) 整流平滑回路、電源装置及び画像形成装置
US9525359B2 (en) Switching power supply apparatus and image forming apparatus
JP2017175381A (ja) 電源回路及び画像形成装置
US10263525B2 (en) Power supply device and image forming apparatus
JP6608197B2 (ja) 電源装置及び電源装置を有する画像形成装置
JPH0622550A (ja) 直流高圧電源装置
US9356529B2 (en) Power supply and image forming apparatus
JP3228298B2 (ja) 交流バイアス電源装置
JP3100797B2 (ja) 電源装置
US8326171B2 (en) Image forming apparatus and voltage generation circuit
JP3309579B2 (ja) 高圧電源装置
JP2022174830A (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP2021132424A (ja) 電源装置及び画像形成装置
US10379457B2 (en) Image forming apparatus
JP2010115091A (ja) 電源装置および画像形成装置
JP3744323B2 (ja) 電源装置
JP3747746B2 (ja) 電源装置
JP7140572B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置
JP6316013B2 (ja) 電源装置及び画像形成装置