JPH06221105A - 蒸気弁 - Google Patents

蒸気弁

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JPH06221105A
JPH06221105A JP1209493A JP1209493A JPH06221105A JP H06221105 A JPH06221105 A JP H06221105A JP 1209493 A JP1209493 A JP 1209493A JP 1209493 A JP1209493 A JP 1209493A JP H06221105 A JPH06221105 A JP H06221105A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide bush
valve
valve rod
steam
sliding face
Prior art date
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Pending
Application number
JP1209493A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Furukawa
康広 古川
Satoru Asai
知 浅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH06221105A publication Critical patent/JPH06221105A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、弁棒とガイドブッシュが固着するこ
とを防止すると共に摺動面の焼付きを防止する蒸気弁を
提供することにある。 【構成】本発明は円筒状のガイドブッシュをガイドとし
て摺動する弁棒の一端に弁体を取付けた蒸気弁におい
て、摺動部である前記ガイドブッシュ内面にコバルト基
合金肉盛溶接層を形成し、前記弁棒外周に耐酸化・耐磨
耗性のサーメット材の溶射層を形成しているので、摺動
面に酸化スケールが付着することはなく、これによって
摺動面の焼付きを防止することができる。またサーメッ
ト材は薄膜で所要特性を得ることが可能であるため、強
度部分である母材の径を小さくする必要はなく、溶射層
に割れが生じた場合においても溶射層が粉末状に剥離す
るため、割れが母材まで進展し、破断に至るようなこと
はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蒸気タービンへの蒸気の
流入を制御する蒸気弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、蒸気タービンには蒸気の流入を
制御するために、主蒸気止め弁,蒸気加減弁,再熱蒸気
止め弁,中間阻止弁等の種々の蒸気弁が付設されてい
る。これら蒸気弁のうち、一般的な蒸気加減弁の概要を
図2に示す。
【0003】同図において、弁体1は円柱状の弁棒2の
下端に取付けられており、ケーシング3の内部に取付け
られた円筒状の下部ガイドブッシュ4と上部ガイドブッ
シュ5をガイドとして、この内部に嵌装され,弁体1の
上下運動によって蒸気通路を開閉するよう構成されてい
る。ここで、弁棒2は下部ガイドブッシュ4及び上部ガ
イドブッシュ5の内面を常に摺動しているため、弁棒2
の外周面(摺動面2a)と下部ガイドブッシュ4の内周
面(摺動面4a)及び上部ガイドブッシュ5の内周面
(摺動面5a)の間には適当な間隙が設けられている。
【0004】ところで、蒸気タービンにおける蒸気温度
は、通常538℃または566℃と高温であり、圧力も
168kgf/mm2 または266kgf/mm2 と高
圧であるため、弁棒2の外周面(摺動面2a)と下部ガ
イドブッシュ4の内周面(摺動面4a)及び上部ガイド
ブッシュ5の内周面(摺動面5a)に酸化スケールが付
着堆積し、弁棒2とガイドブッシュ4及び5とが固着し
てしまうという問題があった。
【0005】従来、一般的に弁棒2は、12Cr鋼、下
部ガイドブッシュ4及び上部ガイドブッシュ5は低合金
鋼(Cr−Mo−V鋼)、又は12Cr鋼を用い、窒化
処理を施して窒化層を形成していた。しかしながら、こ
の窒化層は摺動面の耐磨耗性向上のために行われている
ものの、長期間の運転で軟化して耐磨耗性が低下するこ
と、更に酸化スケールの付着防止に対し十分な性能は得
られていなかった。また、近年蒸気タービンの大出力・
高能率化から蒸気温度・圧力が高くなる傾向にあり、更
に耐磨耗性は悪くなることが予想される。
【0006】上記の耐磨耗性及び酸化スケール防止法と
して、コバルト基合金(ステライト)やCr3 2 サー
メット材の溶接肉盛が知られており、摺動面への肉盛溶
接が検討されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように摺動面への
コバルト基合金(ステライト)やCr3 2 サーメット
材の肉盛溶接を行うことで耐酸化スケール・耐磨耗性は
良くなることは知られているが、Cr3 2 サーメット
材は肉盛溶接を行うと、溶接金属中に割れを発生するた
め溶接による肉盛は不可能である。コバルト基合金(ス
テライト)の肉盛では、静止部であって作用応力の小さ
いガイドブッシュには有効である。しかし、摺動及び振
動を受けるため作用応力の厳しい弁棒に対しては次のよ
うな問題がある。
【0008】一般に溶接肉盛では肉盛層の特性を得るた
めに母材の希釈の影響から約2mm以上の膜厚が必要で
あり、そのために強度部分である母材の径が小さくなる
ため、作用応力が大きくなるという問題がある。また、
溶接により生じた残留応力が原因となり、使用中に溶接
金属に割れが発生し、母材にまで進展して弁棒を破断さ
せる可能性がある。さらに、弁棒とガイドブッシュの摺
動面に同種材料を肉盛した場合、凝着磨耗を生じるため
実用上問題がある。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は弁棒とガイドブッシュが固着することを
防止すると共に摺動面の焼付きを防止する蒸気弁を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は円筒状のガイドブッシュをガイドとして摺
動する弁棒の一端に弁体を取付けた蒸気弁において、摺
動部である前記ガイドブッシュ内面にコバルト基合金肉
盛溶接層を形成し、前記弁棒外周に耐酸化・耐磨耗性の
サーメット材の溶射層を形成したことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の蒸気弁によれば、摺動面であるガイド
ブッシュの内面はコバルト基合金の肉盛層、弁部の外周
面はサーメット材を溶射によって形成しているため、摺
動面に酸化スケールが付着することはなく、これによっ
て弁棒とガイドブッシュが固着することを確実に阻止す
ると共に、弁棒に形成したサーメット溶射層はガイドブ
ッシュに形成したコバルト基合金より硬質であるため、
摺動面の焼付きを防止することができる。特に、弁棒は
サーメット材を溶射によって形成しているため、母材の
材質に影響されることなく健全な溶射層を形成すること
が可能であり、溶射では溶接と異なり残留応力の発生も
小さい。また、サーメット材は薄膜で所要特性を得るこ
とが可能であるため、強度部分である母材の径を小さく
する必要はなく、溶射層に割れが生じた場合においても
溶射層が粉末状に剥離するため、割れが母材まで進展
し、破断に至るようなことはない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1を参照して説
明する。
【0013】図1に示すように、弁体1は円柱状の弁棒
2の下端に連接されており、この弁棒2は上下に延びて
ケーシング3の内部に固着された円筒状の下部ガイドブ
ッシュ4と上部ガイドブッシュ5をガイドとしてこの内
部に摺動自在に嵌装されている。また、弁棒2の外周部
8には、耐酸化・耐磨耗に優れるCr3 2 75%+N
iCr25%サーメット材の溶射層を形成し、この溶射
層8の表面8aは摺動面を形成すると共に、下部ガイド
ブッシュ4の内周部及び上部ガイドブッシュ5の内周部
にはコバルト基合金であるステライトNo.6の肉盛層
6及び7で形成されており、この肉盛層6及び7のそれ
ぞれの表面6a及び7aが摺動面となっている。
【0014】溶射方法としては、高密着力・高密度の溶
射層が得られる高速ガス炎溶射が望ましく、溶射である
ため母材を溶融させることなく溶射層を形成することが
できるので、母材の材質による影響を受けることがな
く、膜厚は0.1〜0.15mmで十分な特性を得るこ
とができる。また、溶接に比べ入熱量が非常に少量であ
るため母材の変形も抑えることができ、母材の組織が変
化することもない。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
母材の材質に影響されることなく従来の蒸気弁に比べ優
れた耐酸化スケール及び耐磨耗性の蒸気弁を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の蒸気弁の断面図。
【図2】従来の蒸気弁の断面図。
【符号の説明】
1…弁体、2…弁棒、3…ケーシング、4…下部ガイド
ブッシュ、5…上部ガイドブッシュ、6,7…肉盛層、
6a,7a…肉盛層表面、8…溶射層、8a…溶射層表
面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のガイドブッシュをガイドとして
    摺動する弁棒の一端に弁体を取付けた蒸気弁において、
    摺動部である前記ガイドブッシュ内面にコバルト基合金
    肉盛溶接層を形成し、前記弁棒外周に耐酸化・耐磨耗性
    のサーメット材の溶射層を形成したことを特徴とする蒸
    気弁。
JP1209493A 1993-01-28 1993-01-28 蒸気弁 Pending JPH06221105A (ja)

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JP1209493A JPH06221105A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 蒸気弁

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JP1209493A JPH06221105A (ja) 1993-01-28 1993-01-28 蒸気弁

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JPH06221105A true JPH06221105A (ja) 1994-08-09

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ID=11795992

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JP (1) JPH06221105A (ja)

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