JPH06217535A - ブロッキング発振式スイッチングレギュレータ - Google Patents

ブロッキング発振式スイッチングレギュレータ

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JPH06217535A
JPH06217535A JP5308658A JP30865893A JPH06217535A JP H06217535 A JPH06217535 A JP H06217535A JP 5308658 A JP5308658 A JP 5308658A JP 30865893 A JP30865893 A JP 30865893A JP H06217535 A JPH06217535 A JP H06217535A
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current
voltage
switching regulator
smoothing capacitor
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JP5308658A
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Peter Preller
プレラー ペーター
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブリッジ整流器V1…V4により整流された
平滑コンデンサCL により平滑化された交流電圧UN
スイッチングして変成器TRの第1の一次巻線nP に与
えるための半導体スイッチング要素T1と、半導体スイ
ッチング要素T1を駆動するための制御装置ICとを有
するブロッキング発振式スイッチングレギュレータにお
いて、簡単な手段で正弦波状電流受入れを達成する。 【構成】 平滑コンデンサCL およびブリッジ整流器V
1…V4と接続された電流ポンプSPが設けられ、該電
流ポンプはブリッジ整流器から半導体スイッチング要素
T1の導通期間の間に電流を受入れ、またこのロードさ
れた電流IC を半導体スイッチング要素T1の遮断期間
の間に平滑コンデンサCL に与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブリッジ整流器により
整流されまた平滑コンデンサにより平滑化された交流電
圧をスイッチングして変成器の一次巻線に与えるための
半導体スイッチング要素と、半導体スイッチング要素を
駆動するための制御装置とを有する正弦波状電流受入れ
のためのブロッキング発振式スイッチングレギュレータ
に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチングレギュレータは無線障害除
去を必要とする高周波ノイズ源である。スイッチングレ
ギュレータが整流された電源網交流電圧を供給される
と、供給電源網に、望ましくなくまた許容高調波電流の
限界値の厳格化により電力会社によりもはや受容され得
ない高調波電流が生ずる。従ってスイッチングレギュレ
ータの正弦波状電流受入れが要望されている。
【0003】無線障害除去はこれまでスイッチングレギ
ュレータにおいて主として電流補償されたリアクトルに
より良好に機能したが、スイッチングレギュレータによ
り惹起される電源網上の高調波電流は顧みられずにい
る。許容高調波電流の限界値の厳格化は通信技術的機
器、たとえばテレビジョン装置のなかのスイッチングレ
ギュレータに対しても当てはまるので、高調波電流を減
少することが必要である。このことはスイッチングレギ
ュレータの正弦波状電流受入れによってのみ解決され得
る。
【0004】正弦波状電流受入れを有するブロッキング
発振式スイッチングレギュレータは既に公知である。た
とえばヨーロッパ特許第 0464240A1号明細書にはスイッ
チングレギュレータの正弦波状電流受入れのために、変
成器の一次巻線にブリッジ整流器により整流された平滑
されていない交流電圧を半導体スイッチング要素を介し
てスイッチングして与えることが提案されている。半導
体スイッチング要素は制御装置により制御装置の第1の
入力端子に与えるべき少なくとも1つの一次電流信号の
規範に従って駆動される。この一次電流信号はその際
に、ブリッジ整流器に接続された後段に接続されている
RC要素を有する単向整流器装置を介して得られる。
【0005】ドイツ特許出願公開第 4008652号明細書に
示されているスイッチングレギュレータは、インダクタ
ンスおよびダイオード回路網と共同作用して、電源網交
流電圧の短時間の低下または遮断が補償されるように作
用する充電コンデンサを有する。そのためにこのコンデ
ンサは、スイッチング要素がスイッチオフされていると
きに充電され、またスイッチング要素が導通していると
きに放電される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ブロ
ッキング発振式スイッチングレギュレータにおいて簡単
な手段で正弦波状電流受入れを達成し得る他の可能性を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は、平滑コンデ
ンサおよびブリッジ整流器と接続された電流ポンプが設
けられ、該電流ポンプは、ブリッジ整流器から半導体ス
イッチング要素の導通期間の間に電流を受入れ、またこ
のロードされた電流を半導体スイッチング要素の遮断期
間の間に平滑コンデンサに与えることにより解決され
る。
【0008】本発明の実施態様は請求項2以下の対象で
ある。
【0009】有利な仕方で本発明による電流ポンプは容
量性装置および整流器装置を有し、その際に整流器装置
はスイッチングレギュレータの入力側のブリッジ整流器
の出力端と平滑コンデンサの端子との間に、平滑コンデ
ンサが充電されるように接続されている。容量性装置は
ブリッジ整流器と変成器の一次巻線の取り出し点、第1
の実施例では好ましくは中央取り出し点との間に接続さ
れる。
【0010】第2の実施例によれば、ブリッジ整流器の
出力端とそれに向けられた容量性装置および整流器装置
の端子との間にリアクトルが挿入されている。容量性装
置はブリッジ整流器と変成器の一次巻線の取り出し点と
の間に接続される。取り出し点は好ましくは、一次巻線
の整流され平滑化された交流電圧に対する端子の外側に
位置している。電源網からの電流受入れはここでは半導
体スイッチング要素のスイッチオン期間全体の間に、お
よび電源網電圧の瞬時位相に関係して部分的にスイッチ
オフ期間の間に行われる。
【0011】たとえば容量性装置として単にコンデンサ
が、また整流器装置としてダイオードが使用されると、
この回路装置が半導体スイッチング要素のスイッチオン
およびスイッチオフの際のオーバーシュートを制動する
ためにも有効に使用され得ることが判明している。それ
によって本発明による電流ポンプにより、さもなければ
スイッチングレギュレータに通常設けられている制動回
路(“スナッバ回路”とも呼ばれる)が省略され得る。
公知のブロッキング発振式スイッチングレギュレータで
は、この制動回路は、たとえばシーメンス製品情報“ブ
ロッキング発振式スイッチングレギュレータIC TD
A4605の機能および応用”、注文番号B111‐B
6090、第25図に示されている(同図のR6、C5
およびV5を参照)ように、一般にダイオード、コンデ
ンサおよび抵抗器から成っていた。コンデンサおよびダ
イオードのみを有する本発明による回路装置により、そ
のために必要な構成要素費用が抵抗器の分だけ減ぜられ
得る。
【0012】本発明による電流ポンプの作用は、容量性
装置のディメンジョニングおよび一次巻線の取り出し点
の選定により、任意に完全作用と無作用との間で設定さ
れ得る。取り出し点の選定により整流器装置と接続され
ている容量性装置の端子における電圧振幅が決定され
る。これは、容量性装置が一次巻線のスイッチングされ
かつ整流された交流電圧に対する端子の間の取り出し点
に位置しているならば、半導体スイッチング要素におけ
る電圧振幅よりも小い。容量性装置の前記端子における
電圧振幅は、取り出し点が一次巻線の半導体スイッチン
グ要素に対して設けられている端子と一致しているなら
ば、半導体スイッチング要素における電圧振幅のオーダ
ーである。構成要素の寄生的作用を考慮に入れて、ほぼ
等大の電圧振幅を得るために、一次巻線に容量性装置を
接続するための取り出し点をその電圧供給のための端子
の外側に置くことは有利である。
【0013】第1の実施例では変成器の一次巻線と二次
巻線との巻数比は、半導体スイッチング要素において降
下する負荷電圧UD 、すなわち通常MOSトランジスタ
ではそのドレイン電圧が、半導体スイッチング要素が再
びスイッチオンされる前に常に0V線に達するように選
ばれる。他の場合には、本発明による容量性装置と半導
体スイッチング要素の負荷区間に対して並列に接続され
ているコンデンサとのなかに存在する残留電荷が、半導
体スイッチング要素を通って流れ、またこれらを不必要
に加熱するであろう。
【0014】
【発明の効果】本発明によるブロッキング発振式スイッ
チングレギュレータは下記の利点を有する: ・二次側の出力電圧におけるリップル電圧が小さい。 ・スイッチングエッジがソフトであり、またオーバーシ
ュートが小さいので、高周波範囲内のノイズ放射が小さ
い。 ・電流ポンプによりオーバーシュートが制動され、また
そのエネルギーが回収されるので、オーバーシュートに
対する制動回路が省略され得る。 ・回路費用が少なくてすむ。
【0015】
【実施例】以下、図面により本発明を一層詳細に説明す
る。
【0016】図1には第1の実施例による正弦波状電流
受入れを有するブロッキング発振式スイッチングレギュ
レータの原理回路図が示されている。ブロッキング発振
式スイッチングレギュレータは、端子1、2および3を
有する一次巻線nP を有する変成器TRを含んでいる。
その際に一次巻線nP は端子1と端子2との間に位置し
ており、一方後で一層詳細に説明する端子3は一次巻線
P の中央取り出し点である。二次側に変成器TRは端
子4、5ならびに6を有する二次巻線nS を有する。端
子5は基準電位にあり、一方端子4および6はそれぞれ
単向整流器に接続されており、その出力端にそれぞれ負
荷R1およびR2が接続されている。変成器TRの二次
側の構成は、ブロッキング発振式スイッチングレギュレ
ータがどのように多くの出力電圧を与えるべきか、また
相応の二次側の出力電圧US1、US2がどのような大きさ
であるべきかに応じて、任意に選ばれ得る。単一の二次
巻線nS の代わりに二次側に複数の二次巻線も設けられ
得る。
【0017】ブロッキング発振式スイッチングレギュレ
ータはさらに、ブリッジ整流器V1、V2、V3、V4
により整流され平滑コンデンサCL により平滑化された
交流電圧UN をスイッチングして変成器TRの一次巻線
P に与えるため半導体スイッチング要素T1、特にM
OSトランジスタを有する。そのためにブリッジ整流器
V1、V2、V3、V4はその入力端子で好ましくはノ
イズ除去フィルタESを介して電源網交流電圧UN の端
子E1、E2に接続されている。電源網交流電圧UN
たとえば220Vであり得る。
【0018】ブリッジ整流器V1、V2、V3、V4の
出力端から、詳細にはダイオードV1およびV2の接続
点と基準電位にあるダイオードV3およびV4の接続点
との間から、整流された出力電圧UA が取り出され得
る。ダイオードV1およびV2の接続点、すなわちそれ
らの陰極端子は本発明によれば整流器装置を介して平滑
化コンデンサCL の端子に接続されており、その他方の
端子は基準電位にある。この整流器装置は好ましくはダ
イオードVであり、その陽極端子はブリッジ整流器V
1、V2、V3、V4のダイオードV1およびV2の陰
極端子と、またその陰極端子は平滑化コンデンサCL
接続されている。ダイオードVと平滑化コンデンサCL
との接続点は、一次巻線nP の端子2と接続されてい
る。一次巻線n P の端子1は半導体スイッチング要素T
1の負荷区間を介して基準電位に接続されている。半導
体スイッチング要素T1としてMOSトランジスタを使
用する場合には、そのために一次巻線nP の端子1はM
OSトランジスタのドレイン端子に、またMOSトラン
ジスタのソース端子は基準電位に接続される。半導体ス
イッチング要素T1の負荷区間に対して並列にもう1つ
のキャパシタンスC2が接続されている。半導体スイッ
チング要素T1はその制御端子、MOSトランジスタの
場合にはそのゲート端子Gを介して制御装置ICにより
駆動される。
【0019】本発明により図1の回路装置は、変成器T
Rの一次巻線nP の端子3とブリッジ整流器V1、V
2、V3、V4のダイオードV1、V2の陰極端子との
間に接続されているもう1つの容量性装置、好ましくは
コンデンサCを有する。容量性装置Cおよび整流器装置
Vから成る装置は、半導体スイッチング要素T1がスイ
ッチオンしているときに、常に電流を受入れ、また半導
体スイッチング要素T1が遮断しているときに、ロード
された電流を平滑化コンデンサCL に再び与える電流ポ
ンプとして作用する。図1によるスイッチングレギュレ
ータの作用の仕方は図2および図3と関連して後で詳細
に説明される。
【0020】図1による回路装置はさらに、変成器TR
の一次巻線nP の端子1と端子2との間に接続されてい
る抵抗とキャパシタンスとの並列回路とダイオードとの
直列回路の形態の制動回路DD 、RD ならびにCD を有
する。これらの回路要素は破線でのみ示されている。な
ぜならば本発明の範囲内でこのような制動回路は省略さ
れ得るからである。すなわち容量性装置Cおよび整流器
装置Vの形態の電流ポンプにより、スイッチングレギュ
レータのオーバーシュートが有効に制動され得る。
【0021】図1には、図2および図3に経過を説明さ
れている本発明の理解のために重要である電圧および電
流が記入されている。UN は端子E1、E2における電
源網交流電圧、IN はこれらの端子E1、E2から取り
出される電流である。UA はブリッジ整流器V1、V
2、V3、V4の出力端子における電圧である。IA
ブリッジ整流器V1、V2、V3、V4の出力端と電流
ポンプSPとの間を流れる電流である。IC は電流ポン
プSPの容量性装置Cを流れる電流、またIB は電流ポ
ンプSPから平滑コンデンサCL へ流れる電流である。
C は一次巻線nP の取り出し点3の電圧、またUD
半導体スイッチング要素T1の負荷区間における電圧で
ある。
【0022】整定した状態ではスイッチングレギュレー
タのスイッチング周波数はたとえば40kHzである。
その場合に一次巻線nP の中央取り出し点3から取り出
し可能な電圧UC は、図2の上に示されているような経
過を有する。電圧UC はたとえば200Vと450Vと
の間を40kHzのスイッチング周波数で振動する。取
り出し点3が一次巻線nP の端子2により近くに選ばれ
ると、UC の電圧振幅はより小さく、他方において取り
出し点3が一次巻線nP の端子1により近くに位置して
いると、UC の電圧振幅はより大きい。取り出し点3が
直接に一次巻線nP の端子1に選ばれると、電圧UC
半導体スイッチング要素T1の負荷電圧UD に等しい。
電圧振幅はその場合に最大である。
【0023】図2には、ブロッキング発振式スイッチン
グレギュレータの端子E1、E2における電源網交流電
圧UN の経過も示されている。220Vの電源網交流電
圧および50Hzの電源網交流周波数の際には、入力端
子E1、E2における電圧は連続的に+310Vと−3
10Vとの間を50Hzの周波数で振動する(220V
・21/2 )。
【0024】さらに図2には、本発明によるブロッキン
グ発振式スイッチングレギュレータにより交流電圧源か
ら取り出される電流IN の経過も示されている。この電
流は図2に実線で示されている。実際にはこの電流IN
は40kHzのスイッチング周波数で断続されており、
その際にこの電流の包絡線が実線の経過をたどる。それ
に対して破線の曲線INBは従来公知の技術によるブロッ
キング発振式スイッチングレギュレータにおいて通常で
あったような電流の包絡線を示す。
【0025】交流電圧周期の大部分の間は、電源網電圧
N の瞬時値の絶対値は平滑コンデンサCL における電
圧UB よりも小さい。しかし電流ポンプなしの公知のブ
ロッキング発振式スイッチングレギュレータでは、電源
網電圧UN の瞬時値の絶対値が平滑コンデンサCL にお
ける電圧UB よりも大きいときにのみ電流が取り出され
た。このことは、交流電圧源の短時間の電流負荷のみが
生じ、破線の曲線INBが明らかに示すように正弦波状電
流受入れとは程遠いことをもたらした。
【0026】図2中に示されているような正弦波状電流
受入れは図1の本発明によるブロッキング発振式スイッ
チングレギュレータにおいて、図3中に示されている電
圧UC 、UD 、電圧UA 、UB ならびにUN および電流
A 、IB ならびにIC の時間的経過から説明される。
時点t1とt3との間で電圧UC が、時点t1での半導
体スイッチング要素T1の遮断の後に上昇する。電圧U
A が、時点t2で整流器装置Vが導通状態になるまで、
容量性装置Cを介して同じく高められる。電圧UA は電
圧UB の高さにとどまる。時点t2とt3との間で平滑
コンデンサCLが容量性装置Cおよび整流器装置Vを介
して電流IC =IB により充電される。二次側での時点
t3とt4との間の変成器TRのエネルギーの放電の後
に、電圧UC は戻り振動により再び低下する。同じく電
圧UA も容量性装置Cを介して低下する。時点t5で電
圧UA は|UN |の瞬時値に達しており、その値にとど
まり、またブリッジ整流器V1、V2、V3およびV4
は導通状態になる。すなわち、電流IA が−IC に等し
くなる。時点t5とt6との間で電源網からのエネルギ
ーが容量性装置Cのなかに一時蓄積される。
【0027】時点t6で半導体スイッチング要素T1の
電圧UD は値0に達し、また半導体スイッチング要素T
1は半導体スイッチング要素のなかに元来存在する逆ダ
イオードを介して逆方向に導通状態になる。半導体スイ
ッチング要素T1は逆導通期間の間は駆動装置IC(た
とえばシーメンスのTDA4605と呼ばれる集積回路
装置)によりスイッチオンされる。時点t1で変成器T
Rが再び磁化され、また半導体スイッチング要素T1が
駆動装置ICにより再び遮断され得るように新たなスイ
ッチング過程が開始される。
【0028】図3から明らかなように、容量性装置C
は、時点t5とt6との間で蓄積された、時点t2とt
3との間で平滑コンデンサCL に与えられる電流IC
対する一時蓄積装置としての役割をする。電源網電圧周
期の大部分の間は、電源網電圧UN の瞬時値の絶対値は
平滑コンデンサCL における電圧UB よりも小さい。本
発明による回路装置によりこれらの時間の間も、最終的
にスイッチングレギュレータの正弦波状電流受入れを可
能にする電流の流れが可能である。
【0029】電流ポンプSPの作用は容量性装置Cのデ
ィメンジョニングにより任意に完全作用と無作用(C=
0)との間で設定され得る。好ましくは容量性装置Cと
半導体スイッチング要素T1に対して並列に接続されて
いるコンデンサC2とはほぼ等しい大きさに、詳細には
nF範囲内にディメンジョニングされる。これらのキャ
パシタンスはスイッチングレギュレータの振動周波数に
も影響する。容量性装置CおよびコンデンサC2のキャ
パシタンスが大きくなると共振変成器への移行が生ず
る。
【0030】図4による実際的な実施例では、ノイズ除
去回路網ESは端子E1、E2の間に接続されているコ
ンデンサC10とそれと共にL形回路を成すリアクトル
Drとにより実現されている。リアクトルDrは、それ
を通って流れる電流の不変性のゆえに、可能なかぎり正
弦波状の電流受入れを考慮しての一層の改善に寄与す
る。
【0031】図5には本発明によるブロッキング発振式
スイッチングレギュレータの第2の実施例が示されてい
る。電流ポンプSPは一次巻線nP の端子1と接続され
ており、この端子にはスイッチングトランジスタT1の
ドレイン端子も接続されている。正電圧を取り出すため
のブリッジ整流器の出力端子20と電流ポンプSPの端
子22との間にリアクトルL1が接続されている。相応
にブリッジ整流器の出力端子21と平滑コンデンサの接
地点と接続されている端子との間にリアクトルL2が接
続されている。両リアクトルL1、L2は逆極性に接続
されている。すなわち両リアクトルに誘導される磁界
は、それぞれ等大逆方向の電流がそれらを通って流れる
ときに、同極性に重畳する。図5による回路は図1によ
るスイッチングレギュレータと同じくスナッバ回路、す
なわち構成要素DD 、RD 、CD を必要としない。さら
にここではスイッチングトランジスタT1の負荷区間に
対して並列に接続されているコンデンサC2も必要とさ
れない。
【0032】図5による回路の機能をいま、電源網電圧
N の瞬時値に対して示されている図6の電流および電
圧経過に関連付けて説明する。図1中にも示されている
電圧UD 、UA 、電流IA 、IB 、IC はそれぞれ相応
の個所で取り出されている。時点t11でスイッチング
トランジスタが制御装置ICにより遮断される。トラン
ジスタT1のスイッチオンおよびスイッチオフ時点は、
制御装置ICにより一次電流および二次電圧に応じて決
定される。スイッチングトランジスタT1の遮断の直後
にそのドレイン電圧UD が急峻に上昇する。この電圧跳
躍は電流ポンプSPのコンデンサCに沿って節点22に
も伝達される。節点22における電圧UA が平滑コンデ
ンサCL に沿って降下する電圧UB の値に達すると、電
圧UA はUB にクランプされる。コンデンサCが一次巻
線nP に対して並列に接続されている。このコンデンサ
は平滑コンデンサCL に対する充電電流IB の一部を形
成する電流IC を介して放電される。コンデンサCの放
電時間の間に電圧UD の上昇は遅らされて経過する。リ
アクトルL1を通る電流IA の不変性に基づいてさらに
ブリッジ整流器V1…V4から電流が引き出される。こ
の電流は平滑コンデンサCL の充電電流IB への別の分
担分を供給する。節点22の電圧が上昇するので、電流
A は時間と共に減少する。コンデンサCおよびリアク
トルL1のなかに蓄積されたエネルギーは、こうしてト
ランジスタT1のスイッチオフ期間の間に平滑コンデン
サCL に伝達される。コンデンサCのなかに蓄積された
電荷が放出された時点t12以降は電圧UD は一定にと
どまる。電流IB はその後は電流IA に等しい。
【0033】時点t13でスイッチングトランジスタT
1が制御装置ICを介して導通状態に切換えられる。ト
ランジスタT1のドレイン端子が接地点と接続され、従
って電圧UD はいまや0Vである。等大の電圧跳躍がコ
ンデンサCを介して節点22に伝達され、従ってその電
圧は接地電位に関して負でもあり得る。電流ポンプSP
のダイオードVが,次いで遮断され、その結果として電
流IB が零になる。リアクトルL1を通る電流の不変性
のゆえに電流IA が流れ続け、またコンデンサCを充電
する。ブリッジ整流器の出力端20に関して負の節点2
2の電位により、電流IA は時間と共に上昇する。電圧
A もコンデンサCの充電特性曲線に従って上昇する。
時点t14でのトランジスタT1のスイッチオフにより
前記のサイクが新たに開始する。
【0034】リアクトルL1はブリッジ整流器V1…V
4から一定の電流IA が引き出されるように作用する。
制御装置ICの調節に従ってトランジスタT1のスイッ
チオン継続時間は電源網電圧UN の実効値の減少または
二次負荷の増大と共に増大する。リアクトルを通る電流
はスイッチオン期間の間のスイッチオン継続時間の増大
と共に増大する。同じくこの場合に電流ポンプの電流受
入れが高まる。すなわち電源網電圧の実効値の減少およ
び二次負荷の増大の際に電流ポンプの作用も高まる。そ
の結果、電源網からの電流受入れはなお一層正弦波状に
近付けられており、また供給電源網への電流高調波の反
作用はなお一層減ぜられている。
【0035】電流受入れは、まさに節点22における電
圧振幅が電源網電圧の波高値に等しいときに、可能なか
ぎり正弦波状である。構成要素の寄生的な作用に基づい
て節点22における電圧振幅は電源網電圧の波高値より
もわずかに小さいことが判明している。このことを補償
するため、図7によれば、電流ポンプSPのコンデンサ
Cが、平滑コンデンサCL またはスイッチングトランジ
スタT1に対する端子12、13の外側に位置する一次
巻線nP の巻線端子に接続されている。それにより節点
22における振幅が増大される。取り出し点の適当な選
定により電圧振幅が電源網電圧の波高値の大きさに設定
され得る。
【0036】図5、7の回路では、上方へのスイッチン
グトランジスタT1のドレイン電圧UD のオーバーシュ
ートは、トランジスタのスイッチオフの直後に電流ポン
プSPのコンデンサにより効果的に断ち切られる。その
結果、スナッバ回路は必要でない。さらに、さもなけれ
ば一般にスイッチングトランジスタT1のドレイン‐ソ
ース区間に対して並列に接続されているコンデンサが省
略され得る。それによりスイッチングトランジスタT1
のスイッチオンが各時点で、すなわち二次電圧の値に無
関係に可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による正弦波状電流受入れのためのブロ
ッキング発振式スイッチングレギュレータの第1の実施
例の原理回路図。
【図2】図1によるブロッキング発振式スイッチングレ
ギュレータのなかの電流および電圧経過。
【図3】図2にくらべて時間軸を拡大した電流および電
圧経過。
【図4】本発明の第1の実施例による電流ポンプを有す
るブロッキング発振式スイッチングレギュレータの詳細
な回路図。
【図5】本発明による正弦波状電流受入れのためのブロ
ッキング発振式スイッチングレギュレータの第2の実施
例の原理回路図。
【図6】図5によるブロッキング発振式スイッチングレ
ギュレータのなかの電流および電圧経過。
【図7】第2の実施例のブロッキング発振式スイッチン
グレギュレータの変形例。
【符号の説明】
C 容量性装置 CD 、DD 、RD 制動回路 CL 平滑コンデンサ Dr リアクトル ES ノイズ除去フィルタ IC 制御装置 L1、L2 リアクトル nP 一次巻線 nS 二次巻線 SP 電流ポンプ T1 半導体スイッチング要素 TR 変成器 V 整流器装置 V1…V4 ブリッジ整流器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブリッジ整流器(V1…V4)により整
    流された平滑コンデンサ(CL )により平滑化された交
    流電圧(UN )をスイッチングして変成器(TR)の一
    次巻線(nP )に与えるための半導体スイッチング要素
    (T1)と、半導体スイッチング要素(T1)を駆動す
    るための制御装置(IC)とを有する正弦波状電流受入
    れのためのブロッキング発振式スイッチングレギュレー
    タにおいて、 平滑コンデンサ(CL )およびブリッジ整流器(V1…
    V4)と接続された電流ポンプ(SP)が設けられ、該
    電流ポンプはブリッジ整流器から半導体スイッチング要
    素(T1)の導通期間の間に電流を受入れ、またこのロ
    ードされた電流(IC )を半導体スイッチング要素(T
    1)の遮断期間の間に平滑コンデンサ(CL )に与える
    ことを特徴とするブロッキング発振式スイッチングレギ
    ュレータ。
  2. 【請求項2】 電流ポンプ(SP)が容量性装置(C)
    および整流器装置(V)を有し、整流器装置(V)が正
    電圧を取り出し得るブリッジ整流器(V1…V4)の出
    力端に接続されている第1の端子と、平滑コンデンサ
    (CL )の端子(B)に接続されている第2の端子とを
    有し、整流器装置(V)の導通方向が、平滑コンデンサ
    (CL )が充電可能であるように向けられており、容量
    性装置(C)がブリッジ整流器(V1…V4)の前記出
    力端に接続されている第1の端子と、半導体スイッチン
    グ要素(T1)の負荷区間の両端から取り出し可能な電
    圧(UD )と同一極性でそれに比例する電圧(UC )を
    取り出し得る変成器(TR)の端子と接続されている第
    2の端子とを有することを特徴とする請求項1記載のブ
    ロッキング発振式スイッチングレギュレータ。
  3. 【請求項3】 変成器(TR)の一次巻線(nP )が、
    半導体スイッチング要素(T1)の負荷区間と接続され
    ている第1の取り出し端子(1)と、平滑コンデンサ
    (CL )の端子と接続されている第2の取り出し端子
    (2)と、容量性装置(C)の第2の端子と接続された
    かつ第1の取り出し端子(1)と第2の取り出し端子
    (2)との間で一次巻線(nP )に接続されている第3
    の取り出し端子(3)とを有することを特徴とする請求
    項2記載のブロッキング発振式スイッチングレギュレー
    タ。
  4. 【請求項4】 ブリッジ整流器(V1…V4)の出力端
    がリアクトル(L1)を介して整流器装置(V)の第1
    の端子および容量性装置(C)の第1の端子と接続され
    ていることを特徴とする請求項2記載のブロッキング発
    振式スイッチングレギュレータ。
  5. 【請求項5】 変成器(TR)の一次巻線(nP )が、
    容量性装置(C)の第2の端子と接続されている第1の
    取り出し端子(11)と、平滑コンデンサ(CL )の端
    子と接続されている第2の取り出し端子(12)と、半
    導体スイッチング要素(T1)の負荷区間と接続された
    第1の取り出し端子(11)と第2の取り出し端子(1
    2)との間で一次巻線(nP )に接続されている第3の
    取り出し端子(13)とを有することを特徴とする請求
    項4記載のブロッキング発振式スイッチングレギュレー
    タ。
  6. 【請求項6】 容量性装置(C)がコンデンサを含んで
    いることを特徴とする請求項1ないし5の1つに記載の
    ブロッキング発振式スイッチングレギュレータ。
  7. 【請求項7】 整流器装置(V)が、電流をブリッジ整
    流器(V1…V4)および容量性装置(C)から平滑コ
    ンデンサ(CL )へ導くダイオードを含んでいることを
    特徴とする請求項1ないし6の1つに記載のブロッキン
    グ発振式スイッチングレギュレータ。
  8. 【請求項8】 ブリッジ整流器(V1…V4)の前に、
    少なくとも1つのリアクトル(Dr)を含むノイズ抑制
    回路網(ES)が接続されていることを特徴とする請求
    項1ないし7の1つに記載のブロッキング発振式スイッ
    チングレギュレータ。
  9. 【請求項9】 容量性装置(C)がnF範囲のキャパシ
    タンスを有するコンデンサを含んでいることを特徴とす
    る請求項1ないし8の1つに記載のブロッキング発振式
    スイッチングレギュレータ。
  10. 【請求項10】 半導体スイッチング要素(T1)のス
    イッチオンおよびスイッチオフの際のオーバシュートを
    制動するために電流ポンプ(SP)が利用されることを
    特徴とする請求項1ないし9の1つに記載のブロッキン
    グ発振式スイッチングレギュレータ。
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