JPH06222754A - 電子弦楽器 - Google Patents

電子弦楽器

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JPH06222754A
JPH06222754A JP4111251A JP11125192A JPH06222754A JP H06222754 A JPH06222754 A JP H06222754A JP 4111251 A JP4111251 A JP 4111251A JP 11125192 A JP11125192 A JP 11125192A JP H06222754 A JPH06222754 A JP H06222754A
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strings
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Yoshiyuki Murata
嘉行 村田
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弦楽器における踏切奏法やオクターブ奏法等
の同様な奏法を行うと、これら奏法により得られる効果
と同様な効果を得ることができるようにしたことを目的
とする。 【構成】 弦振動検出用の弦トリガースイッチ群10に
より弦の振動が検出されると、これに応答して、音高指
定用のフレットスイッチ群40により指定された音高を
もつ楽音の発生開始が指示されることとなる。また、前
記弦トリガースイッチ群10により同時に弦振動が検出
されたときに、その振動中の各弦ごとに、前記フレット
スイッチ群40により指定されている各音高が特定の音
程関係にあるか否かが判別されることとなるが、前記特
定の音程関係にあると判別されると、これに応答して、
効果音を発生させるように制御され、他方、前記特定の
音程関係にないと判別されると、これに応答して、現在
指定されている各音高をもつ楽音が同時に発生させるよ
うに制御されることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子弦楽器に係り、特
に踏切奏法、オクターブ奏法等の自然弦楽器特有の特殊
奏法を行った場合と同様な効果音を発音可能な電子弦楽
器に関する。
【0002】
【従来の技術】電子弦楽器は、弦のピッキング操作を検
知してそのピッキング操作された弦のフレット操作位置
に対応する音高の楽音を電子的に発生させる電子楽器で
ある。
【0003】電子弦楽器は、楽音の音高を決定する方法
によりトリガー型とピッチ抽出型に大別される。トリガ
ー型の電子弦楽器は、フレット操作位置を直接感知して
楽音の音高を設定するものであり、一般に各弦の振動の
開始/終了を独立に感知する弦トリガースイッチと各弦
のフレット操作位置を感知するフレットスイッチが設け
られている。
【0004】このトリガー型の電子弦楽器においては、
該トリガスイッチにより、弦の振動の開始を検知すると
フレットスイッチの状態(ステイタス)からフレット操
作位置を求め、このフレット操作位置と振動を開始した
弦の情報から音高データを作成し、内部または外部に設
けられた楽音発生回路によりその音高データに対応する
楽音を発生するようにしている。したがって、弦を弾弦
(ピッキング操作)すると、その弾弦操作された弦のフ
レット操作位置に対応する音高の楽音が発音される。
【0005】一方、ピッチ抽出型の電子弦楽器において
は、各弦に対応して各弦の振動を独立に感知するピック
アップが設けられており、ピックアップにより感知され
た倍音成分を含むセンス信号から基本周波数成分(ピッ
チ)を抽出し、その抽出した基本周波数成分に基づいて
楽音の音高を設定している。
【0006】そして、ピックアップの出力が所定の閾値
以上となっているか否かにより、前記設定した楽音の放
音開始/終了のタイミングを決定している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、鍵盤楽器の
場合と異なり、弦楽器の場合、各弦ごとに、所定の音階
音(音高)が割り当てられている。このため、同一の音
高関係にある複数のフレット位置を同時に押圧操作する
ことが可能である。したがって、同一の音高関係にある
ようにフレット操作を行った複数の弦を、同時にピッキ
ング操作すれば、同一音高の楽音を同時に発音させるこ
とができる。この弦楽器特有の奏法はいわゆる踏切奏法
として知られている。
【0008】踏切奏法において発音される楽音は、通常
のピッキング操作時に発音される音色とは顕著に異なっ
ており、踏切の警報器から発せられる警報音に似た音色
の楽音が発音される。これは、同時にピッキングされる
各弦がそれぞれ太さ、振動状態等において異なることに
起因している。
【0009】また、弦楽器には互いにオクターブ上また
はオクターブ下にある2つの音高が指定された弦を同時
にピッキング操作する、いわゆるオクターブ奏法という
特殊奏法もあり、このオクターブ奏法においても特有の
音が発生される。
【0010】しかしながら、従来の電子弦楽器において
は、上述したようにピッキング操作が行われた弦に対応
する音高の楽音を単発的に発音させるようにしていた。
このため、踏切奏法やオクターブ奏法のような特殊奏法
を行っても、ピッキング操作された各弦に対応する音高
の楽音が発音されるにすぎず、踏切奏法やオクターブ奏
法のような自然弦楽器特有の奏法を忠実に再現すること
は不可能であった。
【0011】本発明の課題は、踏切奏法、オクターブ奏
法等のような自然弦楽器特有の奏法を忠実に再現するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の手段は次の通り
である。弾弦操作検出手段は、楽器本体に張設された各
弦に対する弾弦操作(ピッキング操作)を独立に検出す
る。
【0013】音高設定手段は、弾弦操作検出手段により
弾弦操作が検出された弦のフレット操作位置に対応する
音高データを設定する。同手段は、例えば各弦に対する
フレット操作位置を感知するフレットスイッチを有して
おり、そのフレットスイッチは例えば各弦に対応してフ
レット間にフィンガーボード内に埋設してマトリックス
状に設けられる。
【0014】また、同手段は各弦毎に対応して設けられ
た弦の振動を電気信号に変換するピックアップと、該ピ
ックアップにより得られる電気信号から弦振動のピッチ
を抽出するピッチ抽出手段とを設けることによっても実
現できる。
【0015】音程判別手段は、弾弦操作検出手段の検出
結果に基づいて複数の弦が同時に弾弦操作されたかを判
別し、複数の弦が同時に弾弦操作されていれば、さら
に、音高設定手段により設定された音高データに基づい
て前記同時に弾弦操作された複数の弦で指定された各々
の音高が特定の音高関係にあるかを判別する。特定の音
高関係とは例えば同一の音高であること、または、互い
にオクターブ上またはオクターブ下の関係にあることで
ある。
【0016】効果音発生手段は、音程判別手段により特
定の音程関係にあると判別された場合にその特定の音程
関係に対応する所定の効果音を発生する。あるいは前記
特定の音程関係を決定する各音高データの1つの音高デ
ータに対応する音高で所定の効果音を発生する。
【0017】また、楽音発生手段は、音高設定手段によ
って設定された音高の楽音を発生する。モード切換スイ
ッチは、楽音発生手段により所定の音高の楽音を発生す
るノーマル演奏モードと効果音発生手段により所定の効
果音を発生する効果演奏モードとを選択的に切り換え
る。
【0018】
【作用】本発明の手段の作用は次の通りである。複数の
弦を同時に弾弦操作(ピッキング操作)すると、弾弦操
作検出手段は、それぞれの弦が弾弦操作されたことを独
立に検出する。
【0019】また、音高設定手段は弾弦操作検出手段に
より弾弦操作が検出された弦に対し、そのフレット操作
位置に対応する音高データを設定する。続けて、音程判
別手段は、弾弦操作検出手段の検出結果に基づいて複数
の弦が同時に弾弦操作されたと判別し、次に音高設定手
段により設定された音高データに基づいて前記同時に弾
弦操作された複数の弦で特定の音程関係にある音高が指
定されているかどうか判別する。
【0020】そして、音程判別手段により特定の音程関
係にある音高が複数の弦で指定されていると判別されれ
ば、効果音発生手段はその特定の音程関係に対応する所
定の効果音を発生させる。
【0021】従って、複数の弦に対して、それぞれの弦
に対応する音高が特定の音程関係となるようなフレット
操作を行って、それらの複数の弦を同時に弾弦操作する
と、所定の効果音が発生される。
【0022】このため、複数の弦で同一の音高を指定し
て同時に弾弦操作した場合は、踏切の警報器音のような
効果音を発生させるようにすることもでき、自然弦楽器
における踏切奏法を忠実に再現することが可能となる。
【0023】また、単一の弦のみを弾弦操作した場合、
その弾弦操作された弦のフレット操作位置に対応する音
高データが音高設定手段により設定され、その音高デー
タに対応する楽音が楽音発生手段から発生される。さら
に、モード切換スイッチを操作すると、楽音発生手段に
より所定の音高を発生させるノーマル演奏モードと、効
果音発生手段により所定の効果音を発生する効果音演奏
モードが選択的に切り換わる。
【0024】したがって、モード切換スイッチを設ける
ことにより、ノーマル演奏モードを選択して通常演奏
を、効果音演奏モードを選択して踏切奏法等のような特
殊演奏を行うというように、複数の演奏を選択的に楽し
むことが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。 〔第1実施例〕図1は本発明の第1実施例に係るトリガ
ー型の電子弦楽器の外観図である。
【0026】同図に示すように、弦楽器本体は、胴部
1、ネック2、及びヘッド3とから成るギターの形状を
成し、ネック2の上方及び胴部1の上方にはその長手方
向に弦楽器演奏用の複数の弦4(ここでは6本)が張設
されている。詳細には、各弦4は、一端がヘッド3上に
設けられたペッグ7に支持され、他端がケース11内に
設けられた各弦の弾弦(ピッキング)を検出する弦トリ
ガースイッチTSWに接続されて、ネック2の上面に貼
設されたフィンガーボード8の上方に張設されている。
胴部1上には電源のON/OFFの切り換えを行う電源
スイッチPSW、ノーマル演奏モードと効果音演奏モー
ドとを交互に切り換えるモード切替スイッチMSW、さ
らに音色選択用のパネルスイッチ5a、音量を調節する
ためのメインボリューム、スイッチ5b、ミュート等の
制御を行うキースイッチ5cが設けられている。
【0027】上記ノーマル演奏モードは、弦4をフィン
ガーボード8上の所定位置に押圧するフレット操作と弦
のピッキング操作により、弦4が接触しているフレット
12の位置(フレット操作位置)に対応する音高の楽音
が発生されるモードであり、効果音演奏モードは踏切奏
法やオクターブ奏法が行われた場合に、踏切の警報器音
のような効果音やオクターブ奏法に対応する効果音が発
生されるモードである。
【0028】フィンガーボード8上には、所定間隔でフ
レット12が固設されており、フィンガーボード8内に
は各弦4に対応して、各フレット12間に複数のフレッ
トスイッチFSWがマトリクス状に埋設されている。上
記フレットスイッチFSWは各弦4のフレット操作位置
を検出するためのものである。全体的な回路構成 次に、図2は、図1に示した第1実施例の全体的な回路
構成を示すブロック図である。
【0029】弦トリガースイッチ群10は、図1に示す
ように各弦に対応して設けられた、各弦4の振動の開始
/終了を検出する複数の弦トリガースイッチTSWから
成るスイッチ群であり、例えば弦4の振動に応じて交互
にオン/オフを繰り返すようになっている。
【0030】ラッチ回路20は、弦4の数に等しいだけ
のRS型のフリップフロップから成っており、各フリッ
プフロップのセット端子Sがそれぞれ各弦トリガースイ
ッチTSWに1対1に接続されている。したがって、弦
トリガースイッチTSWがオンになると、対応するフリ
ップフロップが“1”にセットされるようになってい
る。
【0031】また、マイクロコンピュータ30は図示し
てはいないがROM(リード・オンリ・メモリ)やRA
M(ランダム・アクセス・メモリ)を内蔵しており、R
OMに記憶されているプログラムを実行してシステム全
体の制御を行っている。
【0032】マイクロコンピュータ30はラッチ回路2
0の各フリップフロップの内容を所定周期で読み出して
おり、前回読み出した内容と今回読み出した内容を比較
して、各弦の振動の開始を検出している。すなわち、フ
リップフロップの値が“0”から“1”に変化した時
に、弦の振動が開始されたものと判断している。
【0033】また、マイクロコンピュータ30は、弦の
開始を検知すると、所定のタイマ値を図示していない内
蔵のタイマにセットしてタイマを起動させ、タイマから
の時間終了割り込み(タイマ値に等しい時間が経過する
と発生する)により、弦の振動が開始されて“1”にセ
ットされているフリップフロップを“0”にリセットす
るようにしている。
【0034】フレットスイッチ群40は、図1に示すよ
うに各弦4に対応してフレット12間にマトリックス状
に設けられた複数のフレットスイッチFSWから成って
おり、弦4をフィンガーボード8上の所定位置に押圧す
ると、その押圧位置の下方に埋設されているフレットス
イッチFSWがオンとなるようになっている。各フレッ
トスイッチFSWの出力はスイッチステイタス検出部5
0に加わっている。
【0035】さらに、パネルスイッチ群60は、図1に
示すモード切替スイッチMSW、音色選択用パネルスイ
ッチ5a、メインボリュームスイッチ5b、キースイッ
チ5c等のパネルスイッチから成っており、パネルスイ
ッチ群60の各スイッチの出力はスイッチステイタス検
出部50に加わっている。
【0036】スイッチステイタス検出部50は、フレッ
トスイッチ群40の各スイッチ及びパネルスイッチ群6
0の各スイッチのオン/オフ状態(ステイタス)を記憶
する回路であり、マイクロコンピュータ30は、スイッ
チステイタス検出部50からフレットスイッチ群40及
びパネルスイッチ群60の各スイッチのステイタスを読
み出している。
【0037】上述のようにして、マイクロコンピュータ
30は、ラッチ回路20から弦トリガースイッチTSW
のステイタスを読み出し、弦の振動すなわちピッキング
操作を感知すると、スイッチステイタス検出部50を介
してピッキング操作された弦のフレット操作位置を求め
る。そして、ピッキング操作された弦と上記フレット操
作位置から楽音の音高を求め、音高データとノートオン
指示データをMIDEインターフェイス70に出力す
る。
【0038】また、マイクロコンピュータ30はスイッ
チステイタス検出部50を介してパネルスイッチ群60
の各スイッチのステイタスを読み出し、そのステイタス
情報に基づいてRAM内のモードフラグにモード切替ス
イッチMSWにより指定されたモードを記憶したり音色
や音量等の各種楽音制御情報を作成しMIDIインター
フェイス70に出力する。
【0039】さらに、後述詳しく説明するように、弦ト
リガースイッチTSWのステイタスとフレット操作位置
情報から、踏切奏法またはオクターブ奏法が行われたか
を判別し、踏切奏法またはオクターブ奏法が行われてい
れば、踏切奏法、オクターブ奏法に対応する効果音デー
タを作成し、MIDIインターフェイス70に出力す
る。
【0040】MIDIインターフェイス70は、MID
I(Musical Instrument Digeal Interface)規格に基づ
いてデータの送受信を行うインターフェイスであり、例
えばUART(Univerwal Asynchoro-nous Receive and
Transmitter) 等により構成される。MIDIインター
フェイス70は図1に示すケーブルCを介して外部音源
装置80のMIDEインターフェイス81と接続されて
おり、マイクロコンピュータから入力される楽音制御情
報をMIDI規格に沿うデータフォーマットのメッセー
ジに編集し、その編集したメッセージをMISIインタ
ーフェイス81に送信する。
【0041】MIDIインターフェイス81はMIDI
インターフェイス70と同様にMIDI規格に基づいて
メッセージの送受信を行う回路である。すなわち、楽器
本体と外部音源装置80は、MIDIインターフェイス
70とMIDIインターフェイス81を介して、互いに
MIDI規格に沿うデータフォーマットでメッセージの
送受信を行っている。
【0042】外部音源装置80は、前記MIDIインタ
ーフェイス81、楽音発生回路82、効果音発生回路8
3から成っている。MIDIインターフェイス81は、
楽音発生回路82と効果音発生回路83に接続されてお
り、MIDIインターフェイス70から送信されてくる
メッセージの内容に基づいて、メッセージ内の楽音制御
情報を楽音発生回路82または効果音発生回路83に振
り分けて出力する。
【0043】楽音発生回路82は、楽音制御情報に基づ
いて所定の音高の楽音を発生する回路であり、その発生
する楽音の音色、音量等の制御や、さらには楽音に対す
る所定の効果等の付加制御を行う。
【0044】また、効果音発生回路83は、踏切奏法や
オクターブ奏法の効果音データに基づいて、踏切の警報
器音に似た効果音やオクターブ奏法に対応する特殊な効
果音を発生する回路である。
【0045】楽音発生回路82及び効果音発生回路83
により発生される楽音や効果音はサウンドシステム90
により増幅されて外部に放音される。 {第1実施例の動作}次に、上述のように構成された第
1実施例の動作を説明する。マイクロコンピュータ30のゼネラル・フロー 図3は、マイクロコンピュータ30の全体的な動作を説
明するフローチャートである。
【0046】電源スイッチPSWがオンになると、マイ
クロコンピュータ30は、RAM内の記憶領域の初期設
定等のイニシャライズ処理を行う(G1)。このイニシ
ャライズ処理G1により、例えばモードフラグが通常演
奏モードに自動的に設定され、またラッチ回路20の各
フリップフロップが“0”にリセットされる。
【0047】次に、ラッチ回路20から各弦4に対応す
る弦トリガースイッチTSWの最新のステイタスを記憶
しているフリップフロップの値を読み出し、前回読み出
した値と今回読み出した値との比較を行ない、各弦4の
振動の開始/終了を判別する(G2)。マイクロコンピ
ュータ30は、RAM内に、各弦4に対応するフリップ
フロップの前回の値を記憶しており、この前回の値と新
たに読み出した値を比較する。そして、フリップフロッ
プの値が“0”から“1”に変化したことを検出するこ
とにより弦トリガー(弦4がピッキング操作されたこ
と)有を判別している。そして、弦トリガー有と判別し
た場合には、モードフラグを参照して現在のモードを判
別し、現在のモードに応じた処理を行う。このモード別
処理については、後述詳しく説明する。
【0048】次に、スイッチステイタス検出部50を介
してフレットスイッチ群40の各フレットスイッチFS
Wのステイタスを読み出して(G3)、ステイタスが変
化したフレットスイッチFSWが1つでもあるか否かを
判別し(G4)、ステイタスが変化したフレットFSW
がある場合には、ステイタスが変化したフレットスイッ
チFSWに対応する弦4の新たなフレット操作位置を検
出し、その弦4についてフレット操作位置に関する情報
(フレット番号)を更新する(G5)。
【0049】すなわち、マイクロコンピュータ30はフ
レットスイッチFSWのステイタスを所定周期で読み出
し、フレットスイッチFSWのステイタス変化によりフ
レット操作位置が変化したことを検出している。そし
て、フレット操作位置が変化した弦について、フレット
操作位置情報(フレット番号)を更新している。
【0050】上記G5に続けて、スイッチステイタス検
出部50からパネルスイッチ群60の各スイッチのステ
イタスを読み出して(G6)、パネルスイッチのステイ
タスが変化したか否かを判別し(G7)、ステイタスが
変化しているパネルスイッチがあれば、そのステイタス
が変化したパネルスイッチに応じて、モードや音色等の
切り換えを行う(G8)。
【0051】例えば、モード切替スイッチMSWのステ
イタスが変化した場合には、モードフラグの値を
“0”、“1”と交互に切り替える。例えば、モードフ
ラグの値が“0”とのときには通常演奏モードを、
“1”のときには効果音演奏モードを記憶する。マイク
ロコンピュータ30はイニシャライズ処理G1の後、上
記G2〜G8を順次繰り返し行う。第1実施例のモード別処理 次に、図4は前記弦トリガー検出処理G2内で実行され
るモード別処理のフローチャートである。
【0052】マイクロコンピュータ30は、RAM内の
モードフラグを参照し、現在選択されているモードを判
別する(M1)。そして、モードフラグの値が“1”で
あれば、効果音演奏モードであると判別し効果音演奏処
理を行い(M2)、モードフラグの値が“0”であれば
ノーマル演奏モードであると判別しノーマル演奏を行う
(M3)。第1実施例のノーマル演奏処理 図5は、前記ノーマル演奏処理M3の詳細なフローチャ
ートである。同図において、Nはマイクロコンピュータ
30内に設けられた所定のワークレジスタであり、レジ
スタNの値を便宜上“N”で表現している。本実施例の
6本の弦4にはそれぞれ“1”〜“6”の弦番号が割り
当てられており、弦番号Nの弦4を第N弦と表現する。
【0053】マイクロコンピュータ30は、まずレジス
タNを“1”に初期設定し(H1)、次にラッチ回路2
0から第N弦に対応するフリップフロップの値を読み出
し、第N弦の弦トリガースイッチTSWがオン
(“1”)となっているかどうか判別する(H2)。
【0054】上記H2は、弦トリガースイッチTSWが
オンとなっている弦4が見つかるまで第1弦から第6弦
までの弦4に対応する弦トリガースイッチTSWについ
て行われる。(H2→H3→H4→H2)。そして、オ
ンとなっている弦トリガースイッチTSWが1つもなけ
れば、ノーマル演奏処理を終了する。
【0055】上記動作により、ノーマルモードにおいて
弦に対するピッキング操作が行われない場合には楽音は
放音されない。一方、上記H2で第N弦の弦トリガース
イッチTSWがオンとなっていれば、スイッチステイタ
ス検出部50を介して第N弦に対応するフレット番号F
をRAMから読み出し(H3)、弦番号Nとフレット番
号Fから楽音の音高を示す音高データを作成し、その作
成した音高データとノートオン指示データをMIDIイ
ンターフェイス70を介して外部音源装置80に送信す
る(H4)。このことにより、外部音源装置80により
前記音高データに対応する楽音が生成され、サウンドシ
ステム90を介して外部に放音される。
【0056】上記動作により、ノーマルモードにおいて
弦4をピッキング操作するとその弦4のフレット操作位
置に対応する音高の楽音が発生される。第1実施例の効果演奏処理 次に、図6は前記効果音演奏処理M2の詳細なフローチ
ャートである。
【0057】まず、前記通常演奏処理と同様に、第1弦
から第6弦までの弦4について、弦トリガースイッチT
SWがオンとなっているかどうか、すなわちピッキング
操作されているかどうか判別し、いづれの弦4もピッキ
ング操作されていなければ処理を終了する(I1〜I
4)。
【0058】そして、前記I2で第N弦に対応する弦ト
リガースイッチTSWがオンとなっていれば、第N弦の
現在のフレット操作位置に対応するフレット番号F1
RAMから読み出し(I5)、ピッキング操作されてい
る第N弦の弦番号Nと前記フレット番号F1 とから音高
データを決定し、レジスタK1に格納する(I6)。便
宜上、レジスタK1に格納される音高データを音高デー
タK1と表現する。
【0059】次に、上記第N弦以外の弦4に対応する弦
トリガースイッチTSWのステイタスをラッチ回路20
から読み出し、第N弦以外の弦4が現在振動中かどうか
検索する(I7)。
【0060】そして、第N弦以外で振動している弦4が
あると判別すれば(I8)、振動している全ての弦4に
ついて、現在のフレット操作位置に対応するフレット番
号をRAMから読み出す(I9)。
【0061】そして、そのフレット番号に基づいて現在
振動中の全ての弦について音高データを決定する(I1
0)。続けて、前記I6で求めた音高データK1 と同一
の音高データが他の弦4で指定されているかどうか判別
し(I11)、指定されていれば音高データK1 に対応
する踏切奏法用の効果音データ及びノートオン指示デー
タをMIDIインターフェイス70を介して外部音源装
置80に出力する。このことにより、外部音源装置80
内の効果音発生回路83により踏切の警報器のような効
果音が生成され、サウンドシステム90を介して外部に
放音される。
【0062】上記動作により、複数の弦4で同一の音高
が指定されるようなフレット操作を行って、上記複数の
弦4を同時にピッキング操作すると(踏切奏法)、踏切
の警報器音のような効果音が発音される。
【0063】一方、上記I11で、音高データK1 と同一
の音高データが他の弦4で指定されていない場合には、
次に音高データK1 に対しオクターブ上またはオクター
ブ下の関係にある音高データK2 が、他の弦4で指定さ
れているかどうかを判別し(I13)、音高データK2
が指定されている場合には音高データK1 と音高データ
2 に対応するオクターブ奏法用の効果音データ及びノ
ートオン指示データをMIDIインターフェイス70を
介して外部音源装置80に送信する(I14)。このこ
とにより、外部音源装置80の効果音発生回路83によ
りオクターブ奏法に対応する特殊な効果音が生成され、
サウンドシステム90により外部に放音される。
【0064】上記動作により、複数の弦4で互いにオク
ターブ上またはオクターブ下の関係にある音高を指定す
るようなフレット操作を行って、それら複数の弦4を同
時にピッキング操作すると(オクターブ奏法)、特殊な
効果音が発音される。
【0065】また、上記I13で他の弦で音高データK
1 とオクターブ上またはオクターブ下の関係にある音高
データが指定されていなければ、音高データK1 及びノ
ートオン指示データをMIDIインターフェイス70を
介して外部音源装置80に出力する。このことにより、
最初にピッキング操作された弦4の音高データK1 に対
応する音高の楽音が外部音源装置80により生成され、
サウンドシステム90を介して外部に放音される。
【0066】上記動作により、複数の弦4に対して特定
の音程関係(同一の音高または互いにオクターブ上また
はオクターブ下の関係)にない音高を指定するようなフ
レット操作を行って、それら複数の弦4を同時にピッキ
ング操作した場合、最初にピッキング操作を行った弦4
のフレット操作位置に対応する音高の楽音が発音され
る。 〔第2実施例〕図7は、第2実施例に係るピッチ抽出型
の電子弦楽器の全体的な外観図である。
【0067】同図において、第1実施例と同一のものに
は同一記号を付し、詳しい説明は省略する。弦楽器演奏
用の複数の弦4(本実施例では6本)は、一端をペッグ
7に調整可能に支持され、他端を胴部1上のブリッジ1
3に固定されている。また、ブリッジ13の近傍には、
各弦4の振動を独立にピックアップする弦振動ピックア
ップセンサーMが各弦4毎に設けられている。
【0068】弦振動ピックアップセンサーMは、例えば
圧電式またはマグネット式のピックアップまたはマイク
ロホン等から成り、弦4の振動をその振動に相似した電
気信号(センス信号)に変換して、胴部1内に設けられ
たピーク検出部120に出力する。振動する弦4の基本
周波数は押圧された弦4のブリッジ13からフレット1
2の接続位置までの弦長、弦の材質、張力などによって
決定される。弦振動ピックアップセンサーMから出力さ
れるセンス信号は基本周波数以外に各種の高調波成分が
混入したものとなっている。
【0069】楽器本体は、直列、非同期のMIDI信号
を運ぶケーブルCを介して外部音源装置80と接続され
ており、外部音源装置で発生した楽音がサウンドシステ
ム90を介して外部に放音されるようになっている。
【0070】次に、図8は上記第2実施例のシステム全
体の回路構成を示すブロック図である。全体の回路構成 同図において、前述した図2に示す第1実施例と同様の
ブロックには同一の記号を付し、詳しい説明は省略す
る。
【0071】ピーク検出部120は、弦振動ピックアッ
プセンサーMから出力されるセンス信号をA/D変換し
て、センス信号の正のピーク値、負のピーク値を検出す
る回路であり、正、負のピーク値を検出後、センス信号
の符号が変化した時点(すなわち、センス信号が正から
負に、または負から正に変化した時点のことで、以後ゼ
ロクロス時点と称す)で割り込み信号をマイクロコンピ
ュータ30に加える。また、A/D変換された正のピー
ク値、負のピーク値を割り込み信号と共にマイクロコン
ピュータ30′に加える。
【0072】マイクロコンピュータ30′は、ピーク検
出部120から加わる正のピーク値検出後のゼロクロス
時点検出による割り込みと、負のピーク値の検出後のゼ
ロクロス時点検出による割り込みを基に、高調波成分を
含むセンス信号からピッキング操作された弦4の弦振動
の基本周期の抽出を行っている(ピッチ抽出)。そし
て、基本周期の抽出が終了すると、その抽出した基本周
期をRAM内の今回周期データ格納域に書き込み、周期
確定フラグをセットする。また、今回用周期データ格納
域に格納されていた内容は、新たに求められた今回の基
本周期の書き込みを行う前に前回用周期データ格納域に
転送される。したがって、今回用周期データ格納域と前
回用周期データ格納域にはそれぞれ今回の基本周期と前
回の基本周期が格納される。また、今回の基本周期が今
回用周期データ格納域に書き込まれると、周期確定フラ
グがセットされる。
【0073】マイクロコンピュータ30′は、ピーク検
出部120から入力する正、負のピーク値が所定の閾値
以上になった時に弦4の振動が開始されたものと判別
し、正、負のピーク値が所定値以下になった時に弦4の
振動が終了したものと判別する。また、上記ピッチ抽出
処理によりピッキング操作された弦4の音高を求める。
また、後述詳しく説明するように複数の弦4が同時にピ
ッキング操作されたかも判別しており、踏切奏法、オク
ターブ奏法が行われたかどうかも判別している。そし
て、マイクロコンピュータ30′は単弦のピッキング操
作、または踏切奏法、オクターブ奏法等の複数の弦のピ
ッキング操作に応じた楽音制御信号を作成し、その楽音
制御信号をMIDIインターフェイス70を介して外部
音源装置80に送信する。
【0074】図7に示すように、前記ピーク検出部12
0、前記マイクロコンピュータ30′、前記MIDIイ
ンターフェイス70は胴部1内に設けられる。またスイ
ッチステイタス検出部50´は、パネルスイッチ群60
の各スイッチのステイタスを検出して記憶するブロック
であり、マイクロコンピュータ30´はスイッチステイ
タス検出部50´を介してパネルスイッチ群60の各ス
イッチのステイタスを読み出している。マイクロコンピ
ュータ30´は、第1実施例と同様にモード切替スイッ
チMSWのステイタスの変化に応じてモードフラグの値
を“0”、“1”と交互に切り替える。そして、モード
フラグの値が“0”のときに通常演奏モードを、モード
フラグの値が“1”のときに効果音演奏モードを記憶す
る。 {第2実施例の動作}以上のように構成された第2実施
例の本発明に係る要部の動作を図9乃至図11のフロー
チャートを参照しながら説明する。
【0075】ピーク検出部120は、弦ピックアップセ
ンサーMから出力されるセンス信号の正または負のピー
ク値をデジタル値に変換するとマイクロコンピュータ3
0′に対し割り込み信号(インタラプト)L(N)を加
える。尚、L(N)は第N弦に対応する弦ピックアップ
センサーMの出力するセンス信号のピーク値についてデ
ジタル変換が完了したことを通知する割り込み信号であ
る(N=1〜6)。
【0076】したがって、第1弦から第6弦に対応する
センス信号のピーク値についてデジタル変換が完了した
場合には、それぞれ割り込み信号L(1)〜L(6)が
マイクロコンピュータ30′に対して加えられる。第2実施例のモード判別処理 図9は、割り込み信号L(N)が加わった時にマイクロ
コンピュータ30′が実行するモード判別処理を説明す
るフローチャートである。
【0077】割り込み信号L(N)が加わると、マイク
ロコンピュータ30′はピーク検出部120から第N弦
に対応するセンス信号のピーク値のデジタルデータを読
み出し、RAM内のピーク値格納領域に記憶する(D
1)。
【0078】次に、モード記憶フラグを参照し、現在選
択されているモードがノーマル演奏モードであるか効果
音演奏モードであるか判別し、ノーマル演奏モードであ
ればノーマル演奏処理を実行し(D3)、効果音演奏モ
ードであれば効果演奏処理を実行する(D4)。
【0079】上述のようなモード判別処理が、第1弦か
ら第6弦までの弦4について行われる。第2実施例のノーマル演奏処理 図10は、マイクロコンピュータ30´により行われる
前記ノーマル演奏処理D3の詳細を示すフローチャート
である。
【0080】特に図示してはいないが、RAM内には各
弦4毎に各弦4が現在、発音中であるか否かを示す発音
中フラグが設けられており、マイクロコンピュータ30
は発音中/消音中に応じて、各弦4の発音中フラグのセ
ット/リセットを行っている。
【0081】ノーマル演奏処理においては、まず上記発
音中フラグを参照して第N弦が現在発音中であるか否か
を判別し(E1)、発音中でなければRAM内に格納さ
れているセンス信号のピーク値が所定のノートオンレベ
ル以上であるかどうか判別する(E2)。
【0082】そして、ノートオンレベル以上であれば、
RAM内に設けられた周期確定フラグを参照して、第N
弦の振動周期(基本周期)が確定しているかどうか判別
し、基本周期が確定していれば、RAM内の今回用周期
データ格納域から第N弦の現在の基本周期を読み出し、
その基本周期に対応する音高データ(ノートナンバー)
を作成し、この音高データとノートオン指示データをM
IDIインターフェイス70に出力する(E4)。ま
た、発音中フラグをオンにセットする(E4)。この結
果、音高データとノートオン指示データが外部音源80
に送信され、外部音源装置80により音高データに対応
する楽音が発生され、サウンドシステム90を介して放
音される。
【0083】上記動作により、弦4を所望の音高に対応
するフレット位置に押圧し、ピッキング操作すると所望
の音高の楽音が放音される。一方、上記E1で現在発音
中であると判別すると、RAM内からピーク値を読み出
し、その値がノートオフレベル以下となっているかどう
か判別する(E5)。そして、ノートオフレベル以下と
なっていなければ、次に今回用周期データ格納域から第
N弦の現在の基本周期を読み出し、前回と比べ基本周期
が変化したかどうか判別し(E6)、基本周期が変換し
ていれば、新たな基本周期に対応する音高データを作成
し、MIDIインターフェイス70に出力する(E
7)。この結果、外部音源装置80により新たな音高デ
ータに対応する楽音が生成され、サウンドシステム90
を介して放音される。
【0084】上記動作により、第N弦の振動の周期変化
に応じて楽音の音高が変化する。一方、上記E5でピー
ク値がノートオフレベル以下になっていれば、ノートオ
フ指示データをMIDIインターフェイス70に出力す
ると共に、発音中フラグを“0”にリセットする(E
8)。この結果、外部音源装置80は第N弦の楽音を減
衰させて消音させる。
【0085】上記動作により、第N弦の振動が減衰して
所定以下に弱まると楽音の放音が停止する。第2実施例の効果音演奏処理 図11は、マイクロコンピュータ30´により行われる
効果音演奏処理の詳細を示す動作フローチャートであ
る。
【0086】効果音演奏処理においては、まず周期確定
フラグを参照して、第N弦の周期が確定されるかどうか
判別し(F1)、第N弦の基本周期が確定していれば、
今回確定された基本周期は、前回の基本周期と同一であ
るかどうか判別する(F2)。
【0087】そして、同一であれば、今回の基本周期に
基づいて音高データを決定し、レジスタK1 に格納する
(F3)。次に、第N弦以外の弦が振動中であるか、R
AM内のそれぞれの弦に対応する振動のピーク値を格納
しているピーク値格納領域を検索して判別する(F4、
F5)。すなわち、振動のピーク値がノートオンレベル
以上となっていれば、振動中であると判別し、振動して
いる全ての弦4について基本周期を求め、それぞれの弦
4に対応する音高データを決定する(F6)。
【0088】F6の処理は、前記F1〜F3の処理を第
N弦以外の弦について行うものである。続けて、第N弦
に対応する音高データK1 と同一の音高データが他の弦
4で指定されているかどうか判別し(F7)、同一の音
高データK1 が指定されていれば、音高データK1 に対
応する踏切音用の効果音データ及びノートオン指示デー
タをMIDIインターフェイス70を介して外部音源装
置80に出力する(F8)。この結果、外部音源装置8
0内の効果音発生回路83により音高データK1に対応
する踏切の警報器音のような効果音が生成され、サウン
ドシステム90を介して外部に放音される。
【0089】上記動作により、複数の弦4を同一の音高
が指定されるようなフレット位置に押圧し、それらの複
数の弦4を同時にピッキング操作することにより(踏切
奏法)、警報器の踏切音のような効果音が発音される。
【0090】一方、上記F7で振動中の他の弦4で第N
弦と同一の音高データK1 が指定されていなければ、他
の弦4で音高データK1 に対してオクターブ上またはオ
クターブ下の関係にある音高データが指定されているか
判別し(F9)、指定されていれば、オクターブ上また
はオクターブ下の関係にある2つの音高データに対応す
るオクターブ奏法用の効果音データ及びノートオン指示
データをMIDIインターフェイス70を介して外部音
源装置80に出力する(F10)。
【0091】この結果、外部音源装置80内の効果発生
回路83によりオクターブ奏法に対応する効果音が発生
され、サウンドシステム90を介して外部に放音され
る。上記動作により、複数の弦4を互いにオクターブ上
またはオクターブ下の関係になるようなフレット位置に
押圧し、それら複数の弦4を同時にピッキング操作する
とオクターブ奏法に対応する効果音が発音される。
【0092】一方、上記F9でオクターブ上またはオク
ターブ下の関係にある音高データが指定されていなけれ
ば、第N弦に係る音高データK1 及びノートオン指示デ
ータをMIDIインターフェイス70を介して外部音源
装置80に出力する。この結果、外部音源装置80内の
楽音発生回路82により音高データK1 に対応する楽音
が発生され、サウンドシステム90を介して外部に放音
される。
【0093】上記動作により、特定の音程関係にない複
数の弦4を同時にピッキング操作した場合には、最初に
ピッキング操作した弦4に対応する音高の楽音が発音さ
れる。
【0094】尚、本発明は上記第1または第2の実施例
に限定されることなく超音波を各弦に伝播して押弦操作
により弦と接触した特定フレット位置から前記超音波が
反射して来る時間を計測することにより、フレット操作
位置を検知する超音波方式の電子弦楽器(特開昭62−
99790号参照)にも適用可能である。この場合は、
計測された反射時間により、フレット操作位置を検知す
るので、各弦の計測された反射時間が所定の時間差関係
にある場合に同一の音高、またはオクターブ上、下の関
係にある音高が複数の弦で指定されていることになる。
したがって、各弦の計測された反射時間が所定の時間差
関係にある場合に、特定の効果音を発生させる。
【0095】また、効果音を発生する音程関係も同一音
高またはオクターブ関係(オクターブ上、オクターブ
下)に限定されず、その他の音程関係であってもよく、
また、効果音も踏切の警報器の音に限定されずその他の
効果音、例えば、ハーモニックス音、ノイズ音、擦弦音
であってもよい。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の弦が同時に弾弦操作(ピッキング操作)されたこ
とを検出し、その同時に弾弦操作された複数の弦のフレ
ット操作位置が特定の音程関係に対応している場合に
は、特殊な効果音を発生するようにしたので、踏切奏法
やオクターブ奏法等のような自然弦楽器特有の特殊奏法
を忠実に再現できる。また、さまざまな音程関係にそれ
ぞれ異なる効果音を対応させることにより、多様な演奏
表現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る電子弦楽器の外観図
である。
【図2】第1実施例の全体的な回路構成を示すブロック
図である。
【図3】第1実施例のマイクロコンピュータの全体的な
動作を説明するゼネラル・フローチャートである。
【図4】第1実施例のモード別処理を説明するフローチ
ャートである。
【図5】第1実施例のノーマル演奏処理を説明するフロ
ーチャートである。
【図6】第1実施例の効果音演奏処理を説明するフロー
チャートである。
【図7】本発明の第2実施例に係る電子弦楽器の外観図
である。
【図8】第2実施例の全体的な回路構成を示すブロック
図である。
【図9】第2実施例のモード別処理を説明するフローチ
ャートである。
【図10】第2実施例のノーマル演奏処理を説明するフ
ローチャートである。
【図11】第2実施例の効果音演奏処理を説明するフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 胴部 4 弦 12 フレット 30、30´ マイクロコンピュータ 83 効果音発生回路 120 ピーク検出部 FSW フレットスイッチ M 弦振動ピックアップセンサー TSW 弦トリガースイッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 張設されている複数の弦の振動を各弦ご
    とに検出する弦振動検出手段と、 発生される楽音の音高を指定する音高指定手段と、 この弦振動検出手段により弦の振動が検出されると、こ
    れに応答して、前記音高指定手段により指定された音高
    をもつ楽音の発生開始を指示する発生開始指示手段と、 前記弦振動検出手段により検出された各弦の振動が同時
    であるか否かを検出する同時弦振動検出手段と、 この同時弦振動検出手段により同時に弦振動が検出され
    たときに、その振動中の各弦ごとに前記音高指定手段に
    より指定されている各音高が特定の音程関係にあるか否
    かを判別する音程判別手段と、 この音程判別手段により、前記特定の音程関係にあると
    判別されると、これに応答して、効果音を発生させるよ
    うに制御し、他方、前記特定の音程関係にないと判別さ
    れると、これに応答して、前記音高指定手段により指定
    されている各音高をもつ楽音を同時に発生させるように
    制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とする電子弦楽器。
  2. 【請求項2】 張設されている複数の弦の振動を各弦ご
    とに検出する弦振動検出手段と、 発生される楽音の音高を指定する音高指定手段と、 この弦振動検出手段により弦の振動が検出されると、こ
    れに応答して、前記音高指定手段により指定された音高
    をもつ楽音の発生開始を指示する発生開始指示手段と、 前記弦振動検出手段により検出された各弦の振動が同時
    であるか否かを検出する同時弦振動検出手段と、 この同時弦振動検出手段により同時に弦振動が検出され
    たときに、その振動中の各弦ごとに前記音高指定手段に
    より指定されている各音高が特定の音程関係にあるか否
    かを判別する音程判別手段と、 この音程判別手段により、前記特定の音程関係にあると
    判別されると、これに応答して、前記音高指定手段によ
    り指定されている各音高のうちの一つの音高で効果音を
    発生させるように制御し、他方、前記特定の音程関係に
    ないと判別されると、これに応答して、前記音高指定手
    段により指定されている各音高をもつ楽音を同時に発生
    させるように制御する制御手段と、 を具備したことを特徴とする電子弦楽器。
  3. 【請求項3】 張設されている複数の弦の振動を各弦ご
    とに検出する弦振動検出手段と、 この弦振動検出手段により検出された弦の振動に基づい
    て、対応する基本周期または基本周波数を検出するピッ
    チ抽出手段と、 前記弦振動検出手段により弦の振動が検出されると、こ
    れに応答して、前記ピッチ抽出手段により検出された基
    本周期または基本周波数に対応する音高をもつ楽音の発
    生開始を指示する発生開始指示手段と、 前記弦振動検出手段により検出された各弦の振動が同時
    であるか否かを検出する同時弦振動検出手段と、 この同時弦振動検出手段により同時に弦振動が検出され
    たときに、その振動中の各弦ごとに前記ピッチ抽出手段
    により検出されている各基本周期または基本周波数が特
    定の音程関係にあるか否かを判別する音程判別手段と、 この音程判別手段により、前記特定の音程関係にあると
    判別されると、これに応答して、効果音を発生させるよ
    うに制御し、他方、前記特定の音程関係にないと判別さ
    れると、これに応答して、前記ピッチ抽出手段により検
    出されている各基本周期または基本周波数に応答する各
    音高をもつ楽音を同時に発生させるように制御する制御
    手段と、 を具備したことを特徴とする電子弦楽器。
  4. 【請求項4】 張設されている複数の弦の振動を各弦ご
    とに検出する弦振動検出手段と、 この弦振動検出手段により検出された弦の振動に基づい
    て、対応する基本周期または基本周波数を検出するピッ
    チ抽出手段と、 前記弦振動検出手段により弦の振動が検出されると、こ
    れに対応して、前記ピッチ抽出手段により検出された基
    本周期または基本周波数に対応する音高をもつ楽音の発
    生開始を指示する発生開始指示手段と、 前記弦振動検出手段により検出された各弦の振動が同時
    であるか否かを検出する同時弦振動検出手段と、 この同時弦振動検出手段により同時に弦振動が検出され
    たときに、その振動中の各弦ごとに前記音高指定手段に
    より指定されている各音高が特定の音程関係にあるか否
    かを判別する音程判別手段と、 この音程判別手段により、前記特定の音程関係にあると
    判別されると、これに応答して、前記ピッチ抽出手段に
    より検出されている各基本周期または基本周波数に対応
    する各音高のうちの一つの音高で効果音を発生させるよ
    うに制御し、他方、前記特定の音程関係にないと判別さ
    れると、これに応答して、前記ピッチ抽出手段により検
    出されている各基本周期または基本周波数に対応する各
    音高をもつ楽音を同時に発生させるように制御する制御
    手段と、 を具備したことを特徴とする電子弦楽器。
  5. 【請求項5】 前記音高指定手段は、フィンガリング操
    作されたフィンガリング操作位置ごとに設けられた音高
    指定用のフレットスイッチである請求項1または請求項
    2に記載の電子弦楽器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3910147A1 (de) * 1988-04-01 1989-10-19 Nippon Kokan Kk Verfahren zur herstellung von (fein-)blech mit ausgezeichneten magnetischen gleichspannungs- und wechselspannungseigenschaften aus ni-fe-legierung
GB2364006A (en) * 2000-06-27 2002-01-16 Rolls Royce Plc Crystal selector pattern

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