JPH0621230U - 薄型トランス用ベース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 少なくとも１次コイルか２次コイル、又は１
次コイルと２次コイルが板状導体で形成された薄型トラ
ンスにおいて、薄型トランスの組込み時に板状導体に反
りや曲がりがあっても、容易に組立可能な薄型トランス
用ベースを提供することにある。 【構成】 磁気コア１の中足１ａを組込むベース２の中
央の中心孔２ａのまわり内周鍔６を設けて板状導体３の
内側を支持し、又磁気コア１との電気絶縁を保証するベ
ース外側に設けた外側鍔５の上部内側に、板状導体３を
ベース２に係止する爪５ａを取り付け、板状導体３をベ
ース２に係止する構造とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、薄型トランスの１次コイル、２次コイルを板状導体で形成し積層し た薄型トランス用ベースの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の薄型トランスの１次コイル、２次コイルの回路を形成する導体は図３に 示すようにＵ字型で板状の層間を電気絶縁した板状導体３の積み重ねによって構 成されているが、使用されている板状導体は厚さが２０μｍないし２００μｍの 範囲にあり、厚さの薄い板状導体はソリ、曲がり等の機械的な変形があるため、 図４に示す従来構造のベース２１に板状導体３を積層後、磁気コア１を組込む際 に板状導体３がベース２１より浮いてしまうために板状導体３を指で押えながら 磁気コア１を組込まなければならず、組立てに人手を要し、又自動機による実装 が難しいという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、これらの欠点を除去するためにベースに板状導体を組み込む際に板 状導体をベースの外側鍔に取り付けてある爪により機械的に押さえることにより 、磁気コアを板状導体を組込んだベースに組み立てる際の確実性及び作業性の向 上をはかり、ひいては薄型トランスの組込みの自動化が可能となる安価な薄型ト ランスを構成できる薄型トランス用ベースを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、電気絶縁材からなるベースの中心に磁気コアの中足を挿入する中心 孔と、磁気コアと板状導体の間を絶縁するための鍔を、磁気コアの中足を挿入す る中心孔の周囲と、板状導体を設置する両外側に取り付け、両端に基板に面実装 する端子が植設されてなるベースを用いる薄型トランス用ベースであって、板状 導体自身の反り、曲りによるベースよりの板状導体の浮きを防止するようなベー スの構成としたもので、磁気コアと板状導体との絶縁のためのベースの外側鍔の 上部内側に、内側方向を向く板状導体を保持する爪を取り付けた薄型トランス用 ベースとしたことを特徴とする。

【０００５】 即ち本考案は、電気絶縁材より成る長方形の平板の中心に、磁気コアの中足を 組込む周囲に内周鍔を設けた中心孔と、磁気コアと板状導体との電気絶縁のため の外側に外側鍔を設け、両端に基板実装用の端子を植設して成る薄型トランス用 ベースにおいて、前記外周鍔の上部内側に内側方向を向く回路を形成する板状導 体を係止する爪を設けてなることを特徴とする薄型トランス用ベースである。

【０００６】

【作用】

平板状のベースの両外側の外側鍔の内側上部に、内側方向を向く爪を設けた構 造とすることにより、厚さが薄く反りや曲がりのある板状導体をベース中央の磁 気コアの中足を挿入する中心孔のまわりの内周鍔により板状導体を位置決めし、 前記外側鍔に設けた爪により板状導体の両外側をベースに固定できるので、平板 のベース上に板状導体を正確に固定でき、磁気コアの組込み作業を極めて容易に する。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案による薄型トランス用ベースの実施例を示す斜視図であり、図２ は本考案の薄型トランス用ベースの正面図、図３は本考案による薄型トランス用 ベースを用いた薄型トランスの構成を示す分解斜視図、図４は従来のベースの外 観斜視図、図５は本考案及び従来の薄型トランスを示す外観斜視図である。図１ 、図２に示すように、電気絶縁材よりなる長方形の平板からなるベース２の中心 に磁気コアの中足を組込む中心孔２ａと、磁気コアとの電気絶縁のために中心孔 の周囲に内周鍔６、及び両側端には外側鍔５が設けてあり、図３に示すように本 考案による薄型トランス用のベース２では薄型トランスを構成する表面が電気絶 縁された板状導体３がベース２の上に積層され、板状導体３の結合用穴３ａと、 実装端子４と一体の板状導体取付端子４ａとを接続し、磁気コア１を上下両方向 より組み付けて薄型トランスが形成される。本考案によるベース２には、板状導 体３をベース２に積層する際にベース２の外側鍔５の上部には図２に示すベース の正面図、及び図１、図３に示すように、外側鍔５と一体に成形された板状導体 を係止する爪５ａが取り付けてあり、板状導体３とベース２は磁気コアの中足が 入る中心孔の周囲の内周鍔６と外側鍔５の上部に取り付けた爪５ａとの間で機械 的に結合されるため、磁気コア１を上下両方向より組込む際、板状導体３の反り 、曲がりにより、ベース２の鍔面上よりも浮き上がるということがないので、磁 気コア１の組込み時に板状導体３を特に押さえる工夫を必要とせずに、磁気コア １を組込めるため組立が容易となり、組立時の組立工数の削減をはかることが出 来る。

【０００８】

【考案の効果】

以上述べたごとく、本考案による平板状のベースの外側鍔の上部に、内側方向 を向く爪を取り付けた構造とすることにより、磁気コアの組込み時に板状導体を 係止出来、組立が容易な組立工数を低減できる薄型トランス用ベースが提供でき る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による薄型トランス用ベースを示す外観
斜視図。

【図２】本考案による薄型トランス用ベースの正面図。

【図３】本考案による薄型トランス用ベースを用いた薄
型トランスの分解斜視図。

【図４】従来の薄型トランス用ベースの外観斜視図。

【図５】薄型トランスの外観斜視図。

【符号の説明】

１ 磁気コア １ａ 中足 ２、２１ ベース ２ａ 中心孔 ３ 板状導体 ３ａ 結合用穴 ４ 実装端子 ４ａ 板状導体取付端子 ５、５１ 外側鍔 ５ａ 爪 ６ 内周鍔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気絶縁材より成る長方形の平板の中心
   に、磁気コアの中足を組込む周囲に内周鍔を設けた中心
   孔と、磁気コアと板状導体との電気絶縁のための外側に
   外側鍔を設け、両端に基板実装用の端子を植設して成る
   薄型トランス用ベースにおいて、前記外周鍔の上部内側
   に内側方向を向く回路を形成する板状導体を係止する爪
   を設けてなることを特徴とする薄型トランス用ベース。