JPH0622048A - データ通信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】データ通信に際して２つの装置をケーブルで接
続することを不要にし、遠隔地にある装置間でのデータ
通信を容易化する。 【構成】装置の固定側コネクタに装着される装着側コネ
クタ２に送信先の電話番号の入力を受け付けるキーボー
ド３と、入力された電話番号に対応する回線選択信号を
含む信号を公衆電話回線に接続された回線端末装置に送
信するとともに、回線端末装置から送信された通信信号
を受信するアンテナ４を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、プロトコルアナライ
ザなどの計測装置を公衆電話回線を介して被計測装置に
接続する際に用いられるデータ通信装置に関し、特に計
測装置と公衆電話回線および被計測装置と公衆電話回線
との間で信号を無線送受信するデータ通信装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】プロトコルアナライザなどの計測装置を
用いて被計測装置におけるデータの記憶状態や動作状態
を分析する装置がある。このような計測装置は、被計測
装置との間で信号の送受信が行われる。この場合に従来
では、計測装置および被計測装置に設けられているＲＳ
２３２Ｃなどのデータ通信用のインタフェースをケーブ
ルを用いて接続し、このケーブルおよびインタフェース
を介して両装置の間で信号を送受信する。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ケーブルを用いた通信方法では、両装置の間の距離はケ
ーブルの長さによって規定されるため、計測装置が被計
測装置から遠隔地にある場合にはケーブルを介して両者
を接続することができず、ケーブルによって接続できる
範囲まで何れかの装置を移動する必要があり、作業が煩
雑化する問題があった。

【０００４】この発明の目的は、装置の通信用インタフ
ェースのコネクタに装着される装着側コネクタを公衆電
話回線に無線接続できるようにし、２つの装置が遠隔地
にある場合であっても一方の装置を移動することなく両
装置の間で信号の送受信を行うことができるようにし、
プロトコルアナライザによる分析作業などに含まれる通
信作業を容易に行うことができるデータ通信装置を提供
することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】図１に示すようにこの発
明のデータ通信装置４１は、装置に固定された固定側コ
ネクタに装着される装着側コネクタであって、送信先の
電話番号の入力を受け付ける入力手段４２と、入力手段
４２により入力された電話番号に基づいて回線選択信号
を作成する選択信号作成手段４３と、選択信号作成手段
４３により作成された回線選択信号を含む信号を公衆電
話回線に接続された回線端末装置との間で無線送受信す
る無線通信手段４４と、を設けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】この発明のデータ通信装置４１は装着側コネク
タによって構成され、装置に固定された固定側コネクタ
に装着される。データ通信装置４１において、入力手段
４２により通信先の電話番号が入力されると、選択信号
作成手段４３が入力された電話番号に基づいて回線選択
信号を作成する。選択信号作成手段４３により作成され
た回線選択信号は固定側コネクタを介して装置から出力
される通信用の信号とともに無線通信手段４４により回
線端末装置に対して無線送受信される。この回線端末装
置は公衆電話回線に接続されており、無線通信手段４４
は回線端末装置を介して公衆電話回線に接続され、回線
端末装置が回線選択信号に基づいて選択した回線におい
て装置から出力された通信用信号が送受信される。

【０００７】

【実施例】図２は、この発明の実施例であるデータ通信
装置の外観図である。データ通信装置１は、図外の装置
に固定されたＲＳ２３２Ｃなどの通信用インタフェース
の固定側コネクタに装着される装着側コネクタ２の筐体
を後方に延長した形状にされている。この筐体の延長部
分の上面に入力手段であるキーボード３と無線通信手段
の一部であるアンテナ４を備えている。キーボード３は
通信先の電話番号の入力を受け付ける。アンテナ４はキ
ーボード３から入力された電話番号に基づいて作成した
回線選択信号、および図外の装置から固定側コネクタを
介して出力された通信用の信号を送信する。これととも
に、図外の装置に対して出力された通信用信号を受信す
る。

【０００８】図３は、上記データ通信装置の制御部のブ
ロック図である。データ通信装置１の内部にはＲＯＭ１
２およびＲＡＭ１３を備えたＣＰＵ１１によって構成さ
れる制御部１０が備えられている。ＣＰＵ１１にはＩ／
Ｏインタフェース１４〜１６を介してＲＳ２３２Ｃイン
タフェース１７、Ｄ／Ａ変換器１８およびＡ／Ｄ変換器
１９が接続されている。また、Ｉ／Ｏインタフェース２
３を介してキーボード３が接続されている。ＣＰＵ１１
はＲＯＭ１２に予め書き込まれたプログラムに従って処
理動作を実行する。この動作中に入出力されるデータは
ＲＡＭ１３の所定のメモリエリアに格納される。ＣＰＵ
１１はＲＳ２３２Ｃインタフェース１７を介してデータ
通信装置１が装着される装置との間でデータの入出力を
行う。Ｄ／Ａ変換器１８には変調回路２０が接続されて
おり、この変調回路２０はアンテナ４を備えた送受信回
路２２に接続されている。一方、Ａ／Ｄ変換器１９には
復調回路２１が接続されており、この復調回路２１は送
受信回路２２に接続されている。Ｄ／Ａ変換器１８、Ａ
／Ｄ変換器１９、変調回路２０、復調回路２１および送
受信回路２２はこの発明の無線通信手段を構成してい
る。

【０００９】ＣＰＵ１１はＲＳ２３２Ｃインタフェース
１７を介して入出力された通信データおよびキーボード
３から入力された電話番号に基づく回線選択データをＤ
／Ａ変換器１８に入力する。Ｄ／Ａ変換器はＣＰＵ１１
から入力されたデータをアナログ信号に変換して変調回
路２０に出力する。変調回路２０はＤ／Ａ変換器１８か
ら入力されたアナログ信号をＦＭ周波数域に変調して送
受信回路２２に入力する。このＦＭ信号が送受信回路２
２からアンテナ４を介して送信される。また、送信先の
電話番号の入力にかかるキーボード３の操作データがＩ
／Ｏインタフェース２３からＣＰＵ１１に入力される。
ＣＰＵ１１はこの電話番号に基づいて回線選択データを
作成する。

【００１０】図４は、上記データ通信装置を用いたデー
タ通信システムの構成を示す図である。たとえば、プロ
トコルアナライザ３２などの計測装置と被計測装置３３
との間でデータ通信を行う場合、計測装置３２の固定側
コネクタにデータ通信装置１ａを装着する。一方、被計
測装置３３の固定側コネクタに別のデータ通信装置１ｂ
を装着する。このようにデータ通信装置１ａ，１ｂを装
着した状態でデータ通信装置１ｂから計測装置３２の近
傍にある電話機３１ａの電話番号を入力する。

【００１１】データ通信装置１ｂは入力された電話番号
に対応する回線選択信号を被計測装置３３の近傍に位置
するコードレス電話機３１ｂに送信する。コードレス電
話機３１ｂは公衆電話回線３０に回線選択信号を出力
し、公衆電話回線３０の交換局からコードレス電話機３
１ａに選択信号が出力される。これによって、公衆電話
回線３０を介してコードレス電話機３１ａおよび３１ｂ
が接続され、コードレス電話機３１ａとデータ通信装置
１ａとの間で信号を無線送受信するとともに、コードレ
ス電話機３１ｂとデータ通信装置１ｂとの間で信号を無
線送受信することにより、計測装置３２と被計測装置３
３との間で信号の送受信が行われる。

【００１２】図５は、上記データ通信装置の制御部の処
理手順を示すフローチャートである。ＣＰＵ１１は、電
話番号の入力、または呼出信号の受信を待機しており
（ｎ１，ｎ２）、キーボード３の操作により電話番号が
入力されると、この電話番号に対応する回線選択信号を
作成する（ｎ３）。この回線選択信号をＤ／Ａ変換器１
８から変調回路に出力し、送受信回路２２を介して親機
であるコードレス電話機３１ａに送信する（ｎ４）。

【００１３】一方、送受信回路２２がコードレス電話機
３１ａからの呼出信号を受信すると（ｎ２）、コードレ
ス電話機３１ａに対して通話信号を出力する（ｎ５）。
このように回線選択信号または通話状態を表す信号をコ
ードレス電話機３１ａに送信した後、親機３１ａからの
通信データの受信、計測装置３２からの送信データの出
力および通話状態の切断を待機する（ｎ６〜ｎ８）。送
受信回路２２が親機であるコードレス電話機３１ａから
送信された通信データを受信すると、このデータをＲＳ
２３２Ｃインタフェース１７を介して計測装置３２に入
力する（ｎ６→ｎ９）。また、計測装置３２から送信デ
ータが出力された場合には、この送信データをＤ／Ａ変
換器１８においてアナログ信号に変換した後変調回路２
０においてＦＭ信号に変調し、送受信回路２２からコー
ドレス電話機３１ａに送信する（ｎ７→ｎ１０）。さら
に、コードレス電話機３１ａまたは３１ｂにおいて通話
が切断された場合には動作を終了する（ｎ８）。

【００１４】以上のようにしてこの実施例においては、
キーボード３の操作により入力された通話先の電話番号
に対応する回線選択信号を装置の近傍に設けられたワイ
ヤレス電話機３１ａに送信し、このワイヤレス電話機３
１ａを介して通信相手先の装置の近傍に設けられたワイ
ヤレス電話機３１ｂと接続する。このようにデータ通信
を行う２つの装置のそれぞれの近傍に位置するワイヤレ
ス電話機３１ａ，３１ｂを公衆電話回線３０を介して接
続した状態でそれぞれのワイヤレス電話機３１ａ，３１
ｂとデータ通信装置１ａ，１ｂとの間でデータの送受信
を行うことにより、ケーブルを接続することなく両装置
の間でデータ通信を行うことができる。

【００１５】なお、本実施例では装置から出力された通
信データをデータ通信装置においてアナログ信号に変換
した後にワイヤレス電話機に送信するようにしたが、こ
れはアナログ回線の公衆電話回線を使用することを前提
とした構成であり、ＩＳＤＮ回線を使用する場合には通
信データをアナログ信号に変換する必要はない。また、
この場合において入力された電話番号に対応する回線選
択信号もディジタルデータによって構成されることにな
る。

【００１６】さらに、データ通信装置１の送受信回路２
２が、携帯電話や自動車電話などに用いられる無線回線
端末に対して信号の送受を行うものであってもよく、こ
の場合にはワイヤレス電話機は不要になる。

【００１７】

【発明の効果】この発明によれば、遠隔地にある２つの
装置の間でデータの送受信を行うに際して、両者をケー
ブルで接続する必要がなく、装置の移動等を不要にして
データ通信作業を容易に行うことができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の構成を示す図である。

【図２】この発明の実施例であるデータ通信装置の外観
図である。

【図３】同データ通信装置の制御部のブロック図であ
る。

【図４】同データ通信装置を適用したデータ通信システ
ムの構成を示す概略図である。

【図５】同データ通信装置の制御部の処理手順を示すフ
ローチャートである。

【符号の説明】

３−キーボード（入力手段） １８−Ｄ／Ａ変換器 １９−Ａ／Ｄ変換器 ２０−変調回路 ２１−復調回路 ２２−送受信回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】装置に固定された固定側コネクタに装着さ
   れる装着側コネクタであって、 送信先の電話番号の入力を受け付ける入力手段と、入力
   手段により入力された電話番号に基づいて回線選択信号
   を作成する選択信号作成手段と、選択信号作成手段によ
   り作成された回線選択信号を含む信号を公衆電話回線に
   接続された回線端末装置との間で無線送受信する無線通
   信手段と、を設けたことを特徴とするデータ通信装置。