JPH0622106U - 自動車用車室ピラーカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、自動車の高級志向に対応し、グ
レードアップされた高級自動車の車室に相応しく、ピラ
ー部を見映えよく装飾すると共に高音域スピーカー・ツ
ィーターの音響の通過特性がよく、また部材の生産性が
よく、車室に容易に設置することが可能な自動車用車室
ピラーカバーを提供。 【構成】 自動車の車室ピラー部を表装する自動車用車
室ピラーカバーにおいて、ピラーカバー主体のスピーカ
ー配置部分を、音が通過するように所要の開口が存する
音通部に形成すると共に、音通部の表面が周囲の表面と
適合する一体面を形成し、かつ全周縁を車室ピラー部の
表面に従って連接が可能な連接縁に形成し、この連接縁
より裏面側の内側壁に対応面する取付面を形成し、ピラ
ーカバー主体の表面を包むスピーカーグリルクロスの周
縁をピラーカバー主体の裏面側のに巻込み取付面に熱溶
着し、ピラーカバー主体の表面にスピーカーグリルクロ
スを表装してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、自動車の骨組構造であるピラー（柱）部分の車室内を装飾するた めに取り付けるカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

近年、自動車は内装のデラックス化と共にカーオーデオの充実が著しく、スピ ーカーの設置個数も、１台当り、４個、６個、８個と多くなり、ウーファー（低 音域スピーカー）とツィーター（高音域スピーカー）の音域別スピーカーが多用 されるものである。そしてこの様に数の多いスピカーをどの様にように配置する かが問題となるものである。そして、従来、ツィーターを収容設置する箇所とし てピラー部が提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、図６に示すように、車室表装カバー１０では、穴を明け、内部にスピー カーを設置し、数個の部品から構成されるスピーカーグリル１１を設け、これら の別部品を表装カバー１０の表面にに取り付ける方法が採用されている。 この考案は、自動車の高級志向に対応し、グレードアップされた高級自動車の 車室に相応しく、ピラー部を見映えよく装飾すると共に高音域スピーカー・ツィ ーターの音響の通過特性がよく、また部材の生産性がよく、車室に容易に設置す ることが可能な自動車用ピラーカバーを提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決しようとする手段】

自動車のピラー部を表装する自動車用車室ピラーカバーにおいて、ピラーカバ ー主体は合成樹脂材により成型され、そのスピーカー配置部分を、音が通過する ように所要の間隔を存して透孔を設けた音通部に形成すると共に、音通部の表面 が周囲の表面と適合する一体面を形成し、かつ全周縁を車室ピラー部の表面に従 って連接が可能な連接縁に形成し、この連接縁より裏面側の内側壁に対応面する 取付面を形成し、ピラーカバー主体の表面を包むスピーカーグリルクロスの周縁 をピラーカバー主体の裏面側に巻込み取付面に熱溶着し、ピラーカバー主体の表 面にスピーカーグリルクロスを表装してなることを特徴とする自動車用車室ピラ ーカバーにある。

【０００５】

【作用】

この考案は、前述のようになるから、構造が複雑な別部品のスピーカーグリル を設け、手間を掛けてこれを装着することがなくなり、ピラーカバーそのものに は、音通部を設け、このピラーカバーの全面をスピーカーグリルクロスで表装し ているから、車室内装に適合した色、配色、風合とすることができ、外観上にお いて上品で美麗な表面仕上げを行うことができる。また音響特性についても、ピ ラーカバーに設ける開口及び表装のスピーカーグリルクロスによって優れたもの を装着でき、表装接続は接着剤を用いないので良好な音響特性を得ることができ 、また表面に時間の経過にしたがって接着剤が浮き上がることを防止することが できるものである。

【０００６】

【実施例】

以下、この考案を実施例を示す図面により説明すると、１はこの考案の自動車 用車室ピラーカバー（以下、単にピラーカバーという）であって、その主体２は 合成樹脂材により成型され、金属資材で構成されたピラー部の内側を表装するも ので、下端は突起３に形成され、車室の表装部材４と係合固定し、裏面に設けた 差込取付金具５を、金属資材のピラーの内側に図示しないが対応して取り付けて いる受金具に、相互に対応するものを夫々差込係合し、ワンタッチで固着したも のである。

【０００７】 ピラーカバー主体２は、ツィーター配置と対応する部分を、音が通過するよう に所要の間隔を存して開孔６を設けた音通部７に形成すると共に、音通部７の表 面７ａが周囲の表面２ａと適合する一体面を形成し、かつ全周縁を車室ピラー部 の表面に従って連接が可能な突状の連接縁２ｂに形成し、この突状の連接縁２ｂ の裏面側全周を内側壁２ｃに形成すると共に一段降下して対応面する所要巾の取 付面８を環状に形成している。

【０００８】 ピラーカバー主体２の表面にスピーカーグリルクロス９を包み、その周縁をピ ラーカバー主体２の裏面側に巻込み、連接縁２ｂを通り過ぎて裏面側全周を内側 壁２ｃに当接した状態で環状の取付面８に押付け、取付面８を、例えば高周波電 磁力で溶融し、その溶融体をスピーカーグリルクロス９に侵透固化してピラーカ バー主体２の取付面８に熱溶着し、もって、スピーカーグリルクロス９のピラー カバー主体２の取付面８への部分的固着により、ピラーカバー主体２の表面にス ピーカーグリルクロス９を表装してなるものである。

【０００９】

【効果】

この考案は、前述のようになるから、構造が複雑な別部品のスピーカーグリル を設け、これを手間を掛けて装着することを省略でき、ピラーカバーそのものに は、開口部を設け、このぴらーカバーの全面をスピーカーグリルクロスで表装し ているから、車室に適合した色、配色、風合に適合させることができ、外観上、 優美上品で美麗な表面仕上げをおこなうことができる。また音響特性についても 、ピラーカバーに設けられる開口及表装布により優れた物を選択でき、接続は接 着剤がなく、単に張っているに過ぎなく、良好な音響特性を得ることができるの である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案自動車用車室ピラーカバーを車室に取
付けた状態を示す正面図である。

【図２】同じくピラーカバー単体の背面図である。

【図３】同じくピラーカバー単体の一部拡大背面図であ
る。

【図４】図３のＡ−Ａ線に沿う横断面図である。

【図５】同じくその図３のＡ−Ａ線に沿う横断面図の一
部拡大断面図である。

【図６】従来の車室表装カバーにおけるスピーカーグリ
ル装置の正面図である。

【符号の説明】

１ 自動車用車室ピラーカバー ２ ピラーカバー主体 ２ａ 表面 ２ｂ 連接縁 ２ｃ 内側壁 ３ 突起 ４ 表装部材 ５ 差込取付金具 ６ 開孔 ７ 音通部 ７ａ 音通部の表面 ８ 取付面 ９ スピーカーグリルクロス

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車の車室ピラー部を表装する自動車
   用車室ピラーカバーにおいて、ピラーカバー主体は合成
   樹脂材により成型され、そのスピーカー配置部分を、音
   が通過するように所要の開口が存する音通部に形成する
   と共に、音通部の表面が周囲の表面と適合する一体面を
   形成し、かつ全周縁を車室ピラー部の表面に従って連接
   が可能な連接縁に形成し、この連接縁より裏面側の内側
   壁に対応面する取付面を形成し、ピラーカバー主体の表
   面を包むスピーカーグリルクロスの周縁をピラーカバー
   主体の裏面側に巻込み取付面に熱溶着し、ピラーカバー
   主体の表面にスピーカーグリルクロスを表装してなるこ
   とを特徴とする自動車用車室ピラーカバー。
2. 【請求項２】 ピラーカバー主体２は合成樹脂材により
   成型され、金属資材で構成された車室ピラー部を表装
   し、下端は突起３に形成され、車室の表装部材４と係合
   固定し、裏面に設けた差込取付金具５を、金属資材のピ
   ラーの内側に対応して取り付けている受金具に、相互に
   対応するものを夫々差込係合し、ワンタッチで固着可能
   に設けられ、スピーカー配置部分を、音が通過するよう
   に所要の間隔を存して開孔６を設けた音通部７に形成す
   ると共に、音通部７の表面７ａが周囲の表面２ａと適合
   する一体面を形成し、かつ全周縁を車室ピラー部の表面
   に従って連接が可能な突状の連接縁２ｂに形成し、この
   連接縁２ｂの裏面側全周を内側壁２ｃに形成すると共に
   一段降下して対応面する所要巾の取付面８を環状に形成
   し、ピラーカバー主体２の表面にスピーカーグリルクロ
   ス９を包み、その周縁をピラーカバー主体２の裏面側の
   取付面８に熱溶着し、ピラーカバー主体２の表面にスピ
   ーカーグリルクロス９を表装してなることを特徴とする
   自動車用車室ピラーカバー。