JPH0621671B2 - ボ−ルバルブ - Google Patents

ボ−ルバルブ

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JPH0621671B2
JPH0621671B2 JP19237885A JP19237885A JPH0621671B2 JP H0621671 B2 JPH0621671 B2 JP H0621671B2 JP 19237885 A JP19237885 A JP 19237885A JP 19237885 A JP19237885 A JP 19237885A JP H0621671 B2 JPH0621671 B2 JP H0621671B2
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公 杉澤
和弥 関口
博 澤田
雅之 中谷
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、CIP洗浄等の定置洗浄を予定して設計され
た、食品、化粧品等を処理するための装置に主に使用さ
れるボールバルブに関する。
(従来の技術) ボールバルブは、内部に広い流体経路を確保できるた
め、処理物を通過させ易く、またこれが装置に設置され
た場合に、装置内部の圧力損失を招かない。ボールバル
ブは、単一で処理物の流れの方向を二方以上に切り替え
ることができる等の理由から種々の装置に多く使用され
ている。更に、ボールバルブは、固形物を含む液状或い
はペースト状の食品等を通過できる点で特殊な利用適性
を有している。
ところで、食品等を処理するための装置では、衛生上の
見地から内部を定期的に洗浄する必要がある。そして、
これらの装置を洗浄する場合には、自動化、省力化及び
洗浄時間の短縮等の面より、CIP洗浄等の定置洗浄が
行なわれることが望ましい。しかしながら、装置に前記
のボールバルブが設置されている場合には、装置を定置
洗浄する際に以下のような問題が生じる。即ち、従来の
ボールバルブでは、定置洗浄の際に、ボールディスクを
収容するハウジングの内壁とボールディスク及びシャフ
トの連結された部分との間の狭隙(シャフトシール機構
付近)で洗浄液が滞留し、この部分の洗浄ができない問
題が生じた。また、従来法では、ハウジングの底部にド
レン抜き孔を設け、洗浄液をそこから排出することによ
り洗浄液の滞留を防止することも行なわれているが、こ
の方法によっても、ハウジング内部の前記の部分に於け
る洗浄液の滞留を防止することは不可能である。
したがって、従来ボールバルブの洗浄は、定置洗浄によ
らず分解洗浄によって行なわれたが、これによると洗浄
の手間が繁雑であり、しかも洗浄に長時間を要した。ま
た、自動化が進んだ装置等にボールバルブが設置されて
いる場合には、バルブが他の装置(例えば電気系統の装
置等)と連結されていたり、或いはバルブの周囲に他の
装置が多く存在したりして、バルブの分解操作が極めて
繁雑であったり、分解できない場合が多かった。特に、
装置が無菌仕様のものである場合等には、種々の汚染防
御装置等が設置されており、上記の傾向がより強いもの
であった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上記のような問題がなく、CIP洗浄等の定
置洗浄時に、内部で洗浄液が滞留を起こさず良好な洗浄
効果を得ることができ、定置洗浄を予定して設計された
各種の装置に使用可能であるボールバルブの提供を目的
とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上述の如きボールバルブを提供すべく成され
たもので、その要旨は、ハウジングに収容されたボール
ディスクをシャフトを介して回動することにより、該ハ
ウジングの流入口と1又はそれ以上の流出口との間を連
通又は遮断するボールバルブに於いて、ハウジングと該
シャフトとが係合する部分に於ける外部側に、ハウジン
グとシャフトとの間を密封するための密封装置を設ける
とともに、上記ハウジングとシャフトとが係合する部分
に於ける内部側に、外部側からの圧力によってハウジン
グとシャフトとの間を密封し、かつ該圧力が解除された
場合に上記密封が解かれる密封装置を設け、更にハウジ
ングとシャフトとが係合する部分に於ける上記両密封装
置の間の部分に、この部分に圧力を供給するための圧力
供給装置及びこの部分から物質を排出するための排出装
置を設けてなるボールバルブである。
本発明について、以下図面により説明する。第1図は、
本発明のボールバルブの一実施例を示す縦断面図であ
る。図示のボールバルブは、ハウジング1、これに収容
されたボールディスク2及び該ボールディスク2に連結
されたシャフト4からなる。ボールディスク2は、内部
に水平方向の断面がT字形の流体経路25を有し、回動
手段3で回動されるシャフト4によって水平方向に回動
され、ハウジング1に設けた流入口5と流出口6及び7
との間を連通或いは閉鎖する。シャフト4を回動するた
めの回動手段3としては、例えば空気駆動式、モータ
ー、電磁力等の電気駆動式或いは油圧駆動式のもの等を
使用でき、また手動で回動されるものであってもよい。
本発明のボールバルブに於いては、ハウジング1とシャ
フト4とが係合する部分12に於ける外部側(ボールデ
ィスク2の中心の位置から見て外部側、以下外部側、内
部側とは全てボールディスク2の中心の位置から見た位
置関係を意味する)に、ハウジング1とシャフト4との
間を密封するための密封装置、例えばOリング8が設け
られる。また、上記のハウジング1とシャフト4とが係
合する部分12に於ける内部側に、外部側からの圧力に
よってハウジング1とシャフト4との間を密封し、かつ
該圧力が解除された場合に上記密封を解かれる密封装
置、例えばリップシール9が設けられる。該リップシー
ル9は、その凸部20が内部側に向くように設置されて
おり、外部側から圧力がかかると押し拡げられてハウジ
ング1とシャフト4との間を密封し、一方外部側からの
圧力が解除された場合には、ハウジング1とシャフト4
との間の密封を解かれる。シャフト4には、上記Oリン
グ8及びリップシール9を固定するための凹嵌部26及
び27が設けられる。尚、ハウジング1とシャフト4と
が係合する部分12の外部側に設けられる密封手段とし
ては、Oリング8の他にパッキン、リップシール(リッ
プシールの凸部が外部側に向くように設置される)等が
使用できる。
更に、本発明に於いては、ハウジング1とシャフト4と
が係合する部分12に於けるOリング8及びリップシー
ル9の間の部分に、この部分に圧力を供給するための圧
力供給装置とこの部分から気体、液体或いは固体等の物
質を排出するための排出装置が設けられる。図示のもの
で、上記の圧力供給装置は、ハウジング1に設置され、
ハウジング1及びシャフト4の係合部12に於けるOリ
ング8とリップシール9との間の部分に連結される気体
供給用配管14、その上流側に設けられる気体供給弁2
8及びコンプレッサー29からなる。また、排出装置
は、ハウジング1に設置され、ハウジング1及びシャフ
ト4の係合部12に於けるOリング8及びリップシール
9の間の部分に連結される洗浄液排出用配管15及びそ
の上流側に設けられる洗浄液排出弁30からなる。
また、ハウジング1の底部には、これに一体的に下垂し
て設けたドレン抜き孔16が突設され、その下流側には
洗浄液排出弁31が設けられる。
以上の構造を有する本発明のボールバルブによると、こ
れが各種の装置に設置された場合に以下の作用をもつ。
即ち、装置に処理物が流される通常の運転時には、コン
プレッサー29から気体供給弁28及び気体供給用配管
14を介して、装置内を流れる処理物の圧力よりも高い
一定の圧力の気体を、ハウジング1及びシャフト4の係
合部分12に於けるOリング8及びリップシール9の間
に供給する。上記の操作により、リップシール9は、気
体圧によって押し拡げられ、ハウジング1とシャフト4
との間が密封にされる。したがって、ハウジング1内部
からの製品の漏洩が防止され、バルブ本来の機能が達成
される。尚、上記の場合に、洗浄液排出弁31が閉じら
れていることは言うまでもない。
一方、装置の定置洗浄時には、前記の圧力供給装置(コ
ンプレッサー29、気体供給弁28及び気体供給用配管
14)からの気体の供給を遮断してその圧力を解除し、
同時に装置内に洗浄液を所定の高圧で流す。上記の操作
により、従来のもので洗浄液の滞留が発生したシール機
構付近32の洗浄液は、その圧力によりリップシール9
を押し縮めて、ハウジング1及びシャフト4の係合部1
2に於けるOリング8及びリップシール9の間に流出
し、順次洗浄液排出用配管15及び洗浄液排出弁30か
ら排出又は回収される。上記の場合に、装置内の圧力を
高くし、洗浄液に充分高い圧力をかけることによって、
リップシール9から流出する洗浄液の流速を大きくし、
ハウジング1とバルブディスク2との間の間隙に乱流を
発生させることによって、バルブ内部の高い洗浄効果を
得ることができる。上記の場合に、ドレン抜き孔16及
び洗浄液排出弁31によって、ハウジング1内底部から
も洗浄液が排出され、この部分の洗浄が行なわれる。
上述した本発明のボールバルブは、無菌仕様の装置に使
用することもできる。第2図は、無菌仕様のボールバル
ブの一実施例を示す縦断面図である。図示のボールバル
ブは、基本的な構造が第1図に示すものと同じものであ
り、圧力供給装置として、第1図に示すものに於けるコ
ンプレッサー29に代えて殺菌能力のある蒸気を供給す
るためのボイラー33が設けられ、第1図のものの洗浄
液排出用配管15に於ける洗浄液排出弁30の上流側の
部分には、この部分から分岐するスチームトラップ35
を備えた配管34が設けられる。また、第1図のものに
於けるドレン抜き孔16の洗浄液排出弁31の下流側
に、洗浄液排出弁36を備えた配管37が設けられる。
また、該配管37に於ける洗浄液排出弁36の上流側の
部分には、この部分から分岐する蒸気供給弁38及び殺
菌能力のある蒸気を供給するためのボイラー39を備え
た配管40が設けられる。更に配管37に於ける洗浄液
排出弁36の上流側でかつ配管40の分岐点より下流側
の部分には、この部分から分岐するスチームトラップ4
1を備えた配管42が設けられる。
以上の構造を有するボールバルブが各種装置に設置され
た場合には、これを滅菌しかつ内部の無菌状態を保持す
るために以下の操作が行なわれる。
先ず、バルブを滅菌する場合には、装置内に蒸気を供給
するとともに、洗浄液排出弁31を開放し、洗浄液排出
弁36を閉鎖した状態で、ボイラー39から蒸気供給弁
38を介して蒸気をハウジング1内に供給する。上記の
場合に、前述の本発明に於ける洗浄液の流出経路を使用
し、ハウジング1内の蒸気をリップシール9を通して洗
浄液排出用配管15及び洗浄液排出弁30から順次排出
する。また、ハウジング1内部の蒸気凝縮水は、スチー
ムトラップ41より順次排出する。上記の操作により、
ハウジング1内の空気を押し出して滅菌不良の原因であ
るエアポケットを除去し得る。
次に、洗浄液排出弁30を閉鎖し、気体供給弁28を開
放して、蒸気をハウジング1及びシャフト4の係合部1
2に於けるOリング8及びリップシール9の間に供給
し、蒸気凝縮水をスチームトラップ35から順次排出す
る(この場合に、ハウジング1内への蒸気の供給は前記
の如く維持されている)。上記の操作を所定の時間維持
することにより、バルブ内を良好に滅菌し得る。
上記の滅菌操作の後、バルブ内部の無菌状態を保持する
場合には、洗浄液排出弁31を閉鎖し、蒸気供給弁38
から配管40及び37の部分に蒸気を供給し続け、蒸気
凝縮水はスチームトラップ41から順次排出する。上記
の操作により、ハウジング1内とその外部との間にスチ
ームバリアを形成し、バルブ内部の無菌状態を保持する
ことができる。
尚、第2図に示すバルブに於いて、バリアとしてハウジ
ング1及びシャフト4の係合部12に於けるリング8及
びリップシール9の間に供給される物質は、蒸気の他に
殺菌能力のある塩素水等であってもよい。またバルブの
滅菌に当っては、(1)熱水をバルブ内(装置内)に供給
し、前述した洗浄液の流出経路を使用して、バルブ内部
で熱水の流れをつくり出し熱交換させる、(2)ドレン抜
き孔16から蒸気をインジェクションすることにより、
バルブ内に滞留する熱水を加熱することによって滅菌す
る等の方法によることもできる。
上述の如く、本発明のボールバルブによれば、無菌仕様
の装置に使用する場合に於ける無菌処理についても有利
に実施できることが明らかである。
以上、実施例では三方バルブを中心に説明したが、本発
明を例えば二方バルブ、四方バルブ等に適用できること
は言うまでもなく、またこの方面の当業者にとっては、
本発明の要旨を離脱することなく種々の変形応用が容易
に行なわれ得ることは因よりである。
(発明の効果) 本発明のボールバルブによれば、分解洗浄を必要とせ
ず、これが設置された装置等を定置洗浄することによっ
て、バルブ内部で洗浄液の滞留を起こさず、高い洗浄効
果を得ることができる。したがって、固形物を含む液
状、ペースト状の食品等を処理するためのもので、定置
洗浄を予定して設計された装置或いは自動化の進んだ装
置等に使用される場合に大変有効である。また、分解操
作が不要であるため、従来分解操作の邪魔になったバル
ブの開閉操作を自動化するための付属装置等をバルブに
設置することも可能となる。更に、以上の効用から、固
形物を含む液状、ペースト状の食品等を無菌的に処理す
るための装置への使用適性が極めて優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のボールバルブの一実施例を示す縦断
面図であり、第2図は本発明の無菌仕様のボールバルブ
の一実施例を示す縦断面図である。 1……ハウジング、2……ボールディスク、3……回動
手段、4……シャフト、5……流入口、6、7……流出
口、8……Oリング、9……リップシール、14……気
体供給用配管、15……洗浄液排出用配管、16……ド
レン抜き孔、20……凸部、25……流体経路、26、
27……凹嵌部、28……気体供給弁、29……コンプ
レッサー、30、31、36……洗浄液排出弁、33、
39……ボイラー、34、37、40、42……配管、
35、41……スチームトラップ、38……蒸気供給
弁、43……バルブシート。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジングに収容されたボールディスクを
    シャフトによって回動することにより、該ハウジングの
    流入口と1又はそれ以上の流出口との間を連通又は遮断
    するボールバルブに於いて、ハウジングと該シャフトと
    が係合する部分に於ける外部側に、ハウジングとシャフ
    トとの間を密封するための密封装置を設けるとともに、
    上記ハウジングとシャフトとが係合する部分に於ける内
    部側に、外部側からの圧力によってハウジングとシャフ
    トとの間を密封し、かつ該圧力が解除された場合に上記
    密封が解かれる密封装置を設け、更にハウジングとシャ
    フトとが係合する部分に於ける上記両密封装置の間の部
    分に、この部分に圧力を供給するための圧力供給装置及
    びこの部分から物質を排出するための排出装置を設けて
    なるボールバルブ。
  2. 【請求項2】ハウジングとシャフトとが係合する部分に
    於ける外部側に設けられる密封装置がOリングである特
    許請求の範囲第(1)項記載のボールバルブ。
  3. 【請求項3】ハウジングとシャフトとが係合する部分に
    於ける内部側に設けられる密封装置がリップシールであ
    る特許請求の範囲第(1)項又は第(2)項記載のボールバル
    ブ。
  4. 【請求項4】圧力供給装置が、コンプレッサー、気体供
    給弁及び気体供給用配管からなる特許請求の範囲第(3)
    項記載のボールバルブ。
  5. 【請求項5】排出装置が、洗浄液排出用配管及び洗浄液
    排出弁からなる特許請求の範囲第(4)項記載のボールバ
    ルブ。
  6. 【請求項6】ハウジングの底部に一体的に下垂して設け
    られたドレン抜き孔及び該ドレン抜き孔の下流側に位置
    する洗浄液排出弁が設けられた特許請求の範囲第(1)項
    又は第(3)項記載のボールバルブ。
  7. 【請求項7】圧力供給装置が、ハウジングとシャフトと
    が係合する部分に於ける両密封装置の間の部分に、殺菌
    能力のある気体或いは液体を供給するものである特許請
    求の範囲第(1)項又は第(6)項記載のボールバルブ。
  8. 【請求項8】排出装置が、装置の無菌部分と非無菌部分
    との間を遮断する能力を有するものである特許請求の範
    囲第(7)項記載のボールバルブ。
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JP5547006B2 (ja) * 2010-09-10 2014-07-09 日鉄住金パイプライン&エンジニアリング株式会社 ボールバルブのキャビティ乾燥システム及び方法

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