JPH06213537A - 冷媒流路切換弁 - Google Patents
冷媒流路切換弁Info
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- JPH06213537A JPH06213537A JP5107240A JP10724093A JPH06213537A JP H06213537 A JPH06213537 A JP H06213537A JP 5107240 A JP5107240 A JP 5107240A JP 10724093 A JP10724093 A JP 10724093A JP H06213537 A JPH06213537 A JP H06213537A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 大容量の冷媒流路切換弁の小型化、低コスト
化、低消費電力化等を図る。 【構成】 供給ポート22を圧縮機42の吐出口に連通
し、戻りポート27A,27Bを圧縮機42の吸入口と
連通する。室内ポート26A,26Bを戻りポート27
A,27Bの各々の一方側に形成して室内側熱交換器4
3と連通し、室外ポート28A,28Bを戻りポート2
7A,27Bの各々の他方側に形成して室外側熱交換器
44と連通する。そして、スライドバルブ40を一対の
ピストン32,33に連動して移動させることにより、
戻りポート27A,27Bと室内ポート26A,26B
及び戻りポート27A,27Bと室外ポート28A,2
8Bのいずれか一方を選択的に連通するように構成し
た。
化、低消費電力化等を図る。 【構成】 供給ポート22を圧縮機42の吐出口に連通
し、戻りポート27A,27Bを圧縮機42の吸入口と
連通する。室内ポート26A,26Bを戻りポート27
A,27Bの各々の一方側に形成して室内側熱交換器4
3と連通し、室外ポート28A,28Bを戻りポート2
7A,27Bの各々の他方側に形成して室外側熱交換器
44と連通する。そして、スライドバルブ40を一対の
ピストン32,33に連動して移動させることにより、
戻りポート27A,27Bと室内ポート26A,26B
及び戻りポート27A,27Bと室外ポート28A,2
8Bのいずれか一方を選択的に連通するように構成し
た。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヒートポンプ式空気
調和機の冷房、暖房の切換えに用いられる大容量の冷媒
流路切換弁に関するものである。
調和機の冷房、暖房の切換えに用いられる大容量の冷媒
流路切換弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は例えば特開昭61−6468号公
報に示された従来の冷媒流路切換弁を示す構成図であ
り、図において、1は弁本体を形成するシリンダであ
る。このシリンダ1には、圧縮機(図示せず)の吐出口
に連通する供給ポート2が形成されている。シリンダ1
の両端部にはシリンダ1の端面を封止する蓋3,4が固
着されている。また、8はシリンダ1の内壁に設けられ
たバルブシートで、このバルブシート8には、圧縮機の
吸入口に連通する戻りポート5を挾んで室内側熱交換器
(図示せず)と連通する室内ポート6、室外側熱交換器
(図示せず)と連通する室外ポート7が軸方向に隣接し
て形成されている。さらに、9はシリンダ1内のバルブ
シート8と蓋3との間に摺動自在に支持されたピストン
であり、10はバルブシート8と蓋4との間に摺動自在
に支持されたピストンである。ピストン9及びピストン
10は連結体11で連結されている。
報に示された従来の冷媒流路切換弁を示す構成図であ
り、図において、1は弁本体を形成するシリンダであ
る。このシリンダ1には、圧縮機(図示せず)の吐出口
に連通する供給ポート2が形成されている。シリンダ1
の両端部にはシリンダ1の端面を封止する蓋3,4が固
着されている。また、8はシリンダ1の内壁に設けられ
たバルブシートで、このバルブシート8には、圧縮機の
吸入口に連通する戻りポート5を挾んで室内側熱交換器
(図示せず)と連通する室内ポート6、室外側熱交換器
(図示せず)と連通する室外ポート7が軸方向に隣接し
て形成されている。さらに、9はシリンダ1内のバルブ
シート8と蓋3との間に摺動自在に支持されたピストン
であり、10はバルブシート8と蓋4との間に摺動自在
に支持されたピストンである。ピストン9及びピストン
10は連結体11で連結されている。
【0003】R1はピストン9とピストン10との間に
形成された高圧室、R2はピストン9と蓋3との間に形
成された背室、R3はピストン10と蓋4との間に形成
された背室である。また、12,13はピストン9,1
0に穿設され、高圧室R1と背室R2及び高圧室R1と
背室R3をそれぞれ連通する微小穴である。さらに、1
4,15は、背室R2,R3と電磁パイロットバルブ1
6とを連通する連通管であり、背室R2,R3のいずれ
か一方が圧縮機の吸入口に連通するように構成されてい
る。そして、電磁パイロットバルブ16の通電操作によ
って背室R2,R3に圧力差を生じさせることで、ピス
トン9、10が軸方向に移動するようになっている。
形成された高圧室、R2はピストン9と蓋3との間に形
成された背室、R3はピストン10と蓋4との間に形成
された背室である。また、12,13はピストン9,1
0に穿設され、高圧室R1と背室R2及び高圧室R1と
背室R3をそれぞれ連通する微小穴である。さらに、1
4,15は、背室R2,R3と電磁パイロットバルブ1
6とを連通する連通管であり、背室R2,R3のいずれ
か一方が圧縮機の吸入口に連通するように構成されてい
る。そして、電磁パイロットバルブ16の通電操作によ
って背室R2,R3に圧力差を生じさせることで、ピス
トン9、10が軸方向に移動するようになっている。
【0004】また、17はバルブシート8上に摺動自在
に支持された椀状のスライドバルブである。このスライ
ドバルブ17は、連結体11を介してピストン9、10
と一体化されており、ピストン9、10と共に軸方向に
移動することにより、戻りポート5と室内ポート6又は
戻りポート5と室外ポート7のいずれか一方を択一的に
連通させるようになっている。
に支持された椀状のスライドバルブである。このスライ
ドバルブ17は、連結体11を介してピストン9、10
と一体化されており、ピストン9、10と共に軸方向に
移動することにより、戻りポート5と室内ポート6又は
戻りポート5と室外ポート7のいずれか一方を択一的に
連通させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の冷媒流路切換弁
は以上のように構成されているので、圧縮機から供給さ
れる冷媒流量が多い場合、各々のポート径を大きくしな
ければならず、それに伴ってバルブシート8を大きくす
る必要があるので、弁本体の直径が大きくなり、冷媒流
路切換弁が大形化するという問題があった。また、従来
の電磁パイロットバルブ16では、容量不足のため切換
動作が不安定となり、電磁パイロットバルブ16を大き
くする必要があった。しかしながら、電磁パイロットバ
ルブ16を大容量にすると電磁コイルが大きくなるの
で、コスト高になり、さらに消費電力も大きくなるなど
の多くの問題点があった。
は以上のように構成されているので、圧縮機から供給さ
れる冷媒流量が多い場合、各々のポート径を大きくしな
ければならず、それに伴ってバルブシート8を大きくす
る必要があるので、弁本体の直径が大きくなり、冷媒流
路切換弁が大形化するという問題があった。また、従来
の電磁パイロットバルブ16では、容量不足のため切換
動作が不安定となり、電磁パイロットバルブ16を大き
くする必要があった。しかしながら、電磁パイロットバ
ルブ16を大容量にすると電磁コイルが大きくなるの
で、コスト高になり、さらに消費電力も大きくなるなど
の多くの問題点があった。
【0006】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、大容量の冷媒流量に対応可能
であると共に小形化、低コスト化及び低消費電力化を図
ることができる冷媒流路切換弁を提供することを目的と
する。
るためになされたもので、大容量の冷媒流量に対応可能
であると共に小形化、低コスト化及び低消費電力化を図
ることができる冷媒流路切換弁を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る冷
媒流路切換弁は、シリンダ内壁に固定されたバルブシー
トに、戻りポートと室内ポートと室外ポートとの3つの
ポートからなるポート群を軸方向に複数並設すると共
に、各ポート群に対応させて複数のスライドバルブを設
け、これらスライドバルブを連動して移動することによ
り、各群のポートの切換えを行うように構成したもので
ある。
媒流路切換弁は、シリンダ内壁に固定されたバルブシー
トに、戻りポートと室内ポートと室外ポートとの3つの
ポートからなるポート群を軸方向に複数並設すると共
に、各ポート群に対応させて複数のスライドバルブを設
け、これらスライドバルブを連動して移動することによ
り、各群のポートの切換えを行うように構成したもので
ある。
【0008】請求項2の発明に係る冷媒流路切換弁は、
さらに、各ポート群の戻りポートを相互に連通すると共
に圧縮機の吸入口に連通する戻りポート用連通管と、前
記各ポート群の室内ポートを相互に連通すると共に室内
側熱交換器に連通する室内ポート用連通管と、前記各ポ
ート群の室外ポートを相互に連通すると共に室外側熱交
換器に連通する室外ポート用連通管とを設けたものであ
る。
さらに、各ポート群の戻りポートを相互に連通すると共
に圧縮機の吸入口に連通する戻りポート用連通管と、前
記各ポート群の室内ポートを相互に連通すると共に室内
側熱交換器に連通する室内ポート用連通管と、前記各ポ
ート群の室外ポートを相互に連通すると共に室外側熱交
換器に連通する室外ポート用連通管とを設けたものであ
る。
【0009】請求項3の発明に係る冷媒流路切換弁は、
複数のスライドバルブを連動して移動させるピストン機
構を、シリンダの両端部に第1、第2の背室、中央部に
高圧室を形成する微小穴を有した一対のピストンと、こ
れらピストンと複数のスライドバルブとを一体に連結す
る連結体と、第1、第2の背室のいずれか一方を択一的
に圧縮機の吸入口に連通させて一対のピストンをその第
1、第2の背室のいずれか一方側に移動させるパイロッ
トバルブとで構成したものである。
複数のスライドバルブを連動して移動させるピストン機
構を、シリンダの両端部に第1、第2の背室、中央部に
高圧室を形成する微小穴を有した一対のピストンと、こ
れらピストンと複数のスライドバルブとを一体に連結す
る連結体と、第1、第2の背室のいずれか一方を択一的
に圧縮機の吸入口に連通させて一対のピストンをその第
1、第2の背室のいずれか一方側に移動させるパイロッ
トバルブとで構成したものである。
【0010】請求項4の発明に係る冷媒流路切換弁は、
シリンダに大径部と小径部を形成すると共に、複数のス
ライドバルブを連動して移動させるピストン機構を、前
記大径部及び小径部にそれぞれ摺動自在に設けられ大径
部側の端部に第1の背室、小径部側の端部に常時圧縮機
の吸入口に連通される第2の背室をそれぞれ形成しかつ
中央部に高圧室を形成する大小2つのピストンと、これ
ら大小2つのピストン及び複数のスライドバルブを一体
に連結する連結体と、第1の背室を圧縮機の吐出口また
は吸入口のいずれか一方に択一的に連通させて大小2つ
のピストンをその第1、第2の背室のいずれか一方側に
移動させるパイロットバルブとで構成したものである。
シリンダに大径部と小径部を形成すると共に、複数のス
ライドバルブを連動して移動させるピストン機構を、前
記大径部及び小径部にそれぞれ摺動自在に設けられ大径
部側の端部に第1の背室、小径部側の端部に常時圧縮機
の吸入口に連通される第2の背室をそれぞれ形成しかつ
中央部に高圧室を形成する大小2つのピストンと、これ
ら大小2つのピストン及び複数のスライドバルブを一体
に連結する連結体と、第1の背室を圧縮機の吐出口また
は吸入口のいずれか一方に択一的に連通させて大小2つ
のピストンをその第1、第2の背室のいずれか一方側に
移動させるパイロットバルブとで構成したものである。
【0011】請求項5の発明に係る冷媒流路切換弁は、
請求項3または4記載の発明における連結体とスライド
バルブとを互いに緩く嵌合したものである。
請求項3または4記載の発明における連結体とスライド
バルブとを互いに緩く嵌合したものである。
【0012】
【作用】請求項1における冷媒流路切換弁は、複数のス
ライドバルブを連動して移動することにより、各ポート
群のポートの切換えを同時に行うことができる。従って
複数の戻りポートと複数の室内ポートまたは複数の戻り
ポートと複数の室外ポートを択一的に連通させることが
でき、大容量の冷媒を流すことができる。
ライドバルブを連動して移動することにより、各ポート
群のポートの切換えを同時に行うことができる。従って
複数の戻りポートと複数の室内ポートまたは複数の戻り
ポートと複数の室外ポートを択一的に連通させることが
でき、大容量の冷媒を流すことができる。
【0013】請求項2における冷媒流路切換弁は、種類
の同じポートをそれぞれ連通管でまとめたので、各ポー
トに対する配管の簡素化を図ることができる。
の同じポートをそれぞれ連通管でまとめたので、各ポー
トに対する配管の簡素化を図ることができる。
【0014】請求項3における冷媒流路切換弁は、パイ
ロットバルブを操作することで、第1、第2の背室に圧
力差を生じさせることができ、それによりピストンを動
かして、連結体で一体化されたスライドバルブの位置を
切換えることができる。
ロットバルブを操作することで、第1、第2の背室に圧
力差を生じさせることができ、それによりピストンを動
かして、連結体で一体化されたスライドバルブの位置を
切換えることができる。
【0015】請求項4における冷媒流路切換弁は、パイ
ロットバルブを操作して第1の背室を圧縮機の吸入口に
連通させると、第1の背室が第2の背室と同様の低圧状
態になり、両ピストンに作用する力に差が出て、両ピス
トンが大ピストン側つまり第1の背室側に移動する。一
方、第1の背室を圧縮機の吐出口に連通させると、第1
の背室が高圧室と同一圧力になり、両ピストンが小ピス
トン側つまり第2の背室側に移動する。そして、ピスト
ンの移動により、それらと一体化されたスライドバルブ
が移動して各群のポートが切換わる。
ロットバルブを操作して第1の背室を圧縮機の吸入口に
連通させると、第1の背室が第2の背室と同様の低圧状
態になり、両ピストンに作用する力に差が出て、両ピス
トンが大ピストン側つまり第1の背室側に移動する。一
方、第1の背室を圧縮機の吐出口に連通させると、第1
の背室が高圧室と同一圧力になり、両ピストンが小ピス
トン側つまり第2の背室側に移動する。そして、ピスト
ンの移動により、それらと一体化されたスライドバルブ
が移動して各群のポートが切換わる。
【0016】請求項5の発明における冷媒流路切換弁
は、連結体とスライドバルブとが緩く嵌合しているの
で、連結体の部品精度に影響されることなく、各スライ
ドバルブをバルブシートに確実に密着させることがで
き、シール性を向上することができる。
は、連結体とスライドバルブとが緩く嵌合しているの
で、連結体の部品精度に影響されることなく、各スライ
ドバルブをバルブシートに確実に密着させることがで
き、シール性を向上することができる。
【0017】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明に係る冷媒流路切換弁の一実施例
の非通電(冷房)状態を示す断面図、図2は該冷媒流路
切換弁の通電(暖房)状態を示す断面図である。
する。図1はこの発明に係る冷媒流路切換弁の一実施例
の非通電(冷房)状態を示す断面図、図2は該冷媒流路
切換弁の通電(暖房)状態を示す断面図である。
【0018】図1,図2において、20はこの発明に係
る冷媒流路切換弁であり、21はシリンダである。シリ
ンダ21は弁本体を形成し圧縮機42の吐出口に連通す
る供給ポート22を有している。23,24はシリンダ
21の両端部に固着されている蓋である。また、25は
シリンダ21の内壁に固定されているバルブシートであ
る。バルブシート25には、シリンダ21の軸方向に左
から第1の室内ポート26A、第1の戻りポート27
A、第1の室外ポート28Aが設けられ、その右側には
第2の室内ポート26B、第2の戻りポート27B、第
2の室外ポート28Bが設けられている。第1,第2の
戻りポート27A,27Bは戻りポート用連通管29を
介して互いに連通されると共に圧縮機42の吸入口に連
通されている。第1,第2の室内ポート26A,26B
は室内ポート用連通管30を介して互いに連通されると
共に室内側熱交換器43に連通され、第1,第2の室外
ポート28A,28Bは室外ポート用連通管31を介し
て互いに連通されると共に室外側熱交換器44に連通さ
れている。
る冷媒流路切換弁であり、21はシリンダである。シリ
ンダ21は弁本体を形成し圧縮機42の吐出口に連通す
る供給ポート22を有している。23,24はシリンダ
21の両端部に固着されている蓋である。また、25は
シリンダ21の内壁に固定されているバルブシートであ
る。バルブシート25には、シリンダ21の軸方向に左
から第1の室内ポート26A、第1の戻りポート27
A、第1の室外ポート28Aが設けられ、その右側には
第2の室内ポート26B、第2の戻りポート27B、第
2の室外ポート28Bが設けられている。第1,第2の
戻りポート27A,27Bは戻りポート用連通管29を
介して互いに連通されると共に圧縮機42の吸入口に連
通されている。第1,第2の室内ポート26A,26B
は室内ポート用連通管30を介して互いに連通されると
共に室内側熱交換器43に連通され、第1,第2の室外
ポート28A,28Bは室外ポート用連通管31を介し
て互いに連通されると共に室外側熱交換器44に連通さ
れている。
【0019】また、32,33はそれぞれピストンであ
り、ピストン32はシリンダ21内のバルブシート25
と蓋23間に摺動自在に支持されている。さらに、ピス
トン33はシリンダ21内のバルブシート25と蓋24
間に摺動自在に支持されている。ピストン32,33は
連結体34を介して互いに連結されている。ピストン3
2とピストン33との間には高圧室R1a が形成され、
またピストン32と蓋23との間には背室(第1の背
室)R2a が形成され、さらにピストン33と蓋24と
の間には背室(第2の背室)R3a が形成されている。
35,36は、それぞれピストン32,33に穿設され
た微小穴であり、微小穴35,36は高圧室R1a と背
室R2a 及び高圧室R1a と背室R3a をそれぞれ連通
する。
り、ピストン32はシリンダ21内のバルブシート25
と蓋23間に摺動自在に支持されている。さらに、ピス
トン33はシリンダ21内のバルブシート25と蓋24
間に摺動自在に支持されている。ピストン32,33は
連結体34を介して互いに連結されている。ピストン3
2とピストン33との間には高圧室R1a が形成され、
またピストン32と蓋23との間には背室(第1の背
室)R2a が形成され、さらにピストン33と蓋24と
の間には背室(第2の背室)R3a が形成されている。
35,36は、それぞれピストン32,33に穿設され
た微小穴であり、微小穴35,36は高圧室R1a と背
室R2a 及び高圧室R1a と背室R3a をそれぞれ連通
する。
【0020】また、37,38は、それぞれ背室R
2a 、背室R3a と電磁パイロットバルブ39とを連通
する連通管であり、連通管37,38は電磁パイロット
バルブ39のスプール39Aによっていずれか一方が、
圧縮機42の吸入口に連通している戻りポート用連通管
29に連通可能に切換えられる。従って、背室R2a 及
び背室R3a のいずれか一方が圧縮機42の吸入口に連
通する戻りポート用連通管29と択一的に連通される。
また、40A,40Bは、バルブシート25に摺動自在
に支持された椀状のスライドバルブであり、スライドバ
ルブ40A,40Bは上記連結体34に一体に組込まれ
ている。従って、ピストン32,33が摺動すると、同
時にスライドバルブ40A,40Bはバルブシート25
に沿って一体的に摺動する。そして、スライドバルブ4
0A,40Bは図1に示す冷房運転位置及び図2に示す
暖房運転位置に位置決めされる。スライドバルブ40
A,40Bが図1に示す冷房運転位置に位置決めされる
と、スライドバルブ40Aは第1の戻りポート27Aと
第1の室内ポート26Aを連通し、スライドバルブ40
Bは第2の戻りポート27Bと第2の室内ポート26B
とを連通する。また、スライドバルブ40A,40Bが
図2に示す暖房運転位置に位置決めされると、スライド
バルブ40Aは第1の戻りポート27Aと第1の室外ポ
ート28Aとを連通し、スライドバルブ40Bは第2の
戻りポート27Bと第2の室外ポート28Bとを連通す
る。なお、図1,2上で45は絞り機構である。
2a 、背室R3a と電磁パイロットバルブ39とを連通
する連通管であり、連通管37,38は電磁パイロット
バルブ39のスプール39Aによっていずれか一方が、
圧縮機42の吸入口に連通している戻りポート用連通管
29に連通可能に切換えられる。従って、背室R2a 及
び背室R3a のいずれか一方が圧縮機42の吸入口に連
通する戻りポート用連通管29と択一的に連通される。
また、40A,40Bは、バルブシート25に摺動自在
に支持された椀状のスライドバルブであり、スライドバ
ルブ40A,40Bは上記連結体34に一体に組込まれ
ている。従って、ピストン32,33が摺動すると、同
時にスライドバルブ40A,40Bはバルブシート25
に沿って一体的に摺動する。そして、スライドバルブ4
0A,40Bは図1に示す冷房運転位置及び図2に示す
暖房運転位置に位置決めされる。スライドバルブ40
A,40Bが図1に示す冷房運転位置に位置決めされる
と、スライドバルブ40Aは第1の戻りポート27Aと
第1の室内ポート26Aを連通し、スライドバルブ40
Bは第2の戻りポート27Bと第2の室内ポート26B
とを連通する。また、スライドバルブ40A,40Bが
図2に示す暖房運転位置に位置決めされると、スライド
バルブ40Aは第1の戻りポート27Aと第1の室外ポ
ート28Aとを連通し、スライドバルブ40Bは第2の
戻りポート27Bと第2の室外ポート28Bとを連通す
る。なお、図1,2上で45は絞り機構である。
【0021】次に動作について説明する。まず、冷房運
転の場合を図1に基づいて説明する。圧縮機42の吐出
口から供給ポート22を介して高圧室R1a に高温高圧
冷媒を供給する。この場合、電磁パイロットバルブ39
は非通電状態に維持されるので、背室R2a は連通管3
7を介して圧縮機の吸入口に連通する戻りポート用連通
管29に連通する。従って、背室R2a 内の冷媒は圧縮
機42の吸入口に排出されるので背室R2a の内圧が低
下する。一方、背室R3a に連通されている連通管38
と戻りポート用連通管29とはスプール39Aで遮断さ
れる。そして、背室R3a 内には微小穴36を介して高
温高圧冷媒が高圧室R1a から供給されるので、背室R
3a の内圧が上昇する。これにより、背室R2a と背室
R3a に圧力差が生じ、この高低圧力差によりピストン
32,33と共に連結体34がシリンダ21の左端方向
に移動する。この場合、2個のスライドバルブ40A,
40Bは、連結体34に一体に組込まれているため、連
結体34の移動に伴って同時にバルブシート25に沿っ
て摺動する。これにより、スライドバルブ40A,40
Bは図1に示す位置に位置決めされる。従って、スライ
ドバルブ40Aは第1の戻りポート27Aと第1の室内
ポート26Aとを連通し、スライドバルブ40Bは第2
の戻りポート27Bと第2の室内ポート26Bとを連通
する。
転の場合を図1に基づいて説明する。圧縮機42の吐出
口から供給ポート22を介して高圧室R1a に高温高圧
冷媒を供給する。この場合、電磁パイロットバルブ39
は非通電状態に維持されるので、背室R2a は連通管3
7を介して圧縮機の吸入口に連通する戻りポート用連通
管29に連通する。従って、背室R2a 内の冷媒は圧縮
機42の吸入口に排出されるので背室R2a の内圧が低
下する。一方、背室R3a に連通されている連通管38
と戻りポート用連通管29とはスプール39Aで遮断さ
れる。そして、背室R3a 内には微小穴36を介して高
温高圧冷媒が高圧室R1a から供給されるので、背室R
3a の内圧が上昇する。これにより、背室R2a と背室
R3a に圧力差が生じ、この高低圧力差によりピストン
32,33と共に連結体34がシリンダ21の左端方向
に移動する。この場合、2個のスライドバルブ40A,
40Bは、連結体34に一体に組込まれているため、連
結体34の移動に伴って同時にバルブシート25に沿っ
て摺動する。これにより、スライドバルブ40A,40
Bは図1に示す位置に位置決めされる。従って、スライ
ドバルブ40Aは第1の戻りポート27Aと第1の室内
ポート26Aとを連通し、スライドバルブ40Bは第2
の戻りポート27Bと第2の室内ポート26Bとを連通
する。
【0022】これにより、圧縮機42の吐出口から供給
ポート22を介して高圧室R1a に供給された高温高圧
冷媒は、第1,第2の室外ポート28A,28Bから室
外ポート用連通管31を介して室外熱交換器44に供給
されて凝縮される。凝縮された高温高圧冷媒は絞り機構
45を介して室内側熱交換器43に供給されて、ここで
蒸発潜熱を奪って室内を冷房する。室内を冷房した冷媒
は室内ポート用連通管30から第1,第2の室内ポート
26A,26B、スライドバルブ40A,40Bを介し
て第1,第2の戻りポート27A,27Bに導かれる。
第1,第2の戻りポート27A,27Bに導かれた冷媒
は戻りポート用連通管29を介して圧縮機に戻される。
ポート22を介して高圧室R1a に供給された高温高圧
冷媒は、第1,第2の室外ポート28A,28Bから室
外ポート用連通管31を介して室外熱交換器44に供給
されて凝縮される。凝縮された高温高圧冷媒は絞り機構
45を介して室内側熱交換器43に供給されて、ここで
蒸発潜熱を奪って室内を冷房する。室内を冷房した冷媒
は室内ポート用連通管30から第1,第2の室内ポート
26A,26B、スライドバルブ40A,40Bを介し
て第1,第2の戻りポート27A,27Bに導かれる。
第1,第2の戻りポート27A,27Bに導かれた冷媒
は戻りポート用連通管29を介して圧縮機に戻される。
【0023】次に、暖房運転の場合を図2に基づいて説
明する。図2に示すように電磁パイロットバルブ39を
通電状態に維持すると、背室R3a は連通管38を介し
て圧縮機42の吸入口に連通する戻りポート用連通管2
9に連通する。従って、背室R3a 内の冷媒は圧縮機4
2の吸入口に排出されるので、背室R3a の内圧が低下
する。一方、背室R2a に連通されている連通管37と
戻りポート用連通管29とはスプール39Aで遮断され
る。そして、背室R2a 内には微小穴35を介して高温
高圧冷媒が高圧室R1a から供給される。従って、背室
R2a の内圧が上昇して背室R2a と背室R3a に高低
圧力差が生じ、ピストン32,33はシリンダ21の右
端まで移動させられる。この場合、スライドバルブ40
A,40Bも同時に右端方向に移動して図2に示す位置
に位置決めされる。従って、スライドバルブ40は第1
の戻りポート27Aと第1の室外ポート28Aとを連通
し、スライドバルブ40Bは第2の戻りポート27Aと
第2の室外ポート28Bとを連通する。
明する。図2に示すように電磁パイロットバルブ39を
通電状態に維持すると、背室R3a は連通管38を介し
て圧縮機42の吸入口に連通する戻りポート用連通管2
9に連通する。従って、背室R3a 内の冷媒は圧縮機4
2の吸入口に排出されるので、背室R3a の内圧が低下
する。一方、背室R2a に連通されている連通管37と
戻りポート用連通管29とはスプール39Aで遮断され
る。そして、背室R2a 内には微小穴35を介して高温
高圧冷媒が高圧室R1a から供給される。従って、背室
R2a の内圧が上昇して背室R2a と背室R3a に高低
圧力差が生じ、ピストン32,33はシリンダ21の右
端まで移動させられる。この場合、スライドバルブ40
A,40Bも同時に右端方向に移動して図2に示す位置
に位置決めされる。従って、スライドバルブ40は第1
の戻りポート27Aと第1の室外ポート28Aとを連通
し、スライドバルブ40Bは第2の戻りポート27Aと
第2の室外ポート28Bとを連通する。
【0024】これにより圧縮機42の吐出口から供給ポ
ート22を介して高圧室R1a に供給された高温高圧冷
媒は、第1,第2の室内ポート26A,26Bから室内
ポート用連通管30を介して室内熱交換器43に供給さ
れて、ここで凝縮熱を放出して室内を暖房する。室内を
暖房した冷媒は絞り機構45を介して室外側熱交換器4
4に導かれて蒸発し、連通路31から第1,第2の室外
ポート28A,28B、スライドバルブ40A,40B
を介して第1,第2の戻りポート27A,27Bに導か
れる。第1,第2の戻りポート27A,27Bに導かれ
た冷媒は連通路29を介して圧縮機42に戻される。
ート22を介して高圧室R1a に供給された高温高圧冷
媒は、第1,第2の室内ポート26A,26Bから室内
ポート用連通管30を介して室内熱交換器43に供給さ
れて、ここで凝縮熱を放出して室内を暖房する。室内を
暖房した冷媒は絞り機構45を介して室外側熱交換器4
4に導かれて蒸発し、連通路31から第1,第2の室外
ポート28A,28B、スライドバルブ40A,40B
を介して第1,第2の戻りポート27A,27Bに導か
れる。第1,第2の戻りポート27A,27Bに導かれ
た冷媒は連通路29を介して圧縮機42に戻される。
【0025】実施例2.次に、この発明の実施例2につ
いて説明する。この実施例2では、図3、図4に示すよ
うに、シリンダ121は、大径部121Aと小径部12
1Bを有する構造となっている。そして、スライドバル
ブ40A、40Bを連動させるピストン機構として、シ
リンダ121の大径部121Aに設けられた大ピストン
51及び小径部121Bに設けられた小ピストン52
と、これら大小ピストン51、52及びスライドバルブ
40A、40Bを連結する連結体53と、電磁パイロッ
トバルブ60とが設けられている。
いて説明する。この実施例2では、図3、図4に示すよ
うに、シリンダ121は、大径部121Aと小径部12
1Bを有する構造となっている。そして、スライドバル
ブ40A、40Bを連動させるピストン機構として、シ
リンダ121の大径部121Aに設けられた大ピストン
51及び小径部121Bに設けられた小ピストン52
と、これら大小ピストン51、52及びスライドバルブ
40A、40Bを連結する連結体53と、電磁パイロッ
トバルブ60とが設けられている。
【0026】前記ピストン51、52は、大径部121
A側の端部つまり大ピストン51と蓋54との間に背室
(第1の背室)R2a を形成し、小径部121B側の端
部つまり小ピストン52と蓋55との間に背室(第2の
背室)R3a を形成し、さらにシリンダ121の中央部
つまり大ピストン51と小ピストン52との間に高圧室
R1a を形成している。第2の背室R3a は、連通管5
6により常時圧縮機42の吸入口に連通する戻りポート
用連通管29に連通されている。57、58は、それぞ
れ電磁パイロットバルブ60と供給ポート22とを接続
する連通管、及び電磁パイロットバルブ60と戻りポー
ト用連通管29とを接続する連通管である。また、59
は電磁パイロットバルブ60と第1の背室R2aとを接
続する連通管である。電磁パイロットバルブ60は、ス
プール60Aの位置によって連通管59を、連通管57
または連通管58に択一的に連通させ、これにより第1
の背室R2a を、供給ポート22側または戻りポート用
連通管29側に択一的に連通させる。なお、大ピストン
51及び小ピストン52は、スライドバルブ40A、4
0Bが緩く嵌合される2つの穴61A、61Bを有する
連結体53を介して互いに連結されている。その他の構
成は上記実施例1と同様であり、同一構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。
A側の端部つまり大ピストン51と蓋54との間に背室
(第1の背室)R2a を形成し、小径部121B側の端
部つまり小ピストン52と蓋55との間に背室(第2の
背室)R3a を形成し、さらにシリンダ121の中央部
つまり大ピストン51と小ピストン52との間に高圧室
R1a を形成している。第2の背室R3a は、連通管5
6により常時圧縮機42の吸入口に連通する戻りポート
用連通管29に連通されている。57、58は、それぞ
れ電磁パイロットバルブ60と供給ポート22とを接続
する連通管、及び電磁パイロットバルブ60と戻りポー
ト用連通管29とを接続する連通管である。また、59
は電磁パイロットバルブ60と第1の背室R2aとを接
続する連通管である。電磁パイロットバルブ60は、ス
プール60Aの位置によって連通管59を、連通管57
または連通管58に択一的に連通させ、これにより第1
の背室R2a を、供給ポート22側または戻りポート用
連通管29側に択一的に連通させる。なお、大ピストン
51及び小ピストン52は、スライドバルブ40A、4
0Bが緩く嵌合される2つの穴61A、61Bを有する
連結体53を介して互いに連結されている。その他の構
成は上記実施例1と同様であり、同一構成要素には同一
符号を付して説明を省略する。
【0027】次に動作について説明する。まず、冷房運
転の場合を図3に基づいて説明する。圧縮機42の吐出
口から供給ポート22を介して高圧室R1a に高温高圧
冷媒を供給する。この場合、電磁パイロットバルブ60
は非通電状態に維持されるので、背室R2a は連通管5
8を介して圧縮機の吸入口に連通する戻りポート用連通
管29に連通する。このため、背室R2a は低圧状態と
なり、背室R3a と同一圧力となる。ところが、高圧室
R1a 内の高圧冷媒によって及ぼされる力は、大ピスト
ン51の方が小ピストン52よりも大きいため、大ピス
トン51、小ピストン52と共に連結体53がシリンダ
21の左端方向に移動する。この場合、2個のスライド
バルブ40A、40Bは連結体53と一体化されている
ので、連結体53の移動に伴って同時にバルブシート2
5に沿って摺動する。これにより、スライドバルブ40
A、40Bは図3に示す位置に位置決めされる。従っ
て、スライドバルブ40Aは第1の戻りポート27Aと
第1の室内ポート26Aとを連通し、スライドバルブ4
0Bは第2の戻りポート27Bと第2の室内ポート26
Bとを連通する。なお、連結体53とスライドバルブ4
0A、40Bは、穴61A、61Bを介して緩めに嵌合
されているので、連結体53に強制されることなく、2
つのスライドバルブ40A、40Bがそれぞれバルブシ
ート25面に沿って移動する。
転の場合を図3に基づいて説明する。圧縮機42の吐出
口から供給ポート22を介して高圧室R1a に高温高圧
冷媒を供給する。この場合、電磁パイロットバルブ60
は非通電状態に維持されるので、背室R2a は連通管5
8を介して圧縮機の吸入口に連通する戻りポート用連通
管29に連通する。このため、背室R2a は低圧状態と
なり、背室R3a と同一圧力となる。ところが、高圧室
R1a 内の高圧冷媒によって及ぼされる力は、大ピスト
ン51の方が小ピストン52よりも大きいため、大ピス
トン51、小ピストン52と共に連結体53がシリンダ
21の左端方向に移動する。この場合、2個のスライド
バルブ40A、40Bは連結体53と一体化されている
ので、連結体53の移動に伴って同時にバルブシート2
5に沿って摺動する。これにより、スライドバルブ40
A、40Bは図3に示す位置に位置決めされる。従っ
て、スライドバルブ40Aは第1の戻りポート27Aと
第1の室内ポート26Aとを連通し、スライドバルブ4
0Bは第2の戻りポート27Bと第2の室内ポート26
Bとを連通する。なお、連結体53とスライドバルブ4
0A、40Bは、穴61A、61Bを介して緩めに嵌合
されているので、連結体53に強制されることなく、2
つのスライドバルブ40A、40Bがそれぞれバルブシ
ート25面に沿って移動する。
【0028】次に、暖房運転の場合を図4に基づいて説
明する。図4に示すように電磁パイロットバルブ60を
通電状態に維持すると、背室R2a は連通管57を介し
て圧縮機42の吐出口に連通する供給ポート22に連通
する。このため、背室R2aは高圧室R1a と同一圧力
となる。一方、背室R3a は導通管56により圧縮機4
2の吸入口に連通する戻りポート用連通管29に連通し
常時低圧である。従って、小ピストン52は図4の右方
向に力を受け、大ピストン51、小ピストン52と共に
連結体53がシリンダ121の右端方向に移動する。そ
して、スライドバルブ40A、40Bが連結体53の移
動に伴って同時にバルブシート25に沿って摺動する。
これにより、スライドバルブ40A、40Bは図4に示
す位置に位置決めされる。従って、スライドバルブ40
Aは第1の戻りポート27Aと第1の室外ポート28A
とを連通し、スライドバルブ40Bは第2の戻りポート
27Bと第2の室外ポート28Bとを連通する。
明する。図4に示すように電磁パイロットバルブ60を
通電状態に維持すると、背室R2a は連通管57を介し
て圧縮機42の吐出口に連通する供給ポート22に連通
する。このため、背室R2aは高圧室R1a と同一圧力
となる。一方、背室R3a は導通管56により圧縮機4
2の吸入口に連通する戻りポート用連通管29に連通し
常時低圧である。従って、小ピストン52は図4の右方
向に力を受け、大ピストン51、小ピストン52と共に
連結体53がシリンダ121の右端方向に移動する。そ
して、スライドバルブ40A、40Bが連結体53の移
動に伴って同時にバルブシート25に沿って摺動する。
これにより、スライドバルブ40A、40Bは図4に示
す位置に位置決めされる。従って、スライドバルブ40
Aは第1の戻りポート27Aと第1の室外ポート28A
とを連通し、スライドバルブ40Bは第2の戻りポート
27Bと第2の室外ポート28Bとを連通する。
【0029】上述のようなピストン機構を用いた場合、
ピストン51、52を作動させる力は常に高圧室R1a
の圧力であるから、切換え途中の圧力変化に対しても安
定した作動が行われる。また、ピストン機構の連結体5
3にスライドバルブ40A、40Bと緩く嵌合する穴6
1A、61Bを設けたから、連結体53に強制されるこ
となく、2つのスライドバルブ40A、40Bがそれぞ
れバルブシート25面に沿って移動することになる。こ
のため、スライドバルブ40A、40Bとバルブシート
25との間のシールが確実に行われ、弁漏れ量の少ない
冷媒流路切換弁が得られる。
ピストン51、52を作動させる力は常に高圧室R1a
の圧力であるから、切換え途中の圧力変化に対しても安
定した作動が行われる。また、ピストン機構の連結体5
3にスライドバルブ40A、40Bと緩く嵌合する穴6
1A、61Bを設けたから、連結体53に強制されるこ
となく、2つのスライドバルブ40A、40Bがそれぞ
れバルブシート25面に沿って移動することになる。こ
のため、スライドバルブ40A、40Bとバルブシート
25との間のシールが確実に行われ、弁漏れ量の少ない
冷媒流路切換弁が得られる。
【0030】実施例3.前記実施例1、2では室内ポー
ト26A,26B、戻りポート27A,27B及び室外
ポート28A,28Bをそれぞれ2個づつ設けた場合に
ついて説明したが、これに限らず、室内ポート,戻りポ
ート及び室外ポートを3個以上設けてもよい。これによ
り、更に大容量の冷媒容量に対応することができる。
ト26A,26B、戻りポート27A,27B及び室外
ポート28A,28Bをそれぞれ2個づつ設けた場合に
ついて説明したが、これに限らず、室内ポート,戻りポ
ート及び室外ポートを3個以上設けてもよい。これによ
り、更に大容量の冷媒容量に対応することができる。
【0031】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
戻りポート、室内ポート、室外ポートの3つのポートか
らなるポート群を軸方向に複数並設し、各ポート群に対
応させて複数のスライドバルブを設け、これらスライド
バルブを連動して移動することにより、各群のポートの
切換えを行うように構成したので、複数の戻りポートと
複数の室内ポートまたは複数の戻りポートと複数の室外
ポートを択一的に同時に連通させることができ、シリン
ダ径を大きくすることなく大容量の冷媒を流すことがで
きる。また、切換作動用の流量も多くする必要がなく小
形の電磁パイロットバルブでも駆動することができる。
その結果、小形化、低コスト化、低消費電力化等を図る
ことができるという効果がある。
戻りポート、室内ポート、室外ポートの3つのポートか
らなるポート群を軸方向に複数並設し、各ポート群に対
応させて複数のスライドバルブを設け、これらスライド
バルブを連動して移動することにより、各群のポートの
切換えを行うように構成したので、複数の戻りポートと
複数の室内ポートまたは複数の戻りポートと複数の室外
ポートを択一的に同時に連通させることができ、シリン
ダ径を大きくすることなく大容量の冷媒を流すことがで
きる。また、切換作動用の流量も多くする必要がなく小
形の電磁パイロットバルブでも駆動することができる。
その結果、小形化、低コスト化、低消費電力化等を図る
ことができるという効果がある。
【0032】請求項2の発明によれば、複数の戻りポー
トを戻りポート用連通管で連通すると共に圧縮機の吸入
口に連通し、複数の室内ポートを室内ポート用連通管で
連通すると共に室内側熱交換器に連通し、複数の室外ポ
ートを室外ポート用連通管で連通すると共に室外側熱交
換器に連通するように構成したので、請求項1の発明の
効果に加えて、それぞれのポートに連通している配管の
簡素化を図ることができ、冷媒流路切換弁の簡素化を図
ることができるという効果がある。
トを戻りポート用連通管で連通すると共に圧縮機の吸入
口に連通し、複数の室内ポートを室内ポート用連通管で
連通すると共に室内側熱交換器に連通し、複数の室外ポ
ートを室外ポート用連通管で連通すると共に室外側熱交
換器に連通するように構成したので、請求項1の発明の
効果に加えて、それぞれのポートに連通している配管の
簡素化を図ることができ、冷媒流路切換弁の簡素化を図
ることができるという効果がある。
【0033】請求項3の発明によれば、複数のスライド
バルブを連動して移動させるピストン機構として、シリ
ンダの両端部に第1、第2の背室、中央部に高圧室を形
成する微小穴を有した一対のピストンと、これらピスト
ンと複数のスライドバルブとを一体に連結する連結体
と、第1、第2の背室のいずれか一方を択一的に圧縮機
の吸入口に連通させるパイロットバルブとを備えるよう
に構成したので、パイロットバルブを操作することで、
スライドバルブの位置を切換えてポートの連通状態の切
換えを行うことができる。従って、請求項1の発明の効
果に加えて、操作性が良好であるという効果がある。
バルブを連動して移動させるピストン機構として、シリ
ンダの両端部に第1、第2の背室、中央部に高圧室を形
成する微小穴を有した一対のピストンと、これらピスト
ンと複数のスライドバルブとを一体に連結する連結体
と、第1、第2の背室のいずれか一方を択一的に圧縮機
の吸入口に連通させるパイロットバルブとを備えるよう
に構成したので、パイロットバルブを操作することで、
スライドバルブの位置を切換えてポートの連通状態の切
換えを行うことができる。従って、請求項1の発明の効
果に加えて、操作性が良好であるという効果がある。
【0034】請求項4の発明によれば、シリンダに形成
した大径部と小径部にそれぞれ大ピストンと小ピストン
とを設け、小径部側の第2の背室を常時圧縮機の吸入口
に連通させると共に、第1の背室をパイロットバルブに
より圧縮機の吐出口または吸入口のいずれか一方に択一
的に連通させるように構成したので、パイロットバルブ
を操作することで、スライドバルブの位置を切換えてポ
ートの連通状態の切換えを行うことができる。また、ピ
ストンを移動させる力が常に高圧室の圧力となるので、
切換え途中の圧力変化に対しても作動が安定する。従っ
て、請求項1の発明の効果に加えて、操作性及び作動性
が良好であるという効果がある。
した大径部と小径部にそれぞれ大ピストンと小ピストン
とを設け、小径部側の第2の背室を常時圧縮機の吸入口
に連通させると共に、第1の背室をパイロットバルブに
より圧縮機の吐出口または吸入口のいずれか一方に択一
的に連通させるように構成したので、パイロットバルブ
を操作することで、スライドバルブの位置を切換えてポ
ートの連通状態の切換えを行うことができる。また、ピ
ストンを移動させる力が常に高圧室の圧力となるので、
切換え途中の圧力変化に対しても作動が安定する。従っ
て、請求項1の発明の効果に加えて、操作性及び作動性
が良好であるという効果がある。
【0035】請求項5の発明によれば、連結体とスライ
ドバルブとを緩く嵌合するように構成したので、連結体
の部品精度に影響されることなく、それぞれのスライド
バルブを確実にバルブシートに密着させることができ、
シール性の向上を図ることができるという効果がある。
ドバルブとを緩く嵌合するように構成したので、連結体
の部品精度に影響されることなく、それぞれのスライド
バルブを確実にバルブシートに密着させることができ、
シール性の向上を図ることができるという効果がある。
【図1】この発明の一実施例による冷媒流路切換弁の非
通電(冷房)状態を示す断面図である。
通電(冷房)状態を示す断面図である。
【図2】この発明の一実施例による冷媒流路切換弁の通
電(暖房)状態を示す断面図である。
電(暖房)状態を示す断面図である。
【図3】この発明の他の実施例による冷媒流路切換弁の
非通電(冷房)状態を示す断面図である。
非通電(冷房)状態を示す断面図である。
【図4】この発明の他の実施例による冷媒流路切換弁の
通電(暖房)状態を示す断面図である。
通電(暖房)状態を示す断面図である。
【図5】従来の冷媒流路切換弁の断面図である。
21,121 シリンダ 22 供給ポート 25 バルブシート 26A,26B 室内ポート 27A,27B 戻りポート 28A,28B 室外ポート 29 戻りポート用連通管 30 室内ポート用連通管 31 室外ポート用連通管 32,33 ピストン 34,53 連結体 35,36 微小穴(微小開口部) 39,60 電磁パイロットバルブ(パイロットバル
ブ) 40A,40B スライドバルブ 42 圧縮機 43 室内側熱交換器 44 室外側熱交換器 R1a 高圧室 R2a 背室(第1の背室) R3a 背室(第2の背室) 51 大ピストン 52 小ピストン 121A 大径部 121B 小径部
ブ) 40A,40B スライドバルブ 42 圧縮機 43 室内側熱交換器 44 室外側熱交換器 R1a 高圧室 R2a 背室(第1の背室) R3a 背室(第2の背室) 51 大ピストン 52 小ピストン 121A 大径部 121B 小径部
Claims (5)
- 【請求項1】 弁本体を形成し圧縮機の吐出口に連通す
る供給ポートを有するシリンダと、該シリンダの内壁に
固定されると共に圧縮機の吸入口に連通する戻りポート
と室内側熱交換器に連通する室内ポートと室外側熱交換
器に連通する室外ポートとの3つのポートからなるポー
ト群を軸方向に複数並設したバルブシートと、前記各ポ
ート群に対応して設けられ各々が前記バルブシート上に
摺動自在とされかつ連動して移動されることにより前記
各ポート群の戻りポートと室内ポートまたは戻りポート
と室外ポートを択一的に連通する複数のスライドバルブ
とを備えた冷媒流路切換弁。 - 【請求項2】 弁本体を形成し圧縮機の吐出口に連通す
る供給ポートを有するシリンダと、該シリンダの内壁に
固定されると共に戻りポートと室内ポートと室外ポート
との3つのポートからなるポート群を軸方向に複数群並
設したバルブシートと、前記各ポート群に対応して設け
られ各々が前記バルブシート上に摺動自在とされかつ連
動して移動されることにより前記各ポート群の戻りポー
トと室内ポートまたは戻りポートと室外ポートを択一的
に連通する複数のスライドバルブと、前記各ポート群の
戻りポートを相互に連通すると共に圧縮機の吸入口に連
通する戻りポート用連通管と、前記各ポート群の室内ポ
ートを相互に連通すると共に室内側熱交換器に連通する
室内ポート用連通管と、前記各ポート群の室外ポートを
相互に連通すると共に室外側熱交換器に連通する室外ポ
ート用連通管とを備えた冷媒流路切換弁。 - 【請求項3】 弁本体を形成し圧縮機の吐出口に連通す
る供給ポートを有するシリンダと、該シリンダの内壁に
固定されると共に圧縮機の吸入口に連通する戻りポート
と室内側熱交換器に連通する室内ポートと室外側熱交換
器に連通する室外ポートとの3つのポートからなるポー
ト群を軸方向に複数群並設したバルブシートと、前記各
ポート群に対応して設けられ各々が前記バルブシート上
に摺動自在とされかつ連動して移動されることにより前
記各ポート群の戻りポートと室内ポートまたは戻りポー
トと室外ポートを択一的に連通する複数のスライドバル
ブと、前記シリンダ内に摺動自在に設けられ該シリンダ
の両端部に第1、第2の背室を形成すると共にシリンダ
の中央部に高圧室を形成する微小穴を有した一対のピス
トンと、前記一対のピストンと前記複数のスライドバル
ブとを一体に連結する連結体と、前記第1、第2の背室
のいずれか一方を択一的に圧縮機の吸入口に連通させて
一対のピストンをその第1、第2の背室のいずれか一方
側に移動させるパイロットバルブとを備えた冷媒流路切
換弁。 - 【請求項4】 弁本体を形成し圧縮機の吐出口に連通す
る供給ポートを有すると共に大径部と小径部とを有する
シリンダと、該シリンダの内壁に固定されると共に圧縮
機の吸入口に連通する戻りポートと室内側熱交換器に連
通する室内ポートと室外側熱交換器に連通する室外ポー
トとの3つのポートからなるポート群を軸方向に複数群
並設したバルブシートと、前記各ポート群に対応して設
けられ各々が前記バルブシート上に摺動自在とされかつ
連動して移動されることにより前記各ポート群の戻りポ
ートと室内ポートまたは戻りポートと室外ポートを択一
的に連通する複数のスライドバルブと、前記シリンダの
大径部及び小径部にそれぞれ摺動自在に設けられ大径部
側の端部に第1の背室、小径部側の端部に常時圧縮機の
吸入口に連通される第2の背室をそれぞれ形成しかつ中
央部に高圧室を形成する大小2つのピストンと、前記大
小2つのピストン及び前記複数のスライドバルブを一体
に連結する連結体と、前記第1の背室を圧縮機の吐出口
または吸入口のいずれか一方に択一的に連通させて大小
2つのピストンをその第1、第2の背室のいずれか一方
側に移動させるパイロットバルブとを備えた冷媒流路切
換弁。 - 【請求項5】 前記連結体とスライドバルブは互いに緩
く嵌合されていることを特徴とする請求項3または4に
記載の冷媒流路切換弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5107240A JPH06213537A (ja) | 1992-11-30 | 1993-04-12 | 冷媒流路切換弁 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-341102 | 1992-11-30 | ||
JP34110292 | 1992-11-30 | ||
JP5107240A JPH06213537A (ja) | 1992-11-30 | 1993-04-12 | 冷媒流路切換弁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06213537A true JPH06213537A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=26447281
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5107240A Pending JPH06213537A (ja) | 1992-11-30 | 1993-04-12 | 冷媒流路切換弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06213537A (ja) |
-
1993
- 1993-04-12 JP JP5107240A patent/JPH06213537A/ja active Pending
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