JPH06212489A - 耐食性材料のめっき前処理方法 - Google Patents
耐食性材料のめっき前処理方法Info
- Publication number
- JPH06212489A JPH06212489A JP1950993A JP1950993A JPH06212489A JP H06212489 A JPH06212489 A JP H06212489A JP 1950993 A JP1950993 A JP 1950993A JP 1950993 A JP1950993 A JP 1950993A JP H06212489 A JPH06212489 A JP H06212489A
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- Japan
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- plating
- soln
- washed
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 単純な工程でめっきの密着性がよく、まため
っき外観にムラの発生しないような、耐食材料用めっき
前処理方法を提供すること。 【構成】 化学エッチングに引き続いて、還元剤を添加
した水洗水にて水洗し、その後酸活性化を行う。
っき外観にムラの発生しないような、耐食材料用めっき
前処理方法を提供すること。 【構成】 化学エッチングに引き続いて、還元剤を添加
した水洗水にて水洗し、その後酸活性化を行う。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、チタン、モリブデン、
タンタル、ニオブといった耐食性材料のめっき前処理方
法に関する。
タンタル、ニオブといった耐食性材料のめっき前処理方
法に関する。
【０００２】
【従来の技術】チタン、モリブデン等の耐食性材料は、
白金や酸化ルテニウム等の貴金属が被覆されて、防食や
電気分解の電極として利用されているが、被覆をめっき
で行う場合、そのめっき前処理方法は一般的に、研磨−
脱脂−化学エッチング−活性化−酸洗−めっきといった
工程で行われていた。
白金や酸化ルテニウム等の貴金属が被覆されて、防食や
電気分解の電極として利用されているが、被覆をめっき
で行う場合、そのめっき前処理方法は一般的に、研磨−
脱脂−化学エッチング−活性化−酸洗−めっきといった
工程で行われていた。
【０００３】ところで、素材が非常に酸化しやすい金
属、例えば、チタン、モリブデン、タンタル、ニオブと
いった材料の場合、前記のめっき前処理方法では各工程
間での水洗などにより素材金属の表面が酸化してしま
い、めっきの密着力が低下し、耐久性のあるめっきを得
ることができなかった。これに対処するものとして特公
平２−５９８７９号公報のように、水洗工程をなくし、
希薄酸浸漬を複数回行う方法が用いられているが、この
方法の欠点として処理工程が長く、複雑になってしまう
という問題があった。また従来方法で前処理を行った場
合、めっきの密着性は良いものの、めっき厚が薄い場合
（例、白金で 0.5μｍ以下、金で 0.3μｍ以下）めっき
外観にムラが発生し易いという問題があった。
属、例えば、チタン、モリブデン、タンタル、ニオブと
いった材料の場合、前記のめっき前処理方法では各工程
間での水洗などにより素材金属の表面が酸化してしま
い、めっきの密着力が低下し、耐久性のあるめっきを得
ることができなかった。これに対処するものとして特公
平２−５９８７９号公報のように、水洗工程をなくし、
希薄酸浸漬を複数回行う方法が用いられているが、この
方法の欠点として処理工程が長く、複雑になってしまう
という問題があった。また従来方法で前処理を行った場
合、めっきの密着性は良いものの、めっき厚が薄い場合
（例、白金で 0.5μｍ以下、金で 0.3μｍ以下）めっき
外観にムラが発生し易いという問題があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決し、単純な工程でめっきの密着性がよく、まためっき
外観にムラの発生しないような、耐食性材料用めっき前
処理方法を提供することを目的とする。
決し、単純な工程でめっきの密着性がよく、まためっき
外観にムラの発生しないような、耐食性材料用めっき前
処理方法を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、化学エッチン
グに引き続いて活性化を行う、という耐食性材料のめっ
き前処理方法において、化学エッチングと活性化の間
に、還元剤を添加した溶液にて浸漬処理することによ
り、上記目的は達成できる。
グに引き続いて活性化を行う、という耐食性材料のめっ
き前処理方法において、化学エッチングと活性化の間
に、還元剤を添加した溶液にて浸漬処理することによ
り、上記目的は達成できる。
【０００６】なお、ここで用いる還元剤としては一般に
使われている物のうちアルカリ性の物が望ましく、例え
ば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ヒ
ドラジンなどが使用できる。
使われている物のうちアルカリ性の物が望ましく、例え
ば水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ヒ
ドラジンなどが使用できる。
【０００７】
【作用】水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤は、チタ
ンなどの耐食性材料の表面が再酸化しないように作用す
るため、表面の活性化が十分に保たれた状態にし、希薄
酸浸漬を複数回繰り返さなくても、その後のめっきを密
着力よく施すことができる。また水洗水にアルカリ性の
還元剤を加えることにより、素材表面に残っている前工
程のエッチング液の酸と、アルカリ性の還元剤が反応し
て激しく水素ガスを放出し、このときのガス流によって
素材の表面を清浄にするため、ムラのない均一なめっき
が行われるものと思われる。
ンなどの耐食性材料の表面が再酸化しないように作用す
るため、表面の活性化が十分に保たれた状態にし、希薄
酸浸漬を複数回繰り返さなくても、その後のめっきを密
着力よく施すことができる。また水洗水にアルカリ性の
還元剤を加えることにより、素材表面に残っている前工
程のエッチング液の酸と、アルカリ性の還元剤が反応し
て激しく水素ガスを放出し、このときのガス流によって
素材の表面を清浄にするため、ムラのない均一なめっき
が行われるものと思われる。
【０００８】
【実施例】チタン板を４kgf ／cm2 のサンドブラストで
機械研磨した後、脱脂、水洗し、シュウ酸 100ｇ／ｌの
液に１時間浸漬して化学エッチングを行った。その後該
チタン板を水素化ホウ素ナトリウム５ｇ／ｌを含む還元
性水溶液に浸漬した後、50ｇ／ｌのフッ化アンモニウム
水溶液に３分間浸漬して活性化し、その後水洗、10容量
％の硫酸水溶液に１分間浸漬、酸洗、さらに水洗し、最
後に白金めっきを行った。白金めっきは田中貴金属工業
（株）社製白金めっき液（商品名：タナカ白金めっき
液）により50℃の浴温、電流密度１Ａ／dm2 にてめっき
時間を変えてめっきし、白金のめっき厚がそれぞれ 0.1
μｍ、 0.5μｍ、 1.0μｍおよび 1.5μｍになるように
白金めっきを施した。得られた白金めっき被覆チタン板
の外観、密着力テスト結果およびアノードとしての寿命
テスト結果を調べそれを表１に示す。
機械研磨した後、脱脂、水洗し、シュウ酸 100ｇ／ｌの
液に１時間浸漬して化学エッチングを行った。その後該
チタン板を水素化ホウ素ナトリウム５ｇ／ｌを含む還元
性水溶液に浸漬した後、50ｇ／ｌのフッ化アンモニウム
水溶液に３分間浸漬して活性化し、その後水洗、10容量
％の硫酸水溶液に１分間浸漬、酸洗、さらに水洗し、最
後に白金めっきを行った。白金めっきは田中貴金属工業
（株）社製白金めっき液（商品名：タナカ白金めっき
液）により50℃の浴温、電流密度１Ａ／dm2 にてめっき
時間を変えてめっきし、白金のめっき厚がそれぞれ 0.1
μｍ、 0.5μｍ、 1.0μｍおよび 1.5μｍになるように
白金めっきを施した。得られた白金めっき被覆チタン板
の外観、密着力テスト結果およびアノードとしての寿命
テスト結果を調べそれを表１に示す。
【０００９】
【従来例１】チタン板を４kgf ／cm2 のサンドブラスト
で機械研磨した後、脱脂、水洗し、シュウ酸 100ｇ／ｌ
の液に１時間浸漬して化学エッチングを行った。このチ
タン板を順次５重量％のシュウ酸水溶液、１重量％のシ
ュウ酸水溶液、１重量％のフッ化水素アンモニウム水溶
液へ浸漬していった。次いで50ｇ／ｌのフッ化アンモニ
ウム水溶液に３分浸漬して活性化し、その後水洗、10容
量％の硫酸水溶液に１分間浸漬、さらに水洗し、最後に
白金めっきを行った。白金めっきのめっき条件は実施例
と同一である。ここでも得られた白金めっき被覆チタン
板の外観、密着力テスト結果およびアノードとしての寿
命テスト結果を調べそれを表１に示す。
で機械研磨した後、脱脂、水洗し、シュウ酸 100ｇ／ｌ
の液に１時間浸漬して化学エッチングを行った。このチ
タン板を順次５重量％のシュウ酸水溶液、１重量％のシ
ュウ酸水溶液、１重量％のフッ化水素アンモニウム水溶
液へ浸漬していった。次いで50ｇ／ｌのフッ化アンモニ
ウム水溶液に３分浸漬して活性化し、その後水洗、10容
量％の硫酸水溶液に１分間浸漬、さらに水洗し、最後に
白金めっきを行った。白金めっきのめっき条件は実施例
と同一である。ここでも得られた白金めっき被覆チタン
板の外観、密着力テスト結果およびアノードとしての寿
命テスト結果を調べそれを表１に示す。
【００１０】
【従来例２】チタン板を４kgf ／cm2 のサンドブラスト
で機械研磨した後、脱脂、水洗し、シュウ酸 100ｇ／ｌ
の液に１時間浸漬して化学エッチングを行った。このチ
タン板を水洗の後、50ｇ／ｌのフッ化アンモニウム水溶
液に３分浸漬して活性化し、その後水洗、10容量％の硫
酸水溶液に１分間浸漬、さらに水洗し、最後に白金めっ
きを行った。白金めっきのめっき条件は実施例と同一で
ある。ここでも得られた白金めっき被覆チタン板の外
観、密着力テスト結果およびアノードとしての寿命テス
ト結果を調べそれを表１に示す。
で機械研磨した後、脱脂、水洗し、シュウ酸 100ｇ／ｌ
の液に１時間浸漬して化学エッチングを行った。このチ
タン板を水洗の後、50ｇ／ｌのフッ化アンモニウム水溶
液に３分浸漬して活性化し、その後水洗、10容量％の硫
酸水溶液に１分間浸漬、さらに水洗し、最後に白金めっ
きを行った。白金めっきのめっき条件は実施例と同一で
ある。ここでも得られた白金めっき被覆チタン板の外
観、密着力テスト結果およびアノードとしての寿命テス
ト結果を調べそれを表１に示す。
【００１１】密着力のテスト方法としては、白金めっき
の表面にカッターナイフで５mm間隔の切り込みを入れた
後、そこに粘着テープを貼りつけた後、いきおいよく粘
着テープをはがすピールテスト法によった。
の表面にカッターナイフで５mm間隔の切り込みを入れた
後、そこに粘着テープを貼りつけた後、いきおいよく粘
着テープをはがすピールテスト法によった。
【００１２】また電極として用いたときの寿命試験は、
ワット浴のニッケルめっき用アノードとして50Ａ／dm2
の電流密度で１日10時間使用したとき、白金めっき被覆
に損傷が出るまでの日数を調べた。
ワット浴のニッケルめっき用アノードとして50Ａ／dm2
の電流密度で１日10時間使用したとき、白金めっき被覆
に損傷が出るまでの日数を調べた。
【００１３】
【表１】
【００１４】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明のめっき
前処理方法を用いて耐食性材料上にめっきを行えば、め
っき厚が薄くてもムラのない均一なめっき外観が得ら
れ、まためっき工程が少なくなり作業時間の短縮ができ
る上、さらに得られためっき被覆の寿命も従来法に比べ
て長くなるといったように、多大な効果を奏するもので
ある。
前処理方法を用いて耐食性材料上にめっきを行えば、め
っき厚が薄くてもムラのない均一なめっき外観が得ら
れ、まためっき工程が少なくなり作業時間の短縮ができ
る上、さらに得られためっき被覆の寿命も従来法に比べ
て長くなるといったように、多大な効果を奏するもので
ある。
Claims (1)
- 【請求項１】 化学エッチングに引き続いて活性化を行
う、という耐食性材料のめっき前処理方法において、化
学エッチングと活性化の間に、還元剤を添加した溶液に
浸漬することを特徴とする耐食性材料のめっき前処理方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1950993A JPH06212489A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | 耐食性材料のめっき前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1950993A JPH06212489A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | 耐食性材料のめっき前処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06212489A true JPH06212489A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=12001340
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1950993A Pending JPH06212489A (ja) | 1993-01-12 | 1993-01-12 | 耐食性材料のめっき前処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06212489A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU2471894C1 (ru) * | 2011-08-17 | 2013-01-10 | Открытое акционерное общество "Научно-исследовательский институт приборостроения имени В.В. Тихомирова" | Способ активирования поверхности титановых сплавов перед нанесением гальванохимических покрытий |
| JP2015120957A (ja) * | 2013-12-24 | 2015-07-02 | Jx日鉱日石金属株式会社 | バッキングプレート及びスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体 |
-
1993
- 1993-01-12 JP JP1950993A patent/JPH06212489A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU2471894C1 (ru) * | 2011-08-17 | 2013-01-10 | Открытое акционерное общество "Научно-исследовательский институт приборостроения имени В.В. Тихомирова" | Способ активирования поверхности титановых сплавов перед нанесением гальванохимических покрытий |
| JP2015120957A (ja) * | 2013-12-24 | 2015-07-02 | Jx日鉱日石金属株式会社 | バッキングプレート及びスパッタリングターゲット−バッキングプレート接合体 |
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