JPH06210755A - 複合部材の製造方法 - Google Patents

複合部材の製造方法

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JPH06210755A
JPH06210755A JP2379693A JP2379693A JPH06210755A JP H06210755 A JPH06210755 A JP H06210755A JP 2379693 A JP2379693 A JP 2379693A JP 2379693 A JP2379693 A JP 2379693A JP H06210755 A JPH06210755 A JP H06210755A
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不三夫 松川
Mitsuaki Saito
光昭 斎藤
Junya Kawabe
淳也 川辺
Kohei Seike
康平 清家
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維補強熱硬化性樹脂の中芯部の寸法精度を
高めて製品全体の寸法精度を高め、製造速度を高速に保
ちながら熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の密着性をも高
め、さらに、曲げ強度と引張強度を同時に高めた複合部
材の製造方法を提供する。 【構成】 補強用の繊維素材3に熱硬化性樹脂4を含浸
して繊維補強熱硬化性樹脂1を形成する。該繊維補強熱
硬化性樹脂1を加熱半硬化させる。補強用の繊維素材5
に熱硬化性樹脂6を含浸した繊維補強熱硬化性樹脂層2
を加熱半硬化させた前記繊維補強熱硬化性樹脂1の外周
に1又は2以上被覆する。該繊維補強熱硬化性樹脂層2
を加熱して半硬化させる。該繊維補強熱硬化性樹脂層2
の外周に熱可塑性樹脂7を被覆する。繊維補強熱硬化性
樹脂1と上記繊維補強熱硬化性樹脂層2における上記繊
維素材3、5に対する上記熱硬化性樹脂4、6の占有率
が、外側の層にいくに従って大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維補強熱硬化性樹脂を
芯材とする複合部材の製造方法に係り、さらに詳しく言
えば、光フアイバ担持用スペーサの芯線の如き製品の寸
法精度や曲げ強度が優れ、複合部材中の熱硬化性樹脂と
熱可塑性樹脂との密着性が高く、更に生産速度が潤滑剤
なしでも速い複合部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の繊維補強熱硬化性樹脂を
芯材とする複合部材の製造方法としては、補強繊維に熱
硬化性樹脂を含浸して絞り成形し、加熱した金型内に連
続導入して完全硬化させて引抜成形により芯材を形成
し、この芯材の外周に熱可塑性樹脂を押出成型法により
被覆することが知られている(特開昭57−38137
号公報参照)。また、上記熱硬化性樹脂の完全硬化状態
を未硬化状態のままで引抜成形により芯材を形成する手
段も知られている(特開昭59−101333号公報参
照)。
【0003】しかしながら、これら製造方法にあって
は、以下のような課題がある。
【0004】すなわち、熱硬化性樹脂の外径寸法を一定
化させるために完全硬化させた熱硬化性樹脂に熱可塑性
樹脂を被覆した場合には、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂
との界面にアンカー効果等の付与がなく密着性が悪いた
め、製造後に剥離が生じやすいという課題がある。ま
た、完全硬化させた熱硬化性樹脂と金型との摩擦抵抗に
より、製造速度を3m/分程度の低速にしなければなら
ないという課題がある。この速度を速めるために潤滑剤
を使用する手段があるが、この潤滑剤は製造工程上必須
なものでなく製造後は産業廃棄物になり、地球環境上好
ましくないという課題がある。
【0005】一方、未硬化状態の熱硬化性樹脂に熱可塑
性樹脂を被覆した場合には、熱硬化性樹脂の外径寸法が
一定化していないため、製品の寸法精度が低いという課
題がある。特に光フアイバケーブル担持用スペーサの芯
線として使用される場合、要求される製品断面の真円性
が得られないという課題がある。
【0006】また、製造される複合部材は、その外周に
熱可塑性樹脂を被覆し光フアイバケーブル担持用スペー
サとした場合、該光フアイバケーブル接続の際に円弧状
に敷設される。そのため、かかる複合部材には曲げ強度
が要求される。この曲げ強度は補強繊維に含浸される熱
硬化性樹脂の伸縮によって得られる。一方、該複合部材
には、複合部材中に構成される補強繊維の本数で決まる
引張強度も要求される。したがって、曲げ強度と引張強
度を同時に高めた複合部材が要求されるが、一方を強く
すれば他方が弱くなるという課題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、繊維補強熱硬化
性樹脂を半硬化させ、該繊維補強熱硬化性樹脂の外周に
同様な繊維補強熱硬化性樹脂を1又は2以上積層して半
硬化させ、この積層された繊維補強熱硬化性樹脂の外周
に熱可塑性樹脂の層を1又は2以上被覆する一方、前記
繊維補強熱硬化性樹脂における熱硬化性樹脂の占有率を
外周にいくに従って大きくさせることにより、上記課題
を解決できることを見出だし、本発明を完成した。
【0008】したがって、本発明の目的は、繊維補強熱
硬化性樹脂の中芯部の寸法精度を高めて製品全体の寸法
精度を高め、製造速度を高速に保ちながら熱硬化性樹脂
と熱可塑性樹脂の密着性をも高め、さらに、曲げ強度と
引張強度を同時に高めた複合部材の製造方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記に鑑み発
明されたものであり、補強用の繊維素材に熱硬化性樹脂
を含浸して繊維補強熱硬化性樹脂を形成する工程と、該
繊維補強熱硬化性樹脂を加熱半硬化させる工程と、補強
用の繊維素材に熱硬化性樹脂を含浸した繊維補強熱硬化
性樹脂層を加熱半硬化させた前記繊維補強熱硬化性樹脂
の外周に1又は2以上被覆する工程と、該繊維補強熱硬
化性樹脂層を加熱して半硬化させる工程と、さらに、該
繊維補強熱硬化性樹脂層の外周に熱可塑性樹脂を被覆す
る工程を有することを特徴とする複合部材の製造方法で
ある。
【0010】ここで、補強用の繊維素材に熱硬化性樹脂
を含浸した繊維補強熱硬化性樹脂層を加熱半硬化させた
前記繊維補強熱硬化性樹脂の外周に1又は2以上被覆す
るのは、断面円環状の繊維補強熱硬化性樹脂層の硬化の
進行を中芯部にある繊維補強熱硬化性樹脂からの硬化反
応熱と繊維補強熱硬化性樹脂層の最外層部の外周部に被
覆される熱可塑性樹脂の樹脂発熱温度の両側から行うた
めであり、繊維補強熱硬化性樹脂層の外層部を中心部の
真円性に依存しながら硬化させるためである。
【0011】ここで、繊維補強熱硬化性樹脂層の最外層
部が半硬化のままその外周に熱可塑性樹脂を被覆するこ
とにより、従来の製造方法と同様に製品精度が低下する
ように考えられるが、本発明にあっては、未硬化の部分
が円環状の部分だけであること及び中芯部にある繊維補
強熱硬化性樹脂からの硬化反応熱により反応が早期に完
了することから、高い製品精度は維持されている。
【0012】なお、本発明は、他の層と接触する際の繊
維補強熱硬化性樹脂層を半硬化状態としているため、繊
維補強熱硬化性樹脂同士や繊維補強熱硬化性樹脂と熱可
塑性樹脂との各界面には、アンカー効果によって高い密
着性があり、完全硬化の場合の界面におけるスリップ性
が防止されているのは勿論である。また、本発明におい
て積層される樹脂は、半硬化状態か流動化状態であるた
め、潤滑剤を使用しなくてもよい程度の滑りが金型内で
見られるのは勿論である。またさらに、本発明は、繊維
補強熱硬化性樹脂を各々半硬化状態で形成し、硬化の際
使用される金型表面の硬化完結による摩擦抵抗の増加等
の阻害要因を回避しているため、高速生産を可能として
いる。
【0013】ここで、本発明に使用される補強繊維とし
ては、複合部材に強度を与える繊維であれば適宜選択使
用でき、例えばガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊
維、芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリエステル繊維等
の有機繊維があり、これらの一種類又は複数種類の組み
合わせを使用できる。
【0014】また、熱硬化性樹脂としては、汎用的に使
われている不飽和ポリエステルをはじめ、ビニルエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びこれらの樹
脂と各種充填材の混合物が使用できる。熱可塑性樹脂と
してはポリエチレン等のオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル等のハロゲン系樹脂が使用できる。繊維素材、熱硬
化性樹脂及び熱可塑性樹脂の各層における材質は、界面
を接触させる材質同士にアンカー効果を生じさせるもの
であれば同一であっても異なるものであってもよいのは
勿論である。
【0015】また、本発明は、上記繊維補強熱硬化性樹
脂と上記繊維補強熱硬化性樹脂層における上記繊維素材
に対する上記熱硬化性樹脂の占有率が、外側の層にいく
に従って大きくなっていることを特徴とするものでもあ
る。
【0016】ここで、上記繊維補強熱硬化性樹脂と上記
繊維補強熱硬化性樹脂層における上記繊維素材に対する
上記熱硬化性樹脂の占有率が外側の層にいくに従って大
きいのは、製造される複合部材の曲げ強度と引張強度を
同時に高めるためである。これは、曲げ強度の度合いが
複合部材の伸縮率に関係するものであり、特に複合部材
の外周部の伸縮率に影響されるためである。
【0017】したがって、本発明の複合部材の製造方法
によって製造される複合部材は、熱硬化性樹脂を外周部
に多めに占有させることによって、湾曲された際に中芯
部より外周部に多く生じる伸縮に対応している。一方、
引張強度に対しては、外周部で少なく構成されている繊
維素材の少なさを中芯部の多めの繊維素材で対応してい
る。なお、繊維素材に対する上記熱硬化性樹脂の占有率
の調節は、製品断面積当たりの繊維素材の本数によって
行うことができる。
【0018】なお、上記繊維補強熱硬化性樹脂層の外周
に被覆される熱可塑性樹脂の外周面における断面形状
は、円状、楕円状、光フアイバケーブル担持用スペーサ
の如き所定間隔をもって溝部を有する略歯車状等、適宜
選択できるのは勿論のことである。
【0019】
【作用】したがって、本発明は、補強用の繊維素材に熱
硬化性樹脂を含浸して繊維補強熱硬化性樹脂を形成し、
該繊維補強熱硬化性樹脂を加熱半硬化させ、補強用の繊
維素材に熱硬化性樹脂を含浸した繊維補強熱硬化性樹脂
層を加熱半硬化させた前記繊維補強熱硬化性樹脂の外周
に1又は2以上被覆し、該繊維補強熱硬化性樹脂層を加
熱して半硬化させ、さらに該繊維補強熱硬化性樹脂層の
外周に熱可塑性樹脂を被覆することにより、熱硬化性樹
脂層の中心部の硬化反応熱と熱硬化性樹脂層の外周部に
被覆される熱可塑性樹脂の樹脂発熱温度が、熱硬化性樹
脂層の中心部の外周を覆う熱硬化性樹脂層の外層部を、
中心部の真円性に依存しながら硬化させる。
【0020】
【実施例】以下において、図及び表に示す実施例に基づ
いて本発明を詳細に説明する。図1(A)は本発明の一
実施例を具現化する装置の全体像を模式的に示す説明図
である。また、表1は実施例1、2及び比較例1、2の
製造条件及びその特性を開示したものである。
【0021】
【表1】
【0022】ここで、図1に開示した本発明の一実施例
を具現化する装置を製造工程の順を追って説明する。複
数のボビンB1より引き出される補強用の繊維素材3が
熱硬化性樹脂4を溜めた含浸槽P1に導入されて該熱硬
化性樹脂4を含浸して繊維補強熱硬化性樹脂1に形成さ
れる。なお、繊維素材3の本数は表1に開示した所定の
Vf(繊維占有率)になるよう調整され、繊維素材3、
熱硬化性樹脂4は、表1のように、それぞれパラ系芳香
族ポリアミド繊維としてのトワロンHM[2200デニ
ール](日本アラミド社製)、ビニルエステル系樹脂と
しての#3920(日本ユピカ社製)が使用され、図示
外の硬化剤としてはパーブチル−O(日本油脂製)が使
用されている。
【0023】次に、該繊維補強熱硬化性樹脂1は、加熱
ヒータが内蔵された金型K1内に導入されて円形に賦形
されつつ加熱半硬化され、その後、ヒータHを経て金型
K2に導かれる。なお、金型K1の温度は高速生産が可
能となるよう樹脂が半硬化状態を維持するよう80℃の
中温度に設定され、ヒータHは繊維補強熱硬化性樹脂1
に輻射熱を与える赤外線ヒータである。
【0024】また、繊維補強熱硬化性樹脂1の外周に
は、金型K2に導入される前に、熱硬化性樹脂6を含浸
した補強用の繊維素材5が繊維補強熱硬化性樹脂層2と
して被覆される。なお、符号B2はボビン、P2は熱硬
化性樹脂6を溜めた含浸槽である。
【0025】金型K2に導入された前記繊維補強熱硬化
性樹脂層2は、ヒータHで予備加熱された繊維補強熱硬
化性樹脂1の外層部を均一に被覆しながら金型K2内で
円形に賦形される。この金型K2内では、中心部に硬化
反応中の繊維補強熱硬化性樹脂1、外周部に熱履歴を未
だ一度も受けていない繊維補強熱硬化性樹脂層2を備え
た硬化状態の異なる二層の補強繊維束が構成されてい
る。なお、金型K2の温度は、金型K1と同様に高速生
産が可能となるよう、金型表面に接する繊維補強熱硬化
性樹脂層2が半硬化状態を維持する80℃の中温度に設
定されている。
【0026】繊維補強熱硬化性樹脂1は、ヒータHの加
熱により金型K2内において真円性を保ちながら硬化発
熱反応熱略150℃で完全に硬化が完結する。一方、外
層部の繊維補強熱硬化性樹脂層2は内部からの中心部1
の硬化発熱反応熱(略150℃)の熱伝達と外周からの
金型表面の中温度(80℃)の熱伝達を受ける。そのた
め、該繊維補強熱硬化性樹脂層2の硬化は高温度域にあ
る中心側から金型表面側へと進行する。
【0027】金型K2を出た二層繊維束S1は、図1
(B)に示すように、中心部に硬化が完結した真円性を
有する繊維補強熱硬化性樹脂1と、内部側から硬化しつ
つある繊維補強熱硬化性樹脂層2により構成されてお
り、賦形ダイDに導かれる。
【0028】賦形ダイDでは、押出機Qにより供給され
た溶融状態の熱可塑性樹脂によって、繊維補強熱硬化性
樹脂層2の外周に熱可塑性樹脂7が被覆され、半硬化状
態の繊維補強熱硬化性樹脂層2の最外層面は熱可塑性樹
脂の樹脂発熱温度により硬化が完結する。なお、前記賦
形ダイDは回転ダイであり、その形状は図1(C)に示
すような所定均一間隔に溝部を設けたものである。そし
て、この溝部は長手方向に対して螺旋状に形成されてい
る。なお、表1中の実施例1、2の押出機における樹脂
厚みは溝部(図1(C)中の熱硬化性樹脂7において一
番厚みがない部分)の厚みである。
【0029】以上の作用により得られた三層構造を持つ
複合部材S2は外面に被覆された熱可塑性樹脂7を冷却
する為の冷却水槽8に入り、その後引取機9を通って、
巻取機10に巻き取られる。
【0030】ここで、本実施例によって製造された複合
部材の製品特性の評価について説明する(表1参照)。
なお、評価方法は次の通りである。
【0031】最小曲げ直径は、製品を円形状にしてから
曲率を徐々に小さくし、製品の中心部にある繊維補強熱
硬化性樹脂の棒状体が破壊される際の製品円形の直径を
測定した。生産スピードの判定は、前記最小曲げ直径が
100mm以下に製品物性が確保できる生産スピードと
した。密着性は、製品の最外周部に被覆された熱可塑性
樹脂層の両端をカッター等で切削除去して25mmの接
着長を有する試料を作製し、測定治具にて試料の両端を
引張試験機にて測定した。真円度は、繊維補強熱硬化性
樹脂層及び製品の熱可塑性樹脂層(比較例の場合)若し
くは溝部(実施例の場合)の外径のそれぞれにおける最
大径から最小径を差し引いて算出したものである。
【0032】表1に示す実施例1によれば、上記評価項
目を全て満足する複合部材を製造することができた。ま
た、中芯部の繊維補強熱硬化性樹脂と外層部の繊維補強
熱硬化性樹脂層2における熱硬化性樹脂の占有率を変化
させた実施例2によれば、実施例1よりも最小曲げ直径
に優れた複合部材を製造することができた。なお、表1
の比較例は、上記実施例で使用された装置によって繊維
補強熱硬化性樹脂を単層で製造した複合部材の評価結果
であり、比較例1は半硬化のまま熱可塑性樹脂を被覆し
た例であり、比較例2は硬化させた熱可塑性樹脂を被覆
した例である。実施例は比較例の評価結果と比較しても
この結果よりもよいことが明白であった。
【0033】
【発明の効果】以上に説明した本発明によれば、補強用
の繊維素材に熱硬化性樹脂を含浸して繊維補強熱硬化性
樹脂を形成する工程と、該繊維補強熱硬化性樹脂を加熱
半硬化させる工程と、補強用の繊維素材に熱硬化性樹脂
を含浸した繊維補強熱硬化性樹脂層を加熱半硬化させた
前記繊維補強熱硬化性樹脂の外周に1又は2以上被覆す
る工程と、該繊維補強熱硬化性樹脂層を加熱して半硬化
させる工程と、さらに、該繊維補強熱硬化性樹脂層の外
周に熱可塑性樹脂を被覆する工程を有することを特徴と
し、これにより繊維補強熱硬化性樹脂の中芯部の寸法精
度を高めて製品全体の寸法精度が高く、製造速度を高速
に保ちながら熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の密着性をも
高く、さらに、曲げ強度と引張強度を同時に高い複合部
材を得ることができる。また、本発明にあっては中芯部
の反応熱を外周部の反応に利用しており加熱・冷却を繰
り返したりしないのでエネルギ的なロスがなく、エネル
ギを効率的に使用しているという効果があり、製造コス
トが安価であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の一実施例を具現化する装置の
全体像を模式的に示す説明図であり、(B)は(A)の
X−X断面を示す説明図であり、(C)は(A)のY−
Y断面を示す説明図であり、本実施例によって得られる
三層構造からなる複合部材の製品断面図である。
【符号の説明】
1 繊維補強熱硬化性樹脂 2 繊維補強熱硬化性樹脂層 3 繊維素材 4 熱硬化性樹脂 5 繊維素材 6 熱硬化性樹脂 7 熱可塑性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清家 康平 神奈川県鎌倉市台2丁目13番1号 東洋化 学株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補強用の繊維素材(3)に熱硬化性樹脂
    (4)を含浸して繊維補強熱硬化性樹脂(1)を形成す
    る工程と、該繊維補強熱硬化性樹脂(1)を加熱半硬化
    させる工程と、補強用の繊維素材(5)に熱硬化性樹脂
    (6)を含浸した繊維補強熱硬化性樹脂層(2)を加熱
    半硬化させた前記繊維補強熱硬化性樹脂(1)の外周に
    1又は2以上被覆する工程と、該繊維補強熱硬化性樹脂
    層(2)を加熱して半硬化させる工程と、さらに、該繊
    維補強熱硬化性樹脂層(2)の外周に熱可塑性樹脂
    (7)を被覆する工程を有することを特徴とする複合部
    材の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記繊維補強熱硬化性樹脂(1)と上記
    繊維補強熱硬化性樹脂層(2)における上記繊維素材
    (3、5)に対する上記熱硬化性樹脂(4、6)の占有
    率が、外側の層にいくに従って大きくなっていることを
    特徴とする請求項1記載の複合部材の製造方法。
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