JPH0621125B2 - 分散安定剤 - Google Patents

分散安定剤

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JPH0621125B2
JPH0621125B2 JP59232167A JP23216784A JPH0621125B2 JP H0621125 B2 JPH0621125 B2 JP H0621125B2 JP 59232167 A JP59232167 A JP 59232167A JP 23216784 A JP23216784 A JP 23216784A JP H0621125 B2 JPH0621125 B2 JP H0621125B2
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pva
vinyl
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は特定の重合度及び重合度分布を持つポリビニル
アルコールよりなるビニル化合物の乳化重合用の乳化
剤、又は懸濁重合用の懸濁剤を提供するものである。
[従来の技術] 酢酸ビニル、アクリル酸エステル、塩化ビニル等のエチ
レン性不飽和単量体を乳化重合せしめるに当っては乳化
剤として種々のものが使用されており、代表的な処法の
一つとして従来よりポリビニルアルコール(PVA)あ
るいは各種界面活性剤が知られている。
又、エポキシ樹脂エマルジョン、シリコン樹脂エマルジ
ョン、ワックスエマルジョン等の各種エマルジョンを製
造するに当っては通常、乳化剤を溶解した水溶液中に溶
液状あるいは溶融状の上記樹脂あるいはワックスを滴
下、撹拌してエマルジョン化したり、あるいは上記溶融
樹脂中に乳化剤水溶液を滴下、撹拌してエマルジョン化
するいわゆる後乳化方法が行われており、その際の代表
的な乳化剤の使用法の一つとしてノニオン性界面活性剤
やアニオン性界面活性剤が単独であるいは混合して使用
されたり、PVAが使用されている。
しかしてPVAとして平均ケン化度が88モル%程度の部
分ケン化型を用いる場合は構造粘性が大きく、且つ粘度
の温度依存性が小さく、凍結安定性あるいは低温時の放
置安定性が良好なエマルジョンが得られ、一方平均ケン
化度が99モル%程度の完全ケン化型を用いる場合は構造
粘性指数の小さいエマルジョンが得られるが粘度の温度
依頼性が大きく、凍結安定性や低温時の放置安定性は劣
ることが知られており、エマルジョンの用途に応じてそ
れぞれ使い分けられている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、技術革新に伴って近時は上記に述べた如
き性質のエマルジョンのみでは満足出来ず、部分ケン化
型PVAを使用したエマルジョンと完全ケン化型PVA
を使用したエマルジョンとの両者の性能を兼ね備えたエ
マルジョン、即ち構造粘着性指数が小さく、且つ粘度の
温度依存性が小さく凍結安定性、低温時の放置安定性の
良好なエマルジョンが要請されている。
かかる性能を備えたエマルジョンを得るためには、部分
ケン化PVAと完全ケン化PVAとの混合乳化剤の使用
が考えられるがこの場合、それぞれのPVAが有する特
徴が相殺され、むしろそれぞれのPVAが有する欠点が
顕在化する場合が多い。
[問題点を解決するための手段] しかるに本発明者等は、かかる要請を満足すべく鋭意研
究を重ねた結果、重量平均重合度(以下 Pwと略記する)
と数平均重合度(以下 Pnと略記する)との比(Pw/Pn)が
2.4以下で、かつ平均重合度が3000以上、即ち特
定の重合度及び重合度分布を持つPVAがかかる目的を
達成することを見出し、本発明を完成するに到った。本
発明の乳化剤を用いて得られるエマルジョンは粘度の温
度依存性が小さく凍結安定性、低温時の放置安定性に優
れるため冬期におけるエマルジョンの使用あるいは保存
に特別な注意を払う必要がなく、更に構造粘性指数が小
さいためロールコーター等による高速接着、高速塗布に
際しても極めて良好な流動性を示す等、その有用性は非
常に顕著である。
本発明の乳化剤におけるPwとPnはPVAを再アセチル化
して得られたポリ酢酸ビニルのゲルパーミュエイション
クロマトグラフィ(GPC)による測定から求められる。
測定は 機 器:HLC−802R(東洋曹達工業株式会社製) カラム:GMH6(東洋曹達工業株式会社製)×2 溶 媒:テトラヒドロフラン 温 度:23±1℃ なる条件下で行う。
Pw/Pnが2.4以下、好ましくは2.0〜2.4である
ことが本発明の必須条件であり、かかる範囲外では本発
明の効果は得難い。 該PVAを製造する方法は特に制
限はなく、周知の重合方法、例えば酢酸ビニルを重合し
てポリ酢酸ビニルを製造し、これをケン化する通常の製
法において重合率を低くするとか、低温重合を行うと
か、任意の方法が実施され得る。
更に、本発明のPVAはPw/Pn=2.4以下で、かつ平
均重合度が3,000以上、好ましくは3,200以上という高重
合度のもので乳化剤として有利に用いられ、高粘度のエ
マルジョンを製造した場合にその効果が特異的に表れ
る。
該PVAのケン化度は特に制限はなく、任意のものが用
いられるが、通常は60モル%以上、好ましくは70〜90モ
ル%のものが実用的である。
又、該PVAは酢酸ビニルを単独重合したポリ酢酸ビニ
ルをケン化したもののみでなく、酢酸ビニルと共重合し
得る単量体を少量共存させることも出来る。
かかる共重合可能な単量体としてはエチレン、プロピレ
ン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−
オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリ
ル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタ
コン酸等の不飽和酸類あるいはその塩、あるいはモノ又
はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルス
ルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホ
ン酸あるいはその塩類、ジアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド等の4級アンモニウム基を含むカチオン性
単量体類、アルキルビニルエーテル類、ビニルケトン、
N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等
が挙げられる。しかし必ずしもこれらに限定されるもの
ではない。
本発明の乳化剤は乳化重合、後乳化等の任意の目的に使
用可能である。
乳化重合を実施するに当っては、水、乳化剤及び重合触
媒の存在下に不飽和単量体を一時、又は連続的に添加し
て加熱、撹拌する如き通常の乳化重合法がいずれも実施
し得る。乳化剤の使用量としてはその種類、要求される
エマルジョンの樹脂分等によって多少異なるが、通常乳
化重合反応系の全体に対して1〜8重量%程度の範囲か
ら選択される。重合触媒としては普通過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム等がそれぞれ単独で又は酸性亜硫酸
ナトリウムと併用して、更には過酸化水素−酒石酸、過
酸化水素−鉄塩、過酸化水素−アスコルビン酸−鉄塩、
過酸化水素−ロンガリット、過酸化水素−ロンガリット
−鉄塩などのレドックス系触媒が用いられる。又、上記
乳化剤は単独使用のみならず、各種の水溶性高分子との
併用も勿論可能である。
更にポリオキシエチレン−アルキルエーテル型、ポリオ
キシエチレン−アルキルフェノール型、ポリオキシエチ
レン−多価アルコールエステル型、多価アルコールと脂
肪酸とのエステル、オキシエチレン・オキシプロピレン
ブロックポリマー等の非イオン性界面活性剤、高級アル
コール硫酸塩、高級脂肪酸アルカリ塩、ポリオキシエチ
レンアルキルフェノールエーテル硫酸塩、アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸塩ホルマリン
縮合物、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸塩、ジ
アルキルスルホコハク酸塩、高級アルコールリン酸エス
テル塩等のアニオン性活性剤を併用することも出来る。
更にフタル酸エステル、リン酸エステル等の可塑剤、炭
酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等の
pH調整剤も併用され得る。
乳化重合の対象となる不飽和単量体としてはエチレン性
不飽和単量体、ブタジエン系単量体が挙げられる。エチ
レン性不飽和単量体としては酢酸ビニル、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、アクリロニトリル、スチレン、エチレン等が挙
げられ、これらの単独重合もしくは共重合が実施し得
る。
なかんずくアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ル等のアクリル系単量体を単独重合又は共重合する場
合、機械的安定性、放置安定性、顔料混和性等が特に良
好なエマルジョンが得られるという顕著な効果を奏する
のでアクリル系単量体の乳化重合が好適に実施される。
ブタジエン系単量体としてはブタジエン−1,3、2−
メチルブタジエン−1,3、2,3−ジメチルブタジエン
−1,3、2−クロロブタジエン−1,3等があり、これ
らは単独、又はエチレン性不飽和単量体と混合して用い
られる。これらの中でもブタジエン−1,3とスチレ
ン、ブタジエン−1,3とスチレンと(メタ)アクリル
酸、ブタジエン−1,3とアクリロニトリル、ブタジエ
ン−1,3とアクリロニトリルとスチレン、ブタジエン
−1,3とアクリロニトリルと(メタ)アクリル酸エス
テル、ブタジエン−1,3とメタクリル酸メチル、ブタ
ジエン−1,3とメタクリル酸メチルと(メタ)アクリ
ル酸の組合せで重合を行うのが有利である。
更に本発明においては、水性媒体中で乳化剤としてノニ
オン性あるいはアニオン性の各種界面活性剤を単独又は
混合して又は各種の水溶性保護コロイドを用いて不飽和
単量体を乳化重合して製造される水性エマルジョンに前
述した乳化剤を添加することによっても放置安定性、凍
結融解安定性、希釈安定性を顕著に向上させることが出
来る。
又、本発明の乳化剤を用いて後乳化方式によりエマルジ
ョンを製造するに当っては、該乳化剤を水に溶解し、こ
れに溶液状あるいは溶融状の樹脂を滴下し撹拌するか、
溶融状態の樹脂中に該乳化剤水溶液を滴下し撹拌すれば
良い。エマルジョン化に当り加熱等の必要は特にない
が、必要であれば45〜85℃程度に加熱すれば良い。乳化
する物質には特に限定はなく、エポキシ樹脂、ウレタン
樹脂、尿素−ホルマリン初期縮合物、フェノール−ホル
ムアルデヒド初期縮合物、アルキッド樹脂、ケテンダイ
マー、ロジン、シリコン樹脂、ワックス、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、アスファルト等が挙げられる。必要
とあればポリオキシエチレン−アルキルエーテル型、ポ
リオキシエチレン−アルキルフェノール型、多価アルコ
ールエステル型等の非イオン性活性剤、又は高級アルキ
ルアミン塩等のカチオン性活性剤を始めとし、前記した
乳化重合時に使用される各種界面活性剤がいずれも併用
可能である。又、これらの活性剤は乳化対象物の方に混
合しておくことも可能である。更にフタル酸エステル、
リン酸エステル等の可塑剤、炭酸ナトリウム、酢酸ナト
リウム、リン酸ナトリウム等のpH調整剤も併用され得
る。
かくして得られるエマルジョンには増粘等の目的で水溶
性高分子物質を添加することも可能である。その添加量
は通常エマルジョンに対して固形換算で5〜500%の範
囲が適当である。かかる水溶性高分子物質としてはポリ
ビニルアルコール、デン粉、CMC、ヒドロキシメチル
セルロース、メチルセルロース、カゼイン等が挙げら
れ、これらは水溶液状あるいは粉末状のまま等、任意の
形態で混合し得る。
又、エマルジョンには更に必要に応じて架橋剤、耐水化
剤、顔料、分散剤、消泡剤、油剤を適宜混合し得る。
得られるエマルジョンは紙加工剤、接着剤、塗料、繊維
加工剤、化粧品、土木建築原料等として有用である。
本発明の分散安定剤は不飽和単量体、例えば塩化ビニル
等のビニル化合物の懸濁重合用の懸濁剤としても有用で
ある。
工業的に塩化ビニル系樹脂を製造する場合、水性媒体中
で懸濁剤の存在下に塩化ビニルモノマーを分散させ、油
溶性触媒を用いて重合を行う懸濁重合法が広く実施され
ている。一般に該樹脂の品質を支配する要因としては重
合率、水−モノマー比、重合温度、触媒量あるいは懸濁
剤の種類、量等が挙げられるが、この中でも懸濁剤の影
響が最も大きいと言われている。
塩化ビニル重合用の懸濁剤に要求される性能としては
少量の使用で充分な分散力を示し、得られる塩化ビニル
系重合体粒子の粒度分布をシャープにする働きのあるこ
と、重合体粒子の可塑剤の吸収速度を大きくして成型
加工性を容易にするために粒子を空隙率が大きい多孔性
にする働きのあること、多孔性粒子中に残存する塩化
ビニルモノマーの除去あるいは成型品の物性を向上させ
るためい各重合体粒子の空隙率をほぼ一定の範囲内に収
束させる働きのあること等が挙げられる。これらの要求
を満たす本発明の懸濁剤を使用して得られた塩化ビニル
系樹脂からは、フィッシュアイ等のほとんどない良好な
成型品が得られるのである。
懸濁重合する際には通常、水媒体に懸濁剤を添加し、塩
化ビニルモノマーを分散させて油溶性触媒の存在下で行
われる。懸濁剤は粉末のままあるいは溶液状にして水媒
体に加えられる。溶液状で加える場合、水溶性にして又
アルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒あるいは水
との混合溶媒に溶かした溶液として加えられる。懸濁剤
は重合の初期に一括仕込みしても又、重合の途中で分割
して仕込んでも良い。又、使用される触媒は油溶性の触
媒であればいずれでも良く、例えばベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド、ジイソプロピルパ
ーオキシジカーボネート、α・α′−アゾビスイソブチ
ロニトリル、α・α′−アゾビス−2,4−ジメチルバ
レロニトリル、アセチルシクロヘキシルスルホニルパー
オキサイドあるいはこれらの混合物が使用される。
重合温度は30〜70℃程度の範囲から選択される。
かかる重合に当り、水溶性の保護コロイドを併用するこ
とも出来る。有利に用いられるのは平均ケン化度30〜10
0モル%、平均重合度100〜3,000、PVAやPVA誘導
体である。
PVAの誘導体としては、カルボニル基含有PVA、P
VAのホルマール化物、アセタール化物、ブチラール化
物、ウレタン化物、スルホン酸、カルボン酸等とのエス
テル化物などが挙げられる。更にビニルエステルとそれ
と共重合可能な単量体との共重合体ケン化物が挙げら
れ、該単量体としてはエチレン、プロピレン、イソブチ
レン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン
等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不
飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエ
ステル等、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の
ニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のア
ミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタ
アリルスルホン等のオレフィンスルホン酸あるいはその
塩類、アルキルビニルエーテル類、ビニルケトン、N−
ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙
げられる。しかし必ずしもこれに限定されるものではな
い。
又、PVA以外の水溶性高分子物質としてはメチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシ
ブチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、アミノメチルヒドロ
キシプロピルセルロース、アミノエチルヒドロキシプロ
ピルセルロース等のセルロース誘導体類、デンプン、ト
ラガント、ペクチン、グルー、アルギン酸又はその塩、
ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸又は
その塩、ポリメタアクリル酸又はその塩、ポリアクリル
アミド、ポリメタアクリルアミド、酢酸ビニルとマレイ
ン酸、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸、フマル酸、クロトン酸等不飽和酸との共重合
体、スチレンと上記不飽和酸との共重合体、ビニルエー
テルと上記不飽和酸との共重合体及び前記共重合体の塩
類又はエステル類が挙げられる。
重合時に助剤として各種界面活性剤あるいは無機分散剤
等を適宜併用することも可能である。
更に塩化ビニルの単独重合のみではなく、これと共重合
可能な単量体との共重合も行われる。共重合可能な単量
体としてはハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、酢
酸ビニル、安息香酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸
及びそのエステル、マレイン酸又はその無水物、エチレ
ン、プロピレン、スチレン等が挙げられる。
以上主として塩化ビニルの重合について説明したが本発
明の懸濁剤は必ずしも塩化ビニル用に限定されるもので
はなく、スチレン、メタクリレート、酢酸ビニル等任意
のビニル化合物の懸濁重合用に使用される。
[実施例] 次に実例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。「 %」、「部」は特に断わりのない限り重量基準である。
実施例 1 酢酸ビニル950部、メタノール40部を反応容器に入
れ充分に窒素置換した後、外温を65℃にあげ内温が6
0℃に達したところで2、2′−アゾビスイソブチロニ
トリル0.172部を含むメタノール10部を加えた。
3時間後、重合率が50%になったところで重合禁止剤
を加え、その後容器を冷却し減圧下に未反応の酢酸ビニ
ルをメタノールとともに系外に追い出す操作をメタノー
ルを追加しながら行い、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶
液を得た。このメタノール溶液の一部をとり濃度を30
%に調整してニーダーに仕込み、溶液温度を35℃に保
ちながら水酸化ナトリウムを酢酸ビニル単位に対し10
ミリモル加えて混練した。ケン化反応進行と共にケン化
物が析出し、ついにはスラリー状となり、このスラリー
をろ過しメタノールでよく洗浄して熱風乾燥機中で乾燥
し、Pw/Pnが2.2、ケン化度88モル%、平均重合
度3200のPVAを得た。該PVA4重量部を水50重
量部に溶解し、これに酢酸ビニル4.5部、第二リン酸
ソーダ1.0部、過硫酸アンモニウム0.15部を添加し
て、撹拌下70℃にて乳化重合を開始した。更に酢酸ビニ
ル40.5部を3時間で添加して乳化重合を継続したのち、
75℃にて1時間重合を追込んだ。
得られたポリ酢酸ビニルエマルジョンの性能を第1表に
示す。尚、対照例1として上記乳化剤に変えて実施例1
に準じて調製したPw/Pnが2.6、平均ケン化度88モル
%、平均重合度2,000のPVAを用いた以外は実施例1
と同一の実験を行った。その結果を第1表に示す。
(注) (1) エマルジョンの粘度は30℃にて測定した。
(2) 粘度比はエマルジョンを0℃で4時間放置した
時の粘度を最初の粘度(30℃)で除した数値で示した。
(3) 凍結安定性は JIS K 6828に準じ、エマルジョ
ンを−15℃に16時間保ち、次いで恒温水槽中で30℃で1
時間放置したのち、ガラス棒で撹拌し、エマルジョン状
態の変化及び粘度変化の有無から判定した。
(4) 低温放置安定性は0℃で5日放置した時のエマ
ルジョン粘度の変化から判定した。
実施例 2〜4 実施例1に準じて調製した第2表における如きPVAを
用いて実施例1に準じて乳化重合を行った。その結果を
第2表に示す。
実施例 5〜6,対照例 2 撹拌器を備えた容量100のステンレス製オートクレー
ブ中に塩化ビニルモノマー100部、水150部、懸濁分散安
定剤0.08部及び重合触媒としてラウロイルパーオキサイ
ド0.2部の割合で仕込んで回転数400rpmで撹拌しなが
ら温度を60℃に調整して懸濁重合を行った。結果を代3
表に示す。
(注) 粒度分布は、JIS基準ふるい42メッシュオンの粗大粒子
の含有量を%で示した。42メッシュオンの含有量の百分
率が1%以下をA、1〜5%をB、5%以上をCで表示
した。
可塑剤吸収性は、塩化ビニル重合体6部とDOP4部の
混合物の乾燥点までの時間をブラベンダーにて測定。
3分以内を A 3〜5分を B で表示した。
5〜10分を C フイッシュアイの測定は7分値。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量平均重合度と数平均重合度との比が
    2.4以下であり、かつ、平均重合度が3000以上で
    あるポリビニルアルコールよりなるビニル系化合物の乳
    化重合用又は懸濁重合用分散安定剤。
JP59232167A 1984-11-02 1984-11-02 分散安定剤 Expired - Lifetime JPH0621125B2 (ja)

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