JPH06217450A - 固体回路電力コントローラ - Google Patents

固体回路電力コントローラ

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JPH06217450A
JPH06217450A JP30439793A JP30439793A JPH06217450A JP H06217450 A JPH06217450 A JP H06217450A JP 30439793 A JP30439793 A JP 30439793A JP 30439793 A JP30439793 A JP 30439793A JP H06217450 A JPH06217450 A JP H06217450A
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mosfet
resistor
solid
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Norman E Lecomte
イー.レコムテ ノーマン
Eric K Larson
ケイ.ラーソン エリック
Thomas R Maher
アール.マハー トーマス
Sepideh H Nott
エィチ.ノット セピデ
W Kawate Keith
ダブリュ.カワテ ケイス
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱型回路ブレーカーの性能特性を有し、負荷
電流のトリップ条件を外部でプログラミングできる固体
回路電力コントローラを提供する。 【構成】 電流が過負荷になると、I2 RC回路部32
により、過負荷の大きさの自乗に逆比例する時間で負荷
電流を中断し、電力用MOSFET(PS1〜PS7)
のドレイン〜ソース間抵抗値を制御することにより、負
荷電流を選定した最大レベルに制限する。MOSFET
のジャンクション温度が許容最高温度に上昇すると、第
2次の中断を行う。熱型回路ブレーカーの特性を持たせ
る熱記憶機能は上記両中断信号に含まれている。制御特
性は、コントローラを含む密閉型パッケージ内部の部品
(Rcl1i、Rcl2i、Rii、Cii、Rmpi 、Cmpi )の値
により初期値が決めれるが、これらの値を選定すること
により外部でプログラミングできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に固体回路コントロ
ーラに関しているが、より詳細には、負荷に対する電力
をスイッチし、電力消費によるスイッチの毀損(damag
e)を防止する固体回路コントローラに関する。
【0002】
【従来の技術】このコントローラは多くの用途で有用で
あるが、航空機の配電システムに対する使用などはその
好例である。従来このようなシステムは電気機械的な回
路ブレーカを使用して制御されていたが、これらの回路
ブレーカには、電流によって電線の抵抗で発生する熱を
感知するバイメタル素子が組み込まれていた。バイメタ
ル・センサに固有な性質は「熱記憶」(thermal memor
y)として知られている。バイメタルは電線と同様に熱
を蓄えかつ消費するので、以前の過負荷状態で上昇した
電線温度が残っている場合、回路ブレーカのトリップ時
間を短くする。このことは、トリップ時間対負荷電流の
MS3320標準に述べられている通り、電線に多数の
負荷がかかっていたりその直前の負荷状態になっている
とき、熱エネルギを電線の毀損に対するしきい値以下に
維持することにより電線を保護しているのである。ま
た、かかる回路ブレーカは、電動機負荷、ランプ負荷の
ような大きな突入電流が瞬間的に流れても厄介なトリッ
プが起こらないようになっている。たとえば、公称定格
の4倍から15倍の突入電流が数秒間も継続することが
あるが、電動機、電源、白熱フィラメントの突入電流と
しては普通なのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固体回路技術とコンピ
ュータ技術の進歩によって、全自動制御の可能性が提供
されているが、これによって重量をかなり軽減させると
共に航空機の搭乗員が過負荷になるのを低減し、保守性
と信頼性を向上させることになる。このような制御を実
現するときの1つの方法が、本発明の譲受人に譲渡され
た米国特許第4,866,559号に示されかつ説明さ
れている。その制御装置では電熱型センサが電流感知素
子として使用されている。電流感知素子の抵抗ビームの
中のI2 RC電力消費は、その表面の温度勾配を電流と
時間の関数として測定できる。電子回路がこのビームの
中央と端の間の最大温度差に応答して、従来の電気機械
的、熱型回路ブレーカーと同様なトリップ時間対負荷電
流トリップ特性になる。
【0004】この方法は有効であるが、電気機械的セン
サに必要なスペースは所望のスペースよりも大きく、要
求される最適な対温度性能を維持するために使用する製
造プロセスは高価である。
【0005】したがって、本発明の目的は改良された固
体回路電力コントローラを提供することであるが、この
コントローラは従来の熱型回路ブレーカーの性能特性を
含んでおり、上述した先行技術における問題点を克服し
ている。別の目的は固体回路電力コントローラの正確性
を改善すると共に、複合製造方法と互換性があり、コン
ピュータ制御システムを使用し易い固体回路電力コント
ローラを提供することである。本発明の更に別の目的
は、各種時間・電流曲線、負荷電流曲線など、広範な用
途に容易に適合できることである。他の目的は、高電圧
の直流をスイッチするのに使用できる固体回路電力コン
トローラを提供することである。
【0006】本発明の別の目的は、かかる電力コントロ
ーラに使用する固体回路スイッチ、たとえばMOSFE
T、を電力消費による熱的毀損から保護することであ
る。本発明の別の目的は、高電圧の直流をスイッチする
ことと共に、それを流れる電流を制限するために使用す
る固体回路スイッチを、スイッチの内部の電力消費から
の熱的毀損から保護するコントローラ装置を用意するこ
とである。
【0007】本発明の更に別の目的は、電流の過負荷保
護、MOSFETの熱的保護、異なる各種用途に望まれ
る電流制限を含むある種の機能を調整するために固体回
路コントローラを外部でプログラミングできるような形
(in-situ)にすることである。
【0008】以下に述べる本発明の実施例の説明から、
いろいろな別の目的と利点が現れてくるから、その斬新
な機能を添付の図面と請求の範囲と共に以下に明らかに
する。
【0009】
【課題を解決する手段】簡潔に説明すると、本発明によ
れば、抵抗器、コンデンサ、変成器、ツェナーダオイー
ド、MOSFET等を含む外部の離散的部品とともに、
電力供給ASIC(Supply ASIC)および制御ASIC
(Control ASIC)と呼称する2つの集積回路を含むコン
トローラが設けられている。
【0010】電力供給ASICは電流源部(Current So
urce section)、絶縁型論理部(Logic With Isolation
section)および発振器部(Oscillator section)から
構成されている。
【0011】絶縁型論理部は外部コントローラと制御A
SIC回路との間のインタフェースとなっていて、コマ
ンド入力ステージと完全にTTLとコンパチブルなステ
ータス出力ステージおよびトリップ出力ステージとを有
している。。本発明によれば、入力コマンド信号はオン
/オフ機能とトリップ・リセット機能を制御する。本発
明の機構によれば、ハーネス電線が破損したため開放回
路になっているため外部コマンド信号が消失した場合、
コマンド入力を、通常閉じているピンあるいは通常開い
ているピンにそれぞれ接続することにより、初期値をコ
マンド・ハイ(コントローラ・オン)あるいはコマンド
・ロウ(コントローラ・オフ)状態に設定することがで
きる。出力ステータス信号は、選定された負荷電流状態
あるいは負荷電圧状態が存在しているかどうかを示し、
出力トリップ信号はトリップ状態が発生したかどうかを
表す。本発明の機構によれば、トリップ状態はI2 RC
回路あるいはMOSFET保護回路のいずれかによって
発生するが、これについては以下に説明する。
【0012】電流源部は、電力供給ASICの絶縁型論
理部と発振器部に対して、温度に対して安定な電流源を
提供する。バイアス電流は外部の抵抗器により設定され
る。
【0013】発振器部が変成器の駆動信号を発生させる
と、つぎに絶縁されている制御ASIC回路に電力を供
給するためにこの変成器が使用される。発振器は、高速
の比較器出力のある改良されたエミッター結合発振器か
らつくられている。発振器の周波数は外部に搭載されて
いる抵抗器とコンデンサにより設定される。
【0014】本発明によれば、制御ASICは、MOS
FET駆動・電流制限部(MOSFET Drive and Current s
ection)、MOSFET保護部(MOSFET Protection se
ction)、I2 RC部、論理部、ステータス部(Status s
ection)、バンドギャップ電流/電圧基準部(Band Gap
Current/Voltage Reference section)、光アイソレー
ター駆動部、パワーアップ・リセット部から構成されて
いる。
【0015】MOSFET駆動・電流制限部は、MOS
FETのゲート〜ソース間の電圧を制御することにより
複数のMOSFETをオンにしたりオフにしたりする。
さらに、本発明の機構によれば、このMOSFET駆動
・電流制限部は、それぞれゲート〜ソース電圧を大きく
したり小さくしたりして、MOSFETがオンのときの
抵抗(以下オン抵抗と呼ぶ)を小さくしたり大きくした
りすることにより、MOSFETを介して流れる電流を
制限する。この電流制限レベルの外部校正は、外部に搭
載されている一対の抵抗器をトリミングすることにより
実行される。NチャネルMOSFETのオン抵抗は同程
度の大きさのPチャネルMOSFETよりも小さいの
で、このコントローラにはNチャネルMOSFETを使
用することが望ましい。
【0016】MOSFET保護部はMOSFETの温度
上昇に比例したアナログ電圧を発生し、MOSFET
が、基準電圧によってシミュレートされた(simulated)
許容温度上昇になった場合、電流制限中に大電力が消費
されることによりMOSFETが熱的に毀損することを
防止するため、トリップ信号を与える。本発明の機構に
よれば、このMOSFET保護部には熱記憶が含まれて
いる。
【0017】本発明によれば、MOSFETの両端の電
圧降下に比例した電流が発生し、この電流はこのMOS
FETの内部で消費される電力に比例した第1の電気信
号に変換される。この信号は時間の関数として積分され
MOSFETのジャンクション温度の上昇に比例した第
2の信号となり、ジャンクションが所定の許容温度上昇
に達したときトリップ信号が発生する。
【0018】I2 RC部は、電線が、基準電圧によって
シミュレートされた最高温度上昇になった場合、電線の
温度上昇あるいは電線に蓄積された等価なエネルギに比
例したアナログ電圧を発生する。このI2 RC部は、電
線を介して流れる電流を測定する線形回路を含み、電線
に加わる電流の熱衝撃を計算し、そして電線の温度が、
MS3320トリップ時間対負荷電流曲線を引用した選
ばれた1つの曲線によって決まる選定された温度に上昇
した場合、コントローラをトリップする信号を与える。
この回路が、電線に直列に接続されたシャント抵抗の両
端の電圧信号として電線の電流を読み取ると、この信号
は増幅器ステージにより拡大されて電流に変換され、つ
いで結果としてRC回路網に流れる電流によって2乗さ
れる。RC回路網からの出力電圧は比較器によりモニタ
ーされるが、この比較器は、エネルギ方程式にしたがっ
て基準電圧により設定されたしきい値を有している。R
C回路網の出力電圧がしきい値に到達した場合、比較器
の出力は反対の状態に遷移し、MOSFETをオフにす
ることによって電線内の電流を中断させるためトリップ
状態の論理部に信号を送る。本発明の機構によれば、I
2 RC部には熱記憶が含まれている。
【0019】論理部は、コマンド入力に基づいてMOS
FET駆動・電流制限部、MOSFET保護部、光アイ
ソレーター駆動部に対する内部制御信号とI2 RC部お
よびMOSFET保護部からのトリップ信号を発生す
る。本発明の機構によれば、論理部には、コマンド入力
信号によりリセットが与えられるまでトリップ状態を維
持するトリップラッチも含まれている。トリップラッチ
には、誘起された電圧スパイクあるいは電流スパイクか
ら誤ってトリップしたりリセットしたりすることを防止
するため、一組のセット遅延時間およびリセット遅延時
間が含まれている。この遅延時間は外部に搭載されたコ
ンデンサにより調整できる。
【0020】ステータス部は、電圧が選定された場合、
所定のレベルを越える電圧が負荷端子にあることを示す
信号を与え、電流が選定された場合、所定のレベルを越
える電流が負荷端子にあることを示す信号を与える。ノ
イズ耐力(noise immunity)を向上するために電圧ステ
ータスと電流ステータスのしきい値にヒステリシスが採
用されている。ヒステリシスを備えた電圧ステータスし
きい値は外部抵抗器により設定されるが、ヒステリシス
を備えた電流ステータスしきい値は内部で設定される。
【0021】バンドギャップ電流/電圧基準部は、制御
ASIC回路の他部を動作するため、温度に対して安定
した電圧基準と電流源を供給する。またバンドギャップ
電流/電圧基準部はASIC内部の抵抗器に比例した値
の電流源を与える。抵抗器に比例した電流源(ratioed
resistor current sources)は、基準電圧とは別に制御
ASICの内部で温度に安定な電圧を確定するために使
用される。電圧基準および電流源は、本質的に温度に対
して安定な「バンドギャップ電圧」基準の使用によって
確定される。バンドギャップ電流源の値は外部抵抗器に
より設定される。またバンドギャップ電圧基準は、この
ASICの他の部で使用される約7.5ボルトの供給電
圧を確定するために使用される。
【0022】光アイソレータ駆動部は、光アイソレータ
の光ダイオードに対して駆動信号を与え、電力供給AS
ICに対してステータス表示およびトリップ表示を送
る。光ダイオードをオンにしてステータス状態あるいは
トリップ状態を指示すれば、この回路は光アイソレータ
の光ダイオードを介して7.5ボルトの供給電流の行き
先を変更する。
【0023】パワーアップ・リセット部は、制御ASI
Cを動作させる供給電圧が十分に立ち上がるまで、制御
回路の各機能部を、MOSFETオフ、トリップラッチ
・オフ、トリップおよびステータス光アイソレータ・オ
フ、MOSFET保護ディスエーブルなど、所定の状態
に設定する。
【0024】本発明によれば、コントローラの選ばれた
機構は、外部でプログラミングでき、特定の用途に対し
てコントローラを正常にカスタマイズできるようになっ
ている。これらの機構には、機能を初期設定値のレベル
に校正し、かつコントローラを内蔵する密閉型パッケー
ジから外部の接続点に延びる線を追加することにより、
2 RC回路、電流制限回路、MOSFET保護回路、
MOSFET保護回路が含まれている。I2 RC回路の
動作は集積回路(ICs)の外に配置されたある種の部
品により設定されるが、これらの部品は抵抗器Ri およ
びコンデンサC i を含むコントローラ回路を構成してお
り、抵抗器Ri およびコンデンサCi はトリップ時間対
負荷電流曲線の形を設定するために使用され、ここでR
i は最終のトリップレベルを設定するのに使用され、R
i およびCi により時定数が決定される。本発明の機構
によれば、Ri およびCi は、(パッケージの内部に配
置されている)Rii、Ciiと(パッケージの外部に配置
されている)Rie、Cieとに分割される。RieとCie
iiとCiiに並列に接続されている。内部のIC以外部
品RiiとCiiは無効値を与え、かつ低い限界あるいはプ
ログラミング可能性を決めるように選択される。
【0025】本発明の別の機構によれば、電流レベルも
外部でプログラミング可能である。電流制限レベルはI
C外部の抵抗器Rs 、Rc11 、Rc12 によって影響を受
ける。抵抗器Rcl1 は、密閉型パッケージから外部に延
びている電流パスの外部接続点の間で、パッケージの内
部に配置されているRcl1iとパッケージの外部に配置さ
れているRcl1eにより2つの並列抵抗器に分割されてい
る。抵抗器Rcl1iとR cl2 の値は初期値、即ち望ましい
範囲の最低電流制限値に選択されている。外部の抵抗器
cl1eを内部の抵抗器Rcl1i並列に配置することはR
cl1 の実効値を小さくすることになり電流制限レベルを
大きくすることになる。
【0026】本発明の別の機構によれば、MOSFET
保護回路は、I2 RC回路と同様に外部でプログラミン
グすることができる。MOSFET保護回路の動作はI
C以外の部品、抵抗器Rmv、RmpおよびコンデンサCmp
により設定される。部品RmpおよびCmpはトリップ時間
対ライン〜負荷間の電圧の形を設定するために使用さ
れ、抵抗器Rmpは最終トリップレベルを設定するために
使用され、部品RmpおよびCmpにより時定数が決定され
る。抵抗器RmpおよびコンデンサCmpはパッケージの内
部に配置されているRmpi 、Cmpi とパッケージの外部
に配置されているRmpe 、Cmpe とに分割される。R
mpe とCmpe はRmpi とCmpi に並列に接続されてお
り、Rmpi とCmpi は初期値を与え、かつプログラミン
グ可能性を低い限界に固定するように選択される。
【0027】I2 RC部について上に参照したシャント
抵抗器は、同じ日付で出願した同時係属出願に示されか
つ説明されているが、ここでこの出願に言及することに
より、この出願の開示内容は本願に明確に組み入れるこ
とにする。
【0028】本発明によるコントローラに使用するため
に特に適した安全ヒューズは、同じ日付で出願した同時
係属出願に示され、かつ開示されているが、ここでこの
出願に言及することにより、この出願の開示内容は本願
に明確に組み入れることにする。
【0029】
【実施例】図1を注意して参照すると、このコントロー
ラは第1の電力供給部分を含み、、この第1の電力供給
部分には絶縁型論理部16、発振器部18、電流源部2
0の機能ブロックが含まれている。このコントローラの
第2の制御部分には、MOSFET駆動・電流制限部4
0、MOSFET保護部42、I2 RC部32、論理部
44、ステータス部34、バンドギャップ電流/電圧部
30、光アイソレータ駆動部38、パワーアップ・リセ
ット部36が含まれている。
【0030】以下に述べる説明を参照し、全ての電流源
は理想的電流源ではないということに注意すべきであ
る。電流源のマイナスの端子は、プラス側の端子よりお
よそ1つのダイオードの電圧降下(one diode voltage
drop:以下「1ダイオード電圧降下」とする)分だけマ
イナス側に高くなっているという条件で機能しているだ
けの電流源なのである。もし1ダイオード電圧降下より
も低いとすれば、出力電流は実効的にゼロである。特に
注意しない限り、各論理ゲートと比較器の出力はオープ
ン・コレクタ・トランジスタ(NPN)であり、したが
って論理ロウ電圧は出力トランジスタの飽和電圧(約
0.2ボルト)に等しい。全論理ゲートの入力は非理想
的な電流源であるから、電流源の非理想的な能力のため
に、論理ハイ電圧は、電流源のマイナス側端子における
電圧マイナス1ダイオード電圧降下に等しい。特に説明
しない限り、ASIC内部の全電圧は、ローカルなある
いは個々のASICのグラウンドを基準としている。書
かれている電圧の値は公称値とする。
【0031】本発明の好適実施例によれば、図2、図
3、図4から判るように、このコントローラは、電力供
給ASIC12および制御ASIC14と呼ぶ2つの集
積回路(ICs)と、IC外部の各種の離散的な部品と
から構成されている。なお、図3と図4とは対応する矢
印部で結合してひとつの回路図となる。
【0032】図2から判るように、電力供給回路は電力
供給ASIC12と、コンデンサ、抵抗器、光トランジ
スタ/LED、変成器、ダイオードブリッジを含むIC
外部の各種の部品とからつくられている。電力供給AS
IC12は絶縁型論理部16、発振器18、電流源20
の機能部からつくられている。
【0033】絶縁型論理部16の機能は、コマンド・ラ
インに対するTTLコンパチブル入力ステージ、ステー
タス・ラインおよびトリップ・ラインに対するTTLコ
ンパチブル出力ステージ、ステータス・ラインおよびト
リップ・ラインの光アイソレータSと光アイソレータT
に対してそれぞれ光トランジスタ受信器、を提供するこ
とである。2つの回路の間の絶縁性を確保するために、
ASIC12とASIC14との間で通信される制御信
号はすべて光アイソレータを介して転送される。
【0034】入力/出力規格は以下の通りである: 入力 TTL論理ハイ入力電圧 最高 2.0ボルト TTL論理ロウ入力電圧 最高 0.8ボルト TTL論理ハイ入力電流 最大 20 マイクロアンペア TTL論理ロウ出力電流 最大 400 マイクロアンペア 出力 TTL論理ハイ出力電圧 最低 2.4ボルト TTL論理ロウ出力電圧 最低 0.4ボルト TTL論理ハイ出力電流 最小 400 マイクロアンペア TTL論理ロウ入力電流 最小 8 ミリアンペア
【0035】コマンド入力ラインは、ASIC12に対
する過渡的な毀損を保護するため、IC外部のフィルタ
ー・コンデンサCcdに接続され、回路のノイズ耐力を
改善するヒステリシスを備えたインバータINV1の入
力に接続されている。このコントローラを使用すべき負
荷の特殊性に依存して、通常閉じている10マイクロア
ンペアの電流源I1あるいは通常オープンになっている
10マイクロアンペアの電流源I2のいずれかをコマン
ド・ピンに接続することにより、INV1の入力は、コ
マンド・ラインが開路すなわち断線になっているとき、
それぞれ(バイアスより1ダイオードの電圧降下分低
い)ハイか(バイアス・グラウンドより1ダイオードの
電圧降下分高い)ロウに引かれる。
【0036】電流源I3、I4はそれぞれトランジスタ
Q1のベースとコレクタに接続されるが、トランジスタ
Q1のコレクタは光アイソレータCに接続されている。
インバータINV1の入力がロウの場合、インバータI
NV1の出力はオープンコレクタNPNトランジスタで
あり、200マイクロアンペアのI3はトランジスタQ
1にベース電流を供給する。トランジスタQ1はI4に
よって供給された2ミリアンペアのコレクタ電流により
飽和しているので、コマンド光アイソレータCのLED
を介して電流は流れず、LEDはオフとなっている。
【0037】インバータINV1の入力がハイの場合イ
ンバータINV1の出力はロウであり、I3からの20
0マイクロアンペアの電流源により飽和したNPNトラ
ンジスタとトランジスタQ1はオフ(オープンコレク
タ)となっているので、電流源I4はコマンド光アイソ
レータCのLEDに電流を供給してLEDをオンにす
る。
【0038】回路のノイズ耐力を改善するため、インバ
ータINV2、INV3は共にヒステリシスが組み込ま
れた入力ステージを備えている。IC外部のコンデンサ
tr、Cstは、ASIC12に対する過渡的毀損を防ぐ
ためそれぞれトリップ出力およびステータス出力に接続
されている。
【0039】トリップ光アイソレータTの光トランジス
タの状態がオープンコレクタ(LEDはオフ)の場合、
インバータINV2の入力はI5(200マイクロアン
ペア)により高位しきい値以上に引かれて、インバータ
INV2の出力はロウになり、飽和したNPNトランジ
スタ、即ちトリップ状態ではないことを示している。ト
リップ光アイソレータTの光トランジスタが飽和(LE
Dはオン)している場合、インバータINV2の入力は
低位しきい値以下となり、インバータINV2の出力は
オープンコレクタのNPNトランジスタとなり800マ
イクロアンペアのI8によりハイに引かれ、トリップ状
態であることを示している。
【0040】同様に、ステータス光アイソレータSの状
態がオープンコレクタ(LEDはオフ)の場合、インバ
ータINV3の入力はI6(200マイクロアンペア)
により高位しきい値以上に引かれて、インバータINV
3の出力はロウになり、飽和したNPNトランジスタ、
即ちステータス状態ではないことを示している。ステー
タス光アイソレータの光トランジスタが飽和(LEDは
オン)している場合、インバータINV3の入力は低位
しきい値以下となり、インバータINV3の出力はオー
プンコレクタのNPNトランジスタとなり800マイク
ロアンペアのI7によりハイに引かれ、ステータス状態
であることを示している。
【0041】発振器部18の機能は変成器を駆動する信
号を発生することであり、この変成器駆動信号は、絶縁
変成器22、全波整流ブリッジBR1、平滑用コンデン
サC vs1 により、ASIC14のコントローラ回路に電
力を供給するために使用される。
【0042】発振器26は、トランジスタQ2、Q3を
駆動するように高速出力比較器により改良された標準の
エミッター結合発振器である。発振器の周波数はASI
Cの外部に搭載されたコンデンサCOSC と抵抗器ROSC
により設定される。発振器26は2つの出力信号、A、
Bを発生するが、これらは250キロヘルツの方形波で
相互に180°移相している。発振器は、トランジスタ
Q2、Q3を駆動してハイの場合飽和させ、ロウの場合
オープンコレクタにする。トランジスタQ2、Q3のコ
レクタは変成器22の1次巻線の両端子に接続され、変
成器22の1次巻線のセンタータップはバイアスライン
に接続されている。トランジスタQ2、Q3によって駆
動されると、変成器は2つの同期した1:4の比の変成
器(1次対2次の比は1/2:2)として動作する。変
成器の実際の効率によりトランジスタQ2、Q3の飽和
電圧は0.2ボルトに、バイアス電圧は5ボルト等しい
が、変成器の2次巻線の両端にピーク・ピーク電圧1
6.5ボルトの方形波が発生する。全波整流器BR1は
15.1ボルトの直流出力を生成するため、変成器の2
次巻線の両端に配置される。コンデンサCvs1 は整流器
の直流出力の両端に配置されて、ASIC14の制御回
路に電力を供給するVS1とGNDの間に接続される出
力を平滑化する。
【0043】電流源部20の機能は、ASICの他部に
電力を供給するため温度に対して安定な電流源を提供す
ることである。他の全電流源を誘導するために使用され
る基準電流レベルは、IC外部に接続されている抵抗器
sbias により設定される。電流源部20とASIC1
2の他の機能部位は5ボルトの公称電圧レベルで動作す
る。IC外部のコンデンサCbiasは、ASIC12の機
能ブロックのスイッチングにより発生するノイズを最小
にし、かつASIC12の過渡的毀損を保護するため、
バイアス・ラインおよびバイアスGNDラインの間に取
り付けられている。
【0044】制御回路の機能は、a)MOSFETでつ
くられた固体回路スイッチによりASIC12からのC
com 入力に対応して、負荷電流をオンにしたりオフにし
たりし、b)選定したトリップ時間対負荷電流曲線にし
たがって負荷から負荷電流を除く1次トリップ機構を与
え、c)所定の校正レベル(電流限界)に最高負荷電流
を制限し、d)MOSFETを毀損から保護する2次ト
リップ機構を与え、e)ASIC12からのCcom 入力
によりリセットされるまでコントローラをオフとして、
トリップを保持するトリップ・ラッチ機能を与え、f)
規定のしきい値を越える負荷電流あるいは負荷電圧のい
ずれかが存在していることを反映するステータス表示を
ASIC12に連絡するため、光アイソレータLEDに
必要な駆動信号を与え、g)ASIC12にトリップ表
示を連絡するため、光アイソレータLEDに必要な駆動
信号を与える、ことである。
【0045】図3と図4から判るように、制御回路は制
御ASIC14と抵抗器、コンデンサ、光トランジスタ
/LED、MOSFET、半導体過渡電圧サプレッサー
を含むIC外部の各種の部品とからつくられている。制
御ASIC14は次の機能部、バンドギャップ電流/電
圧基準部30、I2 RC部32、ステータス部34、パ
ワーアップ・リセット部36、光アイソレーター基準駆
動部38、MOSFET駆動・電流制限部40、MOS
FET保護部42、論理部44から構成されている。
【0046】バンドギャップ電流/電圧基準部30は、
ASIC14の他の機能部によって使用される、温度に
対して安定な電圧基準、温度に対して安定な電流源、抵
抗器に比例した電流源を提供する。
【0047】バンドギャップ電圧基準Vref は標準バン
ドギャップ基準回路から引き出されるが、この標準バン
ドギャップ基準回路は、約1.25ボルトの本質的に温
度に対して安定な電圧を生成する。そしてこの電圧は内
部の抵抗器による比例動作を使用して拡大され、ASI
C14の他の機能部に対する基準電圧の役目をする3.
25ボルトのVref を得る。またVref はRcbias とと
もに使用されて、ASIC14の他の機能部に電力を供
給するために使用される、温度に対して安定なバンドギ
ャップ(BG)電流源を生成する。また、抵抗器に比例
した(RR)電流源はこの機能部の中に生じる(develo
ped)が、これらの電流源の値は、RR電流源の値を確定
するために使用される電流源に一致したASICの内部
の抵抗器を介してRR電流源を与えることにより、V
ref 以外の値の温度に対して安定な電圧基準、即ちAS
IC14の他の機能部位に必要な電圧基準を生成するた
め、ASICの内部の抵抗器により比例する。
【0048】I2 RC回路32は、電線を流れる電流に
よる発熱の関数として電線の温度の電子的アナログ値を
生成し、トリップ時間対負荷電流曲線をシミュレートし
て、該電線温度が所定の大きさに上昇したことを示すト
リップ信号を出力する。さらに、回路32は「熱記憶」
として知られる機能を備えている。熱記憶とは、前に電
線に蓄積されたエネルギ、あるいは前の負荷電流のため
に電線の温度が当初から高いことにより、所与の負荷電
流レベルのトリップ時間を短くする機構を指す用語であ
る。この機構がなければ、所与の負荷電流レベルに対す
るトリップ時間は一定の値のままとなり、電線温度が室
温に戻ることができない間隔で負荷電流を反復して使用
すると、電線は最高規定レベルを超過してしまうことに
なる。
【0049】電線温度を選定した大きさに上昇する電力
量を消費するのに必要な時間を決定するために、電線の
熱的模型を使用することができる。以下に示す1階微分
方程式は、電線に蓄積されるエネルギを、時間の関数で
表した電線の温度上昇に比例する時間の関数(E
w (t))模型である。即ち、
【数2】 ここに、 Rw 電線の抵抗 Iw (t) 時間の関数としての電線を流れる電流 Rw w2(t) 電線内で消費される電力 K 1/電線の熱時定数
【0050】この解は次の通りである。
【数3】
【0051】I2 RC回路部32は、電線の温度上昇を
シミュレートし、電線の温度が規定値に上昇した場合ト
リップ信号を発生する。回路32は電圧の形をした電気
信号を発生するが、この電気信号は、以下に説明するよ
うに、上記エネルギ/温度方程式に比例している。
【0052】シャントRs を介して流れる負荷電流Iw
(t)により、シャントRS の両端に次の電圧が生じ
る。
【数4】 グラウンド感知オペ・アンプOP2の非反転端子は60
0オームの抵抗器R24を介してシャントRSのプラス
側に接続されている。オペ・アンプOP2の出力はNP
NトランジスタQ29のベースおよび安定化コンデンサ
t1とそれに直列に接続されている抵抗器Rivを介して
接地に接続されている。トランジスタQ29のエミッタ
ーは、コンデンサCt1と抵抗器Rivの接続点と、600
オームの抵抗器R25を介してオペ・アンプOP2の反
転端子に接続されている。このオペ・アンプOP2のフ
ィードバック回路の配列により、オペ・アンプOP2の
反転端子の電圧はその非反転端子の電圧、即ちRs の電
圧と強制的に等しくさせられることになる。トランジス
タQ29のベース電流は無視できるとすると、
【数5】 トランジスタQ30、Q31、Q32は標準「ウィルソ
ン」電流ミラー構成をつくっており、ベース電流の誤差
を最小にすることによりコレクタ電流の整合を改善して
いる。IC外部のトランジスタQ30、Q31のエミッ
ター抵抗Rt 1、Rt 2はそれぞれ電流i2(t)の外
部校正用手段となっている。即ち、
【数6】 電流i2(t)の校正は、極めて正確にそして迅速かつ
低コストで、コントローラ・トリップ時間対負荷電流曲
線の最終トリップを調整する手段になる。最終トリップ
の校正は、以下に説明するようにして行われる。即ち、
コンデンサCi を回路から外して回路の時定数を0に等
しくし、コントローラを介して選定した最終トリップ電
流を流し、それぞれ比較器CMP7の反転および非反転
入力に接続されているピンCal1とCal2(P29、P
30)の間の電圧差が0ボルトになるまで抵抗器R
t 1、Rt 2を微調整(trimming)するのである。つい
でコンデンサCi を接続して回路を完成する。
【0053】レーザートリミングのような抵抗器の調整
方法は抵抗器の値を大きくするだけであることから、電
流i2(t)の調整には2つの抵抗器が必要である。ト
ランジスタQ30に接続されているRt 1の値を大きく
するとi2(t)が大きくなり、トランジスタQ31に
接続されているRt 2の値を大きくすると電流i2
(t)の値が小さくなる。
【0054】NPNトランジスタQ33、Q34、Q3
5、Q36と300マイクロアンペアのバンドギャップ
電流源、Iref により、以下に示すように近似的に電流
を自乗する機能が形成される。
【数7】
【0055】自乗される電流i2はダイオード接続トラ
ンジスタ(diode connected transistor)Q33、Q3
4に供給される。トランジスタQ36は相対的に大きい
電流源(300マクロアンペア)により電流が供給され
る。i3に比較して大きい電流源Iref のためにトラン
ジスタQ36の両端のダイオード降下電圧は常に一定で
あり、トランジスタQ33、Q34の両端に発生する2
つのVbes の合計はトランジスタQ35のベース〜エミ
ッター間に印加され、これによってQ33、Q34のコ
レクタ電流を自乗する。
【0056】トランジスタQ37、Q38、Q39と抵
抗器R26、R27は標準ウィルソン電流ミラー構成を
つくっており、トランジスタVbeの不一致による誤差を
最小にするエミッター抵抗器によりベース電流の誤差を
最小にすることによりコレクタ電流の整合を改善してい
るが、この結果
【数8】 になる。
【0057】電流i4(t)はダイオード接続のNPN
トランジスタQ40を介して流れ、抵抗器Ri とコンデ
ンサCi からつくられる並列R−C回路網を充電する。
抵抗器Ri とコンデンサCi の両端の電圧は次に示すと
おりである。
【数9】
【数10】
【0058】Ew (t)に対する数式(2)と、V
W (t)に対する数式(8)と(9)とを比較すること
により、この2つは以下の条件のもとでは比例関係にあ
ることが判る。即ち、
【数11】 2つの方程式の相互に等しい時定数を設定しており、前
に方程式No.6、No.7で示した通りI4(t)は
w 2 (t)に比例しており、1/Ci *Y(定数)は
w と正比例するように選ばれている。
【0059】例を挙げると、Iw (t)をステップ関数
(t>0に対してIw (t)=Iw、t<0に対してI
w (t)=0)としかつVw (t=0)=0とすると、
w(t)に対する解は、
【数12】 となり、この方程式が図6の曲線をつくるために使用さ
れることに注意されたい。
【0060】ダイオード接続トランジスタQ40はRC
回路網のRi 、Ci に接続されており、比較器CMP7
など、他の回路を介してRC回路網が放電することを防
止し、たとえ電力を取り去っても熱記憶を保存している
ので、電気機械的熱型回路ブレーカーと同じ記憶機能を
提供している。
【0061】電流/電圧回路30から誘導されたVREF
と比較器CMP7の非反転入力との間に接続されたダイ
オード接続トランジスタQ41は、トランジスタQ40
の両端の電圧降下に関する温度の影響を補償する。
【0062】CMP7の反転端子における電圧(Vcmp
7−)は、
【数13】 に等しい。ただしVQ40はQ40の両端の電圧降下で
ある。
【0063】CMP7の非反転端子における電圧(V
CMP 7+)は、
【数14】 に等しい。ただしVQ41はQ41の両端の電圧降下で
ある。ダイオードQ41は電流源I15により準方向に
バイアスされている。
【0064】VQ40とVQ41の両端の電圧降下の間
の差は無視できるものとすると、V w (t)がVref
りも低くてVcmp 7−はVcmp 7+よりも低く、かつ比
較器CMP7の出力がハイで、電線温度が選定した大き
さ以上に上昇していなかったことを示す場合、トリップ
状態は生じない。
【0065】再びVQ40とVQ41の両端の電圧降下
の間の差は無視できるものとすると、Vw (t)がV
ref よりも高くてVcmp 7−はVcmp 7+よりも高く、
かつ比較器CMP7の出力がロウで、電線温度が選定し
た大きさに上昇したことを示す場合、トリップ状態が生
じる。比較器CMP7の出力は、I2 RCトリップ・ラ
インを介してNANDゲートNAND4の入力Cに接続
されている。
【0066】一例として、図6に示すMS3220によ
るトリップ時間対負荷電流曲線2を得るために使用され
るIC外部の部品の値は次に示すとおりである。
【数15】 RS =10ミリオーム(定格10.0アンペアの負荷電
流) Riv=15.8キロオーム Ct =1000ピコファラッド Ri =15.1メグオーム Ci =1マイクロファラッド Rt 1およびRt 2=公称最終トリップ負荷電流パーセ
ント(定格電流の126.5パーセント)に調整された
値。Rt 1およびRt 2の近似値はそれぞれ20キロオ
ームである。
【0067】図6に示す点線の曲線4、6はそれぞれ最
長トリップ時間対負荷電流曲線および最短トリップ時間
対負荷電流曲線を表している。
【0068】Vw (t)の方程式(No.8あるいはN
o.9)を使用すると、回路32のIC外部の1つある
いはそれ以上の部品を調整して回路の性能を調整すれ
ば、その用途に特定する条件を満足させることができる
ことが判る。1つあるいはそれ以上の外部の部品を調整
することにより変更できる電流性能特性は、トリップ時
間対負荷電流曲線の時定数、負荷電流の定格(即ち、
2.5アンペア、5.05アンペア、10.0アンペア
等)、最終トリップ負荷電流である。たとえば、所与の
負荷電流定格に対する別のトリップ時間対負荷電流曲線
の時定数はコンデンサCi と抵抗器Ri を調整すること
により求めることができ、所与のトリップ時間対負荷電
流曲線の時定数に対する別の負荷電流定格はRs を調整
することにより使用でき、最終トリップ負荷電流は抵抗
器Rt 1、Rt 2、Rivにより調整することができる。
【0069】望ましくは、シャントRs の抵抗値は、1
00%定格電流、RI、によりシャントの両端に100
ミリボルト(100%定格電流あたり100ミリボル
ト)発生するように選定した。即ち、10アンペアの定
格電流を持ったコントローラは10ミリオームのシャン
トを使用できる。このようにシャントを選ぶことによ
り、所与の定格電流に対してシャントの両端に生じる電
圧は定格電流の値とは独立に同一、たとえば、RIのX
%=Rs の両端にXミリボルト、になる。しかし、希望
するならば、別のスケール要因を備えた別のシャント抵
抗値を選んでも良いのである。
【0070】ステータス回路34の機能は、負荷電流あ
るいは負荷電圧がそれぞれ所定のしきい値を越えた場
合、選定した電流のステータス表示あるいは電圧のステ
ータス表示のいずれかを出力することである。電流ステ
ータス表示はピン25をピン24に接続することにより
選ばれ、電圧ステータス表示はピン26をピン24に接
続することにより選ばれる。電流ステータスについて言
及すれば、接地感知比較器CMP3の反転端子に接続さ
れた18ミリボルトの基準電圧は、30マイクロアンペ
アの抵抗比電流源I4と600オームの抵抗器R2によ
って設定される。比較器CMP3は、回路のノイズ耐力
を向上するため約4ミリボルトのヒステリシスを持つよ
うに設計されている。比較器CMP3の非反転端子は6
00オームの抵抗器R1を介して抵抗器Rs に接続され
ている。シャントRs の両端の電圧がCMP3のしきい
値(18ミリボルト)よりも小さい場合、Iステータス
ピンP25に接続されているこの比較器の出力はロウで
あり、シャントRs の両端の電圧が上位しきい値(22
ミリボルト)を越える場合は、出力はハイである。
【0071】電圧ステータスについて言及すれば、比較
器CMP4の反転ピンは、50マイクロアンペアのバン
ドギャップ電流源I5のプラス端子と、ダイオード接続
のNPNトランジスタの陰極と、ピンP27を介してR
vstat とに接続され、ついでライン・グラウンドGND
に接続されている。比較器CMP4の非反転ピンは、電
流/電圧回路30から誘導された基準電圧Vref に接続
されている。比較器CMP4は、ノイズ耐力を向上する
ため約0.5ミリボルトのヒステリシスを持つように設
計されている。抵抗器Rvstat は上位負荷電圧しきい値
upと下位負荷電圧しきい値Vloが次に示すような値に
なるように選ばれている。即ち、
【数16】 負荷の両端の電圧がVloよりも低い場合、比較器CMP
4の反転端子における電圧は非反転端子よりも高く、V
ステータスピンP26に接続されている出力はロウであ
る。負荷の両端の電圧がVupよりも高い場合、比較器C
MP4の反転端子における電圧は非反転端子よりも低
く、出力はハイである。ダイオードQ1は、比較器CM
P4の反転端子における電圧が、接地より1ダイオード
電圧降下分以上低くなることを防止することにより、電
圧定格を越えた場合に生じるであろう毀損からASIC
14を保護する。
【0072】パワーリセット回路36の機能は、VS1
(ピンP21)と接地(ピンP23)との間に十分な動
作電圧が現れるまでASIC14の回路の重要部位をリ
セット/ディスエーブルすることである。
【0073】出力信号MPに対する電流ミラーPNPト
ランジスタQ9、電流ミラー・コレクタの抵抗器R2
9、2つのNPNトランジスタQ7、Q8、ベースの抵
抗器R5は他の出力信号、CMD、TRP、STS、L
ATのそれぞれにに対して全く同じになっているので、
MP出力信号の動作の詳細だけを説明する。
【0074】回路36は、ASIC14内の他の全ての
電流源の前にQ2、Q3、Q6、R6からつくられ共通
ベースPNP電流ミラーに電流が流れるように動作す
る。トランジスタQ4のコレクタ電圧が、Q4のコレク
タに接続されているQ6のNPNツェナーダイオード
(Vq 6=6.8ボルト)プラス、温度補償のために追
加されているダイオードQ5の1ダイオード電圧降下
(Vq 5=0.7ボルト)、よりも低い場合、Q4のコ
レクタ電流は流れないので、トランジスタQ7に対する
ベース電流は得られない。このトランジスタQ7はベー
スの抵抗器R5と共通抵抗器R4によりロウに引かれる
ので、トランジスタQ7はオフとなりトランジスタQ8
はオン(コレクタ〜エミッター間は、トランジスタQ9
と抵抗器R29からつくられた電流ミラーの部分から供
給されるベース電流のため飽和になっている)になる。
トランジスタQ8が飽和電圧の時の出力信号MPによ
り、抵抗器Rmv(ピンP48)からの電流がすべてトラ
ンジスタQ8により接地に短絡されるので、後で説明す
るように、MOSFET保護回路42は動作不能にな
る。
【0075】トランジスタQ4のコレクタ電圧が、Vq
6+Vq 5より高い場合、Q4のコレクタからの電流は
トランジスタQ7のベースに流れ込み、トランジスタQ
7のコレクタ〜エミッターを飽和させ、トランジスタQ
8をオフにすることにより、トランジスタQ8はMOS
FET保護回路42に何も影響しないようになる。トラ
ンジスタQ4のコレクタ電圧は、VS1がおよそもう1
つのダイオード降下分高い場合(8.2ボルト)、Vq
6+Vq 5に等しい。
【0076】光アイソレータ駆動部38の機能は主電流
源を再接続する手段となることであり、この主電流源
は、必要な場合、トリップTとステータスSの光アイソ
レータのLED部分を介してASICの大部分に電流を
供給する。また回路部38が電圧源VS2を確定する
と、VS2からASIC14の大部分の部品に電流が供
給される。
【0077】電圧源VS2はNPNトランジスタQ10
のツェナー電圧(6.8ボルト)プラス、準方向にバイ
アスされたトランジスタQ11のダイオード降下(0.
7ボルト)により確定するが、このQ11は約7.5ボ
ルトの総計に対する温度補償のために追加されている。
【0078】ステータス光ドライブとトリップ光ドライ
ブの動作は同じなので、ステータス光ドライブについて
だけ説明する。
【0079】インバータINV4の入力がロウで、電流
あるいは負荷電圧がしきい値よりも低いことを示してる
場合、インバータINV4の出力はハイ(オープンコレ
クタ)である。バンドギャップ電流源I6(200マイ
クロアンペア)によりトランジスタQ14は飽和になる
が、したがってトランジスタQ14のコレクタはバンド
ギャップ電流源I7(2ミリアンペア)に接続されてい
る。Q14のコレクタ電流、電流I7、とベース電流、
I6はVS2に流入し、ASIC14の電子回路の大部
分に電力を供給する。
【0080】インバータINV4の入力がハイの場合、
インバータの出力はロウで、電流源I6からの電流はす
べてなくなり、ツェナーダイオードQ12にツェナー降
伏を起こさせる。ツェナーダイオードQ12は、トラン
ジスタQ14のベースをエミッターよりも約1つのダイ
オード降下分低い電位に引き、Q14をオフにする。ト
ランジスタQ14がオフになると、電流源I7はステー
タス光アイソレータSのLED部分(ピンP19)を介
して流れ、ピンP20を介してVS2に流入し、ASI
C14の電子回路の大部分に電力を供給するとともに、
電流あるいは負荷電圧がしきい値以上であることを表示
する。
【0081】MOSFET駆動・電流制限回路部40の
機能は、MOSFETのゲート〜ソース間の電圧を操作
することにより、MOSFETのドレイン〜ソース間抵
抗値を制御することである。MOSFET制御機能はM
OSFETをオンにしたりオフにしたりするように、か
つMOSFETを流れるピーク電流を校正レベルあるい
は選定レベルに制限するように設計されている。電流を
制限することにより過電流状態によりMOSFETが毀
損されることを防止している。
【0082】図にPS1〜PS7と示されている複数の
MOSFETは、600オームの抵抗器R8〜R14に
それぞれ接続されているゲートにより、並列に接続され
ているソースとドレインを持っている。抵抗器R8〜R
14は、ピンP38を介してIC外部に搭載されている
コンデンサCT (必要な場合はピン38のCt の代わり
に、8番目のMOSFETと15ボルトのツェナーダイ
オードを取り付けることができる)に接続されている別
の600オームの抵抗器R15とともに電流源I12と
I11の間の接続点およびピンP47に接続されてい
る。電流源I12、I11は、VS1とオペ・アンプO
P1の出力との間に接続されているI10と共に、VS
1と接地との間に接続されており、オペ・アンプOP1
の出力は、電流源I11が電流を流す(energization)
状態を制御するようになっている。
【0083】オペ・アンプOP1のイネーブルがロウの
場合、この比較器の出力は、100マイクロアンペアの
電流源I10によりハイに引かれて2.2ミリアンペア
のバンドギャップ電流源I11をオンにする。バンドギ
ャップ電流源I12は600マイクロアンペアを給電
し、電流源I11は、MOSFETのゲートおよびコン
デンサCT を放電して、600オームのゲート抵抗器R
8〜R15を介してMOSFETのゲートおよびコンデ
ンサCT から流れる1.6ミリアンペアの正味電流と共
に、2.2ミリアンペアを吸い込む(sink)。完全に放電
が終わると電流源I11のマイナス側端子の電圧、また
電流源I12のプラス側端子も、接地GNDよりおよそ
1つのダイオード降下分高くなる。各ゲートは完全に放
電しているので、R8とR15を介して流れる電流はな
く、したがってMOSFETのゲートの電圧も接地GN
Dよりおよそ1つのダイオード降下分高くなり、MOS
FETがオフであること、即ち、MOSFETのドレイ
ン〜ソース間領域は高インピーダンスの状態にあること
が保証される。ASIC14には8つのMOSFETを
直接駆動する出力が含まれている。即ち8つのMOSF
ETのゲートを抵抗器R8からR15の出力に直接接続
することができる。MOSFETの追加を希望するので
あれば、出力CGとIC外部のゲート抵抗器が必要にな
る。出力CG、即ちピンP47はコンデンサCcompに接
続され、ついでピンP45を介してオペ・アンプOP1
の非反転端子に接続されている。
【0084】オペ・アンプOP1のイネーブルがハイ
で、600オームの抵抗器R19を介してシャント抵抗
器RS に接続されているOP1の非反転端子がOP1の
反転端子よりも低い場合、オペ・アンプOP1の出力で
ある電流制限電圧はロウで、100マイクロアンペアの
電流源からの全電流をオペ・アンプOP1の出力に迂回
させ、電流源I11の入力から外す。これによって電流
源I11、即ち、22X乗算電流源(22X multiplying
current source)はオフになる。電流源I12からの6
00マイクロアンペアが流れてMOSFETのゲートを
充電しMOSFETをオン(ドレイン〜ソース間を低抵
抗値)にする。ゲートが完全に充電すると、抵抗器R8
〜R15を介して流れる電流はなく、したがってMOS
FETのゲートの電圧はVS1よりおよそ1ダイオード
電圧降下分低くなり、MOSFETがオフになることを
保証する。IC外部の15ボルトのツェナーダイオード
Z1〜Z7は、ゲート〜ソース間の過電圧による毀損か
らMOSFETを保護するため、MOSFETのゲート
とソースの間に接続されている。普通のMOSFETは
20ボルトのゲート〜ソース間最大電圧定格を持ってい
る。
【0085】シャント抵抗器RS の両端の電圧降下(O
P1の非反転端子)が電流制限電圧(OP1の反転端
子)を越えるような負荷電流が流れると、OP1の出力
は飽和から戻り始め、電流源I10からの100マイク
ロアンペアの幾分かを電流源I11の入力に迂回させ、
電流源I11をオンにする。注意すべきことは、OP1
の出力電圧は電流源I11の値に対して、線形効果を有
していることである。たとえば、OP1の出力=0ボル
トのときI11=0ミリアンペア、OP1の出力=VS
2/2のときI11=1.1ミリアンペア、OP1の出
力=VS2のときI11=2.2ミリアンペアである。
OP1の出力がプラスになりI11をオンにするのに伴
い、I12からの電流はMOSFETのゲートから外れ
電流源I11に迂回する。別の電流もMOSFETのゲ
ートからI11に流れるので、MOSFETのゲート〜
ソース間電圧は低くなり、ソース〜ドレイン間抵抗値を
大きくし、つぎに負荷電流を小さくしてシャントRS
両端の電圧を低くする。平衡した定状状態に達するの
は、シャントRS の両端に生じた電圧(OP1の非反転
端子)が電流制限電圧(OP1の反転端子)に等しい場
合である。
【0086】電流制限レベルを越える負荷電流は異なる
2つの時刻で発生しても良い。第1に、コントローラは
負荷電流中にオンになり、この場合、オンになっている
あいだ回路は負荷電流を電流制限レベルに制限できる。
第2に、コントローラが完全にオン、即ち、MOSFE
Tのドレイン〜ソース間が低抵抗値のあいだ、過負荷電
流をコントローラに流すことができる。この場合高度の
電流のオーバーシュートが発生し、一方、回路はMOS
FETのゲート〜ソース間の電圧を低くしてドレイン〜
ソース間の抵抗値を高くする。このピーク・オーバーシ
ュートを制限しかつオーバーシュートの継続時間を短く
するために、ダイオード接続のNPNトランジスタQ1
7、Q18を介して、NPNトランジスタQ16とエミ
ッターの抵抗器R16がMOSFETのゲートと接地の
間に接続されている。シャントの両端電圧が、3つの準
方向バイアスのダイオード降下、即ち約2.1ボルトに
等しければ、ベース電流がトランジスタQ16に流入し
このトランジスタをオンにしてMOSFETのゲートか
ら電荷を急速に取り除く。シャント電圧がそのレベル以
下に降下すると、シャントの両端の電圧が電流制限電圧
に等しくなるまで、電流源I11、112からつくられ
た普通の出力ゲート・ドライブ回路がMOSFETの放
電を引き受ける。
【0087】オペ・アンプOP1の反転端子はCL1ピ
ンP46に接続されている。上に説明した通り、100
ミリボルト/100%定格電流のシャントが選ばれた場
合、電流制限レベル・パーセントはCL1のミリボルト
の電圧にほぼ等しい。たとえば、CL1が800ミリボ
ルトであるとすれば、回路は定格負荷の約800%に電
流を制限する。異なる抵抗値のシャントを選んだとすれ
ば、CL1の電圧によって設定された電流制限パーセン
トはそれに合わせて調整しなければならない。電流制限
電圧は、30マイクロアンペアの抵抗器比電流源I1
3、7.2キロオームの抵抗器R17、14.4キロオ
ームの抵抗器R18、Rcl1、Rcl2によって設定され
る。抵抗器Rcl1、Rcl2はそれぞれピンP44、P4
3でIC外部に接続されており、ウィルソン電流ミラー
Q19、120、Q21のエミッター抵抗器となってお
り、トランジスタQ19のコレクタとトランジスタQ2
1のベースは電流源I13に、トランジスタQ21のコ
レクタはオペ・アンプOP1の反転端子および直列に接
続された抵抗器R17、R18に、接続されている。
【0088】CL1における電圧(Vcl1)は次の式に
よって与えられる。
【数17】
【0089】上に述べたように、レーザートリミングの
ような抵抗器の調整方法は抵抗器の値を大きくするだけ
であるから、CL1の電圧の調整には2つの抵抗器が必
要である。トランジスタQ30に接続されているRcl
の値を大きくするとCL1の電圧が高くなり、Rcl1の
値を大きくするとCL1の電圧が低くなる。
【0090】コンデンサCt は、MOSFETのゲート
〜ソース間の電圧の立ち上がり、立ち下がりの速度を調
整することによって、MOSFETのターンオン、ター
ンオフ時間を調整するために回路に含まれている。安定
化コンデンサCcompは、電流を制限している間負荷電流
の発振を最小にするため、OP1のフィードバック回路
に接続されている。
【0091】抵抗器R17、R18の接続点は比較器C
MP5の反転端子に接続されているが、比較器CMP5
の非反転端子は抵抗器R19を介してシャントRS に接
続され、出力はMP ENAという名前のラインを介し
て論理回路44に接続されている。抵抗器R17、R1
8によって形成される分圧器は比較器CMP5の反転端
子の電圧(CMP5−)を電流制限電圧Vcl1に等しく
している。
【0092】シャントの両端の電圧がVcl1の2/3よ
りも低い場合、比較器CMP5の出力はロウである。シ
ャントの両端の電圧がVcl1の2/3を越える場合、比
較器CMP5の出力はハイである。上述の通り、比較器
CMP5の出力は論理回路44に接続され、以下に説明
するように、MOSFET保護回路42を動作可能にす
るのに必要な信号の1つとして使用される。
【0093】過渡状態抑制器VTR1、VTR2はそれ
ぞれラインからライン・グラウンドおよび負荷からライ
ン・グラウンドの両端に追加され、ラインおよび負荷電
圧のラインの過渡状態による毀損および誘導性負荷をス
イッチすることによって生じる負荷電圧の過渡状態によ
る毀損からMOSFETとある種の回路を保護してい
る。
【0094】MOSFET保護回路42の機能は、第2
のトリップ信号を与えることであるが、この信号はMO
SFETのジャンクション温度が高レベルの電力消費に
より選定された大きさに上昇した時を示す信号であり、
このことが発生するのは電流制限を行っているときであ
る。またこの回路には、MOSFETのジャンクション
温度が周囲温度に戻れないような時間間隔で電流制限を
反復使用することを防止するために熱記憶機能が含まれ
ていて、MOSFETが最高ジャンクション温度を越え
ないようにしている。
【0095】電流制限手続きのあいだは、上に説明した
通り、MOSFETのドレイン〜ソース間の抵抗値が大
きくなり電流を所定のレベルに制限する。実際に負荷の
両端の電圧が、電流制限レベルだけが負荷を通過してい
てライン電圧の残りはコントローラのライン〜負荷(LO
AD)端子にわたって降下するようになっている場合は、
コントローラと負荷が分圧器を形成していることにな
る。電流制限中、MOSFET内部で消費中の電力によ
る過熱からMOSFETを保護するためには、ジャンク
ション温度を選定された高さに上昇させる所与の電力を
消費するのに必要な時間を決定するMOSFET、パッ
ケージ材料、付属材料を含んだ熱的模型が使用された。
この熱的模型の結果を近似するためには、次に示す1階
微分方程式が使用され、この微分方程式はMOSFET
に蓄積されたエネルギを時間の関数として模型化する
が、この時間の関数は、時間の関数として表したMOS
FETの温度上昇に比例している。
【数18】 ここに、P(t)=1つのMOSFETの内部で消費さ
れる電力の時間の関数 a=1/MOSFETパッケージシステムの熱的時定数 この解は次に示す式により与えられる。
【数19】 V(t)=MOSFETの両端の電圧の時間の関数(V
line−Vload) I(t)=1つのMOSFETを流れる電流の時間の関
数 I(t)=負荷電流/MOSFETの数(MOSFET
を流れる負荷電流は等しいものとする) V(t)*I(t)=1つのMOSFETの内部で消費
される電力時間の関数 EMP(t=0)e-at =この方程式の熱記憶であっ
て、EMP(t=0)は時間=0のときにMOSFET
に蓄積されているエネルギー
【0096】回路はMOSFETの温度をシミュレート
して、MOSFETの温度が選定された大きさに上昇し
た場合トリップする。許容温度上昇は、単純にMOSF
ETの最高許容ジャンクション温度(たとえば150
℃)マイナス、コントローラの最高動作温度(たとえば
80℃)である。回路部分42は電圧のかたちで電気信
号を発生するが、この電圧は、次に説明するように上記
エネルギ/温度方程式に比例している。
【0097】抵抗器Rmvは直列に接続されたQ22、
R20を介してラインおよび接地GNDに接続されてい
る。
【数20】
【0098】トランジスタQ22、Q23および抵抗器
R20、R21は、トランジスタのVbe不整合による誤
差を最小化するエミッターの抵抗器のある標準「ウイル
ソン」電流ミラー構成を形成しており、
【数21】 としている。
【0099】トランジスタQ24、Q25、Q26およ
び抵抗器R22、R23は、標準「ウイルソン」電流ミ
ラー構成を形成し、トランジスタのVbe不整合による誤
差を最小化するエミッターの抵抗器を使ってベース電流
の誤差を最小にすることにより、コレクタ電流の整合を
改善しており、
【数22】 としている。
【0100】電流i6(t)はダイオード接続のNPN
トランジスタQ28を介して流れ、抵抗器Rmpとコンデ
ンサCmpで構成された並列R−C回路網を充電する。
【0101】RmpとCmpの両端の電圧は次の式に示すと
おりである。
【数23】
【0102】Vmp(t)の数式(17)とEmp(t)の
数式(16)から判ることは、Vmp(t)は次に示す条
件のもとではEmp(t)に比例しているということであ
る。即ち、
【数24】 のとき、2つの方程式の時定数を相互に等しく設定す
る。i6(t)はV(t)*I(t)に比例する。この
ことは次のように知ることができる。(I(t)=Iと
する)電流制限中はI(t)は定数であり、i6(t)
の方程式で判るように、i6(t)はV(t)に比例す
る項に等しいという事実により、i6(t)はV(t)
*I(t)にほぼ比例しているのである。即ち、
【数25】 になる。実際には、Rmv、Cmp、Rmpを選ぶことにより
誤差項は部分的に補償される。
【0103】ダイオードQ28は、RmpとCmpの回路網
が他の回路(即ち、比較器CMP6)を介して放電する
ことを防止し、たとえASIC14から電力が取り去ら
れた場合でも熱記憶を保存する。比較器CMP6の非反
転端子とVREFとのあいだに接続されているダイオー
ド接続トランジスタQ27はダイオードQ28の両端の
電圧降下に対する温度効果を補償する。
【0104】比較器CMP6の反転端子の電圧(Vcmp
6−)は次式に等しい。即ち、
【数26】 ここに、VQ28はダイオードQ28の両端の電圧降下
である。
【0105】比較器CMP6の非反転端子の電圧(V
cmp 6+)は次式に等しい。即ち、
【数27】 ここに、VQ27はダイオードQ27の両端の電圧降下
である。ダイオードQ27は電流源I14によって準方
向にバイアスされている。
【0106】ダイオード両端の電圧降下VQ27とVQ
28の間の差は無視できるものとすると、Vmp(t)が
ref よりも低い場合、Vcmp 6−はVcmp 6+よりも
低く、比較器CMP6の出力はハイでありMOSFET
のジャンクション温度は許容量に上昇しておらず、した
がってトリップ状態が生じていないことを示している。
再び、ダイオード両端の電圧降下VQ27とVQ28の
間の差は無視できるものとすると、Vmp(t)がVref
よりも高い場合、Vcmp 6−はVcmp 6+よりも高く、
比較器CMP6の出力はロウでありMOSFETのジャ
ンクション温度は許容量に上昇しており、したがってト
リップ状態が生じていることを示している。
【0107】MPがロウの場合(即ち、次に説明する論
理回路44のインバータINV1の飽和トランジスタ出
力)、電流imv(t)はMPラインを介して他部へ迂
回し回路部42を流れなくなるから、回路部42は動作
不能になる。しかし、MPがハイの場合(オープンコレ
クタ)、imv(t)電流は全くMPラインに流れない
ので、回路部42は上に説明した通り動作する。
【0108】論理回路44は各種の入力信号、即ち、M
P ENA、MP TRIP、I2RC TRIP、A
SIC12からの入力Ccom を使用し、ASIC14の
他の機能回路部の動作を調整するために必要な適切な出
力信号、即ち、CMD、MP、TRPを供給する。また
論理回路44はトリップラッチ機能を備えているが、こ
の機能ではトリップ表示が発生すると、ラッチが設定さ
れてコントローラをオフにし、リセット信号が使用され
るまでラッチは設定されたままになる。
【0109】上に説明した通り、Ccom 入力はASIC
12によって駆動される入力信号のうち、オペレータが
制御できる唯一の入力信号である。Ccom 入力には次に
示す3つの機能がある。即ち、 1)Ccom =ハイ(光トランジスタのオープンコレク
タ):コントローラはオフになる。 2)Ccom =ハイ:トリップの後コントローラはリセッ
トする。 3)Ccom =ロウ(光トランジスタ飽和電圧):コント
ローラはオンになる。
【0110】Ccom 信号はバンドギャップ電流源I1と
ともに、Vref に接続されている非反転入力を持つ比較
器CMP1の反転入力に接続されている。比較器CMP
1はその中に約0.5ボルトのヒステリシスを持つよう
に設計されているので、低位しきい値はVref で、高位
しきい値はVref +0.5ボルトである。光トランジス
タのコレクタCはCcom ピンP17に接続されている。
光アイソレータのLED部分がオフの場合、光トランジ
スタを介してコレクタ電流が流れず、比較器CMP1の
反転端子は、電流源I1によってVSより約1ダイオー
ド電圧降下分低い電圧に引き上げられる。CMP1の反
転端子の電圧が非反転端子の電圧(Vre f +0.5ボル
ト)よりも高い場合、CMP1の出力はロウである。光
アイソレータのLED部分がオンの場合、光トランジス
タは150マイクロアンペアのコレクタ電流により飽和
し、比較器CMP1の反転入力を非反転入力の低位しき
い値電圧(Vref )以下に引き、CMP1の出力を強制
的にハイにする。CMP1の出力は、ゲートNAND2
のB入力とゲートNAND3のA入力に接続されてい
る。
【0111】コンデンサClatはバンドギャップ電流
源I2のプラス側端子、バンドギャップ電流源I3のマ
イナス側端子、比較器CMP2の反転端子に接続されて
いる。ゲートNAND4の出力がロウの場合、電流源I
2はオフとなり、電流源I3はコンデンサClatを放
電して、ClatをGNDよりも約1ダイオード電圧降
下分上に引く。コンデンサClatの電圧、即ち比較器
CMP2の反転端子、が非反転端子の電圧(Vref )以
下に降下した場合、比較器CMP2の出力はハイにな
る。ゲートNAND4の出力がハイの場合、電流源I2
はオンとなり、I2〜I3の正味電流はコンデンサCl
atを充電して、ClatをVSよりも約1ダイオード
電圧降下分下に引く。コンデンサClatの電圧、即ち
比較器CMP2の反転端子、が非反転端子の電圧(V
ref )以上に上昇した場合、比較器CMP2の出力はロ
ウになる。コンデンサClatは定電流源によって充電
かつ放電しているので、コンデンサClatの両端に電
圧の微小変化(dV)を起こさせるために必要な微小時
間(dT:delta time)は次の通りである。ゲートNA
ND4の出力=ロウ(Clat放電)のとき、
【数28】 ゲートNAND4の出力=ハイ(Clat充電)のと
き、
【数29】
【0112】コンデンサClatの両端の電圧がGND
より約1ダイオード電圧降下分高い電圧(0.7ボル
ト)に完全に放電すると、ゲートNAND4の出力がハ
イになった場合にこの電圧をVref (3.25ボルト)
に上昇させるために必要な時間は次に示すとおりであ
る。
【数30】
【0113】コンデンサClatの両端の電圧がVS2
より約1ダイオード電圧降下分低い電圧(6.8ボル
ト)に完全に充電すると、ゲートNAND4の出力がロ
ウになった場合、コンデンサClatをVref に放電す
るために必要な時間は次に示すとおりである。
【数31】
【0114】このように、論理回路44の中のトリップ
・ラッチの遅延時間の設定およびリセットは、IC外部
に搭載されているコンデンサClatによりおこなわれ
る。遅延時間の設定およびリセットすることは、設定お
よびリセットされた遅延時間よりも短い継続時間のノイ
ズ・スパイクがトリップ・ラッチの状態を変化できない
ようにすることにより、ノイズ耐力を向上しているので
ある。
【0115】オフ状態のとき、比較器CMP1の反転端
子は電流源I1によってハイに引かれているので、CM
P1の出力とゲートNAND2の入力BとゲートNAN
D3の入力Aはロウである。これによってNAND2と
ゲートNAND3の出力はハイになる。NAND2を注
目するとインバータINV2の出力はロウになるであろ
う。この出力がオペ・アンプOP1のイネーブルに接続
されてコントローラはオフになる。
【0116】NAND3に注目すると、コントローラが
オフ状態にある以上、I2 RC部32の比較器CMP7
の出力(I2 RC TRIP)とMOSFET保護部4
2の出力(MP TRIP)はハイで、トリップ状態で
はないことを表しているので、NAND4の出力はロウ
で電流源Iがオフになっている。電流源I3は比較器C
MP2の反転端子を接地より1ダイオード電圧降下分上
に引き、比較器CMP2の出力をハイにし、インバータ
INV3の出力をロウにする。INV3の出力のロウ
は、光アイソレータ駆動部38のTRPラインに接続さ
れており、電力供給ASIC12に送るべきトリップ信
号がないことを示している。またインバータINV3の
出力はNAND3の入力Bに接続されている。
【0117】また、比較器CMP2の出力(ハイ)はN
AND1とNAND2のA入力に接続されている。上に
説明した通り、NAND2の入力Bはロウなので、入力
Aはこの状態に影響を与えない。ゲートNAND1に注
目すると、コントローラはオフなのであるからシャント
の両端に電圧は発生しないので、比較器CMP5の出力
はロウである。ついでNAND1の出力はハイになる
が、INV1を介してロウに反転され、この結果MOS
FET保護部42は動作不能になる。
【0118】オフ状態ではラッチはリセットされ、MO
SFET駆動・電流制限部はオフになり、TRIP信号
はロウでMOSFET保護部は動作不能になる。
【0119】コントローラがオンになる場合2つの明確
な状態が存在する。第1は電流制限レベルの3分の2よ
り小さい負荷電流がある状態で、第2は電流制限レベル
の3分の2より大きい負荷電流がある状態である。MO
SFETがオンになっている間は厄介なトリップの発生
の可能性を回避するため、MOSFET保護部が動作可
能になるのは負荷電流が電流制限レベルの3分の2より
大きい場合だけである。
【0120】コントローラがオンになった場合、比較器
CMP1の出力はハイになるため、NAND2の入力B
とNAND3の入力Aはハイである。NAND2につい
て言及すると、上に説明した通り、NAND2の入力A
はハイであるから、その出力はロウになり、インバータ
INV2によりハイに反転されて、オペ・アンプOP1
を動作可能にしてコントローラをオンにする。
【0121】NAND3について言及すると、オフ状態
の説明で述べた通り、入力Bはロウであるから、その入
力Aはハイで、出力はハイになったままである。
【0122】NAND1の入力について注目すると、ラ
ッチ部では状態がひとつも変化していない。つまり比較
器CMP2の出力はハイになったままであるから、コン
トローラがしきい値の3分の2以下の電流を流している
とすれば、比較器CMP5の出力はNAND1の入力B
とともにロウである。NAND1の出力がハイである
と、これはインバータINV1によりロウに反転され、
MOSFET保護部は動作不能になる。コントローラが
しきい値の3分の2以上の電流を流しているとすれば、
比較器CMP5の出力はNAND1の入力Bとともにハ
イである。NAND1の出力はロウとなり、このロウ出
力はインバータINV1によりハイに反転され、MOS
FET保護部42は動作可能になる。
【0123】上に説明した通り、コントローラをオンに
するとNAND3の入力Aをオンにする。トリップ状態
が発生しない場合、NAND4の入力A、B、Cはすべ
てハイである。トリップが発生するとNAND4の入力
A、Cの1つがロウになりNAND4の出力はハイにな
る。このことは、電流源I2をオンにしてコンデンサC
latを充電する。ClatがVref 以上の電圧になる
と比較器CMP2の出力はロウになる。比較器CMP2
の出力はNAND1とNAND2の入力Aに接続されて
おり、この2つのゲートの出力をハイにするが、これら
の出力はそれぞれインバータINV1、INV2により
ロウに反転される。インバータINV2の出力がロウに
なるとコントローラは停止し、インバータINV2の出
力がロウになると、MOSFET保護部は動作不能にな
る。
【0124】比較器CMP2の出力がロウになると、イ
ンバータINV3の出力はハイになり、光アイソレータ
駆動部を介してトリップ用光アイソレータTのLED部
分をオンにして、電力供給ASIC12にトリップ信号
を送る。同じハイ信号はNAND3の入力Bに送り返さ
れ、その出力をロウにし、ラッチを設定する。トリップ
状態のためコントローラがオフになるとNAND4の入
力A、Cのどちらかの前のトリップ信号は除かれるが、
NAND4の入力Bがロウなのでコントローラはラッチ
状態を続ける。
【0125】コントローラをリセットするためには、N
AND3の入力AをロウにしNAND4の入力Bをハイ
にするCcom 入力を介して、CMPの出力をロウに変え
なければならない。両信号、I2 RC TRIP、MP
TRIPがハイの状態に戻って、トリップ状態がない
ことを示しているという条件で、NAND4の出力はロ
ウになりラッチをリセットする。
【0126】上に説明した通り、固体回路電力コントロ
ーラは、隔離された固体回路のハイ側スイッチ(high s
ide switch)によりコマンド入力ラインを介して負荷電
流を(オン、オフ)制御する手段を提供する。このコン
トローラは、規定されたトリップ時間対負荷電流曲線に
したがってトリップし、負荷を流れる電流を制限し、電
流制限中の電力の過剰消費による毀損から固体回路スイ
ッチを保護する手段を提供する。トリップ状態はラッチ
され、コマンド入力ラインを介してリセット信号が加え
られるまでコントローラをオフにする。また本コントロ
ーラは、負荷電圧あるいは負荷電流を反映するステータ
ス出力信号と、コントローラと負荷の状態を表示するト
リップ出力信号を提供する。
【0127】コマンド信号、ステータス信号、トリップ
信号は表1に示す真理値表にしたがって動作するが、本
表中,1=TTLハイで、0=TTLロウである。
【表1】
【0128】本発明によってつくられたコントローラに
は、集積回路の論理に結合した固体回路センサ、固体回
路スイッチが含まれているが、このコントローラは密閉
型パッケージ内に配置され、負荷の近くに離して搭載で
きるので、これらのコントローラは、電力ラインケーブ
ルの重量と容積をかなり減少させることに役立ってい
る。固体回路部品は、従来の回路ブレーカーに比較して
スイッチングの寿命をかなり延ばしている。また、この
種コントローラは、機械的な方法を使用することができ
ない高電圧固体回路スイッチング部品を使用することに
より、高電圧の直流をスイッチングする手段を提供す
る。かかるコントローラは、コンピュータ制御により電
流の過負荷を保護しながら負荷をスイッチングできるの
である。つまりこれらのコントローラは、MS3320
標準のような選出したトリップ時間対負荷電流曲線の関
係にしたがって、電線のサイズと電流定格を最適にでき
るのである。ステータス信号およびトリップ信号のフィ
ードバックにより、たとえば、コンピュータを介して、
各コントローラ回路を連続してモニターすることが可能
になる。負荷端子における電圧あるいはコントローラを
流れる電流をモニターするように、ステータス信号を構
成しても良い。
【0129】本発明によれば、ここに述べた機能(feat
ures)のいくつかについて密閉型パッケージの外部か
ら、使用方法(in-application)を容易に調整する手段
(プログラミング可能性)が提供されている。上に説明
した通り、これらの機能にはI 2 RC回路、電流制限回
路、MOSFET保護回路が含まれているが、これらに
限定されているわけではない。特定の用途に対するこれ
らの機能の性能を校正する手段は上に説明した。以下に
述べることは、密閉型パッケージの外部に接続されてい
る外部の部品を使用して機能の性能を改良することに関
係した説明である。これは、各種の異なる回路のどれか
らの要求に対しても1つのユニットに対する保護機能を
カスタマイズすることを可能としている。
【0130】図1、図7を参照すると、図7の回路には
4つのI/Oラインが追加され外部プログラミングが容
易になっていることが判る。これらのI/Oラインには
DTA、CLA1、CLA2、MPAという名称が付け
られている。制御信号、コマンド、ステータス、トリッ
プとは異なり、これらのラインはTTLとコンパチブル
でなく、電気的にはASIC14を基準としている。I
/OラインDTAは負荷端子とともに使用されI2 RC
回路の外部プログラミングを容易にしており、I/Oラ
インCLA1、CLA2は電流制限レベルの外部プログ
ラミングに使用され、ラインMPAは負荷端子と共にM
OSFET保護回路の外部調整に使用される。
【0131】上に説明した通り、I2 RC回路の動作は
IC外部の部品RS 、Riv、Ct 、Ri 、Ci により設
定される。さらに、Rt1、Rt2は性能を公称設定点に校
正するために使用される(図4を参照)。これらの部品
のRi 、Ci は、図6と同様、トリップ時間対負荷電流
曲線の形を設定するために使用される。抵抗器Ri は最
終トリップレベルを設定し、Ri はCi と共に時定数を
決定する。上に説明した通り、部品の値は、回路の電線
の温度上昇と類似の曲線をつくるように決められてい
る。ある用途では、負荷の電力消費や電源の電流出力能
力のような別の要因のために、トリップが発生する前に
過負荷電流が流れる時間を短くすることが望ましい。ま
た、標準の装置定格よりも僅かに上か下の定状電流が要
求条件となっている特定の負荷に対しては、最終トリッ
プレベルを再配置することが有利である。I2 RCの性
能はRi とCi を適切に選ぶことにより改良することが
可能である。
【0132】密閉型パッケージに対して、上記のことを
外部からおこなうために、Ri とC i は(パッケージの
内部の)Rii、Ciiと(パッケージの外部の)Rie、C
ieに分割されている。RieとCieをI/OラインDTA
と負荷端子の間に接続することにより、RieとCieはR
iiとCiiに並列に接続されている。DTAラインは、図
8と図9による回路図に示す通り、P31でRiiとCii
に接続されている。(図8と図9とは対応する矢印部分
で結合して1つの回路図を示す。)RiiとCiiの接地側
は電気的に負荷端子に接続されているので、負荷端子
は、必要なI/Oピンの総数を少なくするためRieとC
ieの帰路(return)として使用されている。このように
製造された場合、パッケージ内のIC外部の部品Rii
iiは初期値として使用され、プログラム可能性の下限
を決める。Riiは最終トリップの下限を決め、CiiはR
iiとともにトリップ遅延時間の下限を決める。
【0133】さらに回路の性能は、方程式10で上に示
した方法と同じ方法により決定される。しかし、ここで
は「実効的」なRi とCi を内部の初期値部品Rii、C
iiとともに使用し、望ましいI2 t性能に対して、外部
でプログラミングする部品の値Rie、Cieを計算する。
ここに、
【数32】
【0134】例として、I2 t性能に対して望ましい動
作範囲を図10の曲線により説明するが、この曲線は公
称動作範囲を説明するものである。最終トリップのプロ
グラマブル範囲は装置の電流定格の100%から125
%であり、示されている各制限曲線に対する時定数はそ
れぞれ1.55秒と9.75秒である。曲線Aの下限性
能は、方程式10にしたがって初期値、即ち内部部品の
値を決定する。
【数33】
【0135】上部の曲線Bの限界によって決まる性能を
得るために、方程式10から次に示す値が得られた。
【数34】
【0136】これは、外部でプログラミングする値にな
る。即ち、
【数35】
【0137】Rie≧43.6メグオーム、Cie≦56
1.2ナノファラッドの値は図10に示す限界の間のI
2 RC性能になる。Ri =Rii(Rie=オープン)と
し、Cieの値を次の通り変えることにより、図10に示
す曲線群、AからA3が生成される。即ち、A)Cie
オープン、A1)Cie=86.2ナノファラッド、A
2)Cie=236.2ナノファラッド、A3)Cie=5
61.2ナノファラッド、である。
【0138】電流制限レベルも同様に外部でプログラミ
ングできる。電流制限レベルは、上に示したようにIC
外部の部品RS 、Rcl1 、Rcl2 (図4を参照)により
影響される。Rcl1 とRcl2 は校正処理中に電流制限レ
ベルを設定するために使用される。校正は、厚膜フィル
ム抵抗器のレーザトリミングにより行われるのが普通で
ある。抵抗器のレーザトリミングは抵抗値を大きくする
ことができるだけであるから、抵抗器Rcl1 、Rcl2
電流制限レベル大きくするか小さくするかを考慮するた
めに使用されている。
【0139】上に示した通り、電流制限設定電圧は次式
で近似される。
【数36】
【0140】シャント抵抗器RS が100ミリボルト/
100%の定格電流を生じるように決められている場
合、電流制限レベルは次式で近似される。
【数37】
【0141】外部プログラミングは抵抗器Rcl1 を2つ
の並列抵抗器に分割することにより達成される。パッケ
ージの内部の抵抗器はRcl1i、パッケージの外部の抵抗
器はRcl1eである。抵抗器Rcl1eはI/OラインCLA
1、CLA2の間にに接続される。CLA1は、図9に
示す通り、P44でRcl1iの1端とASIC14に接続
される。CLA2は、VS2の第2次電力供給レベル
(P51)でRcl1iの他端とASIC14に接続され
る。ASIC14の実用的な制限事項によると、
cl1 、Rcl2 は40キロオームを越えないことが必要
である。また、装置の安全性のために、希望範囲におけ
る最低値になる(外部部品のない)電流制限初期値をつ
くっておくことが望ましい。したがって、Rcl1iはその
最大値40キロオームに設定され、Rcl2 は、希望する
最低電流制限レベルを得るように適切な値に設定され
る。内部の抵抗器Rcl1iと並列に、外部の抵抗器Rcl1e
を取り付けると、Rcl1 の「実効」値は低くなり、電流
制限レベルを大きくすることになる。
【数38】
【0142】例として、望ましい電流制限範囲を、装置
の電流定格の400%から1200%にすると、
【0143】400%の電流制限に対して、
【数39】
【0144】1200%の電流制限に対して、
【数40】
【0145】MOSFET保護回路の外部プログラミン
グは、I2 RC回路に対する方法と非常に良く似た方法
で達成される。上に説明した通り、MOSFET保護回
路の動作は、IC外部の部品Rmv、Rmp、Cmpにより設
定される(図6を参照)。これらの部品のRmp、Cmp
トリップ時間対ライン〜負荷間の電圧曲線の形を設定す
るために使用される。抵抗器Rmpは最終トリップレベル
を設定し、RmpはC mpと共に時定数を決定する。上に説
明した通り、部品の値は、MOSFETの温度上昇に類
似した曲線で、MOSFETのジャンクション温度が最
高許容動作温度に達するとトリップする曲線をつくるよ
うに決められる。上につくられた通り、電流制限中のラ
イン〜負荷間の電圧降下がステップ関数の形をとる場
合、MOSFET保護回路の動作は方程式13から導か
れる。
【数41】
【0146】ここにImvは次式で近似される。
【数42】
【0147】この機構は、電力コントローラがリアクタ
ンス性の負荷回路で動作する場合その能力を最大にする
ために重要である。しかしいくつかの用途では、負荷特
性はリアクタンスでは低く、あるいは純粋に抵抗性であ
るから、したがって、トリップが発生する前に装置が電
流を制限できる時間を短くすることが望ましい。また、
電流制限レベルをプログラミングにより調整した場合、
MOSFET保護の最終トリップレベルを修正すること
が必要である。MOSFET保護の最終トリップレベル
は、電流制限レベルに等しい電流により生じた電圧より
少し上に設定されることが望ましい。このことは、電流
制限レベルがプログラミングされると、MPの最終トリ
ップレベルは上下に移動する必要が生じることになる。
【0148】MOSFET保護性能はRmpとCmpを適切
に選ぶことにより改良できる。密閉型パッケージに対し
て外部からこれをおこなうために、RmpとCmpは(パッ
ケージの内部の)Rmpi 、Cmpi と(パッケージの外部
の)Rmpe 、Cmpe に分割されなければならない。R
mpe とCmpe をI/OラインMPAと負荷端子の間に接
続することにより、Rmpe とCmpe はRmpi とCmpi
並列に接続されている。MPAラインは、図8に示す通
り、P49でRmpi とCmpi に接続されている。Rmpi
とCmpi の接地側は電気的に負荷端子に接続されている
ので、負荷端子は、必要なI/Oピンの総数を少なくす
るためRmpe とCmpe の帰路(return)として使用され
ている。
【0149】このように製造された場合、パッケージ内
のIC外部の部品Rmpi とCmpi は初期値として使用さ
れ、プログラム可能性の下限を決める。Rmpi は最終ト
リップの下限を決め、CiiはRiiとともにトリップ遅延
時間の下限を決める。より高い電流制限レベルは、より
高い電力消費(より急速なジャンクション温度の上昇)
に関連しているのであるから、初期値に設定されている
ことが同時に使用されることはありそうにない。電流制
限レベルが高いと最終トリップの設定を高くし、トリッ
プ遅延時間(時定数)を短くする必要があり、電流制限
レベルが低いと最終トリップの設定を低くする必要があ
るが、トリップ遅延時間は長くしても良い。
【0150】さらに回路の性能は、上に示した方法と同
じ方法により決定される。しかし、ここでは「実効的」
なRmpとCmpを内部の初期値部品Rmpi 、Cmpi ととも
に使用し、希望するMOSFET保護の性能を得るため
に、外部でプログラミングする部品の値Rmpe 、Cmpe
を計算する。ここに、
【数43】
【0151】例として、MOSFET保護性能に対して
望ましい動作範囲を図11に示す2つの曲線により説明
する。曲線Cは電流制限レベルが定格電流の400%に
プログラムされた装置に使用され、曲線Dは、電流制限
レベルが定格電流の1200%にプログラムされた同じ
装置に使用されている。400%の電流の場合ラインか
ら負荷への電圧降下は2ボルトであり、1200%の場
合は6ボルトであることが決められている。したがっ
て、曲線Cに対する最終トリップレベルは2.5ボルト
に設定され、曲線Dに対しては7ボルトに設定される。
これらの曲線に対する最大時定数はMOSFETとパッ
ケージ環境の熱的特性の関数である。この例に対して
は、曲線Cの最大時定数は52ミリ秒であり、曲線Dに
対しては4.3ミリ秒である。
【0152】数式(18)から、上の内部初期値は次の
通りである。
【数44】
【0153】曲線Cによって決まる性能を得るために
は、RmpとCmpの値は次の通りである。
【数45】
【0154】これは、外部でプログラミングする値にな
る。即ち、
【数46】
【0155】曲線Dによって決まる性能を得るために
は、RmpとCmpの値は次の通りである。
【数47】
【0156】これは、外部でプログラミングする値にな
る。即ち、
【数48】
【0157】上に示した両時定数は、各電流制限レベル
において許容された最大トリップ遅延時間を表している
ので、対応するCmpe は使用することのできる最大値で
ある。各電流制限値において最大値より小さいCmpe
値ならば、どれでもより短いトリップ遅延時間を得るの
に使用できる。このことは図11の曲線群、CからC2
によって示されている。固体回路電力スイッチングの熱
的制限事項によって決まっているとおり、電流制限が4
00%の場合、曲線Cは最長許容トリップ遅延時間を表
す。リアクタンス性の負荷条件が最小であると判ってい
れば、この電流制限レベルに対しては、もっと慎重なト
リップ遅延時間をプログラムすることもできる。2つの
曲線C1、C2に対して、Rmp=Rmpi (Rmpe =オー
プン)である。外部コンデンサCmpe を次に示すように
小さくすると、示されている曲線になる。即ち、C1)
mpe =30ナノファラッド、C2)Cmpe =オープン
(Cmp=Cmpi )である。
【0158】また、本発明によってつくられたコントロ
ーラは電流を制限すると共に電力スイッチを保護する。
たとえば短絡など、負荷が高レベルのあいだ、コントロ
ーラは回路電流を現在のレベルに制限しながら維持し
て、電力スイッチのジャンクション温度が選定された量
に上昇したときにだけトリップして、瞬間的な過渡状態
により早すぎるトリップが起こることを回避している。
【0159】本発明の特定の好適実施例について本発明
を説明してきたが、当業者ならば多数の変形と改良を直
ちに行うことができることは明白であろう。たとえば、
上に説明したNチャネルと同様に、MOSFETにPチ
ャネル技術を採用することは本発明の範囲内のことであ
る。MOSFETは電力スイッチとして説明されている
が、バイポーラー・ジャンクション・トランジスタ(B
JTs)、絶縁ゲート・バイポーラー・ジャンクション
・トランジスタ(IGBTs)、あるいは大電流の用途
にある種の利点があるMOS制御サイリスタ(MCT
s)を使用することも本発明の範囲内のことである。し
たがって、先行技術を考慮して、かかる変形と改良の全
てを含むように添付の請求の範囲は可能な限り広く解釈
されることを意図するものである。
【0160】1992年12月4日出願の米国特許出
願、第985,411号、及び第985,406号は本
出願と同一譲受人に譲渡されているが、これらの特許出
願は、本発明の基礎となっている電力コントローラに関
係している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によりつくられた固体回路コントローラ
のブロック図。
【図2】本発明によって使用されている電力供給ASI
Cと関連するIC外部の部品を示す回路図。
【図3】図4と結合して、本発明によって使用されてい
る制御ASICと関連するIC外部の部品を示す回路
図。
【図4】図3と結合して、本発明によって使用されてい
る制御ASICと関連するIC外部の部品を示す回路
図。
【図5】従来使用されているいくつかの記号とその等価
図。
【図6】本発明により使用されているトリップ時間対負
荷電流曲線の図。
【図7】図1と同様な固体回路コントローラのブロック
図であるが、コントローラをプログラムするために使用
される追加ラインを示す図。
【図8】図3と同様な回路図であるが、図9と結合し、
内部の初期値部品プログラミングポイント、外部のプロ
グラミング部品を示す図。
【図9】図4と同様な回路図であるが、図8と結合し、
内部の初期値部品プログラミングポイント、外部のプロ
グラミング部品を示す図。
【図10】図6と同様であるが、トリップ時間対負荷電
流値に対するプログラミング範囲を示す図。
【図11】ライン〜負荷電圧対トリップ時間スイッチ保
護曲線を示す図。
【符号の説明】
12 電力供給ASIC 14 制御ASIC 16 絶縁型論理部 18 発振器部 20 電流源部 22 変成器 26 発振器 30 バンドギャップ電流/電圧基準部 32 I2 RC部 34 ステータス部 36 パワーアップ・リセット部 38 光アイソレータ駆動部 40 MOSFET駆動・電流部 42 MOSFET保護部 44 論理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エリック ケイ.ラーソン アメリカ合衆国ロード アイランド州ナラ ガンセット,キング フィリップ ロード 42 (72)発明者 トーマス アール.マハー アメリカ合衆国マサチューセッツ州プレイ ンビル,メッセンジャー ストリート 73,アパートメント 136 (72)発明者 セピデ エィチ.ノット アメリカ合衆国マサチューセッツ州フォー ル リバー,ユニット ナンバー 17,ウ ィルソン ロード 1170 (72)発明者 ケイス ダブリュ.カワテ アメリカ合衆国マサチューセッツ州アトル ボロ フォールズ,バージニア ストリー ト 12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷を流れる負荷電流によって消費され
    る電力のため、電線が選定された温度上昇に到達する
    と、この温度を代表する電気的トリップ信号を与える装
    置であって、 前記電線に直列に接続されているシャント抵抗器と、 電流ミラーを介して一緒に接続されている第1と第2の
    電流経路であって、該第1の電流経路は前記シャント抵
    抗器に接続され、かつ前記シャント抵抗器の両端の電圧
    に応答して電流を導くようになっている第1と第2の電
    流経路と、 電流を自乗する手段を介して前記第2の電流経路に接続
    されている第3の電流経路であって、該第3の電流経路
    は電流ミラーを介して第4の電流経路に接続されてお
    り、第4の電流経路は、電線の温度上昇を代表する電圧
    を与えるようになっているRC回路網を充電するため、
    前記回路網に接続されている第3の電流経路と、 前記RC回路網に結合しているしきい値レベルを有し、
    前記回路網の両端の電圧が前記しきい値に達した時にト
    リップ信号を与えるため、前記回路網の両端の電圧を基
    準電圧と比較する電圧応答手段と、 を含むことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の固体回路コントローラで
    あって、電線の温度上昇に比例する電気信号をつくり出
    す前記手段は、第1と第2のダイオード接続トランジス
    タと、前記第1と第2のトランジスタを介して供給され
    自乗される電流と、第3と第4のダイオード接続トラン
    ジスタと、相対的に一定のVbeを生成して、前記第1と
    第2のトランジスタの両端と前記第3のトランジスタの
    ベース−エミッターに生起する2つのVbeに変化を生じ
    させる前記第4のトランジスタに接続されている比較的
    大きい電流源とを含むことを特徴とする固体回路コント
    ローラ。
  3. 【請求項3】 入力ラインを介して固体回路スイッチに
    より電線を流れる負荷電流を制御する固体回路コントロ
    ーラであって、 前記電線を介して前記負荷に直列に接続されている固体
    回路スイッチ手段と、 前記電線内で消費される電力に比例する第1の電気信号
    を発生させる手段と、 時間の関数としての前記第1の電気信号を積分して、前
    記電線の温度上昇に比例する第2の電気信号を与える手
    段と、 所定の電線最高温度上昇に達したとき、トリップ信号を
    与える手段と、 を含むことを特徴とする固体回路コントローラ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の固体回路コントローラで
    あって、前記固体回路コントローラが具備する密閉型パ
    ッケージには、 前記固体回路スイッチ手段と、 前記第1の電気信号を発生させる手段と、 前記第1の電気信号を積分する手段と、 が配置され、 前記第1の電気信号を積分する手段はRC回路網を含
    み、 前記コントローラを外部でプログラミングするため追加
    RC回路網を接続することができるように、前記RC回
    路網と並列に接続され、かつ前記パッケージの外部の外
    部接続点に延びている電流経路、 を更に含むことを特徴とする固体回路コントローラ。
  5. 【請求項5】 少なくとも1つのMOSFETを流れる
    電流を選定されたレベルに制限する装置であって、 それぞれドレイン、ソース、ゲートを有する、少なくと
    も1つのMOSFETと、 各MOSFETの前記ドレイン−ソースと直列に接続さ
    れているシャント抵抗器と、 反転端子、非反転端子、出力、前記非反転端子に接続さ
    れているシャント抵抗器、前記反転端子に接続されてい
    る基準電圧を有する比較器と、 供給電圧と各MOSFETのゲートとの間に接続されて
    いる第1の電流源と、各MOSFETのゲートと接地と
    の間に接続されている第2の電流源であって、第3の電
    流源に接続されている前記比較器の出力は、前記比較器
    の出力がロウであるため、第1の電流源から各ゲートに
    電流が導かれる場合、前記第2の電流源の値がゼロにな
    る1つの極値と、反対側の極値、即ち、前記比較器の出
    力がハイであるため、前記比較器の非反転端子における
    電圧が反転端子における電圧を越える場合、前記比較器
    の出力が大きくなって各ゲートから電流を流し、前記ソ
    ース〜ドレイン間の抵抗値を大きくし、前記負荷電流と
    前記シャントの両端の電圧を低下させる場合、前記第1
    の電流源から電流が流れかつ各ゲートから第2の電流源
    に電流が流れる、反対側の極値との間の第2の電流源の
    値との間で線形関係となり、前記反転端子は、第1と第
    2の経路を有する電流ミラーを介して、前記基準電圧に
    結合しており、該当する校正用抵抗器が各経路に接続さ
    れており、前記抵抗器の値は選定された電流レベル電圧
    が得られるように選ばれている、第1と第2の電流源
    と、 を含むことを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置であって、前記固体
    回路コントローラが具備する密閉型パッケージには、 前記MOSFETと、 前記シャント抵抗器と、 比較器と、 第1、第2、第3の電流源と、 が配置され、 該当する抵抗器の値は最低の望ましい限流レベルになる
    ように選ばれ、追加電流経路は前記第1の経路の抵抗器
    と並列に接続され、前記追加電流経路は前記パッケージ
    から外部接続点に延びている、 ことを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 電力消費による熱的被害から固体回路ス
    イッチ手段を保護する装置であって、 負荷に直列に接続されているジャンクションを有する固
    体回路スイッチ手段と、 前記固体回路スイッチ手段内で消費される電力に比例す
    る電流を発生させる手段と、 前記固体回路スイッチ手段のジャンクションの温度上昇
    に比例する電気信号を与える時間の関数としての前記比
    例電流を積分するRC回路網を含んだ手段と、 ジャン
    クションの温度上昇が所定の温度に達した場合トリップ
    信号を与える手段と、 を含むことを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の装置であって、熱記憶手
    段をさらに含み、前記熱記憶手段の中で、前記固体回路
    スイッチ手段がオフになった場合、前記固体回路スイッ
    チ手段のジャンクションの冷却に比例して、RC回路網
    の両端の電圧が自然に減衰することができることを特徴
    とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の装置であって、前記装置
    が具備する密閉型パッケージには、 前記固体回路スイッチ手段と、 前記固体回路スイッチ手段内で消費され電力に比例する
    電流を発生させる手段と、 前記固体回路スイッチ手段のジャンクションの温度上昇
    に比例する電気信号を与える時間の関数としての前記比
    例電流を積分する手段と、 が配置され、 前記比例電流を積分する前記手段はRC回路網を含み、 前記密閉型パッケージの外部方外部接続点に延びてお
    り、前記装置を外部でプログラミングするため追加RC
    回路網を外部接続点に接続することができるように、前
    記RC回路網と並列に接続されている回路経路、 を更に含むことを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の固体回路コントローラ
    であって、それぞれ前記第1と第2の電流経路に接続さ
    れている第1と第2の校正用抵抗器、前記電圧応答手段
    のしきい値に比較して現在のリードのレベルを調整する
    ように選定された第1と第2の抵抗器、オペレーション
    増幅器、前記オペレーション増幅器を介して前記シャン
    ト抵抗器に接続されている前記第1の電流経路、前記オ
    ペレーション増幅器のフィードバック電流に接続されて
    いるフィードバック抵抗器を更に含んでいて、前記第1
    の電流は前記シャント抵抗器の両端の電圧に比例して発
    生し、前記トリップ信号は次に示す式にしたがって近似
    的に発生することを特徴とする固体回路コントローラ。 【数1】 s シャント抵抗器 Ri RC回路網の抵抗器 Ci RC回路網のコンデンサ Rt 1 第1の抵抗器 Rt 2 第2の抵抗器 Riv フィードバック抵抗器 である。
JP30439793A 1992-12-04 1993-12-03 固体回路電力コントローラ Pending JPH06217450A (ja)

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US07/985,406 US5723915A (en) 1992-12-04 1992-12-04 Solid state power controller
US07/985,411 US5444590A (en) 1992-12-04 1992-12-04 Solid state power controller with power switch protection apparatus
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US985406 1993-06-03
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