JPH0622525B2 - 医療用袋 - Google Patents

医療用袋

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JPH0622525B2
JPH0622525B2 JP60244199A JP24419985A JPH0622525B2 JP H0622525 B2 JPH0622525 B2 JP H0622525B2 JP 60244199 A JP60244199 A JP 60244199A JP 24419985 A JP24419985 A JP 24419985A JP H0622525 B2 JPH0622525 B2 JP H0622525B2
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ethylene
propylene
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random copolymer
bag
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喜八 宍戸
敏雄 鷹
久 波田野
俊彦 船戸
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Showa Denko KK
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は衛生性、柔軟性、透明性、耐熱性などにすぐれ
た血液、薬液などを入れる医療用袋に関する。さらにく
わしくは、内外層および中間層が積層されてなり、内外
層がエチレンの含有量が 0.1重量%ないし 4.0重量%未
満であるプロピレン−エチレンランダンム共重合体であ
り、中間層がエチレンの含有量が 4.0〜20.0重量%であ
るプロピレン−エチレンランダンム共重合体または多く
とも20重量%のエチレン−プロピレン系ゴムを含有する
該プロピレン−エチレンランダム共重合体であることを
特徴とする医療用袋に関るものであり、衛生性、柔軟
性、透明性、耐熱性などにすぐれた血液、薬液などを入
れる医療用袋を提供することを目的のするものである。
従来の技術 現在の、医療用容器として、ガラス、ポリエチレン、ポ
リプロピレンなどからなる硬質の容器と可塑剤を含むポ
リ塩化ビニルからなる軟質の袋が知られている。しか
し、前者は内容液を滴下するさいに通気針または通気孔
つきの輸液セットを用いて空気を導入せねばならない。
さらに、内容液の汚染などを生じる。一方、後者は、前
記の空気の導入が不要であり、内容液の滴下とともに袋
自体が大気圧によって絞られるなどの安全性、運搬の便
利性などがある。しかし、ポリ塩化ビニルに含まれる可
塑剤、残留モノマーの毒性などの問題がある。
これに対し、柔軟性、透明性、衛生性などの点で、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、高圧法低密度ポリエチレ
ン、エラストマーなどのポリマーを中間層に用いた医療
用袋が提案されている(特開昭58-165866 号)が、中間
層に使われるこれらのポリマーは耐熱性が乏しい。一般
に熱減菌処理ですべての雑菌を死滅させるのに 121℃以
上の温度において処理しなければならないが、この熱滅
菌処理を行なうことが不可能である。
以上の熱滅菌処理に耐えるのみならず、柔軟性、透明性
および衛生性の点から、種々検索を行ない、下記の材質
がすぐれていることを発見した。
エチレンの含有量が 0.1〜4.0 重量%であるプロピレン
−エチレンランダム共重合体は、融点が約 140℃であ
り、滅菌温度に充分耐えるのみならず、柔軟性も良好で
あり、しかも透明性もすぐれている。これらのことか
ら、該プロピレン−エチレンランダム共重合体は前記の
特性を充分満足しており、単体でも医療用袋に使用可能
である。しかし、該プロピレン−エチレンランダム共重
合体で製造された医療用袋は、落袋強度が弱く、使用時
の落下などによって破袋を生じるなどの問題がある。
発明が解決しようとする問題点 以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題点)がな
く、すなわち衛生性が良好であるのみならず、柔軟性お
よび透明性が著しくすぐれ、かつ 121℃の滅菌にも耐
え、しかも落袋強度が良好である良好な医療用袋を得る
ことである。
問題点を解決するための手段および作用 本発明にしたがえば、これらの問題点は、 内外層および中間層が積層されてなり、内外層がエチレ
ンの含有量が 0.1重量%ないし 4.0重量%未満であるプ
ロピレン−エチレンランダム共重合体であり、中間層が
エチレンの含有量が 4.0〜20.0重量%であるプロピレン
−エチレンランダンム共重合体または多くとも20重量%
のエチレン−プロピレン系ゴムを含有する該プロピレン
−エチレンランダム共重合体であることを特徴とする医
療用袋、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)プロピレン−エチレンランダム共重合体 本発明の内外層および中間層に使われるプロピレン−エ
チレンランダム共重合体はいずれもプロピレンとエチレ
ンとをいわゆるチーグラー・ナッタ触媒を使ってランダ
ム共重合させることによって得られるものである。これ
らのランダム共重合体はいずれも工業的に生産され、多
方面にわたって利用されているものである。
(B)エチレン−プロピレン系ゴム さらに、本発明の中間層に用いられるエチレン−プロピ
レン共重合ゴムとしては、エチレンとピロピレンとを共
重合することによって得られるエチレン−プロピレン系
ゴムならびにエチレンとプロピレンとを主成分とし、1.
4-ペンタジエン、1.5-ヘキサジエンおよび3.3-ジメチル
-1.5-ヘキサジエンのごとき二個の二重結合が末端に含
有する直鎖もしくは分岐鎖のジオレフィン、1.4-ヘキサ
ジエンおよび6-メチル-1.5-ヘプタジエンのごとき二重
結合を一つだけ末端に含む直鎖もしくは分岐鎖ジオレフ
ィンまたはビシクロ[2.2.1]-ヘプテン-2およびその誘導
体のごとき環状ジエン炭化水素のような単量体の少量
(一般には、10重量%以下)を共重合させることによっ
て得られる多元共重合ゴムである。これらの共重合ゴム
および多元共重合ゴムのエチレンモノマー単位とプロピ
レンモノマー単位の重量比が30/70ないし70/30のもの
が好ましい。これらのエチレン−プロピレン系ゴムは遷
移金属化合物と有機アルミニウム化合物などから得られ
る触媒系でエチレンとプロピレンまたはエチレン、プロ
ピレンおよび前記単量体とを共重合または多元共重合に
よって製造されるものである。
(C)内外層 本発明の医療用袋の内外層を構成するプロピレン−エチ
レンランダム共重合体のエチレンの含有量は 0.1重量%
ないし 4.0重量%未満であり、 0.2重量%ないし 4.0重
量%未満が好ましく、特に 0.5重量%ないし 4.0重量%
未満が好適である。このランダム共重合体のエチレンの
含有量が 0.1重量%未満では、柔軟性が乏しく、自然滴
下性が悪い。一方 4.0重量%を越えると、滅菌温度に耐
え難く、溶解する。
また、このランダム共重合体のメルトフローインデック
ス(JIS K6758にしたがい、温度が 230℃および荷重が
2.16kgの条件で測定、以下「 MFI」と云う)は通常 0.5
〜15.0g/10分であり、 1.0〜10.0g/10分が望ましく、
とりわけ 1.5〜10.0g/10分が好適である。 MFIが 5.0g
/10分未満のランダム共重合体を使用すると、成形時の
肌荒れが発生、透明性が低下する。一方、15.0g/10分
を越えたランダム共重合体を使うと、成形安定性が悪化
し、袋強度が低下する。
(D)中間層 また、本発明の中間層を構成するプロピレン−エチレン
ランダム共重合体のエチレンの含有量は 4.0〜20.0重量
%であり、 4.0〜15.0重量%が好ましく、殊に 4.0〜1
4.0重量%が好適である。このランダム共重合体のエチ
レンの含有量が 4.0重量%未満のものを用いると、柔軟
性が乏しい。一方、20.0重量%を越えたランダム共重合
体を使用すると、積層体(医療用袋)の透明性がよくな
い。
さらに、該プロピレン−エチレンランダム共重合体の M
FIは一般には 0.5〜15.0g/10分であり、 1.0〜10.0g/
10分が望ましく、とりわけ 1.5〜10.0g/10分が好適で
ある。 MFIが 0.5g/10分未満のランダム共重合体を使
うと、成形性が低下する。一方、 MFIが15.0g/10分を
越えたランダム共重合体を用いると、成形安定性が悪
く、成形できない。
本発明の中間層としては以上のプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体のみを使用してもよいが、このランダム
共重合体と多くとも20重量%の前記エチレン−プロピレ
ン系ゴムとからなる組成物を使ってもよい。このエチレ
ン−プロピレン系ゴムを併用する場合、このゴムの組成
割合が20重量%を越えると、積層体の取り扱いが柔かす
ぎて不都合が生じる。
(E)積層体の製造、医療用袋の製造 本発明の積層体を得るには、水冷式または空冷式共押出
インフレーション法、共押出Tダイ法、ラミネーション
法などを採用することができるが、経済性の点からは水
冷式共押出インフレーション法および共押出Tダイ法が
好ましい。積層体は通常チューブ状、シート状であり、
ヒートシールにより適宜所定の形状、寸法に製袋し注出
入口を取付けることによって本発明の医療用袋を製造す
ることがでいる。
積層体の厚みは好ましくは0.15〜0.6 mmであり、0.15mm
未満では、質量感が損なわれる、一方、 0.6mmを越える
と、柔軟製が不足気味である。また各層の厚み割合は特
に制限するものではないが、積層体に柔軟性を十分付与
するには中間層の厚みを積層体の厚みの60%以上が好ま
しく、内外層の厚みが0.01mm以上では積層体の柔軟性が
不足気味であり、内装の厚みが0.01mm未満ではヒートシ
ール強度が弱くなる懸念がある。
このようにして得られた医療用袋は必要ならば、内容液
の充填前に袋の内外面を所定温度の蒸留水、消毒水など
で洗浄され、乾燥後に内容液を充填するとよい。次い
で、滅菌処理が施される。滅菌の条件としては特に限定
される訳ではないが、通常 121℃の温度では30分間高圧
熱水滅菌処理を行ない、滅菌後、40℃以上の温度におい
て10分間程度の熱処理をすることによって該医療用袋の
透明性が向上する。
実施例および比較例 以下、実施例によって本発明わさらにくわしく説明す
る。
なお、実施例および比較例において、密度はJIS K7112
のD法にしたがい、23℃±0.1 ℃の温度において測定し
た。さらに、融点はDSC- 法にしたがい、昇温速度が 1
分間当り10℃で昇温させ、ピークの温度を求めた。ま
た、柔軟性はASTM D-822に準拠し、引張弾性率を測定
し、自然排出法は肉眼で観察することによって評価し
た。さらに、耐熱性は内容液充填した後、 121℃の温度
で30分間高圧蒸気滅菌処理をし、40℃において40 分間
熱処理したさいに肉眼で観察した。また、透明性は生理
食塩水を充填し、滅菌後の透視性を肉眼で観察するこ
と、およびASTM D-1003法に準拠して測定することによ
って求めたヘーズ(Haze)によって評価した。さらに、
衛生性は日本薬局方輸液用プラスチック容器試験法に基
づいて試験した結果を評価した。また、外観は得られた
医療用袋を肉眼で観察した。以上のうち、耐熱性および
外観は、それぞれ、シワ、変形および破袋の状態を観察
した。なお、耐熱性、柔軟性の自然排出性、透明性の肉
眼による観察、衛生性、外観および総合判定は下記の四
ランクで示した。
◎:非常に良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良 実施例 1〜3、比較例 1〜4 実施例および比較例において、内層、中間層および外層
をそれぞれ構成するポリマーのうち、プロピレン−エチ
レンランダム共重合体として、エチレンの含有量が 3.7
重量%であるプロピレン−エチレンランダム共重合体
〔 MFI 7.0g/10分、以下「PP(1)」と云う〕、エチレ
ンの含有量が 2.8重量%であるプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体〔 MFI 6.4g/10分、以下「PP(2)」と
云う〕、エチレンの含有量が 6.9重量%であるプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体〔 MFI 2.5g/10分、以
下「PP(3)」と云う〕およびエチレンの含有量が 4.0重
量%であるプロピレン−エチレンランダム共重合体〔 M
FI 6.1g/10分、以下「PP(4)」と云う〕を使った。ま
た、エチレン−プロピレン系ゴムとして、エチレンの含
有量は69重量%であるエチレン−プロピレン共重合ゴム
〔 MFI 1.2g/10分、以下「 EPR」と云う〕を用いた。
さらに比較のために、プロピレン単独重合体〔〔 MFI
3.5g/10分、以下「PP(5)」と云う〕を使用した。
以上のポリマーを水冷式共押出法によって第1表に内
層、中間層および外層の厚みならびに全体の厚みが 200
ミクロンである積層フイルムを製造した(実施例1、
2、比較例1、2)。また、Tダイ法によって上記と同
様に第1表に厚みが示されている積層フイルムを製造し
た(実施例3、比較例3)。このようにして得られた各
積層フイルムから医療用袋(内容積 500 ml)を製造
した。このようにして得られた医療用袋の各種特性の測
定を行なった。それらの結果を第2表に示す。
以上の実施例および比較例の結果から、本発明の医療用
袋は、柔軟性が良好であるばかりでなく、透明性にも良
好であり、しかも落袋強度がすぐれており、かつ耐熱性
および衛生性が良好であることは明らかである。
発明の効果 本発明の医療用袋は下記のごとき効果(特徴)を発揮す
る。
(1) 耐熱性がすぐれているために滅菌のさいに袋にシ
ワ、変形などの発生がほとんどなく、外観的にも良好で
ある。
(2) 柔軟性がすぐれているために内容液の排出などを
生じることがない。
(3) 透明性が良好であるから、内容液の状態の判断が
簡易である。
(4) 外観(シワ、変形など)がよく、破袋がほとんど
ない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内外層および中間層が積層されてなり、内
    外層がエチレンの含有量が 0.1重量%ないし 4.0重量%
    未満であるプロピレン−エチレンランダム共重合体であ
    り、中間層がエチレンの含有量が 4.0〜20.0重量%であ
    るプロピレン−エチレンランダム共重合体または多くと
    も20重量%のエチレン−プロピレン系ゴムを含有する該
    プロピレン−エチレンランダム共重合体であることを特
    徴とする医療用袋。
JP60244199A 1985-11-01 1985-11-01 医療用袋 Expired - Lifetime JPH0622525B2 (ja)

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JPS6384553A (ja) * 1986-09-29 1988-04-15 キヨ−ラク株式会社 輸液用プラスチツク容器
JPS6485652A (en) * 1987-09-29 1989-03-30 Kyoraku Co Ltd Plastic container for transfusion
JP6497022B2 (ja) * 2014-10-02 2019-04-10 大日本印刷株式会社 輸液バッグ外装袋用包装材料及びそれよりなる輸液バッグ外装袋、並びにその製造方法

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