JPH0621358U - 電動機の動力ケーブル取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 動力ケーブルの確実な取付状態の確保と作業
性の向上を図る。 【構成】 電動機本体１に、本体１側の固定子巻線と接
続し合う複数の接続固定端子１１を有する固定ハウジン
グ５を固着する一方、固定ハウジング５と連結し合う連
結ハウジング２５に、電流供給用の動力ケーブル３３が
接続され前記接続固定端子１１と着脱自在に接続し合う
複数の接続端子２７を設け、前記接続固定端子１１と接
続端子２７との接続完了時に、固定ハウジング５と連結
ハウジング２５とを一体に連結する連結部材４１を設け
たことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、電流供給用の動力ケーブルの取付け、取外しを容易にした電動機 の動力ケーブル取付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、電動機の動力ケーブル取付装置としては、例えば、図６と図７に示すよ うに電動機本体１０１に端子箱１０３が固着され、端子箱１０３内において図外 の電源から延長された動力ケーブル１０５の端末部を接続する手段が採られてい る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記した如く動力ケーブル１０５の端末部は、端子箱１０３を介して取付けら れるものであるが、端子箱１０３は、ボルト１０４を取外すことで外れる鋳物製 の蓋１０７と、内部の固定部（図示していない）から構成され、固定部において 、電動機本体１０１側の固定子巻線の口出線が接続された圧着端子と、動力ケー ブル１０５の端末部に接続された圧着端子（いずれも図示していない）同志をボ ルトにて締付け固着するものである。このために、次のような問題点がある。

【０００４】 (1) 端子箱が鋳物製であるため、破損が多い。

【０００５】 (2) 蓋はボルト締め（最少４個から最大８個程度まで）のため、ボルトの取り 付けわすれ、締め付け不完全、ボルトの紛失などが多い。

【０００６】 (3) 小容量の電動機においては、端子箱が小さく、口出線が短いため、動力ケ ーブルの接続が非常に困難である。

【０００７】 (4) 作業環境・接置場所によっては、端末処理（絶縁処理も含む）の不備によ る短絡事故が起きやすい。

【０００８】 (5) 動力ケーブルをはずすたびに、シールテープ等の電工材が必要である。

【０００９】 (6) ボルトも容量によってサイズがまちまちのため、何種類もの工具を必要と する等信頼性、作業性の面で望ましくなかった。

【００１０】 そこで、この考案は前記問題を解消する新たな電動機の動力ケーブル取付装置 を提供することを目的としている。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために、この考案は、電動機本体に、本体側の固定子巻線 と接続し合う複数の接続固定端子を有する固定ハウジングを固着する一方、固定 ハウジングと連結し合う連結ハウジングに、電流供給用の動力ケーブルが接続さ れ前記接続固定端子と着脱自在に接続し合う複数の接続端子を設け、前記接続固 定端子と接続端子との接続完了時に、固定ハウジングと連結ハウジングとを一体 に連結する連結部材を設けてある。

【００１２】

【作用】

かかる動力ケーブル取付装置によれば、電動機本体に設けられた固定ハウジン グの接続固定端子に対して、動力ケーブルが接続された連結ハウジングの接続端 子を接続することで安定した確実な接続状態が得られる。一方、接続固定端子と 接続端子との接続完了時に、固定ハウジングと連結ハウジングとを連結部材によ って連結することで取付けが迅速に完了すると共に外れる虞れもない。

【００１３】 したがって、動力ケーブル取付部分の信頼性の向上と、作業性の大巾な向上が 図れる。

【００１４】

【実施例】 以下、図１乃至図５の図面を参照しながらこの考案の一実施例を詳細に説明す る。

【００１５】 図中１は電動機３の電動機本体を示しており、この電動機本体１には固定ハウ ジング５が設けられている。固定ハウジング５の取付位置は、右側、左側、上部 、右側上方４５度、左側上方４５度と仕様によって変更は可能である。

【００１６】 固定ハウジング５は、円筒状に形成されたハウジング本体の基端側には取付フ ランジ７が、先端外周にはねじ部９が、また、内部には複数の接続固定端子１１ がそれぞれ設けられると共に基部側の取付フランジ７は、ボルト１３によって電 動機本体１にボルト止めされている。

【００１７】 ねじ部９には、取付フランジ７から延長されたチェーン１５によって支持され た蓋１７が螺合し、出荷時の内部の汚れ防止が図られている。

【００１８】 接続固定端子１１は、ピン状に形成された雄端子となっており、電動機本体１ の固定子巻線（図示していない）と接続し、接続固定端子１１に電流が流れるこ とで、電動機本体１の出力軸１９の回転が可能となっている。さらに、接続固定 端子１１は、電気が流れにくい材質で作られた絶縁材２１により対向して４箇所 に固定支持されると共に、内、１つは他より径が太く形成され接続時の誤りが起 きないよう向きが設定されている。

【００１９】 なお、絶縁材２１はビス２３により固定ハウジング５内に固定支持されている 。

【００２０】 一方、接続固定端子１１には、別体に形成された連結ハウジング２５の接続端 子２７が着脱自在に接続している。

【００２１】 連結ハウジング２５は、固定ハウジング５内に挿入される径の小さい前半側の 挿入部２９内に前記接続固定端子１１と着脱自在に挿入し接続される前記接続端 子２７を有している。接続端子２７は、前記接続固定端子１１と対向し合う雌端 子となっており、連結ハウジング２５内にビスにより固着された絶縁材２９によ り固定支持されている。

【００２２】 接続端子２７の基端部には、連結ハウジング２５の円筒部３１から内部へ挿入 された動力ケーブル３３のケーブル線３５がそれぞれ接続している。

【００２３】 動力ケーブル３３は、円筒部３１の領域においてケーブル固定金具３７により 固定支持され、軸線方向の動きが拘束され、延長端は図外の電源と接続可能とな っている。

【００２４】 また、連結ハウジング２５の後半側の外周面にはねじ部３９が設けられ、この ねじ部３９には連結部材４１が螺合している。

【００２５】 連結部材４１は、所定巾のリング状に形成され、内側右半分には連結ハウジン グ２５側のねじ部３９と、内側左半分には固定ハウジング５側のねじ部９とそれ ぞれ螺合し合う雌ねじ部４３が設けられている。

【００２６】 なお、固定ハウジング５側のねじ部９と螺合し合う連結部材４１の内側左半分 の雌ねじ部４３には、連結ハウジング２５から延長されたチェーン４５に支持さ れた蓋４７が螺合し、出荷時の接続端子２７の汚れ防止が図られている。

【００２７】 このように構成された動力ケーブル取付装置によれば、固定ハウジング５側と 連結ハウジング２５側の蓋１７，４７をそれぞれ取外した後、連結ハウジング２ ５側に連結部材４１を一杯に移動させておく。次に、連結ハウジング２５の接続 端子２７を、固定ハウジング５の接続固定端子１１に対向させ、挿入する。挿入 完了後、連結部材４１を各ねじ部９．３９に沿って移動させ固定ハウジング５と 連結ハウジング２５を連結するものである。そして、連結が完了した後、各蓋１ ７，４７同志を図２に示すように螺合させておく。これにより作業完了状態が目 で確認が行なえる。また、連結部材４１を連結ハウジング２５側へ移動すれば容 易に取外せる。これら、一連の作業において、ボルト止め、端末処理等の作業が 一切不要になる。しかも、迅速に作業が完了するようになる。

【００２８】

【考案の効果】

以上、説明したように、この考案によれば、動力ケーブルの取付け、取外しが 、迅速に完了すると共に、しかも、確実な接続状態が得られるようになる。した がって、安定した確実な接続による信頼性の向上と、作業性の大巾な向上が図れ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案にかかる動力ケーブルの取付け間際の
説明図。

【図２】動力ケーブルの取付完了状態を示した電動機の
説明図。

【図３】固定ハウジングの切断面図。

【図４】連結ハウジングの切断面図。

【図５】図３のＡ−Ａ線断面図。

【図６】従来例の端子箱を側方から見た電動機の説明
図。

【図７】従来例の端子箱を正面から見た電動機の説明
図。

【符号の説明】

１ 電動機本体 ５ 固定ハウジング １１ 接続固定端子 ２５ 連結ハウジング ２７ 接続端子 ４１ 連結部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電動機本体に、本体側の固定子巻線と接
   続し合う複数の接続固定端子を有する固定ハウジングを
   固着する一方、固定ハウジングと連結し合う連結ハウジ
   ングに、電流供給用の動力ケーブルが接続され前記接続
   固定端子と着脱自在に接続し合う複数の接続端子を設
   け、前記接続固定端子と接続端子との接続完了時に、固
   定ハウジングと連結ハウジングとを一体に連結する連結
   部材を設けたことを特徴とする電動機の動力ケーブル取
   付装置。