JPH06221361A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

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JPH06221361A
JPH06221361A JP2996093A JP2996093A JPH06221361A JP H06221361 A JPH06221361 A JP H06221361A JP 2996093 A JP2996093 A JP 2996093A JP 2996093 A JP2996093 A JP 2996093A JP H06221361 A JPH06221361 A JP H06221361A
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JP
Japan
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gas
oil
cylinder
piston
piston rod
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JP2996093A
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Hisao Kunimasa
久郎 國政
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ORIGINAL BOTSUKUSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤからの比較的周波数の高い振動が運転
者等に伝わるのを効果的に緩衝し、車両の乗り心地を確
実に向上できるようにする。 【構成】 シリンダ1の油室A,B内に弾性樹脂材料か
らなるガスボール9,9,…を浮遊状態で収容し、各ガ
スボール9内にはエアまたは窒素等のガスを封入し、油
室A,B内の圧力に応じて各ガスボール9を拡縮させ
る。そして、例えば車両の通常走行時等にピストンロッ
ド3が矢示X1 ,X2 方向に1〜20mm前,後の微少ス
トロークをもって伸長,縮小するような場合には、各ガ
スボール9がそれぞれ油室A,B内の圧力に応じて拡縮
し、油室A,B内の圧油に微少範囲の圧縮性を与えるこ
とができ、このときの減衰力特性を軟らかめに設定でき
ると共に、タイヤからの比較的周波数の高い振動が運転
者等に伝わるのを効果的に緩衝でき、車両の乗り心地を
確実に向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両の振動等を
緩衝するのに好適に用いられる油圧緩衝器に関し、特
に、微少ストローク時の振動を効果的に吸収できるよう
にした油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリンダと、該シリンダ内に摺
動可能に挿嵌され、該シリンダ内を上側油室と下側油室
とに画成したピストンと、一端側が該ピストンに固着さ
れ、他端側が前記シリンダ外に突出したピストンロッド
と、前記ピストンに設けられ、該ピストンロッドがシリ
ンダから伸長,縮小するときに前記各油室間を流通する
圧油によって所定の減衰力を発生させる伸長側,縮小側
減衰力発生機構とからなる油圧緩衝器は知られている。
【0003】この種の油圧緩衝器では、例えばシリンダ
の底部側が車両の車軸側に取付けられ、ピストンロッド
の突出端側が車両の車体側に取付けられ、シリンダ側と
ピストンロッドの突出端側との間に設けた懸架ばね等で
ピストンロッドを常時伸長方向に付勢することにより、
車両の車体側を車軸側に対して懸架させる構成となって
いる。
【0004】そして、路上走行等の途中で車両に上下方
向の振動が加えられると、前記ピストンロッドがシリン
ダから伸長,縮小し、このときにシリンダ内の上側油
室,下側油室間で前記減衰力発生機構を介して圧油が流
通することにより、例えば図3中に点線で示す如く特性
線a1 ′,b1 ′等の減衰力がピストン速度に応じて発
生し、前記車両の振動を緩衝するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による油圧緩衝器では、シリンダの各油室内等に
非圧縮性の油液(圧油)を封入し、この油液が減衰力発
生機構等を流通するときに、図3中に点線で示す特性線
a1 ′,b1 ′の如き減衰力を発生させるようにしてい
るに過ぎず、下記のような問題がある。
【0006】即ち、車両の通常走行時等にピストンロッ
ドが、例えば1〜20mm前,後の微少ストロークをもっ
て伸長,縮小するようなときには、非圧縮性の圧油がピ
ストンの減衰力発生機構等を流通することにより、前記
特性線a1 ′,b1 ′の如く立上がり特性の大きい減衰
力を発生させるから、車両の運転者にとっては硬めの設
定となり、タイヤからの比較的周波数の高い振動が運転
者等に直接的に伝わり易く、不快な乗り心地の原因にな
るという問題がある。
【0007】また、車両の通常走行時等にタイヤで生じ
る微振動が油圧緩衝器で吸収されることなく、車両の運
転者に伝わるから、これによっても車両の乗り心地が低
下するという問題がある。
【0008】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はピストンロッドが微少ストロー
クをもって伸長,縮小するようなときに、シリンダ内の
油液に圧縮性を与えることができ、例えば車両の通常走
行時等にタイヤで生じる微振動の吸収が可能になると共
に、タイヤからの比較的周波数の高い振動が運転者等に
伝わるのを効果的に緩衝でき、車両の乗り心地を確実に
向上できるようにした油圧緩衝器を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、シリンダと、該シリンダ内に摺動可能
に挿嵌され、該シリンダ内を2つの油室に画成したピス
トンと、一端側が該ピストンに固着され、他端側が前記
シリンダ外に突出したピストンロッドと、該ピストンロ
ッドがシリンダから伸縮するときに、それぞれ所定の減
衰力を発生させる伸長側および縮小側の減衰力発生機構
とからなる油圧緩衝器において、前記シリンダ内の各油
室のうち少なくとも一方の油室内には、弾性材料によっ
て中空に形成され、内部に封入されたガスにより、前記
油室内の油液に微少範囲の圧縮性を与えるガス袋を配置
したことを特徴としてなる構成を採用している。
【0010】
【作用】上記構成により、例えば車両の通常走行時等に
外部から振動が加えられると、入力初期の衝撃でガス袋
が内部のガスによって拡縮するから、シリンダ内の油液
に微少範囲の圧縮性を付与でき、このときの減衰力特性
を軟らかめに設定できると共に、ピストンロッドが微少
範囲のストロークをもって伸長または縮小するときの振
動を確実に緩衝でき、タイヤで生じる微振動の吸収も可
能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図5に基
づき説明する。
【0012】まず、図1ないし図3に本発明の第1の実
施例を示す。
【0013】図において、1は複筒式または単筒式油圧
緩衝器の本体を構成するシリンダを示し、該シリンダ1
の上,下両端側はロッドガイドおよびボトムキャップ
(いずれも図示せず)等により閉塞され、該シリンダ1
の下端側は取付ブラケット等を介して車両の車軸側(い
ずれも図示せず)に取付けられている。
【0014】2はシリンダ1内に摺動可能に挿嵌された
ピストンを示し、該ピストン2はシリンダ1内を上側の
油室Aと下側の油室Bとに画成し、その上,下両面には
それぞれ弁シート2A,2A,…、2B,2B,…が形
成されている。ここで、該各弁シート2A,2Bは、例
えば扇形状をなしてそれぞれ3個ずつ形成され、ピスト
ン2の上,下面にそれぞれ互い違いとなるように配設さ
れている。そして、各弁シート2A内はピストン2に穿
設した各油穴2Cを介して油室Bと常時に連通し、各弁
シート2B内は各油穴2Dを介して油室Aと常時連通し
ている。
【0015】また、該各弁シート2Bのうち、少なくと
も一の弁シート2Bには、例えば油穴2D等を介して油
室A,B間を常時連通させる切欠きとしてのオリフィス
2Eが形成され、該オリフィス2Eは後述するピストン
ロッド3の伸長,縮小により油室A,B間で圧油が流通
するときに、この圧油によって図3中に点線で示す特性
線a1 ′,b1 ′の如き減衰力を発生させる。そして、
ピストン2の各弁シート2A、各油穴2Cおよびオリフ
ィス2Eは後述のディスクバルブ7と共に縮小側の減衰
力発生機構を構成し、各弁シート2B,各油穴2Dおよ
びオリフィス2Eは後述のディスクバルブ8と共に伸長
側の減衰力発生機構を構成している。
【0016】3は下端側がピストン2に固着されたピス
トンロッドを示し、該ピストンロッド3の上端側は前記
ロッドガイドを介してシリンダ1外に突出し、その突出
端側はマウントラバー等を介して車両の車体側(いずれ
も図示せず)に取付けられている。また、該ピストンロ
ッド3の下端側には環状の段部3Aを介して小径部3B
が形成され、該小径部3Bにはリテーナ4,5等を介し
てナット6によりピストン2が締着されている。
【0017】7,8はピストン2の上,下両面側に設け
られ、縮小側および伸長側の減衰力発生機構を構成する
ディスクバルブを示し、該ディスクバルブ7,8はピス
トンロッド3の縮小,伸長時にピストン2の各弁シート
2A,2Bに離着座し、後述の各ガスボール9と共に図
3中に実線で示す特性線a1,a2 、b1,b2 の如き減衰
力を発生させる。そして、該ディスクバルブ7,8は開
弁時の開度がリテーナ4,5によって規制され、このと
きに油室B,A内の圧油はピストン2の各油穴2C,2
Dを介して各弁シート2A,2B内から油室A,B内へ
と絞り作用を受けつつ流通する。
【0018】さらに、9,9,…はシリンダ1の油室
A,B内にそれぞれ浮遊状態で収容したガス袋としての
ガスボールを示し、該各ガスボール9は図2に示す如く
弾性樹脂材料により気密性をもった中空の球体として形
成され、該各ガスボール9内にはエアまたは窒素等のガ
スGが封入されている。そして、該各ガスボール9はピ
ストンロッド3が図1中の矢示X1 ,X2 方向に微少ス
トロークをもって伸長,縮小するときに、それぞれ油室
A,B内の圧力に応じて拡縮し、例えばピストン2のオ
リフィス2Eによって図3中に点線で示す特性線a1
′,b1 ′の如く発生する立上がり特性の大きい減衰
力を、図3中に実線で示す特性線a1 ,b1 の如く立上
がり特性の小さい減衰力に補正させる。
【0019】本実施例による油圧緩衝器は上述の如き構
成を有するもので、次にその作動について説明する。
【0020】まず、車両の走行時等に外部から振動が加
えられると、このときの振動に応じてピストンロッド3
がシリンダ1から伸縮し、ピストンロッド3が矢示X1
方向に変位する伸長行程では、油室A内の圧力が上昇し
て該油室A内の各ガスボール9が収縮すると共に、油室
B内の圧力が低下して該油室B内の各ガスボール9が内
部に封入したガスGの圧力で拡張し、ピストンロッド3
の微少ストローク時に図3に実線で示す特性線a1 の如
き立上がり特性の小さい減衰力を発生させる。そして、
例えばピストンロッド3が1〜10mm程度の微少ストロ
ークを越えて矢示X1 方向に伸長するようになると、油
室A内の圧油がピストン2の油穴2Dおよびオリフィス
2Eを介して油室B内に流入し、この圧油がオリフィス
2Eを流通するときに特性線a1 に沿って立上がり特性
の大きい減衰力が発生する。
【0021】次に、この状態で油室A内の圧力がさらに
上昇してピストン2の変位速度が速くなると、このとき
のピストン速度に応じてピストン2に設けた伸長側のデ
ィスクバルブ8が開弁し、油室A内の圧油がピストン2
の各油穴2Dおよび各弁シート2B内を介して油室B内
に流入し、この圧油が各弁シート2Bとディスクバルブ
8との間を流通するときに図3中の特性線a2 に沿って
所定の減衰力が発生する。
【0022】また、ピストンロッド3が矢示X2 方向に
変位する縮小行程では、油室B内の圧力が上昇して該油
室B内の各ガスボール9が収縮すると共に、油室A内の
圧力が低下して該油室A内の各ガスボール9が内部に封
入したガスGの圧力で拡張するから、ピストンロッド3
の微少ストローク時に図3に実線で示す特性線b1 の如
き立上がり特性の小さい減衰力を発生させる。そして、
例えばピストンロッド3が1〜10mm程度の微少ストロ
ークを越えて矢示X2 方向に縮小するようになると、油
室B内の圧油がピストン2のオリフィス2Eおよび油穴
2Dを介して油室A内に流入し、この圧油がオリフィス
2Eを流通するときに特性線b1 に沿って立上がり特性
の大きい減衰力が発生する。
【0023】次に、この状態で油室B内の圧力がさらに
上昇してピストン2の変位速度が速くなると、このとき
のピストン速度に応じてピストン2に設けた縮小側のデ
ィスクバルブ7が開弁し、油室B内の圧油がピストン2
の各油穴2Cおよび各弁シート2A内を介して油室A内
に流入し、この圧油が各弁シート2Aとディスクバルブ
7との間を流通するときに図3中の特性線b2 に沿って
所定の減衰力が発生する。
【0024】而して、本実施例によれば、シリンダ1の
油室A,B内に弾性樹脂材料からなるガスボール9,
9,…を浮遊状態で収容し、該各ガスボール9内にはエ
アまたは窒素等のガスGを封入し、油室A,B内の圧力
に応じて各ガスボール9を拡縮させる構成としたから、
例えば車両の通常走行時等にピストンロッド3が図1中
の矢示X1 ,X2 方向に1〜20mm前,後の微少ストロ
ークをもって伸長,縮小するような場合には、各ガスボ
ール9がそれぞれ油室A,B内の圧力に応じて拡縮し、
油室A,B内の圧油に微少範囲の圧縮性を与えることが
でき、このときの減衰力を図3中に実線で示す特性線a
1 ,b1 の如く立上がり特性の小さい減衰力に補正でき
る。
【0025】従って、本実施例によれば、車両の通常走
行時等に外部から振動が加えられると、入力初期の衝撃
で各ガスボール9が内部のガスGによって拡縮し、シリ
ンダ1内の圧油に微少範囲(微少ストローク)の圧縮性
を付与でき、このときの減衰力特性を軟らかめに設定で
きると共に、タイヤからの比較的周波数の高い振動が運
転者等に伝わるのを効果的に緩衝でき、車両の乗り心地
を確実に向上させることができる。
【0026】また、各ガスボール9によってシリンダ1
内の圧油に微少範囲(微少ストローク)の圧縮性を付与
できるから、車両の通常走行時等にタイヤで生じる微振
動の吸収も可能となり、これによっても車両の乗り心地
を向上できる。
【0027】さらに、この場合の減衰力特性はシリンダ
1の油室A,B内に入れる各ガスボール9の個数やその
内容積等に応じて適宜に調整可能であり、各ガスボール
9が拡縮されるストロークの範囲を車両の通常走行時に
最も使用頻度の高い範囲に簡単に調整できる。
【0028】そして、現行品の油圧緩衝器に各ガスボー
ル9を配置するだけで減衰力特性を、図3中に点線で示
す如き従来技術による特性線a1 ′,b1 ′から、実線
で示す特性線a1 ,b1 の如く立上がり特性の小さい減
衰力に簡単に補正でき、生産性や経年変化およびチュー
ニングの幅等に難しい点は無く、即実用化が可能である
等、種々の効果を奏する。
【0029】次に、図4は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では、前記第1の実施例と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする
に、本実施例の特徴は、油室A側に位置してピストンロ
ッド3に径方向のボール収容穴11を形成すると共に、
油室B側に位置してピストンロッド3の小径部3Bに軸
方向のボール収容穴12を形成し、該ボール収容穴1
1,12内にそれぞれ、例えば2個の各ガスボール9を
各止め輪13等を介して収納する構成としたことにあ
る。
【0030】ここで、ピストンロッド3のボール収容穴
11,12は各ガスボール9を収容するのに適した穴径
をもって形成し、該各ガスボール9をそれぞれボール収
容穴11,12内に挿入した状態で、該ボール収容穴1
1,12に各止め輪13を装着することにより、該各止
め輪13で各ガスボール9をボール収容穴11,12内
に拘束するようにする。
【0031】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、ピストンロッド3の
ボール収容穴11,12内に各ガスボール9を収納する
構成としたから、ピストンロッド3の伸縮時に各ガスボ
ール9が油室A,B内で浮遊するのを防止でき、各ガス
ボール9が周囲部材に衝突して摩耗する等の問題を解消
できる。
【0032】次に、図5は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例の特徴は、単筒式の油圧緩衝器に対してガ
ス袋としてのガスボールを適用し、該ガスボールをフリ
ーピストンに取付けたことにある。なお、本実施例では
前記第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0033】図中、21はシリンダ1内に摺動可能に挿
嵌され、該シリンダ1の底部側に油室Bとの間に位置し
てガス室Cを画成したフリーピストンを示し、該フリー
ピストン21はピストンロッド3が矢示X1 ,X2 方向
に伸長,縮小するに応じてシリンダ1内を摺動変位し、
ガス室Cの容積をピストンロッド3の進入体積分だけ変
化させるようになっている。
【0034】22は油室B内に臨んでフリーピストン2
1に形成した有底のボール収容穴を示し、該ボール収容
穴22は後述のガスボール24を収容するのに適した穴
径をもって形成され、油室B内と常時連通している。そ
して、該ボール収容穴22の開口端側には止め輪23が
装着され、該止め輪23はボール収容穴22内のガスボ
ール24を抜止め状態で保持している。
【0035】24はフリーピストン21のボール収容穴
22内に収納したガス袋としてのガスボールを示し、該
ガスボール24は前記第1の実施例で述べたガスボール
9とほぼ同様に形成されているものの、該ガスボール2
4は比較的大径に形成され、例えばピストンロッド3が
矢示X2 方向に1〜10mm前,後の微少ストロークをも
って縮小するときに、内部のガスGによって油室B内の
圧油に圧縮性を与えるに十分な内容積を有している。
【0036】そして、該ガスボール24はピストンロッ
ド3が矢示X2 方向に縮小するときに、図3中に実線で
示す特性線b1 の如き減衰力を発生させ、このときの減
衰力の立上がり特性を小さく抑えるようになっている。
一方、ピストンロッド3が矢示X1 方向に伸長するとき
には、油室A内の圧油がピストン2の油穴2Dおよびオ
リフィス2Eを介して油室B内に流入し、この圧油がオ
リフィス2Eを流通するときに図3中に点線で示す特性
線a1 ′に沿って立上がり特性の大きい減衰力を発生さ
せる。
【0037】かくして、このように構成される本実施例
でも、ピストンロッド3が矢示X2方向に1〜10mm
前,後の微少ストロークをもって縮小するときに、図3
中に実線で示す特性線b1 の如く立ち上がり特性の小さ
い減衰力をガスボール24によって発生でき、車両の通
常走行時等にタイヤで生じる微振動の吸収が可能となっ
て、車両の乗り心地を向上できる。
【0038】なお、前記第1、第2の実施例では、シリ
ンダ1の油室A,B内にそれぞれ各ガスボール9を配置
するものとして述べたが、これに替えて、油室A,Bの
少なくともいずれか一方にガスボール9を配置してもよ
く、ガスボール9の個数は1個または3個以上であって
もよい。そして、この場合には前記第2の実施例で述べ
た如く、ピストンロッド3に径方向のボール収容穴11
と軸方向のボール収容穴12とを共に形成する必要がな
く、ボール収容穴11,12のいずれか一方を省略でき
る。
【0039】また、前記第3の実施例では、フリーピス
トン21のボール収容穴22内に複数個のガスボール2
4を収納するようにしてもよく、また、フリーピストン
21に複数のボール収容穴22を設けるようにしてもよ
い。
【0040】さらに、前記各実施例では、ガスボール9
(24)を弾性樹脂材料から中空の球体として形成する
ものとして述べたが、本発明はこれに限らず、例えば弾
性樹脂材料から中空の直方体状に形成されたガス袋を用
いてもよく、また、例えばガス袋を発泡性の弾性樹脂材
料等から独立気泡の多孔質状(スポンジ状)をなす球状
体または角状体として形成し、その内部に形成される多
数の空隙にエアや窒素等のガスGを気密に封入するよう
にしてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、シリ
ンダ内の各油室のうち少なくとも一方の油室内に、弾性
材料によって中空に形成されたガス袋を配置し、該ガス
袋内にガスを封入することにより、前記油室内の油液に
微少範囲の圧縮性を与える構成としたから、ピストンロ
ッドが微少ストロークをもって伸長または縮小するよう
なときに、シリンダ内の油液に圧縮性を与えることがで
き、入力初期の衝撃を確実に軟らげることができると共
に、例えば車両の通常走行時等にタイヤから比較的周波
数の高い振動が伝えられるのを効果的に緩衝できる。そ
して、タイヤで生じる微振動の吸収も可能になり、車両
の乗り心地を効果的に向上させることができる等、種々
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に第1の実施例による油圧緩衝器の要部
を示す縦断面図である。
【図2】図1中に示すガスボールの拡大断面図である。
【図3】伸長側および縮小側の減衰力特性を示す特性線
図である。
【図4】第2の実施例による油圧緩衝器の要部を示す縦
断面図である。
【図5】第3の実施例による油圧緩衝器の要部を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストン 2A,2B 弁シート 2C,2D 油穴 2E オリフィス 3 ピストンロッド 7,8 ディスクバルブ(減衰力発生機構) 9,24 ガスボール(ガス袋) 11,12,22 ボール収容穴 21 フリーピストン A,B 油室 C ガス室 G ガス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に
    挿嵌され、該シリンダ内を2つの油室に画成したピスト
    ンと、一端側が該ピストンに固着され、他端側が前記シ
    リンダ外に突出したピストンロッドと、該ピストンロッ
    ドがシリンダから伸縮するときに、それぞれ所定の減衰
    力を発生させる伸長側および縮小側の減衰力発生機構と
    からなる油圧緩衝器において、前記シリンダ内の各油室
    のうち少なくとも一方の油室内には、弾性材料によって
    中空に形成され、内部に封入されたガスにより、前記油
    室内の油液に微少範囲の圧縮性を与えるガス袋を配置し
    たことを特徴とする油圧緩衝器。
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