JPH06220252A - ゴムの組成物 - Google Patents

ゴムの組成物

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JPH06220252A
JPH06220252A JP2726793A JP2726793A JPH06220252A JP H06220252 A JPH06220252 A JP H06220252A JP 2726793 A JP2726793 A JP 2726793A JP 2726793 A JP2726793 A JP 2726793A JP H06220252 A JPH06220252 A JP H06220252A
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JP
Japan
Prior art keywords
rubber
carbon black
dst
aggregate
tear strength
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2726793A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Sakai
秀之 酒井
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Publication of JPH06220252A publication Critical patent/JPH06220252A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴムの引裂き強度と低発熱特性とのバランス
を良好ならしめる。 【構成】 ゴム100重量部に対し、下記条件により特
定されるカーボンブラックを20〜50重量部配合する
ゴムの組成物であって、(イ)20 m2 /g≦CTAB≦60 m2
/g、(ロ)50ml/100g ≦24M4DBP ≦70ml/100g 、(ハ)
ΔDst/Dst ≦0.90の各条件が必須である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のコロイダル特性
を有するカーボンブラックをジエン系ゴムに配合するこ
とにより、加硫ゴムの発熱性と引裂き強度とを改良し
た、主としてタイヤの低転動抵抗性向上をはかったゴム
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】省エネルギー化の社会的要請に対応する
ために、かねてより低燃費タイヤの開発が進められてお
り、この一環として従来ではタイヤトレッド用ゴムの改
良として低発熱性(低tan δ) のトレッド用ゴムを用い
る一方でタイヤ各部材の薄肉化、アラミド繊維使用等に
よるタイヤ自身の軽量化等種々な手法が平行して行われ
ている。
【0003】しかしながら、上記手法のみでは乗用車タ
イヤの転がり抵抗を低減させる手法としては自ら限界が
あり、最近ではさらなる転がり抵抗低減策の手法として
乗用車タイヤのトレッドゴム以外の部材、例えばサイド
ウオール部、プライ部、更にはインナーライナー部等に
ついてもこれに使用されるゴムの低発熱化の改良が進め
られている。しかしてかかるゴムの低発熱化を改良する
試みとしては、カーボンブラックの配合量を減少させ
る。カーボンブラックのグレードを改良する。以上の
試みがなされているのが現状である。
【0004】前者においては、いわゆるカーボンブラッ
クのストラクチャーを大きくすると弾性率が増大するの
で、弾性率を一定とすればカーボンブラックの配合量を
減らすことができ、したがって発熱性をコントロールす
るという点では有利となる反面、ゴムの疲労性特に引裂
き強度が低下してカーカス層が剥離し易くなってタイヤ
耐久性能上不利となる。
【0005】一方、後者においてはカーボンブラックの
表面構造と物理的挙動に着目し、この凝集体分布の半値
幅(ΔDst) を大きくすることによってゴムの発熱性を
抑制しようとする試み(特開昭56−106936号公
報)があり、また窒素吸着比表面積( N2 SA) 、ジブチ
ルフタレート(DBP )吸油量および24M4DBP 吸油量の相
関性について考察を行い、発熱性について改良を行う試
み(特開昭58−225139号公報)があり、更に一
方では、カーボンブラックの形態測定により、カーボン
ブラックの径の分布精度、凝集体径(Dst )とゴム物性
との影響を考察して、粒径分布、凝集体分布の半値幅
(ΔDst)、凝集体強度(ΔDBP)および N2 SAとの特定
値のカーボンブラックがゴムの耐疲労性改良に効果があ
るという試み(特開昭62−57438号公報)もなさ
れている。
【0006】更に、上記 N2 SA,DBP 吸油量の他にカー
ボンブラックのコロイダル性状に着目してこれを加味し
た、いわゆるカーボンブラックの N2 SA,DBP 吸油量、
凝集体分布のストークスモード径および凝集体分布のス
トークスモード径の半値幅等を特定することによってゴ
ムの耐疲労性改良に効果があるという試み(特開平4−
18438号公報)もなされている。
【0007】しかしながら、これらは何れもゴムの破壊
特性、特に引裂き強度の低下はまぬがれ得ず、低発熱性
との両立は困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上述の如
き実情に鑑み、上記カーボンブラックのコロイダル特性
について詳細にその解明を進めた結果、カーボンブラッ
クのCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド比表
面積)と24M4DBP(ジブチルフタレート吸油量) およびカ
ーボンブラックのDst (凝集体径)とΔDst (凝集体分
布の半値幅)との比、即ち分布指数がゴムの発熱性と引
裂き強度に深く関係しているという知見を見出し、ここ
に本発明を完成するに至った。
【0009】かくして、本発明は上記知見に基づき、CT
ABと24M4CBP およびΔDst /Dst の特定範囲を有するカ
ーボンブラックを特定量配合することにより、ゴムの引
裂き強度を低下させることなく低発熱性とのバランスの
良好なゴム配合物を提供することをその目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】しかして、上記目的に適
合する本発明は、ジエン系ゴム100重量部に対して下
記条件により特定されるカーボンブラックを20〜50
重量部配合してなることを特徴とするゴムの組成物。 (イ)20 m2 /g ≦CTAB≦60 m2 /g (ロ)50ml/100g ≦24M4DBP ≦70ml/100g (ハ)ΔDst /Dst ≦0.90 ただし、CTABはセチルトリメチルアンモニウムブロミド
比表面積、24M4DBP は圧縮後のジブチルフタレート吸油
量、Dst は凝集体径およびΔDst は凝集体分布の半値幅
を指す。
【0011】本発明のゴム組成物は、上記(イ)〜
(ハ)の条件を満足するカーボンブラック用いることを
必須要件とするもので、これによってはじめて所期の特
性を有するゴムの組成物となる。
【0012】上記において、(イ)の条件はカーボンブ
ラックの粒径(比表面積)を定義するものであり、ここ
においてCTABが20 m2 /g 未満では引裂き強度の低下が
著しく、また60 m2 /g を越えると発熱性の改良が困難
となる。
【0013】次に(ロ)の条件はカーボンブラックのス
トラクチャーを定義するものであり、24M4DBP はカーボ
ンブラックを24000psi(1687kg/cm2 )の圧力で4回圧縮
し、その後DBP 吸油量を測定するものであって、ここに
おいて24M4DBP が50ml/100g未満ではゴムの組成物とし
て十分なる補強効果が得られず、また70ml/100g を越え
ると引裂き強度が低下し、発熱性の改良も不十分とな
る。更に(ハ)の条件はカーボンブラック凝集体分布指
数を定義するものであり、ここにおいてΔDst /Dst の
値の大きい方がアグリゲート分布がブロードとな。即
ち、ΔDst /Dst が0.90を越えるとアグリゲートサイズ
の大きいカーボンブラックとなってこれにより発熱性、
引裂き強度共に悪影響を及ぼすので好ましくない。そし
て更に、ゴムに対するカーボンブラックの配合量として
ゴム100重量部に対してカーボンブラックの配合量が
20重量部未満では、引裂き強度の低下はまぬがれ得
ず、また50重量部を越えると発熱性の改良が困難とな
る。
【0014】ところで、本発明においてジエン系ゴムと
は、天然ゴム(NR)をはじめスチレン−ブタジエン共
重合ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ポ
リブタジエンゴム(BR)、ポリクロロプレンゴム(C
R)、イソプレンーイソブチレン共重合ゴム(II
R)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NB
R)、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPDM)等
であり、これらは単独もしくは混合して使用することが
できる。
【0015】上記の如く本発明のゴムの組成物は、主と
してタイヤトレッド以外の各種タイヤゴム部材に適用さ
れるが、その主たるものとしては、ベルトやカーカスブ
ライのコーティングゴム、スキージゴム、クッションゴ
ム等のカーカス部材、サイドウォールゴム、インナーラ
イナーゴム、ビード部材ゴム、ベーストレッドゴム等。
更に工業用ゴム製品としてはコンベヤーベルト、防振ゴ
ム材、シール部材、各種ゴムホース等その適用可能範囲
は広い。
【0016】
【作用】上記各条件を満足するカーボンブラックを天然
ゴムまたは他のジエン系合成ゴムの単独または混合体に
配合したゴムの組成物は、耐疲労性、特に引裂き強度を
低下させることなく、低発熱性を改良し、この両者のバ
ランスを良く具備したものであるから、タイヤ用トレッ
ドゴム以外のタイヤ各部材ゴムとして、更には工業用ゴ
ム製品の基本ゴム配合としてその適用範囲を拡大するこ
とが可能である。
【0017】
【実施例】以下、更に本発明を実施例により説明する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0018】次の表1に示す配合成分の配合割合をゴム
の基本配合とし、またカーボンブラックは表2に示すと
おり10種のゴムの組成物を作製し、下記試験法により
評価を行った。その結果を表2に示す。 以下余白
【0019】
【表1】 注)1.加硫条件 ; 140 ℃×30分 2.NRはRSS#1 を素練り後使用、BRはハイシスBRを使
用。
【0020】試験法 CTAB比表面積(m2 /g );米国材料試験協会規格
(ASTM) D3765-80に準拠して測定した。 24M4DBP 吸油量(ml/100g);ASTM D3493-85a に準拠
して測定した。 Dst (nm), ΔDst (nm);先ず乾燥したカーボンブラ
ックを少量の界面活性剤を含む20%エタノール水溶液と
混合してカーボンブラック濃度50mg/lの分散液を作製
し、これを超音波で十分に分散させて試料とする。次
に、デイスク・セントリフュージ装置(英国 Joyes Lob
el社製) を回転速度8000r.p.m に設定し、これにスピン
液(2%グリセリン水溶液)を10ml加えたのち、1mlの
緩衝液(エタノール水溶液)を注入する。次いで試料0.
5ml を注射器で加えたのち遠心沈降を開始し、同時に記
録計を作動させて光学的に凝集体ストークス相当径の分
布曲線を作成する。得られた分布曲線における最大頻度
のストークスモード径をDst (nm)とし、上記最大頻度の
50%の頻度が得られる大小2点の差(半値幅)をΔDst
(nm)とする。この測定方法によるASTM D24"Standard Re
ference Black C ・3 (N・234)" のDst は80nm ,ΔDst
は60nmとなる。 発熱性(℃);グットリッチフレクソメータを使用
し、ストローク0.75インチ、荷重 55Lbf/サンプルでAS
TM D 623-78 A 法に準拠して測定した。 引裂き強度;ダンベルA型を用いJIS K 6301に準拠
して測定した。 以下余白
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すとおり、配合No. 6,7,8は
本発明の実施例を示すもので、これによると発熱性と引
裂き強度とのバランスが良好であるの対し、他の配合N
o.1〜5,9,10に示した本発明の特性範囲を外れる
比較例では、発熱性と引裂き強度とのバランスが良くな
い。即ち、配合No.1は24M4DBP とΔDst/Dst が過多とな
って発熱性が大きく、No.2はカーボンブラックの配合量
が過少であるので補強効果が低くて引裂き強度が不十分
となり、No.3は反対にカーボンブラックの配合量が過多
となって発熱性が高い。No.4はCTABと24M4DBP が小さ
く、またΔDst/Dstが過多となるので引裂き温度が低
い。更にNo.5はCTABが過多となって発熱性が大きく、N
o.9はΔDst/Dst が過多となって発熱性高く、No.10 は2
4M4DBP が過少であるので引裂き強度が不足する。以
上、比較例は何れも低発熱性と引裂き強度とのバランス
悪く不適である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のゴムの組
成物は前記(イ),(ロ)および(ハ)の条件を満足す
るカーボンブラックをゴムに対して特定量配合すること
によって、引裂き強度の低下を抑制すると同時に発熱性
をも良くコントロールする。その結果ゴムの低発熱性と
耐疲労性とをバランスよく両立させるという特有の効果
を具備するものである。したがって、これにより破壊特
性と低発熱性の両特性が要求される乗用車タイヤのトレ
ッド以外の骨格材の形成をはじめ、各種の工業用ゴム製
品の形成においても極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例によるゴムの組成物の発熱
性と引裂き強度の傾向を示す相関グラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジエン系ゴム100重量部に対し、下記
    条件により特定されるカーボンブラックを20〜50重
    量部配合してなることを特徴とするゴムの組成物。 (イ) 20m2 /g ≦CTAB≦ 60m2 /g (ロ)50ml/100g ≦24M4DBP ≦70ml/100g (ハ)ΔDst /Dst ≦0.90 ただし、CTABはセチルトリメチルアンモニウムブロミド
    比表面積、24M4DBP は圧縮後のジブチルフタレート吸油
    量、Dst は凝集体径およびΔDst は凝集体分布の半値幅
    を指す。
JP2726793A 1993-01-21 1993-01-21 ゴムの組成物 Withdrawn JPH06220252A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7597128B2 (en) * 2003-04-02 2009-10-06 Bridgestone Corporation Rubberized fiber material and pneumatic tire

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Legal Events

Date Code Title Description
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Effective date: 20000404