JPH06220780A - 転写染色用マスキングシート及びそれを用いた刺しゅうの染色方法 - Google Patents

転写染色用マスキングシート及びそれを用いた刺しゅうの染色方法

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JPH06220780A
JPH06220780A JP5012452A JP1245293A JPH06220780A JP H06220780 A JPH06220780 A JP H06220780A JP 5012452 A JP5012452 A JP 5012452A JP 1245293 A JP1245293 A JP 1245293A JP H06220780 A JPH06220780 A JP H06220780A
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masking
dyeing
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JP5012452A
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Toshihiko Maetsuka
俊彦 前塚
Jiro Komatsu
治郎 小松
Yoshihide Ozaki
慶英 尾崎
Tadao Yamazaki
忠男 山崎
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JIPANGU KK
TOYO SEIHAN INSATSU KK
Diafoil Co Ltd
Seiko Corp
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JIPANGU KK
TOYO SEIHAN INSATSU KK
Diafoil Co Ltd
Seiko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 明度の高い色の被転写染色材に転写染色する
際、その非染色部の染色を防止し、転写染色の実用化を
可能にするマスキングシートを得ること。 【構成】 シート状基材と、その少なくとも片面に形成
されたマスキング層とで構成し、マスキング層を熱又は
活性化エネルギー線により硬化する硬化性樹脂又は10
0℃以上のガラス転移温度を有する樹脂で形成する。こ
のマスキングシートを染色すべき生地の表面に重ね、そ
の上から刺しゅうして刺しゅう部を設けた後、少なくと
もその刺しゅう部を覆うようにマスキングシート上に昇
華染料からなる所望の模様図柄を担持する転写シートを
重ね、転写シート上の昇華染料を前記刺しゅう部に熱転
写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は転写染色用マスキングシ
ート、具体的には、刺しゅう又はプラスチック製品若し
くは金属製品などの被転写染色材表面に転写紙から所望
の模様や図柄を転写、染色する際、被転写染色材等の非
染色部が染色されるのを防止するためのマスキングシー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、転写染色方法としては、金属板そ
の他の素材表面にナイロン、ポリエステルなどの合成樹
脂からなる皮膜を形成し、その素材の皮膜表面に転写紙
を重ね合わせ、これを加熱することにより転写紙上の昇
華性染料を昇華させて皮膜に転写染色する方法(特公昭
47ー51734号公報)、及び、布地等に白色刺しゅ
う糸で刺しゅうし、その刺しゅう部に昇華染料インクで
多色印刷した転写紙を重ね、その上から加圧加熱して、
昇華染料を刺しゅう部に転写させて染色する方法(特開
昭48ー92673号公報)などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の昇華転写染色方法では、転写紙の加熱された部分から
昇華した染料が染色しようとする素材表面の合成樹脂皮
膜部若しくは刺しゅう部だけでなく、染色されてはなら
ない非染色部や転写染色用機器の表面にも転写し、汚れ
やシミになるという問題があった。この問題は、転写紙
を染色部の形状に対応した形状に切り抜き、これを染色
部に重ね合わせて転写染色することによりある程度防止
できるが、染色部と非染色部との境界近傍に昇華染料が
転写するのを完全に防止するのは困難である。しかも、
素材や被転写染色材が黒色等の明度の低い場合には、シ
ミ等はさほど目立たないが、白色や黄色など明度の高い
素材や被転写染色材の場合には、昇華染料で染色し難い
材質のものであっても致命的な欠陥となり商品として販
売することは不可能であった。他方、昇華染料で染色し
難い材質の布地等の場合、転写染色後、シミ抜き加工や
洗濯によりある程度除去できるが、完全とは言えず、衣
料品に昇華転写染色法を適用することは実用上困難であ
った。
【0004】この問題を解決する手段として、本出願人
の一部は、特願平4−303720号にて、高分子材料
フィルム単体、又は表面に天然ゴム、合成ゴム又はシリ
コーン等からなるマスキング層を形成した薄葉紙若しく
は高分子材料フィルムからなるマスキングシートを生地
に重ねた状態で刺しゅうし、その上に転写紙を重ねて転
写染色する刺しゅうの染色方法を提案した。この方法
は、生地と転写紙との間にマスキングシートを介在させ
ることにより生地の非染色部への転写を防止するもので
あるが、その効果を得るためには、マスキングシートの
肉厚を十分に厚くしなければならず、量産化のため自動
刺しゅう機で刺しゅうした場合、針の摩耗が激しく、実
用化が困難であることが明らかになった。他方、高分子
フィルムの表面にシリコーン樹脂等からなるマスキング
層を形成したマスキングシートでは、高分子フィルムの
肉厚を薄く形成できるが、マスキング層を極めて厚く形
成しなければならず、マスキングシート自体の量産化が
困難であることが明らかとなった。
【0005】従って、本発明は、転写シートを用いて明
度の高い色の被転写染色材に転写染色する際、被転写染
色材の非染色部及び転写染色に使用する機器表面への転
写染色を防止し、その実用化を可能にするマスキングシ
ートを得ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として、マスキングシートをシート状
基材と、その少なくとも片面に形成されたマスキング層
とで構成し、そのマスキング層を熱又は活性化エネルギ
ー線により硬化する硬化性樹脂又は100℃以上のガラ
ス転移温度を有する樹脂とで構成するようにしたもので
ある。
【0007】本発明において使用するシート状基材とし
ては、普通紙、合成紙、ポリエステルフィルム、ポリア
ミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアラミドフィ
ルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフェニレンサル
ファイドフィルム、ポリスルホンフィルム、セロファ
ン、トリアセテートフィルム、ポリプロピレンフィルム
などのプラスチックフィルムなどが代表的なものとして
挙げられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、転写シートの模様や図柄が昇華染料含有インクで構
成されている場合、シート状基材としては、普通紙やプ
ラスチックフィルムが好ましく、中でも機械的強度、寸
法安定性、耐熱性、価格等の点でポリエステルフィルム
が好適である。転写シートの模様や図柄が顔料含有イン
クで構成されている場合、合成紙を使用することも可能
である。プラスチックフィルムをシート状基材として用
いる場合、その厚さは、通常、2〜250μmに設定さ
れるが、量産性及び用途上の適性を考慮すると、5〜1
00μm、より好ましくは、5〜50μmにするのが好
適である。
【0008】また、マスキング層は、転写シートから被
染色材の非染色部への昇華染料を遮蔽し、シミの発生を
防止するために基材の少なくとも片面に形成されるが、
その材質としては、例えば、(a)キシレン樹脂系、メ
ラミン樹脂系、スルホンアミド樹脂系、アルキド樹脂
系、エポキシ樹脂系、ポリエステル樹脂系、アクリル樹
脂系、ポリアミドイミド樹脂系、有機金属系、付加重合
系、チオール・アクリルのハイブリッド系、カチオン重
合系又はカチオン重合とラジカル重合のハイブリッド系
の組成物を熱又は活性化エネルギー線により硬化させて
なる三次元構造を有する硬化性樹脂、及び(b)ポリア
クリル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリア
リーレート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテル
イミド、ポリエステルイミド、ポリイミド、アラミド、
ポリベンゾイミダゾール、ポリヒダントインなど100
℃以上のガラス転移温度を有する樹脂が挙げられる。マ
スキング層の物理的性質、例えば、硬化性、可とう性、
耐熱性及び耐久性などの点からは、アクリル系モノマー
又はオリゴマーを活性化エネルギー線により硬化させて
なるアクリル系樹脂が好適である。
【0009】前記マスキング層は、通常、0.1〜20
μmの範囲内の厚さに形成されるが、好ましくは、0.
5〜20μm、更に好ましくは、1〜7μmの範囲内の
厚さに形成される。これは、マスキング層の厚さが0.
1μm未満では昇華染料を十分に遮蔽することが困難で
あり、20μmを越えると、マスキング層の硬化による
収縮が大きくなり、基材がマスキング層側に湾曲するよ
うになるからである。
【0010】前記マスキング層の形成は、アクリル系樹
脂を例にして説明すると、通常、活性化エネルギー線に
よる重合成分としてのアクリルオリゴマーと反応性希釈
剤とを含み、必要に応じて、光重合開始剤、光増感剤、
改質剤等を添加してなる組成物を基材表面に塗布、印刷
その他の手段により層状に形成し、活性化エネルギー
線、例えば、紫外線、可視光線、電子線、α線、β線、
γ線等を照射して架橋反応させ、硬化させることにより
形成される。この場合、活性化エネルギー線の照射は、
通常、前記組成物層側から行なわれるが、基材とマスキ
ング層との密着性を高めるため、基材の背面に活性化エ
ネルギー線を反射する反射板を設けたり、基材側から照
射しても良い。
【0011】前記アクリルオリゴマーとしては、アクリ
ル系樹脂骨格にアクリロイル基又はメタアクリロイル基
が結合したオリゴマーを始めとし、ポリエステル(メ
タ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)ア
クリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、ポリブ
タジエン(メタ)アクリレート等のオリゴマーなどの
他、イソシアヌール酸、環状ホスファゼン等の剛直な骨
格に反応性のアクリロイル基又はメタアクリロイル基が
結合したオリゴマーなどが挙げられる。
【0012】また、この場合の反応性希釈剤は、アクリ
ルオリゴマーと反応する基を有し、塗布工程において溶
剤の機能を担うと共に、塗膜成分となるものであるが、
その代表的なものとしては、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ
エトキシシランなどが挙げられる。
【0013】さらに、光重合開始剤としては、例えば、
2,2−エトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、ジベンゾイル、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、p−クロロベ
ンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ミヒラー
ケトン、アセトフェノン、2−クロロチオキサントン、
アントラキノン、フェニルジスルフィド、2−メチル−
[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−
1−プロパノンなどが挙げられる。これらの光重合開始
剤は、単独で或いは二種以上を組み合わせて使用しても
良い。
【0014】また、前記光増感剤としては、例えば、ト
リエチルアミン、トリエタノールアミン、2−ジメチル
アミノエタノーール等の3級アミン類、トリフェニルホ
スフィン等のアルキルホスフィン類、β−チオジグリコ
−ル等のチオエーテル類が挙げられる。これらの光増感
剤は、単独で或いは二種以上を組み合わせて使用しても
良い。
【0015】前記改質剤としては、塗布性改良剤、消泡
剤、増粘剤、潤滑剤、有機高分子、安定剤、界面活性化
剤などがあるが、これらの改良剤は、活性化エネルギー
線による反応を阻害しない範囲で適宜添加すれば良い。
【0016】また、シート状基材とマスキング層との密
着性を向上させるため、シート状基材の表面に化学処理
や放電加工処理を施しても良く、また、シート状基材と
マスキング層との間に易接着層を形成しても良い。さら
に、必要に応じて、帯電防止層等の中間層を設けても良
い。
【0017】マスキング層はシート状基材の片面のみに
形成しても良く、また、両面に形成するようにしても良
い。マスキング層をシート状基材の片面のみに設けた場
合、必要に応じて、反対面の面に各種表面処理を施すこ
ともできる。
【0018】本発明に係るマスキングシートを刺しゅう
などの被転写染色材の転写染色等に適用する場合、マス
キングシートの曇り度(ヘーズ)は50%以下、好まし
くは、30%以下が好適である。これは曇り度が50%
を越えると、マスキングシートと被転写染色材を重ねた
場合、被転写染色材が見えにくくなり、被転写染色材の
位置決めに手間がかかるようになるからである。
【0019】
【作用】本発明に係るマスキングシートを、例えば、被
転写染色材としての刺しゅうすべき生地に重ね、その上
から刺しゅうを施すと、生地とマスキングシートが刺し
ゅう糸で結合され、刺しゅう部のみがマスキングシート
の上に露出し、生地のその他の部分、即ち、非染色部は
マスキングシートで覆われる。マスキングシート上に昇
華染料インクで所望の模様や図柄を印刷した転写シート
を載せて位置決めし、その上から加圧加熱すると、転写
シートから昇華染料が昇華し、その模様、図柄が刺しゅ
う部に熱転写されるが、生地の非染色部上に位置する転
写シート部分から昇華してきた昇華染料は、マスキング
シートにより非染色部への移行が完全に阻止される。
【0020】この場合、刺しゅうする生地としては、織
物、編み物、不織布、合成樹脂シート、皮革など任意の
ものを使用できるが、刺しゅう糸としては、昇華染料に
より染色され易く、色落ちの殆どないポリエステル糸や
ナイロン糸などを使用するのが好適である。
【0021】更に、転写染色する際、転写シートの背面
側に本発明に係るマスキングシートを配置することによ
り、転写シートを加圧、加熱する器具、例えば、加熱ア
イロン機の表面の染料による汚染が阻止する役割をも果
す。以下、添付の図面を参照して本発明を説明する。
【0022】
【実施例1】シート状基材1aとして厚さ16μmの二
軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、そ
の片側表面に表1に示す組成のマスキング層形成用組成
物を硬化後の厚さが2μmとなるように塗布した後、塗
膜の上方150mmの距離から約15秒間、120W/
cmのエネルギーの高圧水銀灯を照射して塗膜を硬化さ
せてマスキング層1bを形成することにより図1に示す
マスキングシートを得た。
【0023】
【表1】 ペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部 4官能ウレタンアクリレート 20重量部 ビスフェノールA型エポキシアクリレート 27重量部 2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2− モルフォリノ−1−プロパノン 3重量部
【0024】前記マスキングシートを用い、次のように
して、そのマスキング性能を調べた。即ち、図1に示す
ように、マスキングシート1を白色のTシャツ(生地)
2に重ね、自動刺しゅう機(図示せず)で刺しゅうを施
す。これによりマスキングシート1と生地2とが刺しゅ
う糸3の縫い目部分で結合され、染色すべき刺しゅう部
4のみがマスキングシート1の上に露出し、生地2のそ
の他の部分、即ち、非染色部2aはマスキングシート1
で覆われる。このマスキングシート1の上に昇華染料イ
ンクで所望の模様や図柄を印刷した転写シート5を重ね
て位置決めし、図2に示すように、転写シート5の上か
ら加熱アイロン機6で加圧、加熱したところ、転写シー
ト5の模様は刺しゅう部4に鮮明に熱転写され、生地2
の非染色部2aには刺しゅう部4との境界を含め昇華染
料の熱転写によるシミの発生は全く認められなかった。
また、転写染色後、前記マスキングシートは、生地と刺
しゅう部との間の部分を含めて容易に除去できた。さら
に、刺しゅう機の針の摩耗は、マスキングシートを使用
しない場合と全く差が認められなかった。
【0025】
【実施例2】厚さ16μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムの片側表面に、表2に示す組成のマ
スキング層形成用組成物を硬化後の厚さが1μmとなる
ように塗布した以外は、実施例1と同様にしてマスキン
グシートを得た。
【0026】
【表2】 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 30重量部 ビスフェノールA型エポキシアクリレート 67重量部 2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2− モルフォリノ−1−プロパノン 3重量部
【0027】得られたマスキングシートを用いて実施例
1と同様にして転写染色を行い、そのマスキング性能を
調べたところ、実施例1と同様、生地2の非染色部2a
には刺しゅう部4との境界を含め昇華染料の熱転写によ
るシミの発生は全く認められなかった。
【0028】
【比較例1】厚さ16μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムをマスキングシートとして用い、実
施例1と同様にして転写染色を行い、そのマスキング性
能を調べたところ、生地の非染色部2aに昇華染料が熱
転写し、シミが生じた。
【0029】
【比較例2】厚さ16μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムの片側表面に、ポリエステル樹脂
(商品名:バイロン200)を硬化後の厚さが1μmと
なるように塗布した以外は、実施例1と同様にしてマス
キングシートを得た。得られたマスキングシートを用い
て実施例1と同様にして転写染色を行い、そのマスキン
グ性能を調べたところ、生地の非染色部2aに昇華染料
が熱転写し、シミが生じた。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、マスキングシートのシート状基材の少なくとも片側
表面に形成されるマスキング層を、熱又は活性化エネル
ギー線により硬化する組成物を硬化させてなる硬化性樹
脂又は100℃以上のガラス転移温度を有する樹脂から
なる群から選ばれた少なくとも一種の樹脂で形成するよ
うにしたので、転写シートの表面に昇華染料インク若し
くは顔料インクで印刷された模様、図柄を被転写染色材
に転写染色する際、マスキングシートを被転写染色材と
転写シートとの間に介在させることにより被転写染色材
の非染色部への昇華染料若しくは顔料インクの転写が阻
止され、被転写染色材の非染色部にシミ等の汚れの発生
を防止でき、刺しゅう、又はプラスチック製品若しくは
金属製品などへの転写染色を実用化することができるな
ど、優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマスキングシートの一実施例を
示す断面図である。
【図2】 本発明に係るマスキングシートを刺しゅうの
染色に適用した実施例を示す断面図である。
【符号の簡単な説明】
1:マスキングシート 1a:シート状基材 1b:マスキング層 2:生地 2a:非染色部 3:刺しゅう糸 4:刺しゅう部 5:転写シート 6:加熱アイロン機
フロントページの続き (72)発明者 前塚 俊彦 大阪府大阪市生野区勝山北3丁目15番11号 株式会社ジパング内 (72)発明者 小松 治郎 滋賀県坂田郡山東町井之口347番地 ダイ アホイルヘキスト株式会社滋賀事業所内 (72)発明者 尾崎 慶英 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 ダ イアホイルヘキスト株式会社中央研究所内 (72)発明者 山崎 忠男 大阪府大阪市中央区伏見町4丁目1番1号 ダイアホイルヘキスト株式会社大阪営業 所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材と、その少なくとも片面に
    形成されたマスキング層とからなり、該マスキング層が
    熱又は活性化エネルギー線により硬化する組成物を硬化
    させてなる硬化性樹脂又は100℃以上のガラス転移温
    度を有する樹脂からなることを特徴とする転写染色用マ
    スキングシート。
  2. 【請求項2】 前記マスキング層が熱又は活性化エネル
    ギー線により硬化させてなる三次元構造を有する硬化性
    樹脂からなり、該硬化性樹脂がキシレン樹脂系、メラミ
    ン樹脂系、スルホンアミド樹脂系、アルキド樹脂系、エ
    ポキシ樹脂系、ポリエステル樹脂系、アクリル樹脂系、
    ポリアミドイミド樹脂系、有機金属系、付加重合系、チ
    オール・アクリルのハイブリッド系、カチオン重合系又
    はカチオン重合とラジカル重合のハイブリッド系の樹脂
    からなる群から選ばれた少なくとも一種である請求項1
    記載の転写染色用マスキングシート。
  3. 【請求項3】 前記マスキング層が100℃以上のガラ
    ス転移温度を有する樹脂からなり、該樹脂がポリアクリ
    ル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリー
    レート、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルイミ
    ド、ポリエステルイミド、ポリイミド、アラミド、ポリ
    ベンゾイミダゾール及びポリヒダントインからなる群か
    ら選ばれた少なくとも一種である請求項1又は2記載の
    転写染色用マスキングシート。
  4. 【請求項4】 シート状基材の少なくとも片面に、熱又
    は活性化エネルギー線により硬化する組成物を硬化させ
    てなる硬化性樹脂又は100℃以上のガラス転移温度を
    有する樹脂からなるマスキング層を形成してなるマスキ
    ングシートを染色すべき生地の表面に重ね、その上から
    刺しゅうして刺しゅう部を設けた後、少なくとも前記刺
    しゅう部を覆うように前記マスキングシート上に昇華染
    料からなる所望の模様図柄を担持する転写シートを重
    ね、該転写シート上の昇華染料を前記刺しゅう部に熱転
    写することを特徴とする刺しゅうの染色方法。
JP5012452A 1993-01-28 1993-01-28 転写染色用マスキングシート及びそれを用いた刺しゅうの染色方法 Pending JPH06220780A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019173210A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 日本電波株式会社 刺繍用昇華転写方法及びその装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019173210A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 日本電波株式会社 刺繍用昇華転写方法及びその装置

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