JPH06224752A - 位相比較装置および位相比較方法 - Google Patents
位相比較装置および位相比較方法Info
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- JPH06224752A JPH06224752A JP5027264A JP2726493A JPH06224752A JP H06224752 A JPH06224752 A JP H06224752A JP 5027264 A JP5027264 A JP 5027264A JP 2726493 A JP2726493 A JP 2726493A JP H06224752 A JPH06224752 A JP H06224752A
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- JP
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- charging
- circuit
- current
- phase
- discharging
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- Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 利得変更の際において、過渡状態の発生を防
止することができる位相比較装置および位相比較方法を
提供する 【構成】 充電回路4Aは、第1の電流源41と充電用
スイッチS1との直列回路により構成され、放電回路4
Bは第2の電流源42と放電用スイッチS2との直列回
路により構成され、これらの充電回路4Aおよび放電回
路4Bにより充放電回路が形成される。このような充放
電回路が、充電電流および放電電流の値を異ならせて複
数組設けられる。選択回路2は、充放電回路の何れかの
動作を可能とすることができ、第1の電流源と第2の電
流源との電流値の比が各充放電回路で同一となるように
した場合には、充放電回路の後段に設けた積分器6の入
力電流が0のときに、過渡的変化を生じさせることな
く、比較信号の利得を変えることが可能となる。
止することができる位相比較装置および位相比較方法を
提供する 【構成】 充電回路4Aは、第1の電流源41と充電用
スイッチS1との直列回路により構成され、放電回路4
Bは第2の電流源42と放電用スイッチS2との直列回
路により構成され、これらの充電回路4Aおよび放電回
路4Bにより充放電回路が形成される。このような充放
電回路が、充電電流および放電電流の値を異ならせて複
数組設けられる。選択回路2は、充放電回路の何れかの
動作を可能とすることができ、第1の電流源と第2の電
流源との電流値の比が各充放電回路で同一となるように
した場合には、充放電回路の後段に設けた積分器6の入
力電流が0のときに、過渡的変化を生じさせることな
く、比較信号の利得を変えることが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PLL(Phase
Locked Loop)等における位相比較装置およ
び位相比較方法に係り、位相比較装置の利得を過渡的な
変化を生じさせることなく変更することができる上記装
置および方法に関する。
Locked Loop)等における位相比較装置およ
び位相比較方法に係り、位相比較装置の利得を過渡的な
変化を生じさせることなく変更することができる上記装
置および方法に関する。
【0002】
【技術背景】従来、PLLにおいて、信号(基準信号電
圧制御発振器(VCO)の出力信号)との位相を比較す
る場合、図3に示すような位相比較装置が使用されてい
る。同図において、位相比較器101は2つの信号(I
N1,IN2)を入力し、その比較結果を電流値i0と
して出力している。ここでは、IN1は基準信号、IN
2はVCOからの信号であるものとする。位相比較器1
01の出力側には、抵抗R1とR2との並列回路が接続
されており、比較結果であるi0は、R1,R2の何れ
か一方を介してローパスフィルタ(LPF102)に出
力される。なお、R1とR2の選択はスイッチS11に
より行われる。
圧制御発振器(VCO)の出力信号)との位相を比較す
る場合、図3に示すような位相比較装置が使用されてい
る。同図において、位相比較器101は2つの信号(I
N1,IN2)を入力し、その比較結果を電流値i0と
して出力している。ここでは、IN1は基準信号、IN
2はVCOからの信号であるものとする。位相比較器1
01の出力側には、抵抗R1とR2との並列回路が接続
されており、比較結果であるi0は、R1,R2の何れ
か一方を介してローパスフィルタ(LPF102)に出
力される。なお、R1とR2の選択はスイッチS11に
より行われる。
【0003】ローパスフィルタ102の出力側には抵抗
R3とR4との並列回路、および積分器103がそれぞ
れ接続されている。この積分器103は、オペアンプA
と、積分コンデンサCfと抵抗Rfとの直列回路とによ
り構成されている。ローパスフィルタ102の出力i1
の一部は、R3,R4の何れか一方を介し、さらにはお
よび直流電源Eを経てi2としてグランドに逃がされ
る。R3,R4の選択はスイッチS12により、前述の
S11の切り換えに動作に同期して行われる。また、i
1とi2との差に相当する電流i3は、積分器103の
コンデンサCfの充・放電に供される。
R3とR4との並列回路、および積分器103がそれぞ
れ接続されている。この積分器103は、オペアンプA
と、積分コンデンサCfと抵抗Rfとの直列回路とによ
り構成されている。ローパスフィルタ102の出力i1
の一部は、R3,R4の何れか一方を介し、さらにはお
よび直流電源Eを経てi2としてグランドに逃がされ
る。R3,R4の選択はスイッチS12により、前述の
S11の切り換えに動作に同期して行われる。また、i
1とi2との差に相当する電流i3は、積分器103の
コンデンサCfの充・放電に供される。
【0004】i3の平均電流が0であるときは、積分器
103の出力電圧Voutは一定であり、PLLがロッ
ク状態となる。また、i3の平均電流が0でないとき
は、Voutは過渡的に変化し、PLLはアンロック状
態となる。ところで、図3に示す構成の位相比較装置で
は、比較動作中に比較出力の利得を変えたい場合が生じ
る。図3では、S11がR1を、S12がR3を選択し
ている場合と、S11がR2を、S12がR4を選択し
ている場合とで利得を変更することができる。
103の出力電圧Voutは一定であり、PLLがロッ
ク状態となる。また、i3の平均電流が0でないとき
は、Voutは過渡的に変化し、PLLはアンロック状
態となる。ところで、図3に示す構成の位相比較装置で
は、比較動作中に比較出力の利得を変えたい場合が生じ
る。図3では、S11がR1を、S12がR3を選択し
ている場合と、S11がR2を、S12がR4を選択し
ている場合とで利得を変更することができる。
【0005】ところで、積分器103に流入する電流i
3が0(PLLがロック状態)において、S11,S
12の切り換えを行った場合、i3の平均電流が0でな
くなると、Voutが変化してしまい、PLLがアンロ
ック状態となってしまう。このため、R1,R2と、R
3,R4の値を適宜選択することにより(具体的にはR
1/R2=R3/R4とすることにより)、S11,S
12の切り換え時におけるi3の平均電流の増減を防止
している。なお、R1>R2,R3>R4である場合、
S11,S12がR1,R2を選択している場合には利
得は小さく、R3,R4を選択している場合は利得は大
きい。
3が0(PLLがロック状態)において、S11,S
12の切り換えを行った場合、i3の平均電流が0でな
くなると、Voutが変化してしまい、PLLがアンロ
ック状態となってしまう。このため、R1,R2と、R
3,R4の値を適宜選択することにより(具体的にはR
1/R2=R3/R4とすることにより)、S11,S
12の切り換え時におけるi3の平均電流の増減を防止
している。なお、R1>R2,R3>R4である場合、
S11,S12がR1,R2を選択している場合には利
得は小さく、R3,R4を選択している場合は利得は大
きい。
【0006】しかし、実際上は、S11,S12のスイ
ッチングのタイミングのずれ、S11,S12のコント
ロール信号の混入、S11,S12の無接触状態などが
生じ、これらが、(i3の平均電流)=0の条件を崩
し、PLLに過渡状態(アンロック状態)を生じさせる
と言った問題がある。
ッチングのタイミングのずれ、S11,S12のコント
ロール信号の混入、S11,S12の無接触状態などが
生じ、これらが、(i3の平均電流)=0の条件を崩
し、PLLに過渡状態(アンロック状態)を生じさせる
と言った問題がある。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記のような問題を解決する
ために提案されたものであって、利得変更の際におい
て、過渡状態の発生を防止することができる位相比較装
置および位相比較方法を提供することを目的とする。
ために提案されたものであって、利得変更の際におい
て、過渡状態の発生を防止することができる位相比較装
置および位相比較方法を提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】本発明は、2つの信号を位相比較器に入
力し、両信号の位相に応じて、該位相比較器の後段に設
けた積分器の積分コンデンサの充・放電を電流源が接続
されたスイッチにより行い、前記積分器の出力値に基づ
き両信号の位相差を検出する位相比較装置、および位相
比較方法に係るものである。
力し、両信号の位相に応じて、該位相比較器の後段に設
けた積分器の積分コンデンサの充・放電を電流源が接続
されたスイッチにより行い、前記積分器の出力値に基づ
き両信号の位相差を検出する位相比較装置、および位相
比較方法に係るものである。
【0009】本発明装置では、第1の電流源と充電用ス
イッチとが直列接続された充電回路と、第2の電流源と
放電用スイッチとが直列接続された放電回路とからなる
充・放電回路が複数、積分器の前段に接続される。
イッチとが直列接続された充電回路と、第2の電流源と
放電用スイッチとが直列接続された放電回路とからなる
充・放電回路が複数、積分器の前段に接続される。
【0010】第1の電流源の電流値、および第2の電流
源の電流値は、各充・放電回路でそれぞれ異ならせてあ
る(通常、両電流値の比は各充・放電回路で同一となる
ように設定してある)。どの充・放電回路を動作させる
かは、選択回路に与えられる選択信号により決定され
る。この選択回路は、通常、2つの信号の位相に基づく
信号と選択信号とを入力とするゲートにより構成され
る。
源の電流値は、各充・放電回路でそれぞれ異ならせてあ
る(通常、両電流値の比は各充・放電回路で同一となる
ように設定してある)。どの充・放電回路を動作させる
かは、選択回路に与えられる選択信号により決定され
る。この選択回路は、通常、2つの信号の位相に基づく
信号と選択信号とを入力とするゲートにより構成され
る。
【0011】上述したように、通常、第1の電流源と第
2の電流源との電流値の比は、各充・放電回路で同一で
あるように設定されている。したがって、充・放電回路
の切り換えを積分器の入力電流の平均値が0のときに行
った場合、(積分器の入力電流の平均値)=0は保証さ
れる。
2の電流源との電流値の比は、各充・放電回路で同一で
あるように設定されている。したがって、充・放電回路
の切り換えを積分器の入力電流の平均値が0のときに行
った場合、(積分器の入力電流の平均値)=0は保証さ
れる。
【0012】本発明方法は、基本的に上記プロセスを実
行するものである。しがたって、本発明装置および方法
を、例えばPLLに適用した場合には、ロック状態にお
ける利得の変化を、過渡的状態を生ずることなく実現す
ることができる。
行するものである。しがたって、本発明装置および方法
を、例えばPLLに適用した場合には、ロック状態にお
ける利得の変化を、過渡的状態を生ずることなく実現す
ることができる。
【0013】以上述べたように、本発明では選択回路に
与えられる選択信号が、すべての電流源がOFF状態の
ときに移り変わるようにしているので、積分器に流入す
る電流の変化は利得変化に寄与するのみとなり、不必要
な過渡状態は一切生じない。
与えられる選択信号が、すべての電流源がOFF状態の
ときに移り変わるようにしているので、積分器に流入す
る電流の変化は利得変化に寄与するのみとなり、不必要
な過渡状態は一切生じない。
【0014】
【実施例】図1は本発明の位相比較装置の一実施例を示
す図である。この装置の詳細とこの装置による本発明の
位相比較方法の一実施例の詳細とを以下に説明する。同
図は、セット入力付のD−フリップフロップ(以下、
「D−FF」と言う)を用いた位相比較装置を示してお
り、D−FF11,D−FF12のクロック端子には2
つの信号IN1,IN2が入力され、データ端子はグラ
ンドされている。ここで、IN1は基準信号であり、I
N2はVCOからの信号であるものとする。
す図である。この装置の詳細とこの装置による本発明の
位相比較方法の一実施例の詳細とを以下に説明する。同
図は、セット入力付のD−フリップフロップ(以下、
「D−FF」と言う)を用いた位相比較装置を示してお
り、D−FF11,D−FF12のクロック端子には2
つの信号IN1,IN2が入力され、データ端子はグラ
ンドされている。ここで、IN1は基準信号であり、I
N2はVCOからの信号であるものとする。
【0015】D−FF11の出力端子Qおよび反転出力
端子Q′は、NORゲート21の一方の入力端子および
ANDゲート22の一方の入力端子にそれぞれ接続され
ている。同様に、D−FF12の出力端子Qおよび反転
出力端子Q′は、NORゲート23の一方の入力端子お
よびANDゲート24の一方の入力端子にそれぞれ接続
されている。
端子Q′は、NORゲート21の一方の入力端子および
ANDゲート22の一方の入力端子にそれぞれ接続され
ている。同様に、D−FF12の出力端子Qおよび反転
出力端子Q′は、NORゲート23の一方の入力端子お
よびANDゲート24の一方の入力端子にそれぞれ接続
されている。
【0016】また、D−FF11の反転出力端子Q′に
は、NANDゲート31の一方の入力端子が接続されて
おり、D−FF12の反転出力端子Q′にはNANDゲ
ート31の他方の入力端子が遅れ時間をτとする時間遅
らせ素子32を介して接続されている。そして、NAN
Dゲート31の出力端子はD−FF11,12のセット
端子S′(立ち下りエッジでセットされる)に接続され
ている。また、NORゲート21,23、ANDゲート
22,24の他方の入力端子には利得制御信号Ctrl
(本発明の選択信号に相当する)が入力される。これら
のNORゲート21,23、ANDゲート22,24に
より選択回路2が構成される。
は、NANDゲート31の一方の入力端子が接続されて
おり、D−FF12の反転出力端子Q′にはNANDゲ
ート31の他方の入力端子が遅れ時間をτとする時間遅
らせ素子32を介して接続されている。そして、NAN
Dゲート31の出力端子はD−FF11,12のセット
端子S′(立ち下りエッジでセットされる)に接続され
ている。また、NORゲート21,23、ANDゲート
22,24の他方の入力端子には利得制御信号Ctrl
(本発明の選択信号に相当する)が入力される。これら
のNORゲート21,23、ANDゲート22,24に
より選択回路2が構成される。
【0017】選択回路2の後段には、2つの充・放電回
路4および5が接続されている。充・放電回路4は、第
1の電流源41(電流値I1)と充電用スイッチS1と
が直列接続された充電回路4Aと、第2の電流源42
(電流値I2)と放電用スイッチS2とが直列接続され
た放電回路4Bとにより構成されている。また、充・放
電回路5も同様に、第1の電流源51(電流値I3)と
充電用スイッチS3とが直列接続された充電回路5A
と、第2の電流源52(電流値I4)と放電用スイッチ
S4とが直列接続された放電回路5Bとにより構成され
ている。
路4および5が接続されている。充・放電回路4は、第
1の電流源41(電流値I1)と充電用スイッチS1と
が直列接続された充電回路4Aと、第2の電流源42
(電流値I2)と放電用スイッチS2とが直列接続され
た放電回路4Bとにより構成されている。また、充・放
電回路5も同様に、第1の電流源51(電流値I3)と
充電用スイッチS3とが直列接続された充電回路5A
と、第2の電流源52(電流値I4)と放電用スイッチ
S4とが直列接続された放電回路5Bとにより構成され
ている。
【0018】そして、充電回路4Aと放電回路4Bとの
接続点および充電回路5Aと放電回路5Bとの接続点
は、積分器6の入力端子に接続されている(積分器6の
入力電流の瞬時値をIで示す)。この積分器6は、オペ
アンプAと、積分コンデンサCfと抵抗Rfとの直列回
路とにより構成されており、入力電流の積分値に応じた
電圧Voutを出力する。
接続点および充電回路5Aと放電回路5Bとの接続点
は、積分器6の入力端子に接続されている(積分器6の
入力電流の瞬時値をIで示す)。この積分器6は、オペ
アンプAと、積分コンデンサCfと抵抗Rfとの直列回
路とにより構成されており、入力電流の積分値に応じた
電圧Voutを出力する。
【0019】図1においては、I1<I2としてあり、
S1がON,S2がOFFでCfの充電が行われ、
S1,S2が共にONでCfの放電が行われる。また、 I1/I3=I2/I4=1/a ・・・(1) となるようにI3,I4が設定されているので、I3<
I4であり、S3がON,S4がOFFでCfの充電が
行われ、S3,S4が共にONでCfの放電が行われ
る。
S1がON,S2がOFFでCfの充電が行われ、
S1,S2が共にONでCfの放電が行われる。また、 I1/I3=I2/I4=1/a ・・・(1) となるようにI3,I4が設定されているので、I3<
I4であり、S3がON,S4がOFFでCfの充電が
行われ、S3,S4が共にONでCfの放電が行われ
る。
【0020】ここで、S1,S2は、NORゲート2
1,23のHレベル信号,Lレベル信号出力によりそれ
ぞれON状態,OFF状態となる。また、S3,S
4は、ANDゲート22,24のHレベル信号,Lレベ
ル信号出力によりそれぞれON状態,OFF状態とな
る。
1,23のHレベル信号,Lレベル信号出力によりそれ
ぞれON状態,OFF状態となる。また、S3,S
4は、ANDゲート22,24のHレベル信号,Lレベ
ル信号出力によりそれぞれON状態,OFF状態とな
る。
【0021】以下、上記の位相比較装置の動作を図2の
タイミングチャートに沿って説明する。同図は、IN1
とIN2とが位相同期角度φでロック状態にある場合を
示している。なお、ここではI2=(3/2)I1,I
3=(3/2)I4であり、a=2であるとする。ま
た、入力信号IN1およびIN2の周期はTであり、時
間遅らせ素子32はτ=(1/4)Tとなるように設定
してあるものとする。
タイミングチャートに沿って説明する。同図は、IN1
とIN2とが位相同期角度φでロック状態にある場合を
示している。なお、ここではI2=(3/2)I1,I
3=(3/2)I4であり、a=2であるとする。ま
た、入力信号IN1およびIN2の周期はTであり、時
間遅らせ素子32はτ=(1/4)Tとなるように設定
してあるものとする。
【0022】まず利得制御信号CtrlがLレベルであ
る場合において、IN1の立ち上りエッジがD−FF1
1に入力されると、Q出力はLレベル(グランドされて
いるD端子の電圧レベル)となる。これと共に、NOR
ゲート21の出力はHレベルとなりS1はON状態とな
る(図2の時刻t1参照)。同様にして、IN2の立ち
上りエッジがD−FF12に入力されると、NORゲー
ト23の出力はHレベルとなり、S2はON状態となる
(図2の時刻t2参照)。なお、IN1,IN2の立ち
上りエッジにより、D−FF11,D−FF12のQ′
出力はHレベルとなるが、利得制御信号CtrlはLレ
ベルなので、ANDゲート22,24の出力は常にLレ
ベルである。したがって、S3,S4はOFF状態のま
まとなり、充・放電回路5は選択されていないことにな
る。
る場合において、IN1の立ち上りエッジがD−FF1
1に入力されると、Q出力はLレベル(グランドされて
いるD端子の電圧レベル)となる。これと共に、NOR
ゲート21の出力はHレベルとなりS1はON状態とな
る(図2の時刻t1参照)。同様にして、IN2の立ち
上りエッジがD−FF12に入力されると、NORゲー
ト23の出力はHレベルとなり、S2はON状態となる
(図2の時刻t2参照)。なお、IN1,IN2の立ち
上りエッジにより、D−FF11,D−FF12のQ′
出力はHレベルとなるが、利得制御信号CtrlはLレ
ベルなので、ANDゲート22,24の出力は常にLレ
ベルである。したがって、S3,S4はOFF状態のま
まとなり、充・放電回路5は選択されていないことにな
る。
【0023】時間遅らせ素子32は、IN1の立ち上り
の後(D−FF12のQ′出力がHレベルとなった
後)、一定時間経過してHレベル信号を出力する。この
とき、D−FF11のQ′出力は既にHレベルとなって
いるので、D−FF11,12は、時間遅らせ素子32
の出力の立ち上りエッジのタイミングでセットされる。
これにより、D−FF11,12の各Q出力はHレベル
となり、S1,S2はOFF状態となる(図2の時刻t
3参照)。
の後(D−FF12のQ′出力がHレベルとなった
後)、一定時間経過してHレベル信号を出力する。この
とき、D−FF11のQ′出力は既にHレベルとなって
いるので、D−FF11,12は、時間遅らせ素子32
の出力の立ち上りエッジのタイミングでセットされる。
これにより、D−FF11,12の各Q出力はHレベル
となり、S1,S2はOFF状態となる(図2の時刻t
3参照)。
【0024】積分コンデンサCfは、S1のON状態に
おいてI1で充電され、S1およびS2のON状態にお
いてI2−I1で放電され、しかもIN1とIN2とは
ロックしているので、図2に示すように、積分器6の入
力電流Iの平均値は0となる。すなわち、この場合に
は、 I1×φ=(I2−I1)×τ ・・・(2) が成立する。
おいてI1で充電され、S1およびS2のON状態にお
いてI2−I1で放電され、しかもIN1とIN2とは
ロックしているので、図2に示すように、積分器6の入
力電流Iの平均値は0となる。すなわち、この場合に
は、 I1×φ=(I2−I1)×τ ・・・(2) が成立する。
【0025】次に、CtrlがHレベルになったとする
(図2の時刻t4参照)。この場合には、NORゲート
21,23の出力は常にLレベルとなるので、S1,S
2は動作しない(すなわち、充・放電回路2は選択され
ていない)ことになる。なお、Ctrlは、IN1,I
N2が共にLレベルのときにレベル変化するように制御
される。
(図2の時刻t4参照)。この場合には、NORゲート
21,23の出力は常にLレベルとなるので、S1,S
2は動作しない(すなわち、充・放電回路2は選択され
ていない)ことになる。なお、Ctrlは、IN1,I
N2が共にLレベルのときにレベル変化するように制御
される。
【0026】S3は、Ctrlのレベル変化後の最初の
IN1の立ち上りエッジでON状態となり(図2の時刻
t5参照)、S4は、同じくCtrlのレベル変化後の
最初のIN2の立ち上りエッジでON状態となる(図2
の時刻t6参照)。そして、S3,S4は共に、S4の
立ち上りから時間τを経過した時にOFF状態となる
(図2の時刻t7参照)。この場合にも、積分器6の入
力電流Iの平均値は、 I3×φ−(I4−I3)×τ ・・・(3) である。上式に、(1)式から導かれるI3=aI1、
I4=aI2を代入すると、 {I1×φ−(I2−I1)×τ}×a となるが、{}内は(2)式からわかるように0である
ので、この場合にもIの平均値は0となる。
IN1の立ち上りエッジでON状態となり(図2の時刻
t5参照)、S4は、同じくCtrlのレベル変化後の
最初のIN2の立ち上りエッジでON状態となる(図2
の時刻t6参照)。そして、S3,S4は共に、S4の
立ち上りから時間τを経過した時にOFF状態となる
(図2の時刻t7参照)。この場合にも、積分器6の入
力電流Iの平均値は、 I3×φ−(I4−I3)×τ ・・・(3) である。上式に、(1)式から導かれるI3=aI1、
I4=aI2を代入すると、 {I1×φ−(I2−I1)×τ}×a となるが、{}内は(2)式からわかるように0である
ので、この場合にもIの平均値は0となる。
【0027】以上述べたように、図1の位相比較装置で
は、比較出力の利得を変化させても、理論上積分回路に
は電流は流れず、積分器6の出力電圧Voutは変化し
ない。したがって、PLLの過渡的な変化は殆ど生じな
い。具体的には、過渡期間は図3の回路に比較して1/
5〜1/10程度に短縮することができる。
は、比較出力の利得を変化させても、理論上積分回路に
は電流は流れず、積分器6の出力電圧Voutは変化し
ない。したがって、PLLの過渡的な変化は殆ど生じな
い。具体的には、過渡期間は図3の回路に比較して1/
5〜1/10程度に短縮することができる。
【0028】上記実施例では、2つの充・放電回路4,
5により利得を換える場合を説明したが、3以上の充・
放電回路により利得を換えることもできる。また、位相
比較器は、セット入力付のD−FFに限らず、J−K−
フリップフロップを用いた位相周波数型等の各種タイプ
のものが採用される。
5により利得を換える場合を説明したが、3以上の充・
放電回路により利得を換えることもできる。また、位相
比較器は、セット入力付のD−FFに限らず、J−K−
フリップフロップを用いた位相周波数型等の各種タイプ
のものが採用される。
【0029】
【発明の効果】本発明では選択回路に与えられる選択信
号(利得制御信号)が、すべての電流源がOFF状態の
ときに移り変わるようにしているので、積分器に流入す
る電流の変化は利得変化に寄与するのみとなり、不必要
な過渡状態は一切生じない。すなわち、積分器の入力電
流の平均値を、利得変化の前後に亙り0とすることがで
き、入力信号が共に0であるときに選択信号の設定を変
更できる。したがって、利得を変えた場合の過渡期間を
従来に比べて大幅に短縮とすることができる。また、本
発明では、充電電流および放電電流の値を充・放電回路
ごとに異ならせているので、適切な利得設定が可能とな
る。
号(利得制御信号)が、すべての電流源がOFF状態の
ときに移り変わるようにしているので、積分器に流入す
る電流の変化は利得変化に寄与するのみとなり、不必要
な過渡状態は一切生じない。すなわち、積分器の入力電
流の平均値を、利得変化の前後に亙り0とすることがで
き、入力信号が共に0であるときに選択信号の設定を変
更できる。したがって、利得を変えた場合の過渡期間を
従来に比べて大幅に短縮とすることができる。また、本
発明では、充電電流および放電電流の値を充・放電回路
ごとに異ならせているので、適切な利得設定が可能とな
る。
【図1】本発明の一実施例を説明するための位相比較装
置を示す図である。
置を示す図である。
【図2】図1の回路の動作を説明するためのタイミング
チャートである。
チャートである。
【図3】従来の位相比較装置を示す図である。
11,12 D−フリップフロップ 2 制御回路 32 時間遅らせ素子 4,5 充・放電回路 4A,5A 充電回路 4B,5B 放電回路 41,51 第1の電流源 42,52 第2の電流源 S1〜S4 スイッチ 6 積分器
Claims (4)
- 【請求項1】 2つの信号を位相比較器に入力し、両信
号の位相に応じて、電流源が接続されたスイッチにより
該位相比較器の後段に設けた積分器の積分コンデンサの
充・放電を行い、前記積分器の出力値に基づき両信号の
位相差を検出する位相比較装置であって、 第1の電流源と充電用スイッチとが直列接続された充電
回路と、第2の電流源と放電用スイッチとが直列接続さ
れた放電回路とからなる、それぞれ充電電流および放電
電流の値が異なる充・放電回路が複数、前記積分器の入
力端に接続され、 前記複数の充・放電回路のうち何れかの動作を可能とす
る選択回路が設けられてなることを特徴とする位相比較
装置。 - 【請求項2】 第1の電流源と第2の電流源との電流値
の比が、各充・放電回路で同一であることを特徴とする
請求項1記載の位相比較装置。 - 【請求項3】 2つの信号を位相比較器に入力し、両信
号の位相に応じて、該位相比較器の後段に設けた積分器
の積分コンデンサの充・放電を行い、該積分器出力値に
基づき両信号の位相差を検出する位相比較方法であっ
て、 充電回路と放電回路とからなる充・放電回路を複数、前
記積分器の入力端に接続すると共に、選択信号により何
れかの充・放電回路の動作を可能とし、 前記積分コンデンサの充電電流値および放電値を各充・
放電回路で異ならせておき、 前記積分器への入力電流瞬時値が0のときに充・放電回
路の前記選択信号による切り換えを行い、これにより位
相比較信号の利得を変更することを特徴とする位相比較
方法。 - 【請求項4】 充電電流と放電電流との比が、各充・放
電回路で同一であることを特徴とする請求項3記載の位
相比較方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5027264A JPH06224752A (ja) | 1993-01-22 | 1993-01-22 | 位相比較装置および位相比較方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5027264A JPH06224752A (ja) | 1993-01-22 | 1993-01-22 | 位相比較装置および位相比較方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06224752A true JPH06224752A (ja) | 1994-08-12 |
Family
ID=12216221
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5027264A Pending JPH06224752A (ja) | 1993-01-22 | 1993-01-22 | 位相比較装置および位相比較方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06224752A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004031913A1 (de) * | 2004-06-21 | 2006-01-05 | Atmel Germany Gmbh | Ladungspumpe einer Phasenregelschleife mit umschaltbarer Systembandbreite und Verfahren zur Steuerung einer solchen Ladungspumpe |
-
1993
- 1993-01-22 JP JP5027264A patent/JPH06224752A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004031913A1 (de) * | 2004-06-21 | 2006-01-05 | Atmel Germany Gmbh | Ladungspumpe einer Phasenregelschleife mit umschaltbarer Systembandbreite und Verfahren zur Steuerung einer solchen Ladungspumpe |
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