JPH0621363Y2 - コーム付きヘアバンド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、女性がヘアアクセサリーとして頭髪の前部に
布製の化粧バンドを止着する際に使用されるコーム付き
ヘアバンドに関するものである。

（従来の技術） 従来のヘアバンドは、比較的軟質なプラスチック製のヘ
アバンド本体を閉鎖方向への弾撥力に抗して拡開自在に
なるように略Ｃ字形状に折設し、このヘアバンド本体の
内面長手方向中央部分の両側縁には小さな多数の滑止突
起を突設するように形成されていた。

また、一部では、ヘアバンド本体の帯板の長手方向中央
部分にコームを止具により沿着したもの（例えば昭和１
６年実用新案出願公告第１０４５４号公報）や、中金バ
ンドの長手方向中央部分及び両端部にヘアバンド本体と
の接合用の穴をあけ、この中金バンドをヘアバンド本体
の内側面に当てて、その中金バンドの長手方向中央部及
び両端部の穴からヘアバンド本体の内側面に熱を夫々加
えて接合部を成形したもの［例えば実願昭61-97132号
（実開昭63-3302号）のマイクロフィルム］等が提案さ
れていた。

（考案が解決しようとする課題） ところが、前者は、使用時に、ヘアバンド本体の外面に
好みの布製の化粧バンドを適宜手段で取付けた後、ヘア
バンド本体を閉鎖方向への弾撥力に抗して拡開して、頭
髪の前部にヘアバンド本体の閉鎖方向への弾撥力のみで
止着しているため、頭髪の前部に簡単且つ確実に止着す
ることができないばかりでなく、ヘアバンド本体の内面
長手方向中央部分の両側縁に小さな多数の滑止突起が突
設されているが、余りきかず、ヘアバンド本体の持つプ
ラスチック素材の閉鎖方向への弾撥力のみでは、頭髪の
前部への止着状態が不安定である等の問題があった。

また、後者の昭和１６年実用新案出願公告第１０４５４
号公報のものは、構成が複雑で、頗る高価になる問題が
あり、一方、実願昭61-97132号（（実開昭63-3302号）
のマイクロフィルムのものは、中金バンドがヘアバンド
本体の各接合部から外れる虞があった。

そこで、本考案は、上述のような課題を解決するために
案出されたもので、頭髪の前部に簡単且つ確実に止着で
きるようにするばかりでなく、頭髪の前部への止着状態
を頗る安定させられるようにすると共に、構成を簡単に
して、頗る安価になるようにし、更に、ヘアバンド本体
の嵌合溝に中金バンドを確実に支持できるようなコーム
付きヘアバンドを提供するものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上述のような目的を達成するために、帯板の
外面全体に嵌合溝を凹設し、且つ帯板の内面長手方向中
央部分の一側縁部に数10本の櫛歯からなるコームを他側
縁方向へ突設したヘアバンド本体を形成し、このヘアバ
ンド本体の嵌合溝に閉鎖方向への弾撥力に抗して拡開自
在な略Ｃ字形状のステンレス製の中金バンドを、両面粘
着テープ等を介して嵌着するか、或いは前記嵌合溝の両
側縁間に長手方向へ適宜間隔に配設された複数の支持片
を介して支持するかしたものである。

（作用） そして、上述のような技術的手段により、使用時には、
ヘアバンド本体の外面に好みの布製の化粧バンドを適宜
手段で取付けた後、ヘアバンド本体を中金バンドの閉鎖
方向への弾撥力に抗して拡開して、頭髪の前部に中金バ
ンドの閉鎖方向への弾撥力によって止着できるようにす
ると共に、ヘアバンド本体の帯板の内面長手方向中央部
分に突設されたコームを頭髪の前部に差込むことができ
るようにする。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図乃至第３図において、符号１は比較的軟質なプラ
スチック製のヘアバンド本体であって、このヘアバンド
本体１は、帯板２の外面全体に嵌合溝３を凹設し、且つ
帯板２の内面長手方向中央部分の一側縁部には、数10本
の櫛歯からなるコームを他側縁方向へ突設するように形
成されている。

そして、前述のように形成されたヘアバンド本体１の嵌
合溝３に、閉鎖方向への弾撥力に抗して拡開自在な略Ｃ
字形状のステンレス製の中金バンド６を、両面粘着テー
プ７等を介して嵌着したものである。

また、前記中金バンド６は、ヘアバンド本体１の嵌合溝
３に両面粘着テープ７にて嵌着するように説明及び図示
されているが、これに何等限定されることなく、ヘアバ
ンド本体１の嵌合溝３の両側縁内部間に複数の支持片
を、外面が帯板２の外面と面一になるように長手方向へ
適宜間隔に配設し、この各支持片に支持されるように、
嵌合溝３に中金バンド６を帯板２の一端方向から他端方
向へ嵌脱自在に嵌込むようにしても良い。

（考案の効果） 本発明は、上述のように、帯板２の外面全体に嵌合溝３
を凹設し、且つ帯板２の内面長手方向中央部分の一側縁
部に数10本の櫛歯４からなるコーム５を他側縁方向へ突
設したヘアバンド本体１を形成し、このヘアバンド本体
１の嵌合溝３に閉鎖方向への弾撥力に抗して拡開自在な
略Ｃ字形状のステンレス製の中金バンド６を、両面粘着
テープ７等を介して嵌着するか、或いは前記嵌合溝３の
両側縁間に長手方向へ適宜間隔に配設された複数の支持
片を介して支持するかしたから、使用時には、ヘアバン
ド本体１の外面に好みの布製の化粧バンドＢを適宜手段
で取付け、そして、ヘアバンド本体１を中金バンド６の
閉鎖方向への弾撥力に抗して拡開して、頭髪の前部に中
金バンド６の閉鎖方向への弾撥力によって止着できるた
め、頭髪の前部に簡単且つ確実に止着することができ
る。

しかも、ヘアバンド本体１の嵌合溝３に嵌着された中金
バンド６の閉鎖方向への弾撥力によって頭髪の前部に止
着できることと、ヘアバンド本体１の帯板２の内面長手
方向中央部分に突設されたコーム５を頭髪の前部に差込
むことができることが相埃って、頭髪の前部への止着状
態を頗る安定させることができる。

また、ヘアバンド本体１の帯板２の内面長手方向中央部
分の一側縁部に数10本の櫛歯からなるコーム５を他側縁
方向へ突設するようにしたから、従来の後者のようにヘ
アバンド本体の帯板の長手方向中央部分にコームを止着
により沿着したものに比較して、構成が簡単で、頗る安
価に提供することができる。

それに、ヘアバンド本体１の嵌合溝３に中金バンド６
を、両面粘着テープ７等を介して嵌着するか、或いは前
記嵌合溝３の両側縁間に長手方向へ適宜間隔に配設され
た複数の支持片を介して支持するようにしたから、従来
の後者のように中金バンドの長手方向中央部及び両端部
にヘアバンド本体との接合用の穴をあけ、この中金バン
ドをヘアバンド本体の内側面に当てて、その中金バンド
の長手方向中央部及び両端部の穴からヘアバンド本体の
内側面に熱を夫々加えて接合部を成形するようにしたも
のに比較して、ヘアバンド本体１の嵌合溝３に中金バン
ド６を確実に支持することができる。

更に、中金バンド６をステンレス製にしたことによっ
て、使用時に頭髪の前部に止着した際に、頭髪の油や雨
水等が付いても錆びることがなく、耐久性に優れる効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は全体斜
視図、第２図は分解斜視図、第３図は縦断側面図であ
る。 １……ヘアバンド本体、２……帯板、３……嵌合溝、４
……櫛歯、５……コーム、６……中金バンド、７……両
面粘着テープ、 Ｂ……化粧バンド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】帯板の外面全体に嵌合溝を凹設し、且つ帯
   板の内面長手方向中央部分の一側縁部に数10本の櫛歯か
   らなるコームを他側縁方向へ突設したヘアバンド本体を
   形成し、このヘアバンド本体の嵌合溝に閉鎖方向への弾
   撥力に抗して拡開自在な略Ｃ字形状のステンレス製の中
   金バンドを、両面粘着テープ等を介して嵌着するか、或
   いは前記嵌合溝の両側縁間に長手方向へ適宜間隔に配設
   された複数の支持片を介して支持するかしたことを特徴
   とするコーム付きヘアバンド。