JPH06210554A - 工作機械の主軸部制御装置 - Google Patents

工作機械の主軸部制御装置

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JPH06210554A
JPH06210554A JP552093A JP552093A JPH06210554A JP H06210554 A JPH06210554 A JP H06210554A JP 552093 A JP552093 A JP 552093A JP 552093 A JP552093 A JP 552093A JP H06210554 A JPH06210554 A JP H06210554A
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JP
Japan
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light
rotating body
signal
wavelength
optical signal
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JP552093A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Morita
義彦 森田
Takashi Nishimura
孝巳 西村
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Nabtesco Corp
Original Assignee
Teijin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、工作機械の主軸部制御装置に関し、
支持体および回転体の間で非接触の状態で信号の伝達を
行うことができる低コストな工作機械の主軸部制御装置
を提供することを目的としている。 【構成】中空回転軸3の位置あるいは工具の破損を検出
するセンサ6からの検出信号を光信号に変換するパルス
/光変換器8と、該光信号を中空回転軸3から本体ケー
ス1に伝達する光ファイバ10および発光素子9a、9b
と、中空回転軸3と非接触になるように本体ケース1に
設けられ、発光素子9a、9bからの光信号が入力され
る受光素子12a、12bと、受光素子12a、12bからの光
信号が入力され、該入力信号に基づいて中空回転軸3の
制御を行うコントローラ11と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の主軸部制御
装置に関し、特に、フェーシング加工やリセッシング加
工、ボーリング加工等を行う加工径自動調整式の工作機
械に設けられた主軸部制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、フェーシング加工やリセッシン
グ加工(溝切り加工)を行う工作機械においては、加工中
に工具の刃先位置を径方向に移動させる必要がある。ま
た、ボーリング加工を行う工作機械においても、刃先位
置を径方向の任意の位置に設定できれば、所望する穴径
の加工を工具の交換なしで実施できるため、有用であ
る。
【0003】これらの装置には、工具が取付けられた回
転体(例えば、スピンドル)を何等かの方法によって径方
向に移動させる必要があり、その移動方法として、回転
体にセンサ等の電気手段を設け、該センサによって刃先
位置を検出し、該センサの検出情報に基づいて回転体を
移動させて刃先の位置制御を行うようにしている。この
回転体は支持体に回転自在に支持されていることから、
支持体と回転体の間に電気的信号の送受が必要になり、
固定された支持体から回転する回転体に電気的な信号を
送受するための種々の工夫がなされている。
【0004】従来のこの種の主軸部制御装置としては、
回転体と支持体の間にカーボンブラシとスリップリング
等の接触型の接続手段を介装し、スリップリングを介し
てセンサからの信号を取り出すようにしたものがある。
また、その他の主軸部制御装置としては、例えば、特開
平3−58860号公報に記載されたようなものがあ
り、このものは、回転体と支持体の間に回転体と共に回
転可能で、内部に水銀等の導電液体を有するロータリー
コネクタを介装し、この導電液体を介してセンサから支
持体側に信号を取り出すようにしている。
【0005】一方、刃先を任意の設定位置に径方向に移
動させるために、主軸部に対して工具を径方向に移動さ
せる刃物移動装置を設け、刃先位置を主軸部の放射方向
に移動させて自動調整するようにしたものがあり、本出
願人は面板を中空回転軸内に設けたモータによって移動
させるようにしたものを提案している。この装置は、支
持体に回転自在に支持された中空回転軸と、該中空回転
軸の前部に放射方向の直線運動自在に設けられた面板
と、該面板に取付けられた工具と、面板に設けられたセ
ンサと、を備えた工作機械であって、中空回転軸内に設
けられたモータと、該モータと面板の間に設けられ、モ
ータの回転を面板の放射方向の直線運動に変換する面板
移動機構と、を備え、センサの出力情報に基づいてモー
タを駆動し、このモータおよび面板移動機構を介して刃
先位置を任意の位置に自動調整するようにしている。こ
の装置にあっても、中空回転軸内に設けられたモータに
信号を送信するために上述した従来例と同様にスリップ
リングや導電液体を介装することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
主軸部制御装置にあっては、カーボンブラシとブラシの
接触抵抗が大きいため、長期間使用した場合に摩耗によ
ってスリップリングが擦り減ってしまい、センサから信
号を取り出すことができなくなってしまった。このた
め、スリップリングを定期的に交換する必要が生じてし
まい、主軸部制御装置の維持費が増大してしまうという
問題があった。
【0007】また、スリップリングの摩耗粉が主軸部内
部に飛散することがあるため、この摩耗粉が回転体およ
び支持体の摺動面に付着した場合に、主軸部を充分に支
持することができなくなってしまうとともに、主軸部の
寿命が低下してしまうという問題があった。また、この
主軸部の寿命を延ばすために、エアカーテン等によって
摺動面に摩耗粉がかからないようにすることが考えられ
るが、このようにした場合には装置のコストが増大して
しまうという不具合が発生してしまった。
【0008】また、カーボンブラシとスリップリングの
接触が不安定になった場合に、瞬間的に導通が断たれて
しまい、センサ等から誤った信号が伝達されてしまうと
いう問題があった。一方、後者の公報に記載のものにあ
っては、水銀等の導電液体を有するケースを回転体と支
持体の間に介装していたため、導電液体がケースから漏
れてしまうおそれがあり、ショートが発生して電気系統
が破壊してしまい、センサが作動しなくなるおそれがあ
った。これに加えて、ショートによって発火等が誘発さ
れる可能性があり、安全性が低下してしまうという問題
もあった。
【0009】また、導電液体がケースから漏れてしまっ
た場合や軸受等の構成部品の寿命等が少なくなった場合
等にロータコネクタを定期的に交換しなければならず、
上述したものと同様に主軸部制御装置の維持費が増大し
てしまうという問題があった。また、中空回転軸内に設
けられたモータにスリップリングや導電液体によって電
流を供給した場合にも上述したものと同様の問題が発生
することが考えられ、未だ改善の余地があり、何れにし
ても回転する回転体に電気的装置から支持体側に安定し
て信号を取り出すことが望まれている。
【0010】そこで、本発明は、支持体および回転体の
間で非接触の状態で信号の伝達を行うことができる低コ
ストな工作機械の主軸部制御装置を提供することを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明は、支持体と、該支持体に回転自在に
支持された回転体と、該回転体の先端部に取付けられた
工具と、回転体の先端部に設けられ、回転体の位置ある
いは工具の破損を検出するセンサと、を備えた工作機械
において、回転体に設けられ、センサからの検出信号を
光信号に変換する変換器と、該光信号を回転体から支持
体側に伝達する第1伝達手段と、回転体と非接触になる
ように支持体に設けられ、第1伝達手段からの光信号が
入力される第2伝達手段と、該第2伝達手段からの光信
号が入力され、該入力信号に基づいて回転体の制御を行
う制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0012】また、上記目的達成のため、請求項2記載
の発明は、支持体と、該支持体に回転自在に支持された
回転体と、該回転体の先端部に取付けられた工具と、回
転体に設けられた電気手段と、支持体に設けられ、電気
手段との間で信号の送受を行い、回転体の各種制御を行
う制御手段と、を備えた工作機械において、回転体に設
けられ、電気手段からの信号を第1の波長の光に変換し
て出力する第1発光手段と、支持体に設けられ、制御手
段からの信号を第2の波長の光信号に変換して出力する
第2発光手段と、回転体および支持体にそれぞれ設けら
れ、第1の波長の光および第2の波長の光の何れか一方
を反射するとともに、第2の波長の光および第1の波長
の光の何れか他方を透過する光干渉フィルタと、回転体
に設けられ、第2の波長の光信号を受光して検出手段に
出力する第1受光手段と、支持体に設けられ、第1の波
長の光信号を受光して電気手段に出力する第2受光手段
と、支持体および回転体に同軸的、かつ非接触に設けら
れ、第1および第2の波長の光を透過させる集光レンズ
と、を備えたことを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では、回転体の位置あるい
は工具の破損を検出するセンサからの検出信号を光信号
に変換する変換器と、該光信号を回転体から支持体側に
伝達する第1伝達手段と、回転体と非接触になるように
支持体に設けられ、第1伝達手段からの光信号が入力さ
れる第2伝達手段と、該第2伝達手段からの光信号が入
力され、該入力信号に基づいて回転体の制御を行う制御
手段と、が備えられる。
【0014】したがって、支持体および回転体の間で非
接触な状態でセンサからの信号が伝達され、スリップリ
ングや導電液体のように定期的な交換を行う必要がな
い。この結果、主軸部制御装置の維持費が低減される。
また、光信号によって情報の伝達が行われるので、支持
体と回転体の間にスリップリング等を介装する必要がな
く、摩耗粉が回転体内に飛散することがない。この結
果、回転体が支持体に対して円滑に回転され、主軸部の
寿命が長くなるとともに、回転体と支持体の摺動面に摩
耗粉除去用のエアカーテン等を設ける必要がなく、主軸
部のコストが低減される。
【0015】また、導電液体のように電気的なショート
が発生することがなく、電気系統の発火やセンサの作動
不良が発生することがない。また、スリップリングのよ
うに接触が不安定な状態になることもないので、センサ
からの誤った信号が伝達されることがない。また、請求
項2記載の発明では、回転体に電気手段からの信号を第
1の波長の光に変換して出力する第1発光手段が設けら
れるとともに、支持体に制御手段からの信号を第2の波
長の光信号に変換して出力する第2発光手段が設けら
れ、さらに、回転体および支持体のそれぞれに、第1の
波長の光および第2の波長の光の何れか一方を反射する
とともに、第2の波長の光および第1の波長の光の何れ
か他方を透過する光干渉フィルタが設けられ、第1およ
び第2発光手段からの信号が回転体および支持体の間で
光信号の形態で伝達される。
【0016】したがって、支持体および回転体の間で非
接触な状態で信号が伝達され、請求項1記載の発明と同
様の作用が得られる。これに加えて、光干渉フィルタに
よって異なる波長の色が区別されて伝達されるため、制
御手段および電気手段の間で信号が独立して伝達され、
制御性能が向上する。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1、2は請求項1記載の発明に係る工作機械の主軸部制
御装置の第1実施例を示す図である。まず、構成を説明
する。
【0018】図1、2において、1はNC等の工作機械
の本体ケース(支持体)であり、この本体ケース1は3次
元方向に移動するようになっている。本体ケース1には
複数の軸受2を介して回転体を構成する中空回転軸3が
回転自在に支持されており、この中空回転軸3の前方に
は面板4が一体的に取付けられ、この面板4も中空回転
軸3と共に回転体を構成している。この面板4には工具
5が脱着可能に設けられており、工具5の刃先を構成す
るチップ5aは本体ケース1の移動方向一方側に向いて
いる。
【0019】この工具5は中空回転軸3および面板4と
共に回転し、チップ5aにより例えば、ワークWの内周
凹部を切削加工するもので、本体ケース1の直線運動に
よって刃先位置を横送り(ワークWの内周凹部の放射内
方または放射外方に移動させる)ようになっている。な
お、この本体ケース1の移動は後述するパルスモータに
よって制御される。
【0020】面板5にはセンサ6が設けられているとと
もに、中空回転軸3内には、デテクタ7、パルス/光変
換器8、発光素子9a、9bが設けられている。センサ
6は中空回転軸3の送り量や工具5の破損を検出するも
のであり、該検出情報をアナログ信号の態様でデテクタ
7に出力するようになっている。デテクタ7はこのアナ
ログ検出情報を2相のパルス信号、例えば、ワークWに
対してX、Y方向と区別された位置情報に変換してパル
ス/光変換器8に出力するようになっている。パルス/
光変換器8はこの検出情報を光信号に変換するものであ
り、この光信号は光ファイバケーブル10a、10bを介し
て発光素子9a、9bに伝達されるようになっている。
【0021】一方、本体ケース1側にはコントローラ11
が設けられており、このコントローラ11は、光/パルス
変換器13、カウンタ14、CPU15、上位用インターフェ
ース16、出力部17、パルス発振器18、パルスモータドラ
イバ19、パルスモータ20を備えている。受光素子12a、
12bは発光素子9a、9bと非接触で同軸的に設けられ
ており、発光素子9a、9bからの光信号を受光するも
のである。受光素子12a、12bが受光した光信号は光フ
ァイバケーブル21a、21bを介して光/パルス変換器13
に伝達されるようになっており、この変換器13はこの光
信号をパルス信号に変換するようになっている。
【0022】カウンタ14はこのパルス信号をカウントし
てCPU15に出力するものであり、CPU15はこの信号
および上位用インターフェース16を介して入力される工
作機械の各種情報に基づいて工具5のチップ5aの位置
を演算し、この演算結果を出力部17に出力する。出力部
17はこの出力情報をパルス発振器18に出力するものであ
り、パルス発振器18はこの信号をパルス信号に変換して
パルスモータドライバ19に出力する。パルスモータドラ
イバ19はこの信号に基づいてパルスモータ20に駆動信号
を送信するようになっており、パルスモータ20はこの駆
動信号に応じて本体ケース1と共に中空回転軸3を移動
させ、工具5のチップ5aをワークWの径方向に移動さ
せる。
【0023】なお、上述した発光素子9a、9bおよび
光ファイバーケーブル10a、10bは光信号を中空回転軸
3から本体ケース1側に伝達する第1伝達手段を構成し
ているとともに、受光素子12a、12bおよび光ファイバ
ケーブル21a、21bは第1伝達手段からの光信号が入力
される第2伝達手段を構成し、さらに、コントローラ11
は、第2伝達手段から入力される信号に基づいて中空回
転軸3の制御を行う制御手段を構成している。
【0024】また、中空回転軸3と本体ケース1の間に
は回転トランス22が介装されており、この回転トランス
22は本体ケース1に取付けられた1次コイル23および中
空回転軸3に取付けられた2次コイル24から構成されて
いる。1次コイル23は支持体1側の電源25に接続されて
おり、この電源25によって通電されるようになってい
る。また、2次コイル24は電源装置26に接続されてお
り、この電源装置26はセンサ6、デテクタ7およびパル
ス/光変換器8に接続されている。このため、1次コイ
ル23が通電されると2次コイル24に励磁電流が発生する
ため、電源装置26を介してセンサ20等に電流が供給され
る。
【0025】次に、作用を説明する。まず、ワークWを
加工する場合、まず、準備作業として、ワークWを図示
しないワーク保持手段に保持させる。次いで、1次コイ
ル23を通電して2次コイル24に励磁電流を発生させて電
源装置25を介してセンサ20等に電流を供給する。次い
で、パルスモータ20によって工具5とワークWを相対移
動させて工具5のチップ5aとワークWの内周凹部とを
近接させる。
【0026】このとき、センサ6によって工具5のワー
クWに対する位置が検出されると、この検出情報がデテ
クタ7に入力され、パルス/光変換器8によって光信号
に変換された後、光ファイバケーブル10a、10b、発光
素子9a、9bを介して受光素子12a、12bに非接触で
光信号が伝達された後、受光素子12a、12b、光/パル
ス変換器13、カウンタ14を介してCPU15に入力され
る。
【0027】CPU15はこの入力信号および上位用イン
ターフェース16からの各種情報(例えば、位置制御プロ
グラム等)に基づいて、例えば、チップ5aがワークW
の基準位置からどの位の距離にあるのかを演算し、この
演算結果を出力部17に出力する。出力部17はこの出力情
報をパルス発振器18、パルスモータドライバ19を介して
パルスモータ20に出力するため、パルスモータ20はこの
情報に基づいて本体ケース1と共に中空回転軸3を移動
させ、チップ5aをワークWに対して位置決めする。
【0028】具体的には、工具5のチップ5aを中空回
転軸3の放射方向(ワークの径方向)に直線運動させ、ワ
ークへの径方向の切込み深さを増加させたり、また、工
具5ワークWをワーク軸線方向に相対移動させるように
することで、ワークWの内周凹部の奥側まで加工可能に
する。また、センサ6を工具の破損を検出するためのも
のとして使用すれば、この情報も上述したものと同様に
して光信号にしてCPU15に伝達することができる。
【0029】このように本実施例では、中空回転軸3の
位置あるいは工具の破損を検出するセンサ6からの検出
信号を光信号に変換するパルス/光変換器8と、該光信
号を中空回転軸3から本体ケース1に伝達する光ファイ
バケーブル10a、10bおよび発光素子9a、9bと、中
空回転軸3と非接触になるように本体ケース1に設けら
れ、発光素子9a、9bからの光信号が入力される受光
素子12a、12bと、受光素子12a、12bからの光信号が
入力され、該入力信号に基づいて中空回転軸3の制御を
行うコントローラ11と、を備えているため、本体ケース
1および中空回転軸3の間で非接触な状態でセンサ6か
らの信号を伝達することができ、スリップリングや導電
液体のように定期的な交換を行うのを不要にすることが
できる。この結果、主軸部制御装置の維持費を低減する
ことができる。
【0030】また、光信号によって情報の伝達を行って
いるので、本体ケース1と中空回転軸3の間にスリップ
リング等を介装するのを不要にでき、摩耗粉が中空回転
軸3内に飛散するのを防止することができる。この結
果、中空回転軸3を本体ケース1に対して円滑に回転さ
せることができ、主軸部の寿命を長くすることができる
とともに、中空回転軸3と本体ケース1の摺動面に摩耗
粉除去用のエアカーテン等を設けるのを不要にでき、主
軸部のコストを低減することができる。
【0031】また、導電液体のように電気的なショート
が発生することがないため、電気系統の発火やセンサ6
の作動不良が発生するのを防止することができる。ま
た、スリップリングのように接触が不安定な状態になる
こともないので、センサ6からの誤った信号が伝達され
るのを防止することができる。図3、4は請求項1記載
の発明に係る工作機械の主軸部制御装置の第2実施例を
示す図であり、本実施例は、パルスモータを中空回転軸
内に収納し、該パルスモータによって面板を放射方向に
移動させて工具をワークの径方向に微調整するようにし
たものである。
【0032】図3、4において、31はNC等の工作機械
の本体ケース(支持体)であり、この本体ケース31は工作
機械によって3次元方向に移動するようになっている。
本体ケース31には複数の軸受32を介して中空回転軸33が
回転自在に支持されており、この中空回転軸33の前方に
は、面板34が一体的に取付けられている。この面板34に
は工具35が脱着可能に設けられており、工具35の刃先を
構成するチップ35aは面板34の移動方向の移動方向一方
側に向いている。
【0033】中空回転軸33の内部にはパルスプモータ36
が収納されており、このパルスモータ36は面板移動機構
37を介して面板34に接続されている。この面板移動機構
37は、図示しないが、パルスモータ36の出力軸に取付け
られ、パルスモータ36の回転を中空回転軸の軸線と直交
する方向の回転中心軸を中心とした回転に変換可能なベ
ベルギヤと、ベベルギヤに噛合するとともに、中空回転
軸の軸線方向と直交する方向に延在する回転自在なボー
ルネジと、該ボールネジに螺合されるとともに面板に固
定され、ボールネジの回転に伴ってボールネジの軸線に
沿って移動可能なボールネジナットと、から構成されて
いる。
【0034】このため、パルスモータ36の回転力はベベ
ルギヤによって中空回転軸33の軸線と直交する方向の回
転中心軸を中心とした回転に変換されてこの回転力によ
ってボールネジが回転され、このボールネジの回転力が
ポールネジナットに伝達されて面板34がボールネジナッ
トと共に中空回転軸33の放射方向に移動する。また、面
板34にはセンサ38が設けられており、このセンサ38は中
空回転軸33の送り量の制御や面板34に取付けられた工具
35の折損の監視等を行うために面板34位置を検出してコ
ントローラ39に信号を出力するようになっている。
【0035】このコントローラ39は中空回転軸33内に収
納されており、コントローラ39は、デテクタ41、カウン
タ42、CPU43、出力部44、パルス発振器45、パルスモ
ータドライバ46および通信用インターフェース47から構
成されている。デテクタ41はセンサ38の出力信号をパル
ス信号に変換するものであり、カウンタ42はこのパルス
信号をカウントする。CPU43はカウンタ42の信号を演
算して工具35のチップ35aの位置を演算した後、この演
算結果を出力部に44に出力する。
【0036】出力部44はCPU43からの出力信号をパル
ス発振器45に出力するものであり、パルス発振器45はこ
の信号をパルスに変換してパルスモータドライバ46に出
力する。このドライバ46はパルスモータ36に駆動信号を
出力し、パルスモータ36はこの駆動信号に応じて駆動さ
れるようになっている。また、本体ケース31および中空
回転軸33の間には回転トランス48が介装されており、こ
の回転トランス48の1次コイル49は本体ケース31に取付
けられているとともに、2次コイル50は中空回転軸33に
取付けられている。1次コイル49は電源51によって通電
されるようになっており、1次コイル49が通電されると
2次コイル50に励磁電流を発生して、この励磁電流が電
源装置52に供給されるようになっている。この電源装置
52はパルスモータ36、センサ38およびコントローラ39に
接続されており、これらパルスモータ36等には電源装置
52から電流が供給されるようになっている。
【0037】一方、本体ケース31および中空回転軸33に
はそれぞれ素子53、54が同軸的に設けられており、これ
ら素子53、54は通信用インターフェース47および本体ケ
ース31側に設けられた通信用インターフェース55に接続
されている。通信用インターフェース47はCPU43から
出力情報を光信号に変換した後、素子53を介して出力す
るものであり、素子54はこの光を受光して通信用インタ
ーフェース55に出力する。通信用インターフェース55は
この光信号をパルス信号に変換した後、工作機械本体を
制御するメインのCPU57(制御手段)に出力する。
【0038】CPU57はこの出力情報を上位用インター
フェース58を介して入力される工作機械の各種情報に基
づいて演算した後、例えば、工具35の移動指令信号とし
てのパルス信号を通信用インターフェース55に出力し、
このインターフェース55により光信号に変換して、素子
54、53に出力する。通信用インターフェース47はこの光
信号をパルス信号に変換してCPU43に出力し、CPU
43はこの信号に基づいてパルスモータ36に駆動信号等を
出力する。なお、図中、59、60は光ファイバケーブルで
あり、本実施例では、上述した素子53および光ファイバ
ーケーブル59が光信号を中空回転軸33から本体ケース31
側に伝達する第1伝達手段を構成しているとともに、素
子54および光ファイバケーブル60が第1伝達手段からの
光信号が入力される第2伝達手段を構成している。
【0039】本実施例にあっても、本体ケース31および
中空回転軸33の間で光によって信号の伝達を行っている
ため、第1実施例と同様の効果を得ることができる。ま
た、本実施例では、素子53、54によって光信号の送受を
行っているため、本体ケース31と中空回転軸33の間で制
御信号の応答を行うことができる。図5〜7は請求項2
記載の発明に係る工作機械の主軸部制御装置の一実施例
を示す図である。なお、光信号の伝達方法が上述した実
施例と異なるため、この光の伝達方法のみを説明してそ
の他の構成は第2実施例と同様の構成として説明する。
【0040】まず、構成を説明する。図5において、61
は本体ケース81に回転自在に支持された中空回転軸であ
り、この中空回転軸61の前方には図示しない面板を介し
て図示しない工具が設けられている。この中空回転軸61
内には工具の位置検出用センサおよび面板移動用のパル
スモータが設けられており、これらセンサおよびモータ
は電気手段を構成している。
【0041】また、中空回転軸61内には赤色可視光LE
D62、ガリウム砒素受光素子63、光干渉フィルタG64、
光干渉フィルタ65、凸レンズ66が設けられており、本体
ケース81側には凸レンズ67、光干渉フィルタ68、ソリッ
ドフィルタ69、シリコン受光素子70および緑色可視光L
ED71が設けられている。赤色可視光LED62はセンサ
からの検出情報を赤色の波長(第1の色)に変換して出力
するものであり、第1発光手段を構成している。
【0042】また、緑色可視光LED71はパルスモータ
駆動用の制御手段からの信号を緑色波長(第2の波長)の
光信号に変換して出力するものであり、第2発光手段を
構成している。また、光干渉フィルタ65、68は図6に示
すように赤色の波長の色を透過するとともに、緑色の波
長の光を透過する性質を有しており、赤色可視光LED
62から出力された光信号は光干渉フィルタ65、68によっ
て反射されて、凸レンズ66、67を介してシリコン受光素
子70に伝達されるようになっている。この凸レンズ66、
67は本体ケース81および中空回転軸61に同軸的、かつ非
接触に設けられており、第1および第2の波長の光を透
過させる集光レンズを構成している。
【0043】シリコン受光素子70は光/パルス変換器、
カウンタを介して制御手段に接続されており、この光信
号からなるセンサ情報を受光して光/パルス変換器に出
力するようになっている。そして、この変換器によって
パルス変換されたセンサ情報はカウンタによってカウン
トされた後、制御手段に出力される。このため、シリコ
ン受光素子70は第1の波長の光信号を受光して制御手段
に出力する第2の受光手段を構成している。
【0044】制御手段はこのセンサ情報を演算して光緑
色可視光LED71を介して出力するようになっており、
この光信号は干渉フィルタ65、68を通過してガリウム砒
素受光素子63に入力される。この受光素子63は光/パル
ス信号変換器、モータドライバを介してパルスモータに
接続されており、受光素子63に入力された光信号は光/
パルス信号変換器でパルス信号に変換された後、モータ
ドライバに入力され、ドライドを介してパルスモータの
駆動信号となる。このため、パルスモータは面板移動機
構を介して面板を中空回転軸61の放射方向に直線運動さ
せる。
【0045】このように本実施例にあっては、中空回転
軸61にセンサからの信号を赤色の波長の光に変換して出
力する赤色可視光LED62を設けるとともに、本体ケー
スに制御手段からの信号を緑色の波長の光信号に変換し
て出力する緑色可視光LED71を設け、さらに、中空回
転軸61および本体ケース81に赤色可視光LED62からの
波長の光を反射するとともに、緑色可視光LED71から
の波長の光を透過する光干渉フィルタ65、68を設け、L
ED62、71からの信号を中空回転軸61および本体ケース
81の間で光信号の形態で伝達しているため、中空回転軸
61および本体ケースの間で非接触な状態で信号を伝達す
ることができ、上記各実施例と同様の効果を得ることが
できる。
【0046】これに加えて、中空回転軸61および本体ケ
ース81に赤色の波長の光を反射するとともに、緑色の波
長の光を透過する光干渉フィルタ64、68を設けているの
で、制御手段およびセンサ、パルスモータの間で信号を
独立して伝達することができ、制御性を向上させること
ができる。また、図7は、各LED62、71、各素子63、
70の特性を表したものである。
【0047】なお、本実施例では、赤色可視光LED62
を中空回転軸61側に設け、緑色可視光LED71を本体ケ
ース81側に設けているが、赤色可視光LED62を本体ケ
ース81に設け、緑色可視光LED71を中空回転軸61に設
けても良い。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、支持体お
よび回転体の間で非接触な状態でセンサからの信号を伝
達させることができ、スリップリングや導電液体のよう
に定期的な交換を行うのを不要にすることができる。こ
の結果、主軸部制御装置の維持費を低減させることがで
きる。
【0049】また、光信号によって情報の伝達が行って
いるので、支持体と回転体の間にスリップリング等を介
装するのを不要にでき、摩耗粉が回転体内に飛散するの
を防止することができる。この結果、回転体を支持体に
対して円滑に回転させることができ、主軸部の寿命を長
くすることができるとともに、回転体と支持体の摺動面
に摩耗粉除去用のエアカーテン等を設けるのを不要にで
き、主軸部のコストを低減することができる。
【0050】また、導電液体のように電気的なショート
が発生することがないので、電気系統の発火やセンサの
作動不良が発生するのを防止することができる。また、
スリップリングのように接触が不安定な状態になること
もないので、センサからの誤った信号が伝達されるのを
防止することができる。請求項2記載の発明によれば、
支持体および回転体の間で非接触な状態で信号を伝達す
ることができ、請求項1記載の発明と同様の効果を得る
ことができる。これに加えて、光干渉フィルタによって
異なる波長の色を区別されて伝達しているので、制御手
段および電気手段の間で信号を独立して伝達することが
でき、制御性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明に係る工作機械の主軸部制
御装置の第1実施例を示すその概略構成図である。
【図2】第1実施例の制御系統を示す図である。
【図3】請求項1記載の発明に係る工作機械の主軸部制
御装置の第2実施例を示すその概略構成図である。
【図4】第1実施例の制御系統を示す図である。
【図5】請求項2記載の発明に係る工作機械の主軸部制
御装置の一実施例を示す概略構成図である。
【図6】(a)は光干渉フィルタの光の透過状態を示す図
であり、(b)は光の波長と光干渉フィルタの反射率との
関係を示す図である。
【図7】(a)は緑色可視光LEDの特性を示す図、(b)
は赤色可視光LEDの特性を示す図、(c)はガリウム砒
素受光素子の特性図、(d)シリコン受光素子の特性図で
ある。
【符号の説明】
1、31 本体ケース(支持体) 3、33、61 中空回転軸(回転体) 5、35 工具 6、38 センサ 8 パルス光変換器(変換器) 9a、9b 受光素子(第1伝達手段) 10、59 光ファイバ(第2伝達手段) 11 コントローラ(制御手段) 12a、12b 受光素子(第2伝達手段) 21、60 光ファイバ(第2伝達手段) 47 通信用インターフェース(変換器) 57 CPU(制御手段) 62 赤色可視光LED(第1発光手段) 63 ガリウム砒素受光素子(第1受光手段) 64、68 光干渉フィルタ 66、67 凸レンズ(集光レンズ) 70 シリコン受光素子(第2受光手段) 71 緑色可視光LED(第2発光手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体と、該支持体に回転自在に支持され
    た回転体と、該回転体の先端部に取付けられた工具と、
    回転体の先端部に設けられ、回転体の位置あるいは工具
    の破損を検出するセンサと、を備えた工作機械におい
    て、回転体に設けられ、センサからの検出信号を光信号
    に変換する変換器と、該光信号を回転体から支持体側に
    伝達する第1伝達手段と、回転体と非接触になるように
    支持体に設けられ、第1伝達手段からの光信号が入力さ
    れる第2伝達手段と、該第2伝達手段からの光信号が入
    力され、該入力信号に基づいて回転体の制御を行う制御
    手段と、を備えたことを特徴とする工作機械の主軸部制
    御装置。
  2. 【請求項2】支持体と、該支持体に回転自在に支持され
    た回転体と、該回転体の先端部に取付けられた工具と、
    回転体に設けられた電気手段と、支持体に設けられ、電
    気手段との間で信号の送受を行い、回転体の各種制御を
    行う制御手段と、を備えた工作機械において、回転体に
    設けられ、電気手段からの信号を第1の波長の光に変換
    して出力する第1発光手段と、支持体に設けられ、制御
    手段からの信号を第2の波長の光信号に変換して出力す
    る第2発光手段と、回転体および支持体にそれぞれ設け
    られ、第1の波長の光および第2の波長の光の何れか一
    方を反射するとともに、第2の波長の光および第1の波
    長の光の何れか他方を透過する光干渉フィルタと、回転
    体に設けられ、第2の波長の光信号を受光して検出手段
    に出力する第1受光手段と、支持体に設けられ、第1の
    波長の光信号を受光して電気手段に出力する第2受光手
    段と、支持体および回転体に同軸的、かつ非接触に設け
    られ、第1および第2の波長の光を透過させる集光レン
    ズと、を備えたことを特徴とする工作機械の主軸部制御
    装置。
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