JPH0622522Y2 - 鋳型の堰構造 - Google Patents

鋳型の堰構造

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JPH0622522Y2
JPH0622522Y2 JP1990062589U JP6258990U JPH0622522Y2 JP H0622522 Y2 JPH0622522 Y2 JP H0622522Y2 JP 1990062589 U JP1990062589 U JP 1990062589U JP 6258990 U JP6258990 U JP 6258990U JP H0622522 Y2 JPH0622522 Y2 JP H0622522Y2
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cavity
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康司 田中
富三 森田
正則 田中
高良 岩井
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、特にシリンダライナ等の円筒状鋳物の製造
に好適な鋳型の堰構造に関する。
〔従来の技術〕
従来シリンダライナ等の円筒状鋳物の鋳造方法につい
て、第6図(鋳型の垂直断面図)の従来例1に示すよう
に、垂直方向に延びる湯道11から底部で水平方向の湯
道12になり、円筒状キャビティ13に法線方向に堰1
4が接続されたものがある。鋳造時には溶湯を上部の湯
口(図示せず)から注入して湯道11、12および堰1
4を介してキャビティ13内に充填する。図中、15は
押湯のための揚りである。
また一方、すでに本件出願人によって特開昭53−33
926号公報(従来例2)および特公昭57−2617
9号公報(従来例3)記載の如くシェルモールド法によ
るシリンダライナ等の製造方法が提案されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記従来例1および従来例2の場合は溶湯は湯道を通っ
て法線方向に設けた堰に送られ、円筒状のキャビティ内
に流入する。そのため溶湯の流れは堰を経て鋳型の壁面
に直接当たり、この面に巣を発生することが多い。これ
は、堰を介して流入した溶湯が壁面に当たって乱流とな
り、しかも溶湯が当たる部分にホットポイントが形成さ
れることがその原因と考えられる。この反対位置にも巣
が発生することが多い。
そこで、従来例3ではキャビティに対して一定の角度で
もって溶湯が該キャビティの円周方向に堰を経て流入す
るようにして巣の発生を防止せんとしているが、その堰
の具体的構造について格別な開示はされていない。
ところで、一般に堰部は一定の流入速度を得るため、ま
た、流量を制限する意味で絞られているが、本件出願人
の知見によればこの絞り量が大き過ぎてその断面積が小
さい場合等に起因して、いわゆるチル(セメンタイト:
Fe3C)と称される鋳造欠陥が円筒状鋳物の端部(堰部よ
り離れた位置)に発生することがある。これは、端面の
冷却速度が他の部位に比べて早過ぎる場合に生じると考
えられる。つまり、堰部での流入角が適切でないと湯の
回りが均一かつ円滑でなくなり冷却速度にばらつきが生
じてチルが発生するものと考えられる。
この点、前述の従来例3でもチル発生防止に対する構成
については何ら教示するものではない。従って、従来例
3は、巣およびチルの発生を同時にしかもこれらの現象
を回避できるための堰の構造について何ら開示するもの
ではない。
そこで、本考案は上記に鑑み、かかる巣及びチルの発生
を同時に防止する上で好適な鋳型の堰構造を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的達成のため、本考案の堰構造は、湯道から斜め
下方に所定の傾斜角度を有して円筒状キャビティに連通
する堰であって、該堰を正面視で湯道から漸進的に絞ら
れた全体として略半扇状に形成すると共に、該湯道から
分岐した堰の基端部面を所定の傾斜角度をもってキャビ
ティの後端方向に向かって延設して所定の拡散深さを設
け、該堰の基端部面の終端部からキャビティに向かう面
をキャビティに対して平面視で略垂直に接続される平坦
面に形成し、この平坦面がキャビティに接続される近傍
の堰を最も大きい絞り度を有するように形成したことを
特徴とする。
〔作用〕
上記構成において、溶湯は適度の傾斜角度、拡散深さ及
び断面積(絞り度)を持った堰を経て、一定の流量と一
定の流入速度を確保しつつ、キャビティの円周方向に鋳
型の内周壁に沿って円滑に流入し、キャビティ内を湯が
回転しながら充満していく。その結果、鋳造品における
巣とチルの発生が防止される。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面を参照しながら説明する。
第1図は本案の鋳型を生砂でもって造型するための模型
金型Mを示しており、図(a)は正面図であって、左半図
はスクイズM側を示し、右半分図はカウンターM
を示す。同図(b)は両者の側面図であって、左側がカウ
ンターM側、右側がスクイズM側を示す。本案の鋳
型は生砂(鋳物砂に粘結剤に水分を加え混練して粘結力
を与えたもの)が使用される。
第1図に示す金型Mはシリンダライナ等の円筒状鋳造品
製造用の鋳型に好適であり、この実施例は縦方向に走っ
ている湯道3′に対称に片側合計6つ(中央対称に両側
合計12個)のシリンダライナ等の円筒状鋳物が製造で
きるような金型となっているが、必ずしもこれに限定さ
れるものでなく、片側合計4個(両側8個)配置したも
のでも差し支えない。第1図のように湯道は斜線部にて
示すように台形断面を有する。
第2図(a)(b)は、上記模型金型M(第1図)から造型さ
れた鋳型であり、図(a)は側断面図(図(b)におけるX−
X線断面図)、図(b)は図(a)の鋳型の合わせ面Cにおけ
る断面図(Y−Y線断面図)を示す。網掛け部分は鋳物
砂である生砂(鋳物砂)Sを示している。
図示するように、本鋳型は縦込め(グラビティ)にて溶
湯を流し込む方式であって、上部にはノロ(溶滓)が内
部に注入されないよう柑堝状の湯溜まり1が設けられ、
これに水平(横)方向に延びる湯道2が連通している。
そして、この湯道2の末端部付近(湯道先2aの手前)
で下方向に垂直(縦方向)に延びる湯道3が接続連通さ
れている。この下方に延びた湯道3から所定の下方向の
傾斜角度をもって特殊な形態を有する堰4が円筒状のキ
ャビティ5に接続されている。この円筒状のキャビティ
5は垂直な湯道3に対称的に片側3個ずつ(2個ずつで
あってもよい)配設されている。湯道断面は前述したよ
うに台形状に形成されており、しかも第2図(a)に示す
ように階段状に下方にいくにつれて深さが浅く、幅は逆
に先端に行くにつれて拡大されて形成されている。
第3図は両側の円筒状キャビティにつながる堰の部分の
拡大図(つまり、第2図(b)におけるZ−Z線断面図)
を示す。第4図はさらに堰部の構造を詳細に示す拡大図
である。
図示するように、垂直な湯道3に連通する堰4はキャビ
ティ5に所定の傾斜角を有して接続されており、溶湯が
キャビティ5の円周方向にその壁面に沿って円滑に流れ
るように形成されている。これにより、溶湯はキャビテ
ィ内を回転しながら充満するようになっている。
堰4は湯道3からの分岐位置から漸進的に絞られた全体
として概ね半扇状に形成されている。すなわち、垂直な
湯道3から分岐した堰4の基端部面Aは第3図の如く平
面視でαの傾斜角度をもってキャビティ5の後端方向に
向かって延設されており、しかもその正面視では第4図
に示す如く基端部面Aはθ〜θの所定の傾斜角度を
もって斜め下方に絞られた形で、その末端位置で垂直
(平坦)面Bに連設されている。
上記基端部面Aの傾斜角度は巣を発生させない条件とし
て本出願人により実験的に求められており、その最適値
を示すと、 θ=18°、θ=26°、θ=37°、θ=4
5°乃至50°である。
なお、βはキャビティ5の外周面に設けた抜き勾配を示
し、β=1.5°である。まお、キャビティ5の内周面
にも抜き勾配を設けてもよい。
上記堰4の基端部面Aは、前述の如くその末端位置で垂
直面(平坦面)Bに連設されてキャビティ5に接続され
ており、堰4の絞り度はこのキャビティ接続位置の近傍
(少し手前位置)が最大となるように設定されている。
この絞り部4aの幅は、a=1.5〜1.7mm、a
=3.5mmの台形断面に形成されている。堰4の台形断
面は抜き勾配をも考慮したものである。堰4のキャビテ
ィ接続部における中心線O(これは同時にキャビティ5
の中心線に一致している。)とこの絞り部4aまでの距
離(半幅)aは1.75mmに形成され、絞り部4aよ
り若干ラッパ状に拡幅した形でキャビティ5に連通して
いる。また、第3図に示すように、堰4は平面視で湯道
3からに分岐位置からbの深さまで広がってキャビテ
ィ5に連通されている。bの値(これを「拡散深さ」
という)は、鋳造されるべきシリンダライナ長さや径に
よって異なってくるが、b=50〜70mmの範囲が最
適であり、キャビティ5の後端5aからは概ねb=2
0mm以内が好ましい。このような絞り部4aの断面積
(a、aで決まる台形面積)や拡散深さb(ない
しb)の値は、キャビティ5の後端部5aにチルが発
生しない条件として本出願人によって実験的に求められ
たものである。
上記実施例では堰4のキャビティ5への接続位置がキャ
ビティ5の中心線O上にあるが、これを第5図に示すよ
うにキャビティ5の接線方向とほぼ一致するように堰4
を接続するようにしてもよい。
さて、上述した第2〜4図に示す鋳型を仕様して例えば
シリンダライナを鋳造する場合、図示しない取鍋を操作
して溶湯を第2図の湯溜まり1の湯口に注ぐ。すると溶
湯は水平の湯道2から垂直の湯道3を通って湯道3の底
部まで下り、徐々に垂直湯道3を上昇してついには最下
部の堰4からキャビティ5内に流入するようになる。堰
4においては第3図に示すように、湯道3から斜め下方
に流入角18〜50°傾斜角度をもち、しかも先端部に
行くにつれて徐々に絞られた堰4を通ってキャビティ5
に深さ方向に矢印で示す如く拡散して円筒状キャビティ
5内に流入し、キャビティ5内をその円周方向にそって
湯が回転しながら円滑に充満していく。キャビティ5全
体としても一方の端面から他の端面まで湯が一様に充満
され、そのため、冷却も一様に行われる。最下部のキャ
ビティ5内に溶湯が充満すると、湯は更に垂直な湯道3
を上昇していき、ついには中間位置のキャビティ5内に
上記と同様に流入していく。そして、最後に最も上部の
キャビティ5内に湯が充填され、この充填完了は、湯が
湯溜まり1に溜まりだすことで確認される。湯溜まり1
に湯が一杯になった時点で湯の注入を終了する。
上記のようにして円筒状鋳物例えばシリンダライナが製
造され、本案の場合には従来発生しがちな巣やチルのよ
うな現象も見られず、高品質の鋳造品が得られる。
なお、上記実施例では生型鋳造に適用した場合を示した
が、本案はシェルモールド鋳造の場合の鋳型の堰構造に
も適用できる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案のような堰構造を有する鋳
型を使用することにより、従来の鋳型に見られていた巣
およびチルのような現象の発生が同時に防止され、高品
質の円筒状鋳造品が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)は本案の鋳型を生砂でもって造型するため
の模型金型を示しており、図(a)は正面図であって、左
半図はスクイズ側を示し、右半分図はカウンター側を示
す、同図(b)は両者の側面図であって、左側がカウンタ
ー側、右側がスクイズ側を示す。 第2図(a)(b)は、第1図の模型金型から造型された鋳型
であり、図(a)は側断面図(図(b)におけるX−X線断面
図)、図(b)は図(a)の金型合わせ面における断面図(Y
−Y線断面図)を示す。 第3図は両側の円筒状キャビティにつながる堰の部分の
拡大図(つまり、第2図(b)におけるZ−Z線断面図)
を示す。第4図はさらに堰部の構造を詳細に示す拡大図
である。 第5図は堰の接続要領の別の実施例を示す図である。 第6図は従来の円筒状鋳造品の鋳造方法を説明するため
の鋳型の要部図である。 1…湯溜まり、2、3…湯道、4…堰、4a…絞り部、
5…キャビティ、5a…キャビティ後端、A…(堰の)
基端部面、B…垂直(平坦)面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岩井 高良 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】湯道から斜め下方に所定の傾斜角度を有し
    て円筒状キャビティに連通する堰であって、該堰を正面
    視で湯道から漸進的に絞られた全体として略半扇状に形
    成すると共に、該湯道から分岐した堰の基端部面を所定
    の傾斜角度をもってキャビティの後端方向に向かって延
    設して所定の拡散深さを設け、該堰の基端部面の終端部
    からキャビティに向かう面をキャビティに対して平面視
    で略垂直に接続される平坦面に形成し、この平坦面がキ
    ャビティに接続される近傍の堰を最も大きい絞り度を有
    するように形成したことを特徴とする鋳型の堰構造。
JP1990062589U 1990-06-12 1990-06-12 鋳型の堰構造 Expired - Lifetime JPH0622522Y2 (ja)

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