JPH06211924A - 反復環状ケトン単位を有するポリマーおよびその製造法 - Google Patents

反復環状ケトン単位を有するポリマーおよびその製造法

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JPH06211924A
JPH06211924A JP5160403A JP16040393A JPH06211924A JP H06211924 A JPH06211924 A JP H06211924A JP 5160403 A JP5160403 A JP 5160403A JP 16040393 A JP16040393 A JP 16040393A JP H06211924 A JPH06211924 A JP H06211924A
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polymer
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JP5160403A
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English (en)
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Anna Sommazzi
アンナ、ソマッツィ
Nicoletta Cardi
ニコレッタ、カルディ
Fabio Garbassi
ファビオ、ガルバッシ
Katogiriaroryu Kurissosutomosu
クリツソストモス、カトギリアロリュ
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Enichem SpA
Consiglio Nazionale delle Richerche CNR
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Enichem SpA
Consiglio Nazionale delle Richerche CNR
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/10Isomerisation; Cyclisation

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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(I) (式中、Aは、総数で4〜50、好ましくは4〜20個
の炭素原子を有する脂肪族または環状脂肪族の、置換ま
たは未置換の4価残基である)を有する反復環状ケトン
構造単位(式(IV)を例示)をポリマー鎖に沿ってラン
ダムに分布して有するポリマー 有機溶媒(例、ヘキサン)にポリジェン(例、ポリブタ
ジェン)を溶解したものに開始剤(例、過酸化水素)存
在下、COと反応させて得る。 【効果】化学的、力学的、加工特性の極めて良好な組み
合わせを示し、単独または混合物として、高靭性の熱可
塑性ポリマーとしても、エラストマーまたはエラストマ
ー性改質剤としても特に使用可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、反復環状ケトン単位を有するポ
リマーおよびその製造法に関する。詳細には、本発明は
単体でもまたは混合物としても、熱可塑性材料およびエ
ラストマ−のいずれとしても使用でき、その主鎖にそっ
てランダムに分布した少なくとも1個の環内ケトン基を
含む反復環状構造を有する新規なポリマ−、およびその
製造方法に関する。化学的に変成したポリマ−は、最
近、ゴムおよびプラスチック材料の産業においてその重
要性を増してきた。それらは、従来の重合技術によって
製造することが困難であったり費用が掛かり過ぎること
が多い新規な材料を得るための、新規なポリマ−を合成
するための興味深い代替方法と考えられている。
【0002】不飽和ポリマ−、特にポリ(共役ジエン)
は、技術的に重要であり、且つそのポリマー鎖中の炭素
間二重結合の存在するため、多数の異なった改質剤と反
応することができる基質となるので、化学的変成に特に
好適なポリマ−である。共役ポリジエンは、一般に「ジ
エンゴム」と称されるが、ABS、MBS、HIPSな
どの耐衝撃性ポリマー材料の製造にひろく使用される。
共役ポリジエンは更にエラストマ−産業、特にタイヤ分
野に関して基本的役割を果たしている。これらの用途の
すべてにおいて、通常はポリジエンと他の有機あるいは
無機材料との混合物が製造されるが、その特性はそれぞ
れの成分の相互の相溶性によって影響を受ける。例え
ば、ABSまたはHIPSの製造では、ジエンゴムをス
チレン誘導体と混合あるいは化学的に結合させ、タイヤ
の製造では、このジエンゴムを加硫の前に無機充填剤お
よびカ−ボンブラックと混合する。
【0003】当業者は、ポリマー相互のおよびポリマー
と他の材料との相溶化に、改質ポリマーまたは精確に
は”相溶化剤”と称されるポリマー性添加剤を使用する
必要があるという問題点を熟知している。ポリマー配合
物の、就中この数年間の著しい発展により、特定の組成
物の製造に増々適用性の高いポリマーの需要が大きくな
ってきた。一酸化炭素(CO)は、その極性、低価格お
よび多量入手可能であることにより、新規ポリマ−の製
造の有用なコモノマ−あるいは改質剤であると考えられ
てきた。しかし、その典型的反応性により、この化合物
が化学およびポリマ−産業で使用される事例は多くはな
かった。一酸化炭素は炭素間不飽和結合に付加すること
ができる。例えば、通常は遷移金属化合物により触媒さ
れるヒドロホルミル化反応においては、一酸化炭素1分
子と水素1分子はオレフィン性二重結合に選択的に付加
して、アルデヒド残基を形成する。
【0004】科学的文献からは、ヒドロホルミル化反応
はポリ(共役ジエン)で構成される基材上で行われるこ
とも知られている。例えばS.J. Tremontらはその論文 "
Macromolecules" (23巻、1984頁(1990年)
で、これらのポリマーを触媒としてのロジウム錯体の存
在下で一酸化炭素と反応させることによって、1,2−
ポリブタジエンおよびシス−1,4−ポリブタジエンの
ヒドロホルミル化を行うことを記載している。欧州特許
出願第EP313,150号明細書には、パラジウム錯
体および非ハロハイドライド酸の存在下でジエンポリマ
ーと一酸化炭素およびメタノ−ルとを反応させてメトキ
シカルボニル側基をもつ官能化ポリマ−を得ることが開
示されている。前記に引用した文献には、ポリジエンと
一酸化炭素の反応中に環状構造が生成することについて
は報告されていない。
【0005】ニッケルカルボニルを基剤とする触媒の存
在下で、一酸化炭素は少なくとも2つの飽和炭素原子に
より分離されたC=C二重結合を有する低分子量化合物
と反応できることも知られている。例えば、G.P. CHIUS
OLi らは"Transition MetalChemistry"(1巻、147
頁(1976年))の中で、Ni−テトラカルボニルの
存在下でトランス、トランス−1,5,9,13−デカ
テトラテトラエンと一酸化炭素の反応から誘導されるシ
クロペンタノンを含む生成物について記載している。鎖
に沿ってケトン基がランダムに分布しているポリマーと
コポリマ−は、フリーラジカル生成化合物の存在下で、
一酸化炭素を1個以上のオレフィン誘導体と反応を起こ
させることにより得ることができた。例えば、米国特許
第2,495,286号明細書には、エチレン性不飽和
化合物と一酸化炭素とのコポリマーであって、過酸化物
の存在下にてこれらのモノマ−の混合物を反応させるこ
とによって得られるものが開示されたいる。米国特許第
4,024,325号明細書には, エチレンと一酸化炭
素とがランダムに分布しているコポリマ−の製造であっ
て、前記のコモノマーをペルエステルの存在下で60〜
70℃の範囲内の温度でCO圧下にて反応させることに
より製造されることが開示されている。これらのコポリ
マ−は熱安定性が低く、生じた製品が黄変および脆くな
るため、一般的に加工することが困難である。
【0006】文献から, 例えば欧州特許出願第EP−A
−121,965号、EP−A−235,866号およ
びEP−A−246,683号明細書に開示された方法
によると、オレフィンおよび一酸化炭素を触媒としての
パラジウム誘導体と反応させることによって、代替ポリ
マ−を得ることができることも知られている。モノマ−
から出発して直接合成して得たものであろうと、既成ポ
リマ−を改質して得られたものであろうと、前記のポリ
マ−はその鎖内に環内カルボニル基を有する環状構造を
持たない。
【0007】本出願人は、意外にも、環構造中に挿入さ
れたケトン基を有する反復環状脂肪族構造単位をその鎖
中に含む新規な種類のポリマ−を見出だした。これらの
ポリマ−は、化学的、力学的、加工特性の極めて良好な
組み合わせを示し、単独または混合物として、高靭性の
熱可塑性ポリマ−としても、エラストマ−またはエラス
トマー性改質剤としても特に使用可能である。本発明の
もう一つの態様によれば、これらのポリマ−はフリーラ
ジカル生成化合物および所望により水素供与体化合物の
存在下での、シス−1、4−ポリ−1、3−ジエンと一
酸化炭素との反応によって得ることができる。
【0008】したがって、本発明の主題は、下記の一般
式(I)
【化5】 (式中、Aは、総数で4〜50、好ましくは4〜20個
の炭素原子を有する脂肪族または環状脂肪族の、置換ま
たは未置換の4価残基である)を有する反復環状ケトン
構造単位をポリマー鎖に沿ってランダムに分布して有す
るポリマーである。 本発明のもう一つの主題は、前記
のポリマーの製造法であって、液体媒質中で共役ジエン
の1,4−シス重合から誘導される隣接構造単位を有す
るポリジエンをフリーラジカル生成化合物、および、場
合により、水素供与体として作用することができる化合
物の存在下にて一酸化炭素と反応させることから成る方
法である。
【0009】本発明によるポリマ−では、残基「A」
は、炭素原子のみから成るアルキレン、アルケニレン、
アルキレンシクロアルキレンまたはアルケニルシクロア
ルキレン型の主鎖から成り、互いに4個の結合点を有
し、前記の主鎖に結合した可能な置換基は、水素の外
に、1〜6個の塩素および/またはフッ素原子、1〜2
個のカルボニル酸素、または1〜10個、好ましくは1
〜5個の炭素原子を有する線形若しくは分岐アルキル基
あるいは1〜8個の炭素原子を有する脂肪族基であって
もよく、任意の位置に酸素または窒素原子でポリマー主
鎖に結合していないエステル、エーテルまたはアミノ基
を有する。本発明で用いられる「反復」という表現は、
各ポリマ−分子当たり少なくとも3個の環状構造単位を
平均して含有することをいう。
【0010】本発明においては、下記の一般式(II)
【化6】 (式中、RおよびRは互いに同一であるかまたは異
なるものであり、水素、またはフッ素若しくは塩素、ま
たは1〜8個、好ましくは1〜5個の炭素原子を有する
アルキル基であり、(B)はその主鎖中に2〜20個、
好ましくは2〜7個の炭素原子を有する線形の置換また
は未置換のアルキレン若しくはアルケニレン残基であ
る)を有する、反復環状ケトン構造単位をポリマー鎖に
沿ってランダムに分布して有するポリマーが好ましい。
本発明の特に好ましいポリマーは、式(II)の残基(B)
が下記の一般式(III) −(−CR−CR−)− (III) (式中、R、R、RおよびRは互いに同一であ
るかまたは異なるものであり、水素、またはフッ素若し
くは塩素原子、または1〜8個、好ましくは1〜5個の
炭素原子を有するアルキル基、または酸素または窒素原
子で環に結合していない、1〜6個の炭素原子を有し、
任意の位置にエーテル、エステルおよび/またはアミノ
基を有する脂肪族基である)を有する置換または未置換
のエチレン性基である、シクロペンタノン構造をポリマ
ー鎖に沿ってランダムに分布して有するものである。
【0011】置換基RおよびRの特定の例は、塩
素、フッ素、またはメチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、イソブチル、ヘキシル、5−メチルヘキシルなどの
脂肪族アルキル基である。R、R、RおよびR
の特定の置換基は、塩素、フッ素、またはメチル、エチ
ル、プロビル、ブチル、イソブチル、ヘキシル、5−メ
チルヘキシルなどの脂肪族アルキル基、またはヒドロキ
シメチル、メトキシメチル、エトキシエチル、メチルカ
ルボキシエチルなどの含酸素基、またはアミノメチル、
アミノエチル、メチルアミノエチルなどをの含窒素基で
ある。
【0012】下記において、前記の式(I)、(II)または
(III) のうちの少なくとも一つの範囲内にある構造単位
のいくつかの例が報告されるが、これらは、単に例示の
目的と考えるべきであり、本発明の保護の範囲を制限す
るものと考えるべきではない。例示の目的のため、下記
の構造では水素原子は表示しない。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】 このような構造は、単独あるいは1個以上の他の環状ケ
トン構造と混合してポリマー鎖に含まれていてもよい。
【0013】シクロペンタノンおよび/あるいはシクロ
ヘキサノン構造を含むこの構造単位は、本発明によるポ
リマ−中に普通に存在し、好ましくは重合鎖中に含まれ
る総計80から100%の環状ケトン単位から成るもの
である。それらの構造単位が同じポリマ−中に含まれる
ときには、それらの相互のモル比はポリマ−を得る実験
状況によって広い範囲に亙って変化してもよく,一般的
にはその数字は0より大きく、5程度であってもよく、
好ましくは0.1〜2の範囲内にある。 本発明による
ポリマ−は、その赤外スペクトルにおいて、環状ケトン
構造に典型的な特徴的なカルボニル吸収帯を示す。それ
らの吸収帯は通常、シクロペンタノン単位については、
波数として表わすと、周波数1730−1周辺に集中
し、シクロヘキサノン単位については、周波数1700
−1周辺に集中する。6個を上回る数の炭素原子を含む
他の環状ケトン構造は、1650〜1700−1の間に
集中する赤外吸収帯を示す。そのような赤外吸収帯は本
発明のポリマ−を特性決定するのに使用することができ
る。
【0014】本発明のポリマ−中の環状ケトン構造単位
の含量は、含まれるケトン基(カルボニルCO)の量の
関数である。カルボニルCOの量は広範囲に亙ってもよ
く、一般的にはポリマ−の総重量に対して0.1重量%
を上回り、最高水準で34重量%に到達することができ
る。カルボニルCOの重量による含量は、好ましくはポ
リマ−の総重量に対して1〜30重量%の範囲内にあ
る。本発明によるポリマ−の平均分子量は、通常5,0
00から1,200,000の範囲内であり、好ましく
は20,000から500,000の範囲内にある。本
発明のポリマーにおいて、環状ケトン構造単位は、ポリ
マ−主鎖に沿って炭素間単結合(隣接単位)によって、
または少なくとも4個の炭素原子を含むアルキニレンま
たはアルケニレンの置換または未置換単位によって、互
いに結合している。
【0015】好ましくは本発明によるポリマ−の2個の
環状ケトン構造の間に含まれる構造単位は、例えば以下
の式(XVII)
【化12】 (式中、R、R、R、R、RおよびRは式
(II)および(III) において定義したのと同じ意味を有
し、xは1〜5,000、好ましくは1〜200の範囲
内の整数である)または対応する飽和した式を有するも
のである。本発明にとって特に興味深いポリマ−は、環
状ケトン単位がポリマー鎖中で隣接単位のブロックとし
て主として組分けられ、残りの鎖が通常は式(XVII)によ
って構成されているものである。本発明によるポリマ−
は、液体媒質中でのフリーラジカル生成化合物の存在下
にて、共役ジエンの1、4−シス重合から誘導される隣
接構造単位を含むポリジエンと一酸化炭素とを反応させ
ることから成る方法によって製造することができる。
【0016】本発明のポリマ−を得る方法は、その主鎖
にジエンモノマ−の1、4−シス重合から誘導される少
なくとも幾つかの逐次単位を含んだ任意の共役ポリジエ
ンにも用いることができる。隣接ジエンの重合は、用い
る方法および反応機構によって、複数のポリマーを生成
させることができることが知られている。実際、重合中
に、ジエンが鎖に入る態様は、少なくとも3種類の異な
った態様に分けられる。その3種類とは、当業者には一
般的に知られている、1,4−シス、1,4−トランス
および1,2型の挿入である。これら3種類の挿入態様
の組み合わせによって、支配的である様式に応じて異な
る構造および特性を有するポリマ−形成される。
【0017】本発明者は、一本発明の方法によれば、反
応体として使用される共役ポリジエンが鎖中に1,4−
シス様式により挿入された隣接モノマ−単位を含む分子
を持っているとき、式(I)を有する環状カルボニル構
造が形成されることを発見した。本発明による方法は、
一酸化炭素を1,4−シス単位の含量が総モノマ−単位
に対して50重量%を上回るポリジエンと反応させるこ
とから成るのが好ましい。特に、本発明の方法には、下
記の一般式(XVIII) CR=CR−CR=CR (XVIII) (式中、R、R、R、R、RおよびRは、
互いに同一であるかまたは異なるものであり、式(II)お
よび(III) において定義したのと同じ意味を有する)を
有するジエンの1,4−シス重合から主として誘導され
るシス−1,4−ポリジエンが好ましい。
【0018】本発明に特に好適なものは、前記の種類の
ポリジエンであって、1,4−シス単位含量が70重量
%を上回り、好ましくは95重量%を上回るものであ
る。そのようなシス−1,4−ポリジエンは、分子量が
一般的には5,000から1,000,000の範囲内
である。分子量が20,000から400,000の範
囲内のポリジエンが好ましい。本発明による方法は、主
として1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタ
ジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペ
ンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエンなどの1,3−ジエンの1,4−
シス重合によって得られるポリジエンに特に適用可能で
ある。特に好ましいポリジエンは、ポリブタジエン、ポ
リペンタ−1,3−ジエンおよびポリイソプレンであ
る。
【0019】これらのポリジエンは、一般的にチ−グラ
−ナッタ型の重合によって得られる。この型の重合は一
般的に知られており、文献に記載されている。特に、
1,3−ジエンの1,4−シス型重合に使用される方法
と触媒についての広範囲で詳細な記載は"Comprehensive
Polymer Science, 第1版" 4巻、53〜108頁、ペ
ルガモン・プレス・エディターに記載されており、この
文献の内容はその開示の一部として本明細書に引用され
る。反応混合物中のポリジエンの濃度は、反応速度と機
構の両方に影響する因子である。特に、環状ケトン単位
の形成速度の減少が、高ポリジエン濃度の時に観察され
る。液体媒体におけるポリジエンの濃度は、反応混合物
の容積で表わせば、0.5g/l〜100g/l、好ま
しくは1g/l〜20g/lの範囲内である。
【0020】本発明によるポリマーは、好ましくは有機
溶媒にポリジエンを溶解したものを、フリーラジカル生
成化合物および所望により少なくとも1種類の水素供与
体として作用する化合物の存在下で一酸化炭素と反応さ
せる方法によって得られる。この目的に好適な溶媒は、
本発明の方法で用いられるポリ−1,3−ジエンを溶解
することのできる総ての非反応溶媒である。高含量の
1,4−シス単位を含むポリジエンを溶解するのに特に
好適なものは、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラ
リン、エチルベンゼン、クメン、塩化ベンゼンなどの、
所望により塩素化した芳香族溶媒である。この目的に好
適な更に他の溶媒は、ヘキサン、ヘプタン、トリメチル
ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなど
の脂肪族の線形、分岐または環状の炭化水素である。さ
らに、含酸素溶媒、例えばテトラハイドロフラン、エチ
ルエーテル、エチレングリコール、ジメチルエーテルな
ども用いることができる。これらの溶媒のうち好ましい
のは、本発明の方法の過程で形成される環状カルボニル
構造を含むポリマーを溶液状態に保持することができる
もの、例えばトルエン、キシレン、シクロヘキサン、テ
トラヒドロフランまたはそれらの混合物である。
【0021】本発明の方法に好適なフリーラジカル生成
化合物は、フリーラジカルプロセスおよびフリーラジカ
ル重合の技術に熟練した者に一般に知られている全ての
フリーラジカル開始剤である。それらは、有機および無
機過酸化物およびヒドロペルオキシド、例えば過酸化水
素、ジ−t−ブチルペルオキシド、クメンヒドロペルオ
キシド、ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキ
シド、ラウリルペルオキシドなど、あるいは過酸または
それらの誘導体、例えばペルオキソスルフェート、過酢
酸等である。アゾ化合物、例えばアゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスプロピオニトリル等も同様に用いるこ
とができる。
【0022】これらのフリーラジカル開始剤は、5%重
量未満の濃度、通常は全反応混合物の重量に対して0.
001〜5%、好ましくは0.005〜1%重量の範囲
内の濃度で用いられる。真のフリーラジカル開始剤の他
に、この開始剤と共にアミンのようなラジカル分解活性
剤および促進剤、遷移金属ベースのレドックス系、およ
び一般的にフリーラジカル反応を支援、制御するため
の、当該技術分野で知られる全ての添加剤を有利に用い
ることができる。
【0023】本発明の方法に好適な水素供与体として作
用する化合物は、ラジカル反応の条件下で水素ラジカル
を容易に生成することのできる化合物である。その目的
に好適な化合物は、例えば式(XIX) (式中、残基G、GおよびGは、独立に水素、C
〜CアルキルまたはC〜Cアルキルシリルであ
り、これらの少なくとも2個はSi−Si結合によって
ケイ素原子に結合している)を有するシリルシランであ
る。好ましいシリルシランは、トリス(トリメチルシリ
ル)シラン、ビス(トリメチルシリル)メチルシランで
ある。
【0024】本発明の方法に好適な他の水素供与体化合
物は、(少なくとも1個のS−H結合を含む)メルカプ
タンおよび少なくとも1個のSn−H結合を有するスタ
ナンである。水素供与体化合物の使用は、本発明による
方法に必須ではないが、これらは通常はポリジエン重量
に対して5重量%までの濃度で、好ましくは、やはりポ
リジエン重量に対して0.01〜0.5重量%の範囲内
の濃度において、作用混合物に加えられる。本発明によ
る方法は、フリーラジカル開始剤の典型的な分解温度に
よって変化する温度下で行なうのが好適であり、好まし
くは30℃より高く、240℃までの温度で行われる。
しかしながら、温度がシクロヘキサノン単位対シクロペ
ンタノン単位の比率に影響を及ぼし、前者が高温で有位
になることが観察された。
【0025】本発明の方法によれば、一酸化炭素と適当
なポリブタジエンの反応は、いかなる圧力においても起
こる。しかしながら、本発明の方法は実際には30〜1
50気圧の範囲のCO圧で行うのが有利である。温度お
よび一酸化炭素の圧並びに反応時間の選択は、本発明の
ポリマーに形成される環状ケトン構造単位の量並びに異
なる単位間、特に通常用いられるシクロペンタノンとシ
クロヘキサノン単位との比率に影響を及ぼす。本発明の
方法を行う典型的な方式によれば、ポリジエン、好まし
くは1,4−シス単位の含量が90%重量を上回るポリ
ブタジエンまたはポリイソプレンを有機溶媒に溶解した
もの、フリーラジカル生成化合物、例えばジベンゾイル
ペルオキシド、および水素供与体化合物、例えばトリス
(トリメチルシリル)シランを、不活性ガスシール雰囲
気下でオートクレーブに入れる。次に、圧力が好ましく
は40〜100気圧の範囲内に達するまで一酸化炭素を
加える。温度はそれぞれの具体的な場合に用いたフリー
ラジカル開始剤によって変化する値まで上昇させるが、
好ましくは50℃〜150℃の範囲内である。
【0026】本発明の方法は、好ましくは一酸化炭素を
加えて反応の経過中に消費される一酸化炭素を補いなが
ら一定の圧力下で行う。反応混合物を激しく撹拌して、
気体/液体の混合を促進する。反応が終了し、一酸化炭
素の吸収がもはや観察されなくなったら、オートクレー
ブを室温まで冷却し、残留ガスを排出させる。生成ポリ
マ−を、沈殿および連続洗浄により精製し、最後に乾燥
する。シクロケトン単位を極めて多量に含むポリマーを
得ることが所望な場合には、最初の反応による生成物を
分離することなく、前記の方法をもう一度繰り返して行
うことができる。前記の方法によって得られるポリマー
は、そのまま単離することができ、またはこれを同様に
本発明の一部と考えられるシクロカルボニル単位を含む
飽和ポリマーを得るために、従来技術で知られる技術に
従い、オレフィン性二重結合の水素化または還元の工程
に供することができる。
【0027】本発明の範囲内で、その目的のため、反復
環状ケトン単位を含む前記に開示したポリマーを、ポリ
マー材料の技術に熟練した者に一般に知られている1種
類以上の通常の添加剤、例えば酸化防止剤、可塑剤、安
定剤、硬化剤、染料および顔料と混合することができ
る。本発明によるポリマーに好適な典型的な酸化防止剤
は、例えばポリジエンに対しその目的で用いる生成物、
例えばアルキルフェノール、特に立体障害を有するアル
キルフェノールである。普通に用いられる安定剤は、例
えばノニルフェニルホスファイトのような有機ホスファ
イトである。カルボニル官能基の含量が10重量%より
高い本発明のポリマーは、良好な耐衝撃強さおよび良好
な加工特性を有する材料であり、通常の成形および押出
加工によって加工して、プラスチック材料の製品を得る
のに好適である。カルボニル含量が15重量%を上回
り、好ましくは20重量%より高い場合には、化学物質
および放射線による攻撃に強い耐性も示す。
【0028】カルボニル含量が10重量%未満、好まし
くは5重量%未満の本発明によるポリマーはゴム弾性を
示す材料であり、ゴム工業において用いることができ
る。オレフィン性不飽和の含量が高いため、このポリマ
ーは通常の加硫手法によって加硫を行い、ゴム製品を得
ることができる。しかしながら、これらの低カルボニル
ポリマーは、他のあらゆる特殊な用途、特に他のポリマ
ーとの配合物としても好適である。事実、一般にシクロ
ケトン単位と主としてポリジエンブロックとから形成さ
れるブロックによって構成されるため、これらのポリマ
ーは極性ポリマー(ポリエステル、ポリアクリレート、
ポリアミド、芳香族または脂肪族ポリエステル)および
ポリオレフィン、スチレン樹脂またはポリジエンと比較
的相溶性である。従って、これらのポリマーは、前記の
ポリマーの1個以上と容易に配合物を形成するほか、異
なる性状および極性のポリマーの配合物においてポリマ
ー性相溶化剤として作用して、その特性を最適にするこ
ともできる。
【0029】本発明をより良く理解し、実施するため、
下記に幾つかの例示のための例を記載するが、これは本
発明を制限するものとして考えるべきではない。本発明
のポリマーの製造例の総てにおいて、出発ポリジエンと
して1,4−シス単位の含量が98%を上回り、30℃
のトルエン中で測定した平均粘度分子量が200,00
0のシス−1,4−ポリブタジエンを使用した。例で得
た生成物の特性決定については、下記の方法および測定
法によって行った。カルボニルCO含量 : 方程式 CO含量=[O含量(試料)]/0.571 によって、試料中の有機酸素の重量による含量から出発
して総ポリマー重量に対する重量%と計算した。有機酸
素含量は、「Perkin−Elmer製2400−C
HN元素分析装置」という装置を用い、サンプルの熱分
解から誘導されるガスの熱伝導率を測定することにより
直接測定する方法により得た。本発明によるポリマーの
カルボニルCOの含量は、これに含まれる環状ケトン構
造単位の量を間接測定により得る。赤外分光分析法 Perkin−Elmer製1800型分光計によっ
た。スペクトルは、KBrペレットに置かれた重合フィ
ルムについて記録した。下記の例に記載のスペクトルの
開示は、それらの波数(cm−1)としての振動数、お
よび強度(s=強、m=中、w=弱)に基き、主要な吸
収帯を同定する。
【0030】例1 前記の特徴を有するシス−ポリ−1,3−ブタジエン2
gを含むトルエン溶液1.3リットル、トリス(トリメ
チルシリル)シラン(TTMSS)0.46mlおよび
フリーラジカル開始剤としてのラウリルペルオキシド
1.5gを、窒素気流中で、機械攪拌手段を備え予め窒
素雰囲気を充満させたAISIスチール製の2リットル
オートクレーブに入れた。攪拌しながら、圧が60気圧
に達するまで、一酸化炭素(純度99.99%)を加え
た。混合物の温度を75℃まで上昇し、その状態に約6
時間保持した。本方法の経過中、継続して一酸化炭素を
供給して圧力を一定に保ち、反応により消費された一酸
化炭素を補った。6時間後にガスの吸収は全く観察され
なくなった。オートクレーブを開き、トルエン溶液に2
リットルのメタノールを強く攪拌しながら加え、生成物
を凝固させた。濾過および乾燥の後、環状ケトン、一般
にはシクロペンタノン構造を有するポリマー生成物2.
1g得た。
【0031】生成物の特性決定 カルボニルCOの含量:10重量%、シクロペンタノン
構造の理論含量30重量%に対応; 赤外スペクトル:主要吸収帯(振動数cm−1)301
0m,2940s,2870m,1730s,1700
w、1650w、1450w、1240w、840w、
740m。
【0032】例2 ラウリルペルオキシドの代わりにフリーラジカル開始剤
としてジ−tert−ブチルペルオキシド1.1g、T
TMSS10μlを用い、反応温度は75℃の代わりに
140℃として、例1に開示したのと同様の方法を行っ
た。最後に、5個以上の炭素原子を有する環状ケトン構
造を含むポリマー生成物2gを得た。生成物の特性決定 カルボニルCOの含量:2重量%; 赤外分光分析:主要吸収帯(振動数cm−1)3010
s、2940s、2870m、1730w、1710
m、1650w、1450m、1310w、990w、
740w。生成したポリマーは、著しいゴム弾性を示し
た。その赤外スペクトルから、これに含まれる環状ケト
ン構造単位は、普通はシクロヘキサノン型であると思わ
れる。
【0033】例3〜8 PBD、TTMSSおよびフリーラジカル開始剤として
ジベンゾイルペルオキシド(DBP)を含むトルエン溶
液を、例1に開示したのと同様なオートクレーブに、3
から8の各例について表1に示す量で充填した。各例に
おいて、表1に記載した値にCO圧を保ちつつ、例1に
示したのと同様の操作を行った。温度は、90℃に保持
したが、例8では反応を80℃で行った。各反応は2時
間行ったが、例8では反応を6時間行った。反応の終了
時に、シクロカルボニル構造を含むポリマーを単離し
た。ポリマーの量およびCO含量を、3〜8の各例につ
いて表1に示す。例3〜8で得たポリマーは、赤外分光
分析法により特性決定した。特に、例6で得た、COを
20重量%含むポリマーの赤外スペクトルを参考のため
に図1に記録する。
【0034】例9 前記に開示したのと同様のシス−1,4−ポリブタジエ
ン3.51gおよびフリーラジカル開始剤としてアゾビ
スイソブチロニトリル(AIBN)1.08gを含むト
ルエン溶液を例1に開示されたのと同じ反応装置に充填
し、同様にして製造した。次に、圧が60気圧に達する
まで一酸化炭素を加え、温度を85℃まで上昇した。例
1と同様の手続きを行い、処理の終了した時点で、5〜
6個の炭素原子を有するシクロカルボニル構造を含むポ
リマー生成物3.4gを得た。生成物の特性決定 カルボニルCOの含量:約5重量%。 赤外スペクトル:生成物の赤外スペクトルを、参考のた
めに図2に示す。生成物は、CO含量が低く、エラスト
マー性ポリマーに分類することができる機械的特性を示
す。
【0035】例10 ポリブタジエン2g、ジベンゾイルペルオキシド0.9
gおよびTTMSS3.688mgをのトルエン1.3
リットルに溶解したものを、例1に開示した反応装置に
入れた。次に、圧が10気圧に達するまで一酸化炭素を
加え、オートクレーブを温度90℃まで加熱した。一酸
化炭素を定期的に加えて反応中に吸収される一酸化炭素
を補充することによって、前記の条件を5時間一定に保
持した。次に、オートクレーブを冷却し、残留ガスを排
出した。次に、反応混合物に、DBP0.9gおよびT
TMSS3.7μlを含むトルエンを更に100mlを
加え、温度を前記の値まで再度上昇させた。一酸化炭素
はもはや吸収されないことが観察された。反応を更に5
時間続けた。最後に、元素分析により計算したところ、
カルボニルCO25重量%を含み、シクロペンタノン単
位の理論含量の75重量%に相当するポリマー生成物を
得た。前記と同様にして得た生成物の赤外スペクトル
を、参考として図3に示す。得られた生成物はCO含量
が高いことを特徴とし、定性的評価によれば、非晶質の
高靭性熱可塑性ポリマーに分類することができる機械特
性を示す。
【0036】 表1 例 容積 PDB DBP TTMSS PCO 収量 CO含量 (l) (g) (g) (μl) (気圧) (g) (重量) 3 2.3 4.0 1.8 10 60 4.6 17 4 1.3 4.0 1.8 10 60 4.5 15 5 1.3 1.0 0.45 2.5 60 0.5 14 6 1.3 2.0 0.9 5 100 2.4 20 7 2.3 8.0 1.8 10 100 9.1 16 8* 1.3 2.0 1.8 5 100 2.5 25* 温度=80℃、時間=6時間。
【図面の簡単な説明】
【図1】例6のポリマーの赤外スペクトル。
【図2】例9のポリマーの赤外スペクトル。
【図3】例10のポリマーの赤外スペクトル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンナ、ソマッツィ イタリー国ジェノバ、エッセ、マルゲリー タ、リグレ、ビア、マッツィーニ、10 (72)発明者 ニコレッタ、カルディ イタリー国バレゼ、オルギアテ、オロー ナ、ビア、タナロ、9 (72)発明者 ファビオ、ガルバッシ イタリー国ノバラ、ビア、チ、ポルタ、6 (72)発明者 クリツソストモス、カトギリアロリュ イタリー国ボローニヤ、モンギドロ、ビ ア、カルペニーネ、6

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(I) 【化1】 (式中、Aは、総数で4〜50、好ましくは4〜20個
    の炭素原子を有する脂肪族または環状脂肪族の、置換ま
    たは未置換の4価残基である)を有する反復環状ケトン
    構造単位をポリマー鎖に沿ってランダムに分布して有す
    るポリマー。
  2. 【請求項2】残基「A」は、炭素と水素原子のみから成
    るアルキレン、アルケニレン、アルキレンシクロアルキ
    レンまたはアルケニルシクロアルキレン型の主鎖から成
    り、互いに4個の結合点を有し、1〜6個の塩素および
    /またはフッ素原子、1〜2個のカルボニル酸素または
    1〜10個、好ましくは1〜5個の炭素原子を有する線
    形若しくは分岐アルキル基あるいは1〜8個の炭素原子
    を有する脂肪族基で置換されていてもよく、任意の位置
    に酸素または窒素原子でポリマー主鎖に結合していない
    エステル、エーテルまたはアミノ基を有する、請求項1
    に記載のポリマー。
  3. 【請求項3】下記の一般式(II) 【化2】 (式中、RおよびRは互いに同一であるかまたは異
    なるものであり、水素、またはフッ素若しくは塩素、ま
    たは1〜8個、好ましくは1〜5個の炭素原子を有する
    アルキル基であり、(B)はその主鎖中に2〜20個、
    好ましくは2〜7個の炭素原子を有する線形の置換また
    は未置換のアルキレン若しくはアルケニレン残基であ
    る)を有する、反復環状ケトン構造単位をポリマー鎖に
    沿ってランダムに分布して有する、請求項1または2に
    記載のポリマー。
  4. 【請求項4】式(II)の残基(B)が下記の一般式(III) −(−CR―――CR−)− (III) (式中、R、R、RおよびRは互いに同一であ
    るかまたは異なるものであり、水素、またはフッ素若し
    くは塩素原子、または1〜8個、好ましくは1〜5個の
    炭素原子を有するアルキル基、または酸素または窒素原
    子で環に結合していない、1〜6個の炭素原子を有し、
    任意の位置にエーテル、エステルおよび/またはアミノ
    基を有する脂肪族基である)を有するエチレン性基であ
    る、請求項3に記載のポリマー。
  5. 【請求項5】置換基R、R、R、R、Rおよ
    びRが互いに独立に塩素、フッ素またはメチル、エチ
    ル、プロピル、ブチル、イソブチル、ヘキシル、5−メ
    チルヘキシルである、請求項3および/または4に記載
    のポリマー。
  6. 【請求項6】ポリマー鎖に含まれる総環状ケトン単位の
    80〜100%がシクロペンタノンまたはシクロヘキサ
    ノン構造を有する、請求項3、4または5のいずれか1
    項に記載のポリマー。
  7. 【請求項7】主として、下記の一般式(IV)、(V) 、(VI)
    および(IX) 【化3】 の一つを有する反復環状ケトン構造単位を含む請求項
    3、4、5または6のいずれか1項に記載のポリマー。
  8. 【請求項8】分子量が5,000〜1,200,000
    の範囲内にあり、好ましくは20,000〜500,0
    00の範囲内にある、請求項1〜7のいずれか1項に記
    載のポリマー。
  9. 【請求項9】カルボニルCOの含量がポリマーの総重量
    に対して0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%
    の範囲内にある、請求項1〜8のいずれか1項に記載の
    ポリマー。
  10. 【請求項10】カルボニルCOの含量がポリマーの総重
    量に対して10〜34重量%、好ましくは20〜34重
    量%の範囲内にある、請求項1〜8のいずれか1項に記
    載のポリマー。
  11. 【請求項11】2個の環状ケトン構造単位の間に、下記
    の式(XVII) 【化4】 (式中、R、R、R、R、RおよびRは式
    (II)および(III) において定義したのと同じ意味を有
    し、xは1〜5,000、好ましくは1〜200の範囲
    内の整数である)または対応する飽和した式を有する1
    個以上の単位が含まれる、請求項1〜10のいずれか1
    項に記載のポリマー。
  12. 【請求項12】液体媒質中で、共役ジエンの1,4−シ
    ス重合から誘導される隣接構造単位を有するポリジエン
    をフリーラジカル生成化合物、可能ならば水素供与体と
    して作用することができる化合物の存在下にて一酸化炭
    素と反応させることから成る、請求項1〜11のいずれ
    か1項に記載のポリマーの製造法。
  13. 【請求項13】ポリジエンの総モノマー単位の50重量
    %以上が共役ジエンの1,4−シス重合から誘導され
    る、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】ポリジエンが、主として、下記の一般式
    (XVIII) CR=CR−CR=CR (XVIII) (式中、R、R、R、R、RおよびRは、
    互いに同一であるかまたは異なるものであり、式(II)お
    よび(III) において定義したのと同じ意味を有する)を
    有するジエンの1,4−シス重合から誘導される、請求
    項12または13に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記のポリジエンの1,4−シス重合か
    ら誘導される単位の含量が70重量%を上回り、好まし
    くは95重量%を上回る、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記のポリマージエンの分子量が5,0
    00〜1,000,000、好ましくは20,000〜
    400,000の範囲内にある、請求項12〜15のい
    ずれか1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記のポリジエンが、1,3−ブタジエ
    ン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−
    1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−
    ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン
    から成る群から選択される化合物の1個以上の1,4−
    シス重合によって得られる、請求項14〜16のいずれ
    か1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記のポリジエンがポリブタジエン、シ
    ス−ポリペンタ−1,3−ジエンまたはポリイソプレン
    である、請求項14〜17のいずれか1項に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】液体媒質中のポリジエンの濃度が、反応
    混合物の容積で表わすと、通常は0.5g/l〜100
    g/l、好ましくは1g/l〜20g/lの範囲内にあ
    る、請求項12〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】液体媒質がトルエン、キシレン、シクロ
    ヘキサン、テトラヒドロフランまたはこれらの2種類以
    上の混合物から選択される、請求項12〜19のいずれ
    か1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】フリーラジカル生成化合物が、過酸化
    物、過酸、ヒドロペルオキシド、ペルエステルまたはア
    ゾ化合物であり、総溶液重量に対して0.001〜5重
    量%、好ましくは0.005〜1重量%の範囲内の濃度
    で用いられる、請求項12〜20のいずれか1項に記載
    の方法。
  22. 【請求項22】水素供与体化合物が、式(XIX) (式中、残基G、GおよびGは、独立に水素、C
    〜CアルキルまたはC〜Cアルキルシリルであ
    り、これらの少なくとも2個はSi−Si結合によって
    ケイ素原子に結合している)を有するシリルシランであ
    る、請求項12〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】水素供与体化合物がトリス(トリメチル
    シリル)シランまたはビス(トリメチルシリル)メチル
    シランである、請求項12〜22のいずれか1項に記載
    の方法。
  24. 【請求項24】水素供与体化合物を、ポリブタジエンの
    重量に対して0.01〜0.5重量%の範囲内の量で用
    いる、請求項12〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 【請求項25】一酸化炭素の圧が、30〜150気圧、
    好ましくは40〜100気圧の範囲内にある、請求項1
    2〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 【請求項26】一酸化炭素の圧を反応の経過中一定に保
    持する、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】請求項12〜26のいずれか1項に記載
    の方法によって得られるポリマー。
  28. 【請求項28】ポリアクリレートまたはポリエステルま
    たはポリアミドまたは芳香族若しくは脂肪族ポリエーテ
    ルとポリオレフィンまたはポリスチレン樹脂またはポリ
    ジエンとの配合物における、請求項1〜11のいずれか
    1項に記載のポリマーのエラストマー性相溶化剤として
    の使用。
  29. 【請求項29】ゴム製品を製造するための請求項9に記
    載のポリマーの使用。
  30. 【請求項30】通常の押出および成形技術による熱可塑
    性材料の製品を製造するための請求項10に記載のポリ
    マーの使用。
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