JPH0621471B2 - 立体トラス用構造部材の溶接方法 - Google Patents

立体トラス用構造部材の溶接方法

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JPH0621471B2
JPH0621471B2 JP27786687A JP27786687A JPH0621471B2 JP H0621471 B2 JPH0621471 B2 JP H0621471B2 JP 27786687 A JP27786687 A JP 27786687A JP 27786687 A JP27786687 A JP 27786687A JP H0621471 B2 JPH0621471 B2 JP H0621471B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は立体トラス用構造部材の溶接方法に係り、詳し
くは、立体トラスの各構造部材を構成する管体とその管
体の両端部に固定されるエンド部材との溶接方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
長尺や短尺の鋼管よりなる構造部材を多数使用して、大
きい立体構造物を構築する場合には、各構造部材の先端
を節点部材に接合し、立体トラス構造を形成させること
が多い。そして、一つの多面体の節点部材に対して幾本
かの構造部材を接合するのはボルトなどによっている。
ボルトによる接合を容易にするための接合装置として、
例えば実公昭42-22992号公報に記載されたものなどがあ
る。その接合装置では、節点部材にボルトを十分に締め
つけにくい欠点があり、さらに、耐力上重要な部分であ
るボルトの一部が露出し、腐蝕に対する配慮が欠ける難
点がある。
ところで、本出願人は、構造部材を節点部材に強力に接
合することができ、接合ボルトの露出を避けて腐蝕しに
くい構造とした接合装置を、特開昭62-55347号公報にお
いて提案した。
これは、第3図に示すように、構造部材11を節点部材
12に接合する接合ボルト13にボス部材14を設け
て、その両端にねじ部13a,13bが形成される一
方、構造部材11は、構造主材である管体11Aとそれ
に溶接されて上記の接合ボルト13を取りつけることが
できるエンド部材11Bとからなっている。
その管体11Aの端部に一体化されたエンド部材11B
の内部に、接合ボルト13の構造部材側で螺合されるア
ンカーナット15の径より大きい径の雌ねじ16が形成
されている。そして、その雌ねじ16に螺合する支持部
材17には接合ボルト13の軸部13mを挿通して支持
する摺動孔18が形成され、ボス部14の外面に係合し
て回転を接合ボルト13に伝達するスリーブ体19があ
り、そのスリーブ体19はボス部14の軸方向変位を可
能にしている。
節点部材12と図示しないもう一つの節点部材との間に
構造部材11を接合するとき、接合ボルト13をスリー
ブ体19や構造部材11の内部に追い込み、接合ボルト
13のねじ部13bの先端を節点部材12の端面12n
に当接させる。ねじ部13bがねじ孔20の位置に一致
しているか否かを探った後、スリーブ体19を回転させ
る。ねじ部13bをねじ孔20に深く噛み込ませて接合
すれば、スリーブ体19の両端面19a,19bは構造
部材11の端面11nと節点部材12の端面12nとに
当接する。
〔発明が解決しようとする課題〕 このように、構造部材11が組み込まれる二つの節点部
材12の距離がlであれば、溶接後の構造部材11を
挟み込んでいるスリーブ体19の両端面19bの長さ
が、l±0.1 mm程度となる正確な寸法にしておくこ
とが望ましい。
すなわち、立体トラスを構築する作業の円滑化を図るた
めには、構造部材11やスリーブ体19などの寸法を手
直ししたり、それに伴う組み込みのやり直しをする無駄
な作業をなくすことが望ましいからである。一方、スリ
ーブ体19は機械加工によって製作され、通常、その長
さは高い精度で仕上げられる。
第4図に示す構造部材11において、管体11Aとエン
ド部材11Bとが溶接によって組み立てられ、エンド部
材11Bの端部に形成した切込部21が、管体11Aの
端部内面11aに嵌入された状態で溶接される。この場
合、エンド部材11Bの切込部21や雌ねじ16および
管体11Aの端部内面11aが、機械加工によって仕上
げられ、その切込部21は手作業によって管体11Aに
挿入される。
挿入後、管体11Aの端面11bと切込部21とでリン
グ状の溝となるように形成される溶接開先22に溶接肉
盛りするが、溶接歪が発生するので、挿入量は縮み量を
見込んで決定される。まず、l1(第3図参照)からスリ
ーブ体19の二倍長を差し引いた溶接後の寸法l2(第4
図参照)に、縮み量を見込んで加えた距離が両端面11
n間の寸法となるように、切込部21の挿入量が定めら
れ、溶接前の端面11bのセッティング位置が決められ
る。その位置決め後に周囲の三個所ないし四個所に点溶
接23が施され、位置ずれが防止され、その仮止め状態
で溶接の本ラインへ搬送される。
本溶接における溶接開先22への溶接肉盛が行われると
点溶接23が溶け込み、肉盛り部で溶接歪が生じ、エン
ド部材11Bと管体11Aとが相互に引き寄せられるよ
うに縮む。このとき、見込まれている縮み量以上に大き
くて縮むことがしばしばあるので、溶接後の全長がl
より1mmないし2mmも短い構造部材11が製作され
ることになる。これでは、第3図に示すlより短寸と
なって、立体トラスを構築する作業に支障をきたす。す
なわち、節点部材12の端面12nとスリーブ体19の
端面19bとの間、もしくは、スリーブ体19の端面1
9aとエンド部材11Bの端面11nとの間に隙間が生
じるか、その隙間を埋める場合には両節点部材が無理に
引き寄せられることになり、すでに組み込まれている他
の構造部材に無用の力を及ぼすことになる問題がある。
とりわけ、近年、立体トラスなどの構築の精密化が進ん
でおり、その解決が望まれる。また、管体11Aにエン
ド部材11Bを溶接する際に、手作業でエンド部材11
Bを嵌入するため、その姿勢が管体11Aに対して傾く
などする。これによって、接合ボルトを支持するエンド
部材11Bのアライメントが、管体11Aに対して狂っ
てしまうことは避けられない。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的は、
構造部材を構成するエンド部材と管体とを接続する溶接
作業において、接続されるエンド部材と管体との間で生
じる溶接歪みの発生を抑制し、両エンド部材の端面間の
距離を所望寸法に保持しやすくして構造部材の寸法的品
質を高くすること、すなわち、構造部材を接合装置を介
して立体トラス中の節点部材に組み込む際に、組み立て
によって位置が決まってきた二つの節点部材間の所定距
離に一致する全長を正確に有した構造部材を容易に製造
できること、さらには、管体にエンド部材を接続すると
きの手作業を可及的に排除して精度の高いアライメント
が得られ、それによって自動化生産を可能にすることが
できる立体トラス用構造部材の溶接方法を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、立体トラスを形成するために、接合装置を介
して節点部材に接合される構造部材を構成する管体とそ
の両端部に固定されるエンド部材との溶接方法に適用さ
れる。
その特徴とするところは、第1図を参照して、エンド部
材1Bにおける管体1Aとの接続側に、管体1Aの外径
よりも小さい外径となる円筒状部分を成形し、その外周
面を溶接開先のための開先底面4とすると共に、この開
先底面4の形成によってエンド部材1Bの外周面に生じ
る段差部の管体1Aに向いて形成される面を溶接開先の
ための開先側面3としておく一方、管体1Aにおけるエ
ンド部材1Bと接続する端部は、その端部内面1cを所
定内径となるように寸法を出し、かつ、その端面1bを
管体1Aの軸芯1mに対して垂直となるように面出しし
ておく。加えて、エンド部材1Bの開先底面4における
管体側に、開先底面4を形成する円筒状部分の外径より
も小さく管体1Aの寸法出しされた端部内面1cの内径
とほぼ等しい外径となる円筒状部分を成形し、その外周
面を管体1Aに嵌着させるための嵌入外周面7とすると
共に、その嵌入外周面7の形成によって開先底面4に生
じる段差部の管体1Aに向いて形成される面をエンド部
材1Bの軸芯1mに対して垂直となる接合基準面6とし
て面出ししておく。
管体1Aの両端部にエンド部材1Bの接続側を対面する
ように配置した後に、各エンド部材1Bの嵌入外周面7
を管体1Aの端部内面1cに密接させると共に接合基準
面が管体1Aの端面1bに当接するまで、エンド部材1
Bを管体1Aに挿入する。そして、エンド部材1Bが管
体1Aに挿入された上記の状態において、エンド部材1
Bの開先側面3,開先底面4および管体1Aの露出した
端面5との間に形成されるリング状溝をした溶接開先2
に溶接肉盛りすることである。
〔作 用〕
管体1Aと二つのエンド部材1Bを用いて構造部材1を
製造するに際して、まず、管体1Aにおいて、エンド部
材1Bと接続する端部では、その端部内面1cが所定内
径となるように機械加工などによって正確に寸法を出し
される。加えて、その端面1bを管体1Aの軸芯1mに
対して垂直となるようにやはり機械加工により面出す
る。
一方、エンド部材1Bにおいては、管体1Aとの接続側
に、その外周面で溶接開先の開先底面4を形成するため
に、管体1Aの外径よりも小さい外径となる円筒状部分
を機械加工などによって成形する。そして、溶接開先の
開先側面3を形成するため、上記の開先底面4の形成に
よってエンド部材1Bの外周面に生じる段差部の管体1
Aに向いている面を確保しておく。それのみならず、エ
ンド部材1Bを管体1Aの端部に嵌着させる嵌入外周面
7を形成させるべく、上記の開先底面4における管体側
に、開先底面4を形成する円筒状部分の外径よりも小さ
く管体1Aの寸法出しされた端部内面1cの内径とほぼ
等しい外径となる円筒状部分を成形する。そして、エン
ド部材1Bを管体1Aに挿入したときの両者の嵌着位置
を決める接合基準面6を形成するため、上記の嵌入外周
面7の形成によって開先底面4に生じる段差部の管体1
Aに向いて形成される面を、エンド部材1Bの軸芯1m
に対して垂直となるように機械加工しておく。
上記のように加工された管体1Aの両端部にエンド部材
1Bの接続側の対面するように配置する。そして、各エ
ンド部材1Bの嵌入外周面7を管体1Aの端部内面1c
に密接させるように挿入し、接合基準面6を管体1Aの
端面1bに当接させる。エンド部材1Bの嵌入外周面7
は管体1Aの端部材内面1cと密接状態におかれると同
様に、管体1Aの端面1bとエンド部材1Bの接合基準
面6とは、いずれも軸芯1mに対して垂直であり、両面
は密着した状態となる。このようにして、溶接後におけ
る構造部材1の縮み量を見込んだセッティング位置が決
められる。
したがって、エンド部材1Bを管体1Aに向けて例えば
チャッキング手段を備えたマニプレータなどで押した状
態にすれば、嵌着状態に変化が生じることはない。この
状態で、エンド部材1Bの開先側面3,開先底面4およ
び管体1Aの露出した端面5との間に、溶接開先2とし
てのリング状溝が形成される。したがって、その溶接開
先2に溶接肉盛りを施せばよく、他方のエンド部材1B
も同様にして管体1Aに嵌着して溶接され、一つの構造
部材1が完成される。
なお、溶接作業に先立ちエンド部材1Bの管体1Aに対
する位置は接合基準面6で規制されているので、溶接を
開始するまでに両者の相対関係が崩れることはない。溶
接作業中に、溶接熱による変形や接続部位での溶け込み
などにより、両エンド部材1B,1Bの端面間寸法は変
化することが避けられない。しかし、エンド部材1Bの
管体1Aとの密着代は接合基準面6まであること、従来
技術のところで述べた第4図のごとき点溶接による仮止
めがないので、その点溶接が融けてエンド部材1Bと管
体1Aとの位置関係を崩すようなことも起こらないこと
から、両エンド部材1B,1Bの端面間寸法が大きく変
化をきたすことは回避される。したがって、構造部材1
の所望する寸法を可及的に近似して得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、構造部材の製造において、エンド部材
を管体に接続する場合に避けることができない溶接歪み
の発生を著しく抑制することができる。すなわち、管体
の両端部に固定されるエンド部材の溶接中の相互の位置
関係が保持され、構造部材の端面間距離は、所望する寸
法に可及的に近いものとなる。したがって、立体トラス
を組み立てていく間に、構造部材を組み込むべき二つの
節点部材間の距離が決まってしまい、それがすでに正寸
となっている場合においても、その距離間に正確に対応
して構造部材を取り付けることができる。もちろん、構
造部材のアライメントも精度の高いものとなっており、
立体トラスの構築における精密化に対応させることがで
きる。
また、エンド部材を管体に取り付けるにあたり、挿入位
置を規定する接合基準面とアライメントを確保する嵌入
外周面の存在によって、手作業を廃止した自動化生産が
可能となり、高品質な構造部材を容易に生産することが
できる。
〔実施例〕
以下に、本発明をその実施例に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は立体トラス(図示せず)を形成する構造部材1
の縦断面図で、管体1Aとエンド部材1Bとよりなり、
溶接開先2の全周にわたる溶接肉盛りによって、管体1
Aの両端部1aで、エンド部材1Bと管体1Aとが一体
化されている。
管体1Aは必要な強度や剛性を備えた鋼管であり、左右
の端面1bおよび左右の端部内面1cは機械加工によっ
て高精度に仕上げられ、端面1bは垂直な平面とされる
一方、端部内面1cは端面1bに直角とされる。すなわ
ち、管体1Aにおけるエンド部材1Bと接続する端部1
aは、その端部内面1cを所定内径となるように寸法出
しがなされ、かつ、端面1bは管体1Aの軸芯1mに対
して垂直となるように面出しされる。もちろん、一方の
端面1bと他方の端面1bとの距離も正確に与えられ
る。
管体1Aには、このようにして寸法出しが正確に行わ
れ、管体1Aに後述するエンド部材1Bの嵌入外周面7
が嵌着されるとき、端面1bや端部内面1cは、接合基
準面6や嵌入外周面7と密接するようになっている。な
お、管体1Aは電縫管などが採用され、その内径は比較
的寸法精度がよく、端部内面1cの加工も容易に行われ
る。
エンド部材1Bにあっては、その管体側周囲1dに、溶
接開先2の一部を構成する開先側面3と開先底面4とが
形成される。開先側面3は管体1Aの端面1bの外周側
である露出した端面5に対面すると共に、図示のような
傾斜した円環面であり、開先底面4は軸芯1mに平行な
外周面を形成している。そして、この開先側面3と開先
底面4と、管体1Aの露出した端面5との三つの面で、
リング状の溝を形成するように周囲を取り巻く溶接開先
2が形成される。
すなわち、エンド部材1Bにおける管体1Aとの接続側
に、管体1Aの外径よりも小さい外径となる円筒状部分
が成形され、その外周面が溶接開先のための開先底面4
とされる。また、この開先底面4の形成によってエンド
部材1Bの外周面に生じる段差部の管体1Aに向いて形
成される面が溶接開先のための開先側面3として確保さ
れる。
その開先底面4より内周側には、垂直で正確に寸法出し
された接合基準面6が形成され、管体1Aの端面1bの
内周側が当接される。一方、接合基準面6に連なって軸
芯1mに平行で接合基準面6に直角な嵌入外周面7が形
成され、この嵌入外周面7が管体1Aに内嵌されるとき
端部内面1cと密接する。
すなわち、エンド部材1Bの開先底面4における管体側
に、開先底面4を形成する円筒状部分の外径よりも小さ
く、管体1Aの寸法出しされた端部内面1cの内径とほ
ぼ等しい外径となる円筒状部分が成形され、その外周面
が管体1Aに嵌着させるための嵌入外周面7とされる。
そして、その嵌入外周面7の形成によって開先底面4に
生じる段差部の管体1Aに向いて形成される面が、エン
ド部材1Bの軸芯1mに対して垂直となる接合基準面6
として面出しされている。
なお、本例にあっては、開先底面4と嵌入外周面7の段
差は例えば約1mmとされ、溶接開先2へ溶接肉盛りす
るとき接合基準面6や嵌入外周面7に当接する管体1A
の一部が溶接肉盛り中に溶け込み、強固な一体化が可能
となるように配置されている。ちなみに、エンド部材1
Bの中央部には、軸芯1mに平行な雌ねじ8が設けら
れ、従来技術のところで述べた雌ねじ16(第3図参
照)と同様に、支持部材17を螺合させることができる
ようになっている。
このような構成の構造部材1によれば、次のようにし
て、本発明の溶接方法を適用することができ、立体トラ
スに組み込まれる構造部材1の全長lを、要求される正
確な寸法とすることができる。
第1図に示す管体1Aを図示しな自動溶接機のベッドな
どの上面へ水平に配置し、第2図に示すように、その左
右の端面1bに近接して、チャッキング手段を備えたマ
ニプレータ(図示せず)などで把持されたエンド部材1
Bを、その接続側を管体1Aに向けて対面させる。そし
て、チャッキング手段でエンド部材1Bを保持しながら
嵌入姿勢を整え、管体1Aの端部内面1cに嵌着させる
べく挿入する。このとき、嵌入外周面7と端部内面1c
とが共に、軸芯1mに平行となるように正確に寸法出し
や面出しがなされおり、加えて、接合基準面6と端面1
bとが共に軸芯1mに対して垂直となっているので、嵌
入外周面7の端部内面1への嵌着が円滑に行われると共
に、端面1bのセッティング位置が、全周にわたって接
合基準面6との密接により正確に達成される。
この嵌着によって、管体1Aの端面1bの外周側は、露
出した端面5となって開先底面4を挟んで開先側面3と
対峙する。その結果、露出した端面5とエンド部材1B
の開先側面3と開先底面4との三つの面でリング状の溝
をした溶接開先2が形成される。他方のエンド部材1B
も同様に管体1Aに嵌着され、両方の嵌入外周面7と管
体1Aの端部内面1cとを嵌着させた状態で、エンド部
材7が軸芯1m方向へ軽く押圧される。
このようにして、管体1Aとエンド部材1Bとの相対関
係が維持された状態で、両端の溶接開先2がそれぞれ確
保され、かつ、両エンド部材1Bの端面1n間の距離
が、溶接歪を考慮した長さとされる。
自動溶接機によって溶接開先2へ複数層にわたる溶接肉
盛りがなされると、接合基準面6や嵌入外周面7に密接
する管体1Aの一部が溶け込み、強固な一体化が進む。
溶接歪が幾分発生するが、接合基準面6が端面1bに正
確に当接されていることによって、端面1bのセッティ
ング位置が全周にわたって保持され、歪による管体1A
やエンド部材1Bの変形が阻止され、構造部材1の短寸
化が防止される。
両方の溶接開先2の溶接肉盛りが終わった構造部材1に
おけるその全長lは、所望値の±0.05mm程度の誤差範
囲内にとどまり、立体トラスの節点部材への組込作業が
円滑となる寸法が実現される。すなわち、立体トラスを
組み立てていく間に構造部材を組み込むべき二つの節点
部材間の距離が決まってしまいそれがすでに正寸となっ
ていても、その距離間に正確に対応して構造部材を取り
付けることができる。構造部材のアライメントも精度の
高いものであり、精密な立体トラスの構築に対応させる
ことができる。その結果、立体トラスの構築工事の能率
化が図られ、実用的に極めて大きい効果が発揮される。
また、エンド部材を管体に取り付けるにあたり、エンド
部材の接合基準面と管体の端面が、また、エンド部材の
嵌入外周面と管体の端部内面とが相互に規制しあってエ
ンド部材を管体に位置決めすることから、マニプレータ
などを用いた自動化生産が可能となり、高品質な構造部
材を容易にかつ迅速に生産することができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の溶接方法が適用される立体トラスの構
造部材の縦断面図、第2図は構造部材を製作する前の要
部を拡大した配置図、第3図は従来の溶接方法による構
造部材に接合装置を適用して節点部材に接合した場合の
一例の断面図、第4図は従来の溶接方法による構造部材
の端部の部分拡大断面図である。 1……構造部材、1A……管体、1B……エンド部材、
1a……端部、1b……端面、1c……端部内面、1m
……軸芯、2……溶接開先、3……開先側面、4……開
先底面、5……露出した端面、6……接合基準面、7…
…嵌入外周面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立体トラスを形成するために、接合装置を
    介して節点部材に接合される構造部材を構成する管体と
    その両端部に固定されるエンド部材との溶接方法におい
    て、 上記エンド部材における管体との接続側に、該管体の外
    径よりも小さい外径となる円筒状部分を成形し、その外
    周面を溶接開先のための開先底面とすると共に、該開先
    底面の形成によってエンド部材の外周面に生じる段差部
    の管体に向いて形成される面を溶接開先のための開先側
    面としておく一方、前記管体におけるエンド部材と接続
    する端部は、その端部内面を所定内径となるように寸法
    を出し、かつ、その端面を該管体の軸芯に対して垂直と
    なるように面出ししておき、 前記エンド部材の開先底面における管体側に、該開先底
    面を形成する円筒状部分の外径よりも小さく前記管体の
    寸法出しされた端部内面の内径とほぼ等しい外径となる
    円筒状部分を成形し、その外周面を前記管体に嵌着させ
    るための嵌入外周面とすると共に、該嵌入外周面の形成
    によって開先底面に生じる段差部の管体に向いて形成さ
    れる面を該エンド部材の軸芯に対して垂直となる接合基
    準面として面出ししておき、 前記管体の両端部に前記エンド部材の接続側を対面する
    ように配置した後に、各エンド部材の前記嵌入外周面を
    管体の端部内面に密接させると共に上記接合基準面が前
    記管体の端面に当接するまで、該エンド部材を前記管体
    に挿入し、 エンド部材が管体に挿入された上記の状態において、エ
    ンド部材の前記開先側面,開先底面および管体の露出し
    た端面との間に形成されるリング状溝をした溶接開先に
    溶接肉盛りすることを特徴とする立体トラス用構造部材
    の溶接方法。
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